JP3143340B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP3143340B2 JP06268323A JP26832394A JP3143340B2 JP 3143340 B2 JP3143340 B2 JP 3143340B2 JP 06268323 A JP06268323 A JP 06268323A JP 26832394 A JP26832394 A JP 26832394A JP 3143340 B2 JP3143340 B2 JP 3143340B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば浮上式磁気ヘッ
ドなどに使用されるインダクティブ型の薄膜磁気ヘッド
に係り、特に良好な磁気特性を有し且つ上部コア層の膜
剥がれを生じにくくした薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、薄膜磁気ヘッドの使用例とし
て、ハードディスク装置に搭載される浮上式磁気ヘッド
Hを示す斜視図である。この磁気ヘッドHのスライダ1
は、(イ)がディスク面の移動方向の上流側に向くリー
ディング側で、(ロ)がトレーリング側である。スライ
ダ1のディスクに対向する面では、レール状のABS面
1a,1a,1bと、エアーグルーブ1cが形成されて
いる。スライダ1のトレーリング側の端面1dに薄膜磁
気ヘッド2が設けられている。
【0003】図4は、図3のIV−IV線断面の拡大図
である。薄膜磁気ヘッド2は、磁気抵抗効果を利用した
MRヘッドh1と、インダクティブヘッドh2とが積層
された複合型磁気ヘッドである。インダクティブヘッド
h2は、下部コア層10と上部コア層11を有してい
る。下部コア層10は、MRヘッドh1の上部シールド
層として兼用されている。上部コア層11の先端部11
aと下部コア層10とは微小間隙を有して対向し、その
間にはAl23(アルミナ)などの絶縁材料によるギャ
ップ層14が介在して、磁気記録用の磁気ギャップGが
形成されている。ギャップ層14の上には、レジストな
どの絶縁材料による絶縁材料層15と、この絶縁材料層
15に囲まれたコイル層13とが形成されている。上部
コア層11の基端部11bは、絶縁材料層15に形成さ
れたコンタクトホールを介して、下部コア層10に磁気
的に接続されている。また上部コア層11の上部には、
AL23などの絶縁材料による保護層16が形成されて
いる。
【0004】図5は、下部コア層10と上部コア層11
およびコイル層13の形状を斜視図にて示している。コ
イル層13は銅(Cu)などの導電性材料により形成さ
れ、上部コア層11の基端部11bの周囲に螺旋形状と
なるようにパターン成膜されている。なお図5では、図
示の都合上コイル層13が2条だけ示されているが、実
際の磁気ヘッドでは、コイル層13が多条にて螺旋状に
形成されている。このコイル層13に記録電流が与えら
れてコア層に磁界が与えられ、下部コア層10と上部コ
ア層11とで形成された磁気ギャップG部分からの漏れ
磁界により、ハードディスクなどの記録媒体に磁気信号
が記録される。上記下部コア層10と上部コア層11
は、共にパーマロイ(Fe−Ni系合金)によりメッキ
成膜されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この種の薄膜磁気ヘッ
ド2は、上記のように各材料層を積層したものである
が、いずれかの材料層の膜剥がれが磁気ヘッドの歩留り
に大きく影響する。この膜剥がれは、ABS面1bに露
出している部分から発生しやすい。図4および図5に示
す従来の薄膜磁気ヘッド2では、特に上部コア層11の
部分にて膜剥がれが生じやすい。その理由は、従来は、
インダクティブヘッドh2の磁気特性の劣化を防止する
ために、下部コア層10と上部コア層11とで、鉄の含
有量が可能な限り同じになるように成膜されていた。と
ころが、パーマロイの薄膜層では鉄の含有量が多いほど
成膜の際に残留する内部ストレス(内部残留応力)が大
きくなる。
【0006】その結果、薄膜磁気ヘッド2の表層側に位
置している上部コア層11の部分で、上記内部ストレス
により、膜剥がれが生じやすくなる。すなわち、表層側
の上部コア層11は、その表面の層が保護層16などの
薄い層となり拘束力が弱くなるために、内部ストレスが
大きいと上部コア層11とギャップ層14または絶縁材
料層15との間で膜剥がれが生じやすくなる。また、上
部コア層11の膜厚が下部コア層10の膜厚よりも大き
いものの場合には、上部コア層11の内部ストレスによ
り生じようとする歪みが大きくなり、上部コア層11で
の膜剥がれがさらに生じやすくなる。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、上部コア層の内部ストレスを低減して上部コア層
の部分での膜剥がれを生じにくくし、且つ磁気特性の劣
化を防止できるようにした薄膜磁気ヘッドを提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気ギャップ
を介して対向する下部コア層および上部コア層と、コア
層に磁界を与えるコイル層とが形成されて成る薄膜磁気
ヘッドにおいて、前記上部コア層と下部コア層が共にパ
ーマロイ(Fe−Ni系合金)により形成され、前記上
部コア層の磁性材料の鉄の含有量(重量%)は、下部コ
ア層の磁性材料の鉄の含有量(重量%)よりも少なく、
前記下部コア層に含まれる鉄の含有量は17.2重量%
以上で、上部コア層に含まれる鉄の含有量は、13.9
重量%以上で16.6重量%以下であり、しかも両コア
層に含まれる鉄の含有量の差は1.5重量%以上で3.
7重量%以下であることを特徴とするものである。また
本発明では、前記下部コア層に含まれる鉄の含有量は、
18.7重量%以下であることが好ましい。
【0009】また、本発明は、上部コア層の膜厚が下部
コア層の膜厚よりも大きく形成されているものにおい
て、一層効果を発揮できる。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】本発明は、下部コア層と上部コア層を同種の磁
性材料である例えばパーマロイ(Fe−Ni系合金)に
より成膜するに際し、上部コア層に含まれる鉄の量を下
部コア層に含まれる鉄の量よりも一定の範囲以内で少な
くしても、インダクティブヘッド(書き込みヘッド)と
しての電磁変換特性すなわちオーバライト特性の劣化が
ほとんど生じないことに着目してなされたものである。
パーマロイなどのような鉄を含む磁性材料では、鉄の量
が多く含まれるほど、成膜時の内部ストレス(内部残留
応力)が大きくなり、膜剥がれが生じやすくなる。ま
た、含まれている鉄の量が少なくなると、前記内部スト
レスが小さくなる。そこで実験を行った結果、両コアの
鉄の含有量の差を一定の範囲以内にすれば、ヘッドの磁
気特性(オーバライト特性)の劣化がほとんど生じない
ことを確認できた。そこで、薄膜磁気ヘッドの表層側に
位置して膜剥がれが生じやすい上部コア層の鉄の量を下
部コア層の鉄の量よりも少なくして、上部コア層の膜剥
がれを有効に防止できるようにした。しかも鉄の量の差
を一定の範囲以内としたものでは、下部コア層と上部コ
ア層とで鉄の量が同じヘッドと比較して、インダクティ
ブヘッド(書き込みヘッド)の電磁変換特性(オーバラ
イト特性)が同等になる。
【0015】本発明では、薄膜磁気ヘッドの表層側に位
置する上部コア層の鉄の含有量を少なくすることによ
り、膜剥がれの問題を解消したものであるが、上部コア
層の膜厚が下部コア層の膜厚よりも大きい場合に、さら
に優れた効果を発揮する。すなわち、膜厚が大きいほど
成膜時の内部ストレスにより生じようとする歪みが大き
くなり、膜剥がれが生じやすくなるが、この膜厚の大き
い上部コアの鉄の量を少なくすることにより、従来剥が
れやすい状態であった上部コアの膜剥がれを有効に防止
できるようになる。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。図3に示す
ように、本発明の薄膜磁気ヘッド2は、例えば浮上式磁
気ヘッドHのスライダ1のトレーリング側の端面1dに
設けられる。実施例で示す薄膜磁気ヘッド2は、図4
(図3のIV−IV線の拡大断面図)に示す複合型磁気
ヘッドであり、スライダ1のトレーリング側端面1d上
に、MRヘッド(読み出しヘッド)h1と、インダクテ
ィブヘッド(書き込みヘッド)h2の順に積層されてい
る。
【0017】MRヘッド(読み出しヘッド)h1は、磁
気抵抗効果を利用してディスクなどの記録媒体からの漏
れ磁束を検出し、磁気信号を読み取るものである。図6
(図4のVI矢視拡大図)に示すように、MRヘッド
(読み出しヘッド)h1は、スライダ1のトレーリング
側端面1dに形成されたセンダスト(Fe−Al−Si
系合金)の下部シールド層21上に、アルミナ(Al2
3)などの非磁性材料により形成された下部ギャップ
層22が設けられている。下部ギャップ層22上に磁気
抵抗効果素子(MR素子)23が積層されている。この
MR素子23は三層構造であり、下からSAL膜23a
(Co−Zr−Mo系合金)、非磁性材料のSHUNT
膜23b(例えばTa(タンタル))、磁気抵抗効果を
有するMR膜23c(Fe−Ni系合金)である。MR
素子23の両側には、MR膜23cにバイアス磁界を与
えるハードバイアス層24(Co−Cr−Ta系合金)
と、MR膜23cに検出電流を与える電極層25(W
(タングステン)またはCu(銅))が形成されてい
る。さらにその上にアルミナなどによる上部ギャップ層
26が形成されている。この実施例では、MRヘッド
(読み出しヘッド)h1の上部ギャップ層26の上面に
上部シールド層が形成されているが、この上部シールド
層は、その上のインダクティブヘッド(書き込みヘッ
ド)h2の下部コア層10と兼用されている。
【0018】従来技術として説明したのと同様に、イン
ダクティブヘッド(書き込みヘッド)h2は、下部コア
層10の上に、ギャップ層14が形成され、その上に平
面的に螺旋状となるようにパターン形成されたコイル層
13が形成されている。コイル層13は、絶縁材料層1
5に囲まれている。絶縁材料層15の上に形成された上
部コア層11は、先端部11aがABS面1bにて下部
コア層10に微小間隙にて対向し、基端部11bが、下
部コア層10と磁気的に接続されている。また上部コア
層11の上にはアルミナなどの保護層16が設けられて
いる。インダクティブヘッド(書き込みヘッド)h2で
は、コイル層13に記録電流が与えられ、コイル層13
からコア層に記録磁界が与えられる。そして、磁気ギャ
ップGの部分での下部コア層10と、上部コア層11の
先端部11aからの漏れ磁界により、ハードディスクな
ど記録媒体に磁気信号が記録される。
【0019】ここで、下部コア層10と上部コア層11
とでは、同種の磁性材料すなわち同じ金属原子を含む磁
性材料により形成されている。実施例では、下部コア層
10と上部コア層11とが、共にパーマロイ(Fe−N
i系合金)によりメッキ形成されている。ただし、薄膜
磁気ヘッド2の表層側に位置する上部コア層11に含ま
れる鉄の量が、下部コア層10に含まれる鉄の量よりも
一定の範囲にて少なくなっている。上部コア層11の鉄
の量を少なくすることにより、メッキによる成膜の際に
パーマロイ層に残留する内部ストレス(内部残留応力)
を減少させ、これにより、上部コア層11の膜剥がれを
生じにくくしている。
【0020】図2はパーマロイ層の鉄の含有量と内部ス
トレス(内部残留応力)との関係を測定した結果を示し
ている。この測定に使用した試料は、ガラス基板上にパ
ーマロイ膜を3.0μmの膜厚にて成膜したものを使用
した。ただしメッキ条件を変えて、膜内の鉄の量を変え
たものを複数種類用意し、この複数種類のパーマロイ膜
のそれぞれについて内部ストレスを測定した。図2では
横軸に膜中の鉄の量を重量%にて示している。また縦軸
は膜内のストレス(残留応力)であり(×108dyn
/cm2)で示している。縦軸においてプラスが引っ張
り応力で、マイナスが圧縮応力である。図2からパーマ
ロイ膜は鉄の量が多くなるほど成膜時の内部ストレスが
大きくなり、膜剥がれが生じやすい状態となっているこ
とが解る。
【0021】次に、表1と表2および図1は、インダク
ティブ型の薄膜磁気ヘッドにおいて、下部コア層10に
含まれる鉄の量よりも上部コア層11に含まれる鉄の量
を少なくした場合の、ヘッドの電磁変換特性について測
定した結果を示している。この実験では、表1にてAか
らPで示す16種類の試料を実施例として使用した。実
施例の各試料は、図3に示す形状のスライダ1のトレー
リング側端面1dに、複合型磁気ヘッドである薄膜磁気
ヘッド2を成膜したものであり、下部コア層10と上部
コア層11の形状は図5に示す通りである。
【0022】AからPの各試料にてメッキ形成された下
部コア層10の膜厚の平均値は2.8μmで、上部コア
層11の膜厚の平均値は3.2μmであった。各試料A
〜Pの各磁気ヘッドの下部コア層10と上部コア層11
は共にパーマロイ(Fe−Ni系合金)をメッキ形成し
たものであるが、それぞれの試料において、上部コア層
11と下部コア層10のパーマロイ層内の鉄の含有量を
測定した。測定方法はEPMA(エレクトロン・プロー
グ・マイクロ・アナライザー)分析である。あるいはX
MA(X線・マイクロ・アナライザー)分析でも同様の
測定が可能である。また、各試料において下部コア層1
0と上部コア層11の鉄の含有量を2回ずつ測定し、表
1ではその平均値を示している。
【0023】表1には、上部コア層11内に含まれる鉄
の量と下部コア層10に含まれる鉄の量を重量%で示し
ている。また表1では、下部コア層10に含まれる鉄の
量(重量%)と上部コア層11に含まれる鉄の量(重量
%)との差を重量%にて示している。表1に示す各試料
では、上部コア層11に含まれる鉄の量は、下部コア層
10に含まれる鉄の量よりも、1.58重量%〜3.6
7重量%の範囲にて少なくなっている。また、試料A〜
Pの各薄膜磁気ヘッド2を用いてハードディスクに磁気
信号の記録を行った。このときのオーバライト特性を、
各試料ごとに表1の最右欄に示している。オーバライト
特性は、ハードディスクに磁気信号を重ね書きしたとき
の、基の残留磁気信号の再生レベルをマイナスのdB値
にて示したものである。
【0024】表2は比較試料(1)(2)について、表
1と同じ測定値を示している。この比較試料は、表1に
示した試料A〜Pと同じ構造の磁気ヘッドに関するもの
であるが、各比較試料(1)(2)では、下部コア層1
0と上部コア層11とで、含まれる鉄の量をほとんど同
じにした。表2に示すように、両層での鉄の含有量の差
は、0.1重量%または0.05重量%である。比較例
(1)(2)においても、表2の最右欄にオーバライト
特性を示している。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】さらに、図1では、表1に示す試料A〜
P、および表2に示す比較試料(1)(2)において、
上部コア層11と下部コア層10の鉄の量をグラフで示
している。図1にて「○」で示しているのが下部コア層
10の鉄の量(重量%)であり、「□」で示しているの
が上部コア層11の鉄の量(重量%)である。まず表1
では、各試料A〜Pにおいて、下部コア層10に含まれ
る鉄の量と上部コア層11に含まれるの鉄の量との差
が、最大で3.67重量%(小数点以下1桁で3.7重
量%)、最小で1.58重量%(小数点以下1桁で1.
5重量%)である。一方、表2では、各比較試料(1)
(2)にて、下部コア層10に含まれる鉄の量と上部コ
ア層11に含まれる鉄の量との差が、0.05重量%ま
たは0.1重量%である。
【0028】表1と表2とから、下部コア層10と上部
コア層11とで鉄の量が一定の範囲で相違している各試
料A〜Pと、両層10と11とで鉄の量がほとんど同じ
である比較試料(1)(2)のオーバライト特性を比較
してみると、各試料A〜Pと比較試料(1)(2)とで
オーバライト特性の差がほとんどないことが解る。ハー
ドディスク装置では、オーバライト特性がほぼ−30
(dB)以下あるいは−40(dB)以下であれば、デ
ジタル信号の再生に実用上の支障がない。よって、試料
A〜Pに示すものは、実用上ほとんど問題がないことが
解る。しかも、図2によれば、パーマロイ膜中の鉄の量
が少なくなると成膜時の内部ストレスが低下し、膜剥が
れが生じにくくなることが解る。図2では鉄の量が1.
5重量%から3.7重量%の範囲で少なくなると、内部
ストレスが大幅に低下することが解る。
【0029】したがって薄膜磁気ヘッド2の表層に近い
部分に位置する上部コア層11の鉄の量を上記の範囲で
少なくすることにより、上部コア層11の膜剥がれが従
来よりも生じにくくなる。また下部コア層10よりも上
部コア層11の膜厚が大きい場合に従来は膜剥がれが生
じやすくなっていたが、この場合も上部コア層11の鉄
の量を少なくすることにより、膜剥がれが生じにくくな
る。すなわち、下部コア層10よりも上部コア層11の
膜厚が大きい薄膜ヘッドでは、表層側で且つ膜厚の大き
い上部コア層11がさらに剥がれやすい状態になってい
たが、この上部コア層11の鉄の量を少なくすることに
より、膜剥がれを有効に防止できることになる。以上の
結果から、下部コア層10と上部コア層11とが鉄を含
む同種の磁性材料、例えばパーマロイにより形成されて
いる場合に、下部コア層10に含まれる鉄の量に対する
上部コア層11に含まれる鉄の量の差を最大で3.67
重量%(3.7重量%)、最小で1.58重量%(約
1.5重量%)とすることが好ましい。この範囲に設定
することにより、磁気ヘッドの磁気特性の劣化がほとん
ど生じない。
【0030】また表1と表2および図1に示す結果か
ら、上部コア層11と下部コア層10とがパーマロイで
形成されているものにおいて、下部コア層10に含まれ
る鉄の量を、17.21重量%(17.2重量%)以上
で18.66重量%(18.7重量%)以下とし、上部
コア層11に含まれるの鉄の量を、13.93重量%
(約13.9重量%)以上で、16.56重量%(約1
6.6重量%)以下とすることが好ましいことが解る。
両層10と11に含まれる鉄の量をこの範囲内に設定す
ることにより、インダクティブヘッド(書き込みヘッ
ド)としての電磁変換特性を比較例(1)(2)とほぼ
同等にでき、しかも上部コア層11の膜剥がれが生じに
くくなる。
【0031】なお、図の実施例では、MRヘッド(読み
出しヘッド)h1とインダクティブヘッド(書き込みヘ
ッド)h2が積層された複合型磁気ヘッドについて説明
しているが、本発明は、MRヘッド(読み出しヘッド)
h1を有することなく、下部コア層10と上部コア層1
1とコイル層13などにより形成されたインダクティブ
ヘッドのみがスライダ1などに搭載されているものにお
いても実施可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明では、インダクテ
ィブ型の薄膜磁気ヘッドにおいて、上部コア層と下部コ
ア層をパーマロイで形成した場合に、薄膜磁気ヘッドの
表層側に位置する上部コア層の鉄の含有量を下部コア層
の鉄の含有量よりも少なくし、さらに前記各コア層の鉄
の含有量の範囲、及び両コア層の鉄の含有量の差の範囲
を適正化することで、前記上部コア層の膜剥がれを防止
できると同時に、従来と同等の磁気特性を得ることが
きる
【0033】また、下部コア層に含まれる鉄の量と上部
コア層に含まれる鉄の量との差を一定の範囲以内にする
ことにより、両層の鉄の量がほぼ同じである磁気ヘッド
と、同等の磁気特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドの実施例の各試料A〜
Pおよび比較例(1)(2)での、下部コア層と上部コ
ア層のそれぞれの鉄の量を示す線図、
【図2】パーマロイ膜の膜中の鉄の量と内部ストレスと
の関係を示す線図、
【図3】薄膜磁気ヘッドを搭載したスライダの斜視図、
【図4】複合型の薄膜磁気ヘッドの構造を示す図3のI
V−IV線の拡大断面図、
【図5】複合型薄膜磁気ヘッドでの下部コア層と上部コ
ア層の形状を示す半断面斜視図、
【図6】MRヘッドを示す図4のVI矢視の拡大図、
【符号の説明】
H 浮上式磁気ヘッド 1 スライダ 1a,1b ABS面 1d トレーリング側の端面 h1 MRヘッド h2 インダクティブヘッド 10 下部コア層 11 上部コア層 13 コイル層 14 ギャップ層 15 絶縁材料層 16 保護層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ギャップを介して対向する下部コア
    層および上部コア層と、コア層に磁界を与えるコイル層
    とが形成されて成る薄膜磁気ヘッドにおいて、 前記上部コア層と下部コア層が共にパーマロイ(Fe−
    Ni系合金)により形成され、前記上部コア層の磁性材
    料の鉄の含有量(重量%)は、下部コア層の磁性材料の
    鉄の含有量(重量%)よりも少なく、前記下部コア層に
    含まれる鉄の含有量は17.2重量%以上で、上部コア
    層に含まれる鉄の含有量は、13.9重量%以上で1
    6.6重量%以下であり、しかも両コア層に含まれる鉄
    の含有量の差は1.5重量%以上で3.7重量%以下で
    ある ことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記下部コア層に含まれる鉄の含有量
    は、18.7重量%以下である請求項1記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記上部コア層の膜厚が下部コア層の膜
    厚よりも大きく形成されている請求項1又は2に記載の
    薄膜磁気ヘッド。
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