JP3144442U - 木造住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】要介護者の介護を容易にするように工夫された介護対応型住宅を提供する。
【解決手段】木造在来軸組構法により造られた木造住宅において、垂直に立てられた複数の柱140と、複数の柱の何れかに、第1の胴差又は第1の間仕切桁を介するかまたは直接に固定されるとともに、この複数の柱の間に水平に配置された複数の上階床桁120と、上階床桁上に配置された上階床と、上階床桁よりも低い位置において、複数の柱の何れかに、第2の胴差又は第2の間仕切桁を介するかまたは直接に固定されるとともに、この複数の柱の間に水平に配置され、木材からなる複数の下地用桁130と、複数の下地用桁の下面に配置され、複数の下地用桁に固定された合板からなる下地構造板150とを有する。
【選択図】図1

Description

本考案は、木造住宅に関し、より詳細には、要介護者の介護を容易にするように工夫された介護対応型住宅に関する。
通常、介護を必要とする高齢者や病人などの要介護者は、自力で歩くことが不自由なため、一般住宅でトイレや入浴施設(風呂、シャワー)などを一人で使用する場合、大変な不便を強いられる。また、介護者の手を借りる場合は、介護者にも大変な労力がかかる。そこで近年、高齢者、病人及び身体障害者など要介護者に配慮した住宅の供給が多く試みられている。
要介護者に配慮して供給される住宅の一つに電動リフトが設置された住宅がある。特開2001−212187号公報には、天井に予め設置されたレールに沿って移動する天井走行型リフトが開示されている。
木造在来軸組構法により造られた木造住宅においては、天井は建物の構造要素には該当しない。建物に加えられる各種の荷重・外力に対しては、コンクリート等からなる基礎並びに木材からなる土台、柱、梁(桁を含む)及び筋交い等が対応する(構造要素とよばれる)。木造在来軸組構法による構造要素とその構成方法は「木造の詳細 1構造編 新訂二版」(彰国社刊)に詳細に記載されている。
天井は、構造要素とは異なる仕上げ要素とされており、建物に加えられる各種の荷重・外力に対応することは考慮されていない。一般には、上階の梁(桁を含む)の上に吊木受けと称する木材が渡してあり、この吊木受けから下方に、一般には30mm×35mm角の吊木を吊り下げ、この吊木の下端に、格子状に組まれた40mm×45mm角の木材である野縁受及び野縁に厚さ16mm程度の敷目板を固定することによって天井を構成する。木造在来軸組構法による仕上げ要素とその構成方法は「木造の詳細 2仕上げ編 新訂版」(彰国社刊)に詳細に記載されている(天井下地の構成は同書の62頁に記載されている。)。
前述した天井走行型の電動リフトを木造在来軸組構法により造られた木造住宅の天井に直接取り付けることは極めて困難であった。そもそも、木造住宅における天井は構造要素ではないため、人間の荷重を支えることは困難である。
特開2001−212187号公報 「木造の詳細 1構造編 新訂二版」(彰国社刊) 「木造の詳細 2仕上げ編 新訂版」(彰国社刊)
本考案の目的は、前記問題点を解決するためのものであり、電動リフトのレールを取り付けて動作させてもその荷重に耐えることができ、部屋内の何れの場所においても電動リフトのレールを設置することが可能となり、上階の音が下階に伝わりにくく、かつ、他の構造要素とあいまって、建物の強度、とりわけ建物に加えられる水平力に対する強度を増大させることができる木造住宅を提供することにある。
上記課題を達成するため、本考案においては、以下の構成を提供する。
請求項1の考案は、木造在来軸組構法により造られた木造住宅において、垂直に立てられた複数の柱と、複数の柱の何れかに、第1の胴差又は第1の間仕切桁を介するかまたは直接に固定されるとともに、この複数の柱の間に水平に配置され、それぞれ75mm以上×75mm以上角の寸法を有する木材からなる複数の上階床桁と、上階床桁上に配置された上階床と、上階床桁よりも低い位置において、複数の柱の何れかに、第2の胴差又は第2の間仕切桁を介するかまたは直接に固定されるとともに、この複数の柱の間に1000mm以下の間隔で水平に配置され、それぞれ75mm以上×75mm以上角の寸法を有する木材からなる複数の下地用桁と、複数の下地用桁の下面に配置され、複数の下地用桁に固定された20mm以上の厚さを有する合板からなる下地構造板とを有することを特徴とする木造住宅としたものである。
請求項2の考案は、請求項1記載の木造住宅において、下地構造板は、下地用桁に、500mm以下の間隔で、ネジを用いて固定されていることを特徴とする木造住宅としたものである。
請求項3記載の考案は、請求項1記載の木造住宅において、下地構造板は複数の柱で囲まれる一部屋の天井部分全面を覆っていることを特徴とする木造住宅としたものである。
請求項4記載の考案は、請求項1記載の木造住宅において、さらに、上階床と下地構造板との間隔は700mm以下であり、上階床桁は垂直部分の辺が250mm以上であり、かつ、上階床桁と下地用桁との間には10mm以上の間隔を空けていることを特徴とする木造住宅としたものである。
請求項5記載の考案は、請求項1記載の木造住宅において、さらに、下地用構造板に電動リフトを走行させるための電動リフト用レールを取り付けるレール用アタッチメントがネジを用いて取り付けられたことを特徴とする木造住宅としたものである。
上記考案による構成によれば、以下のような効果が生じる。
請求項1記載の考案においては、木造在来軸組構法により造られた木造住宅においても、構造要素である下地用桁と、同じく構造要素である下地用構造板とが、電動リフト、被介護者及びレールの荷重に耐えることができる。また、下地用構造板は合板で構成されているとともに、複数の下地用桁にわたって配置されているため、レールを設置の自由度が高まる。さらに、上階床は上階桁に固定され、下地用構造板は下地用桁に固定されていることから、上階の音が下階に伝わりにくい。加えて、本考案にて追加された下地用構造板及び下地用桁は、他の構造要素とあいまって、建物の強度、とりわけ建物に加えられる水平力に対する強度を増大させる。
請求項2記載の考案においては、下地構造板は、下地用桁に、500mm以下の間隔で、ネジを用いて固定されているので、被介護者及び電動リフト並びにレールの荷重が分散されてより強度を高めることができる。
請求項3記載の考案においては、下地構造板は複数の柱で囲まれる一部屋の天井部分全面を覆っているので、この複数の柱によって区画される部屋の中の任意の場所にレールを設置することができる。
請求項4記載の考案においては、上階床と下地構造板との間隔を小さくしつつ、上階の耐荷重値を大きくしつつ、同時に、被介護者及び電動リフト並びにレールの荷重を支えるに十分な耐荷重値を確保することが可能となる。
請求項5記載の考案においては、下地用構造板に電動リフトを走行させるための電動リフト用レールを取り付けるレール用アタッチメントをネジで取り付けたことにより、部屋の模様替え等必要に応じてレールの配置を変更することができる。
以下、図面を参照して、本考案の実施形態について本考案の属する当業者が容易に実施可能なように詳述する。しかし、本考案は、以下の記載に限定されず、様々な形態で実現することができる。
図1は本考案による、電動リフト及びそのレールを後から設置可能な介護対応型木造住宅の一実施形態の概略図であり、図2は図1に記載の電動リフトなどを設置可能な介護対応型木造住宅の一部の断面図である。
図1に示すように、本実施形態による木造住宅100は、垂直に立てられた複数の木材からなる柱140と、この複数の柱140に固定された木材からなる複数の上階床桁120と、上階床桁120の上に固定して配置された合板からなる上階床110とを有する。
この上階床桁120は、木造建物の周囲において柱と柱を固定する構造部材である胴差又は木造建物の内部において柱と柱とを固定する構造部材である間仕切桁に固定してもよい。この場合、上階床桁120は、胴差又は間仕切桁を介して、柱140に間接的に固定されているといえる。また、上階床桁120は、柱と柱との間の部分においては、胴差又は間仕切桁によって構成してもよい。柱140と上階床桁120、柱140と胴差若しくは間仕切桁、又は上階床桁120と胴差若しくは間仕切桁は、木材に形成した継手・仕口や金具を用いてそれぞれ接続・固定する。
柱140は90mm〜150mm角の木材、好ましくは120mm角の木材で構成し、上階床桁120は幅及び高さともに少なくとも75mm以上の木材で構成し、例えば、幅75mm〜130mm、高さが75mm〜450mmの木材、より好ましくは幅120mm、高さが300mmの木材で構成する。幅及び高さが75mm未満であれば、上階の荷重に耐えられない。上階床110は、少なくとも20mm以上の合板を用いるとよい。
さらに、図1に示すように、本実施形態による木造住宅100は、上階床桁120よりも低い位置において複数の柱140に固定された木材からなる複数の下地用桁130と、下地用桁130の上に固定して配置された合板からなる下地構造板150とを有する。下地構造板150は複数の柱で囲まれる一部屋の天井部分全面を覆っている。
この下地構造板150は、胴差又は間仕切桁を介して柱140に固定してもよいし、柱と柱との間の部分においては、胴差又は間仕切桁によって構成してもよい。柱140と下地構造板150、柱140と胴差若しくは間仕切桁、又は下地構造板140と胴差若しくは間仕切桁は、木材に形成した継手・仕口や金具を用いてそれぞれ接続・固定する。
下地用桁130は幅75mm〜130mm、高さが75mm〜500mmの木材で構成する。下地構造板150は、20mm以上50mm以下の厚さの合板を用い、好ましくは耐荷重300Kg/m2の24mm厚の構造用合板を用いる。厚さ20mm未満の合板では被介護者及び電動リフト並びにレールの荷重に耐えられない。また、下地用桁130自体が垂れ下がることを防止するために、天井の間口に応じて下地用桁130の高さを適宜変えていくとよい。たとえば、天井の間口が4m以上の場合には下地用桁130の高さは約500mmにすることが望ましい。
下地用桁130は、略平行に複数本配置されるが、その間隔は1000mm以下であることが望ましい。好ましくは中心間の距離が910mm間隔となるよう、等間隔で配置する。このようにすれば、荷重が分散され、被介護者及び電動リフト並びにレールの荷重に十分耐えることが可能となる。
下地構造板150は、下地用桁130に、500mm以下の間隔で、ネジを用いて固定される。好ましくは455mm間隔で、長さ70mm以上の長さの木ネジによって固定する。下地構造板150の表面(天井面)には化粧処理がなされ、または、化粧シートが貼付されていてもよい。
レール170は木造住宅の引渡しの時点で設置されていなくてもよいし、設置されていても良い。本考案の木造住宅は、引渡時にはレールが取り付けられていないが、引渡後何年か経過して、木造住宅の居住者に介護を必要とする者が生じ、はじめてそのときの間取り・家具等の設置状況に応じて最適なレール配置を検討してレールを設置する。本考案の木造住宅は、レールの配置に自由度があり、任意の場所に取り付けることが可能である。
図2は図1に記載の電動リフトなどを設置可能な介護対応型木造住宅の一部の断面図である。上階床110と下地構造板150との間隔は700mm以下であり、好ましくは600mmである。上階床桁120は高さが250mm以上であり、好ましくは300mmである。下地用桁130は高さが85mm以上であり、好ましくは120mmである。上階床桁120と下地用桁130との間には10mm以上の間隔があることが望ましく、配線・配管等の便宜を考えると、好ましくは180mmの間隔を空ける。この間隙には、防音シートを配置してもよい。1階床面から天井(下地構造板150)までの高さは2400mmが好ましい。
図3Aは、本考案の介護対応型木造住宅の下地構造板150に電動リフト300のレール取り付け用アタッチメント160及びレール170を取り付けた部分の断面図である。図3Bは電動リフト300のモータ180部分の横面図及び正面図である。電動リフト300は内部に電動モータ180を有し、介護者又は被介護者の制御によりレールに沿って自走することができる。レール取り付け用のアタッチメント160は下地構造板150にネジ止めされる。レール取り付け用のアタッチメント160には、レール170が取り付けられる。したがって、レール170はレール取り付け用のアタッチメント160を介して下地構造板150にネジ止めされる。
以上説明したとおり、本考案にかかるに木造住宅は、下地用桁と下地用構造板とがいずれも構造要素に含まれ、その結果、電動リフト、被介護者及びレールの荷重に耐えることができる。また、下地用構造板は合板で構成されているとともに、複数の下地用桁にわたって配置されているため、レールを設置の自由度が高まる。
さらに、上階床は上階桁に固定され、下地用構造板は下地用桁に固定されていることから、上階の音が下階に伝わりにくい。仮に、下地用構造板を上階床桁の裏面に直接固定すると、いわば「太鼓」のごとく、上階床の震動が、下階に直接伝達される。しかし、本考案ではそのような問題は生じない。
加えて、本考案にて追加された下地用構造板及び下地用桁は、他の構造要素とあいまって、建物の強度、とりわけ建物に加えられる水平力に対する強度を増大させるという効果を奏する。
本考案による、電動リフト及びそのレールを後から設置可能な介護対応型木造住宅の一実施形態の概略図 図1に記載の介護対応型木造住宅の一部の断面図 本考案の介護対応型木造住宅の下地構造板に電動リフトのレール取り付け用のアタッチメント及びレールを取り付けた部分の断面図 電動リフトのモータ部分の横面図及び正面図
符号の説明
100 木造住宅
110 上階床
120 上階床桁
130 下地用桁
140 柱
150 下地用構造板
160 アタッチメント
170 レール
180 電動モータ
210 2階床面
300 電動リフト

Claims (5)

  1. 木造在来軸組構法により造られた木造住宅において、
    垂直に立てられた複数の柱と、
    前記複数の柱の何れかに、第1の胴差又は第1の間仕切桁を介するかまたは直接に固定されるとともに、この複数の柱の間に水平に配置され、それぞれ75mm以上×75mm以上角の寸法を有する木材からなる複数の上階床桁と、
    前記上階床桁上に配置された上階床と、
    前記上階床桁よりも低い位置において、前記複数の柱の何れかに、第2の胴差又は第2の間仕切桁を介するかまたは直接に固定されるとともに、この複数の柱の間に1000mm以下の間隔で水平に配置され、それぞれ75mm以上×75mm以上角の寸法を有する木材からなる複数の下地用桁と、
    前記複数の下地用桁の下面に配置され、前記複数の下地用桁に固定された20mm以上の厚さを有する合板からなる下地構造板と
    を有することを特徴とする木造住宅。
  2. 請求項1記載の木造住宅において、
    前記下地構造板は、前記下地用桁に、500mm以下の間隔で、ネジを用いて固定されていることを特徴とする木造住宅。
  3. 請求項1記載の木造住宅において、
    前記下地構造板は前記複数の柱で囲まれる一部屋の天井部分全面を覆っていることを特徴とする木造住宅。
  4. 請求項1記載の木造住宅において、
    さらに、前記上階床と前記下地構造板との間隔は700mm以下であり、前記上階床桁は垂直部分の辺が250mm以上であり、かつ、前記上階床桁と前記下地用桁との間には10mm以上の間隔を空けていることを特徴とする木造住宅。
  5. 請求項1記載の木造住宅において、
    さらに、前記下地用構造板に電動リフトを走行させるための電動リフト用レールを取り付けるレール用アタッチメントネジを用いて取り付けたことを特徴とする木造住宅。
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