JP3144710B2 - 位置計測作図装置 - Google Patents

位置計測作図装置

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JP3144710B2
JP3144710B2 JP21450892A JP21450892A JP3144710B2 JP 3144710 B2 JP3144710 B2 JP 3144710B2 JP 21450892 A JP21450892 A JP 21450892A JP 21450892 A JP21450892 A JP 21450892A JP 3144710 B2 JP3144710 B2 JP 3144710B2
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島 滋 小
村 和 雄 牧
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富士写真光機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、交通事故の現場など
に配された所定の対象物の位置座標を計測して現場見取
図たる平面図を作成する位置計測作図装置に関する。
【従来の技術】
【0002】交通事故が発生した場合には、事故調査の
ために現場状況を把握する必要があり、警察官が実況検
分を行って調書を作成し、その一部として、関係対象物
間の距離や周辺の位置関係を明確にした図17に示すよう
な現場見取図(平面図)が作成される。
【0003】このような現場見取図を作成する場合に、
従来では調査する者が巻尺を用いて関係対象物間の距離
を直接計測し、その計測結果を用いて平面図を作成して
いる。しかし、巻尺での計測は人手を要するとともに、
計測のために交通を長時間遮断して作業する必要がある
場合があり、交通量の多い現場では交通渋滞の原因とな
ったり、作業者が側方を通過する車両に衝突されたりす
る危険を伴う。このため、路上での作業時間を極力短縮
する必要がある。
【0004】そこで、本出願人は、操作が簡単であり、
交通事故現場での計測作業を極力短時間で行えるととも
に、事故現場において現場見取図を作成することによ
り、事故現場と完成された現場見取図との照合を迅速、
かつ容易に行うことができる位置計測作図装置を提案し
た(特開平2−281380号)。当該出願に係る発明
は、テレビカメラなどの撮影手段で予め事故現場などに
おける所望の位置に配したターゲット(またはマーカ
ー)を捕捉しこれを撮影しながら、撮影された画像を表
示する画像表示手段上でカーソルなどの指示手段によっ
て該ターゲットの方向に撮影手段および位置検出手段な
どから構成される計測ヘッドを指向させ、該ターゲット
までの基準位置からの距離や角度を位置検出手段で検出
してその座標を算出し、該算出された座標に基づいて現
場見取図を作成するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、交通事故の
現場となる場所は見通しの悪い交差点などである場合が
多く、このような場所では、上記撮影手段や位置検出手
段を1箇所に固定したままの状態では、交通事故や現場
に関係する関係対象物の全てについて位置を計測するこ
とができない場合がある。このような場合には複数の位
置計測作図装置を用いたり、1つの位置計測作図装置を
その設定位置を変更して適宜な角度から関係対象物の位
置を計測する必要がある。
【0006】同じ事故現場における関係対象物の位置を
複数の位置から計測したり、同一の現場で過去に交通事
故が発生している場合などには、ひとつの位置計測作図
装置で計測され演算されて作成された平面図に、他の位
置計測作図装置によって計測されたデータを重ね合わせ
るようにすれば、当該事故現場の現場見取図の作成を迅
速に行えるとともに、計測作業を簡略にできるので有利
である。
【0007】そこで、この発明は、ひとつの位置計測作
図装置で計測し演算されて作成された平面図に関するデ
ータと、同一現場に関して他の位置計測作図装置で計測
して取得されたデータとに互換性を具備させて、データ
の利用を図ることにより、迅速に作図することができる
位置計測作図装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するための手段として、この発明に係わる位置計測作図
装置は、反射体を備え測定対象物位置に設置されるター
ゲットと、該ターゲットの反射体に向けて投光する発光
部及び前記反射体からの反射光を受光捕捉することによ
り該ターゲットまでの距離とその方向を計測して該ター
ゲットの空間座標を検出する位置検出手段とを備え、該
位置検出手段によって多数のターゲット位置に関して検
出された多数の空間座標から平面図を作成する位置計測
作図装置において、前記位置計測作図装置の位置検出手
段の設置位置を空間座標の第1原点とし、該第1原点位
置から座標の基準点となる少なくとも2点を含む関係対
象物の座標を計測し算出した第1座標と、前記位置検出
手段を前記設置位置とは異なる位置に設置し、その位置
を空間座標の第2原点とし、該第2原点位置から前記第
1座標における基準点となる少なくとも2点を含む関係
対象物の座標を計測し算出した第2座標とを、前記各原
点のいずれか一方を水平面内で回転させ、且つ、前記第
1座標と第2座標における前記基準点を合致させて合成
して前記平面図を作成する演算手段を設けたことを特徴
としている。ここで、もちろん位置計測作図装置は必ず
しも同時に複数台必要ではなく、同じ装置を適宜位置を
移動して複数の場合と等しく使用可能であることはいう
までもない。また、前記基準点を合致させる作業に先立
って、前記第1座標と第2座標とから各別に前記基準点
間の距離を算出して比較することを特徴としている。な
お、各座標から算出した基準点間距離が許容誤差内にあ
ってほぼ等しいと判断される場合に基準点を合致させる
作業を行ない、ほぼ等しいと判断されない場合には、第
1座標と第2座標のいずれか一方の計測を再度行なうこ
とになる。
【0009】
【作用】例えば、この位置計測作図装置を交通事故現場
の現場見取図の作成に供するものとする。事故現場の適
宜な位置に位置計測作図装置を設定し、所定の関係対象
物の座標(第1座標)を計測してデータを取得する(1
回目測定)。そして、当該ひとつの位置に位置計測作図
装置を設定したままでは関係対象物の全てについて座標
のデータを取得できない場合には、該位置計測作図装置
を捕捉できなかった対象物を捕捉できる位置に移動させ
て設定する。
【0010】次いで、1回目測定で測定された電柱や道
路標識、街灯などの対象物の座標(基準点)を含む関係
対象物の座標を計測する(2回目測定)。この基準点
を、1回目測定において計測された座標(第1座標)の
当該位置に重ね合わせれば、2回目測定で計測された対
象物座標は、1回目測定で計測された座標系における座
標として算出される。
【0011】したがって、上記2回目測定で取得された
各関係対象物の座標を、1回目測定の座標系に変換でき
る。また、1回目、2回目測定でも測定できない対象物
があった場合、更に新たな別の位置に該位置計測作図装
置を移動し計測、座標変換することにより、複数の位置
計測作図装置で取得された対象物の座標を共通の座標系
に変換でき、ひとつの現場見取図として作成することが
できる。しかも、1回目と2回目の測定で得られた基準
点間の距離が等しい場合に座標変換するようにすれば、
ほぼ正確な現場見取図を作成することができる。
【0012】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて、この発明
に係る位置計測作図装置を具体的に説明する。
【0013】図8はこの発明に係る位置計測作図装置の
目標となるターゲット2をポール1に止着した状態を示
す斜視図で、ポール1にはターゲット2が止着されてい
る。また、このポール1の両端部は先鋭に形成されて石
突部3a、3bとしてあり、計測すべき位置を指示する際に
は、該石突部3a、3bの一方を、地面や路面などの位置を
計測すべき部位に突き立てて、該ポール1を立てた状態
にする。そして、後述する位置検出手段から発せられた
距離測定用の光(測距光)は、これらターゲット2で所
定の方向に反射される。
【0014】図9は、この位置検出手段4とターゲット
2の概略の構成を示している。該ターゲット2はLED
などからなる捕捉発光部としての光源21およびコーナキ
ューブなどの反射体22とからなり、該ターゲット2に入
射した光は該反射体22で所定の方向に反射する。また、
光源21は図10(a)に示すように、この反射体22を囲ん
で円形状に配設されているとともに、反射体22の中央部
にも光源21が配設されている。このように中央部にも光
源21を配設すれば、近距離計測時に円形状光源21の像が
相対的に大きくなり、後述する4分割受光素子が円形状
に配設された光源21の像の内側に入ってしまい、光源21
からの捕捉光が受光素子に入射しなくなるということが
なくなり、制御性を向上させることができる。
【0015】上記位置検出手段4には、図9に示すよう
に、距離測定用発光部としての測距用発光素子4aと受光
部としての測距用受光素子4bとが備えられており、該発
光素子4aからターゲット2に向けて発せられた測距光が
反射体22で反射して、受光素子4bで捕捉されるようにし
てある。測距用発光素子4aで発せられた光はビームスプ
リッタ4cを透過し、ビームスプリッタ4dによってほぼ直
角方向に反射してターゲット2に投光される。そして、
該ターゲット2からの反射光はビームスプリッタ4dで反
射し、さらにビームスプリッタ4cで反射して測距用受光
素子4bに入射するようにしてある。上記ビームスプリッ
タ4dの後方にはターゲット2を捕捉するための捕捉受光
部5が配設されており、ターゲット2の光源21から発せ
られた光はビームスプリッタ4dを透過して該捕捉受光部
5に入射するようにしてある。なお、ビームスプリッタ
4dの前方には対物レンズ4eが設けられている。
【0016】上記捕捉受光部5は、図11に示すように、
4分割受光素子などの多分割受光素子で構成され、4分
割受光素子とした場合に、それぞれの受光素子5a、5b、
5c、5dの出力信号が位置演算手段に入力されている。い
ま、これらの受光素子5a、5b、5c、5dの出力電圧の値を
それぞれEa、Eb、Ec、Edとすると、上記位置演算手
段においては、例えば、
【数1】(Ea+Eb)−(Ec+Ed)=K
【数2】(Ea+Ec)−(Eb+Ed)=L を演算する。これらの出力電圧の値Ea、Eb、Ec、Ed
は捕捉受光部5への入射位置で変化し、4つの出力電圧
がともに「0」でなく数1式および数2式の値K、Lが
ともに「0」となる場合には、図5において符号Pで示
すように、光源21の光が捕捉受光部5の中央部に入射
し、光源21からの捕捉光が受光素子5a、5b、5c、5dに均
等に入射したことになる。
【0017】次にこの発明に係わる位置計測作図装置の
構成を図12ないし図16を参照して説明する。
【0018】図12は現場見取図を作成すべき交通事故な
どの現場を示すもので、該現場の適宜位置にはテレビカ
メラなどの撮影手段6(図14参照)と位置検出手段4と
を組み合わせた計測ヘッド11が設置されていて、現場の
状況を撮影する。また、この計測ヘッド11に組み込まれ
た位置検出手段4の光軸と撮影手段6の光軸とは平行に
してあり、該撮影手段6でターゲット2を画面の中心付
近に捕捉し、前述のごとく4分割受光素子の出力電圧が
4個全部「0」でなく数1式及び数2式の値K、Lが共
に「0」となるよう計測ヘッド11の方向を制御した際に
は、該ターゲット2の中心を位置検出手段4の光軸が貫
通するようにしてある。そしてこの計測ヘッド11は、該
計測ヘッド11の方向を垂直面内で適宜に傾ける垂直回動
手段11aと、該方向を水平面内で適宜に傾ける水平回動
手段11b とによって支持されており、これら回動手段11
a、11bの作動によって計測ヘッド11即ち位置検出手段4
の光軸S(図9参照)を適宜な方向に変更できるように
してある。
【0019】上記計測ヘッド11にはケーブル12によって
図13に示す制御部13が接続され、該制御部13に前記位置
演算手段が含まれている。この制御部13には、上記計測
ヘッド11に組み込まれた撮影手段6によって撮影された
画像を表示するCRTなどの画像表示手段14と入出力処
理ならびに演算を行うためのコンピュータ15が含まれて
いる。さらに、このコンピュータ15に、作図すべき現場
見取図に関する所定の情報を入力するための入力手段で
あるマウス16と、見取図を印刷するためのX−Yプロッ
タ17が接続されている。また、該制御部13はバックアッ
プ電源18から給電され、該バックアップ電源18はコード
18a を介して商用電源に接続できるとともに、コード18
b を介して車載バッテリに接続できるようにしてある。
【0020】図14および図15は位置計測作図装置の構成
ならびに信号の一部を示すブロック図で、LEDなどの
光源21はLED点灯回路21a によって駆動され、該LE
D点灯回路21a は、ポール1に設けられた各種スイッチ
の状態を検出する状態検出送出回路23の出力信号に応じ
て光源21を駆動する。
【0021】上記光源21から発せられた捕捉光は計測ヘ
ッド11の捕捉受光部5で捕捉され、該捕捉受光部5の出
力信号は、制御部13の光源21からの捕捉光に含まれた状
態信号からポール1の状態を検出する状態検出手段13a
と、光源21からの捕捉光が捕捉受光部5の適宜位置に入
射していることを検知する光軸ズレ量検出手段13b とに
入力されている。また、計測ヘッド11の前記測距用発光
素子4aから発せられてターゲット2の反射体22で反射さ
れた測距光は、光波距離計13c に入射してターゲット2
までの距離が測定される。この光波距離計13cは前記コ
ンピュータ15eからの距離計制御指令信号13eによって、
反射鏡測距データ13dをコンピュータ15aに出力する。計
測ヘッド11は前記垂直回動手段(俯仰モータ)11a と水
平回動手段(旋回モータ)11b とによって支持されお
り、これらモータ11a、11bはコンピュータ15aからの角
度指令モータ制御信号13fによって駆動される。そし
て、これらモータ11a、11bには、それぞれ俯仰エンコー
ダ11cと旋回エンコーダ11dとが接続されており、それぞ
れのモータ11a、11bの回動角度位置がこれらのエンコー
ダ11c、11dに接続された角度読取カウンタ13g で検出さ
れる。
【0022】他方、前記撮影手段6は制御部13の前記コ
ンピュータ15e から送出されるカメラ制御信号13hによ
って制御される。また該撮影手段6の出力のTV画像13i
は図11に示すように画像切換機能を有するコンピュータ
15dと静止画保持手段13mに送出されている。
【0023】上記状態検出手段13a の出力が計測可能の
信号であるとき、反射鏡測距データ13dと角度読取カウ
ンタ13gの出力の角度データからコンピュータ15a によ
って反射鏡位置データ13jが演算される。求められた該
反射鏡位置データ13jは、コンピュータ15cが見取図作図
処理を行って、見取図データ13nを作成するときのデー
タとして使用される。また、上記光軸ズレ量検出手段13
bと角度読取カウンタ13gの出力は、角度移動指令信号13
kとともにコンピュータ15bによって演算され、前記角度
指令モータ制御信号13fとして出力される。また、上記T
V画像13iはコンピュータ15dおよび静止画保持手段13mに
送出され、該静止画保持手段13m の出力はコンピュータ
15d に送出されている。さらに、上記見取図データ13n
もコンピュータ15d に入力され、これらは切換自在に画
像表示手段14に画像合成を行うコンピュータ15f を通し
て送出され、従って該画像表示手段14では、撮影手段6
で捉えられた現場の状況と、静止画保持手段13m によっ
て保持された静止画像と、作成中あるいは完成した見取
図データ13n とを選択して表示することが可能である。
【0024】上記コンピュータ15cは作図指令信号13oに
よって見取図データ13n の作成を行い、該見取図データ
13nは、ディスクドライブ13rからディスク13s にメモリ
される。また、ディスク13sに予めメモリされた文字や
記号、見取図枠13tあるいはシンボルや作図パターン13u
など作図に係るデータがディスクドライブ13rからコン
ピュータ15c に提供される。
【0025】また、前記マウス16の出力信号はマウスド
ライバ16a に送出され、該マウスドライバ16aの出力の
マウス・カーソル表示信号16bは前記コンピュータ15f
に送出され、他の画像と合成されて前記画像表示手段14
に表示されると共に、コンピュータ15eによって各種制
御信号13xとなって所定の部位に発行される。このコン
ピュータ15eにはディスクドライブ13rから所定の各種命
令用画面データ13y も入力され、前記マウス・カーソル
表示信号16bと比較演算されて各種制御信号13xとなって
所定の部位に発行される。また各種命令用画面データ13
yはコンピュータ15fに送出されて画像表示手段14に表示
され、マウス16により各種命令を指示する際の表示とし
て用いられる。各種制御信号13xのうち見取図印刷指令
信号17aはプロッタコントローラ17bに送出され、該プロ
ッタコントローラ17bによって前記X−Yプロッタ17が
駆動される。
【0026】以上により構成したこの発明に係る位置計
測作図装置の作用を、現場見取図を作成する様子ととも
に説明する。
【0027】図12に示すように、見取図を作成すべき現
場の適宜位置に計測ヘッド11を設置する。この計測ヘッ
ド11には位置検出手段4が具備されているから、該位置
検出手段4も現場に配置されることになる。他方、座標
を計測すべき位置に、ターゲット2を取り付けたポール
1を保持して、該ターゲット2の光源21および反射体22
を計測ヘッド11に対向させる。そして、計測ヘッド11に
備えられた撮影手段6で撮影された画像を画像表示手段
14上にターゲット2が写されるように、マウス16を操作
して指示を与えて前記角度移動指令信号16k により、計
測ヘッド11の垂直角度および水平角度を調整する。
【0028】そして、計測ヘッド11の撮影手段6がター
ゲット2を画面中心付近に捕捉するようにすると、ター
ゲット2の光源21から発せられる捕捉光が位置検出手段
4の捕捉受光部5に入射する。該ターゲット2の光源21
から発せられた捕捉光が位置検出手段4の捕捉受光部5
に入射すると、該入射光は該捕捉受光部5の受光素子5
a、5b、5c、5dのいずれか一つ以上に入射されることに
なる。位置演算手段たるコンピュータ15aでは、前記光
軸ズレ量検出手段13bの出力信号から、前述の数1式お
よび数2式に示す演算を行い、これら数1式および数2
式の値K、Lが所定の値以下となるように前記垂直回動
手段11aと水平回動手段11bとに作動信号たる角度指令モ
ータ制御信号13f を送出する。すなわち、この作動信号
に基づいてこれら垂直回動手段11aと水平回動手段11bと
が作動すると、位置検出手段4の光軸の方向が変化する
から、捕捉受光部5への入射位置も変化する。この変化
を位置演算手段でモニタしながら、位置検出手段4を垂
直回動手段11a と水平回動手段11b とにより適宜に回動
させて、光源21からの捕捉光が受光素子5a、5b、5c、5d
に均等に入射するようにし、当該位置において位置検出
手段4の前記測距用発光素子4aからの測距光がターゲッ
ト2の反射体22で反射して前記測距用受光素子4bに入射
するようにしておけば、確実に測距用発光素子4aからに
ターゲット2に向けて投光した測距光を測距用受光素子
4bで捕捉することができる。
【0029】すなわち、測距用発光素子4aから発せられ
た測距光が測距用受光素子4bで捕捉されれば、公知の光
波距離計の原理により、位置検出手段4からターゲット
2までの直線距離が計測できる。また、上記垂直回動手
段11a によって回動した角度が位置検出手段4からター
ゲット2に対する垂直面内での仰角あるいは俯角とな
り、水平回動手段11b によって回動した角度が水平面内
での振れ角(旋回角)となり、従ってこれら直線距離と
仰角あるいは俯角、振れ角とからターゲット2の空間座
標(3次元座標)を算出することができる。
【0030】ターゲット2の空間座標を演算する手段を
図16に基づいて説明する。計測すべき位置を符号Qで示
してあり、該位置Qにポール1の石突部3を突き立て
る。計測ヘッド11の計測基準点のXYZ座標を(0、
0、0)とし、計測位置Qの座標を(DX、DY、D
Z)とする。また、計測ヘッド11の原点光軸をT0 と
し、その方向をX軸の方向とし、計測ヘッド11の垂直回
動手段11a の回動軸(俯仰軸)の方向をY軸の方向と
し、水平回動手段11b の回動軸(旋回軸)の方向をZ軸
の方向とする。そして、計測ヘッド11の位置検出手段4
の照準をターゲット2に合わせて計測して得られた、タ
ーゲット2までの距離をDS、旋回軸の回転角度をAZ
゜、俯仰軸の回転角度をEL゜とすると、ターゲット2
から石突部3までの距離DDは既知であるから、
【数3】DX=DS×COS(EL)×COS(AZ)
【数4】DY=DS×COS(EL)×SIN(AZ)
【数5】DZ=DS×SIN(EL)−DDによって計測位
置Qの空間座標を算出することができる。なおターゲッ
ト2が原点光軸T0 上にある場合には、AZ=0゜、E
L=0゜であるから、DX=DS、DY=0、DZ=−
DDとなる。
【0031】そして図12に示すように、計測すべき関係
対象物である電柱51、52や街灯53、道路標識54、横断歩
道55などをポール1によって指示し、それぞれの空間座
標を計測する。これら関係対象物に関する空間座標が取
得されたならば、該座標を水平面上に投影する。そし
て、これら投影された座標から、図17に示す現場見取図
が作成される。なお、この現場見取図の作成は、前述し
た画像表示手段14に表示させた状態で行い、X−Yプロ
ッタ17で印刷すればよい。
【0032】次に、図1ないし図7に基づき、基準とな
る点が2点の場合について、既に取得済みの当該事故現
場のデータと新たに取得する当該事故現場のデータを重
畳させて交通事故に関する現場見取図を作成するための
手順を説明する。すなわち、交通事故現場によっては、
ひとつの位置に計測ヘッド11を固定した状態では当該現
場の全体を計測することが不可能な場合が生じ、その場
合には当該計測ヘッド11を他の位置に移動させたり、複
数の計測ヘッド11を所定の位置に固定してそれぞれでデ
ータを取得し、これらひとつの位置と他の位置とで取得
したデータを重畳させる必要がある。例えば図1に示す
ように最初はP1 に計測ヘッド11を置いて計測を行い
(1回目測定)、次いでP2 に計測ヘッド11を置いて計
測を行わなければならない場合が生じる(2回目測
定)。このような場合には、これらP1、P2 のそれぞ
れの位置で取得したデータを重畳させて1枚の現場見取
図を作成しなければならない。
【0033】初めに基準点とする二つの適宜な構成要素
を決める。この基準点を図1の街灯53と電柱51とし、こ
の2ヶ所は1回目測定結果として、P1 を(0、0、
0)として、街灯53(X1、Y1、Z1)、電柱51(X2、
Y2、Z2)の座標データをもっている。図1に示すよう
に1回目測定のP2 座標(XX、YY、ZZ)の位置よ
りT2 の原点光軸で2回目測定を行った場合、この(X
X、YY、ZZ)の値及びT1とT2のなす角度S0 を求
めれば合成が行える。図2に示すように2回目測定は、
図16の測定によりP2を(0、0、0)としT2方向基準
に、街灯51座標(XA(1)、YA(1)、ZA(1))、電柱53
座標(XB(1)、YB(1)、ZB(1))が得られる。図6
のフローチャートに示すステップ601 は、この測定のこ
とで、数6式、数7式にてステップ602 の1回目、2回
目測定の街灯53、電柱51の2点間距離L1、L2を算出
し、ステップ603 判定を行う。
【数6】L1={(X2−X1)2+(Y2−Y1)2+(Z2
−Z1)2}1/2
【数7】L2={(XB(1)−XA(1))2+(YB(1)−
YA(1))2+(ZB(1)−ZA(1))2}1/2 このステップ601〜603は、1回目、2回目測定で同一点
を測定した事を確認するもので、L1とL2の長さの差が
許容値の範囲内にあるか否かで判定が行われる。許容範
囲に入らない場合は同一地点が測定されていない可能性
があるのでステップ601 に戻り、再度測定を行う。
【0034】ステップ603 にて1回目、2回目測定で同
一ポイントが測定されたことが確認された場合、ステッ
プ604 にて1回目、2回目測定の原点光軸T1、T2のな
す角度S0を数8式、数9式、数10式にて算出する。1
回目測定のT1に対する街灯53より電柱51に引いた直線
のなす角度S1 を、数8式より求める。
【数8】 S1=TAN-1{(Y2−Y1)/(X2−X1)} 2回目測定のT2に対する街灯53より電柱51に引いた直
線のなす角度S2を、数9式より求める。
【数9】S2=TAN-1{(YB(1)−YA(1))/(XB
(1)−XA(1))} S1、S2より原点光軸T1、T2のなす角度S0 を、数10
式より求める。
【数10】S0=(S1−S2)
【0035】ステップ604 にて算出された角度S0よ
り、P2の座標(XX、YY、ZZ)を求める計算がス
テップ605、606である。図3(a)に示すように、2回
目測定値を1回目測定値に合致させるためP2 を回転中
心として街灯53、電柱51を回転する。回転後のそれぞれ
の座標を、(XA(2)、YA(2)、ZA(2))、(XB
(2)、YB(2)、ZB(2))とすると、
【数11】 XA(2)=XA(1)×COS(S0)−YA(1)×SIN(S0)
【数12】 YA(2)=XA(1)×SIN(S0)+YA(1)×COS(S0)
【数13】ZA(2)=ZA(1)
【数14】 XB(2)=XB(1)×COS(S0)−YB(1)×SIN(S0)
【数15】 YB(2)=XB(1)×SIN(S0)+YB(1)×COS(S0)
【数16】ZB(2)=ZB(1)
【0036】ステップ605にて回転補正された街灯53の
座標をP1から測定された街灯53の座標にて合致するよ
う平行移動する(ステップ606)。この移動量がすなわ
ちP2の1回目座標(XX、YY、ZZ)上の位置を示
す事になる。図3(b)にこの平行移動を示す。
【数17】XX=X1−XA(1)
【数18】YY=Y1−YA(1)
【数19】ZZ=Z1−ZA(1) 電柱51の移動後座標を(XB(3)、YB(3)、ZB(3))
とすると、
【数20】 XB(3)=XB(2)−XA(2)+X1=XB(2)+XX
【数21】 YB(3)=YB(2)−YA(2)+Y1=YB(2)+YY
【数22】 ZB(3)=ZB(2)−ZA(2)+Z1=ZB(2)+ZZ
【0037】ステップ606 にて算出された電柱51の座標
は、1回目測定の電柱51の座標(X2、Y2、Z2 )に合
致するはずである(測定誤差が存在するため完全には一
致しないことが多い)。この確認をステップ607 にて行
っている。
【数23】XB(3)−X2<許容範囲
【数24】YB(3)−Y2<許容範囲
【数25】ZB(3)−Z3<許容範囲
【0038】ステップ606 にてXYZ方向とも許容範囲
内の値であるなら変換式は完了し、P2地点にて原点光
軸T2基準に測定された対象物の座標(XN(1)、YN
(1)、ZN(1))は、1回目測定座標上に次の様に変換さ
れる。{変換後座標:(XN(3)、YN(3)、ZN
(3))}角度回転補正
【数26】 XN(2)=XN(1)×COS(S0)−YN(1)×SIN(S0)
【数27】 XN(2)=XN(1)×SIN(S0)+YN(1)×COS(S0)
【数28】ZN(2)=ZN(1)平行移動補正
【数29】XN(3)=XN(2)+XX
【数30】YN(3)=YN(2)+YY
【数31】ZN(3)=ZN(2)+ZZ
【0039】1回目、2回目測定の時の計測ヘッド11の
地面に対する水平調整が、求める計測精度に対して影響
が現れない程度に十分調整が行われていれば、ステップ
606の確認に於いてZ方向のエラーは許容範囲内に抑え
られる。しかし実用上そのような水平調整はかなり困難
な調整となってしまうため、エラー発生時に演算により
補正する方法がより実用的である。図4、図5(a)、
図5(b)及び図7に、この演算補正の実施例を示す。
図4に於いて、ステップ601〜606の座標変換を行った結
果、電柱51の座標は(XB(3)、YB(3)、ZB(3) )と
なり1回目測定データ(X2、Y2、Z2 )に対して誤差
をもっているものとする。
【0040】図4に示すように、ステップ701にて街灯5
3の座標をP1になるように平行移動を行う。この移動
後、電柱51の1回目測定データ座標を(X3、Y3、Z3
)、2回目の測定座標を(XB(4)、YB(4)、ZB
(4))とすると、 1回目測定データ座標
【数32】X3=X2−X1
【数33】Y3=Y2−Y1
【数34】Z3=Z2−Z1 2回目測定座標
【数35】XB(4)=XB(3)−X1
【数36】YB(4)=YB(3)−Y1
【数37】ZB(4)=ZB(3)−Z1
【0041】図5(a)に示すように、ステップ702 に
て電柱51の座標をY方向成分が無くなるように、S3だ
け回転する。この移動後の1回目測定データ座標を(X
4、Y4、Z4)、2回目測定座標を(XB(5)、YB
(5)、ZB(5))とすると、
【数38】S3=TAN-1(YB(4)/XB(4)) 1回目測定データ座標
【数39】X4=X3×COS(S3)−Y3×SIN(S3)
【数40】Y4=X3×SIN(S3)+Y3×COS(S3)
【数41】Z4=Z3 2回目測定座標
【数42】 XB(5)=XB(4)×COS(S3)−YB(4)×SIN(S3)
【数43】 YB(5)=XB(4)×SIN(S3)+YB(4)×COS(S3)
【数44】ZB(5)=ZB(4)
【0042】図5(b)は、図5(a)を、A−A方向
から見たもの(Z軸方向が紙面の上下方向になる)で、
1回目、2回目測定のズレ量S4 が誇張して示されてい
る。このズレ量である角度S4 だけ2回目測定値を回転
すれば、1回目、2回目測定値の方向は合致する。(ス
テップ703 )この移動後の2回目測定座標を(XB
(6)、YB(6)、ZB(6))とすると、
【数45】 S4=TAN-1(Z4/X4)−TAN-1(ZB(5)/XB(5)) 2回目測定座標
【数46】 XB(6)=XB(5)×COS(S4)−ZB(5)×SIN(S4)
【数47】YB(6)=YB(5)
【数48】 ZB(6)=XB(5)×SIN(S4)+ZB(5)×COS(S4)
【0043】合致した1回目、2回目座標を元の(X
2、Y2、Z2 )にするために、図4、図5(a)、
(b)にてズレ量の角度を算出するため回転した角度S
3、及びP1に平行移動した量を戻し最終的に電柱51の座
標は(XB(8)、YB(8)、ZB(8))となる。これは、
1回目測定データ(X2、Y2、Z2 )に一致する。(ス
テップ704、705)
【数49】 XB(7)=XB(6)×COS(−S3)−YB(6)×SIN(−S3)
【数50】 YB(7)=XB(6)×SIN(−S3)+YB(6)×COS(−S3)
【数51】ZB(7)=ZB(6)
【数52】XB(8)=XB(7)+X1
【数53】YB(8)=YB(7)+Y1
【数54】ZB(8)=ZB(7)+Z1
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る位
置計測作図装置によれば、1回目測定の位置に設定され
た位置計測作図装置によって取得された該対象物の第1
座標と、2回目測定の位置に設定された位置計測作図装
置によって取得された第2座標とを重ね合わせて、位置
計測作図装置が設定された、上記1回目測定の位置にお
いて取得された第1座標系における座標を算出し、2回
目測定において取得された座標を第1座標の座標系に変
換するようにしたから、関係対象物について、上記1回
目測定と2回目測定のそれぞれで取得された座標を合成
して、ひとつの平面図を作成することができる。
【0045】したがって、交通事故などにおいて、ひと
つの位置においてだけでは全ての関係対象物の位置を計
測できない場合であっても、位置計測作図装置を他の位
置に移動させて関係対象物の位置を計測でき、ほぼ正確
な現場見取図などを作成することができる。
【0046】また、位置計測作図装置を設定する位置が
異なっていても合成可能であるから、例えば過去の交通
事故において作成された現場見取図に、新たに発生した
交通事故に関する関係対象物の位置を合成できる。この
ため、現場における検証作業を短時間にでき、交通渋滞
などを極力防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】交通事故現場の見取図を作成するにあたり、計
測位置を2つにしてこの発明に係る位置計測作図装置で
計測した場合を示す当該事故現場の概略平面図である。
【図2】図6に示すフローチャートの処理の内容を説明
するための図である。
【図3】図6に示すフローチャートの処理の内容を説明
するための図である。
【図4】図7に示すフローチャートの処理の内容を説明
するための図である。
【図5】図7に示すフローチャートの処理の内容を説明
するための図であり、(b)は(a)におけるA−A矢
視図である。
【図6】2つの計測位置から計測した結果を合成する手
順を示すフローチャートである。
【図7】2つの計測位置から計測した結果を合成する手
順を示すフローチャートである。
【図8】この発明に係わる位置計測作図装置に用いられ
るターゲットが止着されたポールの斜視図である。
【図9】位置検出手段のターゲットに照準を合わせる装
置の構造を説明する概略図である。
【図10】ターゲットの概略の構成を示す図で、(a)
は正面図、(b)は側面図である。
【図11】捕捉受光部の構造を説明する概略斜視図であ
る。
【図12】現場見取図の作成に供される現場の説明図で
ある。
【図13】位置計測作図装置の制御部関係の概略構成図
である。
【図14】ターゲットと位置計測作図装置の構成の一部
を示すブロック図で、一部を図15と重複して示してあ
る。
【図15】ターゲットと位置計測作図装置の構成の一部
を示すブロック図で、一部を図14と重複して示してあ
る。
【図16】指示された所定の計測位置の演算を説明する
ための概略斜視図である。
【図17】この発明に係わる位置計測作図装置によって
作成された現場の現場見取図である。
【符号の説明】
1 ポール 2 ターゲット 3a、3b 石突部 4 位置検出手段 4a 測距用発光素子 4b 測距用受光素子 5 捕捉受光部 11 計測ヘッド 11a 垂直回動手段 11b 水平回動手段 13 制御部 14 画像表示手段 15 コンピュータ 16 マウス 17 X−Yプロッタ 18 バックアップ電源 21 光源(捕捉発光部) 22 反射体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 15/00 - 15/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射体を備え測定対象物位置に設置され
    るターゲットと、該ターゲットの反射体に向けて投光す
    る発光部及び前記反射体からの反射光を受光捕捉するこ
    とにより該ターゲットまでの距離とその方向を計測して
    該ターゲットの空間座標を検出する位置検出手段とを備
    え、該位置検出手段によって多数のターゲット位置に関
    して検出された多数の空間座標から平面図を作成する位
    置計測作図装置において、前記位置計測作図装置の位置検出手段の設置位置を空間
    座標の第1原点とし、該第1原点位置から座標の基準点
    となる少なくとも2点を含む関係対象物の座標を計測し
    算出した第1座標と、前記位置検出手段を前記設置位置
    とは異なる位置に設置し、その位置を空間座標の第2原
    点とし、該第2原点位置から前記第1座標における基準
    点となる少なくとも2点を含む関係対象物の座標を計測
    し算出した第2座標とを、前記各原点のいずれか一方を
    水平面内で回転させ、且つ、前記第1座標と第2座標に
    おける前記基準点を合致させて合成して前記平面図を作
    成する演算手段を設けたことを 特徴とする位置計測作図
    装置。
  2. 【請求項2】 反射体を備え測定対象物位置に設置され
    るターゲットと、該ターゲットの反射体に向けて投光す
    る発光部及び前記反射体からの反射光を受光捕捉するこ
    とにより該ターゲットまでの距離とその方向を計測して
    該ターゲットの空間座標を検出する位置検出手段とを備
    え、該位置検出手段によって多数のターゲット位置に関
    して検出された多数の空間座標から平面図を作成する位
    置計測作図装置において、 前記位置計測作図装置の位置検出手段の設置位置を空間
    座標の第1原点とし、該第1原点位置から座標の基準点
    となる少なくとも2点を含む関係対象物の座標を計測し
    て第1座標を算出し、前記位置検出手段を前記設置位置
    とは異なる位置に設置し、その位置を空間座標の第2原
    点とし、該第2原点位置から前記第1座標における基準
    点となる少なくとも2点を含む関係対象物の座標を計測
    して第2座標を算出し、 前記第1座標と第2座標とから各別に前記基準点間の距
    離を算出して比較し、各座標から算出した基準点間距離
    がほぼ等しい場合に、前記各原点のいずれか一 方を水平
    面内で回転させ、且つ、前記第1座標と第2座標におけ
    る前記基準点を合致させて合成して前記平面図を作成す
    る演算手段を設けたことを特徴とする位置計測作図装
    置。
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