JP3144973B2 - デジタルsquidおよびこれを用いた計測システム - Google Patents

デジタルsquidおよびこれを用いた計測システム

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JP3144973B2 JP31940393A JP31940393A JP3144973B2 JP 3144973 B2 JP3144973 B2 JP 3144973B2 JP 31940393 A JP31940393 A JP 31940393A JP 31940393 A JP31940393 A JP 31940393A JP 3144973 B2 JP3144973 B2 JP 3144973B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、信号の大きさをデジ
タル出力で得ることのできるデジタルSQUID(SQ
UID:Superconducting Quantum Interference Devic
e 超電導量子干渉素子)、および、これを用いた計測
システムに関し、特に、低雑音化と測定精度の向上、お
よび、誤動作防止に関する。
【0002】
【従来の技術】SQUIDは超電導の性質を利用して、
微小な磁場を検出することができる素子である。SQU
IDは本来アナログ磁束信号を入力して、アナログ電圧
信号を出力するセンサであるが、これをデジタル信号と
して出力するセンサとして使用し、機能を向上させるこ
とについては公知であり、これらはデジタルSQUID
と呼ばれている。SQUIDの場合も他の多くのセンサ
技術と同様に、デジタル化することは信号処理やデータ
の伝送を容易にするものである。従って、デジタル化そ
のものはSQUIDに特有の技術ではなく、また、具体
的な方法についても、これまでに幾つかの方法が開示さ
れている。
【0003】デジタルSQUIDを実現する1つの方法
は、特開昭64−21379号において開示されてい
る。また、そのデジタルSQUIDを複数個有する多チ
ャンネルデジタルSQUID磁束計の駆動方法に関して
は、例えば、特開平3−197885号に開示されてい
る。
【0004】図20は、従来技術におけるデジタルSQ
UIDを示す回路図である。従来技術におけるデジタル
SQUIDは、センサである超電導量子干渉素子が交流
電流源59で駆動され、入力された磁束の大きさに依存
して正または負のパルスが出力される。この正または負
のパルスの数をカウントして、その差に比例する電流を
帰還することにより被測定磁束の大きさを求めることが
できる。
【0005】次に、このデジタルSQUIDの動作につ
いて図20を用いて説明する。ピックアップコイル70
0で検出した信号磁束はインプットコイル220によっ
てSQUIDに入力される。SQUIDは交流電流源5
9によりバイアスされ、ジョセフソン接合110とイン
ダクタンス221から構成される。SQUIDには、イ
ンプットコイル220からの磁束信号量と帰還磁束量の
差に相当する入力磁束に応じた正または負の電流パルス
を、やはり交流電流源で駆動される論理積ゲート80
1、論理和ゲート800から構成される切り換え回路8
10を介して帰還回路に出力する。帰還回路は、インダ
クタンス223とジョセフソン接合111を含む超電導
ループ、および、切り換え回路810を介して送られる
パルスを磁束量子に変換する書き込みゲートからなる。
この書き込みゲートはインダクタンス223と磁気結合
する他のインダクタンス222からなる。書き込みゲー
トを通過したパルスは磁束量子に変換されインダクタン
ス224を含んで構成される超電導ループに蓄えられ
る。
【0006】インダクタンス224はSQUIDのイン
ダクタンス221と磁気結合900を介して結合してお
り、インダクタンス224を含む超電導ループに蓄えら
れた磁束量子はSQUIDに帰還される。従って、帰還
回路はSQUIDから出力されたパルスを計測し、その
結果に応じた磁束量子をSQUIDに帰還することがで
きる。
【0007】デジタルSQUIDを実現する別の方法に
ついては、ドゥラング等によって、クライオジェニック
ス 1986年 第26巻 623頁から627頁に詳
細に述べられている。ドゥラング等は、交流電流源で駆
動されるコンパレータをSQUIDに組み合わせて用い
る方法について述べている。しかし、出力されたデジタ
ル信号の処理方法等については何ら言及していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ドゥラング等が開示し
たデジタルSQUIDにおいては、SQUID、およ
び、コンパレータを組み合わせた回路から出力されるデ
ジタル信号を処理する技術について何ら言及されておら
ず、従って、デジタル信号処理と高精度な磁束信号の検
出とを両立させるために必要な技術的視点がもともと存
在していなかった。デジタルSQUIDの技術におい
て、上記のデジタル信号処理と磁束信号の検出とを同時
に行うために必要な技術は、前述の特開昭64−213
79号において開示されている。この従来技術において
は、SQUIDの駆動に交流電流源を用いることによっ
て、SQUIDそのものにコンパレータとしての動作を
実行させ、SQUIDのデジタル化を実現している。従
って、交流電流源を用いることは必須である。さらに、
出力されたデジタル信号の処理、あるいは、帰還による
制御には交流電流源によって駆動されるジョセフソン論
理回路を用いていた。このような交流電流源で駆動する
SQUID、あるいは、ジョセフソン論理回路を用いて
デジタルSQUIDを構成する場合は、回路に高い周波
数の交流電流を供給しなければならず、以下に述べる主
に3種類の問題が生じた。
【0009】第1は高周波の反射である。電流源からの
配線のインピーダンスと、SQUIDあるいはジョセフ
ソン論理回路のインピーダンスを完全に一致させること
は非常に困難である。このため、外部から供給した高周
波電流はSQUIDやジョセフソン論理回路に入る直前
の配線部分において反射するため入力波形がくずれる。
このためSQUIDやデジタル論理回路の誤動作が生じ
る。
【0010】第2はクロストークである。数十から数百
mAに達する高周波の大電流を配線に流すために、電磁
誘導により周辺の別の配線や、SQUIDそのものへ誘
導電流が発生する。このように配線間に生じたクロスト
ークは雑音を発生する。特にSQUIDに生じたクロス
トークによる雑音は、測定精度の劣化を引き起こし、帰
還回路などの測定回路系に伝達された雑音は回路の誤動
作、ひいてはシステムの誤動作を引き起こす。
【0011】第3はグランド電位の変動である。これに
伴って、発生した雑音は同様に測定精度の劣化を引き起
こす。
【0012】SQUIDと同様に、デジタル信号処理の
ためのジョセフソン論理回路も従来技術においては交流
電流源で駆動していたので、上記の問題が生じ測定精度
の劣化、システムの誤動作を引き起こしていた。
【0013】このように従来のデジタルSQUIDにお
いては、デジタル動作、あるいは、出力信号のデジタル
信号処理を行った場合の、磁束などの微弱な信号の測定
に対する低雑音化、測定精度の向上、および、システム
の誤動作防止に関する視点が存在していなかったか、あ
るいは、十分な注意が払われていなかった。
【0014】本発明の目的は上記従来技術の持つ問題点
を解決し、低雑音、かつ高性能のデジタルSQUID、
および、これを用いた計測システムを提供することであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、2つのジョ
セフソン接合と、前記2つのジョセフソン接合をつない
で配置された超電導リングを含んで構成されたSQUI
Dと、ジョセフソン接合を含んで構成され前記SQUI
Dの出力電圧もしくは出力電流の大きさを識別するコン
パレータと、ジョセフソン接合を含んで構成され前記コ
ンパレータの出力を読み出すための読み出し回路とを少
なくとも含んで構成するとともに、前記SQUID、お
よび、前記読み出し回路は直流電流源で駆動する、こと
によって達成することができる。
【0016】
【作用】直流電流源でSQUIDを駆動する場合は、一
般的には、出力はアナログ電圧になる。この場合、SQ
UIDを制御するためにはロックインアンプなどの室温
で動作するアナログ回路が必要となり、これらは液体ヘ
リウム温度で動作するSQUIDに比べて熱雑音が大き
く、SQUIDの感度低下の原因になる。これに対し
て、SQUIDの出力をデジタル化すれば、付属回路も
ジョセフソン接合を含む超電導回路で作製できるように
なる。従って、同一チップ上で情報処理ができる。また
アナログ方式において信号の帰還に一般的に使用されて
いるFLL(Flux Locked Loop)方式
を使用する必要がなくなる。その結果、FLLの磁束変
調周波数で制限されていた帯域をより広くすることがで
き、SQUIDを高性能化、かつ、高機能化することが
できる。これらの事情はSQUIDをデジタル化するた
めに交流電流源を用いてSQUIDを駆動する、あるい
はジョセフソン接合を用いて信号処理回路を駆動した場
合と全く同じである。
【0017】しかしながら、SQUIDによる磁束等の
信号の計測とデジタル信号処理とを組み合わせた時に始
めて生じる問題である前記の高周波の反射、クロストー
ク、および、グランド電位変動の問題は、直流電流源で
SQUID、および、信号の読み出し回路を駆動するこ
とによって、全くなくすことができるか、あるいは、後
で詳細に説明するごとく、発生したとしても従来技術に
比べてその影響を100分の1以下に小さくすることが
できる。
【0018】図1(a)は本発明のデジタルSQUID
の代表的な実施形態にもとづき、その概念を示したブロ
ック図である。磁束そのもの、あるいは、電流信号によ
って発生した磁束が入力されることによってSQUID
1に生じたアナログ信号1000はコンパレータ2に入
力されてデジタル信号1100に変換される。このデジ
タル信号1100は直流電流源5で駆動された読み出し
回路3を経て帰還手段4および出力処理回路、表示回路
へ伝達される。帰還手段4および出力処理回路、表示回
路は、それらを併用することによって本発明の効果を大
きくすることができる。
【0019】読み出し回路3はコンパレータ2からのデ
ジタル信号を一定のタイミングでラッチする機能のほ
か、その値を外部回路、あるいは出力処理回路、表示回
路などへ出力する機能、さらにはSQUID1への帰還
による制御を行うための帰還手段4への帰還量に相当す
る信号を出力する機能を有する。また、必要に応じて積
算や平均化、デジタルフィルタなどのデジタル信号処理
の機能を持たせることができる。この構成によれば、ア
ナログ方式ではできなかったデジタル信号処理技術を活
用したSQUIDの高性能化と高機能化を可能にすると
ともに、交流電流源駆動のデジタルSQUIDでは問題
となっていた、雑音の増加や、測定精度の劣化、システ
ムの誤動作などを回避することができる。
【0020】以下本発明の構成が従来技術の問題点の解
決にどのように働くかを詳細に述べる。
【0021】構成要素の一つであるコンパレータ2の駆
動は交流電流源でも直流電流源でもどちらでも良い。な
ぜなら、コンパレータ2はSQUID1に対して1対1
に対応させて設けてあり、デジタルSQUIDを複数有
する場合であっても各々のSQUIDの測定が終了した
後に、電源電流を変化させてコンパレータをリセットす
ることができる。従って、仮に交流の電流源を用いても
測定の速度を犠牲にすればコンパレータ2のリセットに
よって発生する雑音がSQUID1による磁束そのも
の、あるいは、電流信号によって発生した磁束の測定結
果に影響しないようにすることができる。従って、コン
パレータ2のみを交流電流源で駆動してもデジタルSQ
UIDの雑音にはならないため、測定精度に影響を及ぼ
さない。このようにコンパレータ2について、動作方法
の工夫により交流電流源の駆動が可能になるのは、コン
パレータ2がラッチとして働き、情報の記憶を行い、測
定のタイミングとリセットのタイミングを完全に分割で
きるからである。もちろん、コンパレータ2も直流電流
源駆動にすれば測定の速度、すなわち帯域を犠牲にする
必要もなくなり、システムとしても動作のタイミングを
容易にすることができるという特別の利点もある。従っ
て、この場合にも本発明の目的を達成できることは明ら
かである。
【0022】本発明のデジタルSQUIDにおいては、
図1(a)に示したコンパレータ2以外の構成要素であ
る、SQUID1、読み出し回路3は、いずれも磁束そ
のもの、あるいは、電流信号によって発生した磁束の測
定のタイミングと分離して動作させることができない。
これは以下の理由による。第一にコンパレータ2の場合
は単にリセットを行うだけでよいので、複数個ある場合
でも全てのコンパレータを一度にリセットすれば良く、
その制御も容易に実現できる。これに対して、読み出し
回路3はジョセフソン論理回路による信号処理回路であ
り、測定結果のデジタル信号処理、および、帰還信号の
制御等の機能を有するが、その動作はコンパレータに比
べてはるかに複雑である。このため、交流電流源で駆動
する読み出し回路3を用いた場合には、1回の磁束その
もの、あるいは、電流信号によって発生した磁束の測定
中に何回か電源のオンとオフを繰り返す必要が生じ、こ
れによる雑音の発生が避けられない。従って、読み出し
回路3の動作を測定のタイミングと分離しようとする
と、このタイミングの制御のために大規模な論理回路が
別に必要になりシステムが大型化してしまうことに加え
て、スピードの低下のために回路の信号処理能力が大幅
に低下する。
【0023】第二にデジタルSQUIDにおいて従来の
FLLと同様の機能を実現するためには、磁束そのも
の、あるいは、電流信号によって発生した磁束の入力信
号に対して帰還による制御を行いつつ、SQUIDによ
る磁束そのもの、あるいは、電流信号によって発生した
磁束の測定を繰り返して行う必要がある。このため帰還
手段4へ所定の帰還量に相当する信号を出力する読み出
し回路3はSQUID1と同じタイミングで動作してい
る必要がある。このためSQUID1と読み出し回路3
は全て同じタイミングで動作させて、なおかつ、信号の
反射やクロストーク、さらには、グランド電位の変動に
よる雑音の発生が生じないように回路を構成する必要が
ある。
【0024】本発明によれば、これら2つの構成要素、
すなわち、SQUID1と読み出し回路3は直流電流源
で駆動されるジョセフソン論理回路によって構成されて
いるため上記の問題による雑音が発生しない。これは以
下の理由による。
【0025】直流電流源を用いれば電磁誘導によるクロ
ストークは発生しない。さらに直流電流源であるから、
インピーダンスの不整合部分における反射が生じること
もない。さらに直流電流源で駆動されるジョセフソン論
理回路は、一般に2つ以上の電流の経路のうちのどちら
か1つに電流を切り換えることによって動作する。従っ
て、電源からグランドへ流れ込む電流値は上記論理回路
のスイッチング、すなわち、一方の経路から他方へ電流
を切り換えても変化せず一定であり、従ってグランド電
位の変動も無視できるほど小さい。
【0026】これに対して、交流電流源で駆動されるジ
ョセフソン論理回路においては、ジョセフソン接合のイ
ンピーダンスがスイッチングの前後で大きく変化するた
め、スイッチングにともなってグランドに流れる電流の
値が変化しこれが雑音の原因となる。また、そもそも電
源電流が交流であるためグランドに流れる電流値は大き
く変動することになる。従って、配線、あるいは、グラ
ンドプレーンに存在するインダクタンスの値に依存して
グランド電位が発生する。このため、測定の制度を向上
させるには交流電流源の周波数を下げて電磁誘導による
雑音の発生を抑える必要があり、その結果、測定の帯域
が制限されていたわけである。これらの交流電流源駆動
のジョセフソン論理回路を使用したことによる問題点は
本発明によって容易に解決できる。特に、測定の帯域に
ついてはグランド電位の変動を考慮しなくても良いた
め、数GHz程度まで引き上げることが可能となり、こ
れは従来技術においては実現不可能である。
【0027】また、デジタルSQUIDを複数個有する
場合は、読み出し回路の一部分としてマルチプレクサを
用いることができ、複数のデジタルSQUIDに対して
1個ないし複数個の処理回路を共通に用いることによっ
てシステムを構成することができるため、複数ヶ所の磁
束そのもの、あるいは、電流信号によって発生した磁束
を同時に測定でき、かつ、この共通化により回路規模を
小さくして、システムを小型化することが可能になる。
【0028】本発明の思想を活かすためには、SQUI
D、コンパレータ、および読み出し回路を同一チップ上
にモノリシックに集積化し、これら全てを極低温環境に
置くことが最も望ましい。これによって、室温に置いた
回路からの雑音等の外来の雑音を小さくできるととも
に、これら構成要素の間の配線を短くできるので、駆動
周波数を上げて、測定の高速化が可能になる。
【0029】本発明の思想を活かすためには、さらにコ
ンパレータもしくは読み出し回路の少なくとも一方に、
SQUIDの出力信号に従ってスイッチした読み出し回
路をスイッチ前の状態に戻すためのリセット手段を設け
ることが望ましい。通常SQUIDの出力信号は非常に
微弱であってこの値の変化をコンパレータによって検出
する。このリセット手段を用いずに、直流電源で駆動す
る読み出し回路を動作させる場合には、SQUIDの出
力信号によって読み出し回路のスイッチとリセットの両
方の動作を行う必要がある。スイッチ動作は、一定のバ
イアス電流をSQUIDの信号と重ねあわせることで実
現できるが、SQUIDの出力信号が微弱であるためリ
セットまで確実に行なうことは難しい。このためリセッ
ト手段を併用することが本発明の思想を活かすために極
めて望ましい。このように従来のSQUIDとジョセフ
ソン論理回路を組み合わせだけでは、デジタルSQUI
Dは完全には動作しない。このように、本発明によって
実現されるデジタルSQUIDは、従来のSQUIDと
ジョセフソン論理回路を組み合わせただけでは得ること
のできない効果を提供することができる。この事実をよ
り明確にするために、本発明のデジタルSQUIDがい
かに低雑音で、その結果高感度な計測を可能にしたのか
を数値で示す。
【0030】本発明によるデジタルSQUIDの感度特
性を図1(b)に示す。この図は、SQUID単独、S
QUIDとコンパレータの組み合わせ、SQUID、コ
ンパレータおよび読み出し回路の組み合わせ、における
雑音の大きさを従来技術と比較して示した。本発明によ
れば感度を従来技術に比べて20倍以上高くして、1/
106(Φ0/√Hz)以下にすることができるので、従
来技術では測定できなかった脳が発生する磁界の検出が
可能となるなど、極めて高感度の計測が実現できる。
【0031】以上述べたように、本発明の構成によれ
ば、低雑音、かつ、高性能のデジタルSQUID、およ
び、これを用いた計測システムを実現することができ
る。
【0032】
【実施例】
(実施例1)本発明による実施例を以下に述べる。図2
から図7は、本発明の原理構成図を示す図1の点線枠内
の、すなわち、SQUID1とコンパレータ2の回路図
を示したものである。本実施例においては、図1に示し
た構成図において、SQUID1に加えてコンパレータ
2、読み出し回路3は直流電流源で駆動するジョセフソ
ン接合素子を含んだ回路によって構成されている。コン
パレータ2はSQUID1からの出力信号をデジタル化
する1ビットのアナログデジタルコンバータとして動作
する。読み出し回路3はコンパレータ2からのデジタル
出力に従った帰還信号を生成して帰還手段4へ送る。帰
還量の増減は読み出し回路3によって判定する。また、
信号の積算やデジタルフィルタ処理などのデジタル信号
処理も読み出し回路3で行うことができる。磁束測定の
タイミングをクロックなどによって設定したい場合には
読み出し回路3にクロックに同期したラッチの機能を含
ませることによって、これを実現できる。これらについ
ては、以下に述べる他の実施例についても同様である。
【0033】図2から図7は、直流電流源で駆動するコ
ンパレータを用いてSQUIDの出力をデジタル化する
場合の回路構成図を示す。このコンパレータはジョセフ
ソン量子干渉計を使用し、直流電流源で駆動されるフリ
ップ・フロップ型のジョセフソン回路により構成されて
いる。図2は、このコンパレータの構成要素であるジョ
セフソン量子干渉計を表わす回路図であり、以下本発明
の実施例を示す回路図においては、このジョセフソン量
子干渉計を図3のごとく表わすものとする。
【0034】図4において、コンパレータ2000は、
直流電流源5によって駆動され、少なくとも2つのジョ
セフソン量子干渉計150の直列接続体と、2つの負荷
抵抗401および402の直列接続体とを、並列に接続
し、前記の2つの直列接続体の中間接点をインダクタン
ス204によって接続した回路を含んで構成され、2つ
のジョセフソン量子干渉計150への信号入力により、
どちらか一方のジョセフソン量子干渉計を電圧状態に、
他方を超電導状態にすることによって動作するフリップ
・フロップである。直流電流源52は、コンパレータ2
000の動作点を設定するために設けてある。また直流
電流源51はリセット手段として用いており、この電源
から電流信号を流すことによってコンパレータの出力を
逆符号の電流に反転させ、これによって読みだし回路を
リセットしている。本実施例ではコンパレータにリセッ
ト手段を設けたが、読みだし回路に設けてもよい。
【0035】SQUIDは、直流電流源5によって駆動
され、少なくとも、ジョセフソン接合101とインダク
タンス203および抵抗400とから構成される。本実
施例のSQUIDでは、LC共振による電圧ステップの
ダンピング抵抗による除去が的確に行えるようにインダ
クタンス203、および、ジョセフソン接合101の容
量などは左右対称になるように設計した。図には示され
ていないが、磁束の入力手段からSQUIDに入力され
た磁束信号が変化することによって生じたSQUIDの
出力電圧の変化は抵抗400を経て電流の変化となり、
信号入力用の端子307から信号入力用の端子308へ
流れる電流が変化する。その電流の変化がインダクタン
スを介してコンパレータの構成要素であるジョセフソン
量子干渉計150と磁気結合することによって、コンパ
レータに信号が入力され、その結果、磁束信号の変化が
デジタル信号に変換され、信号出力用の端子310に出
力される。SQUIDおよびコンパレータは両者とも超
電導体によって構成されているため、通常の、超電導体
にNbを用いた集積回路のプロセス技術により、同一チ
ップ上に作製することができた。同様に、図1に示した
構成要素の中で、SQUID1、コンパレータ2、およ
び、読み出し回路3を同一チップ上に作製しても良く、
さらに、帰還手段4、および、図には示されていないが
磁束の入力手段も同一チップ上に作製しても良い。
【0036】このようにSQUID、コンパレータ、お
よび、読み出し回路を直流電流源駆動とすることで、交
流電流源駆動のデジタルSQUIDに比較して、クロス
トークを減少させることにより誤動作をなくすことがで
きる。同様の機能を交流電流源で駆動するデジタルSQ
UIDによって実現した場合、コンパレータ、および、
信号読み出し回路のゲート数を40ゲートと仮定すると
電源の交流電流は20mA程度に達する。これに対し
て、本発明では交流の電流としては測定のタイミングを
外部から指定する場合に必要になるクロック信号のみで
あり、その値は0.1mA程度と小さい。このため本実
施例では、グランド端子309を介してのグランドへの
配線のインダクタンスによって生じるグランド電位の変
動を、約100分の1以下に抑えることができ、低雑音
化することができた。
【0037】また、ジョセフソン量子干渉計を用いて構
成した直流電流源駆動のコンパレータには図4の破線内
に回路図を示した構成によるものの他に、図5、図6に
回路図を示した構成によるものを用いることも可能であ
る。図5は、ジョセフソン量子干渉計151とインダク
タンス205との直列接続体を、2つ並列に接続するこ
とにより2つの電流経路を設けた回路を含んで構成さ
れ、信号入力用の端子307、あるいは、308から
の、ジョセフソン量子干渉計への信号入力により、電流
を上記2つの電流経路のどちらか一方に切り換えること
によって動作するフリップ・フロップを用いて構成した
コンパレータである。図6は、2つのジョセフソン量子
干渉計151を直列に接続し、この直列接続体を定電流
源5とジョセフソン接合102によって構成される定電
圧源に接続した回路を含んでおり、信号入力用の端子3
07、あるいは308からのジョセフソン量子干渉計1
51への信号入力により、どちらか一方のジョセフソン
量子干渉計を電圧状態に、他方を超電導状態にすること
によって動作するフリップ・フロップを用いて構成した
コンパレータである。これらのどの種類をコンパレータ
として用いても同様の効果が得られることは明白であ
る。
【0038】コンパレータが入力電流を弁別するしきい
電流の値は、直流電流源51と52から供給される直流
電流の値によって決まる。このため、この直流電流の値
を一定にしておけばコンパレータは上述のごとく1ビッ
トのアナログデジタルコンバータとして動作する。これ
に対して上記の直流電流を階段的に変化させた場合、コ
ンパレータは2つ以上のしきい電流に対して入力電流を
弁別することになり、実質的に2ビットのアナログデジ
タルコンバータとして使用することができる。このよう
にコンパレータそのものは直流電流源で駆動されている
ので雑音を小さく保ったままバイアスに相当する直流電
流源を変化させてしきい電流を変え、1つのコンパレー
タを多ビットのアナログデジタルコンバータとして使用
することができる。これは本実施例に限らず実現できる
利点である。
【0039】また、図1において読み出し回路3はデー
タのラッチ機能に加えて積算による高精度化を行うため
の回路を含んで構成している。図7はラッチ機能を有す
るジョセフソン量子干渉計で構成したレジスタ回路の一
例であり直流電流源で動作する。
【0040】また、図8に回路図を示した磁束計におい
ては、図2から図7と同様に直流電流源駆動のコンパレ
ータへ磁気結合によりSQUIDからの出力を入力して
いるが、容量500と抵抗400から構成されたローパ
スフィルターを挿入している。このような回路構成とす
ることにより、SQUIDのジョセフソン接合101か
ら交流ジョセフソン効果によって発生するジョセフソン
雑音を、このローパスフィルターによりカットし、より
低雑音化するとともに測定精度を向上させることができ
る。
【0041】(実施例2)本発明による他の実施例を次
に述べる。図9は、交流電流源のコンパレータを用いた
場合の回路図である。実際には、実施例1と同様に図1
に示した構成を有する。SQUIDの出力電圧は抵抗4
00によって電流成分となり、ジョセフソン接合10
3、および、インダクタンス207によって構成される
コンパレータへ、信号電流として注入される。SQUI
Dからの信号電流と交流電流源59からの交流バイアス
によって注入される電流の合計の値が、4つのジョセフ
ソン接合103の臨界電流値に依存して決まるコンパレ
ータの最大超電導電流よりも大きい場合はコンパレータ
は電圧状態にスイッチし、小さい場合は超電導状態を保
つことでアナログ電圧をデジタル信号に変換する。本実
施例では、コンパレータの駆動に交流電流源を用いてい
るが、測定終了後にコンパレータをリセットすれば、リ
セットに伴う雑音は測定の精度に影響を及ぼすことはな
い。従って、本発明におけるデジタルSQUIDにおい
ても、SQUID、および、読み出し回路の駆動を直流
電流源で行うことにより、磁束計を低雑音化することが
できた。
【0042】本実施例では、コンパレータは抵抗400
を介して注入される電流によってスイッチする電流注入
型である。これに加えて、抵抗400を介して流れる電
流が発生する磁束によってスイッチする磁気結合型のコ
ンパレータを用いても良いことは言うまでもない。この
場合にも、測定終了後にコンパレータをリセットすれ
ば、リセットに伴う雑音は測定の精度に影響を及ぼすこ
とはない。
【0043】また、図10に示したように、コンパレー
タが超電導状態から電圧状態にスイッチしたときに発生
する電圧によって、コンパレータからSQUIDへ逆に
電流が流れないようにするために、逆流防止手段として
ジョセフソン接合104をコンパレータとSQUIDの
間に設けても、同様の効果が得られる。この場合には、
コンパレータから逆流した電流によって、SQUIDと
磁気結合している帰還手段へ不要な雑音が伝わり正常な
帰還動作ができなくなることを防止する効果がある。
【0044】(実施例3)本発明による他の実施例を次
に述べる。図11は本発明の他の実施例を示す原理構成
図である。本実施例では直流電流源駆動のSQUID1
1がコンパレータの役割を兼ねており、SQUIDから
直接デジタル出力を得られるようにしたものである。本
実施例におけるSQUIDにおいては、図12(a)中
のA点として示したごとくに、SQUIDの臨界電流値
よりもわずかに小さな値の電流をSQUIDのバイアス
電流として流す。従って、SQUIDに磁束が入力され
れば、図12(a)中のA点で示した超電導状態からB
点で示した電圧状態に遷移する。バイアス電流の値を小
さくすれば、それだけ大きな磁束信号の変化がないと遷
移が起こらなくなり、これによって磁束信号の大きさを
弁別できる。電圧の有無を論理の1と0に対応させるこ
とでデジタル信号に変換することができる。
【0045】本実施例においては帰還手段として超電導
コイルを用いた帰還手段41を用いた。この超電導コイ
ルはSQUID11と磁気的に結合している。読み出し
回路3から出力された帰還量に相当するデジタル信号1
400に従って、デジタルアナログコンバータ6から電
流信号が超電導コイルへ送られる。超電導コイルの発生
する磁束がSQUID11に結合して、帰還信号120
0がSQUID1に伝わる。図12(b)はデジタルア
ナログコンバータ6の回路図である。このデジタルアナ
ログコンバータ6は、SQUID11、読み出し回路3
と同様に直流電流源によって駆動することができる。こ
のため、雑音を減らして本発明の目的を達成することが
できた。
【0046】(実施例4)本発明の他の実施例を示す原
理構成図を図13に示す。図13においてはSQUID
12からコンパレータ21への磁束の入力にインダクタ
ンスを用いた磁気結合900を用いている。図14はS
QUIDの出力をデジタル信号に変換する手段として2
ビットのアナログデジタルコンバータを用いた場合の回
路図を示している。SQUID12に生じた電圧をラダ
ー抵抗409を用いて電流に変換し、そのなかの電流成
分が2つのコンパレータ21にそれぞれ入力されること
によって、全体で2ビットのアナログデジタルコンバー
タを形成している。SQUIDの抵抗408は、ラダー
抵抗409の合成抵抗に等しい値を挿入する。
【0047】本実施例の場合もSQUID、アナログデ
ジタルコンバータ、および、読み出し回路は、ともに直
流電流源駆動であるため、クロストークやグランド電位
の変動を防ぐことができ低雑音化することができた。本
実施例においても、超電導コイルを用いた帰還手段41
とデジタルアナログコンバータ6の構成は実施例3と同
様でよい。本実施例においても、雑音を減らして本発明
の目的を達成することができた。
【0048】(実施例5)図15は、本発明のデジタル
SQUID磁束計を複数個有するデジタルSQUID磁
束計システムにおいて、読み出し回路として直流電流源
駆動のマルチプレクサを用いて構成した場合の原理構成
図である。各々のSQUID12に対して、1つのコン
パレータ21が対応している。各コンパレータからのデ
ジタル信号はマルチプレクサ8によって順次切り変えら
れシリアルデータに変換される。この部分では信号配線
の数を1対に減らすことができるので、SQUIDが動
作する極低温環境から室温への信号伝送に、シリアル信
号に変換されたデータを使用することは、熱の侵入を防
いで冷凍機の負担を軽減できる効果がある。伝送された
シリアル信号は、デマルチプレクサ9によって、パラレ
ル信号に戻され、それぞれ出力処理、表示回路へとデー
タが転送される。一方、SQUIDへの帰還信号はメモ
リ7に蓄えられる。このメモリ7は各コンパレータから
出力された信号の大きさをSQUID1ないしSQUI
D nに対応づけて記憶するものである。メモリ7に蓄
えられた信号の大きさをもとに、超電導ループを用いた
帰還手段42を経てデマルチプレクサ9を介して各SQ
UIDに帰還される。
【0049】この超電導ループは、ジョセフソン接合素
子、もしくは、ジョセフソン量子干渉計を含んで構成さ
れている。メモリ7からの出力信号によってこの超電導
ループに磁束を蓄え、この磁束をSQUID1ないしS
QUID nに結合させることにより帰還による制御を
行う。デマルチプレクサ9はジョセフソン量子干渉計を
複数個並べることによって構成されるスイッチで、ジョ
セフソン量子干渉計の最大超電導電流を制御することに
より所望のSQUIDのみに帰還を行うように帰還手段
42からの信号を切り変えることができた。
【0050】図16に、本実施例に関し2チャンネルの
デジタルSQUID磁束計システムに相当するSQUI
D1、コンパレータ2およびマルチプレクサ8の回路図
を示す。本回路においては、すべて直流電流源駆動にな
っている。さらに図に示されていないが読み出し回路も
直流電流源駆動のジョセフソン論理回路により構成され
ている。SQUID1からの出力信号は、コンパレータ
2によってデジタル信号に変換され、ジョセフソン量子
干渉計152を4個用いて構成されたフリップ・フロッ
プ型のマルチプレクサ8に入力される。マルチプレクサ
8は、直流電流源57により駆動され、選択信号55に
より、信号入力用の配線600と601を介して入力さ
れる2つの入力データのどちらか一方の信号を出力する
ことができる。信号56は読み出し回路のリセット手段
である。本実施例のごとく、SQUID、コンパレー
タ、読み出し回路などの全ての回路を直流電流源駆動に
した場合は、グランド電位の変動や配線間のクロストー
クなども防ぐことができ、かつ、コンパレータのリセッ
トに伴う雑音の発生を防ぐことができるため、SQUI
D磁束計の低雑音化および広帯域化を図ることができ
る。
【0051】以上の実施例においては、図4の破線内に
示したフリップ・フロップ型の直流電流源で駆動するジ
ョセフソン回路を用いた場合について述べたが、これに
加えて図5、図6の破線内に示したジョセフソン回路を
用いても、同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0052】また、2チャンネル以上の計測システムを
構成する場合は、マルチプレクサを必要に応じた段数組
み上げれば良い。このような2チャンネル以上の計測シ
ステムの構成例として、図17に本発明によるデジタル
SQUID計測システムの構成を示す。この例では脳か
ら発生する磁束3008の計測を行っている。液体ヘリ
ウム3007を入れた樹脂によって構成した断熱容器3
002の中に、検出コイル3001、デジタルSQUI
Dチップ3000を設ける。デジタルSQUIDチップ
3000には図には示されていないがSQUID、コン
パレータおよび読みだし回路がモノリシックに、複数チ
ャンネル分、集積化されている。この場合も信号が全て
デジタルで蓄積できるうえに、測定感度に優れているの
で、脳からの信号を高い精度で検出できる効果がある。
【0053】(実施例6)図18は微弱な磁気を帯びた
試料の磁気の分布を測定するための装置であるSQUI
D顕微鏡の構成を示している。液体ヘリウム3007を
入れた樹脂によって構成した断熱容器3002の中に、
検出コイル3001、デジタルSQUIDチップ300
0を設ける。デジタルSQUIDチップ3000には図
には示されていないがSQUID、コンパレータおよび
読みだし回路がモノリシックに集積化されている。分布
を持って磁化した試料3005はやはり樹脂製の可動台
3006の上に置かれている。可動台3006は平面内
で2次元的に動く。
【0054】可動台3006を小きざみに移動しなが
ら、試料3005からの磁束を測定する。室温に置いた
中継回路3003に、デジタルSQUIDチップ300
0からのデジタル信号を蓄積し、表示装置3004に画
像として表示する。これによって試料3005の2次元
的な磁束の分布を測定することができる。本実施例で
は、可動台3006は断熱容器3002の底面に近接し
て設けたが、断熱容器3002の内部に設けても良いこ
とは言うまでもない。本実施例のデジタルSQUID計
測システムは例えば、材料の非破壊検査に用いることが
できるが、この場合も信号が全てデジタルで蓄積できる
うえに、測定感度に優れているので、材料の亀裂や腐食
等の欠陥を高い精度で検出できる効果がある。
【0055】(実施例7)図19は本発明の別の実施例
におけるデジタルSQUID計測システムの構成を示
す。ここでは断熱容器3002の壁面の一部に石英ガラ
スでできた窓3010を設けここから入射する高周波電
磁界信号3011をアンテナ3012で受信し、その信
号をデジタルスクイド3000チップに導いている。デ
ジタルSQUIDチップ3000には図には示されてい
ないがSQUID、コンパレータおよび読みだし回路が
モノリシックに集積化されている。室温に置いた中継回
路3003に、デジタルSQUIDチップ3000から
のデジタル信号を蓄積し、表示装置3004に表示す
る。これによって高周波電磁界信号3011を高感度に
検出することができる。本実施例のデジタルSQUID
計測システムは例えば、高周波微弱信号の検出に用いる
ことができる。この場合も信号が全てデジタルで蓄積で
きるうえに、測定感度に優れているので、信号を高い精
度で検出できる効果がある。本実施例では、アンテナ3
012を用いて信号を受信したが、アンテナ3012に
替えてボロメータを用いれば、赤外線領域の信号の微弱
信号の検出を高感度に行うことが可能である。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したごとく、直流電流源駆動の
SQUIDと、交流もしくは直流電流源駆動のコンパレ
ータを組み合わせて出力信号をデジタル化し、その信号
を直流電流源駆動の読み出し回路を用いて読みだすよう
にデジタルSQUIDを構成することによって、高周波
の反射を原因とした回路の誤動作、クロストークやグラ
ンド電位の変動による雑音の増加を防ぐことができ、低
雑音、かつ、高精度のデジタルSQUID、および、こ
れを用いた計測システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の原理構成図である。 (b)本発明における雑音低減による感度の向上を示す
特性図である。
【図2】ジョセフソン量子干渉計の回路図である。
【図3】ジョセフソン量子干渉計の回路記号図である。
【図4】直流電流源駆動のコンパレータを用いた場合の
回路図である。
【図5】直流電流源駆動のコンパレータの変形例を示す
図である。
【図6】直流電流源駆動のコンパレータの変形例を示す
図である。
【図7】直流電流源駆動のレジスタの回路図である。
【図8】ローパスフィルターを有する場合の回路図であ
る。
【図9】交流電流源駆動のコンパレータを用いた場合の
回路図である。
【図10】逆流防止手段を有する場合の回路図である。
【図11】本発明の他の実施例を示す原理構成図であ
る。
【図12】(a)図6に示す磁束計のSQUIDのバイ
アス方法である。 (b)直流電流源駆動のデジタルアナログコンバータの
回路図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す原理構成図であ
る。
【図14】直流電流源駆動の2ビットのアナログデジタ
ルコンバータを用いた場合の回路図である。
【図15】本発明の他の実施例を示す原理構成図であ
る。
【図16】直流電流源駆動のマルチプレクサを読み出し
回路に用いた場合の回路図である。
【図17】本発明による脳磁界計測装置の構成図であ
る。
【図18】本発明によるSQUID顕微鏡の構成図であ
る。
【図19】本発明による高周波電磁界検出装置の構成図
である。
【図20】従来の交流電流源駆動のデジタルSQUID
の回路図である。
【符号の説明】
1,11,12…SQUID、 2,21…コンパレータ、 3…読み出し回路、 4…帰還手段、 41…超電導コイルを利用した帰還手段、 42…超電導ループを利用した帰還手段、 5,51,52,53,54,55,56,57…直流
電流源、 59…交流電流源、 6…デジタルアナログコンバータ、 7…メモリ、8…マルチプレクサを用いた読み出し回
路、 9…デマルチプレクサを用いた読み出し回路、 10,320…出力処理回路,表示回路への端子、 100,101,102,103,104,110,1
11…ジョセフソン接合、 200,201,202,203,204,205,2
06,207,221,222,223,224…イン
ダクタンス、 220…インプットコイル、 150,151,152…ジョセフソン量子干渉計(J
I)、 303,304,307,308…信号入力用の端子、 301,302,305,306…電源電流用の端子、 309…グランド端子、 310…信号出力用の端子、 400,401,402,403,404,405,4
06,407,408…抵抗、 409…ラダー抵抗、 500…容量、 600,601…信号入力用の配線、 700…ピックアップコイル、 800…論理和ゲート、 801…論理積ゲート、 810…切り変え回路、 900…磁気結合、 1000…SQUIDからコンパレータに入力されるア
ナログ信号、 1100…コンパレータから読み出し回路に入力される
デジタル信号、 1200…帰還信号、 1300…SQUIDから読み出し回路に入力されるデ
ジタル信号、 1400…読み出し回路からデジタルアナログコンバー
タに入力されるデジタル信号、 2000,2001,2002…ジョセフソン量子干渉
計を用いたコンパレータ、 3000…デジタルSQUIDチップ、 3001…検出コイル、 3002…断熱容器、 3003…中継回路、 3004…表示装置、 3005…試料、 3006…可動台、 3007…液体ヘリウム、 3008…脳から発生する磁束、 3010…石英ガラスでできた窓、 3011…高周波電磁界信号、 3012…アンテナ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−312929(JP,A) 特開 平4−332886(JP,A) 特開 平4−140681(JP,A) 特開 平4−132980(JP,A) 特開 平2−298878(JP,A) 特開 平2−27281(JP,A) 特開 昭64−21379(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 33/00 - 33/18 H01L 39/22

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つのジョセフソン接合と前記2つのジョ
    セフソン接合を結ぶ超電導リングを含むSQUIDと,
    ジョセフソン接合を含み前記SQUIDの出力電圧又は
    出力電流の大きさを識別するコンパレータと,ジョセフ
    ソン接合を含み前記コンパレータの出力を読み出す読み
    出し回路とを有し,前記SQUID,及び前記読み出し
    回路が直流電流源で駆動されるデジタルSQUIDを複
    数有することを特徴とするデジタルSQUIDを用いた
    計測システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のデジタルSQUID計測
    システムに於いて,前記読み出し回路の出力信号,又は
    前記コンパレータの出力信号に対応して,前記SQUI
    Dへの制御信号を帰還する帰還手段を有することを特徴
    とするデジタルSQUIDを用いた計測システム。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のデジタルSQUID計測
    システムに於いて,前記デジタルSQUIDの前記帰還
    手段のうち,前記超電導ループ,又は前記超電導ループ
    を除く部分が,少なくとも複数の前記デジタルSQUI
    Dの間で共有されることを特徴とするデジタルSQUI
    Dを用いた計測システム。
  4. 【請求項4】請求項2又は請求項3に記載のデジタルS
    QUID計測システムに於いて,前記デジタルSQUI
    Dの前記帰還手段により前記超電導ループ,又は前記超
    電導ループに帰還する帰還量に相当する量を記憶するメ
    モリ回路を有することを特徴とするデジタルSQUID
    を用いた計測システム。
  5. 【請求項5】請求項2から請求項4の何れかに記載のデ
    ジタルSQUID計測システムに於いて,前記帰還手段
    は少なくともジョセフソン量子干渉計を使用した,直流
    電流源で駆動されるフリップ・フロップ型のジョセフソ
    ン回路を含むことを特徴とするデジタルSQUIDを用
    いた計測システム。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のデジタルSQUID計測
    システムに於いて,前記ジョセフソン回路は,少なくと
    も2つの前記ジョセフソン量子干渉計の直列接続体と,
    2つの負荷抵抗の直列接続体とを並列に接続し,前記の
    2つの直列接続体の中間接点をインダクタンスにより接
    続した回路を含み,前記ジョセフソン量子干渉計への信
    号入力により,何れか一方の前記ジョセフソン量子干渉
    計を電圧状態に,他方の前記ジョセフソン量子干渉計を
    超電導状態にすることを特徴とするデジタルSQUID
    計測システム。
  7. 【請求項7】請求項5に記載のデジタルSQUID計測
    システムに於いて,前記ジョセフソン回路は,2つの前
    記ジョセフソン量子干渉計の直列接続体と,前記直列接
    続体に接続される定電圧源を具備する回路を含み,前記
    ジョセフソン量子干渉計への信号入力により,何れか一
    方の前記ジョセフソン量子干渉計を電圧状態に,他方の
    前記ジョセフソン量子干渉計を超電導状態にすることを
    特徴とするデジタルSQUID計測システム。
  8. 【請求項8】請求項5に記載のデジタルSQUID計測
    システムに於いて,前記ジョセフソン回路は,前記ジョ
    セフソン量子干渉計とインダクタンスとの直列接続体を
    2つ並列に接続して2つの電流経路を具備する回路を含
    み,前記ジョセフソン量子干渉計への信号入力により,
    電流を前記2つの電流経路の何れか一方に切り換えるこ
    とを特徴とするデジタルSQUID計測システム。
  9. 【請求項9】請求項2から請求項8の何れかに記載のデ
    ジタルSQUID計測システムに於いて,前記各デジタ
    ルSQUIDの前記読み出し回路の出力信号をシリアル
    データに変換する変換回路を有し,前記帰還手段を経由
    し前記SQUIDへ前記制御信号を帰還する時に,前記
    シリアルデータをパラレルデータに変換して帰還するこ
    とを特徴とするデジタルSQUIDを用いた計測システ
    ム。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のデジタルSQUID計
    測システムに於いて,前記変換回路と して,ジョセフソ
    ン量子干渉計を使用した,直流電流源で駆動されるフリ
    ップ・フロップ型の回路を用いて構成されるマルチプレ
    クサを使用することを特徴とするデジタルSQUIDを
    用いた計測システム。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のデジタルSQUID
    計測システムに於いて,前記マルチプレクサは,少なく
    とも2つの前記ジョセフソン量子干渉計の直列接続体
    と,2つの負荷抵抗の直列接続体とを並列に接続し,前
    記の2つの直列接続体の中間接点をインダクタンスによ
    り接続した回路を含み,前記ジョセフソン量子干渉計へ
    の信号入力により,何れか一方の前記ジョセフソン量子
    干渉計を電圧状態に,他方の前記ジョセフソン量子干渉
    計を超電導状態にすることを特徴とするデジタルSQU
    IDを用いた計測システム。
  12. 【請求項12】請求項10に記載のデジタルSQUID
    計測システムに於いて,前記マルチプレクサは,2つの
    前記ジョセフソン量子干渉計の直列接続体と,前記直列
    接続体に接続される定電圧源を具備する回路を含み,前
    記ジョセフソン量子干渉計への信号入力により,何れか
    一方の前記ジョセフソン量子干渉計を電圧状態に,他方
    の前記ジョセフソン量子干渉計を超電導状態にすること
    を特徴とするデジタルSQUIDを用いた計測システ
    ム。
  13. 【請求項13】請求項10に記載のデジタルSQUID
    計測システムに於いて,前記マルチプレクサは,前記ジ
    ョセフソン量子干渉計とインダクタンスとの直列接続体
    を2つ並列に接続して2つの電流経路を具備する回路を
    含み,前記ジョセフソン量子干渉計への信号入力によ
    り,電流を前記2つの電流経路の何れか一方に切り換え
    ることを特徴とするデジタルSQUIDを用いた計測シ
    ステム。
  14. 【請求項14】請求項1から請求項13の何れかに記載
    のデジタルSQUID計測システムに於いて,前記SQ
    UID及び前記コンパレータのグランドプレーンは1対
    1の対応となるように,超電導的に接続されていない別
    々の超電導体として配置されることを特徴とするデジタ
    ルSQUIDを用いた計測システム。
  15. 【請求項15】請求項10から請求項14の何れかに記
    載のデジタルSQUIDに於いて,前記SQUID,前
    記コンパレータ,及び前記マルチプレクサを低温漕内に
    配置し,前記各デジタルSQUIDから出力されたデー
    タを前記マルチプレクサによりシリアルデータに変換し
    て,室温側の回路に出力することを特徴とするデジタル
    SQUIDを用いた計測システム。
  16. 【請求項16】2つのジョセフソン接合と前記2つのジ
    ョセフソン接合を結ぶ超電導リングを含むSQUID
    と,前記SQUIDへの磁束の入力手段と,ジョセフソ
    ン接合を含み前記SQUIDの出力電圧又は出力電流の
    大きさを識別するコンパレータと,ジョセフソン接合を
    含み前記磁束又は前記コンパレータの出力を読み出す読
    み出し回路とを有し,前記SQUID,及び前記読み出
    し回路が直流電流源で駆動されることを特徴とするデジ
    タルSQUIDを用いた計測システム。
  17. 【請求項17】2つのジョセフソン接合と前記2つのジ
    ョセフソン接合を結ぶ超電導リングを含むSQUID
    と,前記SQUIDへの磁束の入力手段と,ジョセフソ
    ン接合を含み前記SQUIDの出力電圧又は出力電流の
    大きさを識別するコンパレータと,ジョセフソン接合を
    含み前記磁束又は前記コンパレータの出力を読み出す読
    み出し回路と,前記読み出し回路の出力信号,又は前記
    コンパレータの出力信号に対応して,前記SQUIDへ
    の制御信号を帰還する帰還手段とを有し,前記SQUI
    D,前記入力手段,前記コンパレータ,前記読み出し回
    路,及び前記帰還手段が同一のチップに集積化され,前
    記SQUID,及び前記読み出し回路が直流電流源で駆
    動されることを特徴とするデジタルSQUID。
  18. 【請求項18】2つのジョセフソン接合と前記2つのジ
    ョセフソン接合を結ぶ超電導リングを含むSQUID
    と,前記SQUIDへの磁束の入力手段と,ジョセフソ
    ン接合を含み前記SQUIDの出力電圧又は出力電流の
    大きさを識別するコンパレータと,ジョセフソン接合を
    含み前記磁束又は前記コンパレータの出力を読み出す読
    み出し回路とを有し,前記読み出し回路は,電流の流れ
    る複数の電流経路の切り換 えにより動作するフリップ・
    フロップ型の論理回路を用いて構成され,グランドに流
    れ込む電流が一定量であることを特徴とするデジタルS
    QUID。
  19. 【請求項19】2つのジョセフソン接合と前記2つのジ
    ョセフソン接合を結ぶ超電導リングを含むSQUID
    と,前記SQUIDへの磁束の入力手段と,ジョセフソ
    ン接合を含み前記SQUIDの出力電圧又は出力電流の
    大きさを識別するコンパレータと,ジョセフソン接合を
    含み前記磁束又は前記コンパレータの出力を読み出す読
    み出し回路とを有し,デジタル信号を入力しデジタル信
    号を出力する回路,及び,アナログ信号を入力しアナロ
    グ信号を出力する回路は,直流電流源で駆動されること
    を特徴とするデジタルSQUID。
  20. 【請求項20】2つのジョセフソン接合と前記2つのジ
    ョセフソン接合を結ぶ超電導リングを含むSQUID
    と,ジョセフソン接合を含み前記SQUIDの出力電圧
    又は出力電流の大きさを識別するコンパレータと,ジョ
    セフソン接合を含み前記コンパレータの出力を読み出す
    読み出し回路と有し,前記SQUID,及び前記読み出
    し回路が直流電流源で駆動されることを特徴とするデジ
    タルSQUID。
  21. 【請求項21】請求項20に記載のデジタルSQUID
    に於いて,前記SQUIDへの磁束の入力手段を有する
    ことを特徴とするデジタルSQUID。
  22. 【請求項22】請求項20又は請求項21に記載のデジ
    タルSQUIDに於いて,前記読み出し回路の出力信
    号,又は前記コンパレータの出力信号に対応して,前記
    SQUIDへの制御信号を帰還する帰還手段を有するこ
    とを特徴とするデジタルSQUID。
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