JP3145528U - 骨穿孔用器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】骨に下孔を設けるときに、削られた骨を容易に回収し、迅速かつ適切な処置を施すことができる骨穿孔用器具を提供すること。
【解決手段】骨の内部に骨接合インプラントを挿入するために、あらかじめ下孔を設けるための骨穿孔用器具において、内部に空洞部9を有する筒状の本体部2と、この本体部2の先端に設けられた刃部7と、この刃部7により削られて前記空洞部9内に取り込まれた骨の外面18と本体部2の内面26との間の摩擦を低減させる摩擦低減手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本考案は、種々の骨折の治療において、骨接合インプラントを骨内に挿入し易くするために、あらかじめ下孔を開けるための骨穿孔用器具に関する。
近年、骨折などの治療には、骨接合インプラントを骨の内部に挿入し、この挿入した状態で固定することにより、骨折部を固定、補強することが行われている。
例えば、大腿部頸部骨折に関して取り上げてみると、骨折部の固定のための骨接合インプラントの挿入は、以下のように行われるのが一般的である。すなわち、図7(a)に示すように、骨幹部102の上部近傍の皮膚を人体側方から切開し、この切開部を介して側方からアングルガイド103を骨幹部102の上部の所定の位置に設置する。この状態から、X線照射画像を見ながら、アングルガイド103の挿入孔103aから、先端部に雄ネジ部を有するガイドピン104を、ハンドドリルなどにより回転させながら、骨頭部105の内部の所定の位置までねじ込む。
次に、ガイドピン104を挿入したまま、アングルガイド103を取り外す。そして、図7(b)に示すように、長さ方向の全長にわたって螺旋状に延びる刃部を有する筒状のドリル刃112を、上記骨内に入れられたままのガイドピン104に通す。この状態で不図示のドリル本体部を駆動して、ドリル刃112を回転させる。そして、ドリル刃112の先端が骨頭部105内の所定の位置に到達するまでドリリングを行うことにより、ガイドピン104周りに下孔が設けられる。そして、ガイドピン104を挿入した状態のまま、ドリル刃112を取り外す。
さらに、図7(c)に示すように、先端部に雄ネジ部を有するラグスクリュー107を、骨幹部102の側方に固定するためのチューブプレート106の軸支孔106aに通す。ラグスクリュー107は、ガイドピン104よりも大径に設定されるとともに、その内部にガイドピン104を通すことができるように筒状に形成されたものである。また、チューブプレート106は、略板状の本体部106cと、ガイドピン104を支持する軸支部106bとを備えており、これら本体部106cの延びる方向と、軸支部106bの延びる方向との交わる角θが、例えば135度、145度とあらかじめ設定されて構成されている。
次いで、ラグスクリュー107の先端の挿入孔に、上記骨内に入れられたままのガイドピン104の後端部を通し、ラグスクリュー107を、ガイドピン104の先端方向に押し進める。さらに、レンチ108を用いて、先端が骨頭部105内の所定の位置に到達するまでラグスクリュー107を下孔に沿ってねじ込む。そして、ラグスクリュー107をねじ込んだ状態のまま、ガイドピン104を取り外す。
次に、図7(d)に示すように、押し込み器具としてのインパクター109を用いて、チューブプレート106の軸支部106bを骨内に挿入させて、本体部106cが骨幹部102にぴったりと接触するまで、チューブプレート106を押し込む。この状態で、図7(e)に示すように、本体部106cの所定の取付孔および軸支孔106aにネジ110を挿入して、チューブプレート106およびラグスクリュー107をしっかりと固定する。最後に、上記切開した皮膚を縫合して一連の処置が終了する。
これら処置によれば、骨頭部105が骨幹部102に固定、補強され、骨折部を適正に接合させることができる。
ここで、大腿部頸部骨折のとき、骨頭部105が骨幹部102側にズレ込んでしまう場合がある。この場合、上記一連の処置の前に、骨頭部105を適正な位置に戻してズレを解消しておく必要がある。しかし、骨頭部105が骨幹部102側にズレ込むと、骨頭部105によって骨幹部102の一部が圧壊してしまう場合がある。そのため、骨頭部105を適正な位置に戻したときに、骨幹部102のうちの、骨頭部105がズレ込んでいた部位に、骨密度の低い骨欠損110が生じてしまう。骨欠損110が生じると、骨の強度が低くなってしまうため、それら骨欠損110に骨片やのりなどを充填させて補強する必要がある。
このとき、骨欠損110に入れる骨片は、人工骨を使用するよりも患者本人の骨を使用するのが望ましいことから、大腿部頸部骨折の治療の際に、患者本人の骨を回収すべき要請がある。そこで、図7(b)に示すように、ドリル刃112を用いて下孔を穿孔する際に、削った骨を回収することが考えられる。
しかし、上記のようなドリル刃112は、その側面の全長にわたって刃部が設けられていることから、骨を削ると、その骨が砕けて粉状になってしまう。そのため、骨欠損110を効果的に補強することができない。
そこで、刃部を先端に設けることにより、削った骨を内部の空洞部に骨片として取り込んで、その骨片を回収することが考えられる。
しかしながら、このような構成では、内部の空洞部に骨が取り込まれるものの、骨は外部に取り出されると若干膨張することから、取り込まれた骨が空洞部の内面に固着してしまうという問題がある。そして、そのように固着してしまうため、空洞部内に取り込まれた骨を空洞部から取り出すのに多くの手間と時間がかかってしまう。
本考案は、このような問題を解決するためになされたもので、骨に下孔を設けるときに、削られた骨を骨片として容易に回収し、迅速かつ適切な処置を施すことができる骨穿孔用器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案は以下の手段を提供する。
請求項1に係る考案は、骨の内部に骨接合インプラントを挿入するために、あらかじめ下孔を設けるための骨穿孔用器具において、内部に空洞部を有する筒状の本体部と、この本体部の先端に設けられた刃部と、この刃部により削られて前記空洞部内に取り込まれた骨の外面と、前記本体部の内面との間の摩擦を低減させる摩擦低減手段と、を備えることを特徴とする。
この考案に係る骨穿孔用器具においては、下孔を設ける部位に刃部を当接させて骨を削っていくと、骨が本体部の空洞部内に取り込まれる。そして、摩擦低減手段により、取り込まれた骨の外面と、本体部の内面との間の摩擦が低減される。
これにより、空洞部内に取り込まれた骨を容易に取り出すことができる。
請求項2に係る考案は、請求項1に記載の骨穿孔用器具において、前記摩擦低減手段は、前記取り込まれた骨の膨張を許容する機構を備えることを特徴とする。
この考案に係る骨穿孔用器具においては、骨が空洞部内に取り込まれると、骨が放射方向に膨張しようとして本体部の内面に放射方向の圧力を加えようとするが、前記機構により、その放射方向の膨張が許容される。そのため、取り込まれた骨の外面と、本体部の内面との間の摩擦が低減される。
これにより、空洞部内から容易に骨を取り出すことができる。
請求項3に係る考案は、請求項2に記載の骨穿孔用器具において、前記機構は、前記刃部の内径が、前記本体部の内径よりも小さくして構成されていることを特徴とする。
この考案に係る骨穿孔用器具においては、刃部の内径が本体部の内径よりも小さくして構成されていることから、刃部によって削られた骨の外径は本体部の内径よりも小さくなる。そのため、空洞部内に取り込まれた骨の放射方向の膨張が許容され、本体部の内面に骨が強固に固着するのが防止される。
これにより、取り込まれた骨の外面と、本体部の内面との間の摩擦が低減され、空洞部内に取り込まれた骨を本体部から容易に取り出すことができる。
請求項4に係る考案は、請求項2に記載の骨穿孔用器具において、前記機構は、前記本体部の内面に形成され、かつ前記本体部の長さ方向に沿って延在した溝を備えて構成されていることを特徴とする。
この考案に係る骨穿孔用器具においては、空洞部内に骨が取り込まれると、溝によってその膨張が許容される。そのため、それら許容された分、本体部の内面に対する全体の圧力が緩和され、取り込まれた骨の外面と、本体部の内面との間の摩擦が低減される。
これにより、上記請求項3に係る考案と同様の効果を奏することができる。
請求項5に係る考案は、請求項1から請求項4に記載の骨穿孔用器具において、前記刃部によって削られた骨の外面と、前記刃部の内面との間の摩擦を増大させる摩擦増大手段が設けられていることを特徴とする。
この考案に係る骨穿孔用器具においては、摩擦増大手段によって、刃部によって削られた骨の外面と、刃部の内面との間の摩擦が増大する。
ここで、骨を削っていき空洞部内に骨片を取り込んだ状態でその骨片を回収するには、最終的にはその骨片を骨本体から切り離す必要がある。しかし、本体部を単に骨本体から引き抜いても、骨片が骨本体から切り離されずに残ってしまう。
本考案においては、削られた骨の外面と刃部の内面との間の摩擦が増大することから、骨片を空洞部内に取り込んだ状態で、本体部を引くと、摩擦によって骨片に同方向の力が働く。
これにより、本体部を引き抜くだけで、空洞部内に取り込んだ状態の骨片を、骨本体から容易に切り離すことができ、迅速に骨片を回収することができる。
請求項6に係る考案は、請求項5に記載の骨穿孔用器具において、前記摩擦増大手段が、前記刃部の内面に形成された雌ネジであることを特徴とする。
この考案に係る骨穿孔用器具においては、刃部を当接させて骨を削っていくと、雌ネジによってその削られた骨の外面にネジが切られる。そのため、削られた骨の外面と、刃部の内面との間の摩擦が増大する。
これにより、空洞部内に取り込まれた骨を迅速かつ容易に回収することができる。
本考案によれば、空洞部内に取り込まれた骨片を容易に取り出すことができ、人工骨などを用いることなく、迅速かつ適切な処置を施すことができる。
(実施例1)
以下、本考案の第1の実施例に係る骨穿孔用器具について、図面を参照して説明する。
図1から図3は、本考案を骨穿孔用ドリルに適用した場合の例を示す説明図である。
図1から図3において、符号1は骨穿孔用ドリルを示すものである。
骨穿孔用ドリル1は、内部に空洞部9を有する円筒状の本体部2を備えており、その長さ方向の両端は開放された構成とされている。本体部2の外面には、骨に挿入し易くするために鏡面加工が施されている。また、本体部2の基端部には不図示のドリル本体に取り付けるための取付部3が設けられている。取付部3には係合用切欠4が形成されており、この係合用切欠4はドリル本体に設けられた突起部に係合するようになっている。
一方、本体部2の先端部(先端)6には、空洞部9と連通する開口部10の周りに刃部7が設けられている。この刃部7は、骨を掘削する掘削刃12と、この掘削刃12を支持する支持壁部13とを備えている。掘削刃12は支持壁部13の側部に、本体部2の周方向に向けられて形成されている。また、支持壁部13の外面と本体部2の外面とは面一に形成されている。これら本体部2、支持壁部13および掘削刃12とは一体成形されており、本体部2および支持壁部13の全長にわたって外径が同一寸法に設定されている。
このような構成のもと、係合用切欠4をドリル本体の突起部に係合させることにより、骨穿孔用ドリル1は、ドリル本体に着脱可能に取り付けられるようになっている。そして、ドリル本体を駆動して、穿孔用ドリル1を回転させることにより、刃部7を回転させるようになっている。さらに、この刃部7を回転させた状態で、掘削刃12を骨に押し付けることにより、骨が掘削されその骨が円柱状になって開口部10から空洞部9内に取り込まれるようになっている。
さらに、本実施例における穿孔用ドリル1においては、図3に示すように、刃部7の内径φ1が、本体部2の内径φ2よりも小さく設定されており、本体部内面(内面)26と刃部内面(内面)27との間に立ち上がり壁部15が形成されている。
例えば、本実施例においては、骨穿孔用ドリル1の全長が145.8mmに設定され、さらに内径φ1が6.5mm、内径φ2は7.5mm、立ち上がり壁部15の高さ寸法は0.5mmに設定されている。
このような構成のもと、ドリル本体を駆動して開口部10から空洞部9内に円柱状に削られた骨を取り込むと、その円柱状の取り込み骨17の外面18と、本体部内面26との間に立ち上がり壁部15の高さ寸法分のクリアランスdが生じるようになっている。このクリアランスdにより、放射方向(本体部2の長さ方向に直交する方向)、すなわち半径方向外方の取り込み骨17の膨張が許容されるようになっている。そして、クリアランスdは、取り込み骨17が半径方向外方に膨張しても外面18と本体部内面26とが接触しないように設定されている。
なお、内径φ1が内径φ2よりも小さく設定され、外面18と本体部内面26との間にクリアランスdが設定される上記の構成は、骨の放射方向の膨張を許容する機構を構成するものである。そして、その機構は、外面18と本体部内面26との間の、本体部2の長さ方向の摩擦を低減させる摩擦低減手段を構成する。
次に、このように構成された本実施例における骨穿孔用ドリル1の作用を、例えば大腿部頸部骨折の治療に合わせて説明する。
一般的に、大腿部頸部骨折の場合、上述したように、図4に示す骨頭部21内に、ラグスクリューなどの骨接合インプラントを挿入、固定することにより、骨頭部21を骨幹部22の上部に固定、接合するという処置が行われる。そこで、ラグスクリューを骨頭部21内に迅速かつ正確に挿入するためには、ガイドピン24を適正な位置、角度に挿入しておき、ラグスクリューを挿入するための下孔をガイドピン24に沿ってあらかじめ設けておく必要がある。また、骨頭部21を適正な位置に戻してズレを解消すると、骨欠損23が生じる場合がある。この骨欠損23による強度の低下を解消するため、骨欠損23に骨片を充填し、骨密度を向上させる必要がある。
それら骨片は、人工骨よりも患者本人のものが望ましい。
そこで、下孔を設けるときに、その削られた骨を骨片として回収することができれば、骨欠損23に患者本人の骨片を入れることができる。
本実施例における骨穿孔用ドリル1においては、以下のようにして、下孔の穿孔のときに削られる骨が骨片として容易に回収される。なお、ガイドピン24が挿入されるまでの処置は上述の通りであるので、ここではガイドピン24が適正な位置、角度に挿入された状態にあるものとする。
まず、係合用切欠4をドリル本体の突起部に係合させて、骨穿孔用ドリル1をドリル本体に取り付ける。そして、開口部10から空洞部9内にガイドピン24の後端を挿入する。この挿入した状態で、ドリル本体を駆動して骨穿孔用ドリル1を回転させる。そして、骨幹部22の手前まで骨穿孔用ドリル1をガイドピン24に沿って押し進めて、回転した掘削刃12を骨幹部22に押し付ける。これにより、骨が削られる。そして、さらに骨穿孔用ドリル1を所定の位置まで押し込んでいき、ガイドピン24周りに下孔が設けられる。
ここで、削られた骨は円柱形状となって開口部10から刃部内面27に触れながら空洞部9内に取り込まれる。この取り込み骨17は、骨本体からの圧力から解放されるとともに血液に触れることにより膨張しようとする。そのため、骨穿孔用ドリル1が単なる円筒状であると、取り込み骨17の外面18が、刃部内面27および本体部内面26に対して、半径方向外方に圧力を及ぼし、外面18と刃部内面27および本体部内面26とがぴったりとくっついて固着してしまう。本実施例における骨穿孔用ドリル1においては、内径φ1が内径φ2よりも小さく設定されていることから、取り込み骨17の外径は内径φ2よりも小さくなる。そのため、空洞部9内において、外面18と本体部内面26との間にクリアランスdが設けられる。したがって、取り込み骨17が膨張しようとしても、クリアランスdにより半径方向外方の膨張が許容される。
このとき、外面18は本体部内面26に非接触の状態になっており、外面18と本体部内面26との間の摩擦は生じない。そのため、生じるのは外面18と刃部内面27との間の摩擦だけになることから、全体の摩擦力が低減する。したがって、下孔を設けた後、骨穿孔用ドリル1を骨幹部22から引き抜いてドリル本体から取り外すと、骨穿孔用ドリル1の基端側の開放端から、取り込み骨17が容易に取り出される。
なお、下孔を設けた後の処置は上述した通りである。
以上より、本実施例における骨穿孔用ドリル1によれば、刃部7の内径φ1が本体部2の内径φ2よりも小さく設定されていることから、取り込み骨17の外面18と本体部内面26との間の上記長さ方向の摩擦を低減させることができ、これにより、取り込み骨17を骨穿孔用ドリル1から容易に取り出すことができる。したがって、下孔を設けるときに削られる分の骨を骨片として容易に回収することができ、人工骨などを用いることなく、迅速かつ適切な処置を施すことができる。
なお、本実施例においては、刃部7を設けるとしたが、その形状などは適宜変更可能である。例えば、図5に示すように、刃部内面27に、その長さ方向の全長にわたって雌ネジ(摩擦増大手段)28を設けるようにしてもよい。この雌ネジ28は、掘削のために刃部7を回転させたときに、刃部内面27の先端から後端に向かうように形成されている。すなわち、掘削時に、取り込み骨17が雌ネジ28を介して空洞部9内に取り込まれるようになっている。このような構成のもと、刃部7を当接させて骨を削っていくと、取り込み骨17の外面にネジが切られ、刃部7の内面と取り込み骨17の外面との間の上記長さ方向の摩擦が増大する。そのため、取り込み骨17を空洞部9内に取り込んだ状態で、本体部2を引くと、摩擦によって取り込み骨17に同方向の力が働く。したがって、本体部2を引き抜くだけで、取り込み骨17を、骨本体から容易に切り離すことができ、迅速に取り込み骨17を回収することができる。
(実施例2)
図6は、本考案の第2の実施例を示したものである。
図6において、図1に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施例と上記第1の実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点においてのみ相違した構成とするものである。すなわち、本実施例においては、刃部7と本体部2とが略同径に設定され、本体部内面26に、周方向に沿って均等間隔をあけて複数の長溝(溝)30が形成されている。そして、これら長溝30は、本体部2の長さ方向に沿って延在している。
なお、長溝30は骨の放射方向の膨張を許容する機構を構成するものであり、その機構は摩擦低減手段を構成するものである。
このような構成のもと、上記と同様に、本体ドリルを駆動して骨を削っていくと、その削られた骨が空洞部9内に取り込まれる。このとき、取り込み骨17は膨張しようとするため、外面18が本体部内面26に対して半径方向外方に圧力を加える。本実施例においては、長溝30によって取り込み骨17の膨張が許容される。そのため、それら許容された分、本体部内面26に対する圧力が逃がされ、本体部内面26に対する全体の圧力が緩和される。
したがって、外面18と本体部内面26との間の上記長さ方向の摩擦が低減され、上記と同様の効果を奏することができる。
また、長溝30は長さ方向に沿って延在しているため、本体部2の軸線を中心に骨穿孔用ドリル1を回転させても、本体部2の剛性を保持することができる。
なお、上記第1の実施例においては、取り込み骨17の外面18と本体部内面26とが接触しないようにクリアランスdを設定したが、これに限ることはなく、取り込み骨17の膨張時において、外面18と本体部内面26とが接触してもよい。両者が接触したときであっても、膨張により半径方向外方の圧力は緩和されることから、外面18と本体部内面26との間の上記長さ方向の摩擦が低減され、取り込み骨17を容易に取り出すことができる。
また、上記第1の実施例において本体部内面26に弾性部材を設けるようにしてもよい。これにより、取り込み骨17の膨張が許容されるだけでなく、空洞部9内において取り込み骨17を案内することができる。このとき、弾性部材は、なるべく摩擦係数が小さい部材であることが好ましく、また弾性部材の表面にテフロン(登録商標)層などを設けるようにしてもよい。これにより、取り込み骨17の外面18に血液が付着しても、その取り込み骨17を空洞部9内において滑り易くすることができ、本体部2から容易に取り外すことができる。
また、骨穿孔用ドリル1の全長や内径φ1、内径φ2などについて、寸法を記載したが、各設定寸法は適宜変更してもよい。
さらに、上記第1および第2の実施例においては、膨張を許容する機構として、径が異なるものと長溝30を備えるものとを説明しているが、これに限ることはなく、他の構成であってもよい。
また、摩擦低減手段として、膨張を許容する機構について説明しているが、これに限ることはなく、他の摩擦低減手段も可能である。例えば、本体部内面26などにテフロン(登録商標)加工によるテフロン(登録商標)層を設けるようにしたり、潤滑用の油や薬剤を利用するようにしてもよい。さらに、これら他の摩擦低減手段と上記第1または第2の実施例とを組み合わせるようにしてもよい。
また、摩擦増大手段として、雌ネジ28を設けるとしたが、これに限ることはなく、他の摩擦増大手段も可能である。例えば、刃部7の内面に、その先端径が漸次細くなるようなテーパーや、先端が細径となるような段差などを設けるようにしてもよい。
また、骨穿孔用器具として骨穿孔用ドリル1について説明したが、これに限ることはなく、リーマなどの様々な骨穿孔用器具に適用することができる。
さらに、大腿部頸部骨折の処置として説明したが、これに限ることはなく、種々の骨折治療に適用できるのはいうまでもない。
なお、本考案の技術範囲は上記の実施例に限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
本考案に係る骨穿孔用器具の第1の実施例を示す斜視図である。 本実施例における骨穿孔用器具の縦断面図である。 本実施例における骨穿孔用器具の要部を示す拡大断面図である。 本実施例における骨穿孔用器具を骨内に挿入しようとするときの様子を示す説明図である。 図3の刃部内面に雌ネジを設けた様子を示す断面図である。 本考案に係る骨穿孔用器具の第2の実施例の要部を示す横断面である。 従来のガイドピンや骨接合インプラントの挿入作業の手順を示す図であって、(a)はガイドピンを挿入した様子を示す説明図、(b)はドリルにより下孔を設けた様子を示す説明図、(c)はラグスクリューを挿入した様子を示す説明図、(d)はチューブプレートを設置した様子を示す説明図、(e)はラグスクリューおよびチューブプレートを固定する様子を示す説明図である。
符号の説明
1 骨穿孔用ドリル(骨穿孔用器具)
2 本体部
6 先端部(先端)
7 刃部
9 空洞部
18 外面
26 本体部内面(内面)
27 刃部内面(内面)
28 雌ネジ(摩擦増大手段)
30 長溝(溝)
φ1 内径(刃部の内径)
φ2 内径(本体部の内径)

Claims (6)

  1. 骨の内部に骨接合インプラントを挿入するために、あらかじめ下孔を設けるための骨穿孔用器具において、
    内部に空洞部を有する筒状の本体部と、
    この本体部の先端に設けられた刃部と、
    この刃部により削られて前記空洞部内に取り込まれた骨の外面と、前記本体部の内面との間の摩擦を低減させる摩擦低減手段と、を備えることを特徴とする骨穿孔用器具。
  2. 前記摩擦低減手段は、前記取り込まれた骨の放射方向の膨張を許容する機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の骨穿孔用器具。
  3. 前記機構は、前記刃部の内径が、前記本体部の内径よりも小さくして構成されていることを特徴とする請求項2に記載の骨穿孔用器具。
  4. 前記機構は、前記本体部の内面に形成され、かつ前記本体部の長さ方向に沿って延在した溝を備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の骨穿孔用器具。
  5. 前記刃部によって削られた骨の外面と、前記刃部の内面との間の摩擦を増大させる摩擦増大手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の骨穿孔用器具。
  6. 前記摩擦増大手段が、前記刃部の内面に形成された雌ネジであることを特徴とする請求項5に記載の骨穿孔用器具。
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