JP3145555B2 - 核融合を利用した放射性廃棄物の消滅処理方法 - Google Patents

核融合を利用した放射性廃棄物の消滅処理方法

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JP3145555B2
JP3145555B2 JP02921094A JP2921094A JP3145555B2 JP 3145555 B2 JP3145555 B2 JP 3145555B2 JP 02921094 A JP02921094 A JP 02921094A JP 2921094 A JP2921094 A JP 2921094A JP 3145555 B2 JP3145555 B2 JP 3145555B2
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秀郎 原田
博 高橋
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Particle Accelerators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、核分裂生成物(F
P)や超ウラン元素(TRU)といった長寿命の放射性
核種を含有する放射性廃棄物を核変換により短寿命また
は安定な核種にすることによって、放射性廃棄物の放射
能を速やかに消滅処理する方法に関するものであり、さ
らに詳しくは、核融合で生成する中性子を用いて放射性
廃棄物を消滅処理するための新規かつ改良された方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】核変換を利用した消滅処理方法として
は、核分裂生成物や超ウラン元素(以下“TRU”と略
記する)といった消滅半減期の長い放射性核種に中性子
を照射して、中性子捕獲反応(n,γ)や核分裂反応
(n,f)を起させ、消滅半減期の短いあるいは安定な
核種に変換する方法が従来から注目されている。
【0003】また、核分裂生成物である90Srおよび
137Csを消滅処理するために、14MeVのエネル
ギーをもつ中性子による(n,2n)反応を用いる方法
も提案されている[例えば、H. Takahashi, "The Role
of Accelerators in the Nuclear Fuel Cycle", Proc.
2nd Int. Symp. Advanced Nuclear Energy Research,Mi
to, Japan, January 24-26, 1990, p.77 (1990)]。
【0004】14MeV中性子は、ミューオン触媒核融
合により効率よく生成される。このミューオン触媒核融
合の原理を簡単に述べると、ジュウテリウム(D)とト
リチウム(T)の分子にミューオン(μ)という不安
定な素粒子を導入すると、このミューオンが2つの原子
核を引きつけて小さい分子を生成し、その分子中で核融
合が急速に進行するのである。また、融合反応後にミュ
ーオンが自由になり何度も反応に使われるという巡回反
応性を有する。
【0005】ミューオン触媒核融合によって生成された
14MeV中性子を用いて137Cs核種を変換するた
めに必要とされる電気エネルギーを計算した報告もある
[T.Kase, K. Konashi, N. Sasao, H. Takahasi and Y.
Hirao, "Transmutation of137Cs Using Muon-Catalyze
d Fusion Reaction", Muon Cat. Fusion, 5/6, 521, (1
990/1991) ]。ここで採用されている核変換方法は、重
陽子加速器で発生させた高エネルギー重陽子ビームをベ
リリウム(Be)ターゲットに照射して負パイオン(π
)を生成させ、この負パイオンの自然崩壊により生成
するミューオン)を、ジュウテリウムとトリチウムの高
圧混合ガスを含むガスターゲットに照射することによっ
て、ガスターゲット内でミューオン触媒核融合反応を起
させて14MeV中性子を発生させる。次いでこの14
MeV中性子によって、ガスターゲットの周囲に配置し
137Csを(n,2n)反応により核変換する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ミュー
オン触媒核融合によって生成された14MeV中性子を
用いて137Cs核種を変換する上述した従来の方法に
よれば、1個の137Cs核種を変換ためには、195
MeVという膨大な電気エネルギーが必要になるという
計算結果が報告されており、この方法を消滅処理に実用
するには、かような膨大なエネルギーの負担を軽減させ
ることが重要な課題となっている。またミューオン触媒
核融合反応においては燃料としてトリチウムが消費され
るため、トリチウムの供給も重要となる。
【0007】そこでこの発明の目的は、ミューオン触媒
核融合で生成される14MeV中性子を用いて核分裂生
成物や超ウラン元素(TRU)を含む放射性廃棄物を効
率よく消滅処理することができ、しかも必要となる膨大
なエネルギーの負担を軽減できる消滅処理方法を提供す
ることである。
【0008】この発明のもう1つの目的は、ミューオン
触媒核融合で生成される14MeV中性子を用いて核分
裂生成物や超ウラン元素(TRU)を含む放射性廃棄物
を効率よく消滅処理することができ、しかも必要となる
膨大なエネルギーの負担を軽減させ、さらにはミューオ
ン触媒核融合で必要となるトリチウム燃料の供給も自給
することができるような消滅処理方法を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明による核融合を
利用した放射性廃棄物の消滅処理方法によれば、従来と
同様な方法によりミューオン触媒核融合によって14M
eV中性子を発生させる。すなわち、重陽子加速器で発
生させた高エネルギー重陽子ビームをベリリウムターゲ
ットに照射して負パイオンを生成させ、この負パイオン
の自然崩壊により生成するミューオンを、ジュウテリウ
ムとトリチウムの高圧混合ガスを含むガスターゲットに
照射することによって、ガスターゲット内でミューオン
触媒核融合反応を起させて14MeV中性子を発生させ
る。
【0010】この発明おいては、シリンダ状のガスター
ゲットの周囲に、90Srまたは 37Csから選ばれ
る放射性第1核分裂生成物を含む第1核分裂生成物セル
を配設し、第1核分裂生成物セルの周囲にTRUを含む
TRUセルを配設し、TRUセルの周囲にLiAlを
含むLi内側セルを配設し、Li内側セルの周囲に
93Zr,99Tc,129Iまたは135Csから選
ばれる放射性第2核分裂生成物を含む第2核分裂生成物
セルを配設し、第2核分裂生成物セルの周囲に減速材充
填部を設けてDOを減速材として充填し、減速材充填
部の周囲をLiAlを含むLi外側セルで包囲して
なる消滅炉を使用する。
【0011】この消滅炉の中心に配置したガスターゲッ
トにミューオンを照射することよりガスターゲット内で
ミューオン触媒核融合反応を起させ、14MeV中性子
を発生させる。この14MeV中性子によって、先ず第
1核分裂生成物セル内の第1核分裂生成物を(n,2
n)反応により消滅処理する。次に、第1核分裂生成物
セルから漏れ出た中性子によって、TRUセル内のTR
Uを核分裂反応(n,f)により消滅処理する。さら
に、TRUセルから漏れ出てDO減速体により熱化さ
れた中性子によって、第2核分裂生成物セル内の第2核
分裂生成物を中性子捕獲反応(n,γ)により消滅処理
する。
【0012】またこの発明においては、TRUの核分裂
反応により生成した熱エネルギーを電気エネルギーに変
換して、前記重陽子加速器の電気エネルギー供給源とし
て使用する。
【0013】さらにこの発明の好ましい実施態様におい
ては、DO減速材により熱化された中性子によって、
Li内側セルおよびLi外側セル内のLiを
i(n,α)T反応によりトリチウムに変換させ、得ら
れたトリチウムをガスターゲット内でのミューオン触媒
核融合反応で消費されるトリチウムの補給源として利用
する。
【0014】
【作 用】放射性核分裂生成物核種は、消滅処理の研究
においては一般に2つのグループに分類することができ
る。第1のグループである第1核分裂生成物は、熱中性
子捕獲断面積が1b(バーン)未満の核種であり、90
Sr(15.3mb:半減期29年)および137Cs
(0.25b:半減期30年)がある。一方、第2のグ
ループである第2核分裂生成物は、熱中性子捕獲断面積
が1b以上の核種であり、93Zr(2b未満:半減期
1.5×10年),99Tc(19b:半減期2.1
×10年),129I(18b:半減期1.6×10
年)および135Cs(5.8b:半減期2×10
年)がある。
【0015】放射性廃棄物中に含まれるTRUとして
は、237Np,241,243Am,244Cmおよ
238〜242Puが挙げられる。
【0016】この発明においては、これらの放射性廃棄
物である核分裂生成物およびTRUをミューオン触媒核
融合反応用ガスターゲットの周囲に、第1核分裂生成
物,TRUおよび第2核分裂生成物の順で配設すること
によって、核融合で発生した14MeV中性子が先ず第
1核分裂生成物を(n,2n)反応により消滅処理し、
次いで第1核分裂生成物セルから漏れ出た中性子がTR
Uを核分裂反応(n,f)により消滅処理し、TRUセ
ルから漏れ出た中性子がDO減速材によって熱化さ
れ、熱化された中性子によりさらに第2核分裂生成物を
中性子捕獲断反応(n,γ)により消滅処理することが
できるのである。
【0017】特にこの発明においては、TRUの核分裂
反応により生成する熱エネルギーを電気エネルギーに変
換して、前記重陽子加速器の電気エネルギー供給源とし
て使用することによって、外部エネルギーを必要としな
い自己完結性をもたらすことが可能となる。
【0018】
【実施例】以下に図面に示す実施例を参照してこの発明
を詳述する。図1はこの発明の概念図であって、重陽子
加速器により生産された4GeV−25mAの高エネル
ギー重陽子ビームでベリリウム(Be)ターゲットを照
射することにより、負パイオン(π)が1.5×10
17−1の割合で生成される。これらのパイオンはミ
ューオン(μ)へと自然崩壊し、このミューオンがミ
ューオン触媒核融合反応のために用いられる。ビーム集
束器で集束されたミューオンビームは消滅炉の中心に位
置するガスターゲットに照射される。ガスターゲットに
は、1000atmの圧力まで圧縮されたD、T
び(D−T)分子が収容されていて、このガスターゲッ
ト内に入ったミューオンによりミューオン触媒核融合反
応が誘発され、14MeV中性子が生成される。
【0019】4.5GeVの重陽子ビームエネルギーで
1つのミューオンが生成され、ガスターゲットのウイン
ドウで20%のミューオンビームが失われると仮定した
場合、ミューオン触媒核融合反応はガスターゲット内に
ミューオンが入る毎に175回反復されることになる。
この仮定に基づくと、電力から重陽子ビームエネルギー
への加速器の効率を50%とした場合、1つの14Me
V中性子を生成するのに必要とされる電気エネルギーは
64MeVとなる。また、14MeV中性子の収量は、
4GeV−25mA重陽子加速器を用いた場合、3.1
×1019 となる。
【0020】図2はこの発明で使用する消滅炉の実施例
のr−z断面を示している。消滅炉の中心には1cm厚
のステンレス鋼からなる内半径2.5cm、内長34c
mのシリンダ状のガスターゲットが置かれており、その
内部に1000atmのD−Tガスが圧縮収容されてい
る。このガスターゲットの周囲には、代表的な第1核分
裂生成物である90Srを収容した第1核分裂生成物セ
ル(以下“第1FPセル”と略記する)が設置される。
この第1FPセルは内半径19cm、内長34cmで、
1cm厚のステンレス鋼で形成されており、その内部に
は密度2.6g/cm3 90Sr金属が114kg収
容されている。この90Srは14MeV中性子によっ
て主として(n,2n)反応により89Srに核変換さ
れる。発明者らの予備調査によると、90Sr(n,2
n)89Sr反応が発生する確率は、1cm厚のステン
レス鋼からの散乱により約12%減少する。第1FPセ
ルで生成された89Srは、50日の半減期で89
(安定核種)へと崩壊する。
【0021】90Srを収容した第1FPセルの周囲に
は、237Np,241,243Am,244Cmおよ
238−242PuからなるTRUを収納したTRU
セルが配置され、このTRUセルの外周にはLiAl
を含むLi内側セルが配置され、さらにLi内側セ
ルの外周には、代表的な第2核分裂生成物である99
cを収容した第2核分裂生成物セル(以下“第2FPセ
ル”と略記する)が設置される。第2FPセルの周囲に
は減速材充填部を設けてDOを減速材として充填し、
この減速材充填部の周囲はLiAlを含むLi外側
セルにより包囲されている。これらのセルは、第1FP
セルと同様に1cm厚のステンレス鋼によって形成され
ている。
【0022】かような構成としたことによって、第1F
Pセルから漏れ出た中性子は、TRUセル内で核分裂反
応(n,f)および中性子捕獲反応(n,γ)を誘発
し、核分裂反応(n,f)によりTRUが消滅処理され
る。さらに、TRUセルから漏れ出た中性子はDO減
速材により熱化され、熱化された中性子により第2FP
セル内の99Tcは主として中性子捕獲反応(n,γ)
によって100Tcに核変換される。生成した100
cは16sの半減期で100Ru(安定核種)へ崩壊す
る。
【0023】図3は、90Srを含む第1FPセル内、
TRUを含むTRUセル内および Tcを含む第2F
Pセル内の中性子スペクトルを示しており、これによっ
て消滅炉性能を理解することができる。この図からわか
るように、90Srを含む第1FPセル内で14MeV
中性子の強いピークが存在している。またTRUセル内
の中性子スペクトルは高速炉のスペクトルと類似してお
り、高い熱エネルギーが得られることがわかる。
【0024】Li内側セルの主たる機能は、熱化され
た中性子がTRUセル内に再び入り込むのを防止するこ
とである。熱化された中性子がTRUセルに入るとさら
に第1FPセル内にも入り、第1FPセル内で(n,2
n)反応により変換された Srを(n,γ)反応に
より再び90Srに戻してしまうため、効率のよい消滅
処理ができなくなる。またこのLi内側セルでは、
Li(n,α)T反応も誘発されてトリチウムも生産さ
れる。
【0025】Li外側セルの主たる機能は、Li
(n,α)T反応によりトリチウムを生産することであ
るが、中性子が消滅炉外部へ漏出するのを低減させる機
能も有する。
【0026】Liを組み入れるための材料としては
LiAl合金が好ましく使用でき、これによりLiの
高い密度が達成でき、コンパクトな消滅炉設計が可能と
なる。図2に示した消滅炉設計によれば、トリチウム生
産の確率は14MeV中性子1個当り0.98となり、
ミューオン触媒核融合反応により消費されるトリチウム
のほぼ全量をこの発明方法において生産、自給すること
ができる。
【0027】図2に示した消滅炉設計においては、核分
裂反応の数は14MeV中性子1個当り1.08であ
り、これは210MeVの熱エネルギーに相当する。こ
の熱エネルギーは、熱から電気への転換効率を1/3と
すると、70MeVの電気エネルギーへ転換できる。前
述したように、1個の14MeV中性子を生成するのに
要する電気エネルギーは64MeVであるから、消滅炉
内での核分裂反応により生成する熱エネルギーのみによ
ってこの発明による消滅処理に必要な電気エネルギーを
まかなうことができ、従ってこの発明はエネルギー的に
自己完結しているということができる。
【0028】図2の消滅炉内部の各核種について、14
MeV中性子1個当りの(n,2n)反応、(n,f)
反応および(n,γ)反応の確率、および消滅半減期を
計算した結果を表1に示す。
【0029】この計算にはMCNPモンテカルロ中性子
輸送コード[J. F. Briesmeister,"MCNP: A General Pu
rpose Monte Carlo Code for Neutron and Photon Tran
sport", Version 3A, LA-7369-M, Los Alamos National
Laboratory (1986) ]を使用した。また、各核種につ
いての消滅半減期は下記の3つの数量から計算した。 1) 表1の2番目の欄に示されている、消滅炉内の各核
種のインベントリ。 2) 14MeV中性子生成速度;すなわち3.1×10
19n/s。 3) 表1の6番目の欄に示されている各核種についての
反応確率の和。
【0030】核分裂生成物の半減期を計算するに際して
は、TRUの(n,f)反応による核分裂生成物は考慮
に入れていない。参考までに構造材料(ステンレス鋼)
の元素の消滅半減期も併記してある。TRU(n,γ)
または(n,2n)反応ではTRUが生成されるために
TRUの量を効果的に減少させることができない。従っ
て(n,f)反応速度のみを用いて計算したTRU消滅
半減期については、表1の8番目の欄の括弧内に示して
ある。表1から、90Sr、99TcおよびTRUの消
滅半減期はそれぞれ約1.6年,1.6年および0.6
年であることがわかる。
【0031】
【0032】表2は、この発明によって1年間に消滅処
理できる各核種の量を示す。この表から、90Sr,
99TcおよびTRUの消滅処理量はそれぞれ年間約4
0kg,96kgおよび245kgであることがわか
る。この発明を100MW(電気)駆動装置を用いて実
施した場合、3000MW(熱)軽水炉のほぼ1基から
放出される放射性廃棄物の年間放出量を処理することが
できる。
【0033】
【0034】14MeV中性子の代わりに中性子の初期
入力として核分裂中性子を用い、MCNPモンテカルロ
中性子輸送コードによる消滅炉の増倍率keff を計算し
た結果を、TRUインベントリの関数として図4に示
す。図2に示したような寸法をもつ消滅炉のTRUイン
ベントリは約348kg(表1参照)であるので0.6
8のkeff を有し、臨界keff 値である1.0よりもは
るかに小さい未臨界条件で消滅炉を運転できることがわ
かる。TRUのインベントリは、臨界keff 値の1.0
よりも小さくするためには1800kgを越えてはなら
ない。ただし、TRU内のプルトニウムの分率を減少さ
せれば、keff 値は減少するので、より大きなTRUイ
ンベントリが許容されることになる。
【0035】熱生成量は、高い加熱密度が予想される
90Sr及びTRUセル内で計算された。90Srセル
内の平均熱密度は、主としてβおよびγ加熱によって生
成されるが、それは0.23kW/cm3 に過ぎなかっ
た。TRUセル内の平均熱密度は主として核分裂反応に
より生成されて2.6kW/cm3 であった。
【0036】上述の実施例においては、熱中性子捕獲断
面積が1b未満である第1核分裂生成物として90Sr
を、熱中性子捕獲断面積が1b以上の第2核分裂生成物
として99Tcをそれぞれ処理しているが、90Srに
代えて他の第1核分裂生成物である137Csを第1F
Pセル内で処理すること、あるいは99Tcに代えて他
の第2核分裂生成物である93Zr,129Iまたは
135Csを第2FPセル内で処理することも可能であ
る。
【0037】
【発明の効果】以上の説明からわかるようにこの発明に
よれば、ミューオン触媒核融合で生成される14MeV
中性子を使用して、放射性廃棄物に含まれる核分裂生成
物とTRUの両方を効率よく消滅処理することができ
る。
【0038】特に消滅炉内にTRUを配置したことによ
り、核分裂反応によりTRU核種を消滅処理するととも
に熱エネルギーも生産させることができ、この熱エネル
ギーを電気エネルギーに転換して14MeV中性子の生
成に必要な電気エネルギーの供給源とすることによっ
て、外部からのエネルギーを必要としないシステムの設
計が可能となる。
【0039】また消滅炉の運転も未臨界条件で効率のよ
い消滅処理ができるため、臨界条件下で運転される核分
裂炉での消滅処理に比べて安全性も高くなる。
【0040】さらに、消滅炉内でのLiの核変換によ
りトリチウムが生成され、このトリチウムをミューオン
触媒核融合反応で消費されるトリチウムの供給源とする
ことにより、システム内でのトリチウムの自給も可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の概念を示す説明図。
【図2】この発明で使用する消滅炉の例を示すz−r断
面図。
【図3】図2の消滅炉の第1FPセル(90Srを含
む),TRUセル(TRUを含む)および第2FPセル
99Tcを含む)における中性子スペクトルを示すグ
ラフ。
【図4】図2の消滅炉の増倍率keff とTRUインベン
トリとの関係を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 「fusion technolog y」SEPTEMBER 1993 VO L.24 NO.2 pp.161−167 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21F 9/00 G21B 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重陽子加速器からの高エネルギー重陽子
    ビームをベリリウムターゲットに照射して生成させた負
    パイオンの自然崩壊によりミューオンを生成させ;ジュ
    ウテリウムとトリチウムの高圧混合ガスを含むシリンダ
    状のガスターゲットの周囲に、90Srまたは137
    sから選ばれる放射性第1核分裂生成物を含む第1核分
    裂生成物セルを配設し、第1核分裂生成物セルの周囲に
    超ウラン元素を含む超ウラン元素セルを配設し、超ウラ
    ン元素セルの周囲にLiAlを含むLi内側セルを
    配設し、Li内側セルの周囲に93Zr,99Tc,
    12 Iまたは135Csから選ばれる放射性第2核分
    裂生成物を含む第2核分裂生成物セルを配設し、第2核
    分裂生成物セルの周囲に減速材充填部を設けてDOを
    減速材として充填し、減速材充填部の周囲をLiAl
    を含むLi外側セルで包囲してなる消滅炉の前記ガス
    ターゲットに、前記ミューオンを照射することによって
    ガスターゲット内でミューオン触媒核融合反応を起させ
    て14MeVの中性子を発生させ;この14MeVの中
    性子によって第1核分裂生成物セル内の第1核分裂生成
    物を(n,2n)反応により消滅処理し、第1核分裂生
    成物セルから漏れ出た中性子によって超ウラン元素セル
    内の超ウラン元素を核分裂反応(n,f)により消滅処
    理し、超ウラン元素セルから漏れ出てDO減速材によ
    り熱化された中性子によって第2核分裂生成物セル内の
    第2核分裂生成物を中性子捕獲反応(n,γ)により消
    滅処理し;前記超ウラン元素の核分裂反応により生成し
    た熱エネルギーを電気エネルギーに変換して前記重陽子
    加速器の電気エネルギー供給源として使用する;ことを
    特徴とする核融合を利用した放射性廃棄物の消滅処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記DO減速材により熱化された中性
    子によってLi内側セルおよびLi外側セル内の
    LiをLi(n,α)T反応によりトリチウムに変換
    させ、得られたトリチウムを前記ガスターゲット内での
    ミューオン触媒核融合反応で消費されるトリチウムの供
    給源として使用することを特徴とする請求項1記載の消
    滅処理方法。
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Cited By (5)

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