JP3146891B2 - ろ過布 - Google Patents
ろ過布Info
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- JP3146891B2 JP3146891B2 JP30470594A JP30470594A JP3146891B2 JP 3146891 B2 JP3146891 B2 JP 3146891B2 JP 30470594 A JP30470594 A JP 30470594A JP 30470594 A JP30470594 A JP 30470594A JP 3146891 B2 JP3146891 B2 JP 3146891B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基布たるベース層とベ
ース層に根元部を有する捲縮のある繊維束から構成され
たろ過層とから構成されたろ過布に関する。
ース層に根元部を有する捲縮のある繊維束から構成され
たろ過層とから構成されたろ過布に関する。
【0002】さらに詳しくは、微粒子の捕捉性、洗浄回
復性、形態保持性、耐久性に優れ、液体のろ過において
は、さらに透水性に優れ懸濁物質の分離に好適に使用で
きる新規なろ過布に関するものである。
復性、形態保持性、耐久性に優れ、液体のろ過において
は、さらに透水性に優れ懸濁物質の分離に好適に使用で
きる新規なろ過布に関するものである。
【0003】
【従来の技術】水や溶剤などの液体や空気やガスなどの
気体に含まれる微粒子をろ過するための濾材として、繊
維を用いた織編物や不織布からなるろ布が広く使用され
ている。特に水中浮遊物質のろ過には、平、綾、朱子の
いわゆる三元織組織を基本とする格子構造の織物が使用
されてきた。特公昭62−13046号公報や特公平2
−47244号公報には、緯糸に極細繊維を用いた織物
を起毛加工し、表面に極細繊維の立毛を形成したろ布が
知られている。また、表面に繊維束を有する濾材とし
て、実公平2−36568号公報、実公平5−3473
0号公報、実開平4−14112号公報に記載されたフ
ィルターやろ過布が知られている。実公平6−2767
2号公報、実公平6−30874号公報には捲縮加工糸
と捲縮のないマルチフィラメントが混繊されてなるパイ
ルを有するパイル織編物が知られている。また、特公平
1−40136号公報、特開昭58−120834号公
報には、緯糸に仮撚加工糸を用いた織物を起毛加工した
織物が知られている。
気体に含まれる微粒子をろ過するための濾材として、繊
維を用いた織編物や不織布からなるろ布が広く使用され
ている。特に水中浮遊物質のろ過には、平、綾、朱子の
いわゆる三元織組織を基本とする格子構造の織物が使用
されてきた。特公昭62−13046号公報や特公平2
−47244号公報には、緯糸に極細繊維を用いた織物
を起毛加工し、表面に極細繊維の立毛を形成したろ布が
知られている。また、表面に繊維束を有する濾材とし
て、実公平2−36568号公報、実公平5−3473
0号公報、実開平4−14112号公報に記載されたフ
ィルターやろ過布が知られている。実公平6−2767
2号公報、実公平6−30874号公報には捲縮加工糸
と捲縮のないマルチフィラメントが混繊されてなるパイ
ルを有するパイル織編物が知られている。また、特公平
1−40136号公報、特開昭58−120834号公
報には、緯糸に仮撚加工糸を用いた織物を起毛加工した
織物が知られている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、繊維
を用いた織編物からなる従来のろ過布は、繊維の格子構
造の隙間から原水を通過させてそこに含まれる粒子を格
子で捕捉するものであるため、格子の隙間のサイズより
小さい粒子のほとんどは捕捉されずに通過してしまう。
小さい粒径の粒子を捕捉するため織密度を高くし格子の
サイズを小さくしたものもあるが、ろ過布における隙間
の比率が少なくなってろ過できる処理量が極端に低下
し、かつ、すぐ目詰まりしてろ過ができなくなってしま
う。また、織物を構成する糸や繊維を細くして、小さい
粒子の捕捉性向上をねらったものもあるが、繊維と繊維
の隙間に一旦食い込んだ粒子は逆洗等を行っても洗い落
とすことが容易でなく、早期に目詰まりを引き起こす問
題があった。また、糸や繊維が細いためろ布の強力が低
く、耐久性が低いものであった。一方、編物構造のもの
は編物の伸びが大きく形態保持性に劣るものであった。
また、ろ布が変形しやすくこれにより隙間が大きく変化
するため、阻止できる微粒子の粒径が変動し、安定的な
ろ過性能が得られないという問題があった。不織布構造
のろ過布は、繊維の三次元構造で比較的厚みが厚く緻密
であるため、粒子の捕捉性はよいが圧力損失が高く、ま
た、三次元の格子の中に一旦捕捉された粒子を取り除く
ことは難しく、ろ過布の再生が困難で再使用性に劣るも
のである。また、張力がかかった場合容易に変形するた
め、形態保持性に劣るものである。 また、特公昭62
−13046号公報や特公平2−47244号公報に記
載されたろ過布は、表面の立毛の長さが短く立毛の量も
少ないため、微粒子の阻止性能に限界があった。また緯
糸を構成する極細繊維束の表層部分は繊維が引き出され
てループ形状になっているため、この部分に微粒子がト
ラップされて目詰まりを引き起こしやすく、一旦微粒子
が入り込んでしまうとそれを除去するのが困難なため、
洗浄などによる性能の回復性に劣るものであった。起毛
回数を増やしても立毛の増加には限界があるため微粒子
の阻止性向上させる有効な手段にはなり得なかった。反
対に、起毛回数の増加とともに緯糸を構成している繊維
の切断が随所で起こるため緯糸の強力低下を引き起こ
し、短期間の使用でろ過布の経糸方向に裂け目が生じや
すく、耐久性の低いろ過布しか得られなかった。さら
に、実公平2−36568号公報に記載されたろ過布
は、基布およびパイルを樹脂で硬化結束する場合、パイ
ルの上部まで樹脂が浸透してきて付着むらを生じやす
く、樹脂の付与を均一にコントロールするのが困難であ
った。このため、上部まで樹脂が浸透して硬化結束され
た繊維束の部分は穴となり、その部分では微粒子の捕捉
ができないのでろ過布としては粒径の大きい粒子の捕集
のみを対象とするものにならざるを得なかった。また、
空気清浄機用フィルターと対象とするものであるため、
液体のろ過には全く適用できないものであった。また、
実公平5−34730号公報に記載されたろ過布は、パ
イルの先端を屈曲せしめ毛割りしてなるろ過布である
が、パイルのヘタリを防止するため繊度のかなり太い数
十デニール程度の繊維の使用が必要であること、および
パイルとパイルの間には隙間が多いことのため、粒子径
の小さい粒子の集塵効率が低いものであった。また、空
気清浄用集塵ろ過布であるため液体のろ過には全く適用
さないものであった。さらに、実開平4−14112号
公報に記載されたろ過布は、立毛繊維が編地部に対しほ
ぼ垂直に起立したものであるため、繊維そのもので粒子
の通過を阻止できる割合が低く、林立した繊維と繊維の
間への粒子の入り込みによってろ過の初期の段階で目詰
まりを引き起こしやすものであった。また、編地部の目
の大きさに比べ粒子の径が小さい場合は、起立した立毛
繊維の間に入り込んだ粒子は編地部の格子でも捕捉され
ず目を通過してしまうため、微粒子の阻止性能が低いと
いう問題があった。また、ろ過中に立毛繊維が横臥した
場合においても、横臥の方向がまちまちで編地部が随所
に露出するため、阻止性能の向上には限界があった。実
公平6−27672号公報、実公平6−30874号公
報に記載のパイル織編物は、パイルが垂直に林立した品
位、光沢に優れた衣料用や椅子張り用のもので、濾過布
としての性能をまったく保持していないものであった。
特公平1−40136号公報、特開昭58−12083
4号公報には、仮撚加工を施した緯糸使用する製織方法
が記載されているが、立毛の一本一本が独立した起毛織
物という点で本発明のろ過布とは構造が全く異なり、さ
らに、この起毛織物はもっぱら衣料用に用いるためのも
のであり、ろ過布には適用できないものであった。
を用いた織編物からなる従来のろ過布は、繊維の格子構
造の隙間から原水を通過させてそこに含まれる粒子を格
子で捕捉するものであるため、格子の隙間のサイズより
小さい粒子のほとんどは捕捉されずに通過してしまう。
小さい粒径の粒子を捕捉するため織密度を高くし格子の
サイズを小さくしたものもあるが、ろ過布における隙間
の比率が少なくなってろ過できる処理量が極端に低下
し、かつ、すぐ目詰まりしてろ過ができなくなってしま
う。また、織物を構成する糸や繊維を細くして、小さい
粒子の捕捉性向上をねらったものもあるが、繊維と繊維
の隙間に一旦食い込んだ粒子は逆洗等を行っても洗い落
とすことが容易でなく、早期に目詰まりを引き起こす問
題があった。また、糸や繊維が細いためろ布の強力が低
く、耐久性が低いものであった。一方、編物構造のもの
は編物の伸びが大きく形態保持性に劣るものであった。
また、ろ布が変形しやすくこれにより隙間が大きく変化
するため、阻止できる微粒子の粒径が変動し、安定的な
ろ過性能が得られないという問題があった。不織布構造
のろ過布は、繊維の三次元構造で比較的厚みが厚く緻密
であるため、粒子の捕捉性はよいが圧力損失が高く、ま
た、三次元の格子の中に一旦捕捉された粒子を取り除く
ことは難しく、ろ過布の再生が困難で再使用性に劣るも
のである。また、張力がかかった場合容易に変形するた
め、形態保持性に劣るものである。 また、特公昭62
−13046号公報や特公平2−47244号公報に記
載されたろ過布は、表面の立毛の長さが短く立毛の量も
少ないため、微粒子の阻止性能に限界があった。また緯
糸を構成する極細繊維束の表層部分は繊維が引き出され
てループ形状になっているため、この部分に微粒子がト
ラップされて目詰まりを引き起こしやすく、一旦微粒子
が入り込んでしまうとそれを除去するのが困難なため、
洗浄などによる性能の回復性に劣るものであった。起毛
回数を増やしても立毛の増加には限界があるため微粒子
の阻止性向上させる有効な手段にはなり得なかった。反
対に、起毛回数の増加とともに緯糸を構成している繊維
の切断が随所で起こるため緯糸の強力低下を引き起こ
し、短期間の使用でろ過布の経糸方向に裂け目が生じや
すく、耐久性の低いろ過布しか得られなかった。さら
に、実公平2−36568号公報に記載されたろ過布
は、基布およびパイルを樹脂で硬化結束する場合、パイ
ルの上部まで樹脂が浸透してきて付着むらを生じやす
く、樹脂の付与を均一にコントロールするのが困難であ
った。このため、上部まで樹脂が浸透して硬化結束され
た繊維束の部分は穴となり、その部分では微粒子の捕捉
ができないのでろ過布としては粒径の大きい粒子の捕集
のみを対象とするものにならざるを得なかった。また、
空気清浄機用フィルターと対象とするものであるため、
液体のろ過には全く適用できないものであった。また、
実公平5−34730号公報に記載されたろ過布は、パ
イルの先端を屈曲せしめ毛割りしてなるろ過布である
が、パイルのヘタリを防止するため繊度のかなり太い数
十デニール程度の繊維の使用が必要であること、および
パイルとパイルの間には隙間が多いことのため、粒子径
の小さい粒子の集塵効率が低いものであった。また、空
気清浄用集塵ろ過布であるため液体のろ過には全く適用
さないものであった。さらに、実開平4−14112号
公報に記載されたろ過布は、立毛繊維が編地部に対しほ
ぼ垂直に起立したものであるため、繊維そのもので粒子
の通過を阻止できる割合が低く、林立した繊維と繊維の
間への粒子の入り込みによってろ過の初期の段階で目詰
まりを引き起こしやすものであった。また、編地部の目
の大きさに比べ粒子の径が小さい場合は、起立した立毛
繊維の間に入り込んだ粒子は編地部の格子でも捕捉され
ず目を通過してしまうため、微粒子の阻止性能が低いと
いう問題があった。また、ろ過中に立毛繊維が横臥した
場合においても、横臥の方向がまちまちで編地部が随所
に露出するため、阻止性能の向上には限界があった。実
公平6−27672号公報、実公平6−30874号公
報に記載のパイル織編物は、パイルが垂直に林立した品
位、光沢に優れた衣料用や椅子張り用のもので、濾過布
としての性能をまったく保持していないものであった。
特公平1−40136号公報、特開昭58−12083
4号公報には、仮撚加工を施した緯糸使用する製織方法
が記載されているが、立毛の一本一本が独立した起毛織
物という点で本発明のろ過布とは構造が全く異なり、さ
らに、この起毛織物はもっぱら衣料用に用いるためのも
のであり、ろ過布には適用できないものであった。
【0005】本発明の目的は、上記従来のろ過布におけ
る問題点を解決し、微粒子の捕捉性、洗浄回復性、耐久
性に優れた新規なろ過布を提供することにあり、他の目
的は、液体のろ過における微粒子の阻止率が高く、高い
透水性と目詰まり耐久性、および優れた形態保持性と長
い寿命を有する懸濁物質の分離に好適に使用できる新規
なろ過布を提供するにある。
る問題点を解決し、微粒子の捕捉性、洗浄回復性、耐久
性に優れた新規なろ過布を提供することにあり、他の目
的は、液体のろ過における微粒子の阻止率が高く、高い
透水性と目詰まり耐久性、および優れた形態保持性と長
い寿命を有する懸濁物質の分離に好適に使用できる新規
なろ過布を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的は、基本的に
は、つぎのとおりの構成により達成される。即ち、「ベ
ース層と、捲縮率2〜45%の捲縮を有する繊維束を主
体に構成された濾過層とから少なくともなり、該繊維束
の一端が根元部としてベース層と一体化された構造及び
/または繊維束の途中の部分がベース層と一体化された
構造を有することを特徴とするろ過布」である。
は、つぎのとおりの構成により達成される。即ち、「ベ
ース層と、捲縮率2〜45%の捲縮を有する繊維束を主
体に構成された濾過層とから少なくともなり、該繊維束
の一端が根元部としてベース層と一体化された構造及び
/または繊維束の途中の部分がベース層と一体化された
構造を有することを特徴とするろ過布」である。
【0007】本発明のろ過層を構成する繊維束に使用し
うる繊維は、繊維形成能を有する高分子物質からなり、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ナイ
ロンなどのポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエチレ
ンテレフタレート、共重合ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル、全芳香族ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ポリビニルアルコール、ビニル重合体、ポリ塩
化ビニリデン、ポリハイドロサルファイト、ポリフッ化
エチレン、共重合ポリフッ化エチレン、ポリオキシメチ
レンなどがあげられる。また、これら高分子物質の複数
を組み合わせた芯鞘構造、多重芯鞘構造、海島構造、バ
イメタル構造などの複合繊維や繊維の種類の組み合わせ
も目的に応じて用いられる。繊維の太さとしては、比較
的細い2デニール以下が好ましいが、微粒子の捕捉性能
を向上させるには、0.001〜1デニールがより好ま
しく、繊維の耐久性を高く維持しつつ微粒子の捕捉性能
を向上させるには、0.03〜0.5デニールがさらに
好ましい。本発明の繊維束とは、多数本の異種または同
種の繊維が束状に相互配列されたものである。ろ過層を
構成する繊維束は、その少なくとも一方の端が自由端で
あり、もう一方の端もしくは繊維束の途中の部分がベー
ス層と一体化されているものが好ましい。繊維束の端の
部分あるいは繊維束の途中の部分とベース層とは、ベー
ス層の糸との交絡、接着剤による接着、熱融着、超音波
接着およびこれらの組み合わせなどにより一体化されて
いるものである。ベース層の構造が織物であり、ろ過層
の繊維束の根元部分がベース層の緯糸および/または経
糸と3か所以上交互に交絡している構造のろ過布は、使
用中に繊維束が脱落しにくいためより好ましい。一体化
部分は、ベース層表面に規則的に配置されているのが好
ましいが、規則的でない場合でも、ろ過性能に影響を与
える繊維束の粗な部分や繊維束のない部分がなく、ベー
ス層表面に一体化部分がまんべんなく位置するように配
置されているのが好ましい。
うる繊維は、繊維形成能を有する高分子物質からなり、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ナイ
ロンなどのポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエチレ
ンテレフタレート、共重合ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル、全芳香族ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ポリビニルアルコール、ビニル重合体、ポリ塩
化ビニリデン、ポリハイドロサルファイト、ポリフッ化
エチレン、共重合ポリフッ化エチレン、ポリオキシメチ
レンなどがあげられる。また、これら高分子物質の複数
を組み合わせた芯鞘構造、多重芯鞘構造、海島構造、バ
イメタル構造などの複合繊維や繊維の種類の組み合わせ
も目的に応じて用いられる。繊維の太さとしては、比較
的細い2デニール以下が好ましいが、微粒子の捕捉性能
を向上させるには、0.001〜1デニールがより好ま
しく、繊維の耐久性を高く維持しつつ微粒子の捕捉性能
を向上させるには、0.03〜0.5デニールがさらに
好ましい。本発明の繊維束とは、多数本の異種または同
種の繊維が束状に相互配列されたものである。ろ過層を
構成する繊維束は、その少なくとも一方の端が自由端で
あり、もう一方の端もしくは繊維束の途中の部分がベー
ス層と一体化されているものが好ましい。繊維束の端の
部分あるいは繊維束の途中の部分とベース層とは、ベー
ス層の糸との交絡、接着剤による接着、熱融着、超音波
接着およびこれらの組み合わせなどにより一体化されて
いるものである。ベース層の構造が織物であり、ろ過層
の繊維束の根元部分がベース層の緯糸および/または経
糸と3か所以上交互に交絡している構造のろ過布は、使
用中に繊維束が脱落しにくいためより好ましい。一体化
部分は、ベース層表面に規則的に配置されているのが好
ましいが、規則的でない場合でも、ろ過性能に影響を与
える繊維束の粗な部分や繊維束のない部分がなく、ベー
ス層表面に一体化部分がまんべんなく位置するように配
置されているのが好ましい。
【0008】本発明の目的を達成するためには、捲縮率
2〜45%の捲縮を有する繊維束を主体に濾過層が構成
されていることが必要である。捲縮率が2%より低い場
合は、繊維束を構成する繊維と繊維が収束しやすくろ過
布の表面を繊維で十分カバーできずに、繊維束と繊維束
の間に隙間ができて、粒子の補足が十分でない。また、
捲縮率が45%より高い場合も、繊維束内の繊維同志の
絡み合いが強く束状の集合状態となるため、やはりろ過
布の表面を繊維で十分カバーできずに粒子の補足が十分
でない。繊維の収束や絡み合いを少なくして繊維と繊維
の間に適度な空間を形成させ粒子の補足性を一層高める
ためには、2〜35%の捲縮率が好ましく、2〜25%
の捲縮率はさらに好ましい。
2〜45%の捲縮を有する繊維束を主体に濾過層が構成
されていることが必要である。捲縮率が2%より低い場
合は、繊維束を構成する繊維と繊維が収束しやすくろ過
布の表面を繊維で十分カバーできずに、繊維束と繊維束
の間に隙間ができて、粒子の補足が十分でない。また、
捲縮率が45%より高い場合も、繊維束内の繊維同志の
絡み合いが強く束状の集合状態となるため、やはりろ過
布の表面を繊維で十分カバーできずに粒子の補足が十分
でない。繊維の収束や絡み合いを少なくして繊維と繊維
の間に適度な空間を形成させ粒子の補足性を一層高める
ためには、2〜35%の捲縮率が好ましく、2〜25%
の捲縮率はさらに好ましい。
【0009】さらに、濾過層が、捲縮率に2%以上差の
ある少なくとも2種の繊維束を主体に構成されているこ
とが好ましい。捲縮率に差のある形態としては、1つ
の束のなかの繊維に捲縮率に差を持たす場合と、繊維
束間で捲縮率に差を持たす場合、およびその両方の場
合があるが、適用する用途や期待する性能などによっ
て、最適なものが選択される。細かい粒子を捕捉する場
合はのものが適している。平均粒径が20μmを越え
るような比較的大きい粒子を捕捉する場合は、やの
ものが好ましい。捲縮率の差が2%より小さいと、捲縮
率に差を持たせたことによる効果が表れにくい。一方、
45%以上捲縮率に差を持たせた場合は、単独で高い捲
縮を与えた場合と同様、繊維同志の絡み合いが強くなり
すぎて束状の集合状態となるため、繊維束間に空隙が形
成され、粒子の補足が十分行えなくなるため好ましくな
い。捲縮の差をうまくバランスさせ濾過層の嵩高さを増
し、繊維と繊維の間に微細で適度な空隙を形成させるた
めには、2〜35%の捲縮率の差が好ましく、3〜20
%の捲縮率の差ははさらに好ましい。捲縮率に2%以上
差のある少なくとも2種の繊維束として、少なくとも2
種の繊維束のすべてが捲縮している場合がより好ましい
が、少なくとも一種の繊維束は捲縮をもたない組み合わ
せも目的によって採用できる。
ある少なくとも2種の繊維束を主体に構成されているこ
とが好ましい。捲縮率に差のある形態としては、1つ
の束のなかの繊維に捲縮率に差を持たす場合と、繊維
束間で捲縮率に差を持たす場合、およびその両方の場
合があるが、適用する用途や期待する性能などによっ
て、最適なものが選択される。細かい粒子を捕捉する場
合はのものが適している。平均粒径が20μmを越え
るような比較的大きい粒子を捕捉する場合は、やの
ものが好ましい。捲縮率の差が2%より小さいと、捲縮
率に差を持たせたことによる効果が表れにくい。一方、
45%以上捲縮率に差を持たせた場合は、単独で高い捲
縮を与えた場合と同様、繊維同志の絡み合いが強くなり
すぎて束状の集合状態となるため、繊維束間に空隙が形
成され、粒子の補足が十分行えなくなるため好ましくな
い。捲縮の差をうまくバランスさせ濾過層の嵩高さを増
し、繊維と繊維の間に微細で適度な空隙を形成させるた
めには、2〜35%の捲縮率の差が好ましく、3〜20
%の捲縮率の差ははさらに好ましい。捲縮率に2%以上
差のある少なくとも2種の繊維束として、少なくとも2
種の繊維束のすべてが捲縮している場合がより好ましい
が、少なくとも一種の繊維束は捲縮をもたない組み合わ
せも目的によって採用できる。
【0010】濾過層の繊維束は、一端が根元部としてベ
ース層と一体化された構造、及び/または、繊維束の途
中の部分がベース層と一体化された構造を有しているこ
とが必要である。また、一端が根元部としてベース層と
一体化された構造の場合はもう一方の一端が自由端であ
り、繊維束の途中の部分がベース層と一体化された構造
の場合は両端が自由端であることが好ましい。自由端と
は繊維の先端が解放されていて自由に動き得る状態をい
う。また、繊維束は根元部から先端に向けて開繊され、
ろ過布の長さ方向もしくは幅方向といったある決められ
た方向に方向性をもって屈曲傾斜していることが好まし
い。繊維束がベース層と一体固定化されている部分すな
わちベース層の最表面の位置から自由端までの繊維束繊
維の平均長さをL(mm)、ろ過層の厚さをT(mm)
としたとき、T/Lが0.02〜0.5であることが好
ましい。T/Lが0.02より小さい場合は、微粒子の
捕捉性が低くまたろ過層の中に微粒子を多く保持できな
いか、または、ろ過層が緻密すぎてすぐ目詰まりを引き
起こしやすいため好ましくない。0.5より大きい場合
は、ろ過層の表層部ではほとんどろ過されずにろ過層の
内部に微粒子が入り込みやすく阻止されずにそのまま通
過していってしまうため高い阻止率が得られず好ましく
ない。また、0.5より大きい場合でベース層が緻密な
構造のときは、内部に入り込んだ微粒子が堆積して目詰
まりを引き起こし、洗浄を行っても内部に入り込んだ微
粒子を洗い落としにくく、洗浄回復性に劣るため好まし
くない。T/Lの値としてより好ましいのは、0.02
〜0.46であり、さらに好ましいのは、0.03〜
0.4である。また、ろ過布の見掛密度が0.15〜
0.6gf/cm3 であることが好ましい。ろ過布の見
掛密度(gf/cm3 )は、ろ過布の目付(gf/
m2 )を後述する実施例の注(3)に記載した測定法に
よるろ過布の厚さT1 で除し、単位を合わせることによ
り求める。見掛密度が低すぎると微粒子の捕捉性が十分
でなくなり、高すぎると透水性が十分でなくなる。微粒
子の捕捉性と透水性とをバランスさせるには、ろ過布の
見掛密度は0.2〜0.6gf/cm3 であることがよ
り好ましい。0.25〜0.5gf/cm3はさらに好
ましい。
ース層と一体化された構造、及び/または、繊維束の途
中の部分がベース層と一体化された構造を有しているこ
とが必要である。また、一端が根元部としてベース層と
一体化された構造の場合はもう一方の一端が自由端であ
り、繊維束の途中の部分がベース層と一体化された構造
の場合は両端が自由端であることが好ましい。自由端と
は繊維の先端が解放されていて自由に動き得る状態をい
う。また、繊維束は根元部から先端に向けて開繊され、
ろ過布の長さ方向もしくは幅方向といったある決められ
た方向に方向性をもって屈曲傾斜していることが好まし
い。繊維束がベース層と一体固定化されている部分すな
わちベース層の最表面の位置から自由端までの繊維束繊
維の平均長さをL(mm)、ろ過層の厚さをT(mm)
としたとき、T/Lが0.02〜0.5であることが好
ましい。T/Lが0.02より小さい場合は、微粒子の
捕捉性が低くまたろ過層の中に微粒子を多く保持できな
いか、または、ろ過層が緻密すぎてすぐ目詰まりを引き
起こしやすいため好ましくない。0.5より大きい場合
は、ろ過層の表層部ではほとんどろ過されずにろ過層の
内部に微粒子が入り込みやすく阻止されずにそのまま通
過していってしまうため高い阻止率が得られず好ましく
ない。また、0.5より大きい場合でベース層が緻密な
構造のときは、内部に入り込んだ微粒子が堆積して目詰
まりを引き起こし、洗浄を行っても内部に入り込んだ微
粒子を洗い落としにくく、洗浄回復性に劣るため好まし
くない。T/Lの値としてより好ましいのは、0.02
〜0.46であり、さらに好ましいのは、0.03〜
0.4である。また、ろ過布の見掛密度が0.15〜
0.6gf/cm3 であることが好ましい。ろ過布の見
掛密度(gf/cm3 )は、ろ過布の目付(gf/
m2 )を後述する実施例の注(3)に記載した測定法に
よるろ過布の厚さT1 で除し、単位を合わせることによ
り求める。見掛密度が低すぎると微粒子の捕捉性が十分
でなくなり、高すぎると透水性が十分でなくなる。微粒
子の捕捉性と透水性とをバランスさせるには、ろ過布の
見掛密度は0.2〜0.6gf/cm3 であることがよ
り好ましい。0.25〜0.5gf/cm3はさらに好
ましい。
【0011】ろ過層の繊維の長さが短くなり過ぎると、
ろ過に寄与できる繊維の量が少なくなるため、粒子の捕
捉性が低下してくる。また、繊維が撓みにくくなり繊維
の先端部分がろ過層の表面に林立する状態になりやすい
ため、林立した繊維の谷間に粒子が堆積して目詰まりを
引き起こしやすく、洗浄回復性も低下する。逆に、ろ過
層の繊維の長さが長くなり過ぎると、粒子の捕捉性はよ
くなるが、気体や液体の通過性が悪くなり処理できる量
が低下する。また、ろ過中に繊維同志が絡みあってネッ
プ状の塊を生じやすい。これらのことから、ろ過層の繊
維の長さは2mm〜20mmであることが好ましい。2
mm〜15mmのときより好ましい結果が得られる。こ
こで言う繊維の長さとは、繊維束がベース層と一体固定
化されている部分すなわちベース層の最表面の位置から
自由端までの繊維束繊維の平均長さを言う。ろ過布に強
い張力がかかった場合に大きく変形するのを避けるため
には、長さ方向および幅方向の伸び率は10%以下が好
ましい。ここで言う伸び率とは、標準条件下で、幅3c
mの短冊状の試験片に20cmの間隔でマーキングを
し、長さ方向の試験片に対しては12kgfの荷重をか
け、幅方向の試験片に対しては6kgfの荷重をかけ、
90分間経過後マーキング間の長さを測定する。このと
き次の式によって伸び率を求める。
ろ過に寄与できる繊維の量が少なくなるため、粒子の捕
捉性が低下してくる。また、繊維が撓みにくくなり繊維
の先端部分がろ過層の表面に林立する状態になりやすい
ため、林立した繊維の谷間に粒子が堆積して目詰まりを
引き起こしやすく、洗浄回復性も低下する。逆に、ろ過
層の繊維の長さが長くなり過ぎると、粒子の捕捉性はよ
くなるが、気体や液体の通過性が悪くなり処理できる量
が低下する。また、ろ過中に繊維同志が絡みあってネッ
プ状の塊を生じやすい。これらのことから、ろ過層の繊
維の長さは2mm〜20mmであることが好ましい。2
mm〜15mmのときより好ましい結果が得られる。こ
こで言う繊維の長さとは、繊維束がベース層と一体固定
化されている部分すなわちベース層の最表面の位置から
自由端までの繊維束繊維の平均長さを言う。ろ過布に強
い張力がかかった場合に大きく変形するのを避けるため
には、長さ方向および幅方向の伸び率は10%以下が好
ましい。ここで言う伸び率とは、標準条件下で、幅3c
mの短冊状の試験片に20cmの間隔でマーキングを
し、長さ方向の試験片に対しては12kgfの荷重をか
け、幅方向の試験片に対しては6kgfの荷重をかけ、
90分間経過後マーキング間の長さを測定する。このと
き次の式によって伸び率を求める。
【0012】 伸び率=(b−a)÷a×100 (%) ここに、aは初加重100gfを試験片にかけた時のマ
ーキング間の長さを表し、bは荷重をかけて90分間経
過後の荷重をかけた状態でのマーキング間の長さを表
す。ベース層の目あいが拡がってろ過性能が低下するの
を避けるため、長さ方向は8%以下がより好ましく、6
%以下はさらに好ましい。また、幅方向の伸び率は経方
向に比べやや高い値が許されるが、それでもより好まし
くは9%以下がよく、7%以下はさらに好ましい。
ーキング間の長さを表し、bは荷重をかけて90分間経
過後の荷重をかけた状態でのマーキング間の長さを表
す。ベース層の目あいが拡がってろ過性能が低下するの
を避けるため、長さ方向は8%以下がより好ましく、6
%以下はさらに好ましい。また、幅方向の伸び率は経方
向に比べやや高い値が許されるが、それでもより好まし
くは9%以下がよく、7%以下はさらに好ましい。
【0013】ろ過布が大きく変形するのを避け、形態保
持性に優れたろ過布を得るためには、ベース層の繊維と
して、JIS L1013の方法で測定した初期引張抵
抗度が250kgf/mm2 以上、好ましくは300k
gf/mm2 以上、さらに好ましくは350kgf/m
m2 以上の繊維を主体に用いることが推奨される。ま
た、ベース層の繊維の形態としては、仮撚加工糸のよう
に捲縮があるものより、ストレートの繊維が好ましい。
ストレートの繊維には撚糸した糸はもちろん含まれる。
さらに、形態保持性に優れたろ過布としては、ベース層
の組織は織物であることが好ましい。実際のろ過におい
て、ろ過布の下流側に金網や多孔板を置かずにろ過布単
独でろ過を行う場合が多く、この場合、編物や不織布の
ろ過布では弱い張力でろ過布が膨らんだり歪に伸びたり
して変形しやすい。
持性に優れたろ過布を得るためには、ベース層の繊維と
して、JIS L1013の方法で測定した初期引張抵
抗度が250kgf/mm2 以上、好ましくは300k
gf/mm2 以上、さらに好ましくは350kgf/m
m2 以上の繊維を主体に用いることが推奨される。ま
た、ベース層の繊維の形態としては、仮撚加工糸のよう
に捲縮があるものより、ストレートの繊維が好ましい。
ストレートの繊維には撚糸した糸はもちろん含まれる。
さらに、形態保持性に優れたろ過布としては、ベース層
の組織は織物であることが好ましい。実際のろ過におい
て、ろ過布の下流側に金網や多孔板を置かずにろ過布単
独でろ過を行う場合が多く、この場合、編物や不織布の
ろ過布では弱い張力でろ過布が膨らんだり歪に伸びたり
して変形しやすい。
【0014】
【実施例】以下に示す実施例は、本発明を明確にするた
めのものであって、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
めのものであって、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0015】ベース層の糸(F1)として、ポリエチレ
ンテレフタレートからなる250デニール、48フィラ
メントの糸を経糸および緯糸に用いて織物を構成し、ろ
過層の繊維束(F2)としてポリエチレンテレフタレー
トからなる240デニール、576フィラメントの糸
と、この糸に仮撚加工を行って、3.2%、19%、2
7%、41%、53%の捲縮率を有する仮撚加工糸を用
いた。捲縮率の異なるそれぞれのF2について、経糸F
1の本数に対して一定の割合でF2を配置して、上下2
枚の同じ織物からなる2重織物を作った。この織物は、
一定間隔をおいて離れた上下2枚の織物の間をF2が往
復を繰り返して構成された2重織物である。F2は上と
下の織物の緯糸と交互に交絡点を持って両者を一体化し
ているものである。得られた一体化2重織物について、
厚さ方向の指定した位置で織物の表面と平行にスライス
することにより、ろ過層の表面が繊維束の自由端となっ
た織物を得た。次に、これらの織物を回転しているブラ
シロールとバックロールの間に通して、繊維束が自然に
やや傾斜している方向に合わせて繊維束をブラッシング
して開繊させ、ろ過層の表面に繊維をくまなく展開させ
ると同時に繊維の方向を揃えた。引き続き、開繊した繊
維束の面を加熱した金属ロールの表面に張力をかけて押
しあてて、繊維束をセットしてろ過布をつくった。こう
して得られたろ過布について、ろ過性能を評価した。評
価は、図1に示したとおり、回転するドラムの円周上に
ろ過層を内側にしてろ過布を取り付け、ドラムの内側に
導かれた原水を外側にろ過する機構の回転ドラム式連続
ろ過機を用いて行った。評価には下水2次処理のうわ水
(微粒子を含んだ浮遊物濃度が約11mg/リットルの
原水))を用いた。得られた結果は表1に示したとおり
であった。
ンテレフタレートからなる250デニール、48フィラ
メントの糸を経糸および緯糸に用いて織物を構成し、ろ
過層の繊維束(F2)としてポリエチレンテレフタレー
トからなる240デニール、576フィラメントの糸
と、この糸に仮撚加工を行って、3.2%、19%、2
7%、41%、53%の捲縮率を有する仮撚加工糸を用
いた。捲縮率の異なるそれぞれのF2について、経糸F
1の本数に対して一定の割合でF2を配置して、上下2
枚の同じ織物からなる2重織物を作った。この織物は、
一定間隔をおいて離れた上下2枚の織物の間をF2が往
復を繰り返して構成された2重織物である。F2は上と
下の織物の緯糸と交互に交絡点を持って両者を一体化し
ているものである。得られた一体化2重織物について、
厚さ方向の指定した位置で織物の表面と平行にスライス
することにより、ろ過層の表面が繊維束の自由端となっ
た織物を得た。次に、これらの織物を回転しているブラ
シロールとバックロールの間に通して、繊維束が自然に
やや傾斜している方向に合わせて繊維束をブラッシング
して開繊させ、ろ過層の表面に繊維をくまなく展開させ
ると同時に繊維の方向を揃えた。引き続き、開繊した繊
維束の面を加熱した金属ロールの表面に張力をかけて押
しあてて、繊維束をセットしてろ過布をつくった。こう
して得られたろ過布について、ろ過性能を評価した。評
価は、図1に示したとおり、回転するドラムの円周上に
ろ過層を内側にしてろ過布を取り付け、ドラムの内側に
導かれた原水を外側にろ過する機構の回転ドラム式連続
ろ過機を用いて行った。評価には下水2次処理のうわ水
(微粒子を含んだ浮遊物濃度が約11mg/リットルの
原水))を用いた。得られた結果は表1に示したとおり
であった。
【0016】
【表1】 注: (1)捲縮率 次の手順で測定する。
【0017】A.標準条件下で、測定する糸について、
カセ巻機でカセの周長40cm、巻き数10回のカセを
作る。
カセ巻機でカセの周長40cm、巻き数10回のカセを
作る。
【0018】B.カセをフックに掛け、摂氏20度の水
を入れた透明の容器の中に入れる。 C.2つ合わせにした20本分の糸につき、1デニール
あたり0.002gfの初荷重をカセにかけ、2分後に
2つ合わせにしたカセの長さL0 を水柱で測定する。
を入れた透明の容器の中に入れる。 C.2つ合わせにした20本分の糸につき、1デニール
あたり0.002gfの初荷重をカセにかけ、2分後に
2つ合わせにしたカセの長さL0 を水柱で測定する。
【0019】D.次に、初荷重に追加して、1デニール
あたり0.1gfの定荷重をカセにかけ2分後に2つ合
わせにしたカセの長さL1 を測定する。
あたり0.1gfの定荷重をカセにかけ2分後に2つ合
わせにしたカセの長さL1 を測定する。
【0020】E.次式により捲縮率を求める。
【0021】 捲縮率=(L1 −L0 )÷L1 ×100 (%) (2)繊維束の長さ ベース層の上端面(ベース層が織物で表面が凹凸の場合
は凸部の上端)からろ過層の繊維束の自由端までの構成
繊維の長さの平均値とする。
は凸部の上端)からろ過層の繊維束の自由端までの構成
繊維の長さの平均値とする。
【0022】(3)ろ過層の厚さ 約3cm×3cmの試験片を9枚採取し、そのうちの3
枚を重ねて圧縮弾性試験機の加圧台の上に置く。2cm
2 の円形の測定子を6gの荷重で試験片の上に静置して
10秒後の厚さを測定する。3回の測定値の平均値を求
めこの値を3で除して1枚あたりの厚さT1 を算出す
る。つぎに、ろ過布からろ過層の繊維束を取り除いたベ
ース層の試料につき、T1 を求めたのと同じ方法で1枚
あたりの厚さT2 を算出する。ろ過層の厚さTは、T=
T1 −T2 (mm)の式から求める。
枚を重ねて圧縮弾性試験機の加圧台の上に置く。2cm
2 の円形の測定子を6gの荷重で試験片の上に静置して
10秒後の厚さを測定する。3回の測定値の平均値を求
めこの値を3で除して1枚あたりの厚さT1 を算出す
る。つぎに、ろ過布からろ過層の繊維束を取り除いたベ
ース層の試料につき、T1 を求めたのと同じ方法で1枚
あたりの厚さT2 を算出する。ろ過層の厚さTは、T=
T1 −T2 (mm)の式から求める。
【0023】(4)阻止率 原水およびろ過水の浮遊物濃度がそれぞれC1 、C2 の
とき、阻止率Rは、R=(C1 −C2 )÷C1 ×100
(%) の式から求める。
とき、阻止率Rは、R=(C1 −C2 )÷C1 ×100
(%) の式から求める。
【0024】浮遊物濃度は、JIS K0102に基づ
き測定する。
き測定する。
【0025】(5)損失水頭 ロータリードラム内の原水の水位とろ過水の水位の差を
損失水頭とする。
損失水頭とする。
【0026】これから、本発明の実施例に係わるろ過布
は、原水中の浮遊物の阻止率が高く損失水頭も低いレベ
ルにあり、阻止率と透水性のバランスが取れている。こ
れに対し、捲縮のない繊維束を濾過層に用いた比較例1
〜4では、阻止率が高いものは損失水頭が低く、またそ
の逆になっており、いずれも阻止率と透水性のバランス
が取れているものは得られなかった。比較例5では、捲
縮率が高すぎて繊維束内の繊維の絡み合いが強く開繊を
十分に行うことができず、繊維束同志の間に隙
は、原水中の浮遊物の阻止率が高く損失水頭も低いレベ
ルにあり、阻止率と透水性のバランスが取れている。こ
れに対し、捲縮のない繊維束を濾過層に用いた比較例1
〜4では、阻止率が高いものは損失水頭が低く、またそ
の逆になっており、いずれも阻止率と透水性のバランス
が取れているものは得られなかった。比較例5では、捲
縮率が高すぎて繊維束内の繊維の絡み合いが強く開繊を
十分に行うことができず、繊維束同志の間に隙
【0027】間が残っていたため、高い阻止率が得られ
なかった。
なかった。
【発明の効果】本発明の構成により、微粒子の捕捉性、
耐目詰まり性、耐久性に優れ、液体のろ過においては、
さらに透水性に優れ懸濁物質の分離に好適に使用できる
新規なろ過布を得ることができる。
耐目詰まり性、耐久性に優れ、液体のろ過においては、
さらに透水性に優れ懸濁物質の分離に好適に使用できる
新規なろ過布を得ることができる。
【図1】回転ドラム式連続ろ過機のメカニズムを示す側
面図である。
面図である。
1:ろ過布 2:原水 3:ろ過水 4:濃縮水 5:洗浄水用ポンプ 6:逆洗スプレー 7:表洗スプレー 8:ロータリードラム 9:損失水頭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−202837(JP,A) 実開 平5−22017(JP,U) 実公 平6−27672(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/08 D03D 27/00
Claims (10)
- 【請求項1】 ベース層と、捲縮率2〜45%の捲縮を
有する繊維束を主体に構成された濾過層とから少なくと
もなり、該繊維束の一端が根元部としてベース層と一体
化された構造及び/または繊維束の途中の部分がベース
層と一体化された構造を有することを特徴とするろ過
布。 - 【請求項2】 繊維束の少なくとも一端が自由端である
ことを特徴とする請求項1記載のろ過布。 - 【請求項3】 繊維束の繊維が開繊され方向性をもって
傾斜屈曲していることを特徴とする請求項1記載のろ過
布。 - 【請求項4】 ろ過層を構成する繊維束の繊維の長さを
L、ろ過層の厚さをTとしたとき、T/Lが0.02〜
0.5であることを特徴とする請求項1記載のろ過布。 - 【請求項5】 ろ過布の見掛密度が0.15〜0.6g
f/cm3 であることを特徴とする請求項1記載のろ過
布。 - 【請求項6】 ベース層表面における繊維束株の出現頻
度が40〜900株/cm2 であることを特徴とする請
求項1記載のろ過布。 - 【請求項7】 ろ過層の繊維の長さが2mm〜20mm
であることを特徴とする請求項1記載のろ過布。 - 【請求項8】 ベース層の組織が織物であることを特徴
とする請求項1記載のろ過布。 - 【請求項9】 ろ過層を構成する繊維束が根元部におい
てベース層の緯糸および/または経糸と3か所以上交絡
点を有する織物であることを特徴とする請求項8記載の
ろ過布。 - 【請求項10】 ベース層と、捲縮率に2%以上差のあ
る少なくとも2種の繊維束を主体に構成された濾過層と
から少なくともなり、該繊維束の一端が根元部としてベ
ース層と一体化された構造及び/または繊維束の途中の
部分がベース層と一体化された構造を有することを特徴
とするろ過布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30470594A JP3146891B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | ろ過布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30470594A JP3146891B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | ろ過布 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08155229A JPH08155229A (ja) | 1996-06-18 |
| JP3146891B2 true JP3146891B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=17936227
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30470594A Expired - Fee Related JP3146891B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | ろ過布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3146891B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0848979A4 (en) * | 1996-05-31 | 1999-01-13 | Toray Industries | FILTER CLOTH AND FILTER |
| JP3916790B2 (ja) * | 1999-02-09 | 2007-05-23 | カネボウ・トリニティ・ホールディングス株式会社 | 繊維構造物 |
| JP4377294B2 (ja) | 2004-07-12 | 2009-12-02 | ヤンマー株式会社 | 内燃機関の回転数制御装置及びその回転数制御装置を備えた内燃機関 |
| JP6162974B2 (ja) * | 2013-02-19 | 2017-07-12 | 株式会社クラレ | 水処理不織布フィルター |
-
1994
- 1994-12-08 JP JP30470594A patent/JP3146891B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08155229A (ja) | 1996-06-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |