JP3147922B2 - 現像方法及びその装置 - Google Patents

現像方法及びその装置

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JP3147922B2 JP10869991A JP10869991A JP3147922B2 JP 3147922 B2 JP3147922 B2 JP 3147922B2 JP 10869991 A JP10869991 A JP 10869991A JP 10869991 A JP10869991 A JP 10869991A JP 3147922 B2 JP3147922 B2 JP 3147922B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、プリ
ンタあるいはファクシミリ等の画像形成装置に採用され
る現像方法及びその装置に係り、詳しくは現像剤を現像
剤担持体上に担持し、静電潜像担持体と対向する現像部
に搬送して現像を行なう現像方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の現像方法としては、表面に現像
剤の薄層を形成した現像剤担持体と静電潜像担持体と
を、現像部において対向させ、この現像部に現像剤担持
体上の現像剤を静電潜像担持体へ転移させ得るような電
界を形成して、静電潜像担持体上の静電潜像を現像する
ものが知られている。そして、この現像方法において
は、現像剤担持体から静電潜像担持体に現像剤が転移す
るための閾値があり、この閾値を超える表面電位を有す
る画像部には、現像剤付着が生じるが、逆に閾値以下の
表面電位を有する画像部にはほとんど現像剤付着が生じ
ないので、所謂γの立った階調性の悪い画像になるとい
う不具合がある。しかし、この不具合は、現像部に比較
的低周波の交互電界を形成することによって解決できる
ことが知られている(例えば、特公昭64−1013号
公報参照)。
【0003】ところが、単に現像部に低周波の交互電界
を印加するだけでは、交互電界の条件を階調性を向上さ
せ得るものにすると画像濃度が低下し、逆に交互電界の
条件を画像濃度を上げるものにすると画像の線部が太っ
てしまうという問題点があった。又、この種の現像方法
においては、特に現像剤として非磁性トナーを使用する
と、非磁性トナーの往復運動を生じさせた際、トナーが
パウダークラウド化して画像濃度の低下が著しいという
問題点もあった(例えば、特公2−14706号公報
参照)。そして、近年、画像形成装置で作成される画像
の出力情報が多様化するに伴い、従来よりも更に高画質
化が望まれている。そこで、本出願人は、先に「現像剤
担持体上に現像剤を担持し、該現像剤担持体と静電潜像
担持体が互いに対向する現像部において現像を行なう現
像装置において、該現像剤担持体として表面に多数の電
界配置を形成した現像剤担持体と、該現像部に電界を形
成するための電圧印加手段とを有し、該静電潜像担持体
上の電位と、該現像剤担持体上の電位と、該電圧印加手
段によって形成される電界との相互関係で決定される電
界により現像剤の移動を制御することを特徴とする現像
装置」を提案した。かかる現像装置は、現像剤担持体
表面に多数の電界配置を形成して、静電潜像担持体上の
電位と、現像剤担持体上の電位と、電圧印加手段によっ
て形成される電界とで決定される電界により現像剤の移
動を制御し、これにより、静電潜像担持体上の静電潜像
に適量の現像剤を付着させるので、画像濃度が高く、し
かも線図の再現性や階調性にも優れた現像画像を得るこ
とが出来るという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の現像装
置に改良を加えたものであり、その目的とするところ
は、画像濃度が高く、しかも線図の再現性や階調性にも
優れた現像画像を得るのに適した現像バイアスを用いた
現像方法及びその装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、静電潜像を担持する静電潜像
担持体と現像剤を担持した現像剤担持体とを現像部にお
いて間隙を保持して対向させ、現像部において交互電界
を印加して現像をおこなう現像方法において、該現像剤
担持体として、導電性基体上に、103Ωcm乃至108Ω
cmの抵抗を有する第1の物質と第1の物質より高抵抗の
第2の物質が規則的または不規則に設けられて両物質が
表面に混在露出すると共に、少なくとも第2の物質の該
表面での露呈部が該現像剤の極性と逆極性または同極性
に帯電されて該表面に多数の微小電界を形成する現像
剤担持体を用い、該交互電界として、該交互電界を形成
する波形の最大電位と最小電位との電位差が、該間隙d
(単位はミクロン)に対し、(3×d)ボルト以上且つ
(3×d+1000)ボルト以下であるような交互電界
を用い、該静電潜像担持体上の電位と、該交互電界と、
該現像剤担持体上の電界とで決定される電界により該現
像剤の移動を制御することを特徴とするものである。請
求項2の発明は、静電潜像を担持する静電潜像担持体と
現像剤を担持した現像剤担持体とを現像部において接触
させ、現像部において交互電界を印加して現像をおこな
う現像方法において、該現像剤担持体として、導電性基
体上に、103Ωcm乃至108Ωcmの抵抗を有する第1の
物質と第1の物質より高抵抗の第2の物質が規則的また
は不規則に設けられて両物質が表面に混在露出すると共
に、少なくとも第2の物質の該表面での露呈部が該現像
剤の極性と逆極性または同極性に帯電されて該表面に多
数の微小電界を形成する現像剤担持体を用い、該交互
電界として、該交互電界を形成する波形の最大電位と最
小電位との電位差が、100ボルト以上且つ1150ボ
ルト以下であるような交互電界を用い、該静電潜像担持
体上の電位と、該交互電界と、該現像剤担持体上の電界
とで決定される電界により該現像剤の移動を制御するこ
とを特徴とするものである。請求項3の発明は、請求項
1又2の現像方法において、上記現像剤担持体に代え、
導電性基体上に絶縁性粒子を分散した103Ωcm乃至1
6 Ωcmの抵抗を有する導電性材料からなる表面層を備
えると共に、少なくとも表面に露出した絶縁性粒子部を
上記現像剤の極性と逆極性または同極性に帯電されて該
表面に多数の微小電界を形成する現像剤担持体を用い
ることを特徴とするものである。請求項4、5、6の発
明は、請求項1、2、3の現像方法を実施するための現
像装置を提供するものである。
【0006】
【作用】本発明は、現像剤担持体の表面に多数の電界配
置を形成して、静電潜像担持体上の電位と、現像剤担持
体上の電位と、現像部に印加される交互電界とで決定さ
れる電界により現像剤の移動を制御し、これにより、静
電潜像担持体上の静電潜像に応じて適量の現像剤を付着
させる。そして、静電潜像を担持する静電潜像担持体と
現像剤を担持した現像剤担持体とを現像部において間隙
を保持して対向させ、現像部において交互電界を印加し
て現像をおこなう場合には、現像部に印加する交互電界
として、該交互電界を形成する波形の最大電位と最小電
位との電位差が、該間隙d(単位はミクロン)に対し、
(3×d)ボルト以上且つ(3×d+1000)ボルト
以下であるような交互電界を用い、これにより、現像担
持体上の現像剤を高効率で静電潜像担持体に向けて飛翔
させる。又、静電潜像を担持する静電潜像担持体と現像
剤を担持した現像剤担持体とを現像部において接触さ
せ、現像部において交互電界を印加して現像をおこなう
場合には、該交互電界として、該交互電界を形成する波
形の最大電位と最小電位との電位差が、100ボルト以
上且つ1150ボルト以下であるような交互電界を用
い、これにより、現像担持体上の現像剤を高効率で静電
潜像担持体に向けて飛翔させる。尚、上記各電位差にお
ける、上限は、現像部における印加電圧のリークを防止
するためのものである。
【0007】
【実施例】図1は本発明に係る現像装置の一例を示す概
略図であり、先ずその全体構成と作用を明らかにする。
図1において、潜像担持体の一例であるベルト状の感光
体1は矢印A方向に駆動され、これに対向して現像装置
2が設けられている。現像装置2のトナー容器3内に
は、必要に応じて補助剤が外された非磁性トナー4、す
なわち非磁性の一成分系現像剤が収容されている。トナ
ーの体積固有抵抗率は例えば107〜1012Ωcm程度で
ある。そして、本発明においては、このトナー4として
後述するように実質的に球形であって均一な小粒径のト
ナーを使用する。トナー容器3の前後の側板には、該容
器の開口から一部を露出した状態で、現像ローラ5が支
持され、該ローラ5は感光体1に対向して、図における
反時計方向に例えば400rpmの回転数で回転駆動され
る。現像ローラ5はトナー担持体の一構成例をなすもの
であるが、かかるローラ5の代りにベルト状のトナー担
持体を用いることもできる。またトナー容器3の前後の
側板にはトナー供給部材の一例であるトナー供給ローラ
6が支持され、該ローラ6は現像ローラ5に接触しなが
ら例えば300rpmの回転数で反時計方向(又は時計方
向でもよい)に回転駆動される。トナー容器3内のトナ
ー4は、時計方向に回転するアジテータ7により撹拌さ
れつつ、トナー供給ローラ6に運ばれ、次いでこのロー
ラ6によって現像ローラ5に供給される。この供給時に
トナーは所定の極性、本例では感光体1の静電潜像と逆
極性の正極性に摩擦帯電され、現像ローラ5の周面に静
電的に付着し、現像ローラ5に担持される。これに関連
する構成と作用については後に詳しく説明する。上述の
ように現像ローラ5の周面に供給担持されたトナーは、
該ローラ5の回転によって搬送され、層厚規制部材の一
例であるドクターブレード8によってならされ、均一な
厚さに規制される。次いでこのトナーは感光体1と現像
ローラ5の対向した現像領域9へ搬送され、ここで、感
光体1に形成された静電潜像に静電的に移行し、該潜像
を可視像化する。ドクターブレード8は弾性支持部材3
0に支持されている。現像に供されずに現像領域9を通
過したトナーは、現像ローラ5に担持されたままトナー
供給ローラ6のところに戻される。また感光体1上に形
成された可視像は図示していない転写紙に転写され、定
着装置によって転写紙上に定着される。
【0008】上述した構成自体は従来より公知な現像装
置と変わりなく、かかる従来の現像装置においては、充
分に帯電した多量の非磁性トナーを現像領域へ搬送する
ことが難しく、特にカラートナーを用いた場合には、こ
れにより形成された可視像の濃度が低下する恐れがあっ
た。そこで図示した現像装置においては、図3(a)に
摸式的に拡大して示したように、現像ローラ5として、
例えばAl、Fe、Cu等の金属性の導電性ローラ10
より成る基体と、その周囲表面に固着された中抵抗体1
2及び高抵抗体11とを具備するローラが用いられてい
る。中抵抗体12の抵抗率は、導電性の基体表面(本例
では導電性ローラ10)の抵抗率よりも高く、例えば1
3〜108Ωcm程度に設定され、高抵抗体11の抵抗率
は、中抵抗体12の抵抗率よりもさらに高く、例えば1
9〜1015Ωcm程度に設定されている。両抵抗体1
1,12は、かかる抵抗率を有する誘電体から構成され
ているのである。現像ローラ表面の拡大図を示す図3
(b)及び同表面近傍の部分断面図を示す図3(c)か
ら判るように、高抵抗体11と中抵抗体12は規則的に
(又は不規則状態であってもよい)に配置され、これら
が現像ローラ5の表面に露出している。各中抵抗体12
と高抵抗体11の形状は適宜設定できるが、その表面形
状を図3に例示する如く矩形とした場合は、その一辺の
長さD1、D2は例えば10乃至500μm程度の適宜
な値に設定することができる。このような抵抗体11,
12のサイズに関する値や、その抵抗率は、後述する閉
電界の強度を高め、現像ローラ5上に最適な量のトナー
を担持させることができるように、又、表面上のトナー
に特に中抵抗体12上のトナーに好ましくない電荷の注
入や、現像バイアスのリークが発生しないように適宜選
択される。また本例では、高抵抗体11と中抵抗体12
として、トナーの帯電極性と反対の極性、すなわち負極
性に摩擦帯電される材質のものが選択されている。さら
に必要に応じて現像ローラ5の導電性ローラ10に直
流、交流、直流重畳交流、パルスなどのバイアス電圧を
印加し、可視像の画質を高めることもでき、またローラ
10をアースしておくように構成することも可能であ
る。トナー供給ローラ6に対しても同様である。トナー
担持体がベルトから成るときは、このベルトの導電性の
基体表面に中抵抗体と高抵抗体が前述の状態で積層固定
される。一方、現像ローラ5に接するトナー供給ローラ
6は、現像ローラ5の高抵抗体11と中抵抗体12に接
触して、これらをトナーの帯電極性と反対の極性(負極
性)に摩擦帯電させる材料から構成されている。図1及
び図3に示した例では、トナー供給ローラ6が、導体の
芯部材14とそのまわりに積層された円筒状の発泡体
(例えばポリウレタン発泡体)15より成り、この発泡
体15が弾性変形しながら現像ローラ5に圧接してお
り、かかるトナー供給ローラ6を用いた場合には、発泡
体15を、上述のように抵抗体11,12を負極性に摩
擦帯電させる材料によって構成すればよい。発泡体15
の代りに、例えばファーブラシ等、それ自体公知のもの
を用いることもできる。
【0009】上記構成のより詳細な作用を説明すると以
下の通りである。図1を参照して先に説明したように、
現像領域9を通過した現像ローラ部分はトナー供給ロー
ラ6のところに移動して該ローラ6に接触する。ここで
現像ローラ5上に担持されている、現像に供給されなか
ったトナーはトナー供給ローラ6により機械的、電気的
に掻き落される。同時に、現像ローラ5の高抵抗体11
と中抵抗体12が、トナー供給ローラ6と接触し、その
摩擦によってトナーの帯電極性と反対の負極性に帯電さ
れる。その際、現像領域9を通過した現像ローラ周面の
抵抗体11,12に、感光体1の静電潜像の影響による
静電的な残像が残っていても、トナー供給ローラ6との
摩擦により、抵抗体11,12がほぼ飽和状態まで帯電
するので、残像はなくなり、現像ローラ5が初期化され
る。一方、トナー供給ローラ6の周面に接触しながら現
像ローラ5に運ばれるトナー4は、図3(a)に摸式的
に示すようにトナー供給ローラ6との摩擦によって正極
性に摩擦帯電され、現像ローラ5に供給されるが、この
ときこの現像ローラ5との摩擦によりさらに正極性に強
く摩擦帯電され、現像ローラ5の周面に静電的に付着す
る。このとき、現像ローラ5の高抵抗体11と中抵抗体
12は負極性に摩擦帯電しているが、その抵抗率が互い
に相違するため、図3(d)に摸式的に示すように高抵
抗体11の電荷量の方が中抵抗体11の電荷量よりも多
くなり、両者の表面電位に相違が生じる。このため、両
抵抗体11と12の間には閉電界が形成される。導電性
ローラ10の表面には無数と言える程多数の高抵抗体1
1と中抵抗体12が交互に位置しているので、現像ロー
ラ5の表面には無数の微小閉電界(マイクロフィール
ド)が現像ローラ表面に一様に分布した状態で形成され
る。すなわち、電界の状態を表す電気力線を考えた場
合、現像ローラ5の表面近傍の空間には、図3(d)に
円弧状の多数の線で表したように電気力線Eが形成さ
れ、その電気力線は現像ローラ5から出て同一の現像ロ
ーラ5に戻り、該ローラ5の表面の近傍に多数の閉電界
が形成されるのである。このように電界傾度の大なる電
界が現像ローラの表面近傍に形成される。高抵抗体11
と中抵抗体12の表面サイズは前述のように大変微小で
あるため、各閉電界も微小なものとなり、これにより各
閉電界は所謂エッジ効果ないしはフリンジング効果(周
辺電場効果)によってその強度が大変強くなる。かかる
高強度の閉電界によって、正に帯電したトナーは、図3
(a)に摸式的に示したように高抵抗体11の表面に強
く引かれ、現像ローラ5上に多量に離れ難い状態で保持
される。すなわち帯電したトナーは閉電界の内部に強い
束縛力を与えられ、その電気力線に沿って現像ローラ5
上に保持されるのである。その際、トナーはトナー供給
ローラ6と現像ローラ5との摩擦によって強く摩擦帯電
しており、しかも現像ローラ5の表面に強い微小閉電界
の作用で保持されるので、現像ローラ5に担持されたト
ナーが例えばウレタンよりなるドクターブレード8によ
って層厚を規制されるとき、帯電の充分なトナーは微小
閉電界によって現像ローラ5の表面に強く保持される
が、帯電量の小なるトナーがこれに混在していても、か
かるトナーはドクターブレード8との接触圧によって除
去され、結局、帯電量の大なるトナーだけが、従来より
も多量に現像領域9へ搬送され、前述の如く静電潜像を
可視像化する。現像領域9での現像ローラ5と感光体1
との間の電界は、電極効果が大きくなり、現像ローラ5
上のトナーが感光体1に付着しやすい状態となる。この
ようにして可視像の画像濃度を高め、且つその地汚れを
防止することができる。なお、現像ローラ5の表面近傍
には、図3(d)に摸式的に示したようにその全体に亘
って微小閉電界だけが形成される場合と、閉電界でない
電界が閉電界に混在する場合とが考えられるが、いずれ
にしても閉電界が存在するので、その強度が高められ、
トナーを多量に担持することができる。
【0010】そして、現像部においては、現像バイアス
印加手段で印加された交互電界が、現像ローラ5表面に
存在する中抵抗体12と高抵抗体11との間の微小電界
と、帯電したトナー4とに作用して、静電潜像の現像に
好適な力学的エネルギーを与える。即ち、現像ローラ5
の表面電位は、高抵抗体11が上記のように高抵抗体1
1の電荷量の方が中抵抗体11の電荷量よりも多いこと
から、夫々の領域で異なったものになる。具体的には、
高抵抗体11の表面電位のほうが、印加電圧が保持した
電荷で比較的大きく偏倚された電位になる。よって、現
像ローラ5表面と感光体ドラム3との間の電界は、感光
体ドラム3の画像部と非画像部との何れに対応するかの
みならず、現像ローラ5表面の高抵抗体11と中抵抗体
12との何れに対応するかによっても異なってくる。こ
のように現像ローラ5の表面に互いに異なる電位の微小
な部分が混在して感光体1との間に異なる電界を形成し
ていることから、高濃度でありながら、階調性を損なわ
ない画像をえることが出来る。
【0011】以上の装置を用いて実験を行った結果、現
領域9に印加する交互電界として、交互電界を形成する
波形の最大電位と最小電位との電位差(以下、振幅とい
う)が、100ボルト以上且つ1150ボルト以下であ
るような交互電界を用いれば、現像ローラ5から感光体
1への現像ローラ上のトナーの飛翔を高効率で行うこと
が出来、且つ、階調性も良好であることが判明した。こ
こでトナーの飛翔の効率(以下、飛翔率という)は飽和
現像を行った場合の、現像前における現像ローラ5上の
付着トナー量に対する、現像によって感光体1へ転移し
たトナーの量(例えば、現像後の現像ローラ5上のトナ
ー量を測定することによって調べる)の比率である。上
記交互電界を用いることによって90%以上の飛翔率を
得ることが出来た。又、交互電界の周期としては、25
0Hz乃至2000Hzのものが好ましい。例えば、図1の
現像装置において、周期が500Hz、振幅800ボルト
の−500ボルトの直流成分を重畳した交互電界を印加
して現像を行ったところ、高濃度で階調性に優れ、線図
の太りも生じない画像を得ることが出来た。
【0012】なお、図1の例では現像領域9において接
触現像を行なっているが、非接触現像方式により潜像を
可視像化してもよい。この場合の、現像部9に印加する
交互電界としては、振幅が現像領域における感光体1と
現像ローラ5との間隙d(単位はミクロン)に対し、
(3×d)ボルト以上且つ(3×d+1000)ボルト
以下であるような交互電界を用いれば、現像ローラ5か
ら感光体1への現像ローラ上のトナーの飛翔を高効率で
行うことが出来、且つ、階調性も良好であることが判明
した。ここでも1150ボルトは、バイアスのリーク防
止のためにの上限である。ここでも、周波数が250Hz
乃至2000Hzのものが好ましい。これにより、上記実
施例と同様に現像ローラ5上のトナーを高効率(飛翔率
70%以上)で感光体1に向けて飛翔させることが出来
た。尚、図4は上記条件を満足する交互電界の振幅を現
像間隙を横軸とって示したものであり、地中の2本の直
線にはさまれた領域が上記条件を満足する振幅の範囲で
ある。例えば、上記の図1の現像装置において、感光体
1と現ローラ5との間隙を100μmに設定し、振幅が
1000ボルトで周波数500Hzの交流電圧を印加して
非接触現像を行ったところ、高濃度で階調性に優れ、線
図の太りも生じない画像を得ることが出来た。
【0013】尚、上記実施例の装置においては、高抵抗
体11と中抵抗体12をトナーと逆極性に帯電させた
が、トナーの帯電極性と同極性に両抵抗体11,12を
帯電させ、特に中抵抗体12の表面上に多量のトナーを
付着させることもできる。さらに、中抵抗体12を実質
的に帯電させず、高抵抗体11だけを所定の極性に帯電
させ、これらの間に閉電界を形成してトナーを担持させ
るように構成することもでき、要は高抵抗体と中抵抗体
のうち、少なくとも高抵抗体を帯電させ、その表面電位
の相違により閉電界を形成してトナーを担持させればよ
いのである。また、高抵抗体と中抵抗体を積層固定する
基体として、これら抵抗体が積層される表面だけを導電
性にしたものを用い、この導電層をアースし、又はこれ
に所定のバイアス電圧を印加するようにしてもよい。さ
らに、高抵抗体と中抵抗体のうち少なくとも高抵抗体を
所定の極性に帯電させ、その表面電位の相違により、ト
ナー担持体表面の近傍に微小電界を形成し、潜像の可視
像化に用いられる非磁性トナーを閉電界によってトナー
担持体に付着させる帯電手段として、トナー供給ローラ
6を用いたが、これ以外の独立した帯電手段を適宜用い
てもよい。
【0014】次に、本発明の他の実施例にかかる現像装
置について説明する。この現像装置は現像ローラ5の構
成が上記実施例と異なり、この他は基本的には上記実施
例と同一の構成である。図2に摸式的に拡大して示すよ
うに、本実施例の現像ローラ5は、導電性基体上に絶縁
性粒子分散した導電性材料からなる表面層が形成された
ものを用いる。この表面は導電性材料からなる導電体部
中に絶縁性粒子が露呈した絶縁体部が混在したものにな
っている。トナー付着は次のようになる。まず、現像を
終了した現像ローラ5の表面部分は、現像ローラ5の矢
印の方向の回転によりトナー供給ローラ6と接触する。
ここで現像しなかった非画像部の残トナーは、トナー供
給ローラ6により機械的、電気的にかきとられ、絶縁体
部はトナーの極性と逆極性に摩擦帯電する。このとき前
の現像による現像ローラ5とトナーの電荷は、摩擦によ
り一定化され、初期化される。次にトナー供給ローラ6
によって運ばれたトナーは、摩擦により帯電され、主に
現像ローラ5の絶縁体部に静電的に付着する。また、こ
のときの現像ローラ5上の電界は、図2に示されるよう
にマイクロフィールド(微小閉電界)となり、電界傾度
の大きい電界となって、トナーを多層に付着させること
が可能となる。また、付着したトナーは閉電界となって
いるので、現像ローラ5側に強く引かれ離れにくい状態
となる。そして、この現像ローラ5においても、絶縁体
部と導電体部とで、トナー供給ローラ6による摩擦帯電
量が異なるので、上記実施例に係る現像ローラと同様
に、現像部においては、現像バイアス印加手段で印加さ
れた交互電界が、現像ローラ5表面に存在する中抵抗体
12と高抵抗体11との間の微小電界と、帯電したトナ
ー4とに作用して、静電潜像の現像に好適な力学的エネ
ルギーを与え、高濃度でありながら、階調性を損なわな
い画像をえることが出来る。尚、本実施例においては、
絶縁体部をトナーの極性と逆極性に帯電させているが、
トナー供給ローラ40の表面材質を適宜選択してトナー
の帯電極性と同極性に摩擦帯電させるようにしても良
い。この場合にも、絶縁体部と導電体部との電位差によ
って、同様にマイクロフィールドを形成することが出
来、この場合には主に導電体部上にトナーが付着する。
【0015】本実施例の現像ローラ5について更に詳述
する。本実施例の現像ローラ5は、前述したように、導
電性基体上に絶縁性粒子分散した導電性材料からなる表
面層が形成され、この導電性材料としては、1012Ωcm
以下、好ましくは108Ωcm以下のものが使用できる。
具体的にいうと、有機ポリマー類に導電性付与剤を添加
したものが挙げられる。この場合、有機ポリマー類とし
ては樹脂材料(プラストマー)とゴム材料(エラストマ
ー)がある。また、導電性付与剤としては、金属粉、カ
ーボンブラック、導電性酸化物、無電解めっき物、グラ
ファイト、金属繊維、炭素繊維などが挙げられる。尚、
導電性材料として前記有機ポリマー類中、エラストマー
を用いた場合には、現像ローラ表面層が弾性を有するも
のとなり、剛性のドラム状感光体との当接が容易になっ
て、接触現像が非常に容易になるので、導電性エラスト
マーの使用は特に好ましい。一方、絶縁性粒子材料とし
ては、1013Ωcm以上、好ましくは1014Ωcm以上のも
のが使用される。又、その平均粒径としては、5μm以
上が良い。5μm未満では、微小電界が形成しがたく、
安定したトナーの付与や帯電が得られない。尚、定形、
不定形を問わない。具体的にいうと、アルミナ等の無機
粒子やエポキシ樹脂等の有機粒子が挙げられる。導電性
材料として前記導電性エラストマーを使用した場合に
は、更にその低硬度を促進するために、絶縁性粒子とし
てエラストマーを用いることが望ましい。絶縁性エラス
トマー粒子を製造するには、エラストマーをドライアイ
スなどで凍結した後、粉砕し粉末化する方法、界面活性
剤などを用いて水性エマルジョンを形成した後、硬化す
る方法など、公知の方法が採用される。導電性材料に対
する絶縁性粒子の添加量は、導電性材料100重量部に
対して、10乃至200重量部の範囲で適宜選択され
る。現像剤担持体の表面絶縁部の面積は、20乃至60
%の範囲が好ましく、該担持体作製後この範囲内になる
ように、絶縁性粒子添加量を適宜調整する。
【0016】本実施例の現像ローラ20を作製するに
は、例えば前記の導電性材料に前記の絶縁性粒子を、ボ
ールミル、練り込みなど通常の分散方法に基づいて添加
した後、該混合材料を射出成型、押出し成型、スプレー
コーティング、ディッピングなどの工法により、SU
S、鉄、Alなどの金属ローラに代表される導電性基体
上に成型し、その後表面が平滑になるように研磨を施す
ことによって製作する。なお、導電性材料と導電性基体
との接着性を向上するために、プラストマーを使用する
ことも可能であり、この場合プラストマーは導電性であ
ることが望ましい。
【0017】以下、具体例について説明する。なお、部
は重量基準である。 導電性塗料 100部 〔商品名:Electrodag 440(日本アチソン社製)(固形分70%;Ni粒子含有 アクリル樹脂)〕 アクリル樹脂 50部 (平均粒径80μm) 希釈剤 200部 〔(商品名SB-1(日本アチソン社製)〕 上記処方の塗工液を、SUS製金属ローラにスプレーコーテ
ィングにより塗工し、80℃/1時間乾燥後、研磨し
て、膜厚100μmの表面層を備えた現像ローラを作製
した。
【0018】この例の現像ローラ5を図1の現像装置に
用いて、接触現像や非接触現像を行ったところ、上記の
実施例における現像ローラ5を用いた場合と同様に、接
触現像の場合には、振幅が、100ボルト以上且つ11
50ボルト以下であるような交互電界、非接触現像の場
合には、(3×d)ボルト以上且つ(3×d+100
0)ボルト以下であるような交互電界を用いれば、現像
ローラ5から感光体1への現像ローラ上のトナーの飛翔
を高効率で行うことが出来、且つ、階調性も良好であっ
た。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、静電潜像担持体上の電
位と、現像剤担持体上の電位と、現像部に印加される交
互電界とで決定される電界により現像剤の移動を制御
し、これにより、静電潜像担持体上の静電潜像に適量の
現像剤を付着させるので、画像濃度が高く、しかも線図
の再現性や階調性にも優れた現像画像を得ることが出来
る。そして、現像部に印加する交互電界として、所定の
印加電圧を用いることにより、現像担持体上の現像剤を
高効率で静電潜像担持体に向けて飛翔させ、階調性を損
なわずに、画像の濃度を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像装置の一例を示す概略断面図。
【図2】本発明の現像装置に用いることが出来る現像ロ
ーラの、表面近傍の部分拡大図である。
【図3】本発明の現像装置に用いることが出来る他の現
像ローラを示すものであり、(a)はそのトナー供給ロ
ーラとの接触部における部分断面、(b)はその表面の
拡大図、(c)はその表面近傍の部分拡大図、(d)は
その表面近傍に形成される微小閉電界の電気力線を示す
説明図である。
【図4】非接触現像における好ましい交互電界の振幅と
現像間隙との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 現像装置 , 4 非磁性
トナー 6 トナー供給ローラ , 9 現像領
域 11 高抵抗体 , 12 中抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎木 繁和 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 冨田 潤子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/06 101 G03G 15/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像を担持する静電潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像部において間隙を保
    持して対向させ、現像部において交互電界を印加して現
    像をおこなう現像方法において、 該現像剤担持体として、導電性基体上に、103Ωcm乃
    至108Ωcmの抵抗を有する第1の物質と第1の物質より
    高抵抗の第2の物質が規則的または不規則に設けられて
    両物質が表面に混在露出すると共に、少なくとも第2の
    物質の該表面での露呈部が該現像剤の極性と逆極性また
    は同極性に帯電されて該表面に多数の微小閉電界を形成
    する現像剤担持体を用い、 該交互電界として、該交互電界を形成する波形の最大電
    位と最小電位との電位差が、該間隙d(単位はミクロ
    ン)に対し、(3×d)ボルト以上且つ(3×d+10
    00)ボルト以下であるような交互電界を用い、 該静電潜像担持体上の電位と、該交互電界と、該現像剤
    担持体上の電界とで決定される電界により該現像剤の移
    動を制御することを特徴とする現像方法。
  2. 【請求項2】静電潜像を担持する静電潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像部において接触さ
    せ、現像部において交互電界を印加して現像をおこなう
    現像方法において、 該現像剤担持体として、導電性基体上に、103Ωcm乃
    至108Ωcmの抵抗を有する第1の物質と第1の物質より
    高抵抗の第2の物質が規則的または不規則に設けられて
    両物質が表面に混在露出すると共に、少なくとも第2の
    物質の該表面での露呈部が該現像剤の極性と逆極性また
    は同極性に帯電されて該表面に多数の微小閉電界を形成
    する現像剤担持体を用い、 該交互電界として、該交互電界を形成する波形の最大電
    位と最小電位との電位差が、100ボルト以上且つ11
    50ボルト以下であるような交互電界を用い、 該静電潜像担持体上の電位と、該交互電界と、該現像剤
    担持体上の電界とで決定される電界により該現像剤の移
    動を制御することを特徴とする現像方法。
  3. 【請求項3】上記現像剤担持体に代え、導電性基体上に
    絶縁性粒子を分散した10 Ωcm乃至10 Ωcmの抵抗
    を有する導電性材料からなる表面層を備えると共に、少
    なくとも表面に露出した絶縁性粒子部を上記現像剤の極
    性と逆極性または同極性に帯電されて該表面に多数の微
    小閉電界を形成する現像剤担持体を用いることを特徴と
    する請求項1又は2の現像方法。
  4. 【請求項4】静電潜像を担持する静電潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像部において間隙を保
    持して対向させ、現像部において電圧印加手段で交互電
    界を印加して現像をおこなう現像装置において、 該現像剤担持体として、導電性基体上に、103Ωcm乃
    至108Ωcmの抵抗を有する第1の物質と第1の物質より
    高抵抗の第2の物質が規則的または不規則に設けられて
    両物質が表面に混在露出すると共に、少なくとも第2の
    物質の該表面での露呈部が該現像剤の極性と逆極性また
    は同極性に帯電されて該表面に多数の微小閉電界を形成
    する現像剤担持体を用い、 該電圧印加手段として、該交互電界を形成する波形の最
    大電位と最小電位との電位差が、該間隙d(単位はミク
    ロン)に対し、(3×d)ボルト以上且つ(3×d+1
    000)ボルト以下であるような電圧印加手段を用い、 該静電潜像担持体上の電位と、該電圧印加手段による電
    界と、該現像剤担持体上の電界とで決定される電界によ
    り該現像剤の移動を制御することを特徴とする現像装
    置。
  5. 【請求項5】静電潜像を担持する静電潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像部において接触さ
    せ、現像部において電圧印加手段で交互電界を印加して
    現像をおこなう現像装置において、 該現像剤担持体として、導電性基体上に、103Ωcm乃
    至108Ωcmの抵抗を有する第1の物質と第1の物質より
    高抵抗の第2の物質が規則的または不規則に設けられて
    両物質が表面に混在露出すると共に、少なくとも第2の
    物質の該表面での露呈部が該現像剤の極性と逆極性また
    は同極性に帯電されて該表面に多数の微小閉電界を形成
    する現像剤担持体を用い、 該電圧印加手段として、該交互電界を形成する波形の最
    大電位と最小電位との電位差が、100ボルト以上且つ
    1150ボルト以下であるような電圧印加手段を用い、 該静電潜像担持体上の電位と、該電圧印加手段による電
    界と、該現像剤担持体上の電界とで決定される電界によ
    り該現像剤の移動を制御することを特徴とする現像装
    置。
  6. 【請求項6】上記現像剤担持体に代え、導電性基体上に
    絶縁性粒子を分散した103Ωcm乃至106Ωcmの抵抗を
    有する導電性材料からなる表面層を備えると共に、少な
    くとも表面に露出した絶縁性粒子部を上記現像剤の極性
    と逆極性または同極性に帯電されて該表面に多数の微小
    閉電界を形成する現像剤担持体を用いることを特徴とす
    る請求項4又は5の現像装置。
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