JP3149921B2 - 光損失フィルタおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
で、特に稀土類添加ファイバアンプの利得の波長依存性
を解消することができる、長周期ファイバグレーティン
グによって形成された光損失フィルタおよびその製造方
法に関するものである。
信号源と、この光信号源に一端が接続された光ファイバ
線路と、この光ファイバ線路の他端に接続された光受信
器とを備えている。光ファイバ線路中には、伝送中の信
号を増幅するための光増幅器が設置される。このような
光ファイバ通信システムでは、多くの場合、1.5μm
帯の信号光が用いられ、光増幅器としてエルビウム(E
r)等の稀土類が添加されたファイバアンプが使用され
ている。このエルビウム添加ファイバアンプ(EDF
A)は、所定の励起光を入射させて電子状態の反転分布
を形成しておいてから1.5μm帯の光を入射させる
と、誘導放出を起こして入射光を増幅する作用を有して
いる。
EDFA内において励起光パワーとErイオンとの相互
作用によって生成された増幅自然放射(Amplified Spon
taneous Emission:ASE)がノイズとして存在してい
る。このASEは、利得の低下や雑音指数の増大をもた
らすうえ、ASEが1.53μmをピークとした波長帯
にわたる波長分布を有することから、複数のEDFAに
よって光増幅が繰り返されるとASEの分布に応じた波
長分布が信号光に生じてしまい、この結果、異なる波長
の光に対して利得が異なるという利得の波長依存性が生
じてしまう。このため、波長分割多重(WDM)方式の
多重化通信システムでは、チャンネルごとに異なる利得
が与えられてしまい、これによって幾つかのチャンネル
のビット誤り率が高くなるという問題が生じている。
ーティングを使用する技術が、論文「Broad-Band Erbiu
m-Doped Fiber Amplifier Flattened Beyond 40 nm Usi
ng Long-Period Grating Filter」(IEEE PHOTONICS TE
CHNOLOGY LETTERS,VOL.9,NO.10,OCT.1997 pp1343〜134
5)に記載されている。
軸に沿ってコア内に形成された周期的に屈折率が異なる
周期構造を有し、光導波路を伝送するコアモードとクラ
ッドモードとの間の結合を誘起するグレーティングであ
る。このグレーティングの周期(ピッチ)は、1周期内
のコアモードとクラッドモードとの光路差が所定波長と
等しくなるように設定されていて、コアモードからクラ
ッドモードへの強いパワー交換をもたらすようになって
いる。その結果、長周期グレーティングは、コアモード
をクラッドモードに放射させる作用を有することにな
り、コアモードの強度を所定波長(損失波長)を中心と
した狭い帯域にわたって減衰させる。
ラッドに放射される光の波長スペクトルの中心波長、す
なわち損失波長は、次式に基づいて決まる。
モードLP01ならl=0、m=1)であり、βコア (lm)は
(lm)で規定されるコアモードの伝搬定数であり、β
クラット ゛ (n)はn次のクラッドモードの伝搬定数であり、Λ
は長周期グレーティングの周期である。
パラメータであるから、上記(1)式から、グレーティ
ング周期Λを調整して長周期グレーティングを形成する
ことにより長周期グレーティングの損失波長を制御でき
ることがわかる。また、βコアはコアの実効屈折率、β
クラット゛はクラッドの実効屈折率にそれぞれ依存するか
ら、グレーティングの周期を一定とした場合には、長周
期グレーティングの損失波長は、主として長周期グレー
ティングが形成された部位におけるコアとクラッドとの
実効屈折率差に依存することになる。グレーティング形
成部におけるコアの実効屈折率は変調された屈折率の平
均値を基礎として考えることができ、グレーティング形
成部におけるコアとクラッドとの実効屈折率差は、コア
の屈折率の平均値と、クラッドの屈折率との差に依存す
る。グレーティング形成時の紫外線の照射量に応じてコ
アの屈折率変調の振幅が変化し、これに応じてコアの屈
折率も変化するから、結局、紫外光の照射量を調整して
長周期グレーティングを形成することにより、コア・ク
ラッド間の実効屈折率差を調整し、長周期グレーティン
グの損失波長を制御することも可能である。
は波長に対して利得が相違するので、EDFAによって
増幅された多重化信号は波長によってばらついてしま
う。そこで、利得が大きい波長についてはその波長にお
ける損失が大きい長周期グレーティングを、また、利得
が小さい波長についてはその波長における損失が小さい
長周期グレーティングを挿入することによって、利得の
均一化を図ることができる。
み合わせて形成される光損失フィルタ全体の透過特性
は、個々の長周期グレーティングが有する透過特性の積
(dB単位の場合は和)とはならないので、所望の透過
特性を有する光損失フィルタを形成することは困難であ
った。
適用して、利得の波長依存性を解消すると共に、容易に
作製することのできる光損失フィルタおよびその製造方
法を提供するものである。
は、屈折率変動周期が第1の周期でありコアモードがク
ラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第1
の波長である第1の長周期グレーティングと、屈折率変
動周期が第2の周期でありコアモードがクラッドモード
と結合することによる減衰の極大値が第2の波長である
第2の長周期グレーティングとを光導波路のコア軸方向
に有し、第1波長および第2波長の各波長に関して、第
1の長周期グレーティングと第2の長周期グレーティン
グのコアモードと結合するクラッドモードの次数が各長
周期グレーティングごとに異なることを特徴とする。
波長帯域内で異なる次数のクラッドモードとコアモード
とを夫々結合させるような周期構造を有する第1および
第2の長周期グレーティングを有するものである。コア
モードは、周期構造の周期に対応して所定の波長帯域内
では異なる次数のクラッドモードと夫々結合して、夫々
対応する波長を中心に減衰の極大値が生じ、1つの減衰
極大値は、次数の異なる他のクラッドモードの影響を受
けることはない。すなわち、各長周期グレーティングの
透過特性は、独立性が確保されるので、予め設計された
複数の長周期グレーティングを組合わせて、所望の透過
特性を有する光損失フィルタを形成することができる。
長周期グレーティングと第2の長周期グレーティングと
は、コア軸方向に近接して配置されていることが好まし
い。光損失フィルタを形成する各長周期グレーティング
は、独立性が合確保されているので、それぞれの長周期
グレーティングは他の長周期グレーティングと係わりな
く縦続的に配置して作製することができる。
長周期グレーティングと第2の長周期グレーティングと
は、配置される区間が重なっていることが好ましい。光
損失フィルタを形成する各長周期グレーティングは、独
立性が合確保されているので、光導波路の長手方向の同
一区間内に重ねて配置することができ、小型に形成する
ことができる。
は、屈折率変動周期が第1の周期でありコアモードがク
ラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第1
の波長である第1の長周期グレーティングと、屈折率変
動周期が第2の周期でありコアモードがクラッドモード
と結合することによる減衰の極大値が第2の波長である
第2の長周期グレーティングとを光導波路のコア軸方向
に有する光損失フィルタを製造するに際し、第1波長お
よび第2波長の各波長で、第1の長周期グレーティング
と第2の長周期グレーティングのコアモードと結合する
クラッドモードの次数が各長周期グレーティングごとに
異なる第1の周期および第2の周期を設定し、第1の長
周期グレーティングおよび第2の長周期グレーティング
を順次形成することを特徴とする。
によれば、所定の波長帯域内で異なる次数のクラッドモ
ードとコアモードとを夫々結合させるような周期構造を
有する第1および第2の長周期グレーティングを光導波
路に形成する方法である。前述の通り、このような長周
期グレーティングの透過特性は、独立性が確保されるの
で、予め設計された複数の長周期グレーティングを光導
波路に形成することによって、所望の透過特性を有する
光損失フィルタを得ることができる。
グレーティングを形成し、形成された第1の長周期グレ
ーティングの透過特性を測定した後、測定された第1の
長周期グレーティングの透過特性データを保存する工程
と、第2の長周期グレーティングを形成し、形成された
第1および第2の長周期グレーティングの透過特性を測
定した後、測定された第1および第2の長周期グレーテ
ィングの透過特性データを第1の長周期グレーティング
の透過特性データで除算し、除算された第3の透過特性
データを算出する工程とを有することが好ましい。
グレーティングを形成し、形成された第1の長周期グレ
ーティングの透過特性を測定するので、形成された第1
の長周期グレーティングの透過特性が設計された第1の
長周期グレーティングの透過特性と相違するか否かにつ
いて確認することができる。さらに、上記第1の長周期
グレーティングに加えて第2の長周期グレーティングを
形成し、形成された第1および第2の長周期グレーティ
ングの透過特性を測定した後、これら第1および第2の
長周期グレーティングを含む透過特性データを第1の長
周期グレーティングの透過特性データで除算し、除算さ
れた第3の透過特性データを算出する方法である。除算
された第3の透過特性が設計された第2の長周期グレー
ティングの透過特性と等しければ、第3の透過特性は所
望の特性値であると確認できる。
したとき、コア部屈折率が変化する割合は、照射開始の
初期は大きく、やがて変化の割合が略一定レベルに収斂
する傾向を示すことが知られている。したがって、光導
波路に直接、第2、第3の長周期グレーティングを重ね
て形成すると、形成される長周期グレーティングの透過
特性が変化するため、重ね合わされた全体の透過特性は
異なったものとなる。
定量の紫外光を均一に照射し、その後、紫外光を重ねて
照射すれば、先に照射したときの屈折率変化の割合と、
後に照射したときの変化の割合は略等しくなり、所望の
透過特性を有する光損失フィルタの得られることを見出
した。このような観点から、本製造方法において、第1
の長周期グレーティングを形成する前に、形成領域に所
定量のグレーティング形成光を均一に照射する工程を有
することが好ましい。
発明の光損失フィルタおよびその製造方法にかかわる実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、個々の長
周期グレーティングが有する透過特性を保持しながら、
これら長周期グレーティングを組合わせて形成される光
損失フィルタに関するものである。
のモード結合方程式を解くことにより求められる。
とm次のクラッドモードの複素振幅を示し、jは虚数単
位である。χcore、とχm cladとは、屈折率上昇による
コアモードとm次のクラッドモードとの伝搬定数の変化
量、κmはコアモードとm次のクラッドモード間の結合
定数、δmはΛがグレーティング周期、βcore、βm cl ad
がそれぞれコアモードとm次のクラッドモードの伝搬定
数である場合、
ファイルによって決定される。コア伝搬モードのグレー
ティングによる透過特性は、上記微分方程式(1)、
(2)を初期条件のもとで解いたときの、|A(L)/
A(0)|2(Lはグレーティング長)で求められる。
このような方程式の解は行列を用いて、
モードとm次のクラッドモードとの結合を表す行列であ
る。
ングが1本形成された場合、クラッドモードの初期条件
はBm(0)=0とおけるので、|A(L)/A(0)
|2は簡単な式で書くことができ、長周期グレーティン
グの長さ、周期、変調屈折率の振幅を変化させることに
よって損失波長、損失波長の損失および半値幅を所定値
に調整することができる。
数(m次)のクラッドモードとコアモードとの間で結合
するような長周期グレーティングPLG−a(屈折率の
変調周期Λa:507μm、長さLa:30mm、伝達行
列:Ma m)とPLG−b(屈折率の変調周期Λb:49
5μm、長さLb:40mm、伝達行列:Mb m)とが縦
続的に配置された光損失フィルタであり、図2は、図1
に示された光損失フィルタの透過特性を示すグラフであ
る。図1において、光導波路10は、コア部のみでクラ
ッドは示されていないが、図面の煩雑を避けるためクラ
ッドは省略されている。以下、同様である。
G−bで発生したクラッドモードBb m(Lb)は、後段
のグレーティングPLG−aのクラッドモードの初期値
Ba m(0)となり、かつ、Ba m(0)は零ではないの
で、PLG−aおよびPLG−bの透過特性は、PLG
−aとPLG−bとが夫々独立に存在する場合とは異な
ったものとなる。このように、前段のグレーティングP
LG−bと後段のグレーティングPLG−aとが相互依
存性の関係にある場合、図2に示すように、実線で示さ
れた全体の透過特性は、各グレーティングのクラッドモ
ードの初期値を0とおいた透過特性(点線および鎖線)
をdB単位の和として表すことができない。すなわち、
所定の帯域内で同じ次数(m次)のクラッドモードとコ
アモードとの間で結合するような長周期グレーティング
を組合わせても、個々の長周期グレーティングの透過特
性の和にはならないために、所望の透過特性の光損失フ
ィルタを作成することは非常に困難となる。
手方向に所定の帯域内で異なる次数(m次とn次)のク
ラッドモードとコアモードとの間で結合するような長周
期グレーティングPLG−a(屈折率の変調周期Λa:
507μm、長さLa:30mm、伝達行列:Ma m)と
PLG−c(屈折率の変調周期Λc:564μm、長さ
Lc:32mm、伝達行列:Mc n)とが縦続的に配置さ
れた光損失フィルタであり、図4は、図3に示された光
損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
の伝搬モードと結合し得るクラッドモードの次数がそれ
ぞれのグレーティングで異なる(n次とm次)ものであ
る。このような条件のもとでは、前段のグレーティング
PLG−cでクラッドモードBc nが発生するが、このク
ラッドモードは 後段のグレーティングPLG−aで
は、結合が殆ど起こらなくなるので、PLG−aの特性
に影響を与えない。したがって、後段のグレーティング
PLG−aに関するクラッドモードBb mの初期値は0と
おくことができるので、PLG−aの透過特性はPLG
−aが独立に存在する場合と等しくなる。
ドと結合し得るクラッドモードの次数がそれぞれのグレ
ーティングで異なるようにすれば、図4に示すように、
実線で示された全体の透過特性は、それぞれのグレーテ
ィングが有する透過特性(点線および鎖線)をdB単位
の和として表すことができる。
用される長周期グレーティングは、所定の波長帯域で次
数の異なるクラッドモードとコアモードとをそれぞれ結
合させるために、屈折率周期が異なる2種以上の周期構
造を有することを要件とし、各長周期グレーティングの
透過特性と、全体の透過特性との間に加算あるいは減算
の関係(dB単位の場合)が成立するように形成されて
いる。次いで、周知の方法によって各長周期グレーティ
ングの損失波長及びその波長の減衰量を調整し、調整さ
れた各長周期グレーティングを組合わせることによっ
て、所望の透過特性を有する光損失フィルタの作製が可
能となる。反対に、作製しようとする光損失フィルタの
透過特性を最初に準備し、この透過特性と等価になる複
数の長周期グレーティングを組合わせて所望の光損失フ
ィルタを得ることもできる。
の製造方法について説明する。図5は、光損失フィルタ
の製造方法を表す図(a)と、屈折率プロファイルを表
すグラフ(b)である。図5(a)において、光ファイ
バ10の上に、紫外光の透過部と遮断部とが光ファイバ
10の長手方向に交互に格子状に配列された強度変調マ
スク32と、強度変調マスク32の上に光ファイバ10
のコア軸に沿って移動自在に紫外光反射ミラー31が設
けられている。
長帯域の測定光を発振する半導体レーザの光源50が接
続され、光ファイバ10の他端には、光ファイバ10を
通過した所定帯域の測定光の波長とその波長のパワー強
度を検出する光スペクトルアナライザ51と、光スペク
トルアナライザ51の出力側には電気信号データを保存
するためのメモリを有すると共に、演算処理するための
CPUを有するデータ処理手段52と、データ処理手段
52の出力側にはデータ処理手段52から出力される電
気信号データを表示する画像表示装置53とが接続され
ている。
するものであり、コアにのみ屈折率上昇材のゲルマニウ
ムが添加されている。このゲルマニウムは、周知の通
り、波長248μm又は193μm付近の紫外光に対す
る感光材としての役割を有している。すなわち、ゲルマ
ニウムが添加された石英ガラスは、上記のような波長の
紫外光が照射されると、その照射部分において屈折率が
上昇するという性質をもつようになる。このことに鑑
み、本実施形態では、光ファイバ10への照射紫外光3
0として、波長248μm帯のエキシマレーザ光を用い
ている。
平板33の表面に複数の帯状クロム層34を等間隔に蒸
着したものである。このクロム層34は、紫外光ビーム
30を遮断する作用を有する。従って、石英ガラス平板
33のクロム蒸着面には、光遮断部(即ち、クロム層)
と光透過部(各クロム層の間に位置するガラス表面)と
が交互に格子状に配列されていることになる。このた
め、光ファイバ10には、紫外光が等間隔の格子状に照
射されることになる。この照射光は、感光材であるゲル
マニウムが添加されたコアに入射して、コアの屈折率変
化を誘起する。これにより、光ファイバ10のコアに
は、屈折率が局所的に上昇した複数の部位がファイバ軸
に沿って格子状に等間隔に配列されることになる。この
ようにコア部屈折率の上昇が周期的に行なわれ、コア部
屈折率に周期構造を有する長周期グレーティングが形成
される。
れるように、強度変調マスク32を介して光ファイバ1
0aの区間に紫外光ビーム30を照射することによって
光ファイバ10のコアに第1長周期グレーティングを形
成する。図5(b)は、このように形成された第1長周
期グレーティングの屈折率プロファイルを示す。
射された測定光は、第1長周期グレーティングを通過し
て光スペクトルアナライザ51に受光される。ここで、
第1長周期グレーティングは、波長λ1を中心に減衰す
る透過特性を有する。光スペクトルアナライザ51から
出力された第1長周期グレーティングの透過特性データ
は、データ処理手段52に送られる。データ処理手段5
2に送られた第1長周期グレーティングの透過特性デー
タは、メモリに保存されるとともに、画像表示装置53
に送られる。画像表示装置53では、データ処理手段5
2から送られた透過特性データを図形表示することがで
きる。
過特性のグラフである。図6(a)は、損失波長λ1に
おいて減衰の極大値を有する第1長周期グレーティング
の透過特性を示す。ここで、画像表示装置53に表示さ
れる透過特性が設計された透過特性と一致するか否かを
確認することができる。
マスク32を介して光ファイバ10aに隣接する光ファ
イバ10bの区間に紫外光ビーム30を照射して光ファ
イバ10のコアに損失波長がλ2の透過特性を有する第
2長周期グレーティングを形成する。
出射された測定光は、第1および第2の長周期グレーテ
ィングを通過して光スペクトルアナライザ51に受光さ
れる。ここで、第2長周期グレーティングは、波長λ2
を中心に減衰する透過特性を有する。光スペクトルアナ
ライザ51から出力された図5(b)に示される第1お
よび第2長周期グレーティングの透過特性データは、デ
ータ処理手段52に送られる。データ処理手段52に送
られた第1および第2長周期グレーティングの透過特性
データは、データ処理手段52に保存されている第1長
周期グレーティングの透過特性データで除算されること
によって、図5(c)に示される第3の透過特性データ
が算出される。算出された第3の透過特性が設計された
第2長周期グレーティングの透過特性と一致するなら
ば、第1および第2長周期グレーティングは所望の透過
特性である。
長周期グレーティングは、理論的あるいは実験的に求め
られ、強度変調マスク32の周期が決定される。また、
損失波長λにおける減衰量は、強度変調マスク32を介
して照射される紫外光の照射量によって調整される。
ィングを光導波路の長手方向に独立して縦続的に配置さ
れる場合について説明したが、次に、複数の長周期グレ
ーティングを同一区間内に重ねて形成する方法について
説明する。各工程における個々の製造手段は上記方法と
同じである。コア部に一定強度の紫外光を光導波路に照
射したとき、コア部屈折率が増加する割合は、照射開始
の初期は大きく、やがて変化の割合が略一定レベルに収
斂する傾向を示すことが知られている。したがって、光
導波路に直接、複数の長周期グレーティングを重ねて形
成した場合、後に形成される屈折率増加の割合は最初の
割合と相違するので、光損失フィルタの透過特性は所望
の透過特性と異なったものとなる。そこで、本発明者ら
はこれを回避する方法として、予め光導波路のコア部に
所定量の紫外光を均一に照射し、その後、複数の長周期
グレーティングを形成するため紫外光を順次重ねて照射
しても、照射による屈折率増加の割合は略等しくなるこ
とを見出だした。
前に、予め光導波路のコア部に所定量の紫外光を均一に
照射する方法を表す図である。図7に示されるように、
紫外光30は光ファイバ10の軸方向に移動自在に配設
された紫外光反射ミラー31を介して光ファイバ10の
軸方向に照射される。ミラー31を一定速度で移動する
ことによって、光ファイバ10のコアには均一の紫外光
が照射される。紫外光ビーム30は、図3に示される紫
外光照射システムに用いられたものと同じである。この
ような照射システムにおいて、上記の効果を奏する照射
量は、少なくとも200J/cm2が必要であることを
実験的に確認した。
に紫外光を均一に照射した後、複数の長周期グレーティ
ングが同一区間内に重ねて配置される光損失フィルタの
製造方法を表す図である。また、図9は、図8に示され
る方法によって形成される長周期グレーティング(図9
(a〜c))および光損失フィルタ(図9(d))の構
成を表す図である。
を介して光ファイバ10dの区間に紫外光ビーム30を
照射して、光ファイバ10のコア部の屈折率が周期Λ1
の周期構造を有する第1長周期グレーティングを形成す
る。光ファイバ10dに形成された第1長周期グレーテ
ィング(LPG-1)の周期構造を図9(a)に示す。第
1長周期グレーティングの透過特性は、図6に示した方
法によって測定し、損失波長がλ1の透過特性を確認す
ることができる。次いで、図8において、第1長周期グ
レーティングが形成された光ファイバ10の同一区間1
0d内に、第2強度変調マスク32を介して紫外光ビー
ム30を照射して屈折率が周期Λ2の周期構造を有する
第2長周期グレーティングを形成する。光ファイバ10
dに形成された第2長周期グレーティング(LPG-
2)の周期構造を図9(b)に示す。第2長周期グレー
ティングの透過特性は、図6に示した方法によって測定
し、損失波長がλ2の透過特性を確認することができ
る。
一区間10d内に、屈折率が周期Λ3の周期構造を有す
る第3長周期グレーティングを形成する。第3長周期グ
レーティング(LPG-3)の周期構造を図9(c)に
示す。第3長周期グレーティングの透過特性は、図6に
示した方法によって測定し、損失波長がλ3の透過特性
を確認することができる。上述のようにして、第1〜第
3の長周期グレーティング(損失波長がλ1〜λ3)を光
ファイバ10の同一区間内に重ねて形成し、所望の光損
失フィルタを作製することができる。光ファイバ10d
に形成された光損失フィルタの構成を図9(d)に示
す。
損失グレーティングを作製し、これをEDFAに適用し
て利得の波長依存性を改善した。図10は、波長依存性
を有するEDFAの利得特性を示すグラフである。図1
0に示されるEDFAの利得特性は、波長1533n
m、1548nmおよび1558nmに利得の極大値を
有するので、これらの極大値に対応する減衰を有する光
損失フィルタを用いることによって利得の平坦化を図る
ことができる。図11(a)は、図10に示された利得
の極大部分を平坦化するため、光損失フィルタに要求さ
れる透過特性(利得が極大となる波長に対応して、それ
ぞれの利得極大値が平坦化するような減衰を有する特
性)のグラフである。本実施例は、この透過特性を満足
する3種の長周期グレーティングを設計し、これらの長
周期グレーティングを、図5(a)に示された製造シス
テムに基づいて製造する場合について説明する。
調マスク32を介して光ファイバ10aの区間に紫外光
ビーム30を照射して、周期411μm、長さ17.5
mmの第1長周期グレーティングを形成した。次いで、
光源50から測定光を出射させ、出射された測定光は、
第1長周期グレーティングを通過して光スペクトルアナ
ライザ51に受光され、データ処理手段52に送られ
た。データ処理手段52に送られた第1長周期グレーテ
ィングの透過特性データをメモリに保存すると共に、画
像表示装置53に送り図形表示した。表示された透過特
性を図11(a)示す。図11(a)に示された透過特
性の損失波長および減衰量は設計値と一致するものであ
った。
度変調マスク32を介して光ファイバ10aに隣接する
光ファイバ10bの区間に紫外光ビーム30を照射し
て、周期462μm、長さ26mmの第2長周期グレー
ティングを形成した。次いで、光源50から測定光を出
射させ、出射された測定光は、第1および第2の長周期
グレーティングを通過して光スペクトルアナライザ51
に受光され、データ処理手段52に送られた。データ処
理手段52に送られた第1および第2の長周期グレーテ
ィングの透過特性データ(図11(b))をメモリに保
存すると共に、上記[1]の工程で保存された図11
(a)の透過特性データで除算し(dB単位で減算)、
図11(c)に示す第3の透過特性が得られた。図11
(c)に示された透過特性の損失波長および減衰量は設
計値と一致するものであった。
強度変調マスク32を介して光ファイバ10bに隣接す
る光ファイバ10cの区間に紫外光ビーム30を照射し
て、周期529μm、長さ15mmの第3長周期グレー
ティングを形成した。次いで、光源50から測定光を出
射させ、出射された測定光は、第1〜第3の長周期グレ
ーティングを通過して光スペクトルアナライザ51で受
光され、データ処理手段52に送られた。データ処理手
段52に送られた第1〜第3の長周期グレーティングの
透過特性データ(図11(d))をメモリに保存される
と共に、上記[2]の工程で保存された図11(b)の
透過特性データで除算し(dB単位で減算)、図11
(e)に示す第4の透過特性が得られた。図11(e)
に示された透過特性の損失波長および減衰量は設計値と
一致するものであった。
グを有する光損失フィルタと、図10に示された利得特
性を有するEDFAとを併用して増幅装置を構成した。
その結果、図12に示すように、全体の利得を1530
nm〜1565nmの波長帯域にわたって、略16dB
に均一化することができた。
域内で異なる次数のクラッドモードとコアモードとを夫
々結合させるような周期構造を有する長周期グレーティ
ングを有するものである。異なる次数のクラッドモード
と夫々結合するコアモードは、周期構造の周期に対応し
て異なる波長を中心に減衰の極大値が生じ、1つの減衰
極大値は、次数の異なる他のクラッドモードの影響を受
けることはない。すなわち、各長周期グレーティングの
透過特性は、独立性が確保されるので、予め設計された
複数の長周期グレーティングを組合わせて、所望の透過
特性を有する光損失フィルタを形成することができる。
造方法は、所定波長帯域内で異なる次数のクラッドモー
ドとコアモードとを夫々結合させるような周期構造を有
する長周期グレーティングを光導波路に形成する方法で
ある。前述の通り、このような長周期グレーティングの
透過特性は、独立性が確保されるので、予め設計された
複数の長周期グレーティングを光導波路に形成すること
によって、所望の透過特性を有する光損失フィルタを得
ることができる。
た光損失フィルタの構成を説明する図である。
すグラフである。
ある。
すグラフである。
明する図(a)と、屈折率プロファイル(b)である。
る。
図である。
る。
構成を表す図である。
ごとの透過特性を示すグラフである。
の利得特性を示すグラフである。
外光の反射ミラー、32・・・強度変調マスク、33・・・石
英ガラス平板、34・・・クロム層、50・・・測定光の光
源、51・・・光スペクトルアナライザ、52・・・データ処
理手段、53・・・画像表示装置、LPG・・・長周期グレー
ティング、Λ・・・長周期グレーティングの周期、λ・・・波
長
Claims (6)
- 【請求項1】 屈折率変動周期が第1の周期でありコア
モードがクラッドモードと結合することによる減衰の極
大値が第1の波長である第1の長周期グレーティング
と、屈折率変動周期が第2の周期でありコアモードがク
ラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第2
の波長である第2の長周期グレーティングとを光導波路
のコア軸方向に有し、 前記第1波長および前記第2波長の各波長に関して、前
記第1の長周期グレーティングと前記第2の長周期グレ
ーティングの前記コアモードと結合する前記クラッドモ
ードの次数が前記各長周期グレーティングごとに異なる
ことを特徴とする光損失フィルタ。 - 【請求項2】 前記第1の長周期グレーティングと前記
第2の長周期グレーティングとは、コア軸方向に近接し
て配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光
損失フィルタ。 - 【請求項3】 前記第1の長周期グレーティングと前記
第2の長周期グレーティングとは、配置される区間が重
なっていることを特徴とする請求項1に記載の光損失フ
ィルタ。 - 【請求項4】 屈折率変動周期が第1の周期でありコア
モードがクラッドモードと結合することによる減衰の極
大値が第1の波長である第1の長周期グレーティング
と、屈折率変動周期が第2の周期でありコアモードがク
ラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第2
の波長である第2の長周期グレーティングとを光導波路
のコア軸方向に有する光損失フィルタを製造するに際
し、 前記第1波長および前記第2波長の夫々の各波長で、前
記第1の長周期グレーティングと前記第2の長周期グレ
ーティングの前記コアモードと結合する前記クラッドモ
ードの次数が前記各長周期グレーティングごとに異なる
第1の周期および第2の周期を設定し、 前記第1の長周期グレーティングおよび前記第2の長周
期グレーティングを順次形成することを特徴とする光損
失フィルタの製造方法。 - 【請求項5】 前記第1の長周期グレーティングを形成
し、形成された第1の長周期グレーティングの透過特性
を測定した後、測定された第1の長周期グレーティング
の透過特性データを保存する工程と、 前記第2の長周期グレーティングを形成し、形成された
第1および第2の長周期グレーティングの透過特性を測
定した後、測定された第1および第2の長周期グレーテ
ィングの透過特性データを前記第1の長周期グレーティ
ングの透過特性データで除算し、除算された第3の透過
特性データを算出する工程とを有することを特徴とする
請求項4に記載の光損失フィルタの製造方法。 - 【請求項6】 前記第1の長周期グレーティングを形成
する前に、形成領域に所定量のグレーティング形成光を
均一に照射する工程を有することを特徴とする請求項4
または5に記載の光損失フィルタの製造方法。
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