JP3187016B2 - 冷陰極及びそれを用いたマイクロ波管 - Google Patents

冷陰極及びそれを用いたマイクロ波管

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JP3187016B2
JP3187016B2 JP30322998A JP30322998A JP3187016B2 JP 3187016 B2 JP3187016 B2 JP 3187016B2 JP 30322998 A JP30322998 A JP 30322998A JP 30322998 A JP30322998 A JP 30322998A JP 3187016 B2 JP3187016 B2 JP 3187016B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、進行波管等のマ
イクロ波管の陰極として電界放射エミッタアレイ等に適
用される冷陰極及びそれを用いたマイクロ波管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これまでに、微小な円錐状のエミッタ
と、このエミッタの近傍に形成され、このエミッタから
電流を引き出す機能および電流制御機能を有する制御電
極(ゲート電極)とから構成される微小冷陰極を配列し
た電界放射冷陰極が提案されている。
【0003】図14は、こういった従来の電界放射冷陰
極の構造を示す構成図、また図15はこの電界放射冷陰
極を構成する一つの微小冷陰極107の詳細な構成を示
す断面図である。
【0004】これら図14および図15において、10
1はシリコンの基板、102はシリコン酸化物の絶縁層
で、絶縁層102の上に制御用のゲート電極103が積
層されている。
【0005】絶縁層102と制御用のゲート電極103
の一部には空洞109が形成されており、この空洞10
9中の基板101の上に尖頭形状の導体によりエミッタ
104が形成され、これらによって微小冷陰極107が
形成されている。また、複数の微小冷陰極10710
が配列されて、平面状の電子放出領域を持つ冷陰極
108が形成されている。
【0006】この例では、基板101とエミッタ104
とは電気的に接続されており、エミッタ104とゲート
電極103の間には約50[V]の電圧が印加される。
ここで、絶縁層102の厚さは約1[μm]、ゲート電
極103の開口径は約1[μm]と極めて狭く、またエ
ミッタ104の先端径は10[nm]程度と極めて尖鋭
に作られている。このため、エミッタ104の先端には
強い電界が加わる。
【0007】この電界強度が2〜5×10[V/c
m]以上になるとエミッタ104の先端から電子が放出
される。このような構造の微小冷陰極107,107
を基板101上に配列することにより大きな電流を放出
する平面状のFEA陰極(Field Emitter Array:電
界放射冷陰極)が構成される。
【0008】さらに、微細加工技術を利用して上述の微
小冷陰極107107を高密度に配列すれば、陰極
電流密度を従来の熱陰極の5から10倍以上にまで高め
ることができる。
【0009】こうして形成されるスピント(Spindt)型
冷陰極は、熱陰極と比較して高い陰極電流密度が得ら
れ、放出電子の速度分散が小さい等の利点を持つ。ま
た、単一の電界放射エミッタと比較して電流雑音が小さ
く、約10〜数10[V]の低い電圧で動作し、10
−5[Pa]程度といった比較的低い真空度の環境中で
も動作する。
【0010】ところが、エミッタから放出する電子はエ
ミッタ先端の湾曲された等電位面で加速されるため、基
板に垂直な軸方向の速度成分ばかりでなく、基板に平行
な半径方向の速度成分を持つ。
【0011】即ち、こういった陰極を進行波管の様なマ
イクロ波管に使用すると、半径方向の速度成分が電子ビ
ームのリプルの原因となる。電子ビームにリプルが生じ
ると、一部の電子は螺旋等の低速波回路に衝突し、これ
を加熱して管内の真空度を低下させる等の悪影響を与え
る。
【0012】また、こういった不具合を防ぐために平均
の電子ビーム径を螺旋内径よりも十分に小さく設定する
と、効率や利得あるいは出力等の性能が低下する。一
方、こいった不具合を解消するために、半径方向の速
度成分を抑圧する方法もある。図16は、半径方向の速
度成分を抑圧したFEA陰極の構成例を示す断面図であ
る。
【0013】図16に示す例ではゲート電極103の上
に、絶縁層105を挟んで集束ゲート電極106を集積
して、2段ゲート型の冷陰極を形成している。この例で
は、図に示す2段ゲートの内、上段に位置する集束ゲー
ト電極106の電位を下段に位置する引き出しゲート電
極103に対して負にバイアスすることで、半径方向の
広がりが抑圧している。
【0014】一方特開平10−125242号公報に
は、1段ゲートの冷陰極を進行波管等のマイクロ波管の
例が示されている。図17は、こういったマイクロ波管
の構成例を示す側断面図である。
【0015】この図に示す例では、陰極支持体111に
マウントされた冷陰極112をバネ113によって、最
も近傍にある集束電極(ウェーネルト電極)114に圧
接固着している。
【0016】この例によれば、ボンディングワイヤやタ
ブを用いずに冷陰極を電子銃電極に接続することができ
るので、構造が簡単で信頼性が高く、また高い精度で組
み立てることができる。
【0017】さらに、図17に示す構成の各部材は中心
軸に対して非対称性を持たない。このため、軸対称性に
優れた電位分布が得られ、高品質の電子ビームBel
形成することができる。
【0018】図18は、2段ゲートを持つ冷陰極の構造
および電極の結線の様子を示す断面図、また図19は同
平面図であり、特開平9−50758号公報に示される
ものである。一方、図20は3段ゲートを持つ冷陰極の
構造および電極の結線の様子を示す断面図、また図21
は同平面図である。
【0019】図18、図19に示す構成では、2種類の
ゲート電極(引き出し電極、集束電極)とカソード電極
とは、導線によって陰極から電子管電極に接続されてい
る。また図20、図21に示す構成では、陰極の電極は
導線によって電子管電極に接続されている。
【0020】そして、隣接する最下段のゲート電極と中
段のゲート電極とを電子放出領域から離れたボンディン
グパッド部で導通させ、電極端子数を3に減らしてい
る。さらに上述の構成に加えて、ゲート開口を利用して
隣接する2層のゲート電極を接続するものもある。
【0021】ところが、ボンディングワイヤ(導線)や
タブを使用せずに2段ゲートの冷陰極を配線しようとす
ると、複雑で精密な絶縁部材を必要とすることになる。
そこで、部分的にメタライズ加工をしたセラミックス部
材を使用する例もある。
【0022】図22は、セラミックスに部分的なメタラ
イズ加工を施した部材を使用した2段ゲート冷陰極搭載
の電子銃の一例を示す断面図であり、図23は図22に
示す電子銃の中心部を拡大した断面図である。これらの
図において、斜線で示す部分が、メタライズ領域であ
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1段ゲ
ートFEA陰極では、エミッタ先端の等電位面分布の湾
曲によって、エミッタ先端から放出される電子が半径方
向(横方向)速度成分を持つ。
【0024】このため、こういった従来のFEAを進行
波管等のマイクロ波管の陰極に使用すると、電子ビーム
にリプルが生じ、その結果マイクロ波管の高周波化や高
性能化が困難になる。
【0025】ところが、電子の進行方向を軸方向に揃え
るために、通常のゲート電極の上にこれより低い電圧を
印加する集束ゲート電極を設けた2段ゲートFEA陰極
では、電極数が増加するために電子銃の構造が複雑にな
るという問題が生じる。
【0026】また、進行波管のようなマイクロ波管にお
いては、電子ビームによるRF信号との相互作用を効率
よく行わせ、高い利得を実現させている。このため、例
えば動作周波数10[GHz]の場合、1[mm]程度
の小さな内径で100[mm]以上の長い螺旋の中を通
過させる必要がある。
【0027】さらに、電子ビームが螺旋に衝突すると、
螺旋を加熱して管内の真空度を低下させる可能性があ
る。このため、リプルやうねりの少ない電子ビームが必
要になる。ところが、陰極から放出される電子に横方向
速度成分が多いと、リプルやうねりの原因となってしま
う。
【0028】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、高性能で高い周波数を扱うマイクロ波管に適
用され、且つ簡単に構成できる冷陰極及びそれを用いた
マイクロ波管を提供することを目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に記
載の発明の要旨は、基板上に形成された電子を放出する
複数の微小陰極から構成される冷陰極であって、前記基
板と略平行し前記電子の放出量を制御する第1の制御電
(4,4a)と、前記第1の制御電極に対し前記基板
と反対側において当該基板と略平行し前記電子の軌道を
集束させる第2の制御電極(6)と、前記第2の制御電
極と電気的に接続された接続手段(9−1)とを具備
し、前記接続手段が前記複数の微小陰極の中心に配置さ
れることを特徴とする冷陰極に存する。また、この発明
の請求項2に記載の発明の要旨は、前記第1の制御電極
と前記第2の制御電極とは互いに同軸の開口部を有し、
前記接続手段は管筒形状に形成されるとともに軸方向の
片端部が前記第2の制御電極に形成された開口部の内周
部に接続され当該第2の制御電極側に開口する空洞
(9)をなすことを特徴とする請求項1に記載の冷陰極
に存する。また、この発明の請求項3に記載の発明の要
旨は、絶縁基材(2a)上に形成される導体(50)
と、前記絶縁基材とで前記導体を挟む形で形成される第
1の絶縁部材(3)と、前記第1の制御電極と、前記第
1の制御電極と前記第2の制御電極との間に挟持される
第2の絶縁部材(5)と、前記第2の制御電極とによる
積層構造からなり、エミッタ(8)は前記導体上に形成
され、前記絶縁基材と 前記第1の絶縁部材は前記第1の
制御電極で覆われており、前記導体と前記接続手段とは
電気的に接続されることを特徴とする請求項1または請
求項2の何れかに記載の冷陰極に存する。また、この発
明の請求項4に記載の発明の要旨は、前記微小陰極をな
す導体(2)と、前記導体と前記第1の制御電極との間
に挟持される第1の絶縁部材と、前記第1の制御電極
と、前記第1の制御電極と前記第2の制御電極との間に
挟持される第2の絶縁部材と、前記第2の制御電極とに
よる積層構造からなり、前記導体と前記接続手段とは電
気的に接続されることを特徴とする請求項1または請求
項2の何れかに記載の冷陰極に存する。また、この発明
の請求項5に記載の発明の要旨は、前記第1の制御電極
の外周は前記第2の絶縁部材の外周および前記第2の制
御電極の外周より大きく、前記第1の制御電極の上面
前記基板裏面とから加圧された状態で挟み込まれて
イクロ波管内に支持され、前記導体と前記第1の制御
極との間に制御電圧が印加され、前記第1の制御電極の
外周は前記第2の絶縁部材の外周及び前記第2の制御電
極の外周より大きいことを特徴とする請求項4に記載の
冷陰極に存する。また、この発明の請求項6に記載の発
明の要旨は、絶縁体の基材(2b)と、前記微小陰極
なす導体(60)と、前記導体と前記第1の制御電極と
の間に挟持される第1の絶縁部材と、前記第1の制御電
極と、前記第1の制御電極と前記第2の制御電極との間
に挟持される第2の絶縁部材と、前記第2の制御電極と
による積層構造からなり、前記導体は前記基材を覆い、
前記導体と前記接続手段とは電気的に接続されることを
特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の冷
陰極に存する。また、この発明の請求項7に記載の発明
の要旨は、前記第1の制御電極の外周は前記第2の絶縁
部材の外周および前記第2の制御電極の外周より大き
く、前記第1の制御電極の上面と前記基板裏面とから
加圧された状態で挟み込まれてマイクロ波管内に支持さ
れ、前記導体と前記第1の制御電極との間に制御電圧が
印加され、前記第1の制御電極の外周は前記第2の絶縁
部材の外周及び前記第2の制御電極の外周より大きい
とを特徴とする請求項6に記載の冷陰極に存する。
た、この発明の請求項8に記載の発明の要旨は、絶縁体
の基材(2c)と、前記微小陰極をなすとともに前記接
続手段と対応する部分が開口した導体(70)と、前記
導体と前記第1の制御電極との間に挟持される第1の絶
縁部材と、前記第1の制御電極と、前記第1の制御電極
と前記第2の制御電極との間に挟持される第2の絶縁部
材と、前記第2の制御電極とによる積層構造からなり、
前記導体は前記基材を覆い、前記第1の制御電極と前記
接続手段とは第1の抵抗(71)を介して電気的に接続
され、前記導体と前記接続手段とは第2の抵抗(72)
を介して電気的に接続されることを特徴とする請求項1
または請求項2の何れかに記載の冷陰極に存する。
た、この発明の請求項9に記載の発明の要旨は、前記第
1の制御電極の外周は前記第2の絶縁部材の外周および
前記第2の制御電極の外周より大きく、前記第1の制御
電極の上面と前記基板裏面とから加圧された状態で挟
み込まれてマイクロ波管内に支持され、前記第1の制御
電極の外周は前記第2の絶縁部材の外周及び前記第2の
制御電極の外周より大きいことを特徴とする請求項8に
記載の冷陰極に存する。また、この発明の請求項10に
記載の発明の要旨は、前記微小陰極をなすとともに前記
接続手段と対応する部分に凹部を有する導体(2d)
と、前記導体が有する凹部内に形成された絶縁体(7
5)と、前記導体と前記第1の制御電極との間に挟持さ
れる第1の絶縁部材と、前記第1の制御電極と、前記第
1の制御電極と前記第2の制御電極との間に挟持される
第2の絶縁部材と、前記第2の制御電極とによる積層構
造からなり、前記第1の制御電極と前記接続手段とは第
1の抵抗を介して電気的に接続され、前記導体と前記接
続手段とは第2の抵抗を介して電気的に接続されること
を特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の
冷陰極に存する。また、この発明の請求項11に記載の
発明の要旨は、前記第1の制御電極の外周は前記第2の
絶縁部材の外周および前記第2の制御電極の外周より大
きく、前記第1の制御電極の上面と前記基板裏面とか
加圧された状態で挟み込まれてマイクロ波管内に支持
され、前記第1の制御電極の外周は前記第2の絶縁部材
の外周及び前記第2の制御電極の外周より大きいことを
特徴とする請求項9に記載の冷陰極に存する。また、
の発明の請求項12に記載の発明の要旨は、前記第1の
制御電極と前記微小陰極との間には制御電源(73)
ら供給される第1の制御電圧が印加され、前記第2の制
御電極と前記微小陰極との間には前記制御電圧を前記第
1の抵抗および前記第2の抵抗によって分圧した第2の
制御電圧が印加されることを特徴とする請求項8ないし
請求項11までの何れかに記載の冷陰極に存する。
た、この発明の請求項13に記載の発明の要旨は、前記
第2の制御電圧と前記第1の制御電圧との電圧比は、
0.2ないし0.7までの値であることを特徴とする
求項12に記載の冷陰極に存する。また、この発明の請
求項14に記載の発明の要旨は、前記複数の微小陰極の
各々は、前記第1の制御電極に設けられた第1の微小開
口部(4 −1 と、前記第1の微小開口部と同軸に前記
第2の制御電極に設けられた第2の微小開口部
(6 −1 と、前記微小陰極における電子の放出面に形
成され前記第1および第2の微小開口部と同軸の垂線方
向に頂点軸を有する導体の微小突起(8)とからなるこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項13までの何れか
に記載の冷陰極に存する。また、この発明の請求項15
に記載の発明の要旨は、前記複数の微小陰極の各々は、
前記第1の制御電極に設けられた第1の微小開口部と、
前記第1の微小開口部と同軸に前記第2の制御電極に設
けられた第2の微小開口部と、前記微小陰極における
子の放出面に形成され前記第1および第2の微小開口部
と同軸の垂線方向に頂点軸を有する導体の微小突起とか
らなり、前記第1の微小開口部と前記第2の微小開口部
とに対応して前記第1の絶縁部材と前記第2の絶縁部材
とに形成された複数の微小空洞(7)の各々の内部に前
記微小陰極を設けることを特徴とする請求項3ないし請
求項13までの何れかに記載の冷陰極に存する。また、
この発明の請求項16に記載の発明の要旨は、請求項1
ないし請求項15のいずれかに記載の冷陰極を備えたマ
イクロ波管に存する。
【0030】この発明によれば、電子を放出する陰極と
第1の絶縁部材と陰極における電子の放出面と略平行し
電子の放出量を制御する第1の制御電極と第2の絶縁部
材と第1の制御電極における陰極と面対称側において陰
極の電子の放出面と略平行し電子の軌跡を集束させる第
2の制御電極とを積層し、第2の制御電極から陰極側に
空洞を形成し、空洞内面に第2の制御電極と電気的に接
続された接続手段を形成するとともに、接続手段を中心
に複数の微小陰極を形成する。
【0031】
【発明の実施の形態】A.第1の実施の形態 以下に、本発明について説明する。図1は、本発明の第
1の実施の形態にかかる冷陰極構成を示す平面図であ
る。また、図2は図1に示す冷陰極1を図中のAA’
線を含む平面で見た断面図、図3は図2に示す微小陰極
−1の詳細な構成を示す断面図である。
【0032】これらの図において、1は真空中に電子を
放出する電界放射の冷陰極である。この冷陰極1は、金
属あるいは半導体材料によって形成された基板2、絶縁
層3、ゲート電極4、絶縁層5、集束ゲート電極6から
構成され、各々エミッタ8を有する複数の微小陰極1
−1が配列されている。
【0033】ゲート電極4と集束ゲート電極6とには互
いに同軸に各々開口部4−1あるいは開口部6−1が形
成されており、これらを中心として絶縁層3および絶縁
層5には空洞7が形成されている。この空洞7の底にエ
ミッタ8が円錐形状に形成され、これらによって各々微
小陰極1−1を構成している。
【0034】絶縁層3および絶縁層5ならびにゲート電
極4および集束ゲート電極6は中心部が開口して空洞9
が形成されており、この空洞9の内面には導体により接
続子9−1が形成されている。集束ゲート電極6は、こ
の接続子9−1を介して基板2と電気的に接続されてい
る。
【0035】なおゲート電極4は、接続子9−1との電
気的接触を防ぐため、中心部が除去された円環形状に形
成されている。また、絶縁層5の外径ならびに集束ゲー
ト電極6の外径はゲート電極4の外径よりも小さく形成
されており、その周縁部においてはゲート電極4が最上
層になっている。
【0036】図4は、図1ないし図3に示す冷陰極
適用したマイクロ波管の電子銃部の原理的構造を示す断
面図である。図4において、冷陰極1は陰極支持体10
にマウントされ、また陰極支持体10はバネ11の力に
よって図4における上方に付勢されている。
【0037】これによって、ゲート電極4の周辺部が電
子ビームの集束作用を行うウェーネルト電極12に当接
して電気的に接続され、ウェーネルト電極12に対する
冷陰極1の位置が固定される。
【0038】図1ないし図4において、エミッタ8は基
板2と電気的に接触しているので、外部から陰極支持体
10に印加された電圧はエミッタ8に伝えられる。
【0039】一方、ゲート電極4の周辺部はバネ11の
付勢力によってウェーネルト電極12に当接されている
ので、ゲート電極4にはウェーネルト電極12を介して
エミッタ8の電位に対して約50[V]の正電圧が印加
される。そして集束ゲート電極6は、接続子9−1を介
して基板2に接続されているので、エミッタ8と同じ電
位になっている。
【0040】このエミッタ8とゲート電極4との間に印
加された約50[V]の電圧によって、エミッタ8の先
端からは電子が放出される。しかし、エミッタ8の先端
には湾曲した等電位面が形成される。このため放出され
る電子には、基板2の上面と垂直方向の電子ばかりでな
く、基板2のと平行方向の速度成分を持つ電子も含まれ
る。
【0041】これに対して集束ゲート電極6には、エミ
ッタ8と同電位、即ちゲート電極4に対して約50
[V]の負電位が印加されているので、エミッタ8の先
端から放出された電子は、エミッタ8およびゲート電極
4の開口部 −1 そして集束ゲート電極6の開口部
−1 に共通の中心軸を中心として集束される。
【0042】本実施の形態では、回転対称の電磁界から
電子軌道を求める一般的なシミュレーションプログラム
を使用することで、ゲート電極4の開口径や集束ゲート
電極6の開口径あるいは絶縁層5の厚さ等を適切に選択
することができる。これによって、エミッタ8から放出
される電子のほとんどの軌跡が共通の中心軸と平行にな
るように設計することが可能である。
【0043】なお、電子軌道計算シミュレーションによ
る結果の一例を示すと、ゲート電極4の開口径が0.6
5[μm]ならびに絶縁層3の厚さが0.5[μm]の
時に、絶縁層5の厚さが2[μm]そして集束ゲート電
極6の開口径が8[μm]となり、このときほぼ平行な
電子ビームが形成される。
【0044】冷陰極を上述のように構成することで、
電子放出領域を形成するエミッタ8から放出されるほと
んどの電子の進行方向を基板2の上面に対してほぼ垂直
に揃えることができる。
【0045】また冷陰極1には、エミッタ8とゲート電
極4の2つの配線を接続すればよいので、電子管の電子
銃構造を極めて簡単にすることができる。さらに、ボン
ディングワイアやタブ等で接続する必要がないため、組
立が簡単で、信頼性の高い接続が可能となる。さらに、
軸非対称の電界が生じる可能性がないので、軸対称性の
良い電子ビームが形成できる。
【0046】図5は本実施の形態にかかる冷陰極を適
用したTWT(Traveling-WaveTube:進行波管)の
原理的構造を示す断面図である。なお図5において、図
1ないし図4に示す各部と対応する部分には同一の符号
を付し、その説明は省略する。
【0047】図5において、13は電子ビームを形成す
電子銃部、14は電子ビームとRF(Radio Freque
ncy:高周波)信号との結合によって信号を増幅するRF
回路部、15は結合の終了した電子ビームBelを捕捉
するコレクタ部である。
【0048】電子銃部13の主要部は、電子を放出する
冷陰極1と電子ビームBelを静電的に集束するウェー
ネルト電極12、そして電子ビームを加速する陽極17
とから構成されている。
【0049】RF回路部14の主要部は、RF信号を伝
播させて電子ビームBelとの間で相互作用を生じさせ
る螺旋19と電子ビームBelを集束させて螺旋19の
中を通過させるため周期磁界を発生させる磁石20なら
びに磁極21、螺旋19に供給されるRF信号が外部か
ら入力されるRF入力部22、そして増幅したRF信号
を外部に出力するRF出力部23とから構成されてい
る。
【0050】上述のコレクタ部15とRF回路部14と
の間は、円環状セラミックス等から構成される絶縁部材
25によって電気的に絶縁されている。これによって、
コレクタ部15には螺旋19よりも低い電圧を印加し
て、総合的な効率を改善している。
【0051】図5に示す構成において、電子銃部13の
冷陰極1から放出された電子ビームBelは、陽極17
に印加された高電圧により加速される。さらにこの電子
ビームBelは、ウェーネルト電極12および陽極17
によって生じる電界と磁石20が発生する磁界とによっ
て集束される。
【0052】陽極17の中心の開口部を通過した電子ビ
ームBelは、さらに磁界によって集束され、螺旋19
の中に導入され、この螺旋19上には、RF入力部22
を介して供給されるRF信号が伝播する。
【0053】なおこの螺旋19の直径およびピッチは、
螺旋19に沿ってTWTの中心軸方向に進行する所定の
動作周波数のRF信号の速度が、電子ビームBelの速
度と概ね等しくなるように予め決定される。
【0054】こうしてRF信号が電子ビームと同じ速度
で伝播することによって、両者の間には相互作用が生
じ、電子ビームBelからエネルギーが与えられて増幅
される。増幅されたRF信号は、RF出力部23から出
力される。一方RF信号との相互作用を終えた電子ビー
ムBelは、コレクタ部15に捕捉され、熱エネルギー
に変換されてTWT外に放出される。
【0055】電子ビームと衝突した管内残留ガスは正イ
オンになるが、螺旋部分で発生した正イオンは電子ビー
ムの電荷で形成される電位のため、螺旋内の中心軸付近
に集まる。
【0056】本実施の形態のように陽極17の電位が螺
旋19の電位と等しいか、あるいはこれよりも低い場
合、陽極17の中心孔を通って冷陰極の中心部に衝突
する。本実施の形態の場合、冷陰極1の中心部にはエミ
ッタ8が形成されていないので、この正イオンが衝突し
ても特性に影響することはない。
【0057】これに加えて、正イオンが衝突する部分は
凹状に形成されているので、この部分の金属材料が正イ
オンの衝撃によって飛散しても、ゲート電極と集束ゲ
ート電極との間および集束ゲート電極とエミッタ
との間の絶縁を劣化させる可能性は極めて低くなる。
【0058】このように本実施の形態によれば、冷陰極
からは横方向速度成分の少ない電子ビームが取り出せる
ので、リプルやうねりの極めて小さい電子ビームが形成
できる。
【0059】このため螺旋に衝突する電子が減少し、ほ
とんどの電子は螺旋の中を通過してRF信号との相互作
用に寄与し、コレクタ部15に達する。従ってTWTの
信頼性が向上し、直流−RF変換効率が向上し、高い性
能が実現できる。
【0060】さらに陰極加熱用のヒータが不要となり、
2段ゲート構造であるにも拘わらず陰極には2種類の配
線を接続するだけでよいので、電子銃部の構造が簡単に
なり、組立に要する時間を大幅に短縮できる。
【0061】B.第2の実施の形態 図6は、本発明の第2の実施の形態にかかる冷陰極構成
を示す平面図である。また図7は、図6に示す冷陰極1
aを図中のBB’線を含む平面で見た断面図である。
なおこれらの図において、図1ないし図3に示す各部と
対応する部分には同一の符号を付し、その説明は省略す
る。また、図6および図7に示す冷陰極1aは、図4に
示す冷陰極1と同様に電子銃にマウントされ、図5に示
すようなTWT等のマイクロ波管に適用される。
【0062】本実施の形態の基板2aには絶縁材料を使
用し、この基板2aの上面に積層された絶縁層3の上面
に形成されたゲート電極4aは、絶縁層3の側面ならび
に基板2aの側面および下面の一部あるいは全部を覆う
構成となっており、基板2aの下面において電子銃部1
の電極と接続される。
【0063】また、基板2aと絶縁層3との間には、ゲ
ート電極4aとは接触しないカソード電極50が形成さ
れ、このカソード電極50上にエミッタ8が形成
されるとともに、集束ゲート電極6はこのカソード電極
50と接触し、電気的に接続されている。即ち本実施の
形態では、集束ゲート電極6とカソード電極50とが同
電位となっている。
【0064】さらに絶縁層5と集束ゲート電極6の外径
は、電子放出領域の外径よりも大きく形成されており、
その周辺部において集束ゲート電極6が最上層になって
いる。従ってこの周辺部で、集束ゲート電極6は電子銃
部13のウェーネルト電極12と接触する。
【0065】このような構成において、集束ゲート電極
6とカソード電極50にはウェーネルト電極12を介し
て基準電圧(例えば接地電位)が印加され、ゲート電極
4aには陰極支持体10を介して約50[V]の電圧が
印加される。
【0066】即ち、集束ゲート電極6とウェーネルト電
極12とには、ゲート電極4aに対して約−50[V]
の電圧が印加されている。これによって、エミッタ8
の各々から放出された電子ビームは軌跡が互いに平
行となるように走行方向が揃えられるとともに、全体の
電子ビームは電子管の中心軸に向かって集束され、細い
電子ビームが形成される。
【0067】本実施の形態では、ウェーネルト電極12
がエミッタ8と同じ電位であるため、電子ビーム集束効
果が極めて高く、集束比(陰極電子放出領域面積/電子
ビーム断面積)の大きい電子銃部13に適している。
【0068】C.第3の実施の形態 図8は、本発明の第3の実施の形態にかかる冷陰極構成
を示す平面図である。また図9は、図8に示す冷陰極1
bを図中のCC’線を含む平面で見た断面図である。
なおこれらの図において、図1ないし図3、図6あるい
は図7に示す各部と対応する部分には同一の符号を付
し、その説明は省略する。また、図8および図9に示す
冷陰極1bは、図4に示す冷陰極1と同様に電子銃部1
にマウントされ、図5に示すようなTWT等のマイク
ロ波管に適用される。
【0069】本実施の形態の基板2bにも絶縁材料を使
用し、この基板2bの上面に積層された絶縁層3との間
に形成されたカソード電極60は、基板2bの側面およ
び下面の一部あるいは全部を覆う構成となっており、基
板2bの下面において電子銃部13の電極と接続され
る。
【0070】このカソード電極60上にエミッタ8
が形成されるとともに、集束ゲート電極6はこのカソ
ード電極60と接触し、電気的に接続されている。即ち
本実施の形態では、集束ゲート電極6とカソード電極6
0とが同電位となっている。
【0071】本実施の形態において、カソード電極60
とエミッタ8および集束ゲート電極6とには陰極
支持体10を介して電圧が印加され、ゲート電極4の周
辺部にはウェーネルト電極12を介して電圧が印加され
る。
【0072】D.第4の実施の形態 図10は、本発明の第4の実施の形態にかかる冷陰極構
成を示す断面図である。なおこの図において、図1ない
し図3、図6ないし図9に示す各部と対応する部分には
同一の符号を付し、その説明は省略する。また、図10
に示す冷陰極1cは、図4に示す冷陰極1と同様に電子
部13にマウントされ、図5に示すようなTWT等の
マイクロ波管に適用される。
【0073】本実施の形態の基板2cにも絶縁材料を使
用し、この基板2cの上面に積層された絶縁層3との間
に形成されたカソード電極70は、基板2cの側面およ
び下面の一部あるいは全部を覆う構成となっており、基
板2cの下面において電子銃の電極と接続される。
【0074】またこのカソード電極70上にはエミッタ
が形成されるとともに中心部が開口しており、
この開口部には抵抗体72が形成され、カソード電極7
0と電気的に接続されている。
【0075】集束ゲート電極6は、接続子9−1を介し
てこの抵抗体72と接続される。一方、接続子9−1
ゲート電極4の開口部 −1 との間は、抵抗体71によ
って接続されている。これら抵抗体71および抵抗体7
2は、均一な薄膜状構造でもよく、渦巻き状あるいはジ
グザグ状の構造であってもよい。
【0076】図11は、図10に示す冷陰極の等価回路
を示す接続図である。本実施の形態においては、カソー
ド電極70とエミッタ8とには陰極支持体10を
介して電圧が印加され、ゲート電極4の周辺部にはウェ
ーネルト電極12を介して電圧が印加される。
【0077】一方の集束ゲート電極6は、抵抗体71な
らびに抵抗体72から構成される抵抗分圧器の中間点に
接続され、カソード電極70とゲート電極4との間に印
加されるゲート電源73を分圧した電圧が加えられる。
【0078】このように本実施の形態では、カソード電
極70とゲート電極4との間に印加される電圧が分圧さ
れて集束ゲート電極6に加えられる。このため、ゲート
電圧が変化してもカソード電極70の電圧を基準とした
ゲート電極4の電圧と集束電極6の電圧との比は、常に
一定に保たれる。
【0079】従って、ゲート電源73の電圧が変化した
場合にも、エミッタ8の先端から集束ゲート電極
6付近までの等電位面の形状が一定に保たれ、電子ビー
el の集束条件も常に一定に保たれる。
【0080】なお、電子軌道計算シミュレーションによ
る結果の一例を示すと、ゲート電極4の開口径が0.6
5[μm]および絶縁層3の厚さが0.5[μm]、絶
縁層5の厚さ1[μm]、そして集束ゲート電極6の開
口径が2[μm]の時に、ゲート電極4の電圧の20%
から70%の電圧を集束ゲート電極6に印加すれば、ほ
ぼ平行な電子ビームが形成される。
【0081】即ちこの場合、集束ゲート電極6とカソー
ド電極70との間の抵抗値をR、集束ゲート電極6と
ゲート電極4との間の抵抗値をRとした時、R/(R
+R)の値が0.2から0.7の範囲にあればよい
ことになる。
【0082】このように本実施の形態によれば、ゲート
電極電圧と制御ゲート電極(集束電極)電圧との比が一
定に保たれるため、ゲート電極電圧が変化してもエミッ
8,8…の先端から集束ゲート電極付近までの等電
位面の形状は、常にほぼ一定に保たれる。従って、電子
ビーム el の集束条件も常に一定に保たれ、常に横方
向成分の小さな平行ビームが形成される。
【0083】また本実施の形態では、分圧器の抵抗値の
比によってゲート電極電圧と集束電極電圧との比を設定
できるので、設計の自由度が大きくなる。従って例え
ば、最適な条件にするために絶縁層の厚さを十分厚くし
たり、集束ゲート電極6の開口径を大きくする必要はな
くなり、エミッタ8,8…の実装密度が低下する等の不
都合が生じることはない。
【0084】E.第5の実施の形態 図12は、本発明の第5の実施の形態にかかる冷陰極構
成を示す断面図である。なおこの図において、図1ない
し図3、図6ないし図10に示す各部と対応する部分に
は同一の符号を付し、その説明は省略する。また、図1
2に示す冷陰極1dは、図4に示す冷陰極1と同様に電
子銃部13にマウントされ、図5に示すようなTWT等
のマイクロ波管に適用される。
【0085】本実施の形態においては、基板2dに導電
性材料を使用し、抵抗体72と接続子9−1との接続点
の直下に絶縁層75を設けている。一方、集束ゲート電
極6と電気的に接続される接続子9−1とゲート電極4
との間は抵抗体71によって接続されている。
【0086】図13は、図12に示す冷陰極の等価回路
を示す接続図である。本実施の形態においては、基板2
dとエミッタ8とには陰極支持体10を介して電
圧が印加され、ゲート電極4の周辺部にはウェーネルト
電極12を介して電圧が印加される。
【0087】一方の集束ゲート電極6は、抵抗体71な
らびに抵抗体72から構成される抵抗分圧器の中間点に
接続され、基板2dとゲート電極4との間に印加される
ゲート電源73を分圧した電圧が加えられる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電子を放出する陰極と第1の絶縁部材と陰極におけ
る電子の放出面と略平行し電子の放出量を制御する第1
の制御電極と第2の絶縁部材と第1の制御電極における
陰極と面対称側において陰極の電子の放出面と略平行し
電子の軌跡を集束させる第2の制御電極とを積層し、第
2の制御電極から陰極側に空洞を形成し、空洞内面に第
2の制御電極と電気的に接続された接続手段を形成する
とともに、接続手段を中心に複数の微小陰極を形成する
ので、高性能で高い周波数を扱うマイクロ波管に適用さ
れ、且つ簡単に構成できる冷陰極が実現可能であるとい
う効果が得られる。
【0089】即ち本発明によれば、電子放出領域の中央
において集束ゲート電極とカソード電極を接続し、陰極
から取り出す電極数を2本にして、陰極と電子管電極と
の接続のための構造を大幅に簡単にしている。
【0090】TWTの様な直線ビームデバイスでは陰極
中央に螺旋等の低速波回路部で発生した正イオンが衝突
するため、中央の接続部はイオンのトラップに使用す
る。このため、陰極表面の有効利用が妨げられることは
なく、スパッタによる絶縁劣化が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる冷陰極構成
を示す平面図である。
【図2】図1に示す冷陰極を図中のAA’線を含む平
面で見た断面図である。
【図3】図2に示す微小陰極の詳細な構成を示す断面図
である。
【図4】図1ないし図3に示す冷陰極を適用したマイク
ロ波管の電子銃部の原理的構造を示す断面図である。
【図5】同実施の形態にかかる冷陰極を適用したTWT
の原理的構造を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる冷陰極構成
を示す平面図である。
【図7】図6に示す冷陰極を図中のBB’線を含む平
面で見た断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかる冷陰極構成
を示す平面図である。
【図9】図8に示す冷陰極を図中のCC’線を含む平
面で見た断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態にかかる冷陰極構
成を示す断面図である。
【図11】図10に示す冷陰極の等価回路を示す接続図
である。
【図12】本発明の第5の実施の形態にかかる冷陰極構
成を示す断面図である。
【図13】図12に示す冷陰極の等価回路を示す接続図
である。
【図14】従来の電界放射冷陰極の構造を示す構成図で
ある。
【図15】図14に示す電界放射冷陰極を構成する一つ
微小冷陰極の詳細な構成を示す断面図である。
【図16】半径方向の速度成分を抑圧したFEA陰極の
構成例を示す断面図である。
【図17】図16に示すFEA陰極を適用したマイクロ
波管の構成例を示す側断面図である。
【図18】2段ゲートを持つ冷陰極の構造および電極の
結線の様子を示す断面図である。
【図19】2段ゲートを持つ冷陰極の構造および電極の
結線の様子を示す平面図である。
【図20】3段ゲートを持つ冷陰極の構造および電極の
結線の様子を示す断面図である。
【図21】3段ゲートを持つ冷陰極の構造および電極の
結線の様子を示す平面図である。
【図22】セラミックスに部分的なメタライズ加工を施
した部材を使用した2段ゲート冷陰極搭載の電子銃の一
例を示す断面図である。
【図23】図22に示す電子銃の中心部を拡大した断面
図である。
【符号の説明】
1a1b1c1d 冷陰極 1−1 微小陰極 2 基板(導体) 2a2d 基板(基材) 2b2c 基板(基材) 3 絶縁層(第1の絶縁部材) 44a ゲート電極(第1の制御電極) 4−1 開口部(第1の微小開口部) 5 絶縁層(第2の絶縁部材) 6 集束ゲート電極(第2の制御電極) 6−1 開口部(第2の微小開口部) 7 空洞(微小空洞) 8 エミッタ(微小突起) 9 空洞 9−1 接続子(接続手段) 10 陰極支持体 11 バネ 12 ウェーネルト電極 13 電子銃部 14 RF回路部 15 コレクタ部 17 陽極 19 螺旋 20 磁石 21 磁極 22 RF入力部 23 RF出力部 25 絶縁部材 506070 カソード電極(導体) 71 抵抗体(第1の抵抗) 72 抵抗体(第2の抵抗) 73 ゲート電源(制御電源) 75 絶縁層(絶縁体) 101 基板 102 絶縁層 103 ゲート電極 104 エミッタ 105 絶縁層 106 集束ゲート電極 107 微小冷陰極 109 空洞 111 陰極支持体 112 冷陰極 113 バネ 114 集束電極 Bel 電子ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/304

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された電子を放出する複数
    の微小陰極から構成される冷陰極であって、 前記基板と 略平行し前記電子の放出量を制御する第1の
    制御電極(4,4a)と、 前記第1の制御電極に対し前記基板と反対側において
    該基板と略平行し前記電子の軌道を集束させる第2の制
    御電極(6)と、 前記第2の制御電極と電気的に接続された接続手段(9
    −1)とを具備し、 前記接続手段が前記複数の微小陰極の中心に配置される
    ことを特徴とする冷陰極。
  2. 【請求項2】 前記第1の制御電極と前記第2の制御電
    極とは互いに同軸の開口部を有し、 前記接続手段は管筒形状に形成されるとともに軸方向の
    片端部が前記第2の制御電極に形成された開口部の内周
    部に接続され当該第2の制御電極側に開口する空洞
    (9)をなすことを特徴とする請求項1に記載の冷陰
    極。
  3. 【請求項3】 絶縁基材(2a)上に形成される導体
    (50)と、 前記絶縁基材とで前記導体を挟む形で形成される第1の
    絶縁部材(3)と、 前記第1の制御電極と、 前記第1の制御電極と前記第2の制御電極との間に挟持
    される第2の絶縁部材(5)と、 前記第2の制御電極とによる積層構造からなり、エミッタ(8)は前記導体上に形成され、 前記絶縁基材と前記第1の絶縁部材は前記第1の制御電
    極で覆われており、 前記導体と前記接続手段とは電気的に接続されることを
    特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の冷
    陰極。
  4. 【請求項4】 前記微小陰極をなす導体(2)と、 前記導体と前記第1の制御電極との間に挟持される第1
    の絶縁部材と、 前記第1の制御電極と、 前記第1の制御電極と前記第2の制御電極との間に挟持
    される第2の絶縁部材と、 前記第2の制御電極とによる積層構造からなり、 前記導体と前記接続手段とは電気的に接続されることを
    特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の冷
    陰極。
  5. 【請求項5】 前記第1の制御電極の外周は前記第2の
    絶縁部材の外周および前記第2の制御電極の外周より大
    きく、 前記第1の制御電極の上面と前記基板裏面とから加圧
    された状態で挟み込まれてマイクロ波管内に支持され、 前記導体と前記第1の制御電極との間に制御電圧が印加
    され 前記第1の制御電極の外周は前記第2の絶縁部材の外周
    及び前記第2の制御電極の外周より大きい ことを特徴と
    する請求項に記載の冷陰極。
  6. 【請求項6】 絶縁体の基材(2b)と、 前記微小陰極をなす導体(60)と、 前記導体と前記第1の制御電極との間に挟持される第1
    の絶縁部材と、 前記第1の制御電極と、 前記第1の制御電極と前記第2の制御電極との間に挟持
    される第2の絶縁部材と、 前記第2の制御電極とによる積層構造からなり、 前記導体は前記基材を覆い、 前記導体と前記接続手段とは電気的に接続されることを
    特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の冷
    陰極。
  7. 【請求項7】 前記第1の制御電極の外周は前記第2の
    絶縁部材の外周および前記第2の制御電極の外周より大
    きく、 前記第1の制御電極の上面と前記基板裏面とから加圧
    された状態で挟み込まれてマイクロ波管内に支持され、 前記導体と前記第1の制御電極との間に制御電圧が印加
    され 前記第1の制御電極の外周は前記第2の絶縁部材の外周
    及び前記第2の制御電極の外周より大きい ことを特徴と
    する請求項に記載の冷陰極。
  8. 【請求項8】 絶縁体の基材(2c)と、 前記微小陰極をなすとともに前記接続手段と対応する部
    分が開口した導体(70)と、 前記導体と前記第1の制御電極との間に挟持される第1
    の絶縁部材と、 前記第1の制御電極と、 前記第1の制御電極と前記第2の制御電極との間に挟持
    される第2の絶縁部材と、 前記第2の制御電極とによる積層構造からなり、 前記導体は前記基材を覆い、 前記第1の制御電極と前記接続手段とは第1の抵抗(7
    1)を介して電気的に接続され、 前記導体と前記接続手段とは第2の抵抗(72)を介し
    て電気的に接続されることを特徴とする請求項1または
    請求項2の何れかに記載の冷陰極。
  9. 【請求項9】 前記第1の制御電極の外周は前記第2の
    絶縁部材の外周および前記第2の制御電極の外周より大
    きく、 前記第1の制御電極の上面と前記基板裏面とから加圧
    された状態で挟み込まれてマイクロ波管内に支持され 前記第1の制御電極の外周は前記第2の絶縁部材の外周
    及び前記第2の制御電極の外周より大きい ことを特徴と
    する請求項に記載の冷陰極。
  10. 【請求項10】 前記微小陰極をなすとともに前記接続
    手段と対応する部分に凹部を有する導体(2d)と、 前記導体が有する凹部内に形成された絶縁体(75)
    と、 前記導体と前記第1の制御電極との間に挟持される第1
    の絶縁部材と、 前記第1の制御電極と、 前記第1の制御電極と前記第2の制御電極との間に挟持
    される第2の絶縁部材と、 前記第2の制御電極とによる積層構造からなり、 前記第1の制御電極と前記接続手段とは第1の抵抗を介
    して電気的に接続され、 前記導体と前記接続手段とは第2の抵抗を介して電気的
    に接続されることを特徴とする請求項1または請求項2
    の何れかに記載の冷陰極。
  11. 【請求項11】 前記第1の制御電極の外周は前記第2
    の絶縁部材の外周および前記第2の制御電極の外周より
    大きく、 前記第1の制御電極の上面と前記基板裏面とから加圧
    された状態で挟み込まれてマイクロ波管内に支持され 前記第1の制御電極の外周は前記第2の絶縁部材の外周
    及び前記第2の制御電極の外周より大きい ことを特徴と
    する請求項に記載の冷陰極。
  12. 【請求項12】 前記第1の制御電極と前記微小陰極
    の間には制御電源(73)から供給される第1の制御電
    圧が印加され、 前記第2の制御電極と前記微小陰極との間には前記制御
    電圧を前記第1の抵抗および前記第2の抵抗によって分
    圧した第2の制御電圧が印加されることを特徴とする請
    求項ないし請求項11までの何れかに記載の冷陰極。
  13. 【請求項13】 前記第2の制御電圧と前記第1の制御
    電圧との電圧比は、 0.2ないし0.7までの値であることを特徴とする請
    求項12に記載の冷陰極。
  14. 【請求項14】 前記複数の微小陰極の各々は、 前記第1の制御電極に設けられた第1の微小開口部(4
    −1)と、 前記第1の微小開口部と同軸に前記第2の制御電極に設
    けられた第2の微小開口部(6−1)と、 前記微小陰極における電子の放出面に形成され前記第1
    および第2の微小開口部と同軸の垂線方向に頂点軸を有
    する導体の微小突起(8)とからなることを特徴とする
    請求項1ないし請求項13までの何れかに記載の冷陰
    極。
  15. 【請求項15】 前記複数の微小陰極の各々は、 前記第1の制御電極に設けられた第1の微小開口部と、 前記第1の微小開口部と同軸に前記第2の制御電極に設
    けられた第2の微小開口部と、 前記微小陰極における電子の放出面に形成され前記第1
    および第2の微小開口部と同軸の垂線方向に頂点軸を有
    する導体の微小突起とからなり、 前記第1の微小開口部と前記第2の微小開口部とに対応
    して前記第1の絶縁部材と前記第2の絶縁部材とに形成
    された複数の微小空洞(7)の各々の内部に前記微小陰
    極を設けることを特徴とする請求項3ないし請求項13
    までの何れかに記載の冷陰極。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし請求項15のいずれか
    に記載の冷陰極を備えたマイクロ波管。
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