JP3199374B2 - 架橋ゴム組成物 - Google Patents

架橋ゴム組成物

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JP3199374B2 JP26055490A JP26055490A JP3199374B2 JP 3199374 B2 JP3199374 B2 JP 3199374B2 JP 26055490 A JP26055490 A JP 26055490A JP 26055490 A JP26055490 A JP 26055490A JP 3199374 B2 JP3199374 B2 JP 3199374B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性、機械的強度、耐候性、耐オゾン
性、耐久性などに優れた水素添加共役ジエン系重合体の
架橋ゴム組成物に関する。
[従来の技術] ゴム組成物は、他の材料に比較して弾性率が低く大き
な変形が可能であること、振動吸収性能を有しているこ
と、大きな摩擦抵抗を有していること等の特徴を生かし
各方面に使用されている。
近年、自動車部品、電気部品、工業用品、建築材料な
どに使用されるゴム組成物に対し、使用温度、使用環境
の過酷化、使用期間の延長などの要因により、耐熱性、
耐候性、耐オゾン性、耐久性の改良が求められてきてい
る。
従来よりある各種の原料ゴムポリマーの中で、天然ゴ
ム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムな
どの共役ジエン系ゴムを主体とするゴム組成物は、いず
れも耐オゾン性が十分ではなく、また耐熱性が劣るた
め、屋外で多く使用される用途や、高温に長時間さらさ
れる用途には、必ずしも適していない。
一方、不飽和結合が少ないエチレン−プロピレン共重
合体ゴム(EPM)やエチレン−プロピレン−ポリエン共
重合体ゴム(EPDM)は、耐候性、耐オゾン性、耐熱性が
共役ジエン系ゴムより良好であるため、自動車部品、耐
熱ホース類、建築資材等に使用されるようになってきて
いる。しかし、EPMやEPDMを主体とするゴム組成物は、
耐圧縮永久歪性、機械的強度、耐発熱性などが必ずしも
十分でなかった。
この様な状況下において、従来の共役ジエン系重合体
の耐候性、耐オゾン性を改良するポリマーとして、共役
ジエン系重合体の不飽和二重結合を水素添加した重合体
及びそのゴム組成物が、特公昭46−35497号公報、特公
昭47−8928号公報、特公昭48−30351号公報、特開昭52
−96695号公報等に提案されているが、加工性、強度、
耐摩耗性などが十分でないとされている。さらに、上記
の水素添加重合体を改良するものとして、特開昭60−25
2643号公報、特開昭62−283105号公報,特開昭63−4154
7号公報等に特定の構造のポリブタジエンあるいはスチ
レン−ブタジエン共重合体の水素添加ポリマーおよびそ
の組成物が開示されている。しかし、これらに開示され
た技術は、ゴム組成物の加工性改良や耐摩耗性等のタイ
ヤ用途の性能改良を目的としており、これらの組成物の
耐オゾン性は、従来の共役ジエン系重合体の組成物に比
べてある程度の改良が見られるものの、EPDMに比べ劣
り、耐熱性も十分とはいえない。
更に、特開平1−185341号公報、特開平2−70733号
公報、特開平2−70734号公報には、耐候性の良好な水
素添加共役ジエン系重合体ゴム組成物が示されている
が、これらに開示される水素添加共役ジエン系重合体を
使用しただけでは、充分な強度、耐候性、耐オゾン性、
耐熱性、耐圧縮永久歪性を有したゴム組成物を得ること
はできない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、前記の従来の技術的な課題を解決すべくな
されたものであり、耐オゾン性、耐熱性、耐圧縮永久歪
性、機械的強度、耐発熱性の良好なゴム組成物を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、水素添加共役ジエン系重合体のポリマ
ー構造および架橋方法に関して鋭意検討を進めた結果、
上記問題点を解決するためには、水素添加共役ジエン系
重合体のポリマー構造を規定するだけでは十分でなく、
架橋方法に関する規定が必要であること、すなわち、水
素添加共役ジエン系重合体の水添率を極めて高くし、か
つ特定の架橋系を使用することにより前記問題点を解決
できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、スチレン含有量が0〜40重量
%、ブタジエン含有量が100〜60重量%、ブタジエン部
分のビニル結合量が25〜70%であるポリブタジエンまた
はスチレン−ブタジエン共重合体のオレフィン性不飽和
二重結合の97〜100%が水素添加された水素添加共役ジ
エン系重合体を、 (1)パーオキサイド化合物から選ばれたラジカル発生
化合物と (2)(1)のラジカル発生化合物1モルに対して0.2
モル〜5モルの割合の、イオウ、N,N′−m−フェニレ
ンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、エチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレートから選ばれた(1)のラジカル発生
化合物を活性化する物質とからなる組合せ架橋剤系によ
って架橋したことを特徴とするタイヤチューブ用架橋ゴ
ム組成物、及び防振ゴム用架橋ゴム組成物である。
本発明の架橋ゴム組成物に使用するゴム状重合体は、
特定構造のポリブタジエンまたはスチレン−ブタジエン
共重合体のオレフィン性不飽和二重結合の97〜100%が
水素添加された水素添加共役ジエン系重合体である。こ
の、オレフィン性不飽和二重結合の水素添加率が97%未
満では、架橋ゴム組成物の耐候性および耐オゾン性が劣
る。水素添加率は、98〜100%の範囲が好ましく、99〜1
00%の範囲がさらに好ましい。
水素添加する以前のポリブタジエンまたはスチレン−
ブタジエン共重合体は、炭化水素溶剤中で、アルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属を重合触媒とし、必要に応
じて助触媒としてアルコキシド、有機酸塩、さらにビニ
ル結合量調節剤として、エーテル、ポリエーテル、三級
アミン等の極性化合物を添加し、ブタジエンを重合ある
いはスチレンとブタジエンを共重合するアニオン重合法
により得られ、特に有機リチウム化合物を重合触媒とす
る重合方法で得るのが好ましい。
水素添加する以前のポリブタジエンまたはスチレン−
ブタジエン共重合体のスチレン含有量は0〜40重量%の
範囲であり、ブタジエン含有量は100〜60重量%の範囲
である。スチレン含有量が40重量%を超えると、ゴム弾
性が充分でなくなる。スチレン含有量は0〜30重量%の
範囲が、良好な耐熱性をもたらすためにさらに好まし
く、0〜20重量%の範囲が特に好ましい。
スチレン−ブタジエン共重合体の場合、目的に応じ、
ランダム共重合体またはブロック共重合体およびそれら
を組み合わせた共重合体が用いられ、架橋ゴム組成物を
特にゴム弾性の良好なものにする場合は、いわゆるブロ
ックスチレン量(I.M.Kolthoff,J.Polymer Sci.,429
(1946)の方法による)が重合体の5重量%未満である
ランダム共重合体が好ましく、一方、架橋ゴム組成物が
硬度の高い物とするには、ブロックスチレン量が5重量
%以上含まれるブロック共重合体であることが好まし
い。スチレンは、分子鎖に均一に存在しても、分子鎖に
沿って増加または減少するものでも良く、スチレン量が
異なるランダム部分が結合した形のものでも良い。
水素添加する以前のポリブタジエンまたはスチレン−
ブタジエン共重合体のブタジエン部分のビニル結合量は
25〜70%の範囲である。
ブタジエン部分のビニル結合量が少なくなると、水素
添加後のゴム状重合体が結晶化して樹脂的性質を示す傾
向が強くなる。この場合、架橋ゴム組成物の室温での引
張強度が高く、硬度も高くなるが、使用温度領域すなわ
ち0〜100℃間での弾性率の温度変化が大きく好ましく
ない。ゴム状重合体が結晶化しにくくなるビニル結合量
は、スチレン含有量が多いほど少なくなる傾向にある。
一方、ブタジエン部分のビニル結合量が多くなると、機
械的強度が低下して耐久性が問題となり、さらにガラス
転移温度が高くなるため低温性能も悪化する。
ブタジエン部分のビニル結合量は、30〜60%の範囲
が、ゴム弾性、低温性能、圧縮永久歪みのバランスを考
慮すると好まし句、30〜55%の範囲がさらに好ましい。
ブタジエン部分のビニル結合は、分子内に均一に存在
しても、分子鎖に沿って増加あるいは減少するもの、ブ
ロック状に存在しても良い。
また、水素添加する前の重合体は直鎖状構造であって
も、分岐状構造であっても、それらが混合された構造で
あっても良い。分岐構造とすることにより、水素添加後
の重合体の加工性の改良がはかられるが、極端な分岐構
造は自由分子末端を増加させ、架橋ゴム組成物の耐発熱
性、機械的強度を損なうので好ましくない。分岐構造を
有する重合体は、前記のアニオン重合法において、重合
体の活性末端を,多官能性のカップリング剤,例えば、
四塩化ケイ素、四塩化スズ、アジピン酸ジメチル、ポリ
エポキシ化合物などと反応させることにより得られる。
又、水素添加する前の重合体の重量平均分子量(Mw)
は、1〜100万の範囲であることが好ましく、分子量分
布(Mw/Mn)は,1.2〜5.0の範囲であることが好ましい。
これらの水素添加前の重合体の製造プロセスは、バッ
チプロセス、連続プロセスおよびそれらの組み合わせの
いずれも用いることができる。
本発明の水素添加重合体は、上記の共役ジエン系重合
体を炭化水素溶剤中において1〜100kg/cm2の圧力をか
け水素化触媒の存在下で、所定の水素化率まで水素添加
反応させることにより得られる。
水素添加反応の方法および条件は、本発明で限定する
高い水素添加率の重合体が得られるのであれば、いずれ
の方法および条件を用いることも可能である。それらの
水素添加方法の例としては、チタンの有機金属化合物を
主成分とする触媒を水素添加触媒として使用する方法、
鉄、ニッケル、コバルトの有機化合物とアルキルアルミ
ニウム等の有機金属化合物からなる触媒を使用する方
法、ルテニウム、ロジウム等の有機金属化合物の有機錯
触媒を使用する方法、パラジウム、白金、ルテニウム、
コバルト、ニッケル等の金属を、カーボン、シリカ、ア
ルミナ等の担体に担持した触媒を使用する方法などがあ
る。各種の方法の中では,最近開発されたチタンの有機
金属化合物単独またはそれとリチウム、マグネシウム、
アルミニウムの有機金属化合物とからなる均一触媒(特
開昭59−133203号公報,特開昭60−220147号公報)を用
い、低圧、低温の温和な条件で水素添加する方法が工業
的に好ましい。
つぎに、発明の架橋ゴム組成物ラジカル発生剤と架橋
助剤とからなる架橋系によって架橋される。本発明で使
用する高い水素添加率の重合体は、天然ゴム、BR,SBRな
どの共役ジエン系重合体やEPDMの架橋剤として用いる硫
黄と加硫促進剤からなる組合せの架橋系では、充分な架
橋密度を得ることが出来ない。又、本発明で使用する高
い水素添加率の重合体は、ラジカル発生剤単独の架橋系
でも充分な架橋密度を得ることが出来ない。本発明で示
すごとく、ラジカル発生剤と特定の種類の架橋助剤を特
定の比率の範囲で組合せることにより、本発明で使用す
る高い水素添加率の重合体は十分な架橋密度を得ること
が可能となり、架橋ゴム組成物は、高い引張強度、低い
圧縮永久歪、低い発熱性、良好な耐熱性、良好な耐久
性、良好な耐候性、耐オゾン性を示す。
架橋剤として使用するラジカル発生剤は、パーオキサ
イド化合物など加熱によりラジカルを発生する化合物で
あり、好ましくは本発明の組成物との混合性が良好な有
機系のラジカル発生剤が好ましい。それらの例として
は、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパー
オキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1,1−b
is(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(te
rt−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、α,α′−bis
(tert−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼ
ン、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1
−bis(tert−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチ
ル−4,4−bis(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、
tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなど
が使用でき、それらを併用することも可能である。これ
らのラジカル発生剤の量は、重合体100重量部あたり、
0.002モル〜0.1モルの範囲で使用する。ラジカル発生剤
の量が0.002モル未満では、架橋が十分でなく、弾性、
引張強度が劣り、0.1モルを超えると伸び、引張強度が
低下し耐久性が劣る。この量は、重合体100重量部あた
り0.005モル〜0.05モルの範囲がより好ましい。
次に、架橋助剤として使用する化合物は、ラジカル発
生剤の架橋効率を高める機能を有する化合物である。そ
れらの化合物としては、イオウ、N,N′−m−フェニレ
ンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、エチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレートなどが使用でき、またそれらを併用
することもできる。
架橋助剤の使用量は、ラジカル発生剤に対して一定の
モル比の範囲で使用し、その量はラジカル発生剤1モル
あたり、0.2モル〜5モルの範囲の量で使用する。0.5モ
ル〜2モルの範囲が好ましい。
架橋助剤の量がラジカル発生剤1モルあたり0.2モル
未満では、十分な架橋がなされず、また5モルを超える
場合には架橋密度が低下し、圧縮永久歪みが劣る。架橋
助剤の量はラジカル発生剤1モルあたり、0.5モル〜2
モルの範囲がより好ましい。
本発明の架橋ゴム組成物には、必要に応じゴム組成物
の性能の特徴を失わせない範囲において他のゴム状重合
体として、エチレン−プロピレン−ポリエン共重合ゴム
(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、ブチル
ゴム、アクリルゴム、フツ素ゴム、シリコンゴム、塩素
化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリル−
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタ
ジエンゴム、ポリイソプロピレンゴム、天然ゴムなどを
添加することができる。
本発明の架橋ゴム組成物には、通常ゴム組成物に配合
する各種配合剤を配合することができる。
それらの配合剤は、補強剤、充填剤、軟化剤、可塑
剤、加工助剤、酸化防止剤、老化防止剤、スコーチ防止
剤、紫外線防止剤、滑剤、発泡剤、発泡助剤、難燃剤、
帯電防止剤、着色防止剤などである。
本発明の架橋ゴム組成物に配合する補強剤としては、
カーボンブラックのSAF、ISAF、HAF、FEF、SRFのファー
ネスブラックおよびMT,FTなどのサーマルブラック、ホ
ワイトカーボン,塩基性炭酸カルシウム、活性化炭酸カ
ルシウムなどの無機補強剤、ハイスチレン樹脂、クマロ
ン−インデン樹脂、フエノールホルムアルデヒド樹脂な
どの有機補強剤などを使用し、なかでもカーボンブラッ
クおよび無機補強剤が好ましい。補強剤を使用する場
合、その使用量は、重合体100重量部あたり、5〜200重
量部である。
充填剤としては、炭酸カルシウム、クレー、タルク、
ゼオライト、ケイソウ土、硫酸アルミニウム、硫酸バリ
ウムなどが使用できる。
軟化剤としては、パラフィン系プロセス油、ナフテン
系プロセス油、芳香族(アロマチック)系プロセス油、
バラフィンワックス、石油樹脂、アスファルト、植物油
系軟化剤、サブ類などを使用する。とくに、パラフィン
系プロセス油、ナフテン系プロセス油、芳香族(アロマ
チック)系プロセス油が好ましい。軟化剤を使用する場
合、その使用量は、重合体100重量部あたり、1〜200重
量部である。
前記の補強剤および軟化剤の量は、得られる架橋ゴム
組成物の硬さおよび弾性率を考慮して使用する。
可塑剤としては、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導
体、トリメリット酸誘導体、オレイン酸誘導体、ステア
リン酸誘導体、リン酸誘導体などが使用できる。
加工助剤としては、ステアリン酸、ラウリン酸、パル
ミチン酸などの脂肪酸および、その金属塩などが使用で
きる。
酸化防止剤ないし老化防止剤としては、ジフェニルア
ミン系、p−フェニレンジアミン系などのアミン誘導
体、キノリン誘導体、ハイドロキノン誘導体、モノフェ
ノール類、ジフェノール類、チオビスフエノール類、ヒ
ンダードフェノール類、亜リン酸エステル類などが使用
できる。
紫外線防止剤、滑剤、発泡剤、発泡助剤、難燃剤、帯
電防止剤、着色防止剤その他のゴム配合薬品は、公知の
ものをその使用目的に応じて使用する。
本発明の架橋ゴム組成物は、公知の方法により、配
合、混練、成型、架橋の工程を経て架橋ゴム組成物とな
る。
本発明の架橋ゴム組成物は、公知のゴム製品として使
用可能であり、それらの例としてはタイヤチューブ、エ
ンジンマウント、ブッシュ、ストッパーなどの防振ゴ
ム、窓枠、グラスラン、スポンジ、防水シート、ルーフ
ィング、電線、パッキン、ヒーターホース、ラジエター
ホースなどの工業用品、自動車部品、建築資材などの各
種用途に使用可能である。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明す
るが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例] 表1に示す本発明で限定するポリマー構造の範囲にあ
る水素添加ポリブタジエン(試料1〜5)および、水素
添加スチレン−ブタジエン共重合体(試料6〜12)、表
2に示す本発明の限定外である比較のための水素添加ポ
リブタジエン(試料13,14,17)および比較のための水素
添加スチレン−ブタジエン共重合体(試料15,16,18,1
9)、さらに表3に示す比較のためのエチレン−プロピ
レン共重合体(試料20),エチレン−プロピレン−ポリ
エン共重合体(試料21,22)を用意した。
表1および表2の水素添加ポリブタジエンおよび、水
素添加スチレン−ブタジエン共重合体は、有機リチウム
系触媒を用い少量のテトラハイドロフランを含むシクロ
ヘキサン溶媒中で、ブタジエンを重合またはスチレンと
ブタジエンを共重合し、引き続いて、ジ−p−トリルビ
ス(1−シクロペンタジエニル)チタニウムとn−ブチ
ルリチウムを水素添加触媒として、水素添加して得られ
た試料である。
これらの、重合体のスチレン含有量、ブタジエン部分
のビニル結合量、重量平均分子量(Mw),分子量分布
(Mw/Mn)および水素添加率は、以下に示す方法で測定
した。
スチレン含有量:水素添加前の重合体をクロロホルム
溶液として、スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸
収により、測定した。
ブタジエン部分のビニル結合量:水素添加前の重合体
を重クロロホルム溶液とし、FT−NMR(270メガ、日本電
子製)にて、NMRスペクトルを測定し、化学シフト4.7pp
m〜5.2ppmの1,2結合によるプロトン(=CH2)と、化学
シフト5.2ppm〜5.8ppmのプロトン(=CH−)の積分強度
比より、計算した。
重量平均分子量(Mw)および、分子量分布(Mw/M
n):水素添加前の重合体をTHF(テトラハイドロフラ
ン)溶液とし、GPC(島津製作所製LC−5A,カラム:ポリ
スチレンゲルHSG−40,50,60各1本,検出器:示差屈折
計)にて、クロマトグラムを測定。標準ポリスチレンの
ピークの分子量と保持流量との関係の検量線を用い、定
法によりポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数
平均分子量(Mn)を計算して求めた。
水素添加率:水素添加前の重合体および水素添加後の
重合体を重クロロホルム溶液とし、FT−NMR(270メガ、
日本電子製)にて、各々のNMRスペクトルを測定し、水
素添加前の重合体に関しては化学シフト4.7ppm〜5.2ppm
の1,2結合によるプロトン(=CH2)と、化学シフト5.2p
pm〜5.8ppmのプロトン(=CH−)の積分強度を計算し、
一方水素添加後の重合体に関しては、化学シフト0.6ppm
〜1.0ppmの水素添加した1,2結合によるメチルプロトン
(−CH3)、化学シフト4.7ppm〜5.2ppmの水素添加され
ていない1,2結合によるプロトン(=CH2)、化学シフト
5.2ppm〜5.8ppmの水素添加されていないプロトン(=CH
−)それぞれの積分強度を求め、水素添加率を計算し
た。
実施例1および比較例1 本発明で限定する範囲のポリマー構造を有する試料1
を用い、表4に示す評価配合で、B型バンバリーミキサ
ーで混練してゴム組成物とし、表5に示す各種の架橋系
により架橋した。架橋温度は160℃とし、各架橋系ごと
にモンサントレオメーターにより160℃の架橋曲線を求
め、定法により最適加硫時間を決定して所定時間架橋し
た。
表5にこれら試料の、性能測定結果を示す。
又、比較のためにEPDMを使用し、表6に示す架橋系
で、同様に架橋組成物として性能測定し、その結果を表
6に示した。
各測定は、以下のごとく行った。
(1)硬さ,引張試験:JIS−K−6301に従って測定。
(2)グッドリッチ発熱:グッドリッチ発熱試験機を使
用し、ASTM−D623−58に準じ、ストローク0.225イン
チ、荷重55ポンド、試験温度50℃の条件で測定し、20分
後の試験硬の温度上昇(ΔT)を測定。
(3)耐久製:ASTM−D430−59のMethod−BのDe Metti
a屈曲試験機を用いる方法に従い、23℃で、JIS−3号ダ
ンベル試験片を、標線間20mmとして、100%伸長を繰り
返し、試料が破断するまでの回数を測定。
(4)耐熱老化性:JIS−K−6301に従い,125℃に設定し
たギヤー式老化試験機中で空気老化を行い、硬差、引張
強度、伸びの変化を測定。
(5)圧縮永久歪:JIS−K−6301に従い125℃,70時間後
の歪みを測定。
(6)耐オゾン性:JIS−K−6301に従い、40℃、20%伸
長,オゾン濃度1ppmの条件で、500時間オゾン暴露後の
亀裂発生状況を観察。JISに従って、亀裂の数および大
きさおよび深さを表示。
表5の結果より、実施例1−1〜1−5のパーオキサ
イド化合物と硫黄を架橋系とする架橋ゴム組成物、実施
例1−6〜1−9のパーオキサイド化合物とN,N′−m
−フェニレンビスマレイミド、トリアリルイソシアヌレ
ート、その他の特定化合物との架橋系からなる架橋ゴム
組成物は、十分なモジュラス、高い引張強度、低いグッ
ドリッチ発熱、良好な耐久性、良好な耐熱老化性、低い
圧縮永久歪、良好な耐オゾン性を示す。
これに対し、試料1を使用しても、架橋系がパーオキ
サイド化合物単独の比較例1−1の組成物、共架橋剤と
しての機能を有さない物質との併用系の比較例1−2の
組成物、一般的な加硫促進剤と硫黄との組合わせの架橋
系による比較例1−3の組成物は、十分な架橋密度とな
らず、引張強度が低く、発熱が高く、耐オゾン性も劣
る。
さらに、表6に示す比較のためのEPDMを使用する架橋
ゴム組成物は、本発明と同じ架橋系の比較例1−4で
も,発熱および耐久性が本発明の架橋ゴム組成物よりも
劣り、パーオキサイド化合物単独の比較例1−5は、引
張強度および耐久性が劣り、さらに一般的な硫黄と加硫
促進剤の架橋系の比較例1−6は、耐久性、耐熱老化
性、圧縮永久歪が劣り、いずれも実施例の本発明の架橋
ゴム組成物にくらべて良好な性能ではない。
表4 評価配合(実施例1,比較例1) ポリマー 100重量部 N330カーボンブラック 40重量部 パラフィン系プロセス油*1 10重量部 亜鉛華 5重量部 ステアリン酸 1重量部 架橋系 変 量 *1:出光興産製ダイアナプロセスオイルPW380 実施例2および比較例2 表1に示した、本発明の限定の範囲内に含まれるポリ
マー構造の水素添加重合体、表2に示す本発明の限定の
範囲にないポリマー構造の比較のための水素添加重合体
および、表3に示すエチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−プロピレン−ポリエン共重合体を使用し、表7
に示す配合で、同一な架橋系で、実施例1と同様にして
架橋ゴム組成物を得、性能を測定した。その結果を表8
および表9に示す。
表8および表9の結果より、本発明で限定するスチレ
ン含有量、ブタジエン部分のビニル結合量、水素添加率
の範囲にある試料1〜試料12を使用した実施例の各架橋
ゴム組成物は、硬さの温度変化が少なく、十分なモジュ
ラス、高い引張強度、低いグリッドリッチ発熱、良好な
耐久性、良好な耐熱老化性、低い圧縮永久歪、良好な耐
オゾン性を示すことが明らかである。
これに対し、ポリマー構造が、本発明の限定の範囲に
含まれない比較のための水素添加重合体の試料13〜試料
19を用いた各比較例の架橋ゴム組成物、ならびにエチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ポリ
エン共重合体を使用した架橋ゴム組成物は、硬さの温度
変化、引張強度、発熱、耐久性、耐熱老化性、圧縮永久
歪、耐オゾン性のいずれか1種以上の性能が劣る。
表7 評価配合(実施例2,比較例2) ポリマー 100 重量部 N330カーボンブラック 40 重量部 パラフィン系プロセス油*1 10 重量部 亜鉛華 5 重量部 ステアリン酸 1 重量部 ジクミルパーオキサイド 2.70重量部 硫黄 0.32重量部 *1:出光興産製ダイアナプロセスオイルPW380 [発明の効果] 本発明に係わる架橋ゴム組成物は、上記のごとく、良
好な引張強度、低い発熱性、良好な耐久性、良好な耐熱
性、良好な耐オゾン性など架橋ゴム組成物として優れた
特徴を有しており、各種工業用品、自動車部品をはじめ
とするゴム製品用途に極めて好適なゴム組成物であり、
工業的意義は大きい。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/00 - 3/28 C08L 1/00 - 101/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン含有量が0〜40重量%、ブタジエ
    ン含有量が100〜60重量%、ブタジエン部分のビニル結
    合量が25〜70%であるポリブタジエンまたはスチレン−
    ブタジエン共重合体のオレフィン性不飽和二重結合の97
    〜100%が水素添加された水素添加共役ジエン系重合体
    を、 (1)パーオキサイド化合物から選ばれたラジカル発生
    化合物と (2)(1)のラジカル発生化合物1モルに対して0.2
    モル〜5モルの割合の、イオウ、N,N′−m−フェニレ
    ンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、エチレング
    リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
    リメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリ
    ルイソシアヌレートから選ばれた(1)のラジカル発生
    化合物を活性化する物質とからなる組合せ架橋剤系によ
    って架橋したことを特徴とするタイヤチューブ用架橋ゴ
    ム組成物。
  2. 【請求項2】スチレン含有量が0〜40重量%、ブタジエ
    ン含有量が100〜60重量%、ブタジエン部分のビニル結
    合量が25〜70%であるポリブタジエンまたはスチレン−
    ブタジエン共重合体のオレフィン性不飽和二重結合の97
    〜100%が水素添加された水素添加共役ジエン系重合体
    を、 (1)パーオキサイド化合物から選ばれたラジカル発生
    化合物と (2)(1)のラジカル発生化合物1モルに対して0.2
    モル〜5モルの割合の、イオウ、N,N′−m−フェニレ
    ンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、エチレング
    リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
    リメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリ
    ルイソシアヌレートから選ばれた(1)のラジカル発生
    化合物を活性化する物質とからなる組合せ架橋剤系によ
    って架橋したことを特徴とする防振ゴム用架橋ゴム組成
    物。
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