JP319I - リール用スリップリング装置 - Google Patents

リール用スリップリング装置

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【考案の詳細な説明】 本考案は電気コード用のリールに設けるスリップリング
装置に関するものである。 電線用のリールはコードを巻き取るための回転ドラム
と、該ドラムの軸を支承する固定部材であるブラケット
とからなる。上記の回転ドラムが回転しつつコードを巻
き込み、繰り出しするため、回転部材と静止部材との間
で相対的に回転しつつ導通を保持する手段が必要であ
る。 従来上記の回転しつつ導通を保持する手段として一般
に、円柱面を有する導電体製のスリップリングと上記ス
リップリングに摺触するブラシとの組合せが用いられ
た。 しかし、上記の従来技術においてはコードが多芯の場
合、芯線の数と同数のスリップリング及びブラシを回転
軸に沿って列設するため、軸心方向の長さが大きくな
り、リール装置全体を大型ならしめるという不具合があ
った。この不具合は、特に、芯線の数が多くしかも通電
容量の大きい場合に顕著に現われる。ところが、リール
に対する技術的要求は、三芯若しくはそれ以上の多芯で
あって、しかも数アンペア以上の通電容量を必要とする
場合が少なくない。 本考案は上述の事情に鑑みて為され、多芯コード用であ
って比較的大電流を通電することができ、しかも軸心方
向の寸法の短いリール用スリップリングを提供すること
を目的とする。 本考案の基本的原理は、回転する導電体と静止している
導電体とが比較的大きい摺触面積を有ししかも軸心方向
の寸法を小さくするため、双方の摺動部材を平板状リン
グに形成し、これを電気絶縁リングを介して多板クラッ
チ状に交互に重ね合わせる。 上記の原理に基いて前記の目的を達成するため、本考案
は、電気絶縁体で形成したスプライン溝を有する静止軸
に、上記静止軸のスプライン溝に嵌合する内歯を備えた
導電体製の平板状静止リングと、前記静止軸のスプライ
ン溝に嵌合する内歯を有しない導電体製の平板状回転リ
ングとのペアを前記静止軸に遊嵌する電気絶縁リングを
介して複数組外嵌し、これらの平板状リング類を静止軸
の軸心方向に挾圧する手段と、前記内歯を有しない導電
体製の平板状回転リングと、静止軸と共に静止している
内歯を有する導電体製の平板状静止リングとが各ペア毎
に導通し得べく為したることを特徴とする。 次に本考案の一実施例を第1図乃至第6図について説明
する。第1図は本実施例のリール用スリップリング付近
の軸心を含む断面図、第2図は第1図に示すX−X断面
図、第3図は本実施例のリール用スリップリング装置の
分解斜視図である。 この実施例は4芯コード用に形成した部材を用いて3芯
コード用に組み立てたリール用スリップリング装置の例
である。 第3図に示すように4本のスプライン溝1a,1b,1
c,1dを有する静止軸1を合成樹脂などの電気絶縁性
の材料で形成する。2は上記の静止軸1の中央部付近に
一体成形したフランジ状のストッパ、3はスナップリン
グ溝、1eは同心状の中空部である。 上記の静止軸1のスプライン溝に嵌合する内歯を有する
導電体製の平板状静止リングを構成する。この平板状静
止リングは、第4図に示すように少なくとも1個の内歯
4を有する舌付丸座金状の部材であれば良い。本実施例
においては第5図のように内歯を延長した形状に銅板を
打ち抜き、第6図にように折り曲げてその根元部分で内
歯5を形成し先端部分6を導電杆として用い得るように
構成する。6aは電線接続用のネジ孔である。以上のよ
うな構成によりその環状部に切欠7が形成されるが後述
のごとく用いるについて機能上の支障を生じない。本実
施例においては第6図のように構成した導電体製の平板
状静止リング(以下静止リングと略称する)を3個設け
る。説明の便宜上これら3個の静止リングをそれぞれ静
止リング8a、同8b、同8cと名付ける。 前記の静止軸1のスプライン溝に嵌合する内歯を有しな
い導電体製の平板状回転リングを3個構成し、説明の便
宜上それぞれ回転リング9a、同9b、同9cと名付け
る。第3図に示すように回転リング9aは静止軸1に遊
嵌する内径と、静止リング8aよりも大きい外径とを有
する丸座金状であって、その外周に電線接続用の突起1
0と、回転を拘束するための4箇所の切欠11とを設
け、銅板を打ち抜いて構成する。10aは電線接続用の
ネジ孔である。回転リング9b,9cは同9aと同様に
構成する。 12は電気絶縁リングである。合成樹脂など適宜の絶縁
材料により静止軸1に遊嵌する内径と、静止リング8a
にほぼ等しい外径とを有する丸座金状のリングに形成す
る。 回転リング9a〜9cとほぼ等しい内、外径を有する丸
座金状の加圧リング13を合成樹脂などの電気絶縁材料
で形成し、この加圧リング13に前述の切欠11,11
…と係合する脚柱14,14を一体成形する。15はコ
イルスプリング、16は同座金、17はスナップリング
である。 静止軸1のスプライン溝1aに静止リング8aの内歯5
を嵌合させて該静止リング8aを静止軸1に外嵌し、ス
トッパ2に当接させる。その次に回転リング9aを静止
軸1に外嵌し、次いで電気絶縁リング12を外嵌する。
これにより静止リング8aと回転リング9aとは互いに
当接して静止軸に外嵌される。次に、上記と同様に静止
リング8bの内歯をスプライン溝1bに嵌合させて静止
リング8bを静止軸1に外嵌し、続いて回転リング9
b、電気絶縁リング12を静止軸1に外嵌する。更に、
静止リング8c、回転リング9cを同様にして静止軸1
に外嵌する。3枚の回転リング9a,9b,9cを回し
てそれぞれの切欠11を揃え、これらの切欠に加圧リン
グ13からの脚柱14を係合させるようにして加圧リン
グ13を静止軸1に外嵌する。上記の加圧リング13の
背後にワッシャ16及びコイルスプリング15を外嵌
し、スナップリング17をスナップリング溝3に止めつ
ける。 上述の構成から明らかなように、3枚の静止リング8
a,8b,8cはそれぞれ内歯をスプライン溝に嵌合さ
れているのでその回転は静止軸1によって拘束される。
また3枚の回転リングは切欠11に脚柱14を係合され
ているのでその回転は加圧リング13によって拘束され
る。 上述のように、静止軸1に、静止リング8aと回転リン
グ9aとのペア、静止リング8bと回転リング9bとの
ペア、及び、静止リング8cと回転リング9cとのペ
ア、以上3組のペアを電気絶縁リング12を介装して外
嵌し、ストッパ2と加圧リング13とによって挾み、コ
イルスプリング15によって圧しつける。 第1図は静止軸1に組つけた3組のペアの内、静止リン
グ8bと回転リング9bとのペアを描き、他の2組のペ
アを省略してある。 静止軸1をリール装置のドラム軸18に嵌着し、回り止
めワッシャ19と取付ネジ20とによりリール装置のブ
ラケット21に対して回り止めを施す。これにより静止
軸1、及び静止リング8a,8b,8cはドラム軸18
を中心とする回転を拘束されて静止する。 回転リング9a,9b,9cの切欠11に係合した脚柱
14の先端を、リール装置のドラム22に設けた孔23
に嵌合させる。これにより加圧リング13及び回転リン
グ9a,9b,9cはドラム22に対して回転を拘束さ
れ、該ドラム22が回転するとこれと共に回転せしめら
れる。 24は静止軸1の軸端を覆う形状のカバー、25は電気
コード挿通用の孔である。 リールのドラムに巻きつける3芯コード26の各芯線を
第3図に示すようにそれぞれ回転リング9a,9b,9
cに接続し、リールの電源側の3芯コード27の各芯線
をそれぞれ静止リング8a,8b,8cの導電杆部分の
先端に接続する。 第3図から容易に理解できるように、本実施例において
は静止軸1に4本のスプライン溝を設けてあるので、静
止リングと回転リングとのペアをもう一組追加して組み
つけると4芯コードのリール用スリップリング装置とし
て用いることができる。また、静止軸1に設けるスプラ
イン溝を増加させるとともに静止リングと回転リングと
のペアを追加し、電気絶縁リングを介して組みつければ
容易に5芯以上の多芯コードに適応することができる。 そして、本考案における静止リングと回転リングとは平
板状であるから多極型に構成しても軸心方向の寸法を小
さく収めることができる。その上、静止リングはその片
面の全部を回転リングに密着させて摺触するので電流容
量を大きくとることができる。また回転リングの径を適
宜に大きくすると放熱フィンの機能を果たして摺触面の
焼付防止の効果がある。本実施例においては静止リング
と回転リングとの1組における摺触面積が約2cm2で、
15アンペアの電流を安全、確実に通電し得ることを確
認した。 以上詳述したように、本考案を適用すると多芯コード用
のリール用スリップリング装置の軸心方向の寸法を小さ
く、しかも通電容量を大きくすることができるという優
れた実用的効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図乃至第6図は本考案のリール用スリップリング装
置の一実施例を示し、第1図は軸心含む断面図、第2図
は第1図に示したX−X断面図、第3図は分解斜視図、
第4図は静止リングの形状の説明図、第5図は静止リン
グの打ち抜き形状の説明図、第6図は静止リングの斜視
図である。 1……静止軸 1a,1b,1c……スプライン軸 2……ストッパ、3……スナップリング溝 4,5……内歯、6……導電杆部分 6a……ネジ孔、7……切欠 8a,8b,8c……静止リング 9a,9b,9c……回転リング 10……突起、10a……ネジ孔 11……切欠、12……電気絶縁リング 13……加圧リング、14……脚柱 15……コイルスプリング、16……ワッシャ 17……スナップリング 18……リールのドラム軸 19……回り止めワッシャ、20……取付ネジ 21……ブラケット、22……リールのドラム 23,25……孔、24……カバー 26,27……3芯コード

Claims (1)

  1. 【訂正明細書】 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】電気コード用リールのスリップリングにお
    いて、スプライン溝を形成した電気絶縁体製の静止軸
    に、上記静止軸のスプライン溝に嵌合する内歯を備えた
    導電体製の平板状静止リングと、前記静止軸のスプライ
    ン溝に嵌合する内歯を有しない導電体製の平板状回転リ
    ングとのペアを、電気絶縁リングを介して複数組外嵌
    し、上記の静止軸に外嵌した部材を静止軸の軸心方向に
    挾圧する手段と、前記の内歯を有しない平板状回転リン
    グの回転をリールドラムに対して拘束する手段とを設け
    て、リールドラムと共に回転する内歯を有しない導電体
    製の平板状回転リングと、静止軸と共に静止している内
    歯を有する導電体製の平板状静止リングとが各ペア毎に
    導通し得べく為したることを特徴とするリール用スリッ
    プリング装置。

Family

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