JP3201068B2 - 爆薬発電機 - Google Patents
爆薬発電機Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明、例えば電磁加速装置や
電磁波発生装置などの電源に使用される大電流パルス発
電機、とくに、爆薬の爆発エネルギーを大電流に変換し
て出力する発電機に関する。
電磁波発生装置などの電源に使用される大電流パルス発
電機、とくに、爆薬の爆発エネルギーを大電流に変換し
て出力する発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、爆薬発電機の発電原理を説明す
る分解斜視図であり、それぞれ(A)は動作前、(B)
はプラズマ流の生成中、(C)は発電中の爆薬発電機の
状態を示している。図7(A)はライナ1が、ガス空間
2を内部に形成し、右方端に開口部1Aを備えている。
ライナ1の外側には爆薬3が配され、爆薬3の左端に接
するように起爆装置4が嵌挿されている。ガス空間2の
開口部1A側に隣接して空隙部9が配され、この空隙部
9の上下には電極対6A,6Bが設けられている。この
空隙部9内には電極対6A,6Bに平行な方向に図示さ
れていない磁石装置によって磁界が形成され、磁束Φが
矢印のように貫通している。さらに、電極対6A,6B
は電流リード7を介して負荷8に並列接続されている。
る分解斜視図であり、それぞれ(A)は動作前、(B)
はプラズマ流の生成中、(C)は発電中の爆薬発電機の
状態を示している。図7(A)はライナ1が、ガス空間
2を内部に形成し、右方端に開口部1Aを備えている。
ライナ1の外側には爆薬3が配され、爆薬3の左端に接
するように起爆装置4が嵌挿されている。ガス空間2の
開口部1A側に隣接して空隙部9が配され、この空隙部
9の上下には電極対6A,6Bが設けられている。この
空隙部9内には電極対6A,6Bに平行な方向に図示さ
れていない磁石装置によって磁界が形成され、磁束Φが
矢印のように貫通している。さらに、電極対6A,6B
は電流リード7を介して負荷8に並列接続されている。
【0003】図7(A)の状態において起爆装置4を動
作させると、爆薬3が左端から爆発を開始する。これに
伴って、ガス空間2は、爆発の伝搬速度(約9km/
s)と同一の速度で左側から右側へ潰されて行く。その
途中の状態を示した図が図7(B)である。爆薬3の爆
発による爆轟波3Aによってライナ1が圧縮されガス空
間2が潰されている。このガス空間2内に予めガス体を
介在させておくと、爆発力によって圧力が数万気圧、温
度が数万度のプラズマが形成される。このプラズマは、
図7(B)における点々で示された領域で発生し、これ
らがすべてプラズマ流5となって矢印のように右方へ高
速で進む。
作させると、爆薬3が左端から爆発を開始する。これに
伴って、ガス空間2は、爆発の伝搬速度(約9km/
s)と同一の速度で左側から右側へ潰されて行く。その
途中の状態を示した図が図7(B)である。爆薬3の爆
発による爆轟波3Aによってライナ1が圧縮されガス空
間2が潰されている。このガス空間2内に予めガス体を
介在させておくと、爆発力によって圧力が数万気圧、温
度が数万度のプラズマが形成される。このプラズマは、
図7(B)における点々で示された領域で発生し、これ
らがすべてプラズマ流5となって矢印のように右方へ高
速で進む。
【0004】図7(B)において、プラズマ流5がライ
ナ1の開口部1Aまで来ると、電極対6A,6B間の空
隙部9に入り込んで行く。その状態を示した図が図7
(C)である。図7(C)において、プラズマ流5の方
向と磁束Φの方向とが直交している。一般に、磁界中を
導電性物質が運動するとき、電磁誘導の法則により磁界
と運動方向に対して垂直な方向に電圧が誘起される。プ
ラズマは導電性を有しているので、電極対6A,6B間
に起電力Eを発生し負荷8に電流IO が出力される。
ナ1の開口部1Aまで来ると、電極対6A,6B間の空
隙部9に入り込んで行く。その状態を示した図が図7
(C)である。図7(C)において、プラズマ流5の方
向と磁束Φの方向とが直交している。一般に、磁界中を
導電性物質が運動するとき、電磁誘導の法則により磁界
と運動方向に対して垂直な方向に電圧が誘起される。プ
ラズマは導電性を有しているので、電極対6A,6B間
に起電力Eを発生し負荷8に電流IO が出力される。
【0005】この起電力Eは、プラズマ流5の速度u
と、磁界の強さBと、電極対6A,6Bの間隙長dとの
積で決まる。これらのディメンジョンをそれぞれE
〔V〕、u〔m/s〕、B〔T〕、d〔m〕とすると、 E=B・u・d ・・・(1) となる。
と、磁界の強さBと、電極対6A,6Bの間隙長dとの
積で決まる。これらのディメンジョンをそれぞれE
〔V〕、u〔m/s〕、B〔T〕、d〔m〕とすると、 E=B・u・d ・・・(1) となる。
【0006】例えば、間隙長d=2cmの空隙部9に磁
界B=0.5Tを加え、そこに速度u=9km/sのプ
ラズマ流5を通すと、(1)式よりE=90Vの起電力
が発生する。プラズマ流に磁界をかけて発電させるこの
発電原理は、一般にMHD(Magnet Hydro Dynamics)型
発電と呼ばれ従来からよく知られている。図8は従来の
爆薬発電機の構成を示す断面図である。アルミニウム材
よりなるライナ1の外周に爆薬3が装填され、上部に起
爆装置4が嵌挿されている。ライナ1内のガス空間2の
上部には円錐状の駒10が配されるとともに、その中心
にガス流通穴11が貫通している。さらにライナ1下部
にももう一つのガス流通穴12が貫通している。ライナ
1の下端面(開口部)はダイヤフラム15が配され、ガ
ス空間2を密封している。ダイヤフラム15の下面側
(反ガス空間側)には絶縁体20を介して電極対6A,
6Bが接合され、空隙部9を形成している。電極対6
A,6Bの外周には後述される継鉄17が絶縁体18を
介して取り巻いている。電極対6A,6Bからは電流リ
ード7が引き出されているとともに、電極対6A,6B
の下端面にポリカーボネート材よりなるプラズマ排気管
16が接合されている。なお、ダイヤフラム15の外周
には保護板13がライナ1と絶縁体20とのジョイント
14A,14Bによって挟持されている。
界B=0.5Tを加え、そこに速度u=9km/sのプ
ラズマ流5を通すと、(1)式よりE=90Vの起電力
が発生する。プラズマ流に磁界をかけて発電させるこの
発電原理は、一般にMHD(Magnet Hydro Dynamics)型
発電と呼ばれ従来からよく知られている。図8は従来の
爆薬発電機の構成を示す断面図である。アルミニウム材
よりなるライナ1の外周に爆薬3が装填され、上部に起
爆装置4が嵌挿されている。ライナ1内のガス空間2の
上部には円錐状の駒10が配されるとともに、その中心
にガス流通穴11が貫通している。さらにライナ1下部
にももう一つのガス流通穴12が貫通している。ライナ
1の下端面(開口部)はダイヤフラム15が配され、ガ
ス空間2を密封している。ダイヤフラム15の下面側
(反ガス空間側)には絶縁体20を介して電極対6A,
6Bが接合され、空隙部9を形成している。電極対6
A,6Bの外周には後述される継鉄17が絶縁体18を
介して取り巻いている。電極対6A,6Bからは電流リ
ード7が引き出されているとともに、電極対6A,6B
の下端面にポリカーボネート材よりなるプラズマ排気管
16が接合されている。なお、ダイヤフラム15の外周
には保護板13がライナ1と絶縁体20とのジョイント
14A,14Bによって挟持されている。
【0007】図9は図8のA−A断面図である。円筒状
のライナ1の全外周面に爆薬3が装填され、円柱状のガ
ス空間2が形成されている。図10は図8のB−B断面
図である。平板状の電極対6A,6Bによって空隙部9
が方形体に形成されている。電極6A,6Bの上下に絶
縁体18を介して永久磁石19が配され、その外周を継
鉄17が周回している。永久磁石19と継鉄17とは空
隙部9内に図の上下方向の磁界を形成するための磁石装
置23である。
のライナ1の全外周面に爆薬3が装填され、円柱状のガ
ス空間2が形成されている。図10は図8のB−B断面
図である。平板状の電極対6A,6Bによって空隙部9
が方形体に形成されている。電極6A,6Bの上下に絶
縁体18を介して永久磁石19が配され、その外周を継
鉄17が周回している。永久磁石19と継鉄17とは空
隙部9内に図の上下方向の磁界を形成するための磁石装
置23である。
【0008】図8に戻り、発電させる前準備として、ま
ず、ガス流通穴11,12とガス空間2とを介して、ア
ルゴンガスを流通させ、ガス空間2内にアルゴンガスを
充填する。一方、空隙部9はプラズマ排気管16の下方
端から図示されていない真空ポンプによって排気され、
空隙部9内を真空状態にする。この状態で起爆装置4を
動作させると、ライナ1が上部から潰れて行く。駒10
の存在によってライナ1が図7(B)で示したようにテ
ーパ状に潰れ、ガスをより高圧に圧縮することができプ
ラズマ流の形成を容易にしている。プラズマ流がダイヤ
フラム15に達すると、その圧力と熱とでダイヤフラム
15は瞬時に溶融し空隙部9にプラズマ流が入り込む。
これによって、図7において説明した原理に基づいて電
極対6A,6B間に起電力が発生する。なお、図8にお
いて、保護板13は爆薬3による爆轟波が電極対6A,
6Bや電流リード7など電流出力側を破壊させないよう
にするための衝壁である。また、図10における空隙部
9は必ずしも方形体ではなくてもよい。
ず、ガス流通穴11,12とガス空間2とを介して、ア
ルゴンガスを流通させ、ガス空間2内にアルゴンガスを
充填する。一方、空隙部9はプラズマ排気管16の下方
端から図示されていない真空ポンプによって排気され、
空隙部9内を真空状態にする。この状態で起爆装置4を
動作させると、ライナ1が上部から潰れて行く。駒10
の存在によってライナ1が図7(B)で示したようにテ
ーパ状に潰れ、ガスをより高圧に圧縮することができプ
ラズマ流の形成を容易にしている。プラズマ流がダイヤ
フラム15に達すると、その圧力と熱とでダイヤフラム
15は瞬時に溶融し空隙部9にプラズマ流が入り込む。
これによって、図7において説明した原理に基づいて電
極対6A,6B間に起電力が発生する。なお、図8にお
いて、保護板13は爆薬3による爆轟波が電極対6A,
6Bや電流リード7など電流出力側を破壊させないよう
にするための衝壁である。また、図10における空隙部
9は必ずしも方形体ではなくてもよい。
【0009】図11は、従来の異なる爆薬発電機の構成
を示す断面図であり、電極対60A,60Bおよび絶縁
体22が空隙部90を円柱形状にするように湾曲して形
成され、その外周に絶縁体21を介して磁石装置23が
配されている。その他の構成は図8,図9と同じであ
る。図11の断面は図8のB−B断面の別の構成でもあ
り、図10とは空隙部の形状が異なるだけである。空隙
部90をガス空間2と同じ径の円柱形状にすることによ
り装置の組立構成が非常に容易になる。なお、円柱形の
空隙部90における電極対60A,60Bの間隙長dは
場所によって一定しないが、(1)式において間隙長の
平均値をdとして代入した値が起電力Eとして得られ
る。
を示す断面図であり、電極対60A,60Bおよび絶縁
体22が空隙部90を円柱形状にするように湾曲して形
成され、その外周に絶縁体21を介して磁石装置23が
配されている。その他の構成は図8,図9と同じであ
る。図11の断面は図8のB−B断面の別の構成でもあ
り、図10とは空隙部の形状が異なるだけである。空隙
部90をガス空間2と同じ径の円柱形状にすることによ
り装置の組立構成が非常に容易になる。なお、円柱形の
空隙部90における電極対60A,60Bの間隙長dは
場所によって一定しないが、(1)式において間隙長の
平均値をdとして代入した値が起電力Eとして得られ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の装置は、空隙中の磁界を高くして起電力
を増そうとした場合、磁石装置が大型になるという問題
があった。磁石装置としては、図10や図11の従来の
装置に用いられていた永久磁石方式のもの以外に電磁石
方式のものもある。いずれの場合も、その発生磁界を高
くしようとすると装置が大型になる。またエネルギー補
給を必要としない永久磁石方式の場合、その発生可能な
最大磁界は1T程度が限界であり、大きい起電力を得る
ことが出来なかった。この発明の目的は、磁石装置を大
型にすることなしに空隙中の磁界を高め、起電力を大き
くすることにある。また、永久磁石方式の磁石装置の場
合でも空隙中の磁界をより高め、起電力を大きくするこ
とにある。
たような従来の装置は、空隙中の磁界を高くして起電力
を増そうとした場合、磁石装置が大型になるという問題
があった。磁石装置としては、図10や図11の従来の
装置に用いられていた永久磁石方式のもの以外に電磁石
方式のものもある。いずれの場合も、その発生磁界を高
くしようとすると装置が大型になる。またエネルギー補
給を必要としない永久磁石方式の場合、その発生可能な
最大磁界は1T程度が限界であり、大きい起電力を得る
ことが出来なかった。この発明の目的は、磁石装置を大
型にすることなしに空隙中の磁界を高め、起電力を大き
くすることにある。また、永久磁石方式の磁石装置の場
合でも空隙中の磁界をより高め、起電力を大きくするこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、爆薬を爆発させて得られるプラ
ズマ流に磁界をかけてパルス電流を発生させるものであ
って、一方端に開口部を備え内部にガス空間を形成する
ライナと、このライナの外側に沿って配され爆発するこ
とによってガス空間にプラズマ流を発生させる爆薬と、
ライナの反開口部側に配され爆薬に接するように嵌挿さ
れた起爆装置と、ライナの開口部に隣接されガス空間か
らのプラズマが流れ込む空隙部と、この空隙部の両側に
配されプラズマの流れに直角な方向に磁界を発生させる
磁石装置と、空隙部の両側に配されプラズマの流れ方向
および磁界の方向に平行な電極対と、この電極対に一方
端が接続され他方端が外部に引き出される電流リードと
により構成されたものにおいて、複数の電極対がプラズ
マの流れ方向に初段から順次複数段配され、初段以外の
各電極対にはそれぞれ励磁されることによって磁石装置
の発生する磁界と同じ向きの磁界を空隙内に形成するコ
イルが配され、このコイルの両端はそれぞれ前段に配さ
れた電極対に並列接続され、電流リードは最後段の電極
対に接続されたものとする。
に、この発明によれば、爆薬を爆発させて得られるプラ
ズマ流に磁界をかけてパルス電流を発生させるものであ
って、一方端に開口部を備え内部にガス空間を形成する
ライナと、このライナの外側に沿って配され爆発するこ
とによってガス空間にプラズマ流を発生させる爆薬と、
ライナの反開口部側に配され爆薬に接するように嵌挿さ
れた起爆装置と、ライナの開口部に隣接されガス空間か
らのプラズマが流れ込む空隙部と、この空隙部の両側に
配されプラズマの流れに直角な方向に磁界を発生させる
磁石装置と、空隙部の両側に配されプラズマの流れ方向
および磁界の方向に平行な電極対と、この電極対に一方
端が接続され他方端が外部に引き出される電流リードと
により構成されたものにおいて、複数の電極対がプラズ
マの流れ方向に初段から順次複数段配され、初段以外の
各電極対にはそれぞれ励磁されることによって磁石装置
の発生する磁界と同じ向きの磁界を空隙内に形成するコ
イルが配され、このコイルの両端はそれぞれ前段に配さ
れた電極対に並列接続され、電流リードは最後段の電極
対に接続されたものとする。
【0012】
【作用】この発明の構成によれば、複数の電極対がプラ
ズマの流れ方向に初段から順次複数段配される。初段以
外の各電極対にはコイルが配され、このコイルの両端は
それぞれ前段に配された電極対に並列接続される。この
コイルは前段の電極対から発生する電圧によって励磁さ
れ、磁石装置から発生する磁界に重畳して空隙内の磁界
を強める。コイルが配された電極対はその空隙内の磁界
が強められるので起電力が増す。前段の電極対に接続さ
れたコイルを備えた電極対を複数段設ければ、プラズマ
の流れ方向に進むに従って電極対から発生する起電力は
順次増大するので空隙内の磁界も高くなる。したがっ
て、最終段の電極対からは、設けられた電極対の段数に
比例して増えた分の起電力が磁石装置の磁界によって得
られた起電力に重畳して出力される。コイルの設置だけ
で空隙部内の磁界を高めることができるので磁石装置を
大型にしなくても起電力を増すことができる。また、永
久磁石の磁石装置によって形成される磁界が低くても、
このコイルによって空隙内の磁界を高めることが可能で
ある。
ズマの流れ方向に初段から順次複数段配される。初段以
外の各電極対にはコイルが配され、このコイルの両端は
それぞれ前段に配された電極対に並列接続される。この
コイルは前段の電極対から発生する電圧によって励磁さ
れ、磁石装置から発生する磁界に重畳して空隙内の磁界
を強める。コイルが配された電極対はその空隙内の磁界
が強められるので起電力が増す。前段の電極対に接続さ
れたコイルを備えた電極対を複数段設ければ、プラズマ
の流れ方向に進むに従って電極対から発生する起電力は
順次増大するので空隙内の磁界も高くなる。したがっ
て、最終段の電極対からは、設けられた電極対の段数に
比例して増えた分の起電力が磁石装置の磁界によって得
られた起電力に重畳して出力される。コイルの設置だけ
で空隙部内の磁界を高めることができるので磁石装置を
大型にしなくても起電力を増すことができる。また、永
久磁石の磁石装置によって形成される磁界が低くても、
このコイルによって空隙内の磁界を高めることが可能で
ある。
【0013】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。
図1はこの発明にかかる爆薬発電機の発電原理を説明す
る分解斜視図であり、それぞれ(A)は動作前、(B)
はプラズマ流の生成中、(C)はコイルの励磁中、
(D)は発電中の爆薬発電機の状態を示している。
図1はこの発明にかかる爆薬発電機の発電原理を説明す
る分解斜視図であり、それぞれ(A)は動作前、(B)
はプラズマ流の生成中、(C)はコイルの励磁中、
(D)は発電中の爆薬発電機の状態を示している。
【0014】図1(A)は、ライナ1がガス空間2を内
部に形成し、右方端に開口部1Aを備えている。ライナ
1の外側には爆薬3が配され、爆薬3の左端に接するよ
うに起爆装置4が嵌挿されている構成までは、図7
(A)と同じである。このガス空間2の開口部1A側に
隣接して空隙部9、続いて、もう一つの空隙部91が配
され、この空隙部9,91の上下に2対の電極対6A,
6Bおよび61A,61Bがそれぞれ設けられている。
この空隙部9,91内には電極に平行な方向に図示され
ていない磁石装置によって磁界が形成され、磁束Φが矢
印のように貫通している。また、電極対61A,61B
の両側にはコイル30が設けられ、コイル30の両端は
前段の電極対6A,6Bに並列接続されている。コイル
30は電極対61A,61Bの手前側を1ターン巻回し
た後、さらに電極対61A,61Bの奥行側を1ターン
巻回し、励磁されることによって磁束Φと同一の方向に
磁束を重畳させることができる。さらに、電極対61
A,61Bは電流リード7を介して負荷8に並列接続さ
れている。
部に形成し、右方端に開口部1Aを備えている。ライナ
1の外側には爆薬3が配され、爆薬3の左端に接するよ
うに起爆装置4が嵌挿されている構成までは、図7
(A)と同じである。このガス空間2の開口部1A側に
隣接して空隙部9、続いて、もう一つの空隙部91が配
され、この空隙部9,91の上下に2対の電極対6A,
6Bおよび61A,61Bがそれぞれ設けられている。
この空隙部9,91内には電極に平行な方向に図示され
ていない磁石装置によって磁界が形成され、磁束Φが矢
印のように貫通している。また、電極対61A,61B
の両側にはコイル30が設けられ、コイル30の両端は
前段の電極対6A,6Bに並列接続されている。コイル
30は電極対61A,61Bの手前側を1ターン巻回し
た後、さらに電極対61A,61Bの奥行側を1ターン
巻回し、励磁されることによって磁束Φと同一の方向に
磁束を重畳させることができる。さらに、電極対61
A,61Bは電流リード7を介して負荷8に並列接続さ
れている。
【0015】図1(A)の状態において起爆装置4を動
作させると、爆薬3が左端から爆発を開始する。これに
伴って、ガス空間2は左側から右側へ潰されて行く。そ
の途中の状態を示したのが図1(B)であり、プラズマ
流5が形成されて矢印のように右方へ高速で進む。図1
(B)において、プラズマ流5がライナ1の開口部1A
まで来ると、電極対6A,6B間の空隙部9に入り込ん
で行く。その状態を示した図が図1(C)である。
作させると、爆薬3が左端から爆発を開始する。これに
伴って、ガス空間2は左側から右側へ潰されて行く。そ
の途中の状態を示したのが図1(B)であり、プラズマ
流5が形成されて矢印のように右方へ高速で進む。図1
(B)において、プラズマ流5がライナ1の開口部1A
まで来ると、電極対6A,6B間の空隙部9に入り込ん
で行く。その状態を示した図が図1(C)である。
【0016】図1(C)において、プラズマ流5の方向
と磁束Φの方向とが直交しているので、電極対6A,6
B間に起電力E1 が発生する。この起電力E1 によって
コイル30に電流I1 が流れるので空隙部91内に磁束
Φ1 (点線)が形成される。前述のにように磁束ΦとΦ
1 とは同一方向であり、互いに重畳することによって空
隙部91内の磁界が高められる。プラズマ流5は時間と
ともにさらに右方に進み、空隙部91に入り込んだ状態
を示した図が図1(D)である。
と磁束Φの方向とが直交しているので、電極対6A,6
B間に起電力E1 が発生する。この起電力E1 によって
コイル30に電流I1 が流れるので空隙部91内に磁束
Φ1 (点線)が形成される。前述のにように磁束ΦとΦ
1 とは同一方向であり、互いに重畳することによって空
隙部91内の磁界が高められる。プラズマ流5は時間と
ともにさらに右方に進み、空隙部91に入り込んだ状態
を示した図が図1(D)である。
【0017】図1(D)において、プラズマ流5が磁束
Φ,Φ1 と直交するので、電極対61A,61B間に起
電力E2 が発生し負荷8に電流I2 が出力される。しか
も、起電力E2 はE1 より磁束Φ1 が重畳した分だけ大
きい。すなわち、磁石装置によって磁束Φを大きくしな
くても前段の電極対間に発生する起電力によって磁束Φ
1 を形成し空隙部内の磁界を高めることができる。
Φ,Φ1 と直交するので、電極対61A,61B間に起
電力E2 が発生し負荷8に電流I2 が出力される。しか
も、起電力E2 はE1 より磁束Φ1 が重畳した分だけ大
きい。すなわち、磁石装置によって磁束Φを大きくしな
くても前段の電極対間に発生する起電力によって磁束Φ
1 を形成し空隙部内の磁界を高めることができる。
【0018】なお、図1(A)は2対の電極対が配され
ている例である。図示されていないが、3対,4対の電
極対が複数段並べられ最左側の初段の電極対以外にコイ
ルを配し、このコイルはそれぞれ前段の電極対から発生
する起電力によって励磁されるようにすれば、右側の電
極対になるに従って発生する起電力は高くなる。図2
は、この発明の実施例にかかる爆薬発電機の構成を示す
断面図である。電極対6A,6Bとプラズマ排気管16
との間に絶縁体33を介してもう一つの電極対61A,
61Bが配されている。電極対6A,6Bからは給電リ
ード31が引き出され図示されていないコイルに並列接
続されている。
ている例である。図示されていないが、3対,4対の電
極対が複数段並べられ最左側の初段の電極対以外にコイ
ルを配し、このコイルはそれぞれ前段の電極対から発生
する起電力によって励磁されるようにすれば、右側の電
極対になるに従って発生する起電力は高くなる。図2
は、この発明の実施例にかかる爆薬発電機の構成を示す
断面図である。電極対6A,6Bとプラズマ排気管16
との間に絶縁体33を介してもう一つの電極対61A,
61Bが配されている。電極対6A,6Bからは給電リ
ード31が引き出され図示されていないコイルに並列接
続されている。
【0019】図3は図2のC−C断面図である。電極対
61A,61Bを支持している絶縁体32と永久磁石1
9との間にコイル30が介装されている。コイル30は
絶縁被覆された導体よりなり、図3の上下に1ターンず
つ永久磁石19とは絶縁されて配され、その端部は図2
に示された給電リード31に接続されている。図1、図
2のその他の構成は、図8,図10の従来の装置と同じ
である。同じ部分に同一参照符号を用いることにより詳
細な説明を繰り返すことは省略する。
61A,61Bを支持している絶縁体32と永久磁石1
9との間にコイル30が介装されている。コイル30は
絶縁被覆された導体よりなり、図3の上下に1ターンず
つ永久磁石19とは絶縁されて配され、その端部は図2
に示された給電リード31に接続されている。図1、図
2のその他の構成は、図8,図10の従来の装置と同じ
である。同じ部分に同一参照符号を用いることにより詳
細な説明を繰り返すことは省略する。
【0020】図2において、空隙部9内にプラズマ流が
上部から入り込むと、電極対6A,6B間に起電力が発
生し給電リード31を介して図3のコイル30を励磁す
る。コイル30は図1で説明したように空隙部91内に
磁界を形成し、永久磁石19によって既に形成されてい
た磁界に重畳する。そのために、電極対61A,61B
の起電力は、電極対6A,6B間の起電力より高くな
る。
上部から入り込むと、電極対6A,6B間に起電力が発
生し給電リード31を介して図3のコイル30を励磁す
る。コイル30は図1で説明したように空隙部91内に
磁界を形成し、永久磁石19によって既に形成されてい
た磁界に重畳する。そのために、電極対61A,61B
の起電力は、電極対6A,6B間の起電力より高くな
る。
【0021】図4は、この発明の異なる実施例にかかる
爆薬発電機の構成を示す断面図である。この図は図2に
おけるC−C断面の異なる構成例である。湾曲した電極
対62A,62Bが絶縁体21,22によって支持され
円柱状の空隙部92を形成している。その他の構成は図
3と同じであり、電極対62A,62Bの起電力が電極
対6A,6B間の起電力より高くなることは前述のとう
りである。
爆薬発電機の構成を示す断面図である。この図は図2に
おけるC−C断面の異なる構成例である。湾曲した電極
対62A,62Bが絶縁体21,22によって支持され
円柱状の空隙部92を形成している。その他の構成は図
3と同じであり、電極対62A,62Bの起電力が電極
対6A,6B間の起電力より高くなることは前述のとう
りである。
【0022】図5は、図2の構成の爆薬発電機が発電す
る電圧波形を示すタイムチャートである。波形40,4
1はそれぞれ電極対6A,6B、61A,61Bの起電
力である。時刻t1 にプラズマ流が電極対6A,6B間
に入り込み、時刻t4 まで続いて流れ、波形40のよう
な電圧が発生する。一方、プラズマ流は時刻t2 に電極
対61A,61B間に到達し、波形40の電圧によるコ
イル励磁を受けて波形41のように高い起電力が発生す
る。波形41は、時刻t4 においてコイルの励磁電圧
(波形40)がなくなるので低下するが、時刻t5 まで
は磁石装置だけによる磁界とプラズマ流とによって発電
し続ける。
る電圧波形を示すタイムチャートである。波形40,4
1はそれぞれ電極対6A,6B、61A,61Bの起電
力である。時刻t1 にプラズマ流が電極対6A,6B間
に入り込み、時刻t4 まで続いて流れ、波形40のよう
な電圧が発生する。一方、プラズマ流は時刻t2 に電極
対61A,61B間に到達し、波形40の電圧によるコ
イル励磁を受けて波形41のように高い起電力が発生す
る。波形41は、時刻t4 においてコイルの励磁電圧
(波形40)がなくなるので低下するが、時刻t5 まで
は磁石装置だけによる磁界とプラズマ流とによって発電
し続ける。
【0023】図6は、図2の構成の爆薬発電機に電極対
61A,61Bと同様な電極対がもう一つ追加され、3
段の電極対により構成された場合に発電される電圧波形
を示すタイムチャートである。電圧波形42は3段目の
電極対の起電力であり、電圧波形40,41はそれぞれ
初段目、2段目のものであり図5と同じである。時刻t
3 にプラズマ流が3段目の電極対に到達し、電圧波形4
1の電圧のコイル励磁によって波形42のように図5と
はさらに高い電圧が発生する。波形42は、時刻t4 以
後t5 までは電圧波形41によるコイル励磁に影響され
て電圧が低下し、時刻t6 までは磁石装置だけによる磁
界とプラズマ流とによって発電し続ける。このように、
電極対の段数が多くなるにつれて、最終段における電極
対の起電力は高くなる。
61A,61Bと同様な電極対がもう一つ追加され、3
段の電極対により構成された場合に発電される電圧波形
を示すタイムチャートである。電圧波形42は3段目の
電極対の起電力であり、電圧波形40,41はそれぞれ
初段目、2段目のものであり図5と同じである。時刻t
3 にプラズマ流が3段目の電極対に到達し、電圧波形4
1の電圧のコイル励磁によって波形42のように図5と
はさらに高い電圧が発生する。波形42は、時刻t4 以
後t5 までは電圧波形41によるコイル励磁に影響され
て電圧が低下し、時刻t6 までは磁石装置だけによる磁
界とプラズマ流とによって発電し続ける。このように、
電極対の段数が多くなるにつれて、最終段における電極
対の起電力は高くなる。
【0024】
【発明の効果】この発明は前述のように、複数対の電極
対をプラズマの流れ方向に配し、前段の電極対で発生す
る起電力によって励磁されるコイルを各電極対に設け
た。これにより、磁石装置を大型にすることなしに起電
力を高めることができ、装置の小形化が可能になる。ま
た、永久磁石を使った磁石装置の場合でも起電力を高め
ることができ、発電効率を高めることが可能になる。
対をプラズマの流れ方向に配し、前段の電極対で発生す
る起電力によって励磁されるコイルを各電極対に設け
た。これにより、磁石装置を大型にすることなしに起電
力を高めることができ、装置の小形化が可能になる。ま
た、永久磁石を使った磁石装置の場合でも起電力を高め
ることができ、発電効率を高めることが可能になる。
【図1】この発明にかかる爆薬発電機の発電原理を説明
する分解斜視図であり、(A)は動作前、(B)はプラ
ズマの生成中、(C)はコイルの励磁中、(D)は発電
中の爆薬発電機の状態を示す図
する分解斜視図であり、(A)は動作前、(B)はプラ
ズマの生成中、(C)はコイルの励磁中、(D)は発電
中の爆薬発電機の状態を示す図
【図2】この発明の実施例にかかる爆薬発電機の構成を
示す断面図
示す断面図
【図3】図2のC−C断面図
【図4】この発明の異なる実施例にかかる爆薬発電機の
構成を示す断面図
構成を示す断面図
【図5】図2の装置が発電する電圧波形を示すタイムチ
ャート
ャート
【図6】3段の電極対により構成された装置が発電する
電圧波形を示すタイムチャート
電圧波形を示すタイムチャート
【図7】爆薬発電機の発電原理を説明する分解斜視図で
あり、(A)は動作前、(B)はプラズマの生成中、
(C)は発電中の爆薬発電機の状態を示す図
あり、(A)は動作前、(B)はプラズマの生成中、
(C)は発電中の爆薬発電機の状態を示す図
【図8】従来の爆薬発電機の構成を示す断面図
【図9】図8のA−A断面図
【図10】図8のB−B断面図
【図11】従来の爆薬発電機の構成を示す断面図
【符号の説明】 1:ライナ、2:ガス空間、3:爆薬、4:起爆装置
5:プラズマ流、6A,6B,61A,61B,62
A,62B:電極、7:電流リード、8:負荷、9,9
1,92:空隙部、10:駒、11,12:ガス流通
穴、13:保護板、14A,14B:ジョイント、1
5:ダイヤフラム、16:プラズマ排気管、17:継
鉄、19:永久磁石、20,21,22,32、33:
絶縁体、30:コイル、31:給電リード、23:磁石
装置
5:プラズマ流、6A,6B,61A,61B,62
A,62B:電極、7:電流リード、8:負荷、9,9
1,92:空隙部、10:駒、11,12:ガス流通
穴、13:保護板、14A,14B:ジョイント、1
5:ダイヤフラム、16:プラズマ排気管、17:継
鉄、19:永久磁石、20,21,22,32、33:
絶縁体、30:コイル、31:給電リード、23:磁石
装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 44/12 H02K 44/08
Claims (1)
- 【請求項1】爆薬を爆発させて得られるプラズマ流に磁
界をかけてパルス電流を発生させるものであって、一方
端に開口部を備え内部にガス空間を形成するライナと、
このライナの外側に沿って配され爆発することによって
ガス空間にプラズマ流を発生させる爆薬と、ライナの反
開口部側に配され爆薬に接するように嵌挿された起爆装
置と、ライナの開口部に隣接されガス空間からのプラズ
マが流れ込む空隙部と、この空隙部の両側に配されプラ
ズマの流れに直角な方向に磁界を発生させる磁石装置
と、空隙部の両側に配されプラズマの流れ方向および磁
界の方向に平行な電極対と、この電極対に一方端が接続
され他方端が外部に引き出される電流リードとにより構
成されたものにおいて、複数の電極対がプラズマの流れ
方向に初段から順次複数段配され、初段以外の各電極対
にはそれぞれ励磁されることによって磁石装置の発生す
る磁界と同じ向きの磁界を空隙内に形成するコイルが配
され、このコイルの両端はそれぞれ前段に配された電極
対に並列接続され、電流リードは最後段の電極対に接続
されたことを特徴とする爆薬発電機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10968493A JP3201068B2 (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | 爆薬発電機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10968493A JP3201068B2 (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | 爆薬発電機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06327225A JPH06327225A (ja) | 1994-11-25 |
| JP3201068B2 true JP3201068B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=14516570
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10968493A Expired - Fee Related JP3201068B2 (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | 爆薬発電機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3201068B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6578023B1 (en) | 1991-03-20 | 2003-06-10 | Hitachi, Ltd. | Data processing methods and apparatus for supporting analysis/judgement |
-
1993
- 1993-05-12 JP JP10968493A patent/JP3201068B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6578023B1 (en) | 1991-03-20 | 2003-06-10 | Hitachi, Ltd. | Data processing methods and apparatus for supporting analysis/judgement |
| US6665686B1 (en) | 1991-03-20 | 2003-12-16 | Hitachi, Ltd. | Data processing method and apparatus for supporting analysis/judgement |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06327225A (ja) | 1994-11-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |