JP3201724U - 人造皮革製造用キャリア - Google Patents
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Abstract
【課題】人造皮革製造プロセスに剥離紙を使用することでもたらされる多くの欠点を解消することが可能な、ガラス繊維布の基層を基材とする人造皮革製造用キャリアを提供する。【解決手段】人造皮革製造用キャリア10’は、コーティング面111を有するガラス繊維布の基層11と、少なくとも、コーティング面111に結合される剥離層12とを含むことを特徴とする。剥離層12は、ガラス繊維布の基層11におけるコーティング面111に形成される第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の表面に形成される第2の樹脂層122とを含む剥離層12であっても良いし、前記コーティング面と反対のガラス繊維布の基層面に、更に、第2の剥離層を有していても良い。【選択図】図2
Description
本考案は、キャリア基材、特に人造皮革の製造プロセスに使われる人造皮革製造用キャリアに関する。
人造皮革は天然皮革に比べて、多機能である利点を有し、且つコストパフォーマンスに優れる。また、人造皮革製造技術の進歩に伴い、その完成品は既に革靴、カバン、レザーコート、ソファー、車用クッション、敷物(例えば座布団)等に幅広く使われている。
現存する人造皮革は、主に糊状樹脂材料を剥離紙の表面にコーティングし、乾燥、架橋、さらに硬化させた後、剥離紙から剥離することにより形成されるものであり、その剥離紙は、繰り返し何回も使用することが可能である。しかしながら、剥離紙自体は強度(例えば引裂強度、表面強度等)、熱安定性及び耐溶剤性等の特性に限界がある。即ち、人造皮革の生産プロセスにおいて、剥離紙は、160℃〜210℃程度のオーブン温度に耐えなければならず、オーブン温度が高すぎると、強度が低下して引裂現象が発生し、深刻な時は生産プロセスの中断を招き、計り知れない損失が生じるという問題があった。
人造皮革の生産における操作が順調に行えるか否かは、剥離紙の使用回数と切り離せない関係がある。一般的に言えば、剥離紙は複数回使用された後、その幅方向に亀裂が生じ易く、さらに加工の時に機械方向(MD)に湾曲して、その表面に皺が生じ、或いは薄く脆い部位が破壊され易い。また、複数回使用された後廃棄された剥離紙は、通常、回収されて焼却処分されるだけであり、再利用することができないので、大気汚染の原因になる。即ち、現存する剥離紙は環境保護の課題に答えることができないという欠点があった。
上述した問題以外にも、従来用いられている糊状樹脂材料に含まれるポリウレタン樹脂(Polyurethane、略称PU)の重量百分率が、通常、好ましい範囲である40〜65%の範囲を超えているため、粘度が上昇して作業性が悪いという欠点があった。そこで、糊状樹脂材料の粘度を下げてコーティングしやすくするために、有機溶剤、例えばジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン(MEK)及びトルエン(TOL)等の溶剤を大量に加えることになる。しかしながら、有機溶剤は通常毒性があり、人体に対する慢性的な害だけでなく、環境にも深刻な汚染をもたらすため、現在では多くの国において、糊状樹脂材料に対する有機溶剤の使用が既に禁止されている。
したがって本考案は、主として、ガラス繊維布の基層を基材として用い、人造皮革製造プロセスに剥離紙を使用することでもたらされる種々の欠点を解消することができる、人造皮革製造用キャリアを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本考案に係る人造皮革製造用キャリアは、ガラス繊維布の基層及び剥離層を含むと共に、前記ガラス繊維布の基層がコーティング面を有し、前記剥離層が前記コーティング面に結合されることを特徴とする。
本考案は、剥離紙の代わりに、剥離層を有するガラス繊維布の基層からなるキャリアを、人造皮革製造プロセスにおいて人造皮革層を搭載するキャリアとして使用するので、ガラス繊維布の基層自体に基づく、優れた強度(例えば引張強度及び引裂強度等)、熱安定性及び耐溶剤性等の特性によって、コーティング、印刷、切断、処理作業及び応用時に、人造皮革層の寸法が不安定となることを防止することができる。
また、ガラス繊維布の基層は、人造皮革の生産に用いた場合でも百回以上繰り返し使用することが可能であり、複数回使用して回収した後でも、再度剥離層を付与して再生することができるだけでなく、回収した基層を用いて他の有用な物(例えばメンテナンス及び補強材料成形品)を製造することも可能であるため、本考案は環境保護の課題にも合致している。
本考案の特徴及び技術内容を更に理解できるようにするために、以下において本考案に関する詳細な説明及び図面を提示する。但し、図面は参考及び説明に用いるものに過ぎず、本考案を制限するものではない。
以下、好ましい実施例を基に、図面を参照しながら、本考案の革新的な点、及び長所を詳しく説明する。
図1〜図3は本考案の人造皮革製造用キャリアの構造を示す図である。まず、図1に示すように、好ましい1つの実施例における本考案に係る人造皮革製造用キャリア10は、ガラス繊維布の基層11及び第1の剥離層12を含む。ガラス繊維布の基層11は、コーティング面111及びコーティング面111に対向する非コーティング面112を有する。第1の剥離層12は、コーティング面111に形成され、その材質としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、及びポリシロキサン等を挙げることができる。但し、本考案はこれに制限されるものではなく、第1の剥離層12の材質については、用途に応じて異なる選択肢があり、均一で適度な剥離機能を有していればよい。
ガラス繊維布の基層11は、高強度、高弾力性、低歪み性及び高耐候性等の特性があり、キャリア基材として非常に適しており、印刷、切断、処理作業及び応用時において、寸法が不安定となることを防止することができ、これによって、寸法が不安定となることにより引き起こされる大きな障害を避けることができる。
本考案においては、ガラス繊維布の基層11の厚さが約0.1mm〜0.3mmであることが好ましい。また、異なる製造プロセス及び完成品の品質に対する要求に基づいて、第1の剥離層12が形成される前に、先にカレンダー処理でガラス繊維布の基層11の表面構造を更に緻密にしておいてもよい。また、第1の剥離層12として前記材料を使用すると共に、該層を、有機溶剤を完全に使わない環境で形成することにより、該層に、より好ましい弾力性、延性、耐摩耗性及び耐酸、耐アルカリ性などの物理的、化学的性質を持たせることができ、且つ環境保護の需要を満たすことができる。
図2に示すように、本考案のもう一つの好ましい実施例に係る人造皮革製造用キャリア10’には、製品応用の需要を満たすように、第1の剥離層12には材質の異なる第1の樹脂層121及び第2の樹脂層122が含まれる。第1の樹脂層121はガラス繊維布の基層11のコーティング面111に形成され、第2の樹脂層122は第1の樹脂層121の表面に形成される。第1の樹脂層121はより平滑なコーティング基層として提供され、これにより第2の樹脂層122は第1の樹脂層に均一にコーティングされることが可能となる。本実施例における第1の樹脂層121としては、ポリエチレン(PE)層、ポリプロピレン(PP)層、ポリエチレンテレフタレート(PET)層、又はポリウレタン(PU)層等があげられ、第2の樹脂層122としてはポリシロキサン(Polysiloxane)層等があげられる。
本考案においては、ガラス繊維布の基層11の厚さが約0.1mm〜0.3mmであることが好ましい。また、異なる製造プロセス及び完成品の品質に対する要求に基づいて、第1の剥離層12が形成される前に、先にカレンダー処理でガラス繊維布の基層11の表面構造を更に緻密にしておいてもよい。また、第1の剥離層12として前記材料を使用すると共に、該層を、有機溶剤を完全に使わない環境で形成することにより、該層に、より好ましい弾力性、延性、耐摩耗性及び耐酸、耐アルカリ性などの物理的、化学的性質を持たせることができ、且つ環境保護の需要を満たすことができる。
図2に示すように、本考案のもう一つの好ましい実施例に係る人造皮革製造用キャリア10’には、製品応用の需要を満たすように、第1の剥離層12には材質の異なる第1の樹脂層121及び第2の樹脂層122が含まれる。第1の樹脂層121はガラス繊維布の基層11のコーティング面111に形成され、第2の樹脂層122は第1の樹脂層121の表面に形成される。第1の樹脂層121はより平滑なコーティング基層として提供され、これにより第2の樹脂層122は第1の樹脂層に均一にコーティングされることが可能となる。本実施例における第1の樹脂層121としては、ポリエチレン(PE)層、ポリプロピレン(PP)層、ポリエチレンテレフタレート(PET)層、又はポリウレタン(PU)層等があげられ、第2の樹脂層122としてはポリシロキサン(Polysiloxane)層等があげられる。
更に、本考案の他の好ましい実施例に係る人造皮革製造用キャリア10’は、図3に示すように、ガラス繊維布の基層11の非コーティング面112に形成される、第2の剥離層13を更に含む。本実施例における第2の剥離層13と第1の剥離層12の材質は同じであり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、及びポリシロキサン等であるが、それらに制限されるものではない。第2の剥離層13は、第1の剥離層12のコーティイングプロセスにおいて、剥離剤がガラス繊維布の基層11のコーティング面111から内部に浸透して、ガラス繊維布の基層11の孔隙を貫通することにより、非コーティング面112に形成されるものである。したがって、第2の剥離層13の厚さは第1の剥離層12の厚さより薄い。
以下、本考案の人造皮革製造用キャリアを用いた人造皮革の製造方法を図4及び図5を用いながら説明する。まず、製品需要に応じて、人造皮革製造用キャリア10を裁断してロールに巻き取る。ロール状となった人造皮革製造用キャリア10は、累積装置(accumulator)30によって輸送経路Pに輸送される。次いで、先にコーティング装置40a及び加熱炉50aを通すことにより、人造皮革製造用キャリア10に表皮層(図示せず)を形成した上で、もう一つのコーティング装置40b及び加熱炉50bを通すことにより、表皮層に発泡層(図示せず)を形成する。その後、ピンチローラ60を通すことにより、発泡層と表皮層を緊密に圧着させ、人造皮革製造用キャリア10の上に皮革製品80を形成する。最後に、緊密に貼着された人造皮革製造用キャリア10と皮革製品80を冷却ローラ70に通して処理した後、それぞれ巻き取ってロール状にする。
図6に示すように、第1の剥離層12に印刷、吹き付け塗装、或いはエンボス加工等を施すことにより、その表面に凹凸柄構造120を形成することができる。これにより、プラスチック表層20の表面にそれに対応するもう一つの凹凸柄構造200を同時に形成することができ、製品に美観或いは特定の機能を加えて、異なる使用者及び応用のための需要を満たすことができる。
このように、本考案は剥離紙と比べ、少なくとも以下のような利点を有する。
(1)本考案は、剥離紙の代わりにガラス繊維布の基層を人造皮革製造プロセスにおける皮革層を搭載する基材とし、ガラス繊維布の基層自体が有する、優れた強度(例えば引張強度及び引裂強度等)、熱安定性及び耐溶剤性等の特性によって、コーティング、印刷、切断、処理作業及び応用時等に、寸法が不安定となることを防止することができる。
(2)また、ガラス繊維布の基層は、その強度(例えば引裂強度及び表面強度等)、熱安定性及び耐溶剤性等の特性が明らかに剥離紙より優れており、特にガラス繊維布は百回以上繰り返し使用することが可能であるため、大幅に人造皮革製造用キャリアの耐久性を高めることができる。
(3)更に、ガラス繊維布は、人造皮革の生産に用いた場合でも百回以上繰り返し使用することが可能であるので、複数回使用して回収した後でも再生することができ、または、それを基に他の有用な物(例えばメンテナンス及び補強材料成形品)を製造することも可能であるため、本考案は環境保護の課題にも合致している。
(1)本考案は、剥離紙の代わりにガラス繊維布の基層を人造皮革製造プロセスにおける皮革層を搭載する基材とし、ガラス繊維布の基層自体が有する、優れた強度(例えば引張強度及び引裂強度等)、熱安定性及び耐溶剤性等の特性によって、コーティング、印刷、切断、処理作業及び応用時等に、寸法が不安定となることを防止することができる。
(2)また、ガラス繊維布の基層は、その強度(例えば引裂強度及び表面強度等)、熱安定性及び耐溶剤性等の特性が明らかに剥離紙より優れており、特にガラス繊維布は百回以上繰り返し使用することが可能であるため、大幅に人造皮革製造用キャリアの耐久性を高めることができる。
(3)更に、ガラス繊維布は、人造皮革の生産に用いた場合でも百回以上繰り返し使用することが可能であるので、複数回使用して回収した後でも再生することができ、または、それを基に他の有用な物(例えばメンテナンス及び補強材料成形品)を製造することも可能であるため、本考案は環境保護の課題にも合致している。
以上は本考案の実施例に過ぎず、それを以って本考案の権利保護範囲を制限するものではない。当業者が本考案の主旨を逸脱しない範囲において行った変更及び修正と等価の置き換えは、依然として本考案の権利保護範囲に入るものである。
10、10’ 人造皮革製造用キャリア
11 ガラス繊維布の基層
111 コーティング面
112 非コーティング面
12 第1の剥離層
120 凹凸柄構造
121 第1の樹脂層
122 第2の樹脂層
13 第2の剥離層
20 プラスチック表層
200 凹凸柄構造
30 累積装置
40a、40b コーティング装置
50a、50b 加熱炉
60 ピンチローラ
70 冷却ローラ
80 皮革製品
P 輸送経路
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200 凹凸柄構造
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80 皮革製品
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Claims (8)
- コーティング面を有するガラス繊維布の基層と、前記コーティング面に結合される第1の剥離層と、
を含むことを特徴とする人造皮革製造用キャリア。 - 前記第1の剥離層が、前記ガラス繊維布の基層における前記コーティング面に形成される第1の樹脂層と、該第1の樹脂層の表面に形成される第2の樹脂層とを含む剥離層である、請求項1に記載された人造皮革製造用キャリア。
- 前記第1の樹脂層が、ポリエチレン層、ポリプロピレン層、ポリエチレンテレフタレート層又はポリウレタン層であり、前記第2の樹脂層がポリシロキサン層である、請求項2に記載された人造皮革製造用キャリア。
- 前記ガラス繊維布の基層における前記コーティング面に対向する非コーティング面に、該面に結合される第2の剥離層を更に有する、請求項1に記載された人造皮革製造用キャリア。
- 前記第2の剥離層が、ポリエチレン層、ポリプロピレン層、ポリエチレンテレフタレート層、ポリウレタン層又はポリシロキサン層である、請求項4に記載された人造皮革製造用キャリア。
- 前記第2の剥離層の厚さが前記第1の剥離層の厚さより薄い、請求項4に記載された人造皮革製造用キャリア。
- 前記ガラス繊維布の基層の厚さが約0.1mm〜0.3mmである、請求項1に記載された人造皮革製造用キャリア。
- 前記第1の剥離層に凹凸柄構造が形成されてなる、請求項1に記載された人造皮革製造用キャリア。
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