JP3201727U - 浮力体及びこれを用いた救命具 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量でコンパクトな状態で保管でき、使用時には自律膨張し速やかに所定の形状となり、繰り返し使用できる新規な浮力体とこれを用いた救命具を提供する。【解決手段】軟弾性の発泡体2と、空気の取込口及び排気口となる開閉部31を有し発泡体を収納する防水性の外装袋体3と、を備えた浮力体1であって、発泡体は、開閉部31を開とした状態で、外装袋体内の空気を開閉部から排気させながら一端部1aより圧縮して巻き込むことによって巻装体とされ、巻装体は、拘束部材によって巻装状態に拘束維持され、拘束部材による拘束を解除すると、巻装体は発泡体2の復元弾力により自律して膨張して元の形状に復帰する。【選択図】図1

Description

本考案は、使用時に自律して膨張する浮力体とこれを用いた救命具に関する。
従来の気体が充満された浮力体(浮き袋)は、海や川などで遊泳の補助具として使用される他、これを救命胴衣とした場合は、身に着けることによって身体に浮力が付与され、水中で身体を浮いた状態にすることができる。このような浮力体は、常時は、気体を充満させない状態で、折り畳み或いは巻装するなどしてコンパクトな状態にして保管される。そして、使用時には、保管状態を解き、給排気口から、手動式ポンプで浮力体内に空気を供給するか、或いは、人間の口から浮力体内に空気を吹き込むことによって、浮力体に空気を充満させることで膨張するように構成されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。また、炭酸ガスボンベ等を付帯させ、その都度炭酸ガスボンベから炭酸ガスを浮力体内に供給するガス膨張式を採用したものもある。
特開平10−329790号公報 特開2011−201523号公報
前記のような公知の浮力体の場合、使用時に浮力体内に人為的に空気や炭酸ガス等の気体を供給して充満させる操作が必要とされる。よって、煩わしさを伴う上に、非常時においては、時間が足りず浮力体内に空気が充満されない状態でやむなく使用されてしまう懸念がある。またガス膨張式の場合は使用時に膨張のさせ方がわからなかったり、ボンベ等の付属品があるため、軽量化が難しいといった難点がある。さらにガス膨張式の場合は、ガスボンベの交換の他、定期的に機械稼働部やセンサ等の点検、メンテナンスが必要であり、そのまま繰り返し再使用できないというデメリットもある。
ところで、このような浮力体や救命胴衣は一般に知られているものの、例年夏場になると水難事故のニュースをよく耳にする。震災では、津波で多くの人が亡くなったことは記憶に新しい。また救助する側が水に流されて命を落とすニュースやゲリラ豪雨により川が氾濫するニュースもある。国土交通省海事局による統計では、救命胴衣を着用して落水した場合は、未着用の場合と比べて生存率が3倍高く、逆に未着用の場合の死亡率は救命胴衣を着用した場合に比べて5倍も高いという結果が発表されている。浮力体の利用率、救命具の着用率の向上を急ぐべき現状にあるといえる。
本考案は、上記実情に鑑みなされたもので、軽量でコンパクトな状態で保管でき、使用時には自律膨張し速やかに所定の形状となり、繰り返し使用できる新規な浮力体とこれを用いた救命具を提供することを目的としている。
本考案に係る浮力体は、軟弾性の発泡体と、空気の取込口及び排気口となる開閉部を有し該発泡体を収納する防水性の外装袋体と、を備えた浮力体であって、前記発泡体は、前記開閉部を開とした状態で、前記外装袋体内の空気を前記開閉部から排気させながら一端部より圧縮して巻き込むことによって巻装体とされ、前記巻装体は、拘束部材によって巻装状態に拘束維持され、前記拘束部材による拘束を解除すると、前記巻装体が前記発泡体の復元弾力により自律して膨張して元の形状に復帰することを特徴とする。
本考案によれば、発泡体は軟弾性であるから、外装袋体とともに一端部より圧縮させながら容易に巻き込むことができる。このとき、軟弾性の発泡体は、巻き込む際に開閉部より空気が排出されながら嵩低い巻装体とすることができる。従って、この巻装体を、拘束部材によって巻装状態に拘束維持するようにすれば、全体がコンパクトで軽量であるから保管性及び可搬性に優れたものとなる。また、拘束部材による拘束を解除すると、発泡体がその復元弾力によりもとの形状に復帰し、これによって外装袋体の空間部分も膨張する。この外装袋体の空間部分の膨張に伴い、前記開閉部を通じて、外部より外装袋体内への給気が自動的になされる。そして、開閉部を閉とすれば、外装袋体が弾性復元した発泡体を気密的に収納した状態に維持される。このように、使用時には自動的に給気して自律的に膨張し速やかに所定の形状となるから、例えば救命胴衣等の救命具に適用すれば、非常時等にも迅速に対応でき極めて有益である。しかも、発泡体は多くの気泡を含むから、気密的な外装袋体内には多くの空間部分が含まれ、発泡体自体が軽量であることとも相俟って、浮力の大きいものとすることができる。使用後は、再び開閉部を開として圧縮させながら巻装し拘束部材によって前記のように巻装体にすることができ、また拘束部材による拘束を解除すると、前記巻装体が復元弾力により元の形状に復帰し、自律して膨張するので、何度でも繰り返し再使用することができる。さらにこのとき、ガス膨張式のもののようにガスボンベの交換は不要であるし、センサ等電気制御されるものでもないので、点検、メンテナンスが不要であり、繰り返し使用できる。
本考案の浮力体において、前記発泡体は、シート状体からなるものとしても良い。
これによれば、発泡体の一端部からの巻装がし易く、また、救命胴衣への適用もし易くなる。
この場合、前記発泡体は、表裏に貫通する多数の透孔を有しているものとしても良い。
これによれば、シート状体の発泡体を外装袋体とともに圧縮させながら巻き込むと、透孔に相当する空間部の空気も排出された状態で圧縮されるから、一層嵩低い巻装体とすることができる。
本考案の浮力体において、前記発泡体は、棒状体もしくは複数のブロック体からなるものとしても良い。
これによれば、簡易な構造の救命具への適用が容易になし得る。
本考案の浮力体において、前記拘束部材は、前記巻装体とほぼ同寸に形成された筒状保管袋からなり、前記巻装体は当該保管袋に挿入された状態で前記巻装状態の拘束維持がなされるように構成されているものとしても良い。
これによれば、保管袋が巻装体とほぼ同寸に形成されているから、保管袋に巻装体を挿入した状態では前記巻装状態に維持される。そして、巻装体を保管袋から取り出すと前記巻装状態の拘束が解除されるから、この拘束の解除と前記開閉部が開状態になっていることにより、自動的に給気され、前記自律的膨張が速やかになされる。
本考案の浮力体において、前記拘束部材は、タイベルトからなり、前記巻装体は当該タイベルトによって周体が締付けられた状態で前記巻装状態の拘束維持がなされるように構成されているものとしても良い。
これによれば、タイベルトによる締め付けによって、巻装体が巻装状態に維持される。そして、タイベルトによる締め付けを解除すると前記巻装状態の拘束が解除される。この拘束の解除と前記開閉部の開状態とにより、自動的に給気され、前記自律的膨張が速やかになされる。
本考案の浮力体において、前記外装袋体には、前記開閉部とは別に、空気補給用の給気部が設けられているものとしても良い。
これによれば、前記のように自動的給気がなされた後、外装袋体内の空気の充満量が充分でない場合、空気補給用の給気部から外装袋体内へ空気の補給を手動で簡易に行うことができる。
本考案に係る救命具は、前記いずれかの浮力体を用いて構成されたことを特徴とする。
本考案の救命具によれば、軽量であり、且つ、通常は極めて嵩低い状態とされるから、保管性及び可搬性に優れ、使用時には浮力体が自律的に膨張し且つ自動的に給気して、速やかに所定の救命具の形状となる。したがって、非常時等にも迅速に対応でき、且つ、再利用も可能であるから極めて有益である。
本考案の浮力体及び救命具によれば、軽量でコンパクトな状態で保管でき、使用時には自律膨張し速やかに所定の形状となり、繰り返し使用できる。
本考案に係る浮力体の一例を示す概略的部分破断平面図である。 同実施形態の浮力体に用いられる発泡体の斜視図である。 図1のX−X線矢視断面図である。 同実施形態の浮力体を一端部より巻き込む状態を示す断面図である。 同実施形態の浮力体を巻装状態に拘束維持する状態の一例を示す概略的外観図である。 同実施形態の浮力体を巻装状態に拘束維持する状態の他の例を示す概略的外観図である。 同実施形態の浮力体の適用例であって、本考案に係る救命具の一実施形態を示す概略的外観図である。 本考案に係る浮力体に用いられる発泡体の他の例を示す斜視図である。 同発泡体を用いた浮力体の一適用例であって、本考案に係る救命具の他の実施形態を示す概略的外観図である。 同発泡体を用いた浮力体の他の適用例であって、本考案に係る救命具のさらに他の実施形態を示す概略的外観図である。 (a)、(b)は、本考案に係る浮力体に用いられる発泡体の他の例を示す概略的部平面図である。
以下に本考案の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1〜図6は、本考案に係る浮力体の一例を示している。本実施形態の浮力体1は、軟弾性のシート状体からなる発泡体2と、該発泡体2を気密的に収納する防水性の外装袋体3とを備えている。発泡体2は、種類を問わず、独立発泡体でも連続発泡体でもよいが、連続発泡体が好適に用いられる。発泡体2としては、ウレタン樹脂発泡体等の高弾性、高反発性の合成樹脂発泡体等が用いられ、例えば、アキレス(株)製アキレスエアロン軟質ウレタンフォームZFAやアキレス(株)製アキレスエアロン軟質ウレタンフォームZFDが望ましく採用される。また、外装袋体3としては、気密防水性を有した高気密防水布等が用いられ、例えば、アキレス(株)製U−350ゴム引布(ナイロン熱可塑性エラストマー布)が望ましく採用される。本実施形態の発泡体2は、表裏に貫通する多数の透孔21…を有しており、図例の透孔21…は、平面形状が正菱形状で、発泡体2の平面域に規則的に繰り返すように形成されている。この透孔21の平面形状は、正菱形状に限らず、円形、長円形(楕円形腹部)他の方形、他の多角形等のその他の形状であっても良い。また、透孔21の形成方法としては、発泡体2の成型時に成型によって同時に形成する方法、マット状に成型した発泡体を打抜き加工することにより形成する方法、同発泡体2に表裏に貫通する所定形状に線状の切り込みをし、発泡体を一方向に引き延ばして切り込み部を2次元的に拡張することによって形成する方法等が採用される。外装袋体3は、後記する巻装方向aの終端部1bに、内外間の空気の流通を規制する手動スクリュー式の樹脂製開閉部31を備え、さらに、本実施形態では、この開閉部31より反巻装方向a側の側部に空気補給用の逆止弁付給気部32が設けられている。なお、図例の発泡体2は表裏に貫通する多数の透孔21…を備えたものを示しているが、透孔21…がない一枚のシート状体からなるものとしてもよいし、透孔21…がないシート状体のものを複数枚重ねて使用してもよい。また開閉部31として、空気流出防止用及び水浸入防止用に逆止弁を付けても良く、開閉部31、給気部32に用いられる逆止弁の構造はガス膨張式救命胴衣や浮き輪等に用いられる汎用のものを採用してもよい。
前記のように構成される浮力体1は、巻装方向aの始端部(一端部)1aより終端部(他端部)1bに向け巻き込んで、図5及び図6に示すような巻装体10とされる。この巻装体10とする要領について図3及び図4をも参照して説明する。先ず、当該浮力体1を作業台等(不図示)上に平置きし、開閉部31を開とした状態で、発泡体2を外装袋体3とともに始端部1aより、作業台上に押し付けるようにして圧縮(矢印b参照)させながら終端部1b側に向け巻き込む。この巻装体10が形成される過程では、発泡体2が外装袋体3とともに圧縮され、外装袋体3内の空気が、開閉部31より排出される。この圧縮は、発泡体2自体を圧縮しながら、発泡体2の気泡内の空気及び透孔21…に相当する空間部の空気も排出されるようになされるから、極めて嵩低い巻装体10が形成される。
このように形成された巻装体10は、開閉部31が閉とされた状態で、図5或いは図6に示すような拘束部材としての筒状保管袋4或いはタイベルト5によって巻装状態の拘束維持がなされる。即ち、図5の例では、巻装体10は、当該巻装体10の外形寸法とほぼ同寸、すなわち、同寸もしくはひとまわりくらい小さい外形寸法に形成された筒状保管袋4内に挿入される。巻装体10は、筒状保管袋4内に挿入された状態では、筒状保管袋4が巻装体10とほぼ同寸に形成されているから、巻装状態に拘束維持される。浮力体1は、巻装体10として筒状保管袋4に挿入され、閉じ紐4aで開口部が閉じられた状態で保管・搬送等がなされる。また、図6の例では、巻装体10は、図例では2本のタイベルト5によって周体が締付けられた状態で前記巻装状態の拘束維持がなされる。浮力体1は、巻装体10として2本のタイベルト5によって締付けられた状態で保管・搬送等がなされる。
前記のように巻装体10として拘束維持された状態の浮力体1は、使用時には拘束部材としての筒状保管袋4或いはタイベルト5による拘束維持の解除がなされる。即ち、図5の例では、巻装体10が筒状保管袋4から取り出され、図6の例ではタイベルト5が取り外される。このように、筒状保管袋4或いはタイベルト5による拘束維持の解除がなされ、開閉部31が開とされると、発泡体2がその復元弾力により元の形状に復帰し、これによって、前記気泡及び透孔21…を含む外装袋体3の空間部分も膨張する。この外装袋体3の空間部分の膨張に伴い、前記開閉部31を通じて、外部より外装袋体3への給気が自動的になされる。これによって、浮力体1の自律膨張がなされ、その後開閉部31を閉とすることによって、浮力体1が使用状態とされる。この時、外装袋体3内に空気が充分に充満されていないと判断した場合は、給気部32を通じて人間の口から外装袋体3内に空気が補給される。給気部32は逆止弁付であるから、この給気部32から外装袋体3内の空気が排出されることがない。このように使用状態とされた浮力体1は、発泡体2が多くの気泡を含むことに加え、多数の透孔21…を有しているから、気密的な外装袋体3内には多くの空間部分が含まれ、発泡体自体2が軽量であることとも相俟って、水に浮かせたときには、当該浮力体1は大きな浮力を保有することになる。使用後は、前記要領で巻装体10を形成し、筒状保管袋4或いはタイベルト5によって巻装状態に拘束維持して保管しておけば、繰返しの再使用が可能とされる。
図7は、前記浮力体1の適用例であって、本実施形態に係る救命具の一例を示している。本実施形態の救命具6は、ライフジャケット形にアレンジされた救命胴衣であって、前開きの左右の前身頃61,62及び後身頃63からなる例を示している。前身頃61,62及び後身頃63は、1気室になるように構成されており、この前身頃61,62及び後身頃63の外装部は前記外装袋体3で覆われている。この外装袋体3には、それぞれの形状に合うよう裁断され、透孔21…(図1、図2等参照)を有した3枚の発泡体2が気密的に収納されている。前身頃61,62のそれぞれの下端部には、前記と同様の開閉部31,31が2個設けられ、左側の前身頃61の胸の位置には、前記と同様の給気部32が設けられている。救命具6には、差し込みバックル付のベルト7が取付けられており、使用時には、このベルト7がバックル結合されて、体にフィットさせた状態で着用できるように構成されている。
このように構成される救命具6は、ベルト7のバックル結合を解除した状態で、左右に折り畳まれ、2個の開閉部31,31を開とした状態で、前記と同様にして上端の始端部(一端部)1aから下端の終端部(他端部)1bに向け圧縮しながら巻き込んで巻装体10とすることができる(図3参照)。この巻装体を筒状保管袋4に挿入し、或いは、タイベルト5で締付けて(図5及び図6参照)、巻装状態に拘束維持した状態で保管等がなされる。使用時には、前記と同様に、拘束部材としての筒状保管袋4やタイベルト5による拘束を解除すると、それぞれの発泡体2の復元弾力により、自律膨張して図に示すようなライフジャケット形の救命具6とすることができる。各開閉部31を閉とした上で、外装袋体3内への空気の充満が不充分である場合は、給気部32より給気する。そして使用者は、この救命具6を着衣し、ベルト7をバックル結合すれば、速やかに避難態勢・救助態勢等に入ることができる。以上によれば、筒状保管袋4から巻装体10を取り出せば、勝手に膨らんで救命具6となり、すぐに着用できるという単純な構造であるので、老若男女問わず、誰でも容易に着用できる。
このような救命具6は、使用時には前記拘束部材4(5)による拘束を解除するだけで、所定の形状に自律膨張するから、従来のように、浮力体内に人為的に空気や炭酸ガス等の気体を供給して充満させる操作が殆ど不要であり、非常時等において迅速に対応でき極めて有益である。しかも、発泡体2は多くの気泡を含むことに加え、多数の21…を有しているから、気密的な外装袋体内には多くの空間部分が含まれ、発泡体2自体が軽量であることとも相俟って、大きな浮力が身体に付与される。使用後は、開閉部31…を開として、前記のように巻装体にしてこの状態に維持するようにすれば、再使用にも供することができる。
なお、前記実施形態においても、図1の例と同様に多数の透孔21…を有する発泡体2を用いた例について述べたが、透孔21…を有しないシート状体からなる発泡体を一枚或いは複数枚用いること、さらに、多数の透孔と多数の凸部とが規則的に配列された構造の発泡体、さらには多数の凸部と凹部とがエンボス状に配列された構造の発泡体等を用いることも可能である。
図8は本考案に係る浮力体に用いられる発泡体の他の例を示す。この例の発泡体2は、棒状体からなり、図例の発泡体2は、断面円形の円柱状に形成されているが、断面が長円形や楕円形、さらには略方形の棒状体であっても良い。また、横断面方向の透孔や凹部或いは凸部を有しているものであっても良い。この棒状体からなる発泡体2も、前記例と同様に開閉部31及び逆止弁付給気部32を有した外装袋体3に収納されて棒状の浮力体1とされる。このような棒状の浮力体1は、これ自体を水難者につかまらせることによって溺れを防止する簡易な救命具とすることができる。そして、浮力体1の始端部(一端部)1aから、終端部(他端部)1bに向け圧縮しながらa方向に巻き込むことによって巻装体(不図示)とし、これを図5或いは図6に示すような拘束部材(筒状保管袋4或いはタイベルト5)で拘束することによって巻装状態に維持するように構成することができる。
図9及び図10は、棒状体からなる発泡体を用いた浮力体の救命具への適用例を示す。両適用例は、いずれも背部から肩部を経て胸部の前面に回して相互に結合する首巻きつけタイプの救命具である。
図9に示す救命具6(浮力体1)を構成する棒状体の発泡体2は、その長手方向の中央部20を片側から求心方向に緩やかに凹む凹曲部22を有してやや細径とし、外装袋体3は、この発泡体2の外形状に沿うように形成されている。外装袋体3には前記各例と同様に開閉部31及び逆止弁付給気部32が設けられている。この外装袋体3に発泡体2が収納されて浮力体1、即ち、本例の救命具6が構成される。本例の救命具6(浮力体1)も、前記例と同様に浮力体1の始端部1aから終端部1bに向け、圧縮しながらa方向に巻き込むことによって巻装体(不図示)とし、これを図5或いは図6に示すような拘束部材(筒状保管袋4或いはタイベルト5)で拘束することによって巻装状態に維持するように構成される。この救命具6の使用に際しては、拘束部材4,5による拘束を解除して開閉部31を開とし、浮力体1を自律的に膨張させ且つ外装袋体3内に自動的に給気させた後、開閉部31を閉とする。次いで、自律膨張した救命具6を前記凹曲部22に相当する部分を頭部側にして背部に配し、発泡体2の中央部20に相当する部分を人体(不図示)の後頸部に宛がい両側部64,64を肩部を経て胸部の前面側に回す(矢印c参照)。そして、2対の雌雄差し込みバックル8,9をそれぞれ互いに胸前で結合して人体に対する装着が完了する。
図10に示す救命具6を(浮力体1)を構成する棒状体の発泡体2は、その長手方向中央部20の両側から求心方向に凹む左右各一対のくびれ部23,24を有し、外装袋体3は、この発泡体2の外形状に沿うように形成されている。外装袋体3には前記各例と同様に開閉部31及び逆止弁付給気部32が設けられている。この外装袋体3に発泡体2が収納されて浮力体1、即ち、本例の救命具6が構成される。本例の救命具6(浮力体1)も、前記例と同様に浮力体1の始端部1aから終端部1bに向け、圧縮しながらa方向に巻き込むことによって巻装体(不図示)とし、これを図5或いは図6に示すような拘束部材(筒状保管袋4或いはタイベルト5)で拘束することによって巻装状態に維持するように構成される。この救命具6の使用に際しては、拘束部材4,5による拘束を解除して開閉部31を開とし、浮力体1を自律的に膨張させ且つ外装袋体3内に自動的に給気させた後開閉部31を閉とする。次いで、自律膨張した救命具6を背部に配し、発泡体2の中央部20に相当する部分を人体(不図示)の後頸部に宛がい両側部64,64を肩部を経て胸部の前面側に回す(矢印c参照)。そして、2対の雌雄差し込みバックル8,9をそれぞれ互いに胸前で結合して人体に対する装着が完了する。この例の救命具6の場合、発泡体2がくびれ部23,24を有することにより、この部分の屈曲性が増し、両側部64,64を胸部の前面側に回す操作が図9に示す例よりし易くなる。
図9及び図10に示す例においては、雌雄差し込みバックル8,9に代えてベルトとすることはもとより可能である。また上記の説明では、首に巻きつけて使用するタイプの救命具6として説明したが、脇の間に通して胸部に巻きつけるように使用してもよいし、腰部に巻きつけるように使用してもよい。
図11(a)、(b)は、複数のブロック体からなる発泡体を用いた浮力体の適用例を示す。
図11(a)に示す浮力体1を構成する発泡体2は、複数の球体状のブロック体20,20・・・とされており、同じサイズのブロック体20,20・・・を外装袋体3内に並べるように封入されている。ブロック体20の形状は、球体状に限定されず、円錐、円柱、多角形の角錐、多角形の角柱など、様々な形状の立体をブロック体として用いることができる。外装袋体3の形状も図例に限定されず、図1の他、図7〜図10等に示すような各種救命具6に適用することができる。外装袋体3には前記各例と同様に不図示であるが開閉部(31)及び逆止弁付給気部(32)が設けられている。また本例の浮力体1も、前記例と同様に浮力体1の始端部(1a)から終端部(1b)に向け、圧縮しながら(a方向に)巻き込むことによって巻装体(不図示)とし、これを図5或いは図6に示すような拘束部材(筒状保管袋4或いはタイベルト5)で拘束することによって巻装状態に維持するように構成される。そして、この浮力体1の使用に際しては、拘束部材(4,5)による拘束を解除して開閉部(31)を開とすれば、浮力体1の自律膨張がなされ、その後開閉部31を閉とすることによって、浮力体1が使用状態とされる。
図11(b)に示す浮力体1を構成する発泡体2は、複数の球体状のブロック体20,20・・・とされており、この例はブロック体20,20・・・のサイズが大小異なり、ランダムに外装袋体3内に封入されている点で図11(a)の例と異なるものである。その他の構成は図11(a)の場合と同様であるので、説明を省略する。発泡体2は、このようにサイズが異なる球体状のものを複数用いてもよい。この他、ブロック体20,20はサイズが異なるだけでなく、形状も円錐、円柱、多角形の角錐、多角形の角柱など、様々な形状のものを用いてもよい。
なお、浮力体及び救命胴衣の気室数は、1気室に限定されず、2気室、3気室等としてもよい。気室が複数に分割されていれば、自立膨張時の立ち上がりを速くすることができ、また、例えばある気室に穴が開くなどして当該気室が密封状態でなくなっても、他の気室でカバーできるメリットがある。しかし、あまり気室数が多くなると構造が複雑になる。さらに浮力体及び救命具に設ける開閉部の位置も図例に限定されず、救命具のそれぞれのタイプに応じて、装着時の作業し易い位置が設定される。その他、ベルト7、開閉部31、給気部32、差し込みバックル8,9の形状、数、形成位置等も図例に限定されるものではない。加えて、拘束部材として、例示したような保管袋4やタイベルト5以外に、減圧パック(真空パック)や圧縮袋、収納容器とすることも可能である。
加えて本考案に係る浮力体の適用例として、浮き輪、ブイ、ゴムボート、水上避難テント(水上避難シェルター)、救助用ロープ付投擲ブイ、避難用床マットとしても使用できる水難救助用浮力体マット、プールや海等で用いられる各種インフレーティンググッズ等も挙げられる。
1 浮力体
1a 始端部(一端部)
10 巻装体
2 発泡体
21 透孔
3 外装袋体
31 開閉部
32 給気部
4 筒状保管袋(拘束部材)
5 タイベルト(拘束部材)
6 救命具

Claims (9)

  1. 軟弾性の発泡体と、空気の取込口及び排気口となる開閉部を有し該発泡体を収納する防水性の外装袋体と、を備えた浮力体であって、
    前記発泡体は、前記開閉部を開とした状態で、前記外装袋体内の空気を前記開閉部から排気させながら一端部より圧縮して巻き込むことによって巻装体とされ、
    前記巻装体は、拘束部材によって巻装状態に拘束維持され、前記拘束部材による拘束を解除すると、前記発泡体の復元弾力により自律して膨張して元の形状に復帰することを特徴とする浮力体。
  2. 請求項1に記載の浮力体において、
    前記発泡体は、シート状体からなることを特徴とする浮力体。
  3. 請求項2に記載の浮力体において、
    前記発泡体は、表裏に貫通する多数の透孔を有していることを特徴とする浮力体。
  4. 請求項1に記載の浮力体において、
    前記発泡体は、棒状体からなることを特徴とする浮力体。
  5. 請求項1に記載の浮力体において、
    前記発泡体は、複数のブロック体からなることを特徴とする浮力体。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の浮力体において、
    前記拘束部材は、前記巻装体とほぼ同寸に形成された筒状保管袋からなり、前記巻装体は当該保管袋に挿入された状態で前記巻装状態の拘束維持がなされるように構成されていることを特徴とする浮力体。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の浮力体において、
    前記拘束部材は、タイベルトからなり、前記巻装体は当該タイベルトによって周体が締付けられた状態で前記巻装状態の拘束維持がなされるように構成されていることを特徴とする浮力体。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の浮力体において、
    前記外装袋体には、前記開閉部とは別に、空気補給用の給気部が設けられていることを特徴とする浮力体。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の浮力体を用いて構成されたことを特徴とする救命具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112124533A (zh) * 2020-10-21 2020-12-25 浙江理工大学 一种适合于不同体型的啪啪圈式救生圈
JP2023016532A (ja) * 2021-07-21 2023-02-02 株式会社シマノ ライフジャケット

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