JP3203113B2 - 屋根昇降装置 - Google Patents

屋根昇降装置

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JP3203113B2
JP3203113B2 JP28353993A JP28353993A JP3203113B2 JP 3203113 B2 JP3203113 B2 JP 3203113B2 JP 28353993 A JP28353993 A JP 28353993A JP 28353993 A JP28353993 A JP 28353993A JP 3203113 B2 JP3203113 B2 JP 3203113B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドーム状構造物等の大
空間施設の屋根を昇降するために使用される屋根昇降装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ドームの多目的化が求められてお
り、中でも大規模ドームでは、野球とサッカーのどちら
にも使用可能なことが要求されている。
【0003】そして、野球用フィールドでは、他のイベ
ントの開催等を考慮して人工芝が望ましく、サッカー用
フィールドでは、天然芝が望ましいが、このような大規
模ドームの開発は行われていないのが現状である。
【0004】従来のドームでは、扇形の野球用フィール
ドと矩形のサッカー用フィールドとを同一平面上に形成
するために、観客席の一部を可動席にしている場合が多
いが、この場合には、フィールドは人工芝である。
【0005】すなわち、天然芝のフィールドに可動席を
設置する場合には、レール敷設方式では、レール部分が
邪魔になり、自走式では、タイヤにより天然芝が傷めら
れることになるため、人工芝が採用されている。
【0006】一方、現存するドームの屋根は、屋根の開
閉により分類すると、固定式屋根と平面的な開閉式屋根
に大別され、固定式屋根ドームでは、天然芝が枯れるた
め、恒久的な天然芝のサッカー用フィールドの設置は困
難である。
【0007】また、平面的な開閉式屋根ドームでは、恒
久的な天然芝のサッカー用フィールドの設置は可能であ
るが、天然芝の育成のために、屋根を開いて太陽光を導
入する必要があるため、フィールドの利用回数が極端に
制限されることになる。
【0008】図9は、特開平3−197732号公報に
開示されるドーム状構造物を示すもので、このドーム状
構造物では、地中に形成される最下部アリーナ11の上
方に可動部アリーナ13が配置されており、可動部アリ
ーナ13は、昇降式支柱15の上下動により昇降自在に
構成されている。
【0009】そして、このドーム状構造物では、可動部
アリーナ13を図に二点鎖線で示すように、下部観客席
17の上端まで下降することにより、最下部アリーナ1
1および可動部アリーナ13を同時に使用することが可
能である。
【0010】従って、可動部アリーナ13の上面に天然
芝を植えることにより、可動部アリーナ13を、芝グラ
ンドとしてサッカー等に使用することが可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のドーム状構造物では、可動部アリーナ13を
昇降式支柱15の上下動により昇降しているため、昇降
式支柱15のストローク分の深さを有する穴部19を地
中に形成する必要があり、また、昇降式支柱15が、可
動部アリーナ13の鉛直荷重,地震荷重あるいは風荷重
の水平荷重を分担する必要があり、支持機構が非常に大
規模になるという問題があった。
【0012】一方、可動部アリーナ13をワイヤーロー
プにより吊り持ちし、可動部アリーナ13を昇降するこ
とも考えられるが、この場合には、可動部アリーナ13
の荷重が大きいため、ワイヤーロープの条数が多くなる
ため滑車部分が大きくなり、また、機構も複雑になりメ
ンテナンスに多大な工数が必要になるという問題があ
る。
【0013】本発明は、かかる従来の問題を解決するた
めになされたもので、簡易な構造により大空間施設の屋
根を確実に昇降することができる屋根昇降装置を提供し
ようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の屋根昇降装置
は、大空間施設の屋根を支持するための屋根支持部が上
下方向に移動自在に収容される屋根支持柱と、前記屋根
支持柱内に上下方向に挿通され、前記屋根支持部に連結
されるナット部材に螺合され、下端を非拘束状態とされ
る螺子軸と、前記屋根支持部を前記屋根支持柱に沿って
上下方向に案内する案内手段と、前記屋根支持柱の上端
に横設される荷重支持構造体と、前記荷重支持構造体の
上面に配置される荷重支持部材と、前記螺子軸の上端に
カップリングを介して連結されるとともに前記荷重支持
構造体および荷重支持部材に挿通され、フランジ部を前
記荷重支持部材の上面に軸受部材を介して支持されるシ
ャフトと、前記シャフトを回転駆動する駆動機構とを有
するものである。
【0015】請求項2の屋根昇降装置は、請求項1にお
いて、前記大空間施設は、ドーム状構造物であるもので
ある。請求項3の屋根昇降装置は、請求項1または2に
おいて、前記大空間施設の屋根の上面には、サッカー用
フィールドが形成されているものである。
【0016】請求項4の屋根昇降装置は、請求項1ない
し3において、前記案内手段は、前記屋根支持柱の内側
に上下方向に形成される案内レールと、前記屋根支持部
にブラケットを介して配置され前記案内レールに沿って
転動する案内車輪とを有するものである。
【0017】
【作用】請求項1の屋根昇降装置では、駆動機構により
シャフトが回転されると、螺子軸が回転され、この螺子
軸の回転によりナット部材が螺子軸に沿って上下動し、
屋根を支持する屋根支持部が昇降される。
【0018】また、屋根の荷重が、ナット部材,螺子
軸,カップリング,シャフト,フランジ部,荷重支持部
材を介して、屋根支持柱の上端に横設される荷重支持構
造体により支持される。そして、螺子軸の下端がフリー
にされ、屋根支持部が案内手段により屋根支持柱に沿っ
て案内される。
【0019】請求項2の屋根昇降装置では、大空間施設
がドーム状構造物とされる。請求項3の屋根昇降装置で
は、大空間施設の屋根の上面に、サッカー用フィールド
が形成される。
【0020】請求項4の屋根昇降装置では、屋根支持部
が、案内車輪により、屋根支持柱の案内レールに沿って
上下方向に案内される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の詳細を図面に示す一実施例に
ついて説明する。図1は、本発明の屋根昇降装置の一実
施例を示すもので、図において符号21は、屋根を構成
する屋根構造体を示している。
【0022】この屋根構造体21の四隅には、図2に示
すように、屋根支持柱23が配置されている。屋根支持
柱23内には、屋根構造体21を支持するための屋根支
持部25が上下方向に移動自在に収容されている。
【0023】屋根支持柱23内には、螺子軸27が上下
方向に挿通され、この螺子軸27には、例えば、トラニ
オン型ナットからなるナット部材29が螺合されてい
る。ナット部材29は、図3に示すように、外筒31と
内筒33とからなる二重筒状をしており、内筒33に螺
子33aが形成されている。
【0024】また、内筒33と外筒31とは、キー35
により連結されており、外筒31にボス部37が形成さ
れている。そして、ナット部材29のボス部37に、屋
根支持部25が載置され支持されている。
【0025】屋根支持柱23の上端には、荷重支持構造
体39が横設されており、この荷重支持構造体39の上
面には、荷重支持部材41が配置されている。螺子軸2
7の上端には、図4に示すように、カップリング43を
介してシャフト45が連結されており、このシャフト4
5は、荷重支持構造体39および荷重支持部材41に挿
通されている。
【0026】シャフト45には、フランジ部47が形成
され、このフランジ部47が、荷重支持部材41の上面
に、ホワイトメタル等の軸受部材49を介して載置され
ている。
【0027】シャフト45は、スプライン51を介して
駆動軸53に連結されており、駆動軸53の上端には、
歯車55が固定され、この歯車55には、モータ57の
回転を減速する減速機59の歯車61が歯合されてい
る。
【0028】モータ57と減速機59とは、一対のはす
歯歯車63,64を介して連結されている。屋根支持部
25には、図5に示すように、ブラケット65を介して
案内車輪67が配置されており、この案内車輪67が、
屋根支持柱23の内側に形成される案内レール69に沿
って回転するように構成されている。
【0029】そして、螺子軸27の下端は拘束されてお
らず、自由な状態とされている。図6および図7は、上
述した屋根昇降装置が配置されるドーム状構造物の一例
を示すもので、図において符号71は、人工芝を用いた
野球用フィールドを示している。
【0030】この野球用フィールド71の外周には、多
数の観客席73が階段状に配置されている。観客席73
の上方には、矩形状の観客席用屋根75が配置されてい
る。
【0031】そして、野球用フィールド71の上方に
は、屋根構造体21が昇降自在に配置されている。屋根
構造体21は、矩形形状をしており、この屋根構造体2
1の上面には、天然芝を用いたサッカー用フィールド7
7が形成されている。
【0032】上述したドーム状構造物では、野球用フィ
ールド71を使用しての野球観戦時には、図6に示した
ように、屋根構造体21が、屋根支持柱23の最上部位
置まで上昇され、天井の高さが最も高くされる。
【0033】一方、サッカー用フィールド77を使用し
てのサッカー観戦時には、図8に示すように、屋根構造
体21が、屋根支持柱23の最下部位置まで下降され
る。しかして、以上のように構成された屋根昇降装置で
は、モータ57により減速機59を介してシャフト45
が回転されると、螺子軸27が回転され、この螺子軸2
7の回転によりナット部材29が螺子軸27に沿って上
下動し、屋根を支持する屋根支持部25が昇降されるた
め、簡易な構造により屋根を確実に昇降することができ
る。
【0034】また、屋根の荷重が、ナット部材29,螺
子軸27,カップリング43,シャフト45,フランジ
部47,荷重支持部材41を介して、屋根支持柱23の
上端に横設される荷重支持構造体39により支持される
ため、螺子軸27には、常に引っ張り力のみが作用する
ことになり、経済的な部材設計が可能になる。
【0035】なお、この理由は、一般に、部材に圧縮力
が作用する場合には、座屈を考慮する必要があり、部材
の耐力が、引っ張り力が作用する場合に比較して低下す
るため、作用する荷重の絶対量が同じでも大きな部材が
必要になるためである。
【0036】さらに、上述した屋根昇降装置では、ナッ
ト部材29にトラニオン型ナットを使用したので、屋根
支持部25に対する確実な支持が可能になる。また、モ
ータ57の回転が減速機59を介してシャフト45に伝
達されるため、充分な回転駆動力を得ることができる。
【0037】さらに、上述した屋根昇降装置では、螺子
軸27の下端がフリーにされ、屋根支持部25が案内車
輪67により屋根支持柱23に沿って案内されるため、
地震荷重,風荷重等により螺子軸27に応力が発生する
ことがなくなり、経済的な部材設計が可能になる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の屋根昇降
装置では、駆動機構によりシャフトが回転されると、螺
子軸が回転され、この螺子軸の回転によりナット部材が
螺子軸に沿って上下動し、屋根を支持する屋根支持部が
昇降されるため、簡易な構造により大空間施設の屋根を
確実に昇降することができる。
【0039】また、屋根の荷重が、ナット部材,螺子
軸,カップリング,シャフト,フランジ部,荷重支持部
材を介して、屋根支持柱の上端に横設される荷重支持構
造体により支持されるため、螺子軸には、常に引っ張り
力のみが作用することになり、経済的な部材設計が可能
になる。そして、螺子軸の下端がフリーにされ、屋根支
持部が案内手段により屋根支持柱に沿って案内されるた
め、地震荷重,風荷重等により螺子軸に応力が発生する
ことがなくなり、経済的な部材設計が可能になる。
【0040】請求項2の屋根昇降装置では、ドーム状構
造物の屋根を簡易な構造により確実に昇降することがで
きる。請求項3の屋根昇降装置では、サッカー用フィー
ルドを簡易な構造により確実に昇降することができる。
【0041】請求項4の屋根昇降装置では、屋根支持部
が案内車輪により屋根支持柱に沿って案内されるため、
案内手段を簡易に構成することができるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屋根昇降装置の一実施例を示す断面図
である。
【図2】屋根構造体の四隅に配置される屋根支持柱を示
す斜視図である。
【図3】図1のナット部材を示す断面図である。
【図4】図1の螺子軸の上部およびこの近傍を示す断面
図である。
【図5】図1のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図1の屋根昇降装置を備えたドーム状構造物の
一例を示す断面図である。
【図7】図6の上面図である。
【図8】図6のドーム状構造物において屋根構造体を野
球用フィールドに載置した状態を示す断面図である。
【図9】従来のドーム状構造物を示す説明図である。
【符号の説明】
21 屋根構造体 23 屋根支持柱 25 屋根支持部 27 螺子軸 29 ナット部材 39 荷重支持構造体 41 荷重支持部材 43 カップリング 45 シャフト 47 フランジ部 49 軸受部材 57 モータ 59 減速機 65 ブラケット 67 案内車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 善弘 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 増田 幸雄 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (56)参考文献 特開 平2−280299(JP,A) 特開 平5−25949(JP,A) 特開 平5−33517(JP,A) 実公 昭49−34572(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 7/16 E04B 1/343 102 E04B 5/43 E04H 6/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大空間施設の屋根を支持するための屋根
    支持部が上下方向に移動自在に収容される屋根支持柱
    と、 前記屋根支持柱内に上下方向に挿通され、前記屋根支持
    部に連結されるナット部材に螺合され、下端を非拘束状
    態とされる螺子軸と、前記屋根支持部を前記屋根支持柱に沿って上下方向に案
    内する案内手段と、 前記屋根支持柱の上端に横設される荷重支持構造体と、 前記荷重支持構造体の上面に配置される荷重支持部材
    と、 前記螺子軸の上端にカップリングを介して連結されると
    ともに前記荷重支持構造体および荷重支持部材に挿通さ
    れ、フランジ部を前記荷重支持部材の上面に軸受部材を
    介して支持されるシャフトと、 前記シャフトを回転駆動する駆動機構と、 を有することを特徴とする屋根昇降装置。
  2. 【請求項2】 前記大空間施設は、ドーム状構造物であ
    ることを特徴とする請求項1記載の屋根昇降装置。
  3. 【請求項3】 前記大空間施設の屋根の上面には、サッ
    カー用フィールドが形成されていることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の屋根昇降装置。
  4. 【請求項4】 前記案内手段は、 前記屋根支持柱の内側に上下方向に形成される案内レー
    ルと、 前記屋根支持部にブラケットを介して配置され前記案内
    レールに沿って転動する案内車輪と、 を有する ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    1項記載の屋根昇降装置。
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