JP3206829U - 補強土台の屋根へ設置構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】架台等から伝わる荷重や振動に晒されても補強土台上の外装材が破れない耐久性を有し、防水性の高い補強土台の屋根への設置構造を提供する。
【解決手段】補強土台10を野地板4上に載置し、野地板4を介して下部の構造材にネジ等で固定し、補強土台以外の野地板上に断熱ボード12、屋根防水シート13、屋根鋼板18を順に重ね、補強土台周囲に位置する屋根防水シートと屋根鋼板の端部を補強土台の側面に沿って上方へ立ち上げ、補強土台を上から土台防水シート15で被覆し、土台防水シートの周囲の端部は屋根鋼板と屋根防水シートの間に敷きこみ、立ち上げた屋根鋼板の端部と土台防水シートの継目に防水テープ16を貼り、補強土台の上から二重に鋼板17、19で被覆した。
【選択図】図6

Description

本考案は、住宅等の屋根に太陽電池モジュールを設置するために設ける補強土台の屋根への設置構造に関する。
資源に依存しないエネルギーの確保、環境保護等の点から太陽電池が注目され、住宅等の屋根上にも太陽電池モジュールを設置することが急速に普及している。環境面以外にも、太陽電池モジュールの発電によって家庭の消費電力を賄ったり、余剰電力を電力会社に売却するなどのユーザーに直結するメリットがあるものである。
太陽電池モジュールは通常南向きに傾斜した屋根に沿って並べられるが、屋上が略平らな無落雪屋根の場合は、屋根上にその地域の緯度に合わせた傾斜を有する架台を南向きに取り付け、その傾斜面に太陽電池モジュールを取り付けている。そして、この無落雪屋根の地方では冬季の積雪により埋没して発電が低下するのを防ぐため、積雪面よりも上方に太陽電池モジュールが位置するような架台の設置が必要とされている。
例えば、特開2000−101123号公報に示されるように、太陽電池パネルの取り付けフレームの一方端に取り付けた低脚支柱と、他方端に取り付けた高脚支柱とによって所定角度傾斜させた状態を形成する取付架台装置が知られている。このような架台における支柱の下端には通常プレート状の底板材が設けられ、平地であれば基礎コンクリートにアンカー等で固定される。
このような太陽電池モジュールや架台を屋根上に設置する上で、建物の構造や屋根の防水性に悪影響が無いこと、強風などで破損しないように太陽電池モジュールや架台が強固に固定されるということが重要な点である。もちろん既存の住宅では、そのような設備を設置することを想定していないので、上記のような架台を設置すると支柱下に荷重が集中し、屋根が破損する等の問題が生じる。従って、既存住宅にも設置できるような各種設置工法が提案されている。
一例として、特開平8−93159号公報には、屋根面に太陽電池モジュールの取り付け台として木質の桟木をスクリューネイル等で固定し、太陽電池モジュールと屋根面との間隔及び太陽電池モジュール相互に間隔を保持した状態に、桟木に対して個々の太陽電池モジュールをネジ止め手段で脱着可能に取り付けた太陽電池の取り付け方法が示されている。
この方法における桟木の固定と防水防火方法は、野地板の全面に防水紙を敷装し、この防水紙を介してたる木に重なる位置に、かつ屋根の勾配に沿って桟木を配置し、たる木に対して長いスクリューネイルを用いて固定する。そして桟木には、防水紙をさらに被覆し、その上に水切り用として側縁を折り曲げた捨板板金を被覆し、その後に桟木を除く屋根全面にわたって新たな防水紙と共に色彩石綿板を屋根葺き材として止め付け、桟木の捨板板金と色彩石綿板との接触隅角部にはシーリング材が施されている。この方法によって、屋根面の防火防水処理が従来の仕様で容易に施行できるとしている。
特開2000−101123号公報 特開平8−93159号公報
前述のように、降雪地帯に多い屋上が略平らな無落雪屋根の場合は、架台を設けて太陽電池モジュールを高い位置に傾斜させて固定するものである。したがって、高い位置にある太陽電池モジュールに作用する風力はモーメントとなって架台基部に作用する。さらに、架台基部は風による架台の揺れや微振動に長期に渡って晒されるので、屋根の外装材への固定部分から割れや破れを生じさせ、雨水や融雪水の進入に至る問題がある。
特許文献2の桟木を設置する方法は、架台基部にかかる荷重を桟木と屋根の接触面に分散させ、桟木が屋根の補強も兼ねる補強土台となる良い方法といえる。しかし、桟木上に配される捨板板金が一般の屋根に使用されるような一枚の薄鋼板では揺れや微振動で破れが生じ、防水性が保持できない。
通常長尺鋼板屋根では、端部を折り込んで接続させていくため、加工が可能な0.35mm程度の薄鋼板を用いる。破損を防止するために厚い鋼板を用いると、折り込む加工ができないし、接続や防水が難しくなる。屋根面に継目が生じ、コーキング材で埋めたのでは耐久性が良いとは言えない。
そこで本考案は、屋根上に太陽電池モジュールの固定部材や架台等を設置するために設ける桟木状の補強土台の設置構造において、架台等から伝わる荷重や振動に晒されても補強土台上の外装材が破れない耐久性を有し、防水性の高い補強土台の屋根への設置構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本考案の請求項1に係る補強土台の屋根への設置構造は、太陽電池モジュールの固定部材や架台31の土台となる桟木状の補強土台の屋根への設置構造であって、補強土台10を野地板4上に載置し、野地板4を介して下部の構造材にネジ等で固定し、補強土台10以外の野地板4上に断熱ボード12、屋根防水シート13、屋根鋼板14を順に重ね、補強土台10周囲に位置する屋根防水シート13と屋根鋼板14の端部を補強土台10の側面に沿って上方へ立ち上げ、補強土台10を上から土台防水シート15で被覆し、土台防水シート15の周囲の端部は屋根鋼板14と屋根防水シート13の間に敷きこみ、立ち上げた屋根鋼板14の端部と土台防水シート15の継目に防水テープ16を貼り、補強土台10の上から二重に鋼板17,19で被覆したものである。
補強土台10の土台防水シート15と防水テープ16の上から二重に鋼板17,19で被覆する構造としたから、補強土台10上の外装材を厚い鋼板として強度を確保できる。
本考案の請求項2に係る補強土台10の屋根への設置構造は、請求項1に記載の考案において補強土台10の外装として被覆する二重の鋼板17,19は、厚さ0.35mm以上0.6mm以下の鋼板を二枚重ねとすることを特徴としたものである。
二重に被覆する鋼板17,19は、厚さ0.6mmを越えるものでは、補強土台10の短手や桟鼻の板金折り込み作業において手による板金作業では厚すぎて困難であり、0.35mmを下回るような鋼板では強度が低く破損を防止できない。二枚重ねで0.7mm以上1.2mm以下の厚さの鋼板で補強土台10を保護することで、通常の板金作業が可能かつ破損しない補強土台10の外装を得ることができる。
請求項1に係る考案によれば、補強土台10の土台防水シート15と防水テープ16の上から二重に鋼板17,19で被覆するようにし、補強土台10上の外装材を厚い鋼板にしたから、架台31等の振動に晒されても耐久性、防水性の高い補強土台10の設置構造を提供できる。
請求項2に係る考案によれば、補強土台10の外装として被覆する二重の鋼板17,19は、厚さ0.35mm以上厚さ0.6mm以下の鋼板の二枚重ねとしたから、耐久性と防水性の高く、かつ通常の板金作業で施行可能な補強土台10の設置構造を提供できる。
図1は本考案の実施形態に係る太陽電地モジュールを架台を用いて設置した正面図である。 図2は図1の右側面図である。 図3は図1の平面図である。 図4は図1の斜視図である。 図5は架台固定金具を示す分解斜視図である。 図6は本考案の実施形態に係る補強土台の設置構造を示す分解説明図である。 図7は図6の防水構造の分解説明斜視図である。 図8は本考案の実施形態に係る補強土台の短手側面の鋼板の折り込みを示す分解斜視図である。 図9は図8の仕上がりを示す斜視図である。
以下、本考案に係る補強土台の屋根へ設置構造の一実施形態について図1から図9を参照して説明する。
図1から図4に示すのは、水勾配程度でほぼ平らな無落雪の屋根1に太陽電池モジュール30を架台31を用いて設置したものである。屋根1上の設けた補強土台10を土台として、縦材、横材で架台31を組み、太陽光モジュール30を屋根1上面から高い位置に傾斜させて固定している。
本実施例で示す屋根1は、一例として木造軸組構法で建築され、屋根材として長尺鋼板屋根を葺いたものを示す。木造軸組構法は柱間に桁や梁を架け、梁の上に束を立て、その上に母屋2と棟木で斜面を形成し、その上に間隔を開けて垂木3を屋根の勾配に沿って固定することを基本構造としている。積雪地において垂木よりも上の構造は、軽量で強度が高くメンテナンスが容易である点から長尺鋼板屋根による金属屋根が主流である。垂木3上に野地板4を隙間無く敷き、野地板4上に吊子等の金物を固定し、その上に押出発泡スチレンボード等の断熱ボード、アスファルトルーフィング等の防水シートを敷き詰め、その上に長尺鋼板屋根材を載せ、長尺鋼板屋根材のハゼと吊子金物をかしめて固定している。
次に上記のような木造軸組構法の屋根1へ補強土台10を設置する構造について説明する。
垂木3上の野地板4上に複数本の補強土台10を屋根1の勾配に沿って平行に配置し、補強土台10上からネジ等11により野地板4を通して構造材としての垂木3に固定する。補強土台10は断面105mm×150mmの長い木質の桟木である。ネジ等11は構造材として垂木3の下の軒桁や母屋2に達するようにすることが強固に固定できる点で望ましい。本実施例では、断面45mm×60mmの垂木3を455mm間隔に配置し、補強土台10を垂木3の4本毎、1820mm間隔に4本を配置し、長さは約2180mmとしている。
補強土台10以外の野地板4上には、押出発泡スチレンボード等の断熱ボード12、アスファルトルーフィングシート等の屋根防水シート13、長尺鋼板屋根材である屋根鋼板14を順に敷き詰める。断熱ボード12は発泡ウレタン等でもよい。また、屋根防水シート13はメンブレン防水で使用される合成ゴムや塩化ビニル、樹脂等の防水シートとしてもよい。
このとき、補強土台10周囲に位置する屋根防水シート13と屋根鋼板14の端部は補強土台10の側面に沿って上方へ立ち上げるようにしておく。そして、補強土台10を上から土台防水シート15で被覆し、土台防水シート15の周囲の端部は屋根鋼板14と屋根防水シート13の間に敷きこむようにする。土台防水シート15は、屋根防水シート13と同様のものである。
次に、立ち上げた屋根鋼板14の端部と土台防水シート15の継目に防水テープ16を貼り、防水処理を行う。防水テープ16は補強土台10の上面から側面にまたがるようにL字状に貼り付ける。本実施例で示す防水テープ16は50mm幅のアクリル樹脂テープを張り、その上に同じ50mm幅の両面粘着のブチルテープを貼り付けている。
次に補強土台10の上から下向き開口の略コの字形に成形した鋼板としての下層鋼板17を被せて被覆する。下層鋼板17は一般の長尺鋼板屋根材と同様のものであり、本実施例では厚さ0.35mmのメッキ鋼板を使用した。補強土台10上には防水テープ16として両面粘着のブチルテープが貼り付けされているので、その粘着剤によって補強土台10に密着して貼り付けされる。そして、図示しない板金釘によって補強土台10の側面で数箇所固定しておく。下層鋼板17の下端部は端部保護と防水のために補強土台10内側へ折り返しておく。
下層鋼板17を被せたときの補強土台10の長手方向の両端部は、図8、図9に示すように補強土台10の短手側面に立ち上げた屋根鋼板18の端部と折り込んでかしめておく。板金の折り込み18aとすることで、シーリング材等に頼る箇所を極力少なくして耐久性を得ることができる。また、屋根鋼板18と補強土台10上の土台防水シート15の継目にも同様に防水テープ16で防水処理を行っておく。
次に被覆した下層鋼板17上にシーリング材を接着固定手段として塗布し、その上から鋼板としての上層鋼板19を被覆する。上層鋼板19は下層鋼板17と同様な下向き開口の略コの字形に成形した薄鋼板で、本実施例では0.6mmの鋼板を使用した。上層鋼板19の長手方向の端部の処理は下層鋼板17の折り込み18aに重ねて折り込んでおく。
次に、以上のように設置した補強土台10に太陽電池モジュール30及び架台31の設置について説明する。
補強土台10には、長手方向の前後二箇所に載る、あるいはそれ以上の箇所に載る、架台固定金具32を設ける。架台固定金具32は鋼板を折り曲げたものであり、架台固定金具32には補強土台10上に載る平面視略四角形の水平部32aと、水平部32aの平面視の対辺同士をそれぞれ下向き、上向きに折り曲げた一対の下向き垂直片32b、上向き垂直片32cを設ける。
架台固定金具32はその水平部32aで補強土台10上面に載せ、下向き垂直片32bは補強土台10の長手側面を挟むように位置し、下向き垂直片32bに横向きの複数の固定孔を設け、固定孔に水平方向から防水処置を施したネジ等で架台固定金具32を補強土台10に固定する。
架台固定金具32の上向き垂直片32bは、補強土台10の上面から上方へと立ち上げられ、下向き垂直片32bと上向き垂直片32cは平面視で直交するようにしておく。
複数本の補強土台10の各々の架台固定金具32に連結する前後の架台梁33を設け、架台梁33は補強土台10と直交する方向が長手方向となる。架台梁33は薄鋼板を下向き開口の略コの字状の梁材であり、架台固定金具32のそれぞれの上向き垂直片32c間に上から嵌るように固定される。
ここで、前側とは太陽電池モジュール30が太陽に対面するほぼ南側であり、後側とはその反対のほぼ北側として説明する。前側の架台梁33の上に短い架台前脚34を立て、後側の架台梁33の上に長い架台後脚35を立てる。架台前脚34と架台後脚35は平面視がコの字状の鋼板製であり、その下端が架台梁33に固定される。
架台前脚34と架台後脚35の頂部の間に傾斜した架台傾斜梁36を設ける。架台傾斜梁36は下向き開口のコの字状の鋼板製であり、その両端部が架台前脚34と架台後脚35の頂部に固定される。実施例では、補強土台上面から架台前脚34、架台後脚35の上端までを約600mm、約1200mmとし、架台前脚34と架台後脚35の間隔を約1365mm、架台傾斜梁36の傾斜角度を水平から約30度としたものを示している。
架台傾斜梁36に複数枚の太陽電池モジュール30を取り付ける。実施例では、808mm×1580mmの大きさの太陽電池モジュール30を2段4列に8枚配置したものを示している。これらは、設置される屋根の大きさにより適宜増設される。
以上のように屋根1上に補強土台10を土台として太陽電池モジュール30、架台31を設置することで、重量や風による荷重を補強土台10の設置長さに分散することができるので、既存建物へ設置可能性を大いに高め、太陽電池モジュールの普及に寄与するものである。また、補強土台10の設置は屋根自体の強度を高めるので、耐震性の向上も期待できる。
本実施例では、太陽電池モジュール30に作用する風荷重や振動は、架台固定金具32の下向き垂直片32bを固定しているネジ等を通じて補強土台10に伝えられる。しかし、架台固定金具32下の補強土台10は二重の鋼板17,19で強度が高く被覆されているので、ネジ等の孔の部分から鋼板が破れることが無く、耐久性、防水性が高い設置構造となる。
また、補強土台10に二重の鋼板17,19を被覆する下地においても、上記説明した防水シートや屋根鋼板14等の重ね方や位置関係とすることで、屋根1上面に不要な継目を生じさせず、防水性の高い設置構造となる。
以上の本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、木造軸組構法による建物において土台補強10を垂木3やその下の母屋2等に固定する例を示したが、野地板下の構造材にネジ等で固定されればよく、ツーバイフォー工法における屋根のトラス材等に固定するようにしてもよい。
また、補強土台10上に架台31を固定するために架台固定金具32を用いた例を示したが、補強土台10への固定構造はこれに限らず、L字状の固定部材を補強架台10の上面に取り付け、その上に架台等を構築するようにしてもよい。
また、補強土台10の外装となる下層鋼板17を0.35mm、上層鋼板19を0.6mmで被覆する例を示したが、これは0.35mmの鋼板の安価である点と二重で約1mmの厚さの強度が得られるメリットがあるからである。しかしながら、これに限らず両方を0.6mmの厚さにしてもよい。
1 屋根
2 母屋
3 垂木
4 野地板
10 補強土台
11 ネジ等
12 断熱ボード
13 屋根防水シート
14 屋根鋼板
15 土台防水シート
16 防水テープ
17 下層鋼板
18 屋根鋼板
18a 折り込み
19 上層鋼板
30 太陽電池モジュール
31 架台
32 架台固定金具
32a 水平部
32b 下向き垂直片
32c 上向き垂直片
33 架台梁
34 架台前脚
35 架台後脚
36 架台傾斜梁

Claims (2)

  1. 太陽電池モジュールの固定部材や架台の土台となる桟木状の補強土台の屋根への設置構造であって、
    補強土台を野地板上に載置し、野地板を介して下部の構造材にネジ等で固定し、
    補強土台以外の野地板上に断熱ボード、屋根防水シート、屋根鋼板を順に重ね、補強土台周囲に位置する屋根防水シートと屋根鋼板の端部を補強土台の側面に沿って上方へ立ち上げ、
    補強土台を上から土台防水シートで被覆し、土台防水シートの周囲の端部は屋根鋼板と屋根防水シートの間に敷きこみ、立ち上げた屋根鋼板の端部と土台防水シートの継目に防水テープを貼り、
    補強土台の上から二重に鋼板で被覆した補強土台の屋根への設置構造。
  2. 前記補強土台上に二重に被覆した鋼板は、厚さ0.35mm以上0.6mm以下の鋼板を二枚重ねとすることを特徴とした請求項1記載の補強土台の屋根への設置構造。
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