JP3207331B2 - ハーベスト式製氷装置 - Google Patents

ハーベスト式製氷装置

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JP3207331B2
JP3207331B2 JP06653495A JP6653495A JP3207331B2 JP 3207331 B2 JP3207331 B2 JP 3207331B2 JP 06653495 A JP06653495 A JP 06653495A JP 6653495 A JP6653495 A JP 6653495A JP 3207331 B2 JP3207331 B2 JP 3207331B2
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正彦 藤瀬
桂三 門野
博 柏木
昌弘 足立
舜治 蜂須賀
義興 喜多村
善雄 五町
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハーベスト式製氷装
置に関し、特に製氷効率の向上を図った製氷装置に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術】ハーベスト式製氷装置は、内部に冷凍回
路の冷媒を循環させた複数の製氷板の表面に冷水を散水
してこれを氷結させ、一定の厚みに成長した時点で前記
冷媒に換えて冷凍回路における圧縮機出口側の冷媒ホッ
トガスを循環させ、氷を製氷板から剥離させ自重により
落下させて蓄熱槽内に蓄えるものである。
【0003】この装置は、夜間電力を利用したビル空調
用や、地域冷暖房用空調システムに用いたり、食品、精
選品などの冷蔵用や、化学反応プロセスにおける非常ま
たは急冷用に用いたり、人工降雪装置などにおける製氷
装置として好適である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
製氷装置に用いられる従来の製氷板は、2枚のステンレ
ス製薄板を成型加工によって閉じ合わせて蛇行状に曲成
された冷媒通路を形成せしめ、周縁をシーム溶接した構
造であるため、高度な加工技術を必要とし、1枚あたり
のコストが高くなり、シーム溶接機の大きさによる制限
より大型化も困難であった。また、製氷板内での冷媒は
入口側で100%液冷媒であり、出口部では完全にガス
化する、いわゆる直膨式であるため、冷媒流路断面を確
保するための構造及び強度上の制限によって大容量化へ
の対応が難しかった。したがって、必要製氷量を確保す
るには多数の製氷板を必要とし、またそれに応じた冷凍
回路の規模を必要としていた。
【0005】また、この製氷装置における別の問題とし
て、氷の生成時間と脱氷のタイミングの取り方がある。
すなわち、製氷板表面に結晶する氷が成長するに従って
熱交換効率、即ち製氷能力が低下し、単位時間当たりに
得られる氷量が少なくなる上に、生成した氷が製氷板の
左右両端部を含めて周囲全体を囲んでしまうと、脱氷時
において自重による落下に時間がかかるとともに、脱氷
ミスも生ずる。これを防止するために、製氷板の左右両
端部に水がかからないように製氷板表面への水の供給部
分を制限した場合にはその分製氷に有効な面積を減ずる
ことになる。
【0006】また、特に無人運転時において、脱氷ミス
に気付かずに運転継続すると、氷厚みが徐々に増し、隣
接する製氷板を含めて氷がブロッキングを生じ、製氷装
置として機能停止する虞れがあり、このために安全を見
込んで十分な脱氷時間の設定を必要とし、製氷効率を低
下させる要因となっていた。
【0007】この発明は、以上の問題を解決するもので
あって、その目的は、製氷板の1枚あたりのコストを大
幅に削減するとともに、サイズの自由度や、大容量化を
可能し、製氷板の単位面積当たりの製氷能力を大幅に増
大させ装置全体のコンパクト化を図ったハーベスト式製
氷装置を提供するものである。
【0008】またこの発明の他の目的は、製氷板の製氷
有効面積を減ずることなく生成した氷が製氷板の左右両
端部での生成を防止し周囲全体を囲うことのないハーベ
スト式製氷装置を提供するものである。
【0009】さらにこの発明の他の目的は、脱氷ミスを
生ずることがないハーベスト式製氷装置を提供するもの
である。
【0010】またさらにこの発明の他の目的は、脱氷時
間を短くして製氷効率を高めることができるハーベスト
式製氷装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、ハーベスト式製氷装置に
置いて、内部に冷媒流路を形成したアルミ合金製押出成
形体からなる製氷板を備え、前記冷媒流路への冷媒供給
方式として、前記製氷板に供給される冷媒の一部を蒸発
させ該製氷板を通過した後の冷媒が気液二相流となる
循環方式を採用したことを特徴とする。
【0012】請求項2にかかる発明は、前記製氷板が、
内部に押出方向に沿って複数の冷媒流路を開口させ、か
つ当該冷媒流路の表面積が1.1倍以上に拡大するイン
ナーフィンが形成されている製氷板本体と、該本体の上
下に一体化され、一端ないし両端が冷媒配管に接続する
とともに前記冷媒流路に連通する複数の冷媒分配用細孔
を有した上下ヘッダーとを備え、当該下部ヘッダーは前
記製氷板本体の厚さに加え10mm以下の厚みに形成さ
れていることを特徴とする。
【0013】請求項3にかかる発明は、前記製氷板の表
面を亜鉛または亜鉛及び封孔剤による処理を施したこと
を特徴とする。
【0014】請求項4にかかる発明は、前記製氷板本体
及び下部ヘッダーの左右両端部に、当該製氷板との濡れ
角度が鈍角となる形状体を有することを特徴とする。
【0015】請求項5にかかる発明は、前記製氷板の下
部に対向配置された投光器及び受光器とからなり、光の
錯乱状態により前記製氷板下部に生成する氷が一定の厚
さになることを検出する手段を有することを特徴とす
る。
【0016】
【作用】請求項1の構成によれば、製氷板はアルミニウ
ム合金押出成形体を採用しているため、製氷板に供給さ
れる冷媒の一部を蒸発させ該製氷板を通過した後の冷媒
が気液二相流となる液循環方式に適した構造とすること
が可能となる。即ち、液循環方式では製氷板に供給され
る冷媒液の一部しか蒸発させないため、冷媒流路断面積
が同一のときは直膨式に比べて流路長さを短くする必要
がある。ステンレス鋼製氷板では、冷媒流路が1ヶ所し
かなく、冷媒が製氷板全面に亘って折返しながら流れる
ため流路長が長くなるが、アルミニウム合金押出成形
体では、上・下ヘッダーを通じて複数の流路が設けられ
るため流路長さを短くすることができ、液循環方式に適
した構成の製氷板とすることができる。なお、必要に応
じて上・下ヘッダーに仕切を設けることにより複数折返
し構造とすることも可能であるので、製氷板高さが短い
場合であっても冷媒出口における気・液比を自由に選択
することが可能である。
【0017】このように、製氷板の冷媒流路断面積、流
路長さ及び冷媒流量等を自由に選択できることにより、
製氷装置としての種々な条件に対して最適な形状の製氷
板を選択することが可能となる。
【0018】また、アルミニウム押出成型体による製氷
板は、製氷板本体と上・下ヘッダーとをTIG又はMI
G溶接によって製作することができるため、ステンレス
鋼製氷板のようなシーム溶接機による製作サイズの制限
を受けることがなく、製作する製氷板の大きさに対する
自由度が大きい。
【0019】従って、従来の製氷板よりも大型でかつ実
用的なサイズの製氷板の採用が可能となり、さらに冷媒
循環方式の採用によって製氷板全面における冷媒の強制
流動蒸発が確保され、蒸発伝熱係数が増大し、製氷能力
が大幅に増大する。この結果、必要な製氷板面積の減
少、必要な製氷板枚数の減少に伴う製氷装置のコンパク
ト化が図られ、低廉なハーベスト式製氷装置を提供する
ことができる。
【0020】請求項2の構成によれば、冷媒流路断面に
インナーフィンを形成することによって内面積の増大及
び流路相当直径の減少を図り、蒸発伝熱係数を増大させ
る。下部ヘッダーに複数の冷媒分配用細孔を設けること
によって製氷板内部の各冷媒流路へ均等に冷媒を供給
し、製氷板全面にわたって均一な冷媒蒸発を起こさせ、
有効な製氷面として活用する。また、下部ヘッダーの厚
みを製氷板本体の厚み+10mm以下におさえて脱氷を
容易に行わせ、脱氷時間の短縮即ち運転時間に占める製
氷時間の割合を増大させる。
【0021】これらの結果、製氷板単位面積当たりの製
氷能力を増大させ、請求項1の目的に対する更なる支援
を行う。
【0022】請求項3の構成によれば、アルミ合金の表
面に亜鉛または亜鉛及び封孔剤による処理を施すことに
より、製氷板に散布する水が腐食性の強い場合、或いは
使用環境が悪くアルミ合金の耐食性が劣る場合に使用す
ることができる。
【0023】請求項4の構成によれば、製氷板の左右両
端部に氷が生成することを防止できること、及びその形
状が製氷板と鈍角をなすことにより氷の剥離を容易にす
ることができ、脱氷がよりスムーズに行われる。
【0024】請求項5の構成によれば、ハーベスト式製
氷装置では、脱氷に失敗すると氷のブロッキングを生じ
るため、安全のために脱氷時間を長くする必要があった
が、これにより、脱氷の失敗を検出し、自動的に対策を
講じるようにすれば、脱氷時間の設定は必要最小限でよ
く、運転時間に占める製氷時間の割合が増大し、製氷効
率を高くすることができる。
【0025】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。
【0026】図1はこの発明にかかるハーベスト式製氷
装置の全体構成の概略を示すものである。図1における
冷凍回路は、圧縮機1、凝縮器2、膨脹弁3,4、フラ
ッシュタンク5、冷媒ポンプ6とこれらを結ぶ配管とを
備え、この配管経路の上下に切替用の2対の自動弁7
a,7bを介して冷媒流路を接続したアルミ合金製押出
成形体からなる複数の製氷板8が配列されている。な
お、図では二つの製氷板8を配置した状態が示されてい
るが、実際にはそれより多数であって、縦列状態に配置
される。
【0027】各製氷板8の上部には散水用タンク9が配
置され、また下部には蓄熱槽10が配置されており、こ
こに蓄えられる冷水又は氷水の混合物は図示しない空調
装置側に循環供給される。また製氷時において、ここに
蓄えられた水は冷水ポンプ11を介して散水用タンク9
に供給され、ここに設けたノズル12を通じて各製氷板
8に散布される。
【0028】冷凍回路は、前記製氷板8に対して製氷サ
イクルおよび脱氷サイクルを交互に繰返すものであり、
以下の作用をなす。
【0029】[製氷サイクル]まず製氷サイクルにおい
ては、各自動弁7a,7bのうち、製氷用自動弁7aは
開き、脱氷用自動弁7bは閉じられる。冷媒ガスは圧縮
機1によって断熱圧縮されて高温高圧のホットガスとな
り、凝縮器2で凝縮する。凝縮した高温高圧の冷媒は、
膨脹弁3を通ってフラッシュタンク5に導かれて断熱膨
脹し、その一部が蒸発して低温低圧ガスとなり、残りは
低温低圧の液となり、二相に分離された状態でフラッシ
ュタンク5内に蓄えられる。
【0030】このうちの冷媒液がフラッシュタンク5の
下部より冷媒ポンプ6によって自動弁7aを経て各製氷
板8に供給され、該製氷板の下部から上部に向けてその
内部の冷媒流路を流れ、その一部が蒸発することによっ
て、製氷板8の外表面に散布された水を冷却し、表面に
氷を生成させる。
【0031】この方式にあっては製氷板8内で冷媒の一
部のみを蒸発させる、冷媒循環方式が採用され、製氷板
8を通過した後の冷媒は気液二相流となってフラッシュ
タンク5に戻り、同伴液と分離された冷媒ガスのみが圧
縮機1側に供給され、前述のサイクルを繰返す。
【0032】[脱氷サイクル]以上の製氷サイクルによ
って、氷が所定の厚みにまで成長すると、自動弁7aを
閉じ、自動弁7bを開けて圧縮機1の出口の高温高圧の
ホットガスを製氷板8の上部側から下部側に向けて供給
する。
【0033】製氷板8の内部に供給されたホットガスの
凝縮熱によって製氷板8の表面との接触面で氷は融解
し、製氷板8の表面に成長した氷塊は自重によって脱落
し、蓄熱槽10に蓄えられ、以下順次製氷および脱氷サ
イクルを繰返す毎に蓄熱槽10内の氷量が増すことにな
る。
【0034】製氷板8を通過し、凝縮した高温高圧冷媒
は膨脹弁4を通過して断熱膨脹し、フラッシュタンク5
内に戻り、ガスは圧縮機に吸引され、液は製氷板8内へ
供給される循環冷媒の一部となる。
【0035】なお、アルミ合金の表面に亜鉛または亜鉛
及び封孔剤による処理を施すことにより、製氷用の水が
腐食性の強い場合、或いは使用環境が悪くアルミ合金の
耐食性が劣る場合にも使用することができる。
【0036】また、前記各製氷板8を複数のブロック毎
に密集配置し、各ブロック毎に製氷、脱氷のサイクルを
交互に繰り返すことによって常時蓄熱槽10に氷が供給
されるようにできる。なお、図1では蓄熱槽が製氷板の
下に設置されている場合を例示したが、蓄熱槽が製氷板
を離れて設置される場合には、氷水搬送装置によって移
送することができる。
【0037】さらに、以上の製氷装置は、氷水だけでな
く、冷水のみ、氷のみ、及び温水も作り出すことができ
る。なお、図1では蓄熱槽が製氷板の下に設置されてい
る場合を例示したが、蓄熱槽が製氷板と離れて設置され
る場合には、氷水搬送装置によって移送することができ
る。
【0038】冷水のみを得たい場合には前記製氷サイク
ルのみを連続させるとともに、製氷板8内での冷媒の蒸
発温度を高くする、または製氷時よりも高い温度の水を
製氷板8の表面に散布すれば、熱交換により冷水が順次
得られる。この場合、蓄熱槽10に蓄えられた水を循環
することなく散布すれば極度な水温の低下および氷の生
成を回避できる。
【0039】逆に、氷のみ得たい場合には前述の製氷,
脱氷サイクルを交互に繰返すとともに、蓄熱槽10上に
氷−水分離用の孔明きベルトコンベアなどを配置してお
き、氷のみを分離してコンベアで別の保管場所に移送す
れば良い。
【0040】さらに温水を得たい場合には、脱氷サイク
ルのみを連続させることにより製氷板8を通じてホット
ガスと熱交換した水は順次昇温されることになる。この
場合には得られた温水は冬期における暖房用の空調など
に用いることができる。
【0041】次に製氷板8の詳細を図2〜4を用いて説
明する。
【0042】図における製氷板8は、所定厚みtの板状
に形成されたアルミ合金製押出成形体からなり、かつ内
部に押出方向に沿って複数の冷媒流路20aを所定ピッ
チで平行に開口させた製氷板本体20と、本体20の上
部に一体化され、一端又は両端が前記冷凍回路の冷媒配
管に接続するとともに、前記冷媒流路20aに連通する
アルミ合金押出成形体からなる上部ヘッダー21と、本
体20の下部に一体化され、かつ一端又は両端が前記冷
凍回路の冷媒配管に接続するとともに、前記冷媒流路2
0aに連通するアルミ合金押出成形体からなる下部ヘッ
ダー22と、前記本体20及び下部ヘッダー22の両側
部に取付けられ濡れ角度θが鈍角となる形状のゴム、テ
フロンなどからなる側板23(形状体)とからなってい
る。
【0043】前記本体20における各冷媒流路20aの
断面形状は円、楕円、四角等自由に選択することがで
き、また図3(a),(b)に例示するようにその内部
には表面積が1.1倍以上に拡大した凹凸状のインナー
フィン20bを押出成形により形成させ、このインナー
フィン20bによって相当直径を減少させ、内部伝熱面
積を拡大させることにより冷媒側伝熱係数を増大させる
ことができる。
【0044】前記下部ヘッダー22の厚さTは、図4に
示すように、少なくとも前記本体20の厚さt+10m
m以下の厚さtに設定されることによって脱氷時の氷の
落下をスムーズにしたもので、その長手方向に開口され
た長孔状の一本の冷媒流路22aに直交して複数の細孔
22bを形成し、本体20側の各冷媒流路20aに連通
させている。
【0045】各細孔22bは冷媒流路22aに比べて十
分小さな径に設定されることにより冷媒の分配箱を兼用
し、下部ヘッダー22a内を流れる冷媒は細孔22bを
通じて各冷媒流路20a内に均等に分配供給され、これ
により本体20の全表面積を熱交換面として有効に活用
可能としている。なお、細孔22b出口に共有通路22
cを設けることにより細孔22bの位置は冷媒流路20
aの位置を考慮することなく設けることができる。
【0046】なお、前記側板23の形状は図5(a)〜
(c)に示す経緯によって設定された。
【0047】すなわち、同図(a)に示すように本体2
0の左右両側部に側板23が配置されていない場合、製
氷板全面に水を供給すると、氷の生成に伴って水のぬれ
表面が増加し、この結果製氷サイクルで成長した氷イ
は、本体20の表裏を結んでその周囲全体を取り巻く形
で結氷し、脱氷サイクルに支障をきたし、脱氷時間が長
くなったり、脱氷ミスを生ずる。
【0048】これを防止するためには同図(b)に示す
ように氷が回り込まないように両側部に壁23´に相当
するものを取付けることがまず考えられるが、実際には
壁23´との入隅部分で氷が固着したままで剥離し難
く、スムーズな脱氷が行われなかった。そこで各種側板
形状を検討した結果、同図(c),(d)及び図3に示
すように濡れ角度θが鈍角となる形状の側板23とする
ことで脱氷がスムーズになり、この形状が有効であるこ
とが判明した。
【0049】この発明を実現するためには、製氷板本体
8の両端部に鈍角の形状をもたせたアルミニウム合金押
出成形体とすることも可能であるが、前記のように、ゴ
ム、テフロン等の形状体を製氷板の両端部に貼り付ける
方法でも十分に機能する。
【0050】次に前述の製氷,脱氷の切替検出用の検出
手段を図6,7を用いて説明する。この検出手段は図6
に示すように列設された複数の製氷板8の下部におい
て、これらを挾んだ両側に対向配置された一対の投光器
30及び光電変換素子からなる受光器31を備え、投光
器30の光軸Lを受光器31の受光面に向けて固定配置
したものであり、各製氷板8の下部において氷イが光軸
に干渉する位置までの厚みd以上に成長すると受光器3
1の受光量が低下することを利用してこれを検出信号と
して取り出し、マイコン等による装置の運転制御要素と
している。
【0051】図7はその運転シーケンスを示すもので、
装置稼動初期状態ではまず製氷サイクル(ステップ1)
となる。氷イが成長していない状態では受光器31の受
光量は一定に保たれており、その出力は設定下限値を上
回っている。この状態から製氷板8の下部に所定の厚み
d以上にまで氷イが成長すると、投光器30から出光さ
れた光の一部はこの氷イによって散乱する結果、受光器
31の受光量は低下し、着氷による氷量の成長が確認さ
れる(ステップ2)。これにより図示しない切替え回路
が駆動され自動弁7aを閉じ、自動弁7bを開け、脱氷
サイクルに切り替わる(ステップ3)。全ての氷イが落
下すると、再び受光器31の受光量は初期値に復元する
結果、設定下限値を上回り、脱氷が確認されると(ステ
ップ4)この信号を受けて再び切替え回路を通じて自動
弁7aを開け、自動弁7bを閉じることにより再びステ
ップ1の製氷サイクルが繰り返される。また蓄熱槽10
が満氷状態(ステップ5)になると、運転停止処理(ス
テップ6)がなされ全ての稼動を停止することになる。
【0052】なお、氷イの下端厚みdと投受光器30,
31の位置関係は生成する氷量と脱氷に好都合な要素を
加味して設定される。この構造にあっては、製氷板8が
多数あるにもかかわらず、一対の投受光器30,31の
みによって検出がなされるため経済的であるとともに、
全ての箇所が脱氷しなければ元の受光量に回復しないこ
とから、脱氷ミスを生ずることがない利点がある。
【0053】また、この投受光器30,31は、製氷・
脱氷をタイマー又はその他の方法によって行うシステム
においては、氷の過成長を検出することによって氷のブ
ロッキングを防止する手段として使用することができ
る。
【0054】さらに、脱氷時に散水槽9に設けられた散
水ノズル12を閉じる又は散水槽9を製氷板のブロック
毎に仕切り、脱氷中のブロックに相当する部分への冷水
供給を停止するなどにより脱氷中の製氷板8への冷水の
供給を停止すると、脱氷時間を短くすることができ、製
氷効率の向上を図ることが可能である。
【0055】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、請求項1の発明に係るハーベスト式製氷装置にあっ
ては、製氷板はアルミ合金製押出成形体からなるので
製氷板に供給される冷媒の一部を蒸発させ該製氷板を通
過した後の冷媒が気液二相流となる液循環方式を採用す
ることができ、液循環方式を採用することにより従来の
直膨式より伝熱効率が高くなる結果、コンパクトで低廉
なハーベスト式製氷装置を提供することができる。
【0056】請求項2の構成とすることにより、インナ
ーフィンを形成させることにより冷媒蒸発伝熱係数をよ
り大きくすることができるとともに、ヘッダーに複数の
分配用細孔を設けることにより、製氷板本体内の各冷媒
流路に均一に冷媒を供給することができ、製氷板全面を
有効に利用可能となし、さらに下部ヘッダーを製氷板本
体の厚さ+10mm以下の厚みにすることにより、脱氷
をスムーズに行わせることができ、単位面積当たりの製
氷能力を大幅に増大できる。
【0057】請求項3の構成とすることで、アルミ合金
の表面に亜鉛または亜鉛及び封孔剤による処理を施すこ
とにより、製氷用の水が腐食性の強い場合、或いは使用
環境が悪くアルミ合金の耐食性が劣る場合に使用するこ
とができる。
【0058】請求項4の構成とすることで、製氷板の端
部に氷が生成することを防止でき、脱氷がスムーズに行
われる。また、その形状が製氷板と鈍角をなすことによ
り、脱氷がよりスムーズに行われる。
【0059】請求項5の構成とすることで、ハーベスト
式製氷装置では、脱氷に失敗すると氷のブロッキングを
生じるため、安全のために脱コンクリート時間を長くす
る必要があったが、これにより、脱氷の失敗を検出し、
自動的に対策を講じるようにすることができるので、脱
氷時間は必要最小限でよく、製氷効率を高くすることが
できる。
【0060】したがって、この発明によれば、ビル空調
用、地域冷暖房などの夜間電力利用の蓄冷システム用の
製氷装置、或いは食品、生鮮品などの冷蔵用製氷装置
や、科学反応プロセスなどにおける非常用、急冷用の製
氷装置、さらには人工降雪用製氷装置に用いて好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるハーベスト式製氷装置の全体構
成を示すシステム系統図である。
【図2】同装置に用いられる製氷板の正面図である。
【図3】(a),(b)は図2のA−A線断面図であ
る。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】側板の形状を定めた経緯の説明用平面図であ
【図6】製氷板と検出用投受光器との位置関係を示す説
明図である。
【図7】同投受光器を用いた装置の運転シーケンスを示
すフローチャートである。
【符号の説明】 1 圧縮機 2 凝縮器 3,4 膨脹弁 5 フラッシュタンク 6 冷媒ポンプ 8 製氷板 9 散水用タンク 10 蓄熱槽 11 冷水ポンプ 12 ノズル 20 製氷板本体 20a 冷媒流路 20b インナーフィン 21 上部ヘッダー 22 下ヘッダー 22a 冷媒流路 22b 細孔 23 側板(形状体) 30 投光器 31 受光器
フロントページの続き (72)発明者 藤原 克仁 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 藤瀬 正彦 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 門野 桂三 大阪府大阪市西淀川区竹島4丁目7番32 号 株式会社ササクラ内 (72)発明者 柏木 博 大阪府大阪市西淀川区竹島4丁目7番32 号 株式会社ササクラ内 (72)発明者 足立 昌弘 大阪府大阪市西淀川区竹島4丁目7番32 号 株式会社ササクラ内 (72)発明者 蜂須賀 舜治 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株 式会社大林組本店内 (72)発明者 喜多村 義興 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株 式会社大林組本店内 (72)発明者 五町 善雄 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株 式会社大林組本店内 (56)参考文献 特開 平5−240474(JP,A) 実開 昭57−145965(JP,U) 実開 平7−2865(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25C 1/12 F24F 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に冷媒流路を形成したアルミ合金製
    押出成形体からなる製氷板を備え、前記冷媒流路への冷
    媒供給方式として、前記製氷板に供給される冷媒の一部
    を蒸発させ該製氷板を通過した後の冷媒が気液二相流と
    なる液循環方式を採用したことを特徴とするハーベスト
    式製氷装置。
  2. 【請求項2】 内部に押出方向に沿って複数の冷媒流路
    を開口させ、かつ当該冷媒流路の表面積が1.1倍以上
    に拡大するインナーフィンが形成されている製氷板本体
    と、該本体の上下に一体化され、一端ないし両端が冷媒
    配管に接続するとともに前記冷媒流路に連通する複数の
    分配用細孔を有した上下ヘッダーとを備え、当該下部ヘ
    ッダーは前記製氷板本体の厚さに加え10mm以下の厚
    みに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    ハーベスト式製氷装置。
  3. 【請求項3】 前記製氷板の表面亜鉛または亜鉛及び
    封孔剤による処理を施したことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のハーベスト式製氷装置。
  4. 【請求項4】 前記製氷板本体及び下部ヘッダーの両端
    部に、当該製氷板との濡れ角度が鈍角となる形状体を有
    することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載のハーベスト式製氷装置。
  5. 【請求項5】 前記製氷板の下部に対向配置された投光
    器及び受光器とからなり、光の錯乱状態により前記製氷
    板下部に生成する氷が一定の厚さになることを検出する
    手段を有することを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載のハーベスト式製氷装置。
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