本考案は、特に抗酸化機能を有するようにした人体に装着される衛生用品に関するものである。
人体に装着される衛生用品として種々のものがあり、例えば、救急絆創膏、おしめ(おむつ)、口鼻マスク、生理用品、汗脇パット等多々存在する。このような衛生用品は、体表面等に直接接触されるため、不潔になりやすいものである。
一方、近時、健康の維持、増進等の観点から水素水が注目されている。このため、水素水を容器内に充填した状態で販売することも行われている。また、還元水素(H-)を含む還元水素水が各種分野において注目されてきており、例えば、酸化防止、洗浄作用、化粧作用、皮膚病などの予防や治癒作用等においての利用が考えられている。また、還元水素水を飲用することにより、体内の活性酸素を低減させる作用も期待されている。
還元水素(H-)を含む還元水素水は、特許文献1〜特許文献3に記載のように、水に対して金属マグネシウム等の水素反応物質を反応させることによって、電気分解装置等を利用しなくとも簡単に生成することが可能である。すなわち、例えば水と金属マグネシウムとの反応により水酸化マグネシウムと水素ガスに変化する過程において、還元水素が発生されることになる。そして、特許文献4には、還元水素水を手軽に利用できるように、マグネシウム粉末が充填された透水性の棒状カートリッジを、水が充填されたペットボトル等の容器内に入れるようにしたものが開示されている。
特開2004−330028号公報
特開2003−10865号公報
特開2003−24956号公報
上述したように、人体に装着される衛生用品は、人体からの汗や体液等の分泌物や排泄物に直接触れることから、不潔になりやすいものである。従来は、吸水性のパッド等により分泌物等を吸収するようにしているが、排泄物の場合は特にアンモニア臭が問題となり、また分泌物等で汚染されたままの状態が続く場合も臭いが問題となってくる。このような不潔や臭いの大きな原因の一つとして、分泌物等が酸化されることに起因することがある。このため、吸収パッドに芳香剤を混入させる等して臭いをまぎらわすことも考えられるが、根本的な解決にはならない。
本考案は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、衛生用品に抗酸化機能をもたせて、人体に装着された状態での衛生状態を向上できるようにした衛生用品を提供することにある。
前記目的を達成するため、本考案にあっては基本的に、衛生用品に、水(水分)と反応して水素を発生する水素生成物質を含ませるようにしてある。すなわち、人体からの分泌物中や排泄物中の水分が衛生用品に触れた際に、水素が発生されるようにして、この水素によって抗酸化機能を得るようにしてある。
具体的には、本考案にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
人体に装着される衛生用品であって、
人体に装着された状態で、人体からの分泌物あるいは排出物と接触することにより該分泌物あるいは排出物中に含まれる水分と反応して水素ガスを発生させるための水素生成物質を含有している、
ようにしてある。上記解決手法によれば、人体からの分泌物中や排泄物中の水分が、衛生用品の水素生成物質に触れた際に水素が発生されて、この発生された水素によって抗酸化機能が得られることとなって、衛生状態が向上されることになる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、実用新案登録請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
人体に装着された状態で、人体と接触されると共に液体吸収機能を有するパッド部を有し、
前記パッド部に、前記水素生成物質が含有されている、
ようにしてある(請求項2対応)。この場合、既存の液体吸収物となるパッド部に水素生成物質を含有させるという簡単な構成により、水素生成物質を容易に組み込むことができる。
人体に装着された状態で、人体からの分泌物あるいは排泄物と接触されるパッド部を有し、
前記パッド部の内部あるいは背面に、水素生成物質が練り込まれた水素発生用シートが配置されている、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、水素生成物質が練り込まれたシートをパッド部に組み込むという手法により、既存のパッド部の組成や感触を実質的に変更することなく水素生成物質を組み込むことができる。
前記パッド部が体表面への接着部を有するテープ部に一体化された救急絆創膏とされている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、特に、傷口において好中菌やマクロファジーが活性酸素を放出してそれが過剰となって傷口が悪化(化膿)されるが、水素生成物質によって発生される水素によって活性酸素が水に変換されて、傷の悪化を防止あるいは低減する上で好ましいものとなる。
前記パッド部が口鼻を覆うように薄くされると共に左右一対の耳掛けひもが装着された口鼻用マスクとされている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、唾液や呼気中の分泌物が口鼻マスクに付着されて不潔となり、また臭いの原因ともなるが、水素生成物質が唾液中の水分や呼気中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、衛生状態を向上させることができる(特に臭いが防止あるいは低減される)。また、口、鼻を覆うようにして使用されることから、吸気の際に水素(あるいは還元水素水)を体内に取り込んで、体内での抗酸化という点でも好ましいものとなる。
前記パッド部により経血吸収を行う生理用ナプキンまたは生理用タンポンとされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、経血は酸化されて臭いの原因となるが、水素生成物質が経血中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを防止あるいは低減することができる。
前記パッド部がおしりから股間に渡って配設されるおむつとされている、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、おむつに付着される排泄物が酸化されたときの臭い(アンモニア臭)はかなりひどいものであるが、水素生成物質が排泄物中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、アンモニアに分解される工程を阻害して、臭いを低減することができる。
前記パッド部が汗を通過させないシートの一面側に一体化されて、脇下に装着される汗脇パットとされている、ようにしてある(請求項8対応)。また、前記パッド部が下着と体表面との間に装着される汗取りパットとされている、ようにしてある(請求項9対応)。このいずれの場合も、パットに付着された汗は酸化されて臭いの原因となるが、水素生成物質が汗中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを低減することができる。
前記パッド部が全体的に薄く形成されると共に目と口の部分に対応した位置に開口部を有して、水分が吸収された状態で目と口を除く顔面のほぼ全面を覆うように装着されるフェイスマスクとされている、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、フェイスマスクは、あらかじめ水(化粧水を含む)が散布されて顔面に貼着されて使用されるが、この際に、水素生成物質が水と反応して発生される水素によって、顔の肌細胞の抗酸化機能を高めることができる。また、口鼻の直近で使用されることから、水素(あるいは還元水素)の体内への取り込みという点でも好ましいものとなる。
前記水素生成物質が、ミネラル物質と混在されたものを焼成してなるセラミックからなる微粉末状とされている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、水と水素生成物質とが反応して、水素ガスと共に還元水素が発生されることになる。そして、発生された還元水素は、上記ミネラルイオンに即座に吸着されて存在し続けることになる。これにより、還元水素水による抗酸化機能を得ることができる。また、セラミックの微粉末状としておくことにより、衛生用品への付着や含浸を容易に行うことができ、またシートへ練り込みことも容易である。
前記水素生成物質が、金属マグネシウムとされ、
前記ミネラル物質がカルシウムとされている、
ようにしてある(請求項11対応)。この場合、水素生成物質およびミネラル物質について具体的な好ましいものが提供される。
本考案によれば、水素による抗酸化機能によって、衛生状態を向上させることができる。
本考案を救急絆創膏に適用した場合の例を示す斜視図。
図1のX2−X2線相当断面図。
図2の変形例を示すもので、図2に対応した断面図。
本考案をおむつに適用した場合の例を示す斜視図。
本考案を汗脇パットに適用した場合の例を示す平面図。
図5のX6−X6線相当断面図。
本考案を汗取りパットに適用した場合の例を示す斜視図。
図7のX8−X8線相当断面図。
図8の変形例を示すもので、図8に対応した断面図。
本考案を生理用ナプキンに適用した例を示す斜視図。
本考案を生理用タンポンに適用した例を示す側面図。
図11の変形例を示す要部側面断面図。
図11の別の変形例を示す要部側面断面図。
本考案を口鼻マスクに適用した例を示す斜視図。
本考案をフェイスマスクに適用した例を示す平面図。
水素生成物質が練り込まれたシートの一例を示す要部断面図。
水素生成物質が練り込まれたシートの別の例を示す要部断面図。
図1において、1は救急絆創膏である。救急絆創膏1は、既知のように、人体表面への粘着用となるテープ部2と、テープ部2における粘着面2a側に一体化されたパッド部3とを有する。パッド部3は、例えば不織布等により形成されて、吸水性を有する。このパッド部3に、微粉末状とされた後述する水素生成物質が含有されている。
パッド部3へ含有させるの水素生成物質は、例えば、水素生成物質(実施形態では金属マグネシウム)とミネラルイオンを発生させるためのミネラル物質(実施形態ではカルシウム)との粉状物を混練して焼成したセラミックを、微粉末状としたものとされている。より具体的には、上記セラミックの構成成分として、金属マグネシウムを30mg、亜硫酸カルシウムを100mg、その他成分を30mgとした混合割合でもって、球状のセラミックボールを形成し、このセラミックボールを細かく砕くことにより微粉末状の水素生成物質を得るようにしてある。
上記微粉末状の水素生成物質を、例えば、糖質等の人体に無害なバインダ溶液に溶かしたものを、パッド部3にスプレーすることにより付着させることができる。この場合、特にパッド部3の表面(人体に接触される面)付近にのみ水素生成物質を集中させて存在させる場合に好ましいものとなる。また、水素生成物質を含む溶液を注射形式でパッド部3の内部に含浸させることもでき、この場合は、パッド部3の全体積に渡って、つまりパッド部3の奥深くまで十分に水素生成物質を行き渡らせる上で好ましいものとなる。図2では、パッド部3に全体的に水素生成物質を含ませるようにした場合に、水素生成物質をドットでもって示してある。なお、水素生成物質を含む溶液中にパッド部3を浸す等、適宜の手法により水素生成物質を含有するパッド部3を構成することができる。
上記救急絆創膏1は、使用前には、減菌あるいは滅菌された包装袋内に収納されている。そして、使用時には、包装袋から取り出された救急絆創膏1が、そのパッド部3を人体の傷口に押し当てた状態で、テープ部1の粘着面2aが体表面に貼り付けられる。傷口において好中菌やマクロファジーが活性酸素を放出してそれが過剰となって傷口が悪化(化膿)されるが、傷口からしみ出る体液注の水分と水素生成物質とが反応して、水素が発生される。そして、発生された水素によって活性酸素が水に変換されて、傷の悪化を防止あるいは低減されることになる。
図3は、パッド部3に対して間接的に水素生成物質を含ませる場合の例を示す。すなわち、テープ部1とパッド部3との間に、上記のように微粉末状とされた水素生成物質が練り込まれた通水性を有するシート4を配置するようにしてある。この場合、傷口からしみ出た体液がパッド部3を通過してシート4に接触したときに、水素が発生されることになる。
図4は、おむつ(おしめ)に本考案を適用した例を示す。すなわち、図4中、5はおむつカバーであり、このおむつカバー5の内面側に、吸水性(吸液性)を有するおむつとしてのパッド部6が配置される。パッド部6に対しても、前述した救急絆創膏1の場合と同様に、水素生成物質が付着されており、特に、排泄物に対応することを考慮して、多量の水素生成物質が含まれるようにしてある。
おむつ6は、おむつカバー5を利用して、お尻から股間に渡る大きな面積範囲を覆うようにして使用される。排泄物(小便、大便の少なくとも一方)がパッド部6に接触すると、排泄物中の水分がパッド部6に含まれる水素生成物質と反応して水素が発生される。発生された水素によ抗酸化機能によって、排泄物がアンモニアに分解される工程を阻害して、臭いを低減することができる。
図5、図6は、本考案を汗脇シートに適用した例を示す。すなわち、汗脇シート10は、実施形態では、汗を吸い取るための薄いパッド部11と、パッド部11の背面に一体化された非通水性(汗を通過させない)の遮水シート12と、遮水シート12の背面に配設された剥離シート13とを有する。パッド部11と遮水シート12とは接着剤等により分離しないようにされている。遮水シート12の背面には、例えば両面テープ等によって被覆への粘着面が構成されている。パッド部11には、前述したのと同様にして水素生成物質が付着されている。
使用に際しては、剥離シート13をはがした後、パッド部11が脇下の体表面側を向くようにして、遮水シート12の背面にある粘着面を被服等に押し当てられる(被服への固定)。脇下から分泌される汗が、パッド部11に吸着される。パッド部11に付着された汗は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部11に含まれる水素生成物質が汗中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを低減することができる。
図7、図8は、本考案を、汗取りパットに適用した例を示す。汗取りパット15は、下着(例えばショーツ)と体表面との間に挟まれて使用されるもので、図7、図8に示す実施形態では、全体的に不織布等からなる薄い直方体状方形状のパッド部16によって形成されている。そして、パッド部16に、全体的に水素生成物質が含まれるようにされている。汗取りパット16は、体表面のうち、特に、背中、腰等の大きな面積部分で汗のかきやすい部位に装着される。パッド部16に付着された汗は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部16に含まれる水素生成物質が汗中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを低減することができる。
図9は、汗取りパットの変形例を示すものであり、図7、図8に示す実施形態と同一構成要素には同一符号を付してある。本実施形態における汗取りパット15Bは、そのパッド部16内に、水素生成物質を練り込んだシート17を配設したものとなっている。シート17は、パッド部16の厚さ方向において、適宜の位置に配設することができる(例えば、装着状態で体表面に近い側、遠い側あるいは真ん中等)。本実施形態でも、パッド部16に吸収されて汗中の水分がシート17に練り込まれた水素生成物質と反応して、水素を発生し、臭いを低減することになる。
図10は、本考案を生理用ナプキンに適用した例を示す。すなわち、生理用ナプキン20は、膣を覆って経血を吸収するためのパッド部21と、パッド部21の背面に一体化された非通水性(経血を通過させない)の遮蔽シート22と、を有する。パッド部21が水素生成物質を含むものとされている。使用によって、経血がパッド部21に吸収される。経血は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部21に含まれる水素生成物質が経血中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを防止あるいは低減することができる。
図11は、本考案を生理用タンポン適用した例を示す。すなわち、生理用タンポン25は、経血を吸収するための膣内に挿入されるパッド部26と、パッド部26から一体的に伸びる取出しひも27と、を有する。パッド部26が水素生成物質を含むものとされている。実施形態では、水素生成物質がパッド部26の全体積範囲に渡って広く存在するようにされている。使用によって、経血がパッド部26に吸収される。経血は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部26に含まれる水素生成物質が経血中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを防止あるいは低減することができる。
図12、図13は、それぞれ、図11の変形例を示すものであり、図11に示す実施形態と同一構成要素には同一符号を付してある。すなわち、図12に示す生理用タンポン25Bは、パッド部26内に、水素生成物質が練り込まれたシート28を板状のまま配設してある。また、図13に示す生理用タンポン25Cは、パッド部26内に、水素生成物質が練り込まれたシートを略円筒状にした筒状体29として配設してある(筒状体29による径方向の弾力性確保)。
図14は、本考案を口鼻マスクに適用した例を示す。この口鼻マスク30は、口鼻を覆うように大きな面積を有する不織布等からなる薄いシート状のパッド部31と、パッド部31の左右端部に取付けられた左右一対の耳掛け紐32と、を有する。パッド部31に、水素生成物質が含有されている。
パッド部31で口鼻を覆うようにして使用された際に、唾液や呼気中に含まれる分泌物がパッド部31に付着されて不潔となり、また臭いの原因ともなる。パッド部31に含まれる水素生成物質が唾液中の水分や呼気中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、衛生状態を向上させることができる(特に臭いが防止あるいは低減される)。また、口、鼻を覆うようにして使用されることから、吸気の際に水素(あるいは還元水素水)を体内に取り込んで、体内での抗酸化という点でも好ましいものとなる。
図15は、本考案をフェイスマスクに適用した例を示す。図15に示すフェイスマスク35は、薄い不織布等の吸水性を有するシートからなるパッド部36により構成されて、目と口に対応した部分に開口部37を有する。使用に際しては、あらかじめ水や化粧水等の水分を含む液体を万遍なくパッド部36に付着(含浸)させた後、顔面を覆うようにして使用される。
パッド部36にあらかじめ含浸された水分、あるいは顔面から分泌される汗中の水分が、パッド部36に含まれる水素生成物質と反応して水素が発生されて、顔の肌細胞の抗酸化機能を高めることができる。また、口鼻の直近で使用されることから、水素(あるいは還元水素)の体内への取り込みという点でも好ましいものとなる。
図16は、水素生成物質が 練り込まれたシートの一例を示すものである。シート40は、その内面側(人体への装着時に体表面側となる側)から外面側に向けて順次、第1層シート41、第2層シート42、第3層シート43の3層のシート材を重合することにより構成されている。第1層シート41は、シーラント基材となるもので、例えばPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)あるいはPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる。また、第2層シート42は、バリア基材となるもので、例えばAL(アルミ泊)により形成されている。第3層シート43は、主基材で、例えばPETやNY(ナイロン)で形成されている。そして、微粉末状とされた水素生成物質が、第1層シート41に練り込まれている。
第1層シート41側を体表面に向けて装着された際に、人体からの分泌物や排泄物中の水分が、第1層シート41に含まれる水素生成物質と反応して、水素が生成されることになる。第2層シート42や第3層シート43による遮水性により、分泌物や排泄物の外部への漏れ防止を図ることができ、例えば、図3に示すシート4や、図4に示すパッド部6の背面側に配設して使用したり、図6の遮水シート16として使用したり、図10のパッド部21の背面に使用する等の上で好ましいものとなる。
図17は、図16の変形例を示すものである。すなわち、図17の場合は、第1層シート41を、内側シート41Aと外側シート41Bとの2層構造としてある。そして、水素生成物質が外側シート41Bに練り込まれている。さらに、内側シート41Aは、水(液体の水)は通過させないが、水蒸気は通過できる微細孔を有するものとなっている(水蒸気のみを通過させるシートはフィルムシートとして市販されている)。これにより、発生される水素ガスの単位時間あたりの生成量をコントロールする上で好ましいものとなる(ゆっくりとした生成に好適)。
図15、図17に示す水素生成物質が練り込まれたシート40は、通水性が不要な場合は、例えば通水性を有する第1層シート41(41Aと41B)のみにより構成する等、シートの積層構造は適宜変更できる。水素生成物質が練り込まれたシートが遮水性を有しない形態(吸水性を有する形態)は、例えば、図3のシート4として、図4に示すパッド部6背面への配設用として、図6のパッド部11と遮水シート12との間への配設用として、図9のシート17用として、図10のパッド部21の背面への配設用として、図12、のシート28用として、図13の筒状体29の構成用として使用することができる。
以上実施形態について説明したが、本考案は、実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。水素生成物質としては、金属マグネシウムに限らず、例えばニッケル触媒、純粋カルシウム(金属カルシウム)、チタン、酸化チタン、イオン交換樹脂等、適宜のものを利用することができる。また、ミネラル物質としては、例えばナトリウムやカリウム等、適宜のものを利用することができる。水素生成物質およびミネラル物質をセラミックとすることなく、例えば粉状、粒状等それぞれ単独で存在した状態でパッド部(あるいはシート)に付着させる(含ませる)ようにしてもよい。パッド部(あるいはシート)には、水素生成物質のみを含ませるようにして、ミネラル成分を含まないようにすることもできる。
パッド部へ水素生成物質を含ませると共に、水素生成物質を含むパッド部の内部あるいは背面に水素生成物質が練り込まれたシートを配設してもよい。特に、パッド部の背面に水素生成物質が練り込まれたシートを配設した場合は、このシートを利用して遮水性を確保したり、あるいはパッド部に含まれる水素生成物質とシートに練り込まれた水素生成物質との両方でもって多量の水素生成物質を確保する上で好ましいものとなる。パッド部を複数のパッド構成材を積層してなる積層構造として構成したとき、その一部のパッド構成材のみに水素生成物質を含ませるようにしてもよい。水素生成物質を含むパッド部は、例えば、表パッドと裏パッドとにより周囲が閉じられた袋状物を形成して、この袋状物内に水素生成物質を収納する等、適宜の手法(構造)により構成することができる。勿論、本考案の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものであり、特に、使い捨て用となる衛生用品に適用して好適である。
本考案は、衛生用品に抗酸化機能をもたせて、臭いの低減等の上で好ましいものとなる。
1:救急絆創膏
2:テープ部
2a:粘着面
3:パッド部
4:シート(水素生成物質練り込み)
5:おむつカバー
6:パッド部(おむつ)
10:汗脇シート
11:パッド部
12:遮水シート
13:剥離シート
15:汗取りパット
15B:汗取りパット
16:パッド部
17:シート(水素生成物質練り込み)
20:生理用ナプキン
21:パッド部
25:生理用タンポン
25B:生理用タンポン
25C:生理用タンポン
26:パッド部
28:シート(水素生成物質練り込み)
29:筒状体(水素生成物質練り込み)
30:口鼻マスク
31:パッド部
32:耳掛けひも
35:フェイスマスク
36:パッド部
37:開口部
40:シート材
41:第1層シート
41A:内側シート
41B:外側シート
42:第2層シート
43:第3層シート
本考案は、特に抗酸化機能を有するようにした人体に装着される衛生用品に関するものである。
人体に装着される衛生用品として種々のものがあり、例えば、救急絆創膏、おしめ(おむつ)、口鼻マスク、生理用品、汗脇パット等多々存在する。このような衛生用品は、体表面等に直接接触されるため、不潔になりやすいものである。
一方、近時、健康の維持、増進等の観点から水素水が注目されている。このため、水素水を容器内に充填した状態で販売することも行われている。また、還元水素(H-)を含む還元水素水が各種分野において注目されてきており、例えば、酸化防止、洗浄作用、化粧作用、皮膚病などの予防や治癒作用等においての利用が考えられている。また、還元水素水を飲用することにより、体内の活性酸素を低減させる作用も期待されている。
還元水素(H-)を含む還元水素水は、特許文献1〜特許文献3に記載のように、水に対して金属マグネシウム等の水素反応物質を反応させることによって、電気分解装置等を利用しなくとも簡単に生成することが可能である。すなわち、例えば水と金属マグネシウムとの反応により水酸化マグネシウムと水素ガスに変化する過程において、還元水素が発生されることになる。そして、特許文献4には、還元水素水を手軽に利用できるように、マグネシウム粉末が充填された透水性の棒状カートリッジを、水が充填されたペットボトル等の容器内に入れるようにしたものが開示されている。
特開2004−330028号公報
特開2003−10865号公報
特開2003−24956号公報
上述したように、人体に装着される衛生用品は、人体からの汗や体液等の分泌物や排泄物に直接触れることから、不潔になりやすいものである。従来は、吸水性のパッド等により分泌物等を吸収するようにしているが、排泄物の場合は特にアンモニア臭が問題となり、また分泌物等で汚染されたままの状態が続く場合も臭いが問題となってくる。このような不潔や臭いの大きな原因の一つとして、分泌物等が酸化されることに起因することがある。このため、吸収パッドに芳香剤を混入させる等して臭いをまぎらわすことも考えられるが、根本的な解決にはならない。
本考案は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、衛生用品に抗酸化機能をもたせて、人体に装着された状態での衛生状態を向上できるようにした衛生用品を提供することにある。
前記目的を達成するため、本考案にあっては基本的に、衛生用品に、水(水分)と反応して水素を発生する水素生成物質を含ませるようにしてある。すなわち、人体からの分泌物中や排泄物中の水分が衛生用品に触れた際に、水素が発生されるようにして、この水素によって抗酸化機能を得るようにしてある。
具体的には、本考案にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
人体に装着される衛生用品であって、
人体に装着された状態で、人体と接触されると共に液体吸収機能を有するパッド部を有し、
前記パッド部に、水分と反応して水素ガスを発生させるための水素生成物質が含有されている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、人体からの分泌物中や排泄物中の水分が、衛生用品の水素生成物質に触れた際に水素が発生されて、この発生された水素によって抗酸化機能が得られることとなって、衛生状態が向上されることになる。
また、既存の液体吸収物となるパッド部に水素生成物質を含有させるという簡単な構成により、水素生成物質を容易に組み込むことができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、実用新案登録請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記パッド部の内部あるいは背面に、水素生成物質が練り込まれた水素発生用シートが配置されている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、水素生成物質が練り込まれたシートをパッド部に組み込むという手法により、既存のパッド部の組成や感触を実質的に変更することなく水素生成物質を組み込むことができる。
前記パッド部が体表面への接着部を有するテープ部に一体化された救急絆創膏とされている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、特に、傷口において好中菌やマクロファジーが活性酸素を放出してそれが過剰となって傷口が悪化(化膿)されるが、水素生成物質によって発生される水素によって活性酸素が水に変換されて、傷の悪化を防止あるいは低減する上で好ましいものとなる。
前記パッド部が口鼻を覆うように薄くされると共に左右一対の耳掛けひもが装着された口鼻用マスクとされている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、唾液や呼気中の分泌物が口鼻マスクに付着されて不潔となり、また臭いの原因ともなるが、水素生成物質が唾液中の水分や呼気中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、衛生状態を向上させることができる(特に臭いが防止あるいは低減される)。また、口、鼻を覆うようにして使用されることから、吸気の際に水素(あるいは還元水素水)を体内に取り込んで、体内での抗酸化という点でも好ましいものとなる。
前記パッド部により経血吸収を行う生理用ナプキンまたは生理用タンポンとされている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、経血は酸化されて臭いの原因となるが、水素生成物質が経血中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを防止あるいは低減することができる。
前記パッド部がおしりから股間に渡って配設されるおむつとされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、おむつに付着される排泄物が酸化されたときの臭い(アンモニア臭)はかなりひどいものであるが、水素生成物質が排泄物中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、アンモニアに分解される工程を阻害して、臭いを低減することができる。
前記パッド部が汗を通過させないシートの一面側に一体化されて、脇下に装着される汗脇パットとされている、ようにしてある(請求項7対応)。また、前記パッド部が下着と体表面との間に装着される汗取りパットとされている、ようにしてある(請求項8対応)。このいずれの場合も、パットに付着された汗は酸化されて臭いの原因となるが、水素生成物質が汗中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを低減することができる。
前記パッド部が全体的に薄く形成されると共に目と口の部分に対応した位置に開口部を有して、水分が吸収された状態で目と口を除く顔面のほぼ全面を覆うように装着されるフェイスマスクとされている、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、フェイスマスクは、あらかじめ水(化粧水を含む)が散布されて顔面に貼着されて使用されるが、この際に、水素生成物質が水と反応して発生される水素によって、顔の肌細胞の抗酸化機能を高めることができる。また、口鼻の直近で使用されることから、水素(あるいは還元水素)の体内への取り込みという点でも好ましいものとなる。
前記水素生成物質が、ミネラル物質と混在されたものを焼成してなるセラミックからなる微粉末状とされている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、水と水素生成物質とが反応して、水素ガスと共に還元水素が発生されることになる。そして、発生された還元水素は、上記ミネラルイオンに即座に吸着されて存在し続けることになる。これにより、還元水素水による抗酸化機能を得ることができる。また、セラミックの微粉末状としておくことにより、衛生用品への付着や含浸を容易に行うことができ、またシートへ練り込みことも容易である。
前記水素生成物質が、金属マグネシウムとされ、
前記ミネラル物質がカルシウムとされている、
ようにしてある(請求項11対応)。この場合、水素生成物質およびミネラル物質について具体的な好ましいものが提供される。
前記水素発生用シートが、人体側となる内側シートとその外側の外側シートとから構成され、
前記外側シートに前記水素生成物質が練り込まれており、
前記内側シートは、液体の水は通過させないが水蒸気は通過できるものとされている、ようにしてある(請求項12対応)。この場合、発生される水素ガスの単位時間あたりの生成量をコントロールする上で好ましいものとなる(ゆっくりとした生成に好適)。
本考案によれば、水素による抗酸化機能によって、衛生状態を向上させることができる。
本考案を救急絆創膏に適用した場合の例を示す斜視図。
図1のX2−X2線相当断面図。
図2の変形例を示すもので、図2に対応した断面図。
本考案をおむつに適用した場合の例を示す斜視図。
本考案を汗脇パットに適用した場合の例を示す平面図。
図5のX6−X6線相当断面図。
本考案を汗取りパットに適用した場合の例を示す斜視図。
図7のX8−X8線相当断面図。
図8の変形例を示すもので、図8に対応した断面図。
本考案を生理用ナプキンに適用した例を示す斜視図。
本考案を生理用タンポンに適用した例を示す側面図。
図11の変形例を示す要部側面断面図。
図11の別の変形例を示す要部側面断面図。
本考案を口鼻マスクに適用した例を示す斜視図。
本考案をフェイスマスクに適用した例を示す平面図。
水素生成物質が練り込まれたシートの一例を示す要部断面図。
水素生成物質が練り込まれたシートの別の例を示す要部断面図。
図1において、1は救急絆創膏である。救急絆創膏1は、既知のように、人体表面への粘着用となるテープ部2と、テープ部2における粘着面2a側に一体化されたパッド部3とを有する。パッド部3は、例えば不織布等により形成されて、吸水性を有する。このパッド部3に、微粉末状とされた後述する水素生成物質が含有されている。
パッド部3へ含有させるの水素生成物質は、例えば、水素生成物質(実施形態では金属マグネシウム)とミネラルイオンを発生させるためのミネラル物質(実施形態ではカルシウム)との粉状物を混練して焼成したセラミックを、微粉末状としたものとされている。より具体的には、上記セラミックの構成成分として、金属マグネシウムを30mg、亜硫酸カルシウムを100mg、その他成分を30mgとした混合割合でもって、球状のセラミックボールを形成し、このセラミックボールを細かく砕くことにより微粉末状の水素生成物質を得るようにしてある。
上記微粉末状の水素生成物質を、例えば、糖質等の人体に無害なバインダ溶液に溶かしたものを、パッド部3にスプレーすることにより付着させることができる。この場合、特にパッド部3の表面(人体に接触される面)付近にのみ水素生成物質を集中させて存在させる場合に好ましいものとなる。また、水素生成物質を含む溶液を注射形式でパッド部3の内部に含浸させることもでき、この場合は、パッド部3の全体積に渡って、つまりパッド部3の奥深くまで十分に水素生成物質を行き渡らせる上で好ましいものとなる。図2では、パッド部3に全体的に水素生成物質を含ませるようにした場合に、水素生成物質をドットでもって示してある。なお、水素生成物質を含む溶液中にパッド部3を浸す等、適宜の手法により水素生成物質を含有するパッド部3を構成することができる。
上記救急絆創膏1は、使用前には、減菌あるいは滅菌された包装袋内に収納されている。そして、使用時には、包装袋から取り出された救急絆創膏1が、そのパッド部3を人体の傷口に押し当てた状態で、テープ部1の粘着面2aが体表面に貼り付けられる。傷口において好中菌やマクロファジーが活性酸素を放出してそれが過剰となって傷口が悪化(化膿)されるが、傷口からしみ出る体液注の水分と水素生成物質とが反応して、水素が発生される。そして、発生された水素によって活性酸素が水に変換されて、傷の悪化を防止あるいは低減されることになる。
図3は、パッド部3に対して間接的に水素生成物質を含ませる場合の例を示す。すなわち、テープ部1とパッド部3との間に、上記のように微粉末状とされた水素生成物質が練り込まれた通水性を有するシート4を配置するようにしてある。この場合、傷口からしみ出た体液がパッド部3を通過してシート4に接触したときに、水素が発生されることになる。
図4は、おむつ(おしめ)に本考案を適用した例を示す。すなわち、図4中、5はおむつカバーであり、このおむつカバー5の内面側に、吸水性(吸液性)を有するおむつとしてのパッド部6が配置される。パッド部6に対しても、前述した救急絆創膏1の場合と同様に、水素生成物質が付着されており、特に、排泄物に対応することを考慮して、多量の水素生成物質が含まれるようにしてある。
おむつ6は、おむつカバー5を利用して、お尻から股間に渡る大きな面積範囲を覆うようにして使用される。排泄物(小便、大便の少なくとも一方)がパッド部6に接触すると、排泄物中の水分がパッド部6に含まれる水素生成物質と反応して水素が発生される。発生された水素によ抗酸化機能によって、排泄物がアンモニアに分解される工程を阻害して、臭いを低減することができる。
図5、図6は、本考案を汗脇シートに適用した例を示す。すなわち、汗脇シート10は、実施形態では、汗を吸い取るための薄いパッド部11と、パッド部11の背面に一体化された非通水性(汗を通過させない)の遮水シート12と、遮水シート12の背面に配設された剥離シート13とを有する。パッド部11と遮水シート12とは接着剤等により分離しないようにされている。遮水シート12の背面には、例えば両面テープ等によって被覆への粘着面が構成されている。パッド部11には、前述したのと同様にして水素生成物質が付着されている。
使用に際しては、剥離シート13をはがした後、パッド部11が脇下の体表面側を向くようにして、遮水シート12の背面にある粘着面を被服等に押し当てられる(被服への固定)。脇下から分泌される汗が、パッド部11に吸着される。パッド部11に付着された汗は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部11に含まれる水素生成物質が汗中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを低減することができる。
図7、図8は、本考案を、汗取りパットに適用した例を示す。汗取りパット15は、下着(例えばショーツ)と体表面との間に挟まれて使用されるもので、図7、図8に示す実施形態では、全体的に不織布等からなる薄い直方体状方形状のパッド部16によって形成されている。そして、パッド部16に、全体的に水素生成物質が含まれるようにされている。汗取りパット16は、体表面のうち、特に、背中、腰等の大きな面積部分で汗のかきやすい部位に装着される。パッド部16に付着された汗は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部16に含まれる水素生成物質が汗中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを低減することができる。
図9は、汗取りパットの変形例を示すものであり、図7、図8に示す実施形態と同一構成要素には同一符号を付してある。本実施形態における汗取りパット15Bは、そのパッド部16内に、水素生成物質を練り込んだシート17を配設したものとなっている。シート17は、パッド部16の厚さ方向において、適宜の位置に配設することができる(例えば、装着状態で体表面に近い側、遠い側あるいは真ん中等)。本実施形態でも、パッド部16に吸収されて汗中の水分がシート17に練り込まれた水素生成物質と反応して、水素を発生し、臭いを低減することになる。
図10は、本考案を生理用ナプキンに適用した例を示す。すなわち、生理用ナプキン20は、膣を覆って経血を吸収するためのパッド部21と、パッド部21の背面に一体化された非通水性(経血を通過させない)の遮蔽シート22と、を有する。パッド部21が水素生成物質を含むものとされている。使用によって、経血がパッド部21に吸収される。経血は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部21に含まれる水素生成物質が経血中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを防止あるいは低減することができる。
図11は、本考案を生理用タンポン適用した例を示す。すなわち、生理用タンポン25は、経血を吸収するための膣内に挿入されるパッド部26と、パッド部26から一体的に伸びる取出しひも27と、を有する。パッド部26が水素生成物質を含むものとされている。実施形態では、水素生成物質がパッド部26の全体積範囲に渡って広く存在するようにされている。使用によって、経血がパッド部26に吸収される。経血は酸化されて臭いの原因となるが、パッド部26に含まれる水素生成物質が経血中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、臭いを防止あるいは低減することができる。
図12、図13は、それぞれ、図11の変形例を示すものであり、図11に示す実施形態と同一構成要素には同一符号を付してある。すなわち、図12に示す生理用タンポン25Bは、パッド部26内に、水素生成物質が練り込まれたシート28を板状のまま配設してある。また、図13に示す生理用タンポン25Cは、パッド部26内に、水素生成物質が練り込まれたシートを略円筒状にした筒状体29として配設してある(筒状体29による径方向の弾力性確保)。
図14は、本考案を口鼻マスクに適用した例を示す。この口鼻マスク30は、口鼻を覆うように大きな面積を有する不織布等からなる薄いシート状のパッド部31と、パッド部31の左右端部に取付けられた左右一対の耳掛け紐32と、を有する。パッド部31に、水素生成物質が含有されている。
パッド部31で口鼻を覆うようにして使用された際に、唾液や呼気中に含まれる分泌物がパッド部31に付着されて不潔となり、また臭いの原因ともなる。パッド部31に含まれる水素生成物質が唾液中の水分や呼気中の水分と反応して発生される水素による抗酸化機能によって、衛生状態を向上させることができる(特に臭いが防止あるいは低減される)。また、口、鼻を覆うようにして使用されることから、吸気の際に水素(あるいは還元水素水)を体内に取り込んで、体内での抗酸化という点でも好ましいものとなる。
図15は、本考案をフェイスマスクに適用した例を示す。図15に示すフェイスマスク35は、薄い不織布等の吸水性を有するシートからなるパッド部36により構成されて、目と口に対応した部分に開口部37を有する。使用に際しては、あらかじめ水や化粧水等の水分を含む液体を万遍なくパッド部36に付着(含浸)させた後、顔面を覆うようにして使用される。
パッド部36にあらかじめ含浸された水分、あるいは顔面から分泌される汗中の水分が、パッド部36に含まれる水素生成物質と反応して水素が発生されて、顔の肌細胞の抗酸化機能を高めることができる。また、口鼻の直近で使用されることから、水素(あるいは還元水素)の体内への取り込みという点でも好ましいものとなる。
図16は、水素生成物質が 練り込まれたシートの一例を示すものである。シート40は、その内面側(人体への装着時に体表面側となる側)から外面側に向けて順次、第1層シート41、第2層シート42、第3層シート43の3層のシート材を重合することにより構成されている。第1層シート41は、シーラント基材となるもので、例えばPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)あるいはPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる。また、第2層シート42は、バリア基材となるもので、例えばAL(アルミ泊)により形成されている。第3層シート43は、主基材で、例えばPETやNY(ナイロン)で形成されている。そして、微粉末状とされた水素生成物質が、第1層シート41に練り込まれている。
第1層シート41側を体表面に向けて装着された際に、人体からの分泌物や排泄物中の水分が、第1層シート41に含まれる水素生成物質と反応して、水素が生成されることになる。第2層シート42や第3層シート43による遮水性により、分泌物や排泄物の外部への漏れ防止を図ることができ、例えば、図3に示すシート4や、図4に示すパッド部6の背面側に配設して使用したり、図6の遮水シート16として使用したり、図10のパッド部21の背面に使用する等の上で好ましいものとなる。
図17は、図16の変形例を示すものである。すなわち、図17の場合は、第1層シート41を、内側シート41Aと外側シート41Bとの2層構造としてある。そして、水素生成物質が外側シート41Bに練り込まれている。さらに、内側シート41Aは、水(液体の水)は通過させないが、水蒸気は通過できる微細孔を有するものとなっている(水蒸気のみを通過させるシートはフィルムシートとして市販されている)。これにより、発生される水素ガスの単位時間あたりの生成量をコントロールする上で好ましいものとなる(ゆっくりとした生成に好適)。
図16、図17に示す水素生成物質が練り込まれたシート40は、通水性が不要な場合は、例えば通水性を有する第1層シート41(41Aと41B)のみにより構成する等、シートの積層構造は適宜変更できる。水素生成物質が練り込まれたシートが遮水性を有しない形態(吸水性を有する形態)は、例えば、図3のシート4として、図4に示すパッド部6背面への配設用として、図6のパッド部11と遮水シート12との間への配設用として、図9のシート17用として、図10のパッド部21の背面への配設用として、図12、のシート28用として、図13の筒状体29の構成用として使用することができる。
以上実施形態について説明したが、本考案は、実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。水素生成物質としては、金属マグネシウムに限らず、例えばニッケル触媒、純粋カルシウム(金属カルシウム)、チタン、酸化チタン、イオン交換樹脂等、適宜のものを利用することができる。また、ミネラル物質としては、例えばナトリウムやカリウム等、適宜のものを利用することができる。水素生成物質およびミネラル物質をセラミックとすることなく、例えば粉状、粒状等それぞれ単独で存在した状態でパッド部(あるいはシート)に付着させる(含ませる)ようにしてもよい。パッド部(あるいはシート)には、水素生成物質のみを含ませるようにして、ミネラル成分を含まないようにすることもできる。
パッド部へ水素生成物質を含ませると共に、水素生成物質を含むパッド部の内部あるいは背面に水素生成物質が練り込まれたシートを配設してもよい。特に、パッド部の背面に水素生成物質が練り込まれたシートを配設した場合は、このシートを利用して遮水性を確保したり、あるいはパッド部に含まれる水素生成物質とシートに練り込まれた水素生成物質との両方でもって多量の水素生成物質を確保する上で好ましいものとなる。パッド部を複数のパッド構成材を積層してなる積層構造として構成したとき、その一部のパッド構成材のみに水素生成物質を含ませるようにしてもよい。水素生成物質を含むパッド部は、例えば、表パッドと裏パッドとにより周囲が閉じられた袋状物を形成して、この袋状物内に水素生成物質を収納する等、適宜の手法(構造)により構成することができる。勿論、本考案の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものであり、特に、使い捨て用となる衛生用品に適用して好適である。
本考案は、衛生用品に抗酸化機能をもたせて、臭いの低減等の上で好ましいものとなる。
1:救急絆創膏
2:テープ部
2a:粘着面
3:パッド部
4:シート(水素生成物質練り込み)
5:おむつカバー
6:パッド部(おむつ)
10:汗脇シート
11:パッド部
12:遮水シート
13:剥離シート
15:汗取りパット
15B:汗取りパット
16:パッド部
17:シート(水素生成物質練り込み)
20:生理用ナプキン
21:パッド部
25:生理用タンポン
25B:生理用タンポン
25C:生理用タンポン
26:パッド部
28:シート(水素生成物質練り込み)
29:筒状体(水素生成物質練り込み)
30:口鼻マスク
31:パッド部
32:耳掛けひも
35:フェイスマスク
36:パッド部
37:開口部
40:シート材
41:第1層シート
41A:内側シート
41B:外側シート
42:第2層シート
43:第3層シート