JP3208683U - てこ型教材 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な力のつり合いを体験するためのてこ型教材を提供する。【解決手段】てこ型教材10は、長手方向に等間隔に複数の孔3a0,3b0がそれぞれ設けられた複数のアーム、複数のアームのうちの少なくとも1つのアーム3aを複数の孔3a0のうちの1つを介して支持する支柱2、少なくとも1つのアーム3aに設けられた複数の孔3a0のいずれかと複数のアームのうちの別のアーム3bに設けられた複数の孔3b0のいずれかとを結ぶ糸材5a,5b、及び複数のアームに設けられた複数の孔から垂下される複数の錘6を備える。複数のアームのうちの少なくとも1つのアーム3aと別のアーム3bとが糸材により互いに結ばれ、別のアーム3bの複数の孔に錘を垂下する力のつり合い実験において、少なくとも1つのアーム3aから糸材を介して別のアーム3bに働く上向きの力を実現することができる。【選択図】図7
Description
本考案は、力のつり合いを体験するためのてこ型教材に関する。
小学校等の教育の場において、力のつり合いを体験するてこ型教材が利用されている。例えば特許文献1には、1つの支柱、支柱に回動支持される1つのみのレバーアーム、及びレバーアームに垂下される複数の分銅(錘とも呼ぶ)から構成されるてこ型教材が開示されている。
しかし、近年の中学受験の理科の試験では、より複雑なてこを用いた力のつり合いに関する問題が出題されている。そのような力のつり合いは、特許文献1に開示された簡素な構成のてこ型教材では体験することができない。力のつり合いを体験することなく参考書等の説明より理解するしかなく、小学生にとっては理解することが極めて困難であった。
特許文献1に開示された簡素な構成のてこ型教材では体験することができない複雑な力のつり合いとしては、下から上に引き上げる力(錘のみでは実現できない)、2以上のアームの相互関係、アームの自重の影響、が挙げられる。
本考案は、複雑な力のつり合いを体験するためのてこ型教材を提供することを課題とする。
本考案のてこ型教材は、
長手方向に等間隔に複数の孔がそれぞれ設けられた複数のアームと、
前記複数のアームのうちの少なくとも1つのアームを前記複数の孔のうちの1つを介して支持する支柱と、
前記少なくとも1つのアームに設けられた複数の孔のいずれかと前記複数のアームのうちの別のアームに設けられた複数の孔のいずれかとを結ぶ糸材と、
前記複数のアームに設けられた複数の孔から垂下される単数又は複数の錘と、
を備えることを特徴とする。
長手方向に等間隔に複数の孔がそれぞれ設けられた複数のアームと、
前記複数のアームのうちの少なくとも1つのアームを前記複数の孔のうちの1つを介して支持する支柱と、
前記少なくとも1つのアームに設けられた複数の孔のいずれかと前記複数のアームのうちの別のアームに設けられた複数の孔のいずれかとを結ぶ糸材と、
前記複数のアームに設けられた複数の孔から垂下される単数又は複数の錘と、
を備えることを特徴とする。
この特徴によれば、複数のアームのうちの1つのアームと別のアームとが糸材により互いに結ばれ、別のアームの複数の孔に錘を垂下する力のつり合い実験において、糸材を介して別のアームに働く上向きの力を実現することができる。
また、糸材の張力は、1つのアームには下向きの力となる。糸材を介して2以上のアームの相互関係を実現することができる。
本考案のてこ型教材は、
前記支柱は、複数の孔が設けられ、
前記支柱に設けられた複数の孔のうちのいずれかと前記少なくとも1つのアームに設けられた複数の孔のうちの1つとに通される固定部材をさらに備えることを特徴とする。
前記支柱は、複数の孔が設けられ、
前記支柱に設けられた複数の孔のうちのいずれかと前記少なくとも1つのアームに設けられた複数の孔のうちの1つとに通される固定部材をさらに備えることを特徴とする。
この特徴によれば、固定部材を、支柱に設けられた複数の孔のうちのいずれかとアームに設けられた複数の孔のうちの1つとに通すことで、アームを支柱に支持することができる。
固定部材を用いずに、複数の孔に替えて複数の軸を支柱に設けることで、軸にアームに設けられた複数の孔のうちの1つを通すことによってもアームを支柱に支持することができる。しかし、その場合には、支柱に支持されないようにアームを配することが困難であり、ア−ムを必ず支柱に支持することなる。一方、糸材を用いれば、支柱に支持されないアームも考えられる。固定部材を用いてアームを支柱に支持することとすれば、固定部材を用いないことによって支柱に支持されないアームを実現することができる。
本考案のてこ型教材は、
前記少なくとも1つのアームは、それに設けられた前記複数の孔の数が奇数であり、該複数の孔のうちの中央の孔に対して前記長手方向に対称な形状を有することを特徴とする。
前記少なくとも1つのアームは、それに設けられた前記複数の孔の数が奇数であり、該複数の孔のうちの中央の孔に対して前記長手方向に対称な形状を有することを特徴とする。
この特徴によれば、少なくとも1つのアームを、複数の孔のうちの中央の孔を介して支柱に支持することで、支柱に支持された支点の両側でアームの自重のつり合いを取ることができる。すなわち、アームの自重が錘等のつり合いに影響しないようにすることができる。ア−ムの自重を考慮しない形での実験を行うことができる。
本考案のてこ型教材は、
前記錘は、複数であり、互いに等しい重量を有することを特徴とする。
前記錘は、複数であり、互いに等しい重量を有することを特徴とする。
この特徴によれば、力のつり合い実験において、アームに垂下される複数の錘の重量を錘の数で換算することができる。また、モーメントを等間隔の孔の数と錘の数の積で換算することができる。
本考案のてこ型教材は、
前記少なくとも1つのアームは、長手方向に関して一定の幅、均一な比重、及び前記錘の重量の整数倍の重量を有することを特徴とする。
前記少なくとも1つのアームは、長手方向に関して一定の幅、均一な比重、及び前記錘の重量の整数倍の重量を有することを特徴とする。
この特徴によれば、力のつり合い実験において、アームの自重を考慮する場合に、錘の数に換算することができる。具体的には、長手方向に関して一定の幅及び均一な比重を有するので、アームの中央に重心があり、その重心にアームの自重に相当する数の錘が仮想的に垂下されたものとしてアームの自重を処理することができる。
本考案のてこ型教材によれば、複雑な力のつり合いを体験することができる。
以下、てこ型教材の構成及び使用例について説明する。
(てこ型教材の構成)
てこ型教材10は、複雑な力のつり合いを体験することを可能にする教材であり、ベース1、支柱2、アーム3、固定部材4、糸材5、及び錘6から構成される。
てこ型教材10は、複雑な力のつり合いを体験することを可能にする教材であり、ベース1、支柱2、アーム3、固定部材4、糸材5、及び錘6から構成される。
図1は、ベース及び支柱を示す図である。図1(A)は正面図、図1(B)は右側面図である。ベース1は、支柱2を、例えば卓面(不図示)上で支持する部材である。
支柱2は、アーム3を支持する柱状の部材である。支柱2は、例えばステンレス鋼等の金属を用いて形成され、図1(A)に示すように、その長手方向(すなわち、図面上下方向)に、紙面垂直方向に貫通する複数(例えば21)の孔20が配設されている。孔20は、大型の孔20+と小型の孔20−とが交互に設けられている。
支柱2は、図1(B)に示すように、下端において屈曲し、屈曲部の孔20にビスが挿入されてベース1に固定されている。
図2は、アームを示す図である。図2(A)は平面図、図2(B)は正面図である。アーム3は、錘6を支持する板状の部材であり、例えばステンレス鋼等の金属を用いて形成され、その長手方向に、紙面垂直方向に貫通する複数(例えば23)の孔30がそれぞれ等間隔に配設されている。孔30は、大型の孔30+と小型の孔30−とが交互に設けられている。
大型の孔30+と小型の孔30−とを交互に設けるのは、奇数番目の孔と偶数番目の孔とを視覚的に容易に把握できるようにするためである。
ここで、孔30の数は奇数とする。アーム3は、複数の孔30のうちの中央の孔に対して長手方向に対称な形状を有する。すなわち、中央の孔30を支柱2に係止したとき、係止された支点に関して対称である。ただし、孔30の数は偶数であってもよい。
図1と図2を対比して分かるように、支柱2とアーム3とは同一の部材であり、アーム3を屈曲させることで、支柱2が構成される。
図3は、固定部材を示す図である。固定部材4は、支柱2の孔20及びアーム3の孔30に貫通され、アーム3を支柱2に支持するものである。図3(A)に固定部材4を示し、図3(B)に使用状態を示す。
図3(A)に示すように、固定部材4はボルト41及びナット42から構成される。ボルト41の軸部を支柱2の孔20及びアーム3の孔30に貫通し、ナット42により固定する。(図3(B)参照)
ここで、ボルト本体の径rを小型の孔20−及び30−の径よりも若干小さくし、ボルト頭部の径Rを小型の孔20−及び30−の径よりも大きくすることで、支柱2とアーム3とを係止し、小型の孔20−及び30−を介してアーム3を支柱2に支持することができる。rとRを調整して、同様に、大型の孔20+及び30+を介してアーム3を支柱2に支持することもできる。
図4は、糸材を示す図である。図4(A)に示すように、糸材5は、係合具51を備え、2以上の係合具51は互いに係合する。図4(B)に使用状態を示す。2本の糸材が係合されてル−プを形成している。何本を使用するかにより糸材5の長さを調整することができる。2本でなく、1本又は3本以上であってもよい。
図5は、錘を示す図である。図5(A)は正面図、図5(B)は右側面図である。錘6は、錘本体61に引掛具62が付されたものである。引掛具62がアーム3の孔30に引掛られて、主に錘本体61の重量によって錘として作用する。引掛具62よって、2以上の錘6を連結させて作用させることもできる。
以上、てこ型教材を構成するベース1、支柱2、アーム3、固定部材4、糸材5、及び錘6について説明した。てこ型教材10は、ベース1、支柱2、アーム3、固定部材4、糸材5、及び錘6を組み合わせて各種の構成が可能である。
(てこ型教材の使用例)
以下、てこ型教材10の各種の構成による使用例を、実施例1〜5として示す。
以下、てこ型教材10の各種の構成による使用例を、実施例1〜5として示す。
図6は、てこ型教材の使用例を示す図である。本実施例は、2のアーム3a及び3b、2の糸材5a及び5bを用いるものである。
アーム3a,3bは、複数の孔3a0,3b0のうちの中央の孔を介して、支柱2に支持される。ここで、ア−ム3aは、中央の孔と支柱2に設けられた複数の孔2a0のうちの上から2番目の孔とに例えば棒状の固定部材4を通すことで、支柱2に対して回動可能に支持される。同様に、アーム3bは、中央の孔と支柱2に設けられた複数の孔2a0のうちの上から12番目の孔とに固定部材4を通すことで、支柱2に対して回動可能に支持される。それにより、アーム3a,3bを支柱2に支持するとともに、つり合いを取ることができる。
糸材5a,5bは、複数のアーム3a,3bのうちのアーム3aに設けられた複数の孔3a0のいずれかとアーム3bに設けられた複数の孔3b0のいずれかとを結ぶ糸状の部材である。糸材5a,5bは、例として、それぞれ、アーム3a,3bの右側の孔(最右の孔)及び左側の孔(左から5番目の孔)を取り外し可能に結ぶ。なお、糸材5a,5bにより結ばれる複数のアーム3a,3bの孔の位置は任意に選択することができる。
複数の錘6は、複数のアーム3a,3bに設けられた複数の孔3a0,3b0から垂下することで、アーム3a,3b上で力のつり合いをとるための部材である。複数の錘6は、例えば鉛等の金属から成形され、それぞれ互いに等しい重量を有する。それにより、力のつり合い実験において、アーム3a,3bに垂下される複数の錘6の重量を錘6の数で換算することができる。複数の錘6は、上面及び底面にS字状のフックを有し、上面のフックをアーム3a,3bの複数の孔3a0,3b0に掛けて垂下する、或いはアーム3a,3bから垂下する別の錘の底面のフックに掛けて垂下することができる。
てこ型教材10を用いた力のつり合いの学習の一例を説明する。ここで、アーム3aには、複数の孔3a0のうちの中央から左に3番目の孔に2つの錘6、中央から右に5番目及び7番目の孔に各1つの錘6が垂下されている。アーム3bには、複数の孔3b0のうちの中央から左に11番目の孔に1つの錘6、中央から右に5番目の孔に1つの錘6が垂下されている。
アーム3aにおける力のつり合いより、糸材5a又は5bに加わるモーメントを求める。アーム3aにおいて、中央から左に3番目の孔に垂下する2つの錘6より力のモーメント(すなわち、中央の孔を基準とする孔の位置とその孔に垂下する錘の数との積)3×2、中央から右に5番目及び7番目の孔に垂下される各1つの錘6より力のモーメント5×1+7×1が得られる。ここで、アーム3aの右側に加わる力のモーメントのほうが左側に加わる力のモーメントより大きいことから、糸材5aに加わる力のモーメントはゼロとすることができる。糸材5bによりアーム3aに加わる力のモーメント7×Yとする(糸材5bの張力をYとする)。アーム3aにおける力のモーメントのつり合いは、3×2+7×Y=5×1+7×1と表される。これから、糸材5bによりアーム3aに加わる力のモーメント7×Y、すなわち糸材5bを介してアーム3bに上向きに加わる力のモーメント7×Y=6(Y=6/7)が得られる。
アーム3bにおける力のつり合いを考える。アーム3bにおいて、中央から左に11番目の孔に垂下する1つの錘6より力のモーメント11×1、中央から右に5番目の孔に垂下される1つの錘6より力のモーメント5×1が得られる。糸材5bを介してアーム3bに上向きに加わる力のモーメント7×Y(Yは糸材5bよりアーム3bに加わる力)を考慮すると、アーム3bにおける力のモーメントのつり合いは、11×1−7×Y=5×1
と表される。ここで、力のモーメント7×Y=6であるから、アーム3bにおいて力のモーメントがつり合うことが分かる。
と表される。ここで、力のモーメント7×Y=6であるから、アーム3bにおいて力のモーメントがつり合うことが分かる。
以上、力のモーメントがつり合う場合について説明した。学習においては、図6に示した状態とは異なる状態から開始して、力のモーメントがつり合うようにすることを課題とすることができる、例えば、図6において錘6のうちの1つを除外した状態から開始して、1つの錘6を追加して力のモーメントがつり合うようにすることを実験的に学習することができる。(実施例2〜5についても同様である。)
また、糸材5aに加わる力のモーメントをゼロとしたが、モーメントがあるものとしてもよい。糸材5aの張力をX、糸材5bの張力をYとすると、X=0、Y=6/7であった。しかし、Y=(11/7)X+6/7であれば、Xの値にかかわらず、力のモーメントがつり合う。糸材5aが支点から11、糸材5bが支点から7の位置にあるためである。
図7は、てこ型教材の使用例を示す図である。本実施例は、実施例1に比して、アーム3bが支柱2に支持されていない点が相違する。
アーム3bは、糸材5a及び5bによって吊下げられているので、支柱2に支持されていないとしても、落下しない。
実施例1において、アーム3bは、その重心位置が支柱2に支持されて、支点であった。アーム3bに加わるモーメント(回転モーメント)は、重心位置の周りについて求めることができ、重心位置が支点ではない本実施例においても、実施例1と同様に求めることができる。
一方、アーム3bが落下しないために、糸材5a及び5bの張力が、アーム3bの自重を支えることが必要である。実施例1で示した、Y=(11/7)X+6/7の関係を保ち、かつ、X+Y=(アーム3bの自重)となるように、X,Yが定まる。
図8は、てこ型教材の使用例を示す図である。本実施例は、アーム3aの自重を考慮して力のつり合いを求めるものである。アーム3aの自重は、錘6の3個分に等しいものとする。
てこ型教材10を用いた力のつり合いの学習の一例を説明する。ここで、アーム3aには、複数の孔3a0のうちの支柱2に支持された支点から左に6番目の孔に2つの錘6が垂下されている。
アーム3aの自重は、その重心位置である支柱2に支持された支点から右に4番目の孔にアーム3aの自重に等しい3個の錘6が垂下されているものと同様に作用する。アーム3aにおける力のモーメントのつり合いは、6×2=4×3と表される。
以上、力のモーメントがつり合う場合について説明した。学習においては、図8に示した状態とは異なる状態から開始して、力のモーメントがつり合うようにすることを課題とすることができる、例えば、図8において錘6を除外した状態から開始して、2つの錘6を追加して力のモーメントがつり合うようにすることを実験的に学習することができる。(力のモーメントがつり合うように2つの錘6を追加する方法は、図8に示したもの以外にもある。学習者はいずれの場合にも力のつり合いを学習することができる。)
図9は、てこ型教材の使用例を示す図である。本実施例は、重心位置以外を支点として支柱2に支持されたアーム3c及び3dに関して力のつり合いを求めるものである。
てこ型教材11を用いた力のつり合いの学習の一例を説明する。ここで、アーム3aには、複数の孔3a0のうちの中央から左に6番目の孔に1つの錘6、中央から右に6番目の孔に1つの錘6が垂下されている。アーム3cには、複数の孔3c0のうちの左から4番目の孔に2つの錘6が垂下されている。アーム3dには、複数の孔3d0のうちの右から2番目及び6番目の孔に各1つの錘6が垂下されている。
まず、アーム3c及び3dの自重を無視して説明する。
アーム3cにおける力のつり合いより、糸材5aに加わるモーメントを求める。アーム3cにおいて、左から4番目の孔に垂下する2つの錘6より力のモーメント4×2が得られる。糸材5aに加わる力のモーメント8×Xを考慮すると、アーム3cにおける力のモーメントのつり合いは、0=4×2−8×Xと表される。糸材5aより、アーム3aに下向きに力のモーメント8×X=8が加わることがわかる。
アーム3dにおける力のつり合いより、糸材5bに加わるモーメントを求める。アーム3dにおいて、右から2番目及び6番目の孔に垂下する各1つの錘6より力のモーメント2×1+6×1が得られる。糸材5bに加わる力のモーメント8×Yを考慮すると、アーム3dにおける力のモーメントのつり合いは、2×1+6×1−8×Y=0と表される。糸材5bより、アーム3aに下向きに力のモーメント8×Y=8が加わることがわかる。
アーム3aにおける力のつり合いを考える。アーム3aにおいて、中央から左に6番目の孔に垂下する1つの錘6より力のモーメント6×1、中央から右に6番目の孔に垂下される1つの錘6より力のモーメント6×1が得られる。糸材5a,5bを介してアーム3aに下向きに加わる力のモーメント8×X,8×Yを考慮すると、アーム3aにおける力のモーメントのつり合いは、6×1+8×X=6×1+8×Yと表される。ここで、力のモーメント8×X=8,8×Y=8であるから、アーム3aにおいて力のモーメントがつり合うことが分かる。
以下、アーム3c及び3dの自重を考慮する。
アーム3c及び3dは同長であり、自重は等しい。また、いずれも支点から8番目の孔に糸材5a及び5bが係止されている。すなわち、アーム3cの自重により糸材5aの張力Xが増加する分と、アーム3dの自重により糸材5bの張力Yが増加する分とは、等しい。糸材5a及び5bは、アーム3aにおいても中央から左右に8番目の孔に係止されているので、モーメントの増加も等しい。したがって、ア−ム3aにおいて力のモーメントがつり合うことに変わりがない。
図10は、てこ型教材の使用例を示す図である。本実施例は、2つのてこ型教材10a及び10bを用いるものである。糸材5を用いて複数のてこ型教材10を接続することができるので、本実施例のように複雑な構造も実現できる。
てこ型教材12を用いた力のつり合いの学習の一例を説明する。ここで、アーム3aには、複数の孔3a0のうちの中央から右に7番目の孔に1つの錘6、中央から右に5番目の孔に2つの錘6及び7番目の孔に1つの錘6が垂下されている。アーム3bには、複数の孔3b0のうちの中央から右に2番目の孔に2つの錘6が垂下されている。アーム3cには、複数の孔3c0のうちの左から6番目の孔に1つの錘6が垂下されている。
まず、てこ型教材10aにおいて、アーム3aにおける力のつり合いより、糸材5cに加わるモーメントを求める。アーム3aにおいて、中央から左に7番目の孔に垂下する1つの錘6より力のモーメント7×1が得られる。中央から右に5番目の孔に垂下する2つの錘6及び7番目の孔に垂下する1つの錘6より力のモーメント5×2+7×1が得られる。糸材5cに加わる力のモーメント10×Xを考慮すると、アーム3aにおける力のモーメントのつり合いは、7×1=5×2+7×1−10×Xと表される。
7×1=5×2+7×1−10×Xより、X=1と求めることができる。アーム3dにおいて、支点から左に4番目の孔について、糸材5cに替えて1個の錘6を垂下しても等しいことがわかる。
以下、てこ型教材10bにおける力のつり合いを求めるが、糸材5cに替えて1個の錘6を垂下したものとして、実施例4と同様に求めればよい。詳細な計算は、繰り返しになるので省略する。本実施例の特徴は、糸材5によって接続されたてこ型教材について、糸材5の張力を計算する学習を行うことにある。
(まとめ)
以上、5つの実施例で詳細に説明したように、てこ型教材10は、長手方向に等間隔に複数の孔30が設けられた複数のアーム3、複数のアーム3のうちの少なくとも1つを支持する支柱2、1つのアーム3と別のアーム3に設けられた孔30を結ぶ糸材5、及び孔30から垂下される複数の錘6を備える。糸材5を介して別のアーム3に働く上向きの力を実現することができる。
以上、5つの実施例で詳細に説明したように、てこ型教材10は、長手方向に等間隔に複数の孔30が設けられた複数のアーム3、複数のアーム3のうちの少なくとも1つを支持する支柱2、1つのアーム3と別のアーム3に設けられた孔30を結ぶ糸材5、及び孔30から垂下される複数の錘6を備える。糸材5を介して別のアーム3に働く上向きの力を実現することができる。
アーム3と糸材5の構造を変更して、任意の形状のてこを組み立てることができる。それにより、複雑な構成のてこにおける力のつり合いを体験するこが可能となる。
本考案のてこ型教材は、複雑な力のつり合いを体験するのに好適である。多くの教育機関及び生徒による利用が考えられる。
1 ベース
2 支柱
20 孔
3 アーム
30 孔
4 固定部材
5 糸材
6 錘
10 てこ型教材
2 支柱
20 孔
3 アーム
30 孔
4 固定部材
5 糸材
6 錘
10 てこ型教材
Claims (5)
- 長手方向に等間隔に複数の孔がそれぞれ設けられた複数のアームと、
前記複数のアームのうちの少なくとも1つのアームを前記複数の孔のうちの1つを介して支持する支柱と、
前記少なくとも1つのアームに設けられた複数の孔のいずれかと前記複数のアームのうちの別のアームに設けられた複数の孔のいずれかとを結ぶ糸材と、
前記複数のアームに設けられた複数の孔から垂下される単数又は複数の錘と、
を備えることを特徴とする、てこ型教材。 - 前記支柱は、複数の孔が設けられ、
前記支柱に設けられた複数の孔のうちのいずれかと前記少なくとも1つのアームに設けられた複数の孔のうちの1つとに通される固定部材をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のてこ型教材。 - 前記少なくとも1つのアームは、それに設けられた前記複数の孔の数が奇数であり、該複数の孔のうちの中央の孔に対して前記長手方向に対称な形状を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のてこ型教材。
- 前記錘は、複数であり、互いに等しい重量を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のてこ型教材。
- 前記少なくとも1つのアームは、長手方向に関して一定の幅、均一な比重、及び前記錘の重量の整数倍の重量を有することを特徴とする、請求項4に記載のてこ型教材。
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