JP3208899B2 - 電子部品 - Google Patents

電子部品

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JP3208899B2 JP04721993A JP4721993A JP3208899B2 JP 3208899 B2 JP3208899 B2 JP 3208899B2 JP 04721993 A JP04721993 A JP 04721993A JP 4721993 A JP4721993 A JP 4721993A JP 3208899 B2 JP3208899 B2 JP 3208899B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子部品に関する。具体
的にいうと、ケース内に電子部品をパッケージした電子
部品に関する。
【0002】
【従来の技術および問題点】電子部品には、フィルタ
ー、発振子、ディスクリミネーター、トラップなど多種
多様ものが存在し、これらの電子部品の外観を大きくみ
ると電子部品本体と外部端子とから構成されている。ま
た、これらの電子部品の多くは、その用途や設計上の問
題からプラスチック製や金属製等の様々なケースでパッ
ケージされ、外部端子の引き出し部を樹脂等で封入して
いる。従来、これらの電子部品においては、外部端子間
で絶縁性を保持する必要があるため、外部端子はケース
の絶縁性を有する部分から外部へ引き出され、かつ絶縁
性を有する樹脂等によりシールされていた。
【0003】しかしながら、従来、電子部品のシールに
用いられてきたエポキシ系等の絶縁性樹脂では、電子部
品本体から温度変化等によって電荷を発生し、電子部品
本体に高電圧がかかり、電子部品本体の劣化を加速した
り、特性を変化させてしまうような問題を防ぐことがで
きなかった。ことに電子部品本体が圧電セラミックスか
らなる場合、半田付けの際の高温負荷により焦電電荷が
発生し、分極の減極による特性の劣化という問題があっ
た。
【0004】例えば、電子部品本体が圧電セラミックス
からなる電子部品をプラスチック製のケース内にパッケ
ージしたセラミックフィルターの場合を考える。図2は
代表的なセラミックフィルター1の構造を示す一部破断
した斜視図である。このセラミックフィルター1は、両
面に電極3を配設した複数枚の圧電セラミックス板2を
外部端子4及び内部接続用の端子5によって所定の回路
構成(例えば、ラダー型フィルター)となるように接続
して電子部品本体6を構成し、この電子部品本体6を下
面開口したケース本体7内に納め、ケース本体7の下面
開口を底蓋8によって塞ぐと共に外部端子4を底蓋8に
貫通させて外部へ引き出し、底蓋8の外部端子4を引き
出している部分をそれぞれ樹脂(図示せず)によってシ
ールしている。なお、上記圧電セラミックス板2には、
一般に、PbTiO3−PbZrO3セラミックスなどが
広く用いられている。
【0005】このようなセラミックスフィルター1にお
いて、ハンダ付けのときのように圧電セラミックス板2
をいったん高温状態にした場合には、高温負荷のため圧
電セラミックス板2の自発分極が小さくなり、図3
(a)の状態から図3(b)の状態に変化し、圧電セラ
ミックス板2の表面に焦電電荷9(自発分極の大きさの
温度変化により結晶表面に発生した電荷)が発生する。
この焦電電荷9は、図3(b)に示すように、圧電セラ
ミックス板2の分極Pを減極させるような電場Edpを生
じさせるので、この電場Edpによって圧電セラミックス
板2における配向度が変化し、セラミックフィルター1
の周波数特性が変化してしまうという欠点があった。こ
れを防ぐためには絶縁抵抗の小さい圧電セラミックス板
2を用いなければならず、圧電材料の選択の余地が少な
くなってしまうという難点があった。
【0006】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、焦電電荷等
によって発生する高電圧負荷による電子部品の特性変化
や劣化を防止することにある。
【0007】本発明の電子部品は、電子部品本体をプラ
スチックケースや金属ケース等のケースに収納した電子
部品において、外部端子が挿入されているケースの通孔
を急変サーミスタ機能を有する樹脂材料によってシール
したことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の電子部品は、外部端子が挿通されてい
るケースの通孔を、ある温度になると急激に抵抗値がさ
がるという急変サーミスタ(以下、CTRと略記する)
機能を有する樹脂材料でシールしているので、電子部品
の外部端子にCTR素子を接続したのと同様な効果を奏
する。
【0009】つまり、ハンダ付けなどにより電子部品本
体に高温負荷が加わった場合でも、当該温度がシール用
樹脂材料の臨界温度に達すると、CTR機能を有する樹
脂部の抵抗が急激に減少するので、焦電電荷によって圧
電セラミックスの表面に焦電電荷等が生じていても、再
び温度が低下した場合には低抵抗状態の樹脂部を通して
放電され、焦電電荷による電場をなくすことができ、内
部の電子部品本体に高電圧負荷が加わるのを防止するこ
とができる。またCTRを用いる場合には、NTCサー
ミスタを用いる場合より急激に樹脂の抵抗が低下するた
め、すみやかに焦電電荷による電界を打ち消すことがで
き、高電圧負荷が加わるのを効果的に防止することがで
きる。
【0010】一方、このシール用の樹脂は、高電圧等が
加わっていない場合には、絶縁性(高抵抗)を保ってい
るので、ケースの本来の機能を損わない。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例によるセラミックフィルタ
ー11の構造を図1に示す。ケース12は下面開口した
プラスチック製のケース本体13及び底蓋14からな
り、ケース12内には電子部品本体15が納められてい
る。電子部品本体15は、両面に電極を形成された圧電
セラミックス板16と外部端子17及び内部接続用の端
子18とを交互に重ね、ラダー型フィルター等の所望の
回路を構成したものである。外部端子17は底蓋14の
通孔19から外部へ引き出されており、外部端子17を
引き出している底蓋14の通孔19はCTR機能を有す
るシール用樹脂材料20によって外部端子17間を電気
的に接続している。
【0012】CTR機能を有するシール用樹脂材料20
は、例えば、エポキシ形樹脂等の熱硬化性樹脂にCTR
粉末を混練し分散させたものである。
【0013】このようなCTR機能を備えたシール用樹
脂材料によって例えば外部端子17同士を接続するよう
にシールすれば、電子部品本体15の外部端子17間に
CTR素子を接続しているのと同様な効果を得ることが
できるので、電子部品本体15から発生する電荷やそれ
による高電圧の負荷を防ぐことができる。例えば、図1
に示したようなセラミックフィルター11の場合、外部
端子17間はCTR機能を有するシール用樹脂材料20
により電気的に接続されているが、通常の状態ではシー
ル用樹脂材料20が絶縁性を保持していて、本来のシー
ル樹脂の目的を果たしている。しかし、ハンダ付けによ
り電極表面の温度が上昇し、その表面温度がCTRの臨
界温度に達したとき、シール用樹脂材料20(つまり、
CTR粉末)の抵抗が急減するので、温度低下によって
再び自発分極が回復してきた場合には、ハンダ付けによ
る熱衝撃により表面に発生した焦電電荷は低抵抗状態の
シール用樹脂材料20や外部端子17等を通して放電さ
れ、焦電電荷による電場Edpの発生を防止でき、焦電電
荷による自発分極の減極を防ぐことができる。
【0014】このように電子部品のシール用樹脂材料に
CTR機能を有する樹脂材料を用いることにより、シー
ル用樹脂材料の本来の目的である電子部品のシールをお
こなわせると同時に、電子部品本体への電圧等の負荷に
よる電子部品本体の特性の変化を防ぐことができる。し
かも、電子部品に個別のCTR素子を接続する場合のよ
うに電子部品の外形が大きくなることもなく、コストも
安価にすることができる。
【0015】具体的実施例 以下、本発明の具体的な実施例として、V75Ge105
Sr10xの組成を有するCTR粉末を熱硬化性エポキ
シ系樹脂に分散させたシール用樹脂材料の製造方法と、
そのシール用樹脂材料を用いてシールしたセラミックフ
ィルターを説明する。さらに従来例によるシール用樹脂
材料を用いてシールしたセラミックフィルターを製作
し、実施例と従来例の各セラミックフィルターにおける
共振周波数及び反共振周波数の変化を計測した。
【0016】まず、本発明の実施例について説明する。
CTR機能を有するCTR粉末は、99.9%以上の純
度を有するV25,(NH42HPO4,SrCO3,G
eOを出発原料として使用した。これらの原料を所定の
割合に秤量混合し、磁器製るつぼ中で赤熱溶融し、水中
に流し込みガラス状の細片にし、200〜300℃の弱
還元性雰囲気中で熱処理後、再び粉砕し、一定粒径以下
のものにふるい分けした。この粉末を原料のCTR粉末
(V75Ge105Sr10x)とした。
【0017】また、基材樹脂となる熱硬化性樹脂とし
て、熱硬化温度が107℃であるエポキシ系樹脂を使用
した。
【0018】ついで、CTR粉末を80重量部、エポキ
シ系樹脂を20重量部の割合で混合し、硬化剤としてケ
トン系溶剤を、充填材としてシリカを添加し、攪拌羽根
により簡単な混合を行なってシール用樹脂材料を得た。
その後、このシール用樹脂材料をロールにより混練を行
なった。
【0019】電子部品本体に用いられている圧電セラミ
ックス板は、 (Pb0.99La0.01)(Ti0.50Zr0.50)O3+0.2wt%Cr23 からなり、表面にAgペーストの焼付け等による電極パ
ターンが形成されており、また、分極処理されている。
この圧電セラミックス板と外部端子及び内部接続用の端
子を交互に配置して電子部品本体(ラダー型フィルタ
ー)を構成した。
【0020】この電子部品本体の外部端子を底蓋の通孔
に挿通させ、電子部品本体を下面開口したケース本体内
に納めると共にケース本体の下面開口を底蓋によって閉
じ、セラミックフィルターを製作した。ついで、底蓋の
外部端子を引き出している通孔に上記シール用樹脂材料
を塗布した。このとき、外部端子同士がCTR機能を有
するシール用樹脂材料により接続されるようにシールを
施した。この後、120℃の温度槽内でシール用樹脂材
料を硬化させた。
【0021】従来例 一方、従来例としてCTR粉末を含まないエポキシ樹脂
100重量部のシール用樹脂材料を用意し、実施例と同
じ電子部品本体を同一のケースに納めたセラミックフィ
ルターの外部端子を引き出している通孔を実施例と同一
条件でシールした。
【0022】計測結果 このようにして作製した実施例のセラミックフィルター
と従来例のセラミックフィルターを250℃の温度槽に
3分間入れて加熱処理を行い、温度槽から取り出した
後、2時間室温に放置した。このときの加熱前後におけ
る共振周波数の変化量ΔFrおよび反共振周波数の変化
量ΔFaを実施例及び従来例についてそれぞれ調べた。
この計測結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1から分かるように、本実施例によれ
ば、従来例と比較して、セラミックフィルターの共振・
反共振周波数の周波数の変化量ΔFrおよびΔFaのいず
れも非常に小さくすることができた。
【0025】なお、上記実施例はセラミックフィルター
に適用した場合を示したが、本発明は、シール用樹脂材
料によってシールを施した電子部品全てに用いることが
できる。例えば、セラミック発振子に用いた場合には、
CTR機能を有するシール用樹脂材料でシールすること
により、ハンダ付け等などの高温負荷の後にも発振周波
数の変動を防ぐことができる。他のさまざまな種類の電
子部品についても、CTR機能を有するシール用樹脂材
料を用いることで電子部品本体を高温負荷後の特性劣化
から防ぐことができるのはもちろんである。
【0026】また従来、圧電特性が優れていても絶縁抵
抗が高すぎるため使用することができなかった圧電材料
であっても、CTR機能を有するシール用樹脂材料でシ
ールすることにより高温負荷による減極を防ぐことがで
きる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、プラスチック製や金属
製のケースに電子部品本体を収納した電子部品におい
て、CTR機能を有するシール用樹脂材料によって外部
端子の引き出し部分をシールすることにより、電子部品
本来の機能とCTRの機能を兼ね備えた多機能の電子部
品を得ることができる。
【0028】これにより、電子部品本体から発生する焦
電電荷等の電荷やそれによる高電圧の負荷をシール用の
樹脂材料によって除去することができる。
【0029】従って、電子部品の寿命を飛躍的に延ばす
ことができる。また、CTR機能を有する樹脂材料によ
って電子部品本体を高電圧負荷等から保護することがで
きるので、電子部品本体に用いる材料の選択の幅を広げ
ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるセラミックフィルター
を示す断面図である。
【図2】従来例のセラミックフィルターを一部破断した
斜視図である。
【図3】(a)(b)は圧電セラミックス板に焦電電荷
が発生するメカニズムを示す説明図である。
【符号の説明】
11 セラミックフィルター 12 ケース 13 ケース本体 14 底蓋 16 圧電セラミックス板 17 外部端子 19 通孔 20 シール用樹脂材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橘▲高▼ 敏彦 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社 村田製作所内 (56)参考文献 特開 平3−49271(JP,A) 特開 平1−96548(JP,A) 実開 昭57−95766(JP,U) 実開 平1−270301(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 5/00 - 5/06 H03H 9/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品本体をプラスチックケースや金
    属ケース等のケースに収納した電子部品において、 外部端子が挿通されているケースの通孔を急変サーミス
    タ機能を有する樹脂材料によってシールしたことを特徴
    とする電子部品。
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