JP3210540B2 - 光ファイバの接続方法 - Google Patents

光ファイバの接続方法

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JP3210540B2 JP05020095A JP5020095A JP3210540B2 JP 3210540 B2 JP3210540 B2 JP 3210540B2 JP 05020095 A JP05020095 A JP 05020095A JP 5020095 A JP5020095 A JP 5020095A JP 3210540 B2 JP3210540 B2 JP 3210540B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一対の光ファイバを整列
部材内に対向配置して接続する光ファイバの接続方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光ファイバの接続方法と
して図7に示すものが知られている。
【0003】この光ファイバの接続方法は、予め接続端
面側の被覆を除去した一対の光ファイバ1と、各光ファ
イバ1を接続する整列部材例えばガラスチューブ2と、
各光ファイバ1を固定する上下の固定部材3a,3bを
用意しておき、まず、ガラスチューブ2で横方向に貫通
する接続用の貫通穴2aに各光ファイバ1を対向して挿
入する。次いで、被覆が除去されていない各光ファイバ
1の部位を下固定部材3bの所定位置に載せ、この各光
ファイバ1を上固定部材3aで挟んで固定する。
【0004】これにより、各光ファイバ1が接続される
が、この接続精度を高めるため、ガラスチューブ2の貫
通穴2aの径は光ファイバ1の外径(被覆を除去したク
ラッド外径)よりも僅かに大きくして光軸ずれを小さく
し、0.5dB以下の低損失の光接続を実現している。
【0005】なお、このガラスチューブ2の代わりに、
図示しないがV溝を形成した接続部材を用意し、このV
溝に一対の光ファイバ1を対向配置し、これを均等の圧
力で押圧して固定する方法も採用されている。
【0006】ところで、このような光ファイバの接続方
法において、各光ファイバ1の接続端面はその劈開時に
バリが形成され、このバリにより各光ファイバ1に押圧
力を加えても完全に密着しないことが多々あった。
【0007】このため、従来はガラスチューブ2の整合
剤収容穴2b内に屈折率整合剤4を入れ、この屈折率整
合剤4を各光ファイバ1の接続部分の空隙に充填するこ
とにより、反射減衰量を向上させている(光の反射を低
減している)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この屈
折率整合剤4の屈折率温度依存性(10-4のオーダ)
は、光ファイバ1の屈折率温度依存性(10-5のオー
ダ)に対して一桁大きくなっている。
【0009】このため、室温では反射減衰量を50dB
程度にすることができるが、極暑地域で電装装置内に光
ファイバ1が設置されているときは、その雰囲気温度が
70℃程度の高温となり、また、極寒冷地域ではー20
℃程度の低温となるため、屈折率整合剤4と光ファイバ
1との屈折率の整合率が悪化し、反射減衰量が30dB
程度に劣化するという問題点を有していた。
【0010】また、前述の如く、各光ファイバ1の接続
端面を密着させるため、各光ファイバを押圧する場合が
あるが、この押圧力を付与するため、別個にバネ等の押
圧手段を設けなければならないという問題点を有してい
た。
【0011】本発明の目的は、前記従来の課題に鑑み、
光ファイバの押圧手段及び温度変化に対して不安定な屈
折率整合剤を用いることなく、反射減衰量が高くかつ安
定した光接続が可能な光ファイバの接続方法を提供する
ことにある。
【0012】前記課題を解決するために、本発明は、被
覆を除去した一対の光ファイバを整列部材の貫通穴或い
はV溝などの接続部に対向配置し、しかる後、該整列部
材を間にして固定部材により該各光ファイバを固定する
光ファイバの接続方法において、前記各光ファイバを劈
開して接続端面を形成し、該劈開面の周縁のバリを、
記各光ファイバ中心部の劈開面が露出するように除去し
て該接続端面を予め整形するとともに、前記各光ファイ
バを前記固定部材で固定する際、前記整列部材と該固定
部材との間で該各光ファイバを座屈させて該各光ファイ
バに押圧力を与え、前記劈開面を密着させることを特徴
とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【作用】発明によれば、光ファイバを固定部材で固定
する際に、整列部材と固定部材との間で各光ファイバを
座屈させるため、対向する各光ファイバの接続端面が互
いに押圧される。ここで、各光ファイバの接続端面が予
め整形されているため、各光ファイバの接続端面が密着
して接続し、挿入損失、反射減衰量ともに従来技術と同
等以上の特性が得られる。また、接続端面の整形工程
が、劈開のうえ周縁のバリ除去整形で行われ、簡易なも
のとなっている。
【0018】請求項2の発明によれば、各光ファイバを
座屈させる長さを、各光ファイバの弾性係数と断面2次
モーメントとの積を所定の押圧力で除した値の平方根に
2πを乗じた値に設定しているから、各光ファイバを座
屈させる長さ(以下、座屈長という)によって各光ファ
イバの押圧力を制御でき、所要の押圧力を得ることがで
きる。
【0019】請求項3及び請求項4の発明によれば、接
続端面の整形工程が、平面整形、或いは、劈開のうえ周
縁のバリ除去整形で行われ、簡易なものとなっている。
【0020】請求項5の発明によれば、各光ファイバの
接続端面を凸曲面に整形しているので、各光ファイバを
対向して押圧するとき、各光ファイバの中心側から密着
し、たとえバリが接続端面の周縁にあったとしても確実
に密着接続することができる。
【0021】
【実施例】図1乃至図4は本発明に係る光ファイバの接
続方法の第1実施例を示すもので、図1は光ファイバの
接続状態を示す断面図である。なお、従来例と同一構成
部分は同一符号をもって表す。
【0022】この光ファイバの接続方法では、予め接続
端面側の被覆を除去した一対の光ファイバ1と、各光フ
ァイバ1を接続する整列部材例えばガラスチューブ5
と、各光ファイバ1を固定する上下の固定部材3a,3
bを用意する。
【0023】ここで、各光ファイバ1はクラッド外径1
25μmの1.3μm帯通信用ガラス光ファイバを用
い、その接続端面に予め低反射研磨(アドバンストPC
研磨(Ando et.al,NTT REVIEW,pp.110-121,1991))を施
し、端面整形しておく。また、ガラスチューブ5はその
接続用の貫通穴5aの径が126μmとなっており、光
ファイバ1のクラッド外径より僅かに大きいしている。
【0024】このような各部材を用意したときは、ま
ず、ガラスチューブ5の貫通穴5a内にそれぞれ逆方向
ら接続すべき各光ファイバ1を挿入する。次いで、各
光ファイバ1が座屈するよう撓ませ、この座屈した状態
でガラスチューブ5を間にして各光ファイバ1を上下の
各固定部材3a,3bで挟んで固定する。これにより、
各光ファイバ1が接続される。
【0025】このような光ファイバの接続方法におい
て、光ファイバ1の圧縮力と縮み量との関係を図2に示
す。ここで、Lとは各光ファイバ1の座屈長であり、d
とは各光ファイバ1の保持状態で各固定部材3aがガラ
スチューブ5側に移動したときの移動長さ(縮み量)で
あり、Pとはd移動させるために必要な圧縮力を示す。
【0026】この図2に示されているように、dが小さ
い領域では光ファイバ1は弾性圧縮されPはdに比例し
て増加し、光ファイバ1が一旦座屈するとdを変化させ
てもPは変化しない(この変化しなくなったときの極限
値Pcを座屈力と呼ぶ)。即ち、光ファイバ1が座屈し
たときは、dがいかなる値であっても一定の押圧力が光
ファイバ1の接続端面に加わることになる。
【0027】従って、本実施例によれば、光ファイバ1
を押圧するためのバネ手段が不要となると同時に、バネ
手段のように縮み量に比例して押圧力が増加することが
なく、安定した押圧機構となっている。
【0028】また、光ファイバの座屈力Pcは、 Pc=4π2EI/L2(式1) で決定される。ここで、Eは光ファイバの弾性係数、I
は断面2次モーメントであり、ガラス光ファイバの場合
は、E=76GPa、I=1.2×10-174である。
必要な押圧力がPである時、式1を変形し、 L=2π(EI/P)1/2(式2) によって光ファイバ1の座屈長Lを決定することができ
る。例えば、押圧力として0.7N必要なときは式2よ
りL=7mmとすれば良い。
【0029】従って、本実施例によれば、荷重計などを
用いることなく光ファイバ1の座屈長により必要な押圧
力が設定でき、簡便なものとなっている。
【0030】次に、本実施例に係る光ファイバの接続方
法において、光ファイバの縮み量と挿入損失及び反射減
衰量との関係を図3に示す。ここで、光ファイバ1の座
屈長をL=7mmとした場合の光ファイバ接続部の挿入
損失と反射減衰量を縦軸に、dを横軸に示す。
【0031】この図3から明らかなように、dが小さい
領域では光ファイバ1が完全に密着しておらず、挿入損
失及び反射減衰量が不安定となっている。dの増加でこ
れらが徐々に安定し、光ファイバ1が座屈した状態で完
全に安定した状態となっている。この例では挿入損失
0.05dB、反射減衰量50dBが得られており、光
ファイバ1の接続端面整形及び座屈に伴う押圧力によ
り、従来の光ファイバ接続技術と同等以上の光接続特性
を示している。なお、光ファイバ1の接続端面の研磨精
度を上げるときは、更に反射減衰量が向上することはい
うまでもない。
【0032】この状態で雰囲気の温度を変化させたとき
の挿入損失及び反射減衰量の変化を図4に示す。本実施
例に係る接続方法において、各固定部材3aと光ファイ
バ1の膨張率の差から温度変化によりdが多少変化した
としても、図2に示すように、座屈力は変化しないの
で、光ファイバ1の接続端面に対する押圧力は安定して
いる。
【0033】従って、温度が大きく変化したとしても、
図4に示すように、挿入損失及び反射減衰量が大きく変
化せず、従来法と比較してはるかに温度変化に対して安
定な接続方法であることが分かる。
【0034】なお、dを極端に増加させると座屈部の曲
率が小さくなり曲げ損失が発生するのでdの値には限界
がある。本実施例の如く1.3μm帯通信用ガラス光フ
ァイバでL=7mmとした場合は、d=0.1mmで撓
みは0.5mmとなり、この値を越えると急に曲げ損失
が0.05dBを大きく超えるおそれがある。従って、
dは0.1mm程度以内とする必要があるが、この値は
光ファイバ接続技術において充分に実施可能な大きな値
である。
【0035】また、光ファイバ1は曲率が2mm程度と
なると破壊されるが、たわみが0.05mm程度では、
曲率が最も小さくなる座屈長Lの長手方向中央部、或い
は、固定部材3a及びガラスチューブ5付近で5mm程
度であり、破壊のおそれはない。
【0036】以上のように、本実施例によれば、室温で
は従来例と同等以上の光接続特性が得られ、温度変化に
対しては非常に安定な光ファイバの接続方法が実現でき
る。また、光ファイバ1の座屈長Lを決定することで簡
便に所要の押圧力を接続面に加えることができるし、ま
た、ガラスチューブ5の外径を細くし並べるときは、多
数の光ファイバ1を非常に高い密度で実装できる。
【0037】なお、図示しないが、前記第1実施例の光
ファイバ1の接続端面の整形工程において、接続端面の
密着精度を向上させるため、例えば、1μm粒径のダイ
ヤモンド砥粒液を用いて平板研磨板上で光ファイバ接続
端面を平面研磨するようにしても良い。この第2実施例
において、光ファイバ座屈長Lを8mmとするとき、挿
入損失0.05dB、反射減衰量30dBの光学特性が
得られた。このときの押圧力は0.4N(約40gf)
で小さな値となっている。
【0038】この第2実施例によれば、各光ファイバ1
の接続端面を対向接続するとき、平面整形された接続端
面が均一に圧接し、接続端面全体の粗さが小さな押圧力
で潰れて密着するし、また、平面研磨は大量生産性に富
むからコストの低減も図れる。なお、研磨砥粒を更に小
さくして平面度を向上させるときは、更に押圧力が小さ
くて済むし、また、反射減衰量の向上が図られることは
いうまでもない。
【0039】図5の(a)(b)は本発明に係る光ファイバの
接続方法の第3実施例を示すもので、前記第1実施例の
接続端面の整形工程を改良したものである。
【0040】即ち、光ファイバ接続端面を形成するため
劈開するときは、図5の(a)に示すように、光ファイバ
1の中心部が平坦で、その周縁には通常数μm程度の高
さでバリが発生する。第3実施例は図5の(b)に示すよ
うに、このバリを研磨して除去し、光ファイバ1の中心
部の劈開面を露出したものである。
【0041】この第3実施例によれば、接続端面が反射
特性の良い劈開面で構成され、また、バリの除去と相俟
って光接続特性が向上し、前記第1実施例の接続方法に
本実施例を適用したとき、挿入損失0.05dB、反射
減衰量55dBの良好な光学特性が得られた。また、加
工量が少なく、研磨にかかるコストも低くおさえること
ができる。
【0042】図6は本発明に係る光ファイバの接続方法
の第4実施例を示すもので、これまた、光ファイバの接
続端面の整形工程を改良したものである。
【0043】本実施例では、光ファイバ1の接続端面を
図6の破線に示すように凸曲面に形成したものである。
この実施例によれば、図6の白抜き矢印で示すようにP
の力で対向圧接するとき、接続端面の中心側がまず圧接
し、その後、図6の実線で示すように中心部の周囲が圧
接するから、たとえ接続端面の周縁にバリ等が発生して
いるときでも、光接続特性の向上に最も重要な接続端面
の中央部分が確実に接触する。
【0044】なお、前記各実施例では、ガラスチューブ
5を用いて各光ファイバ1を接続する例を説明したが、
このガラスチューブ5の代わりにV溝を有する接続部材
を用いるときも、同様な作用を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、発明によれば、
各光ファイバの座屈を利用して各光ファイバを押圧でき
るため、バネ等の押圧手段が不要であるし、また、各光
ファイバの接続端面の整形と相俟って、各光ファイバの
接続端面が密着して接続し、挿入損失及び反射減衰量と
もに従来技術と同等以上の特性が得られる。また、従来
の如く温度変化に不安定な屈折率整合剤を用いることを
要しないので、安定した光接続特性を得ることができ
る。また、接続端面の整形工程が、劈開のうえ周縁のバ
リ除去整形で行われ、簡易なものとなっている。
【0046】
【0047】
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る光ファイバの接続状態を示す
断面図
【図2】光ファイバの圧縮力と縮み量との関係を示すグ
ラフ
【図3】光ファイバの縮み量と挿入損失及び反射減衰量
との関係を示すグラフ
【図4】温度と挿入損失及び反射減衰量との関係を示す
グラフ
【図5】第3実施例に係る光ファイバの接続端面の状態
を示す図
【図6】第4実施例に係る光ファイバの接続状態を示す
側面図
【図7】従来の光ファイバの接続状態を示す断面図
【符号の説明】
1…光ファイバ、2,5…ガラスチューブ、3a,3b
…固定部材、4…屈折率整合剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三田地 成幸 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−218415(JP,A) 特公 昭61−18161(JP,B2) 電子情報通信学会大会講演論文集、 1995〔Society C1〕(平7− 8−15)p.188 Laser Focus Worl d、26〔8〕(1990−8.)p.153− 154 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/24 - 6/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被覆を除去した一対の光ファイバを整列
    部材の貫通穴或いはV溝などの接続部に対向配置し、し
    かる後、該整列部材を間にして固定部材により該各光フ
    ァイバを固定する光ファイバの接続方法において、 前記各光ファイバを劈開して接続端面を形成し、 該劈開面の周縁のバリを、前記各光ファイバ中心部の劈
    開面が露出するように除去して該接続端面を予め整形す
    るとともに、 前記各光ファイバを前記固定部材で固定する際、前記整
    列部材と該固定部材との間で該各光ファイバを座屈させ
    て該各光ファイバに押圧力を与え、前記劈開面を密着さ
    せることを特徴とする光ファイバの接続方法。
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