JP3227765B2 - 膜分離装置 - Google Patents

膜分離装置

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JP3227765B2
JP3227765B2 JP06609192A JP6609192A JP3227765B2 JP 3227765 B2 JP3227765 B2 JP 3227765B2 JP 06609192 A JP06609192 A JP 06609192A JP 6609192 A JP6609192 A JP 6609192A JP 3227765 B2 JP3227765 B2 JP 3227765B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は膜分離装置に係り、特に
カン水や淡水或いはこれらを浄水処理した水道水を原水
とする純水や超純水の製造に有効な、逆浸透膜(RO
膜)を用いた膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海水の淡水化方法として、RO膜
分離装置を2段に設けて処理する2段ROが知られてい
る。この方法では、第1段目のRO膜の透過水を高圧ポ
ンプで加圧し、第2段目のRO膜の原水(給水)とする
ことにより、より低濃度の透過水を得ることができる。
カン水の脱塩処理においても、このような方法を用いる
ことにより、高純度の透過水が得られるが、この方法
は、2台の高圧ポンプを必要とするため、造水コストが
高くつくという欠点がある。
【0003】一方、上記方法とは別に、2段に設けたR
O膜分離装置に1台の高圧ポンプで給水する2段RO
が、超純水製造などの分野で実用化されている。この方
法は、操作圧力が15kgf/cm2 程度の低圧RO膜
分離装置を用いる方法で、第1段目のRO膜分離装置の
透過水を第2段目のRO膜分離装置に直接給水する。従
って、第1段目のRO膜分離装置の入口圧力が概ね30
kgf/cm2 、第1段目のRO膜分離装置の透過水圧
力、即ち、第2段目のRO膜分離装置の給水圧力が15
kgf/cm2 となるように設計、運転されている。
【0004】この後者の2段ROで、淡水、例えば水道
水を処理すると、高純度な純水が得られるので、RO膜
分離装置だけで超純水が製造可能となる。従って、超純
水製造において、この2段ROを用いれば、イオン交換
樹脂への塩類の負荷の低減が図れ、連続処理が可能とな
る。即ち、イオン交換樹脂の再生のための不連続処理が
大幅に低減できる。
【0005】ところで、超純水は半導体製造工場におい
て大量に使用されている。しかして、半導体の集積度の
向上に伴ない、更に高純度の超純水が求められているの
が現状であるが、上記2段ROにおいて、原水のpHが
6〜7と低い場合には、RO膜での溶存炭素ガスの除去
ができず、第2段目のRO膜分離装置の透過水質を良く
することができない。
【0006】そこで、従来、2段ROによる超純水の製
造において、2段ROの中間において、即ち第1段目の
RO膜分離装置の透過水に苛性ソーダ(NaOH)を添
加してpHをアルカリ側(pH8〜9)に高めて運転す
る方法が提案されている。この方法は、RO膜にて炭酸
を除去するために、第2段目のRO膜分離装置の給水中
の炭酸の解離を苛性ソーダの添加により下式の如くでき
るだけ高めるものである。
【0007】
【化1】
【0008】このように解離させた炭酸の除去を高める
ことにより、2段ROの後段に設置される非再生型のイ
オン交換樹脂の負荷量を低減させることができる。
【0009】しかしながら、2段ROの中間にNaOH
を添加する方法では、第1段目のRO膜分離装置で一旦
脱塩したRO透過水の塩濃度を高めることになり、第2
段目のRO膜分離装置の透過水を更に高純度化すること
が困難となっていた。
【0010】第2段目のRO膜分離装置の給水のpHコ
ントロールのために、第1段目のRO膜分離装置の給水
にNaOHを添加してpHを高めてやれば、第2段目の
RO膜分離装置に過剰の塩を供給することなく、炭酸除
去効率を高めることができる。
【0011】この場合の2段ROの装置配列は図1に示
す通りである。
【0012】図1中、1は第1段目のRO膜分離装置、
2は第2段目のRO膜分離装置である。原水は配管11
より第1段目のRO膜分離装置1に導入される過程で配
管12よりアルカリが添加され、アルカリの添加により
pH調整された原水は、第1段目のRO膜分離装置1に
給水され、透過水は配管13より第2段目のRO膜分離
装置2に給水される。この第2段目のRO膜分離装置2
の透過水は配管14より系外へ排出される。第1段目の
RO膜分離装置1及び第2段目のRO膜分離装置2の濃
縮水は配管15、16よりそれぞれ排出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のRO
膜は、給水の塩類濃度とその除去率に相関があり、図3
に示す如く、給水が低塩類濃度(5ppm as Na
Cl以下)では、高塩類濃度(100〜1500ppm
as NaCl)の場合に比べ塩除去率は低くなると
いう特性を示す。
【0014】一方、図1に示すような第1段目のRO膜
分離装置の給水にアルカリを添加してpH調整する2段
ROでは、第2段目のRO膜分離装置の給水の塩類濃度
は5ppm as NaCl以下と低塩類濃度となる。
即ち、原水(第1段目のRO膜分離装置の給水)にアル
カリを添加しない場合には、第1段目のRO膜分離装置
の透過水中に炭酸が残留するため、第2段目のRO膜分
離装置の給水の塩類濃度は5ppm as NaCl以
下とはならないが、原水にアルカリを添加してpH調整
する2段ROでは、前述の如く、原水中の炭酸が解離し
て、これが第1段目のRO膜分離装置で除去されるた
め、第1段目のRO膜分離装置の透過水は低塩類濃度と
なる。
【0015】このため、従来のRO膜を用いたもので
は、第2段目のRO膜分離装置において塩除去率が低く
なり、その結果、第2段目のRO膜分離装置の透過水の
水質が悪く、例えば、原水として市水(導電率180〜
200μs/cm)を用いて処理した場合、抵抗率2〜
3MΩ・cm程度の処理水しか得られないという不具合
がある。
【0016】本発明は上記従来の問題点を解決し、原水
にアルカリを添加してpHをアルカリ側に調整する2段
ROにおいて、第2段目のRO膜分離装置における塩除
去率を高め、高水質処理水を得ることを可能とする膜分
離装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の膜分離装置は、
原水にアルカリを添加してpH7.5〜9に調整する手
段と、pH7.5〜9に調整された原水を通水する第1
段目の逆浸透膜分離装置と、該第1段目の逆浸透膜分離
装置の透過水を通水する第2段目の逆浸透膜分離装置と
を備えてなる膜分離装置において、原水に酸を添加して
pH4〜5に調整する手段と、pH4〜5に調整された
原水を脱炭酸する脱炭酸手段とが前記アルカリを添加し
てpH調整する手段の前段に設けられており、該第2段
目の逆浸透膜分離装置が、低塩類濃度において高塩除去
率の逆浸透膜分離装置であることを特徴とする。
【0018】以下に本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明の膜分離装置は、原水に酸を添加し
てpH4〜5に調整した後脱炭酸処理し、次いでアルカ
リを添加してpH7.5〜9に調整して2段RO処理す
る際の第2段目のRO膜分離装置のRO膜として、低塩
類濃度(5ppm as NaCl以下)で塩除去率が
高いRO膜を使用して第2段目のRO膜分離装置の透過
水の水質を向上させる。
【0020】このようなRO膜としては、例えば、東レ
(株)製SU900シリーズのRO膜や、日東電工
(株)製のNTR700シリーズのRO膜を用いること
ができる。これらのRO膜は、例えば、図2に示す如
く、塩除去率が低塩類濃度の給水に対して高く、給水の
塩類濃度が高まるほど塩除去率が低下する。
【0021】本発明の膜は、第2段目のRO膜分離装置
のRO膜として、上記のような低塩類濃度の給水に対し
て高塩除去率を示すRO膜を用いること以外は、通常の
2段ROと同様に実施することができる。
【0022】なお、本発明の膜分離装置において、原水
のpH調整のために添加するアルカリとしては、NaO
H等を用いることができ、このようなアルカリの添加に
より、原水は、pH7.5〜9に調整する。
【0023】また、アルカリの添加の前又は後工程にお
いて、第1段目のRO膜分離装置の給水に、スケール分
散剤を添加することにより、第1段目のRO膜分離装置
のフラックスの低下を防止して長期間安定に運転を継続
することができ、好ましい。
【0024】
【作用】前述の如く、原水にアルカリを添加してpHを
アルカリ側に調整する2段ROにおいて、第1段目の透
過水の塩類濃度は著しく低いため、下記表1に示す如
く、給水の塩類濃度が高い所での塩除去率が高く、給水
の塩類濃度が低いと塩除去率が低い、従来のRO膜を用
いたものでは、第2段目のRO膜分離装置において、十
分な塩類除去を行なえない。
【0025】これに対して、本発明では、第2段目のR
O膜分離装置のRO膜として、例えば下記表1に示す如
く、給水の塩類濃度が低い所での塩除去率が高いものを
用いるため、第1段目のRO膜分離装置の透過水であっ
て、低塩類濃度の給水が通水される第2段目のRO膜分
離装置において、高い塩除去率にて処理を行なうことが
できる。
【0026】
【表1】
【0027】因みに、従来においては、導電率180〜
200μs/cmの市水を処理した場合、第2段目のR
O膜分離装置の透過水の水質が抵抗率2〜3MΩ・cm
であるのに対し、本発明によれば、抵抗率5MΩ・cm
以上の高水質処理水を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0029】実施例1 市水(導電率180〜200μs/cm)に酸を添加し
てpH4〜5にした後、脱炭酸塔で炭酸を8ppm以下
に除去した後、スケール分散剤(アクリルアミド系ポリ
マー)を10ppm添加し、その後、アルカリ剤(Na
OH)でpHを8〜9に調整し、2段RO処理した。即
ち、第1段目のRO膜分離装置に圧力25kgf/cm
2 で供給した後、その透過水を第2段目のRO膜分離装
置に供給し、その透過水を処理水として抜き出した。
【0030】なお、第1段目のRO膜分離装置には塩類
濃度1500ppm as NaClの給水に対する塩
除去率が99.0%(as NaCl)のRO膜(日東
電工(株)製「NTR759HR」)を用い、第2段目
のRO膜分離装置には、塩類濃度1ppm as Na
Clの給水に対する塩除去率が98.0%(as Na
Cl)のRO膜(前記表1のNo. 2のRO膜)(東レ
(株)製「SU900」)を用いた。その結果、得られ
た処理水(第2段目のRO膜分離装置の透過水)の抵抗
率は5〜6MΩ・cmと著しく高水質であった。
【0031】比較例1 実施例1において、第2段目のRO膜分離装置のRO膜
として、第1段目のRO膜分離装置に用いたと同様のR
O膜、即ち、塩類濃度1500ppm asNaClの
給水に対する塩除去率は99.0%(as NaCl)
であるが、塩類濃度1ppm as NaClの給水に
対する塩除去率は95%(as NaCl)のRO膜を
用いたこと以外は、同様にして2段RO処理を行なっ
た。
【0032】その結果、得られた処理水(第2段目のR
O膜分離装置の透過水)は、抵抗率2〜3MΩ・cm
と、水質が劣るものであった。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の膜分離装置
によれば、原水に酸を添加してpH4〜5に調整した
後、脱炭酸処理し、次いでアルカリを添加してpH7.
5〜9に調整した後2段RO処理する場合において、第
2段目のRO膜分離装置における塩除去率を高め、高水
質処理水を得ることが可能とされる。
【0034】このような本発明の膜分離装置は、特に、
カン水や淡水或いはこれらを浄水処理した水道水を原水
とする超純水製造装置として工業的に極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】2段RO処理を示す系統図である。
【図2】本発明の膜分離装置において、第2段目のRO
膜分離装置に使用されるRO膜の給水の塩類濃度に対す
る塩除去率を示すグラフである。
【図3】従来の膜分離装置において、第2段目のRO膜
分離装置に使用されているRO膜の給水の塩類濃度に対
する塩除去率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1段目のRO膜分離装置 2 第2段目のRO膜分離装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 61/00 - 65/10 C02F 1/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水にアルカリを添加してpH7.5〜
    9に調整する手段と、pH7.5〜9に調整された原水
    を通水する第1段目の逆浸透膜分離装置と、該第1段目
    の逆浸透膜分離装置の透過水を通水する第2段目の逆浸
    透膜分離装置とを備えてなる膜分離装置において、原水に酸を添加してpH4〜5に調整する手段と、pH
    4〜5に調整された原水を脱炭酸する脱炭酸手段とが前
    記アルカリを添加してpH調整する手段の前段に設けら
    れており、 該第2段目の逆浸透膜分離装置が、低塩類濃度において
    高塩除去率の逆浸透膜分離装置であることを特徴とする
    膜分離装置。
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