JP3228709B2 - 車体幅方向におけるセンタ出し治具 - Google Patents

車体幅方向におけるセンタ出し治具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は事故車両等における
車体の修正作業を行う際、車体の幅方向における中心位
置を測定するための車体幅方向におけるセンタ出し治具
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車事故において車体フロント
部あるいはリヤ部が陥没した場合、車体を固定した上修
正機と呼ばれる牽引装置により、該陥没部分を引き出し
て修正が行われている。こうした修正作業にあたって
は、予め各自動車メーカが車種、車体ごとに作成する車
体寸法図が参照され、当該事故車両と対応する車体寸法
図に記載された車体の各ポイント間の規定寸法長さにな
るよう作業者が牽引装置による牽引方向や牽引力を調整
することとしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで出願人は、こ
うした修正作業において最適とされる修正作業用の測定
具を先に提案したところである(特願平9−24558
号)。この測定具によれば、メジャー装置を車体のある
ポイントに支持し、該メジャー装置より引き出されるメ
ジャーの先端部を車体の他のポイントに支持することが
可能となり、両ポイント間の長さが規定の寸法長さにな
るようメジャーの寸法長さを目視しながら修正を行うこ
とができるので、従来に比べて修正作業が飛躍的に改善
されるところである。
【0004】こうした修正作業において、通常の車体寸
法図は車体の幅方向における中心位置に存在するポイン
トと当該ポイントから延びる車体のあるポイント間の寸
法長さが表示されている。例えば図2に示す車体寸法図
において、D点やF点は車体の幅方向における中心位置
に存在するものに係り、例えばD点はカウルトップパネ
ルの中心位置を示すポイントである。しかし、実際こう
した中心位置において特に車に特別なマーキングが行わ
れているわけではなく、作業者はだいたいの中心位置を
目算により割り出し、D点等を設定している。もちろん
車種によってはセンタマークと呼ばれる中心表示がなさ
れているものもあるが、通常見えにくい部分に表示され
ているものもあり、こうした修正作業をより簡便に行う
ことのできる測定器具の開発が望まれていた。
【0005】本発明はこうした従来の不具合に着目して
なされたものであり、修正作業において必要とされる車
体幅方向における中心位置の測定をより簡単に行うこと
を目的とするものである。
【0006】
【課題を達成するための手段】上記目的を達成るため、
本発明は自動車の車体幅方向でのセンタ位置を測定する
ための車体幅方向におけるセンタ出し治具であって、車
体幅方向に沿って配設される長尺状の竿状部材と、上記
竿状部材の長手方向での各端部にそれぞれ配設され、該
竿状部材に対してスライド可能に支持され、車体幅方向
において車体のセンタを中心に左右対位置に配設される
車体の孔部に対し、竿状部材に対するスライド調整によ
り対応位置決めすることで嵌合可能な脚部と、竿状部材
の長手方向中心側に対してメジャーを引き出し・巻き取
り自在とされ、メジャーの引き出し長さを車体の孔部対
応位置にて計測可能なメジャー装置の支持部と、を備え
てなるスライド体と、竿状部材の長手方向での略中心に
支持され、竿状部材の各端部に配設され、脚部を車体の
センタを中心に左右対位置に配設される車体の孔部に嵌
合してなるスライド体に支持されるメジャー装置からそ
れぞれ引き出されるメジャーの先端部を支持可能にする
車体センタの指標体と、を備え、各スライド体に支持さ
れるメジャー装置からそれぞれ引き出され、上記車体セ
ンタの指標体に先端部を支持されたメジャーの引き出し
長さが同じになるよう各スライド体の竿状部材に対する
スライド調整を行った後、指標体が指標する車体位置を
該車体における車体幅方向におけるセンタ位置として認
定する車体幅方向におけるセンタ出し治具としたもので
ある。
【0007】また本発明は自動車の車体幅方向でのセン
タ位置を測定するための車体幅方向におけるセンタ出し
治具であって、車体幅方向に沿って配設される長尺状の
竿状部材と、上記竿状部材の長手方向での各端部のう
ち、一方の端部に配設され、該竿状部材に対してスライ
ド可能に支持され、車体幅方向において車体のセンタを
中心に左右対位置に配設される車体の孔部に対し、竿状
部材に対するスライド調整により対応位置決めすること
で嵌合可能な脚部と、竿状部材の長手方向中心側に対し
てメジャーを引き出し・巻き取り自在とされ、メジャー
の引き出し長さを車体の孔部対応位置にて計測可能なメ
ジャー装置の支持部と、を備えてなるスライド体と、竿
状部材のうち、スライド体が支持される他端部側に配設
され、車体幅方向において車体のセンタを中心に左右対
位置に配設される車体の孔部に対し嵌合可能な脚部と、
竿状部材の長手方向中心側に対してメジャーを引き出し
・巻き取り自在とされ、メジャーの引き出し長さを車体
の孔部対応位置にて計測可能なメジャー装置の支持部
と、を備えてなる固定部材と、竿状部材の長手方向での
略中心位置で、竿状部材の長手方向においてスライド可
能に支持され、竿状部材の一方の端部に配設されるスラ
イド体、並びに他方の端部に配設される固定部材に支持
されるメジャー装置からそれぞれ引き出されるメジャー
の先端部を支持可能にする車体センタの指標体と、を備
え、各メジャー装置からそれぞれ引き出され、上記車体
センタの指標体に先端部を支持されたメジャーの引き出
し長さが同じになるようスライド体並びに指標体の竿状
部材に対するスライド調整を行った後、指標体が指標す
る車体位置を該車体における車体幅方向におけるセンタ
位置として認定する車体幅方向におけるセンタ出し治具
としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施形態を図1な
いし図5に基づき説明する。本実施形態に係る車体幅方
向におけるセンタ出し治具1は、図4に示すようにスチ
ール製の長尺状の角棒材にて形成される竿状部材2を備
えてなる。この竿状部材2の長手方向での右端側には第
1スライド体3が、また左端側には第2スライド体4が
それぞれ竿状部材2に対して矢印方向にスライド可能に
外装されてなり(図4参照)、各スライド体3、4には
図5に示すように竿状部材2を通すための角孔5が穿設
される。第1および第2スライド体3、4は、竿状部材
2の長手方向にスライド調整されて該竿状部材2上で位
置決めされ、所定の位置決め状態を保持するために止着
ネジ6が配設される(図5参照)。さらに各スライド体
3、4にあっては上下方向に貫通する丸孔7が穿設され
てなり、この丸孔7には支持ロッド8が内挿されてなる
(図5参照)。支持ロッド8は丸孔7に対して上下にス
ライド可能とされ、スライド体3、4には丸孔7に対す
る支持ロッド8の上下のスライド位置を保持するための
蝶ネジ9が配設されてなる(図5参照)。
【0009】一方、長尺状の竿状部材2の長手方向での
略中心位置には、竿状部材2に外装される状態で車体セ
ンタの指標体10が支持される。指標体10にあっても
図3に示すように竿状部材2を通すための角孔5が穿設
され、指標体10は竿状部材2の長手方向での略中心位
置に固定されるよう止めネジ11により竿状部材2に取
着される(図3参照)。指標体10は上記スライド体
3、4と同様に上下方向に貫通する丸穴7が穿設されて
なり、この丸孔7には指示ロッド12が内挿されてなる
(図3参照)。指示ロッドには丸孔7に対して上下にス
ライド可能とされ、指標体10には丸孔7に対する指示
ロッド12の上下のスライド位置を保持するための蝶ネ
ジ9が配設されてなる(図3参照)。
【0010】こうして形成されるセンタ出し治具1にあ
っては、長尺状の竿状部材2を車体幅方向に沿わせる状
態で配設して使用され(図2参照)、例えば図1に示す
ように車体13のカウルトップパネル14の上部に支持
させる状態で用いられる。カウルトップパネル14に
は、車体のセンタを中心に左右対位置にそれぞれ備えら
れる孔部がいくつか存在しており、例えば図2の車体寸
法図にあるCおよびc位置に存在するフロントフェンダ
の取付孔には治具1の各スライド体3、4に支持される
支持ロッド8の下端部における脚部15が嵌合される
(図1参照)。すなわち、脚部15は図3または図4に
示すように支持ロッド8の外径よりも小さな径からな
り、該脚部15をフロントフェンダの取付孔に嵌合させ
ることで長尺状の竿状部材2をカウルトップパネル14
の上方に横架させることが可能とされる。
【0011】こうして車体幅方向における左右位置に各
スライド体3、4が支持される状態において、各スライ
ド体3、4の支持ロッド8の上端部には、前記出願人の
提案に係るメジャー装置16が支持される。すなわち各
支持ロッド8の上端部位置には、支持ロッド8の外径よ
りも小さな外径からなる支持段部17が形成されてなり
(図4参照)、この段部17に対しては図3に示すよう
にメジャー装置16の板状片19に備えられる支持孔2
0が挿入・支持される。メジャー装置16は板状片19
の一端にメジャー収納部21が備えられ、該収納部21
にはメジャー22が矢印方向に引き出し・巻き取り自在
に収納可能とされる。メジャー収納部21から引き出さ
れるメジャー22には、長さを表示する目盛が表示され
てなり、該メジャー22の先端部にはメジャー22に表
示される目盛の原点に対応する位置に孔部23が備えら
れる(図3参照)。さらにメジャー装置16は収納部2
1から引き出されるメジャー22の引き出し長さを表示
するための指針部24が、板状片19の支持孔20の上
方位置に配設支持されてなる。
【0012】こうしてフロントフェンダの取付孔の上方
位置(図2のCおよびc位置)に支持された各スライド
体3、4上のメジャー装置16からは、それぞれメジャ
ー22の先端部が車体幅方向における中心側に引き出さ
れ、さらに各先端部に備えられた孔部23が指標体10
に支持された指示ロッド12の上端部に備えられ、指示
ロッド12よりも小径の凸部25に掛着される。こうし
て各メジャー装置16のメジャー22の先端が竿状部材
2の長手方向中心に位置される指標体10に支持された
状態において、各メジャー装置16における指針部24
が指示するメジャー22の目盛を読む。そして指針部2
4が指示するメジャー22の目盛り表示の値が同じにな
るよう竿状部材2に対する各スライド体3、4のスライ
ド位置調整を行い、指針部24が指示するメジャー22
の引き出し長さが同じ値になった状態において蝶ネジ9
を締めてスライド体3、4の竿状部材2に対する位置決
めを行う。この状態において指標体10の丸孔7に支持
される指示ロッド12の下端部に備えられた先鋭状のセ
ンタ指標部26が指標する車体13の位置が、車体幅方
向におけるセンタ位置ということになる。すなわち、こ
うして例えば図2に示す車体寸法図におけるD点を容易
に割り出すことができることとなり、さらにA点とD点
間の寸法長さを規定寸法1015mmになるよう修正作
業を行う場合には、図1に示すようにA点に穿設される
車体13上の孔部にメジャー装置16を支持し、該メジ
ャー装置16より引き出されるメジャー22の先端部の
孔部23を前記指示ロッド12の上端部の凸部25に掛
着するようにすればよい。こうすることで車体13の前
部に取付けられた牽引部材27を図1の矢印A方向に引
っ張り、AD間の寸法長さが前記規定文法長さになるよ
う修正作業を行うこととすればよい。
【0013】このように本実施形態に係るセンタ出し治
具1によればたとえカウルトップパネル上にセンタマー
クが表示されていない場合やまたセンタマークが見えに
くい位置に表示されている場合にあっても簡単にセンタ
位置を割り出すことが可能となり、修正作業の能率がさ
らに向上することとなる。
【0014】
【実施例】前記実施形態にあっては、第1スライド体3
および第2スライド体4のそれぞれを竿状部材2の長手
方向に沿ってスライド可能にしているが、これらスライ
ド体3、4のうち、いずれか一方を竿状部材2の端部に
固定し、それに代えて車体センタの指標体10を竿状部
材2の長手方向に沿ってスライド調整させるようにして
もよい(請求項2に対応)。すなわち、前記実施形態に
係る指標体10の止めネジ11に代えて、図5に示す止
着ネジ6を指標体10に備えることとし、所定のスライ
ド位置に指標体10を位置決めさせる。一方、いずれか
のスライド体3、4を前記止めネジ11と同様な固定手
段により竿状部材2の端部に固定し、各スライド体3、
4に支持されるメジャー装置16から引き出されるメジ
ャー22の引き出し長さが同じになるよう、可動可能な
スライド体(3または4)と指標体10の位置調整を行
うことで前記実施形態に係るセンタ出し治具と同様な車
体幅方向におけるセンタの割り出しが可能となる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば修
正作業において必要とされる車体幅方向における中心位
置の測定をより簡単に行うことができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体幅方向における
センタ出し治具を用いてカウルトップパネル上部間のセ
ンタ出しを行う状態を示す斜視図である。
【図2】車体寸法図上においてセンタ出し治具を対応さ
せた状態を示す斜視図である。
【図3】センタ出し治具において、スライド体の上部に
メジャー装置を支持させた状態を示す斜視図である。
【図4】センタ出し治具の正面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
1 センタ出し治具 2 竿状部材 3 第1スライド体 4 第2スライド体 5 角孔 6 止着ネジ(止着部材) 7 丸孔 8 支持ロッド 9 蝶ネジ 10 指標体 11 止めネジ 12 指示ロッド 13 車体 14 カウルトップパネル 15 脚部 16 メジャー装置 17 支持段部 19 板状片 20 支持孔 21 収納部 22 メジャー 23 孔部 24 指針部 25 凸部 26 センタ指標部 27 牽引部材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車体幅方向でのセンタ位置を測
    定するための車体幅方向におけるセンタ出し治具であっ
    て、 車体幅方向に沿って配設される長尺状の竿状部材と、 上記竿状部材の長手方向での各端部にそれぞれ配設さ
    れ、該竿状部材に対してスライド可能に支持され、車体
    幅方向において車体のセンタを中心に左右対位置に配設
    される車体の孔部に対し、竿状部材に対するスライド調
    整により対応位置決めすることで嵌合可能な脚部と、竿
    状部材の長手方向中心側に対してメジャーを引き出し・
    巻き取り自在とされ、メジャーの引き出し長さを車体の
    孔部対応位置にて計測可能なメジャー装置の支持部と、
    を備えてなるスライド体と、 竿状部材の長手方向での略中心に支持され、竿状部材の
    各端部に配設され、脚部を車体のセンタを中心に左右対
    位置に配設される車体の孔部に嵌合してなるスライド体
    に支持されるメジャー装置からそれぞれ引き出されるメ
    ジャーの先端部を支持可能にする車体センタの指標体
    と、 を備え、各スライド体に支持されるメジャー装置からそ
    れぞれ引き出され、上記車体センタの指標体に先端部を
    支持されたメジャーの引き出し長さが同じになるよう各
    スライド体の竿状部材に対するスライド調整を行った
    後、指標体が指標する車体位置を該車体における車体幅
    方向におけるセンタ位置として認定する車体幅方向にお
    けるセンタ出し治具。
  2. 【請求項2】 自動車の車体幅方向でのセンタ位置を測
    定するための車体幅方向におけるセンタ出し治具であっ
    て、 車体幅方向に沿って配設される長尺状の竿状部材と、 上記竿状部材の長手方向での各端部のうち、一方の端部
    に配設され、該竿状部材に対してスライド可能に支持さ
    れ、車体幅方向において車体のセンタを中心に左右対位
    置に配設される車体の孔部に対し、竿状部材に対するス
    ライド調整により対応位置決めすることで嵌合可能な脚
    部と、竿状部材の長手方向中心側に対してメジャーを引
    き出し・巻き取り自在とされ、メジャーの引き出し長さ
    を車体の孔部対応位置にて計測可能なメジャー装置の支
    持部と、を備えてなるスライド体と、 竿状部材のうち、スライド体が支持される他端部側に配
    設され、車体幅方向において車体のセンタを中心に左右
    対位置に配設される車体の孔部に対し嵌合可能な脚部
    と、竿状部材の長手方向中心側に対してメジャーを引き
    出し・巻き取り自在とされ、メジャーの引き出し長さを
    車体の孔部対応位置にて計測可能なメジャー装置の支持
    部と、を備えてなる固定部材と、 竿状部材の長手方向での略中心位置で、竿状部材の長手
    方向においてスライド可能に支持され、竿状部材の一方
    の端部に配設されるスライド体、並びに他方の端部に配
    設される固定部材に支持されるメジャー装置からそれぞ
    れ引き出されるメジャーの先端部を支持可能にする車体
    センタの指標体と、 を備え、各メジャー装置からそれぞれ引き出され、上記
    車体センタの指標体に先端部を支持されたメジャーの引
    き出し長さが同じになるようスライド体並びに指標体の
    竿状部材に対するスライド調整を行った後、指標体が指
    標する車体位置を該車体における車体幅方向におけるセ
    ンタ位置として認定する車体幅方向におけるセンタ出し
    治具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、竿状部材は
    金属製の棒材とされ、また該竿状部材に対しスライド可
    能に支持されるスライド体または車体センタの指標体は
    上記棒材に外装されるものとされ、竿状部材に対する所
    定の位置にスライドさせて位置決め可能とする止着部材
    を備えてなる車体幅方向におけるセンタ出し治具。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において車体センタの
    指標体には、各メジャー装置から引き出されるメジャー
    の先端部のメジャー原点に備えられる孔部を掛着可能と
    する凸部を備え、該凸部の対応位置に車体に向けて突出
    する指示部を備えてなる車体幅方向におけるセンタ出し
    治具。
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