JP3241929B2 - 受発光ダイオード - Google Patents

受発光ダイオード

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JP3241929B2
JP3241929B2 JP11572794A JP11572794A JP3241929B2 JP 3241929 B2 JP3241929 B2 JP 3241929B2 JP 11572794 A JP11572794 A JP 11572794A JP 11572794 A JP11572794 A JP 11572794A JP 3241929 B2 JP3241929 B2 JP 3241929B2
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light
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光彦 荻原
幸夫 中村
真澄 谷中
孝篤 清水
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、受光及び発光の双方
の機能を合わせ持つ受発光ダイオードの形成方法、特に
その受発光に寄与するp型拡散層の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コスト低減及び小型化を目的
として、LED(Light Emitting Diode)を静電潜像形
成用露光光源及び画像読取り用イメージセンサの双方に
利用する印刷・読取一体型の装置が提案されている。一
般的なLEDの作成では、基板上に拡散窓を有する拡散
マスクを形成し、この拡散窓を介し不純物を拡散させて
pn接合を形成する。この際、拡散窓内側のほぼ全面に
わたって深いpn接合が形成され、また不純物のサイド
拡散によって、拡散窓外側の窓周縁部分の狭い領域に浅
いpn接合が形成される。印刷・読取一体型の装置は、
深いpn接合は主に発光に寄与し浅いpn接合は主に受
光に寄与することに着目して、LEDを露光光源及びイ
メージセンサの双方に利用するものである。
【0003】一方、LEDの発光出力は深いpn接合の
深さ(不純物の拡散深さ)と密接に関わりあっているこ
とが知られている。LED発光出力は、深いpn接合の
深さの増加とともに増加し、ある深さで最大となり、そ
れより深い深さになると緩やかに減少する。このような
点に着目して、従来一般には、深いpn接合の深さをほ
ぼ3〜7μmとすることによって、発光出力強度を大き
くしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対し浅いpn接
合は、読取り装置で一般的に用いられる緑色の光に対し
受光感度が高く、従って受光感度を高めるためには浅い
pn接合の面積を広くすることが望まれる。しかしなが
ら従来の発光素子として用いられているLEDにおいて
は、浅いpn接合は、拡散窓の外側の周辺部分に横方向
(基板面に沿う方向)の拡散によって形成されるのみで
あり、従って浅いpn接合の面積は極めて狭くなる。
【0005】そこで受発光に寄与するp型拡散層を備え
る受発光ダイオード(受光素子としても機能するLE
D)において、このp型拡散層の全面にわたって浅いp
n接合を形成するようにした受発光ダイオードが、この
出願人に係る特願平5−210074号に提案されてい
る。この受発光ダイオードでは、浅いpn接合をp型拡
散層の全面にわたって形成することにより受光感度を高
め、かつ、p型拡散層の不純物濃度を高めることにより
発光出力強度を高める。
【0006】しかしながら従来は封管法により不純物拡
散を行なっており、この封管法では、浅いpn接合の形
成領域全体にわたって、高濃度の不純物拡散を行なうこ
とが困難であった。
【0007】この発明の目的は、受発光に寄与するp型
拡散層の全面にわたって浅いpn接合を有し、かつ、こ
のp型拡散層の全面にわたって高濃度の不純物拡散領域
を有する受発光ダイオードの形成に適した方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る受発光ダ
イオードは、n型化合物半導体からなる下地にZnを選
択的に熱拡散することによって形成された、受光および
発光の両方に寄与するp型拡散層を有する受発光ダイオ
ードであって、p型拡散層の拡散深さが0.3μm以上
2μm以下であり、且つ、このp型拡散層のZn濃度が
5×1019以上1×1020以下であることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】この発明に係る受発光ダイオードでは、受光お
よび発光の両方に寄与するp型拡散層の、発光強度およ
び受光感度の両方を増大させることができる。
【0010】
【0011】
【実施例】以下、図面を参照し、発明の実施例につき説
明する。尚、図面は発明が理解できる程度に概略的に示
してあるにすぎず、従って発明を図示例に限定するもの
ではない。
【0012】図1〜図3はこの発明の第一実施例の主要
な工程を段階的に示す断面図である。
【0013】(第一の工程)まず、n型半導体から成る
下地14を用意し、Znを構成元素として含む拡散ソー
ス膜10を、拡散予定領域12の下地14に対し選択的
にZnの熱拡散可能に、下地14上に形成する。拡散予
定領域は、受発光ダイオードの受発光に寄与するp型拡
散層を形成する予定の領域である。
【0014】この実施例では、下地14としてn−Ga
Asx 1-x エピタキシャル基板を用意する(図1
(A))。そして、良く知られている標準的な方法で、
下地14に対し成膜前の洗浄及び前処理を施す。洗浄液
としては、有機溶剤及び酸を用いれば良い。受発光ダイ
オードの発光波長は、組成比xにより制御できる。
【0015】次いで、拡散防止膜16を、下地14上に
形成する(図1(B))。ここでは、拡散防止膜16と
してAl23 膜を、スパッタ法により、下地14上に
下地14全面にわたって形成する。この形成では、スパ
ッタ法において通常行なわれる如く、下地14の予備加
熱、ターゲットのプレスパッタ及び本スパッタを行な
う。
【0016】拡散防止膜16を介しZnの選択拡散を行
なうという目的から明らかなように、拡散防止膜16の
膜厚は、Znが拡散防止膜16を透過して下地14に達
するということが起こらないような膜厚に、設定され
る。このような膜厚は拡散条件によっても異なるが、こ
こでは膜厚2000Å程度の拡散防止膜16を形成す
る。拡散防止膜16のそのほかの成膜条件は、使用する
スパッタ装置により最適な条件が異なるのでその詳細な
説明は省略する。
【0017】Al23 拡散防止膜16の熱膨張係数と
n−GaAsP下地14の熱膨張係数との差は小さく、
従ってこれら拡散防止膜16及び下地14を加熱した際
にこれらの間に生じる熱応力は小さくなる。従ってAl
23 拡散防止膜16及びn−GaAsP下地14を用
いることにより、熱応力に起因する拡散防止膜16及び
下地14の歪みを減少させることができる。
【0018】また下地14のGaが拡散防止膜16中へ
と拡散すると、下地14に空孔を生じ、この空孔の発生
に起因してZnが横方向(基板面に沿う方向)に異常拡
散することが知られている。しかしn−GaAsP下地
14の構成元素GaはAl23 拡散防止膜16へ拡散
しにくいので、Al23 拡散防止膜16は、横方向の
異常拡散を防止するのに適している。Al23 膜を拡
散防止膜16に使用して選択拡散を行なう場合には、拡
散深さとサイド拡散距離とはほぼ等しくなる。従ってこ
の実施例で作成した受発光ダイオードをアレイ状に配列
すると、受発光に寄与するp型拡散層の拡散深さは浅い
のでサイド拡散距離は短くなり、これがため受発光ダイ
オードの配列密度を高めることができる。
【0019】これに対し、従来のLEDで用いられてい
るSiO2 膜を拡散防止膜16とした場合、n−GaA
sP下地14の構成元素GaはSiO2 拡散防止膜16
中へ著しく拡散しやすく、従ってSiO2 拡散防止膜1
6を用いると、Znの横方向異常拡散によりサイド拡散
距離がAl23 拡散防止膜16よりも長くなる。また
SiO2 拡散防止膜16の熱膨張係数はn−GaAsP
下地14の1/10程度となり、従ってSiO2 拡散防
止膜16及びn−GaAsP下地14の熱膨張係数の差
は、Al23 拡散防止膜16及びn−GaAsP下地
14の熱膨張係数の差よりも大きくなる。その結果、S
iO2 拡散防止膜16はAl23 拡散防止膜16より
も熱応力に起因する歪みが大きくなる。このように、A
23拡散防止膜16は横方向の異常拡散防止及び熱
応力による歪みの低減に適している。
【0020】次いで、拡散予定領域12の下地14を露
出する拡散窓16aを、拡散防止膜16に形成する(図
1(C))。拡散窓16aの形成は、標準的なフォトリ
ソ及びエッチング工程により行なう。すなわち、拡散防
止膜16上にレジスト18を塗布し、このレジスト18
を露光及び現像して、窓18aをレジスト18に形成す
る。この窓18aを介し拡散予定領域12の拡散防止膜
16を露出させる。然る後、窓18aを介し拡散予定領
域12の拡散防止膜16をエッチングして、拡散窓16
aを拡散防止膜16に形成する。この拡散窓16aを介
し拡散予定領域12の下地14を露出させる。拡散防止
膜16のエッチングは、熱りん酸を用いたウエットエッ
チングにより行なえば良い。
【0021】次いで拡散防止膜16の拡散窓16aを介
して、拡散予定領域12の下地14上に拡散ソース膜1
0を形成し、これにより、拡散予定領域12の下地14
に対し選択的にZnの熱拡散可能に、拡散ソース膜10
を形成する(図2(A))。ここでは、拡散ソース膜1
0として、ZnO及びSiO2 の混合膜(以下、ZnO
−SiO2 膜)、又は、ZnO膜を形成する。この拡散
ソース膜10の膜厚は200Å以上とする。ZnO−S
iO2 膜及びZnO膜いずれの場合も、スパッタで形成
するのが好ましい。これは、スパッタによって形成する
と膜面内における膜厚の均一性及び組成の均一性を向上
できるからである。実験によれば、CVD法で形成する
よりもスパッタ法で形成した方が、膜厚及び組成の均一
性を高めることができることを確認できた。膜厚及び組
成の均一性を高めることにより、受発光に寄与するp型
拡散層におけるZn濃度の均一化を図れる。
【0022】スパッタで使用するターゲットは、ZnO
及びSiO2 の混合ターゲット、或は、ZnOターゲッ
トであるが、ZnO及びSiO2 の混合ターゲットにお
いてはZnOに対するSiO2 のモル濃度比の値を1以
下とする。これらターゲットを使用して形成したZnO
−SiO2 拡散ソース膜10或はZnO拡散ソース膜1
0は、高濃度にZnを含み従って受発光に寄与するp型
拡散層の拡散深さを浅くかつZn濃度を高めるのに適
す。これらターゲットを使用して形成したZnO−Si
2 或はZnO拡散ソース膜10によれば、受発光に寄
与するp型拡散層の拡散深さを浅くした場合でも例えば
2μm以下とした場合でも、このp型拡散層表面におけ
るZn濃度を高く例えば5×1019〜1021cm-3とす
ることができることを、実験的に確認できた。ZnOに
対するSiO2 のモル濃度比の値が1を越えるとp型拡
散層表面におけるZn濃度をこのように高くすることが
できない。
【0023】ZnO−SiO2 或はZnO拡散ソース膜
10の膜厚を200Å以上とすれば、受発光に寄与する
p型拡散層表面における不純物濃度を所望の濃度例えば
5×1019〜1021cm-3程度とするのに必要充分なZ
nを供給する無限拡散ソースとして、拡散ソース膜10
を機能させることができる。但し、ZnO−SiO2
はZnO拡散ソース膜10の熱膨張係数はAl23
散防止膜16及びn−GaAsP下地14の熱膨張係数
と差が大きいので、拡散ソース膜10の膜厚を厚くしす
ぎると、熱応力によるAl23 拡散防止膜16及びn
−GaAsP下地14の歪みが大きくなる。従ってZn
O−SiO2 或はZnO拡散ソース膜10の膜厚をなる
べく薄くするのが好ましい。
【0024】(第二の工程)次に、アニーリングキャッ
プ膜20を、拡散ソース膜10上に形成する。
【0025】この実施例では、アニーリングキャップ膜
20として膜厚1000Å程度のAlN膜を、拡散ソー
ス膜10上と拡散ソース膜10とは反対側の下地面14
a上とに形成する(図2(B))。
【0026】アニーリングキャップ膜20は、少なくと
もZnが透過或は拡散しにくい膜であれば良いが、さら
に好ましくはこれに加え下地14の構成元素ここではG
a、As及びPも透過或は拡散しにくい膜であるのが良
い。AlNアニーリングキャップ膜20は、Zn及び下
地14の構成元素Ga、As及びPが透過しにくい膜と
して優れている。Znが透過しにくければ、Znの熱拡
散の際に、下地14を保持している雰囲気中へ拡散ソー
ス膜10から蒸発したZnが逃散するのを、防止できる
ので、受発光に寄与するp型拡散層のZn濃度を高濃度
に形成するのに適している。また下地14の構成元素が
透過しにくければ、Znの熱拡散の際に、下地14を保
持している雰囲気中へ下地14の構成元素が逃散するの
を、防止できるので、下地14における欠陥の発生を防
止できる。
【0027】またアニーリングキャップ膜20を、拡散
ソース膜10上にのみ形成しても良いが、下地14の構
成元素の逃散防止のため及び又は下地14の反りの低減
のためには、拡散ソース膜10上のみならず拡散ソース
膜10とは反対側の下地面14a上にも、アニーリング
キャップ膜20を形成するのが好ましい。
【0028】(第三の工程)アニーリングキャップ膜2
0の形成後、拡散ソース膜10が含むZnを、拡散予定
領域12の下地14に熱拡散させて受発光ダイオードの
受発光に寄与するp型拡散層22を形成する。
【0029】この実施例では、下地14を、100%窒
素ガスの雰囲気中に大気圧下で保持し、そして下地14
をほぼ750〜850℃例えば750℃で、約20分の
間加熱する。これにより、拡散ソース膜10が含むZn
を拡散予定領域12の下地14に拡散し、約2μmの拡
散深さ(pn接合深さ)を有するp−GaAsP拡散層
22を得る(図2(C))。拡散ソース膜10と下地1
4との間に拡散防止膜16を介在させ、拡散防止膜16
の拡散窓16aを介し選択的に拡散予定領域12の下地
14を露出させているので、拡散予定領域12の下地1
4に選択的に、Znを拡散させ従ってp型拡散層22を
形成できる。このp型拡散層22の形成のためのZn拡
散は、アニーリングキャップ膜20及び拡散ソース膜1
0を用いた開管法によるZn拡散である。
【0030】然る後、AlNアニーリングキャップ膜2
0及びZnO−SiO2 拡散ソース膜10を、エッチン
グ除去する(図3(A))。AlNアニーリングキャッ
プ膜20の除去には熱りん酸を、またZnO−SiO2
の除去にはバッファードHFを用いれば良い。
【0031】(第四の工程)次に、p型拡散層22と電
気接続する電極24及び下地14と電気接続する電極2
6を形成する。この実施例では、EB(Electron Beam
)蒸着法により、膜厚約2.5μmのAl膜をp型拡
散層22上に形成し、然る後、フォトリソ及びエッチン
グ工程により、このAl膜を電極形状に加工して、Al
電極24を形成する(図3(B))。Al電極24は拡
散防止膜16の拡散窓16aを介しp型拡散層22と電
気接続し、従って拡散防止膜16は層間絶縁膜を兼ね
る。
【0032】次いでp型拡散層22とは反対側の下地面
14aを研磨する。然る後、EB蒸着法により、膜厚約
1000ÅのAu合金膜を下地面14a全面にわたって
形成し、このAu合金膜から成る電極26を得る。これ
らAl電極24及びAu合金電極26の良好なオーミッ
クコンタクトを得るために、電極形成後、約500℃で
シンターを行ない、受発光ダイオード28を完成する
(図3(C))。受発光ダイオード28は露光光源及び
イメージセンサの双方の機能を合わせ持つアレイを構成
するのに用いて好適であり、複数個の受発光ダイオード
28を例えば直線状に配列してアレイを構成すれば良
い。
【0033】この実施例によれば、次のようなことを実
験的に確認できた。すなわち、p型拡散層22の拡散深
さを約2μm程度として浅いpn接合を形成した場合で
も、p型拡散層22表層における不純物濃度が、1020
〜1021cm-3程度の高濃度となるように、p型拡散層
22を形成できる。この結果、p型拡散層22とAl電
極24との間で良好なオーミックコンタクトが得られ、
このオーミックコンタクト抵抗を、10-3Ω・cm以下
の低抵抗、より典型的には10-5Ω・cmの低抵抗とす
ることができる。
【0034】しかもp型拡散層22表層における不純物
濃度を、p型拡散層22表層のほぼ全面にわたって、1
20〜1021cm-3程度の高濃度とすることができる。
【0035】図4は第一実施例で製造した受発光ダイオ
ード28のp型拡散層22における不純物濃度の分布
を、示す図である。同図にあっては、横軸に距離D[μ
m]及び縦軸に不純物濃度[cm-3]を取り、p型拡散
層22の深さ方向(p型拡散層22表面の法線方向)に
おいてp型拡散層22表面から距離Dだけ離れた位置で
の、p型拡散層22の不純物濃度を、示してある。この
不純物濃度は実験的に測定して得たものである。距離D
については図3(C)を参照されたい。
【0036】図5は上述した実施例で製造した受発光ダ
イオード28において測定して得た発光強度のニヤフィ
ールドパターンを示す図、図6は封管法による従来方法
で製造した受発光ダイオード28において測定して得た
発光強度のニヤフィールドパターンを示す図である。こ
れら図にあって、図イは発光ダイオード28の構成を示
す平面図、図イの下側の図ロは位置Xにおける相対発光
強度を示す図、図イの右側の図ハは位置Yにおける相対
発光強度を示す図である。位置X及びYはp型拡散層2
2表面に設定したX軸及びY軸上の位置であって、Y軸
を、p型拡散層22と電気接続する電極24に沿ってか
つ平面的に見て電極24と重ね合わせるように設定する
と共に、X軸を、Y軸と直交させかつ平面的に見て電極
24と重ね合わせないように設定している。
【0037】前述のようにp型拡散層22表層における
不純物濃度を、その全面にわたって高濃度とすることに
より、p型拡散層22のシート抵抗を下げることができ
るので、浅い拡散深さ例えば拡散深さを2μmとしても
電極24からの距離にほぼ無関係に、pn接合に均一に
キャリアが注入されp型拡散層22全面にわたってほぼ
均一の発光強度が得られる。
【0038】これに対しp型拡散層22表層の不純物濃
度が低いと、浅いp型拡散層22のシート抵抗が高くな
るため電極24付近に電流が集中する。従って、図6に
も示すように、p型拡散層22全体にわたってほぼ均一
な実用上満足できる発光強度を得ることができず、その
結果、実用に適した発光機能を有する受発光ダイオード
28を得ることが難しくなる。
【0039】図7は第一実施例の変形例の説明図であ
る。以下、第一実施例と相違する点につき説明し、第一
実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0040】この変形例では、拡散窓16aを形成する
までの工程は第一実施例と同様である。拡散窓16aを
形成したら、次いで、拡散防止膜16の拡散窓16aを
介して、拡散予定領域12の下地14上に順次に下地保
護膜30及び拡散ソース膜10を形成する(図7)。こ
こでは下地保護膜30を膜厚約100ÅのSiO2 膜と
し、拡散ソース膜10を膜厚約200Å以上のZn膜又
はZnO膜とする。
【0041】下地保護膜30は拡散ソース膜10と下地
14とが反応して下地14が損傷するのを防止するため
の保護膜であり、従ってSiO2 膜の以外の膜例えばZ
nを含まない酸化膜或は窒化膜を下地保護膜30として
用いても良い。第一実施例では、拡散ソース膜10を拡
散予定領域12の下地14と直接に接触させて形成した
が、拡散ソース膜10と下地14との反応性が高い場合
には、この変形例のように拡散ソース膜10と下地14
との間に下地保護膜30を介在させるのが好ましい。下
地保護膜30の膜厚は、拡散ソース膜10が含むZnを
下地14へ熱拡散させるのを妨げないように薄くするの
が好ましい。
【0042】次いでアニーリングキャップ膜20及び能
動層22を形成し、然る後、アニーリングキャップ膜2
0、下地保護膜30及び拡散ソース膜10を除去する。
以後の工程は第一実施例と同様である。
【0043】図8は第一実施例の他の変形例の説明図で
ある。この変形例では、拡散ソース膜10をZn膜とす
る。その他は、第一実施例と同様である。Zn拡散ソー
ス膜10も、p型拡散層22の拡散深さを浅くしかつZ
n濃度を高めるのに適している。
【0044】図9〜図11はこの発明の第二実施例の主
要な工程を段階的に示す断面図である。
【0045】(第一の工程)まず、n型半導体から成る
下地14を用意し、Znを含む拡散ソース膜10を、拡
散予定領域12の下地14に対し選択的にZnの熱拡散
可能に、下地14上に形成する。
【0046】この実施例では、下地14としてn−Ga
Asx1-x エピタキシャル基板を用意し、そして、良
く知られている標準的な方法で、下地14に対し成膜前
の洗浄及び前処理を施す。
【0047】次いで、拡散ソース膜10を、下地14上
に形成する(図9(A))。ここでは、ZnO−SiO
2 拡散ソース膜10を、スパッタ法により、下地14上
に下地14全面にわたって形成する。
【0048】次いで、フォトリソ及びエッチング工程に
より、拡散ソース膜10をエッチングして、平面形状が
拡散予定領域12と同一形状の拡散ソース膜10を形成
し、これにより、拡散予定領域12の下地14に対し選
択的にZnの熱拡散可能に、拡散ソース膜10を形成す
る(図9(B))。拡散ソース膜10は拡散予定領域1
2のみに残存させそれ以外の領域の拡散拡散ソース膜1
0はエッチング除去する。
【0049】(第二の工程)次に、アニーリングキャッ
プ膜20を、拡散ソース膜10上に形成する。
【0050】この実施例では、AlNアニーリングキャ
ップ膜20を、拡散ソース膜10上と拡散ソース膜10
とは反対側の下地面14a上とにそれぞれ下地全面にわ
たって形成する(図9(C))。
【0051】(第三の工程)アニーリングキャップ膜2
0の形成後、拡散ソース膜10が含むZnを、拡散予定
領域12の下地14に熱拡散させて受発光ダイオードの
受発光に寄与するp型拡散層22を形成する。
【0052】この実施例では、下地14を、窒素ガス雰
囲気中に保持して下地14を加熱し、これにより拡散ソ
ース膜10が含むZnを拡散予定領域12の下地14に
拡散させて、約2μmの拡散深さ(pn接合深さ)を有
するp−GaAsP拡散層22を得る(図10
(A))。平面形状が拡散予定領域12と同一形状の拡
散ソース膜10を、拡散予定領域12のみに残存させて
いるので、拡散予定領域12の下地14に選択的に、Z
nを拡散させ従ってp型拡散層22を形成できる。
【0053】然る後、アニーリングキャップ膜20及び
拡散ソース膜10を、エッチング除去する(図10
(B))。
【0054】(第四の工程)次に、p型拡散層22と電
気接続する電極24及び下地14と電気接続する電極2
6を形成する。
【0055】この実施例では、層間絶縁膜32を、p型
拡散層22を形成した側の下地面14a上にその全面に
わたって形成する(図10(C))。然る後、フォトリ
ソ及びエッチング工程により、層間絶縁膜32に透光窓
32aを形成し、この透光窓32aを介しp型拡散層2
2を露出させる(図11(A))。次いで、透光窓32
aを介しp型拡散層22と電気接続するAl電極24を
形成する(図11(B))。次いで、p型拡散層22と
は反対側の下地面14a上にその全面にわたって、下地
14と電気接続するAu合金電極26を形成し、受発光
ダイオード28を完成する(図11(C))。
【0056】図12は第二実施例の変形例の説明図であ
る。以下、第二実施例と相違する点につき説明し、第二
実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0057】この変形例では、下地14上に順次に下地
保護膜30及び拡散ソース膜10を形成する(図1
2)。ここでは下地保護膜30をAl23 膜とし、拡
散ソース膜10をZn膜又はZnO膜とする。下地保護
膜30は下地14全面にわたって形成してあっても良い
し、拡散ソース膜10と同様に、平面形状が拡散予定領
域12と同一形状の下地保護膜30を形成しても良い。
【0058】次いでアニーリングキャップ膜20及びp
型拡散層22を形成し、然る後、アニーリングキャップ
膜20、下地保護膜30及び拡散ソース膜10を除去す
る。以後の工程は第二実施例と同様である。
【0059】この発明は上述した実施例にのみ限定され
るものではなく、従って各構成成分の寸法、形状、配設
位置、形成材料、成膜方法及びその他の条件を、この発
明の趣旨の範囲内で任意好適に変更できる。
【0060】例えば、下地14はGaAsPに限定され
ず、GaAsPのほか例えばGaAs或はAlGaAs
から成る下地14を用いることもできる。
【0061】下地14を例えばGaAsP下地、GaA
s下地或はAlGaAs下地としたいずれの場合にも、
Zn及び下地14の構成元素を透過しにくい或は透過し
ない膜として、Al23 膜やSiN膜を用いることが
できる。
【0062】またZnの逃散を防止するアニーリングキ
ャップ膜20としては、AlN膜の以外の膜例えばZn
を含まない酸化膜或は窒化膜を用いることができ、例え
ばAl23 膜、SiN膜、PSG膜或はSiO2
を、アニーリングキャップ膜20として用いることがで
きる。下地14としてGaAsP下地、GaAs下地或
はAlGaAs下地を用いる場合、Al23 膜、Si
N膜、PSG膜及びSiO2 膜は下地14の構成元素の
逃散を抑制する効果も有する。また下地14としてGa
AsP下地、GaAs下地或はAlGaAs下地を用い
る場合、アニーリングキャップ膜20としてSiN膜或
はSiO2 膜を用いると、下地14及びアニーリングキ
ャップ膜20の熱膨張係数の差が大きくなるのでアニー
リングキャップ膜20の膜厚をあまり厚くすると加熱時
にクラックが発生するおそれがある。しかしこの場合で
も、膜厚を500Å未満とすればクラックの発生をかな
り抑えられる。また下地14としてGaAsP下地、G
aAs下地或はAlGaAs下地を用いる場合には、ア
ニーリングキャップ膜20としてAlN膜或はAl23
膜を用いると、下地14及びアニーリングキャップ膜
20の熱膨張係数の差は小さくなるので、クラック発生
の抑制に効果的である。
【0063】またこの発明の実施に当り、実用上満足で
きる発光強度を得るためには、p型拡散層22表層にお
ける不純物濃度を、約5×1019cm-3以上約1021
-3以下とするのが好ましい。拡散深さを浅くした場合
例えば2μm以下とした場合、不純物濃度が5×1019
cm-3未満では実用上満足できる発光強度が得られずま
た不純物濃度が1021cm-3を越えるとp型拡散層22
における結晶の損傷が甚だしくなり受発光ダイオードの
機能を損ねるからである。これと共に、可視光特に短波
長の可視光に対して良好な受光感度を得るためには、p
型拡散層22の拡散深さ(pn接合深さ)をほぼ約0.
3μm以上約2μm以下とするのが良い。拡散深さが
0.3μm未満である場合及び拡散深さが2μmを越え
る場合、短波長の可視光に対して良好な受光感度を得る
ことができないからである。この出願の発明者らの実験
によれば、例えば読取り装置に重要な緑色光のような短
波長の可視光に対する受光感度を高め、なおかつ面内均
一なニヤフィールドパターンを形成し、実用上充分な発
光強度を得るためには、p型拡散層22の拡散深さを1
〜2μmとするのが、最も好ましい。
【0064】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の受発光ダイオードの形成方法によれば、受発光
に寄与するp型拡散層のほぼ全面にわたって、浅いpn
接合を形成しつつかつ高濃度にZnを拡散できるので、
実用上満足できる受光感度を有しかつ実用上満足できる
発光出力強度が得られる受発光ダイオードを提供でき
る。
【0065】また従来の封管法によるp型拡散層の形成
と比較して、拡散工程の工数を少なくすることができし
かもより短時間でp型拡散層を形成できるので、製造コ
ストの低減を図れる。また浅いpn接合で受発光ダイオ
ードを形成するので、この受発光ダイオードをアレイ状
に配列した場合には、受発光ダイオードを高密度に配列
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)はこの発明の第一実施例の説明
に供する工程図である。
【図2】(A)〜(C)はこの発明の第一実施例の説明
に供する工程図である。
【図3】(A)〜(C)はこの発明の第一実施例の説明
に供する工程図である。
【図4】能動層の深さ方向における不純物濃度の分布状
態を示す図である。
【図5】能動層における相対発光強度の分布状態を示す
図である。
【図6】能動層における相対発光強度の分布状態を示す
図である。
【図7】第一実施例の変形例の説明に供する図である。
【図8】第一実施例の他の変形例の説明に供する図であ
る。
【図9】(A)〜(C)はこの発明の第二実施例の説明
に供する工程図である。
【図10】(A)〜(C)はこの発明の第二実施例の説
明に供する工程図である。
【図11】(A)〜(C)はこの発明の第二実施例の説
明に供する工程図である。
【図12】第二実施例の変形例の説明に供する図であ
る。
【符号の説明】
10:拡散ソース膜 12:拡散予定領域 14:下地 16:拡散防止膜 16a:拡散窓 20:アニーリングキャップ膜 22:p型拡散層 28:受発光ダイオード 30:下地保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 孝篤 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−233724(JP,A) 特開 昭52−16988(JP,A) 特開 昭58−157252(JP,A) 特開 昭54−66789(JP,A) 特開 昭49−16394(JP,A) 特開 昭60−110177(JP,A) 特開 昭64−35970(JP,A) 特開 平7−66454(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型化合物半導体からなる下地にZnを
    選択的に熱拡散することによって形成された、受光およ
    び発光の両方に寄与するp型拡散層を有する受発光ダイ
    オードであって、 前記p型拡散層の拡散深さが0.3μm以上2μm以下
    であり、且つ、このp型拡散層のZn濃度が5×1019
    以上1×1020以下であることを特徴とする受発光ダイ
    オード。
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