JP3268397B2 - 汚れることのない防炎性絶縁組成物 - Google Patents

汚れることのない防炎性絶縁組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は針金(ワイヤー)及びケ
ーブルの塗装に役立つ熱抵抗性及び炎に対して抵抗性を
持つ生成物を、交差結合して造り出す重合体の絶縁性組
成物に関するものである。より厳密に言えば、本発明は
硬化時に銅の表面を汚さない交差結合可能の防炎性のエ
チレン−ビニールエステル及びエチレン−アルキル ア
クリレート共重合体絶縁組成物に関するものである。
【従来の技術と問題点】耐火性ポリマー組成物の最も重
要な利用の一つは電線やケーブルの絶縁用である。電気
が作用する環境では、絶縁性並びに耐火性は必要である
と考えられる。さらに、絶縁の物理的性質はそれが実際
に使われる条件下で悪化してはならない。その為に実際
の使用に合うようにする為に種々の酸化防止剤/安定剤
が必要となる。針金及びケーブル製造業界で広く使われ
ている耐火性絶縁の特に重要なタイプは、エチレン−ビ
ニール アセテート コポリマー、一種類またはそれ以
上のシラン、一種類またはそれ以上の水和された無機の
目止め材及び交差結合剤などの交差結合可能なポリマー
で出来ている。顔料、加工用の油、潤滑油、安定剤及び
酸化防止剤などの添加物も一般的にこれらの調合物に含
まれている。その組成物はノースその他が受けた米国パ
テント、番号3,832,326及び3,922,44
2並びにビッグスその他の4,349,605及び4,
381,362に公開されている。ノースその他及びビ
ッグスその他の組成物は、自動車用第一種SAE J1
128基準及びUL 125℃家電用ワイヤ及びSIS
基準に適合する単層絶縁及び被覆組成物を生み出すため
に銅製の導線に押し出すことが出来る絶縁材としての特
殊用途を見出だした。この組成物は高度の火炎防止力と
共に、バランスのとれた加工性及び物理的並びに電気的
品質向上を示した。さらに、この結果として(a)ハロ
ゲン化された炎の防止剤を使用しないことにより危険な
水素ハロゲン蒸気を排除し;(b)カーボン ブラック
を使用しないことで色付きの絶縁材の調合を可能にし:
(c)防炎剤塗布の使用をしないことで、導線上に絶縁
合成物を押し出した後の製造工程で追加措置の必要性を
取り除き、;そして(d)三酸化アンチモニーの使用を
止めることで相当量の高価な合成成分使用の必要性を排
除する成果を挙げた。ノースその他及びビッグスその他
の引用文で公開された酸化防止剤は、重合された1,2
−ジヒドロ−2,2,4−トリメチル キノリン、ジス
テアリ1−3−3′チオジプロピオネート(DSTD
P)及びDSTDPとテトラキス[メチレン(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシナメート)]
メタンなどの立体障害を受けたフェノールとの組み合わ
せを含んでいる。DSTDPの立体障害を受けたフェノ
ールとの併用は、CSAワニス試験に合格した組成物調
合用として米国パテント、番号4,381,362で公
開されている。ジラウリル1−3、3′−チオジプロピ
ネート、ジミリステルチオジプロピオネート、ジトリデ
シルチオジプロピオネート、ビス アルキル硫化物など
のその他のチオ化合物、及び、2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾール、オクタデシル1,3−5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、2,2′
−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、4,4′ブチリデン ビス(6−t−ブチル−3
−メチル フェノール)、1,3,5−トリメチル−
2、4、6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン並びに2,2′−メチレン
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)など
の立体障害を受けたフェノールも公開されている。ジア
ルキルチオジプロピオネート及び立体障害を受けたフェ
ノールの組み合わせを用いて白色の調合物を効果的に手
にいれることが可能であるが、蒸気を使用して絶縁され
た針金及びケーブルを硬化させた場合銅製の導線に変色
が観察された。変色または汚れの正確な本質は良く判っ
ていないが、それが導線の表面上に生ずることは、電気
制御板またはハーネスの製造などに於ける半田接着また
は溶接時に問題になる。汚れのない光り輝いた金属表面
に欠けることが欠陥接続を招来し、自動化されたシステ
ムでは特に重要な問題となる。音波溶接では、例えば導
線表面に汚れがあると、確実な溶接を得るためには出力
を高めざるをえない。これは、勿論、結果的にコスト増
大を招き、その他の問題を引き起こすことにもなる。蒸
気を利用する連続加硫(CV)処理は針金及びケーブル
製造業者に広く活用されているので、導線の表面を汚さ
ない安定剤の組み合わせが、有機過酸化の交差結合剤を
含有する組成物に利用出来れば望ましい。チオ化合物及
び立体障害を受けたフェノールのある種の組み合わせは
銅製の導線を変色させないが、それは他の欠点を有して
いる。例えば、ビスアルキル硫化物/障害を受けたフェ
ノールの組み合わせたものは導線を汚さないが、効果的
に安定化を図るに必要なレベルでブルーミング(blo
oming)や悪臭を引き起こす。基本的に白色の組成
物を造り出すよう調合可能で、また蒸気硬化が銅製の導
線を変色させず、好ましくないブルーミング又は嫌な臭
気を起こさない効果的なチオ化合物/障害を受けたフェ
ノール安定材の組み合わせたものが入手できれば非常に
都合が良い。
【0002】
【課題の解決】本発明は、良好な加工特性と酸化による
劣化に対する抵抗力を有するエチレン−ビニール エス
テル コポリマー及びエチレン−アルキル アクリレー
ト コポリマーを基本とした改良した交差結合可能な防
炎性の重合組成物を提供する。本発明はまた、蒸気硬化
を行った場合銅製の導線を汚したり変色しない絶縁並び
に被覆材料として使える適当な上述したタイプの組成物
を提供する。現在の発明に従って、この目的及びその他
の目的に対し、ペンタエリスリトール ボタアルキルチ
オプロピオネート及び立体障害を受けたフェノールから
成る二つの成分での安定剤の組み合わせの使用により実
現されている。この発明の汚れの着かない防炎性絶縁組
成物は、(a)エチレンとC2−4アリファティック
カルボキシル酸のビニール エステルの重合体、エチレ
ンとC1−6アルキル アクリレートの重合体、エチレ
ンとC1−6アルキル メタクルレート重合体、又はそ
れらの重合体の混合物、(b)80から400 phr
の水和した無機物充填材、(c)0.5から5 phr
のアルコキシシラン、(d)1から8 phrの化学的
交差結合剤、(e)0.25から8 phrの加工用添
加剤、そして(f)次の構造式
【化3】 を有する(1)ペンタエリトリトール ボタ−アルキル
チオプロピオナートから成る1から8 phrの酸化防
止剤で、この中の(R、R、RおよびRはは8
個から22個の原子を持つアルキル基である、及び
(2)次の構造式
【化4】 の一つ乃至それ以上の基を持つ障害を受けたフェノー
ル、そこではRは1個から4個の炭素原子を含むアルキ
ル基である、で構成されている。このペンタエリトリト
ール ベータアルキル−チオプロピオナートの障害を受
けたフェノールに対する比率は重量ベースで5:から
1:1の範囲である。本発明の特に有益な具体化では、
ペンタエリトリトール ベータアルキルチオプロピオナ
ートは10個から18個の原子を持ち、障害を受けたフ
ェノールは、4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−
t−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン(3,
5−ジ−t,ブチル−4−ヒドロキシヒドロシナメー
ト)]メタン;1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−s−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5
H)トリエン;N,N′−ビス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニール)プロパニール]
ヒドラジン;及びオクタデシル 3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシヒドロシンナメートから成るグルー
プから選ばれている。
【0003】本発明は、エチレンと脂肪族カルボキシル
酸のビニール エステル、アルキルアクリレート若しく
はアルキル メタクリレートのコポリマー、シラン、水
和した無機充填材、交差結合剤、加工用添加剤及び選ば
れた酸化防止剤から構成される改良された防炎絶縁組成
物に関するものである。ペンタエリスリトール ベータ
アルキルチオプロピオナート及び障害を受けたフェノー
ルの組み合わせを酸化防止剤として用いることにより、
長期的に非常に優れた安定性を有し、絶縁銅線又はケー
ブル製品が蒸気で硬化される際に使われる銅製品の表面
に望ましくない変色を起こさない製品を手に入れること
が可能である。交差結合、硬化並びに加硫及びそれらか
ら派生語などの用語は、ここでは同義語的に用い、通常
の特定技術を意味するものに帰属し、即ちポリマー分子
間の一次的原子価結合の形成を表すものである。また、
酸化防止剤及び安定剤は熱、空気及び光による複合した
劣化効果から調合物を守る化合物を表すよう互いに入れ
替えて用いられる。酸化防止剤又は安定剤の組み合わせ
又は混合物が引用される場合、それは個々の調合物にあ
る種の成分が追加されるか、若しくは添加に先立って組
み合わされることを意味する。引用されるすべての部及
び%は、特に示さない限り重量ベースを用いた。本発明
において「phe」は「parts per hund
red parts of rubber」の略であ
り、具体的には(a)のポリマー100重量部当たりの
重量部を意味する。
【0004】ここで、本発明のエチレン コポリマーに
ついて説明する。この組成の重合成分は、エチレンのコ
ポリマー乃至はビニール エステルまたはアルキル ア
クリレートのコモノマーであり、後者は双方のアクリル
及びメタクリル酸エステルを包含するよう包括的な意味
で用いた。ビニール エステルは、ビニール アセテー
ト、ビニール プロピナート、ビニール ブチレート、
ビニール ペンタネートまたはビニール ヘクサネート
などの、C−C脂肪族のカルボキシル酸のビニール
エステルであろう。アクリレート類は、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ペンチルまたはヘクシル アク
リレート乃至はメタクリル酸エステルを含むアクリル酸
またはメタクリル酸のC−Cアルキルエステルの何
れかであろう。本発明の重合体成分を構成するコポリマ
ーの望ましい形は、約9%から45%を含むエチレン
ビニール アセテート コポリマー(EVA)を含むも
ので、より望ましいのは9%から30%のビニール ア
セテートを含み、残りはエチレンから成る、構成であ
る。エチレンのターポリマー類、ビニール アセテート
及びその他それと重合できる既知のオレフィン性モノマ
ーも使用可能である。一般的に、第三のモノマーが存在
する場合はモノマー構成物の約15%以上にしないこと
である。これとは別の望ましいコポリマーはエチレン及
びブチル アクリレートの共重合作用により誘導され
る。役に立つエチレン−ブチル アクリレート コポリ
マー(EBA)はブチル アクリレートを約10%から
約45%、より望ましいのは20%から40%を含有
し、残余はエチレンで構成するものである。n−ブチル
アクリレートは選好されるコモノマーである。EVA
及びEBAの混合物もまた使用することが得策である。
EVAは一般的に混合物の主要な構成物であり、典型的
に混合物の75%以上を構成している。本発明の構成に
他種の交差結合可能なポリマーまたはコポリマーを若干
量含有させることも可能である;しかしながら、上述し
たようにエチレンのコポリマーで含有ポリマー全体の最
低50%を構成させる必要がある。その様な具体化の一
部の構成要素として用い得るものの代表は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン コポリマ
ー類及びターポリマー類並びにこれに類するものを含
む。低密度ポリエチレン及びメルトインデックス0.5
から5を持つ線形性低密度ポリエチレンは、ポリマー全
体を基準にして、その30%又はそれ以下を含有する特
に望ましい混合を提供する。EVAコポリマーは殆どの
場合メルトインデックス0.5から5を持つが、EBA
コポリマーのメルトインデックスは一般的に0.1から
3の範囲である。
【0005】ここで、水和した無機充填材について説明
する。本発明で使用される充填材は水和の無機の充填
材、例えば、水和の酸化アルミニューム類{AlO3
OまたはAl(OH)}、水和マグネシア、水和
カルシューム シリケート、水和されたマグネシューム
カーボネート又はそれに類するものである。これらの
化合物の中では水和のアルミナが最も普遍的に使われて
いる。無機充填材中に存在する水化作用の水は、エチレ
ン コポリマーの点火又は燃焼の際温度により放出でき
る物でなければならない。他方、他の種類の充填材の若
干部分は許容されるが、それら充填材は大量に活用でき
ない。無機充填材に化学的に結合された水化用の水は熱
を吸収して放出されるので、水和された無機充填材は防
炎効果をもたらす。これは、実際にこの目的のために従
来使われていた他の充填材に比べて防炎効果を遥かに大
きく増大させ、例えばカーボン ブラック、粘土、二酸
化チタニュームなどである。更に驚くべきことには、防
炎効果は多量の充填材使用が優れた電気的絶縁性を伴う
ことである。この充填材のサイズは在来の利用技術で用
いられたものを見習うべきである。ここで、シラン成分
に言及したい。この発明の組成には一つ乃至それ以上の
アルコキシ シランが必要である。組成の望ましいバラ
ンスに悪影響を与えポリマーと無機充填材を結合を加速
するアルコキシ シランは、シランはポリマー加工並び
にポリマーの交差結合作用時に燃焼せず又は劣化しない
との条件付きで用いることができる。
【0006】絶縁組成材料として用いるアルコキシシラ
ン類は、1から6、及び、より望ましい1から3の炭素
原子を持つ1から3のアルコキシ置換基を含有する低密
度アルキル−、アルケニル−、アルキニル−並びにアリ
ル−アルコキシシラン類を含む。2から3のC1−3
ルコキシ置換基を持つアルコキシシラン、例えばメソキ
シ、エソキシ、プロポキシまたはそれを組み合わせたも
のは、特に有益である。シランの実例には、メチルトリ
エソキシシラン、メチルトリス(2−メソキシエソキ
シ)シラン、ジメチルジエソキシシラン、エチルートリ
メソキシシラン、ビニールトリス(2 メソキシエソキ
シ)シラン、フェニールトリス(2−メソキシエソキ)
シラン、ビニールトリメソキシシラン及びガンマーメタ
クリルオキシプロピルトリメソキシシランなどがある。
ビニール アルコキシシラン類を使用することが望まし
い。ビニルアルコキシシラン類の中では次式
【化5】 ガンマ−メタクリロキシプロピルトリ−メソキシシラ
ン、次式
【化6】 のビニルトリス(2−メソキシエソキシ)シラン、次式
【化7】 のビニルトリメソキシシラン、及び、次式
【化8】 のビニルトリエソキシシランが特に役に立つ。ビニルト
リメソキシシラン並びにビニルトリエソキシシランは特
に有益なものである。
【0007】ここで、交差結合剤について述べる。調合
されたエチレン−ビニル エステル及びエチレン−アル
キル アキリレートコポリマー類は専門技術者に知られ
た、化学的、熱利用のまた輻射による硬化法などの在来
の手法により交差結合させることが可能である。交差結
合した場合、これらのポリマーは熱硬化作用を示し、下
記のような優れたそして予期しなかった平衡状態をもた
らす。 (1)低温時の脆性、即ち、この組成は低温での曲げに
容易にひび割れしない(ASTM D−746); (2)エイジング(熟成)後の熱抵抗、即ち、90℃、
125℃または135℃でさえも長時間使用した後で優
れた伸長性を示す; (3)5kgと高いアーク及びトラッキング作業におけ
る抵抗性; (4)炎による点火に対する抵抗力並びに燃焼に対する
抵抗力; (5)湿度に対する抵抗力、即ち、水の物理的な吸収の
低さ、濡れ及び湿気のある環境に於ける誘電性の保持; (6)誘電性; (7)油に対する抵抗力; (8)工業用化学薬品に対する抵抗力. 化学的交差結合剤を用いた高水準の硬化が急速に達成で
きる能力及びそれにより得られる結果の均一性に鑑み
て、この方法は針金及びケーブル絶縁の硬化に最も広範
に実用化されている。分解時に遊離基を発生することが
知られている伝統的な薬剤の利用により、化学的交差結
合が達成可能である。化学的交差結合は、有機過酸化物
又は他の交差結合促進剤を分解温度以下の温度で合成物
に混和し、その後でその合成物を硬化するように活性化
する、即ちエチレン ポリマーを立体的に方向に交差結
合する、ことにより、達成可能である。
【0008】この交差結合は良く知られた手法により実
施されており、本技術の専門家はこれを実行するに必要
な一般的条件の変動も十分お判りと思う。本発明は過酸
化物の化学的交差結合での利用に止まらず−分解して遊
離基を作り出す他の技術的に認知されている材料物質も
活用することが出来る。明白なのは、そのような交差結
合する薬剤が化合の進行中に分解してはならないことで
ある。トリアリルシアヌラート及びこれに類するものな
ど既知の交差結合用のコエイジェントは硬化作用の効果
を高めるためにこれに含めても良いであろう。第三級の
有機過酸化物は特に有益な化学的な交差結合用の薬剤で
ある。ジクミル過酸化物及びアルファ、アルファ′−ビ
ス(t−ブチルペロキシ)ジイソプロピルベンゼンは特
に有益である。他の殆どの化学的交差結合用薬剤と共
に、第三級の有機過酸化物はその活性化温度以上に加熱
することにより活性化され、その後に分解が始まる。高
圧蒸気又はそれに類する方法などを適用したあらゆる既
知の手法により分解を達成する事が可能である。
【0009】ここで、処理用添加剤について述べる。既
知の如何なる処理用薬剤も用いることもできるが、脂肪
酸又は脂肪酸の誘導物、重合の処理用樹脂並びに炭化水
素油脂、若しくはそれらを組み合わせたものが最も一般
的に使われている。脂肪酸の誘導物には金属性ソープ
類、エステル類、エステル ソープ、アミドその他類似
品を含めることができる。ここで採用した用語、脂肪
酸、は8個から22個の炭素原子を持つ脂肪族のカルボ
キシル酸を指す。これらの酸は通常は自然界の原料から
誘導されるが、合成して作り出すことも可能である。脂
肪酸は側鎖状の枝別れに、又は直鎖状にすることが可能
で、飽和しているか又は不飽和で存在でき、そして単独
の酸、若しくは、より一般的な例として、特定の炭素含
有の範囲内で酸の混成で構成される。脂肪酸の実例では
カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、
ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、エレオステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸及び類
似のものを含む。有用な脂肪酸混合物はココナツ油、綿
実油、亜麻仁油、パーム油、大豆油、トール油、べにば
な油、コーン油、なたね油、獣脂若しくは類似の油を含
む天然の脂肪や油に存在するトリグリセリドから採取さ
れる。脂肪酸及びその混合物はそのもの自体が利用され
ているが、より一般的には誘導体の形で用いられてい
る。それに代えて、脂肪酸及び脂肪酸の誘導体も利用可
能である。単独乃至混合物として利用可能な脂肪酸誘導
体特に役立つのは、カルシュウム ソープ若しくはアル
ミニューム ソープ、及び脂肪酸又は脂肪酸エステルの
2モルの脂肪族のジアミンの1モルとの反応により形成
されるビス−アミド、例えばエチレン ジアミンなど、
を含むものである。ジンク ソープなど交差結合(遊離
基機構)を妨害し、有機過酸化物と反応するソープは避
ける必要がある。受容できるソープはアルカリ性の土類
金属製脂肪酸ソープで、カルシウムステアラートは特に
有益であることが判明している。エルカミド及びエチレ
ン−ビス−ステアルミドは特に役立つ脂肪酸アミドであ
る。本発明の具体化の一つに非常に役立つものとして、
2:1から1:10の比率での脂肪酸アミドを伴う脂肪
酸の混合物から成る脂肪成分がある。ラウリン酸及びエ
チレン−ビス−ステアルミドはこの点で最も良く知られ
ている。
【0010】使用可能な炭化水素処理用の油はナフテン
系及びパラフィン系油である。その油は選別した石油原
油から精製並びに処理工程で得られ、サン再処理販売会
社(Sun Refining and Market
ing Company)、エクソン化学アメリカ社
(Exxon Chemical America
s)、及び、ウイツコ社の一部門(Witco Cor
poration−Golden Bear Divi
sionなどの市販の供給源から広範囲に入手可能であ
る。これらの調合に用いられる炭化水素の油は一般に5
0から90%の飽和成分を持っており芳香族の成分は全
部で50%を超えていない。これら油の粘着性は100
°Fで100から2,500SUSの範囲にある。使用
可能な重合の処理用添加剤は、平均分子量およそ2,0
00以下でエステル官能基を含有する芳香族樹脂が大勢
を占めている。その樹脂はオリゴマーを混合したもので
ある。重合体生産物の分子量分布は様々に変動している
が、大多数のオリゴマーの持つ分子量は2,000以下
である。芳香族の混合物から成るオリゴマーの一部は、
アセトキシ基のようにエステル官能基を含有している。
樹脂混合物は、0.92か0.98の範囲で特定の比重
を持ち、およそ90℃から110℃の融点を有する固体
である。それは脂肪族、芳香族並びに塩素化された炭化
水素のなかで良好な溶解性を示す。
【0011】このタイプの低分子量の重合化合物処理用
添加剤は、石油の分留物から誘導された脂肪族の炭化水
素樹脂をエステル含有の樹脂に混ぜ合わせることで都合
よく手に入る。炭化水素樹脂及びエステル含有樹脂はい
ずれも、2,000未満の分子量を持つオリゴマーでそ
の大部分が構成されている。最も普遍的には、この混合
物は50%から95%を炭化水素樹脂が占め、5から5
0%をエステル含有樹脂が占めている。より望ましい形
は炭化水素がその混合物の60から92%を構成し、エ
ステル含有樹脂が残りを占めていることである。
【0012】重合化合物処理用添加剤に利用される脂肪
族炭化水素樹脂は良く知られており市場で入手可能であ
る。それは石油分留工程から得られる種々の混合オレフ
ィン留分のフリーデル−クラフツ触媒重合反応により生
産される。樹脂成分は供給材料の組成、使われる特殊の
触媒並びに反応条件により変化する。重合処理用の添加
剤は主として脂肪族のオレフィン モノマーから誘導さ
れる。重合化合物の処理モディファイヤーを補完する炭
化水素中に存在するエステル含有樹脂はオレフィン−ビ
ニル エステルがその典型である。エチレン−ビニル
エステル コポリマーは特に選好されるエチレン−ビニ
ル アセテート コポリマーとの共存が格別に有益であ
る。これらコポリマーのビニル アセテート成分は12
から32%、より一般的には15から25%の範囲にあ
る。ポリエチレンなどのその他の低分子量樹脂の若干量
も、炭化水素樹脂及びオレフィン−ビニル エステル
コポリマーと共に含まれていても良い。重合体化合物処
理モディファイヤーを構成するオリゴマー混合物は典型
的に80%C、8−15%Hそして0.5−7%Oを含
有する。上記の要件を満たす重合体化合物処理用のモデ
ィファイヤーはストルクトル社(Struktol C
ompany)でストルクトル ポリディス TR06
0(Struktol Poly−dis TR06
0)及びストルクトル ポリディス SA9001(S
t−ruktol Polydis SA9001)と
指定して購入することが可能である。脂肪成分が重合体
化合物または炭化水素油処理添加剤と共に使われる場
合、脂肪酸(又は誘導体)の重合体/炭化水素油に対す
る比率は3:1から1:8、より望ましくは、2:1か
ら1:5である。また、異なる融点と化学的構造を持つ
潤滑油の混合物の利用は時として有利なことがあるた
め、処理特性の望ましい釣り合いを確保するには、上述
の添加剤若しくは混合物の何れかと共に、天然若しくは
合成の炭化水素ワックス類または低分子量ポリエチレン
を用いることが可能である。
【0013】酸化防止剤 本発明の非変色性組成物を得るために2種の酸化防止剤
の組合せを使用する。ペンタエリスリトール・ベータア
ルキルチオプロピオネートを障害フェノールと共に使用
するとき、ジアルキルチオジプロピオネート酸化剤を含
む水蒸気加硫の電線およびケーブル組成物について観察
される銅伝導体の退色をなくすことができるということ
が予想外にも発見された。本発明に使用されるペンタエ
リスリトール−ベータアルキルチオプロピオネートと障
害フェノールの両者は商業的に入手しうる材料である。
ペンタエリスリトール−ベータアルキルチオプネピオネ
ートは次の一般式に一致する。
【化9】 式中の(R、R、RおよびRは8〜22個の炭
素原子をもつアルキル基である。好ましくは(R、R
、RおよびRは10〜18個の炭素原子を含む。
アルキル部分は同一でも異なっていてもよく、技分かれ
又は線状でありうる。本発明の特に有用な態様におい
て、(R、R、RおよびRはC−12アルキル
すなわちラウリル基である。上記の一般式に相当するペ
ンタエリスリトール・テトラキス(ベータアルキルチオ
プロピオネート)はWitco Chemi−Cal
Corporationのアーガス・ケミカル・ディビ
ジョンから商業的に入手することができ、ペンタエリス
リトール・テトラキス(ベータラウリルチオプロピオネ
ート)は商標名SEENOX 412Sで市販されてい
る。使用する障害フェノールは1種以上の次式の置換フ
ェノール基を含む。
【化10】 ただしRはC1−4アルキル基であり、最も好ましくは
ブチル基である。障害フェノールは実質的にリンおよび
/または硫黄を含まないものであるべきである。1個以
上の3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル基が
存在すると、それらは結合基を介して結合し、生成する
化合物は次式に相当する。
【化11】 ただし式中のnは2〜4の整数であり、Xは結合基を表
わす。結合基Lは硫黄またはリン原子を含むべきではな
い。代表的な結合基として次のものがあげられる。
【化12】 上記の結合性部分が3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル基で置換されているとき特に有利であ
る。
【0014】ペンタエリスリトール・ベータアルキルチ
オプロピオネートと共に使用して非変色性生成物を与え
うる代表的な障害フェノール化合物として次のものがあ
げられる。4,4′−メチレンビス(2,6−ジーt−
ブチルフェノール);テトラキス(メチレン(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメー
ト)メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−ベンゼン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン
2,4,6(1H,3H,5H)トリオン、N,N′
−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパニル)ヒドラジン、オクタデシル
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシン
ナメート。上記の物質のすべては商業的に入手すること
ができる。オクタデシル3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシハイドロシンナメートおよびテトラキス(メ
チレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイ
ドロシンナメート)メタンはそれぞれIRGANOX
1076およびIRGANOX 1010なる商標名で
チバ・ガイギーから市販されているが、これらは特に有
用である。IRGANOX 1076またはIRGAN
OX 1010とSEENOX 412Sとの組合せは
本発明の特に有用な態様を形成する組成物中に使用され
る。
【0015】組成物の配合と処理 上記の化合物は多数の方法で混合することができる。唯
一の要件は充てん剤とシランを緊密に接触させることで
ある。シランを充てん剤に直接に添加して高剪断ミキサ
たとえばバンバリ、ファレル連続ミキサ、Bollin
g Mixtrumat(商標)またはWerner
& Pfleider mixerを使用してポリマー
中に分散させ、次いで交差結合剤、酸化防止剤、滑剤お
よび加工助剤を加えることができる。あるいはまた、シ
ランをポリマーにまず加え、その後に充てん剤およびそ
の他の添加物を加える。混合の強度と時間がシランと充
てん剤の均密な接触を与えるに十分である限り、後者の
試みを使用してすべての成分をポリマー/シラン混合物
に同時に加えることができる。
【0016】上記のミキサーの他に、必須成分を緊密に
混合しうる当業技術に周知の他の処置装置を使用するこ
ともできる。組成物は他の添加物たとえばカーボンブラ
ック、顔料などを含むことができる。ただしそれらは交
差結合を妨害したり組成物の物性を損なうものであって
はならない。任意の追加成分の合計量は一般に約15p
hrを越えない。組成物中の水和無機充てん剤は広い限
界内で変えることができる。充てん剤はポリマー樹脂1
00部当り80〜400部(phr)の範囲でありう
る。最もふつうには、80〜200phrの充てん剤が
使用される。アルコキシシランは約0.5〜5phr、
更に好ましくは0.75〜4phrの範囲でありうる。
余りにも少なすぎる量は充てん剤の適切な表面処理を与
えるには不十分であり、余りにも多い量は交差結合後の
物性、主として伸び%に悪影響をもつ。
【0017】使用する交差結合剤の量は所望の交差結合
度に応じて変わる。交差結合度が高いほど強度は大き
く、水分および化学試剤に対する耐性も大きい。低すぎ
る交差結合が達成されると、生成物の物性は不適切であ
り、熟成の際に著るしい劣化をうける。不十分な交差結
合は主として昇温における硬さの保持に欠陥をもたら
す。材料が低すぎる軟化点をもつからである。それ故、
正確な交差結合度は上記の因子および最終生成物に及ぼ
すその効果を入れて変える。電線およびケーブルの絶縁
にとって、交差結合の水準は一般に80%より大きい
が、それより低い値も可能である。交差結合は、交差結
合したポリマーを抽出して不溶性ゲルの量を測定するこ
とによって決定される。85%〜95%の交差結合度が
最も代表的である。一般に、約8phr以下の有機パー
オキサイドが必要であり、より普通には有機パーオキサ
イドの水準は1〜6phrの範囲にある。他の交差結合
剤は使用する量に若干の変化を必要とする。
【0018】処理用添加剤の量は広い範囲にわたって変
化させうるが、一般には0.25〜8phrの範囲で存
在させる。処理用助剤の量と種類は組成物の加工性に影
響を及ぼすばかりでなく、交差結合した物質の物性にも
影響を及ぼしうる。改良された加工性は操作条件の選択
のより大きな融通性を操業者に与え、そしてある場合に
は操作ライン速度を増大させることを可能にする。広げ
られた操作窓は、多くの場合に生じて許容しえない製品
または著るしい欠陥、すなわち押出し機ヘッド・シェア
・リングのブローイングまたは押出し機のフリーズ・ア
ップ、の製造をもたらしうる操作条件の予想しえない変
化に適合させることを可能にする。交差結合の後に、処
理用添加剤は物性に影響を及ぼすことがあり、そしてあ
る場合には、加熱熟成の際の物性の保持を改良する。上
記の種類の処理用添加剤または1種以上の処理用添加剤
の組合せを1〜6phrの量で使用するのが特に有利で
ある。酸化防止剤の量は特定の用途のサービス要件を基
準にして決定されるが、一般には約0.5〜8phrの
範囲にある。これは両者の酸化防止剤すなわちペンタエ
リスリトール・ベータアルキルチオプロピオネートおよ
び障害フェノールの両者の合計量である。これより高い
水準の酸化防止剤は高温の電線およびケーブルの用途に
一般に必要である。両者の酸化防止剤は配合物に別々に
加えることができ、あるいは配合前に混合することもで
きる。1〜6phrの酸化防止剤パッケージが最も普通
に使用される。ペンタエリスリトール・ベータアルキル
チオプロピオネートと障害フェノールとの重量比は約
5:1〜約1:1の範囲にありうるが、更に好ましくは
3:1〜1.5:1である。
【0019】本発明の組成物は通常の方法を使用して交
差結合させることができるけれども、それらは水蒸気硬
化法の場合に使用するのが最も有利である。それらはD
STDPのようなジアルキルチオジプロピオネートを用
いた場合に観察されるような銅伝導体の変色をしないか
らである。水蒸気硬化は高い速線速度での連続操作が必
要な電線およびケーブルの製造に通常使用される。連続
加硫は100psi〜400psi程度の超大気圧で一
般に行なわれるが、これより高い圧力または低い圧力を
使用することもできる。これらの圧力は電気絶縁に不適
当な多孔質の交差結合した組成物の発生を防ぐために使
用される。
【0020】本発明の交差結合した組成物は単一層絶縁
として働かせるのに特に有用である。この単一層は電気
絶縁体としてならびに物理的および火炎の保護を与える
ためのジャケットとして働く。それらは5000ボルト
より低い及びより普通には600ボルトより低い電圧を
包含する低電圧用途に特に好適である。交差結合した組
成物は諸性質のすぐれた均衡をもち、水蒸気硬化する際
の銅伝導体の表面を退色または変色させず、絶縁材を電
線の端部から剥離したときに清浄な輝いた銅表面がえら
れる。
【0021】
【実施例】本発明を以下の実施例について更に詳細に説
明する。これらの実施例は説明のためのものであって、
本発明を限定するものと解すべきではない。当業者にと
って明らかなように、本発明の精神と範囲を逸脱するこ
となしに多くの変化が可能である。これらの実施例に使
用する配合物を製造するために、諸成分をバンバリーミ
キサに加え、パーオキサイドの分離温度以下の温度、通
常約110〜125℃において、均一な混合物がえられ
るまで混合した。一般に、コポリマー中での配合成分の
均一な分散物を達成するまでに、約3〜5分の混合を必
要とした。次いで混合物をロールミル上でシート状にし
た。押出しの前に、シート状物質を顆粒状にして押出し
機への導入に好適な形体にした。生成物の物性(引張り
および伸び)をASTM D−638に従って決定し
た。250psiおよび200〜205℃に保持した圧
縮鋳型中で試料を6分間硬化させた。これらの条件下
で、80%以上の硬化、および少なくとも2000ps
i更に一般的には2500psi以上の引張り強度、お
よび200%以上の伸びが代表的な伸びが達成される。
ASTM D−2765方法Cに従ってゲル%を測定す
ることによって硬化水準を決定する。熱熟成に対する抗
性は試料を163℃で18日間、強制空気循環オーブン
中で加熱することによって決定した。試料は加熱熟成過
程で劣化するにつれて脆くなるので、劣化の程度は伸び
の減少を観察することによって決定した。熱熟成の際に
伸びが175%以下に低下するとき、あるいは熟成して
いない伸びの保持が75%以下に低下するとき、生成物
は限界であると考えられる。硬化した組成物の電気的性
質(誘電常数および消散係数)はASTM D−150
に従って決定した。3つの電気加熱帯域と1つの空気冷
却胴をもつ直径1インチのブラベンダー押出し機を使用
して押出しを行なった。押出し機は20:1の長さ/ス
クリュー直径の比をもっていた。20枚のフリットおよ
び4:1の圧縮比をもつポリエチレン型スクリューを使
用し、圧力ゲージをブレーカープレートを通常使用する
場所においてスクリューの端部に配置した。材料を処理
するのに必要なトルクを測定するための装置を押出し機
に備えた。押出し機の胴区域1、2および3をそれぞれ
210°F、220°Fおよび230°Fに設定し、ダ
イ温度を230°Fに設定した。スクリューの速度を1
00rpmに保った。18AWG電線の絶縁のために組
立てたプラベンダー電線絶縁用ダイを使用した。絶縁を
約20ミルの厚さで加えた。次いで被覆電線を250p
siの水蒸気を使用して6分間オートクレーブ中で水蒸
気硬化させた。それぞれのサイクル中に15フィートの
ストランド6本を硬化させた。硬化サイクルの終りに、
水蒸気の圧力を解放し、水を導入した。オートクレーブ
を12分間冷却させ、次いでストランドを除いて変色を
検査した。これは絶縁を銅線から約1インチ剥離して銅
線の表面の退色の徴候を肉眼検査することによって行な
った。
【0022】実施例I 18%のVA含量および約2.4のMIをもつエチレン
・ビニルアセテートコポリマーを次のように配合するこ
とによって非変色性難燃性絶縁物を本発明に従って製造
した。 (部数) EVAコポリマー 100.0 水和アルミナ 125.0 ビニルトリメトキシシラン 1.2 α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ) ジイソプロピルベンゼン 1.6 ラウリン酸 0.25 エチレンビスステアロアミド 0.75 ペンタエリスリトール・テトラキス(β−ラウリル− チオプロピオネート(1) 0.75 Irganox(2) 1.5 注(1)Seenox 412 S(商標名)、白色結
晶粉末、融点47℃、比重(55℃)0.93 (2)テトラキス(メチレンビス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン この組成物の試料を製造し、>90%に硬化して物性を
決定した。引張りおよび伸びを始めに決定し、次いで1
63℃で7日間および18日間熟成した後に決定した。
これらの結果は次のとおりである。 初期: 引張り(psi) 3000 伸び(%) 230 7日間の熱熟成後 引張り(psi) 3210 伸び(%) 220 18日間の熱熟成後 引張り(psi) 3100 伸び(%) 220 上記の配合物は、18日間の熱熟成後の引張り強度の1
04%保持および伸びの96%保持によって実証される
ように、良好な熱安定性を示した。その上、硬化した組
成物は良好な電気的性質および難燃性をもっていた。生
成物は3.47の誘電常数(1000Hz)、0.00
927の消散係数(1000Hz)、および24.7の
酸素インデックスをもっていた。配合物は良好な加工性
を示し、単一絶縁材として18AWG銅線上に容易に押
出すことがでた。水蒸気硬化後に、剥離した銅伝導体の
表面を肉眼検査したところ、退色の徴候を示さなかっ
た。銅表面は輝いて光っており、被覆していない銅と判
然と区別される相違は示さなかった。押出して水蒸気硬
化した銅線の163℃で18日間の熱熟成は銅伝導体の
退色を示さなかった。
【0023】比較例IおよびII ペンタエリスリトール・テトラキス(β−ラウリルチオ
プロピオネート)の代りにジステアリルチオジプピオネ
ート(DSTDP)およびジラウリルチオジプロピオネ
ート(DLTDP)を使用した以外は実施例Iをくりか
えした。比較例Iの組成物では0.75phrのDST
DPを使用し、比較例IIの組成物では0.75phr
DLTDPを使用した。その他のすべての成分の量と
種類および処理条件は実施例Iと同じであった。硬化し
ていない組成物の加工性および硬化した組成物の物性は
実施例Iでえたものと同じであった。然しながら、配合
物を銅線上に押出し、水蒸気を使用して硬化させたと
き、比較例IおよびIIの生成物の双方について伝導体
表面の著るしい変色が観察された。比較例Iの生成物を
覆した銅線から絶縁層を剥離したとき、金属表面は均一
に曇っていた。比較例IIの生成物で絶縁した銅線につ
いて、銅伝導体表面のひどい暗色化が観察された。水蒸
気硬化した絶縁線の163℃で18日間の熱熟成は銅線
上に生成した変色の量を増大するようにはみえなかっ
た。
【0024】実施例II〜IV アルキル部分を変えた一連のペンタエリスリトール・テ
トラキス(β−アルキルチオプロピオネート)を製造
し、検査した。混合アルキル基は主として8〜18個の
炭素原子を含んでおり、これらの生成物の物理形体は液
状からワックス状固体までの範囲にあった。これらの生
成物を実施例Iに示す処方を使用して調製し、生成組成
物を硬化させ、物性(引張りおよび伸び%)を熱熟成の
前と後に測定した。3種の配合物のそれぞれの結果は次
のとおりであった。 (1)163℃で18日間の熟成後 これらの処方物のそれぞれを18AWG銅線上に押出
し、この絶縁した銅線を水蒸気硬化させた。これらの処
方物のどれ1つとして水蒸気硬化後の銅伝導体表面の退
色または変色は観察されなかった。この難燃性絶縁材を
除去したとき、銅伝導体表面は輝いて光っていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5/36 C08K 5/36 5/541 C08L 31/02 C08L 31/02 33/08 33/08 H01B 3/44 P H01B 3/44 C08K 5/54 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 3/00 - 13/08 C08L 31/02 - 31/08 C08L 33/08 - 33/26 H01B 3/44

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の諸成分から成ることを特徴とする改
    良された難燃性絶縁組成物。 (a)エチレンとC2-5 脂肪族カルボン酸のビニルエス
    テルとのコポリマー、エチレンとC1-5 アルキルアクリ
    レートとのコポリマー、エチレンとC1-5 アルキルメタ
    クリレートとのコポリマー、またはそれらの混合物から
    えらばれたポリマー100重量部当たり; (b)80〜400重量部の水和無機充てん剤; (c)0.5〜5重量部のアルコキシシラン; (d)1〜8重量部の化学交差結合剤; (e)0.25〜8重量部の加工添加剤;および (f)1〜8重量部の下記(1)と(2)の組合せから
    成る酸化防止剤; (1)次式のペンタエリスリトール・ベータアルキルチ
    オプロピオネート 【化1】 (R1 、R2 、R3 およびR4 は8〜22個の炭素原子
    をもつアルキル基である) (2)1種以上の次式の基を含む障害フェノール 【化2】 (Rは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基である)。
  2. 【請求項2】 障害フェノールが実質的に硫黄およびリ
    ンを含まず、Rが第3級ブチルであり、そして(1)と
    (2)の重量比が5:1〜1:1の範囲にある請求項1
    の組成物。
  3. 【請求項3】 (a)がエチレン−ビニルアセテートコ
    ポリマー、エチレン−ブチルアクリレートコポリマー、
    またはそれらの混合物であり、(b)が水和した酸化ア
    ルミニウム、水和したマグネシア、水和したカルシウム
    シリケート、または水和したマグネシウムカーボネート
    であり、(c)が低級アルキル−、アルケニル−、アル
    キニル−、またはアリール−アルコキシシラン(1〜3
    個のアルコキシ置換基をもつ)であり、(d)が有機パ
    ーオキサイドであり、そして(e)が脂肪酸、脂肪酸誘
    導体、ポリマー状樹脂、炭化水素油またはそれらの混合
    物である請求項1または2の組成物。
  4. 【請求項4】 R1 、R2 、R3 およびR4 が10〜1
    8個の炭素原子を含むアルキル基であり、そして(2)
    が4,4′−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフ
    ェノール)、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−
    ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタ
    ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
    (3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
    −ベンゼン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブ
    チル−4−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン2,
    4,6(1H,3H,5H)−トリオン、N,N′−ビ
    ス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
    ェニル)プロパニル)ヒドラジン、およびオクタデシル
    3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシン
    ナメートからえらばれる請求項1、2、または3の組成
    物。
  5. 【請求項5】 (a)100重量部当たり、80〜20
    重量部の(b)、0.75〜4重量部の(c)、1.
    5〜5重量部の(d)、1〜6重量部の(e)、および
    1〜6重量部の(f)を含み、(1)と(2)の重量比
    が3:1〜1.5:1である請求項1〜4のいづれか1
    項の組成物。
  6. 【請求項6】 (a)が9〜30%のビニルアセテート
    含み0.5〜5のメルトインデックスをもつエチレン
    −ビニルアセテートコポリマー、10〜45%のブチル
    アクリレートを含み0.1〜3のメルトインデックスを
    もつエチレン−ブチルアクリレートコポリマー、または
    それらの混合物である請求項1〜5のいづれか1項の組
    成物。
  7. 【請求項7】 (b)が水和アルミナである請求項1〜
    6のいづれか1項の組成物。
  8. 【請求項8】 (c)がビニルアルコキシシランまたは
    ビニルトリメトキシシランである請求項1〜7のいづれ
    か1項の組成物。
  9. 【請求項9】 (d)が第3級有機パーオキサイドであ
    る請求項1〜8のいづれか1項の組成物。
  10. 【請求項10】 第3級有機パーオキサイドがジクミル
    パーオキサイドまたはα−α′−ビス(t−ブチルパー
    オキシ)ジイソプロピルベンゼンである請求項9の組成
    物。
  11. 【請求項11】 (e)が脂肪酸と脂肪酸アミドとの
    2:1〜1:10の比の混合物である請求項1〜10の
    いづれか1項の組成物。
  12. 【請求項12】 脂肪酸がラウリン酸であり、脂肪酸ア
    ミドがエチレン−ビス−ステアロアミドである請求項1
    1の組成物。
  13. 【請求項13】 (1)がペンタエリスリトール−テト
    ラキス(ベータ−ラウリルチオプロピオネートである請
    求項1〜12のいづれか1項の組成物。
  14. 【請求項14】 9〜30%のビニルアセテート含量お
    よび0.5〜5のメルトインデックスをもつエチレン−
    ビニルアセテートコポリマー100重量部当たり、80
    〜200重量部の水和アルミナ、0.75〜4重量部
    ビニルトリメトキシシラン、0.5〜5重量部の有機パ
    ーオキサイド、1〜6重量部のラウリン酸とエチレンビ
    スステアロアミドとの2:1〜1:10の重量比の混合
    物およびペンタエリスリトールテトラキス(β−ラウリ
    ルチオプロピオネート)とテトラキス(メチレン(3,
    5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメ
    ート))メタンとの3:1〜1.5:1の重量比の混合
    物から成る請求項1の組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいづれか1項の難燃
    性組成物の絶縁層を被覆した銅伝導体。
  16. 【請求項16】 被覆した伝導体が水蒸気で加硫されて
    いる請求項15の銅の伝導体。
  17. 【請求項17】 電線またはケーブル製品を被覆するの
    に使用するための請求項1〜14のいづれか1項の交差
    結合性難燃性絶縁組成物。
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