JP3301011B2 - ピアノの作動装置 - Google Patents

ピアノの作動装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は、ペダル操作とは別に手
動操作で演奏状態を変えることができるピアノの作動装
置に関する。
【0O02】
【従来の技術】アップライトピアノは3本ペダル式のも
のが一般化されてきており、各々のペダルはそれぞれダ
ンパーペダル、ソフトペダル、サステーニングペダルと
して用いられているのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時、消音ピアノの需
要が増大傾向にあり、その消音機構は3本のペダルのう
ちの中ペダルで作動されるように仕組まれている。した
がって、消音ペダルの使用で本来のソフト機構若しくは
サステーニング機構を取付けることができなくなり、演
奏機能を拡大することは困難であるという問題があっ
た。
【0004】本発明はかかる問題を解決したものであっ
て、その目的は上記従来のペダル式の作動機構とは別個
の摘み操作によりソフト機構や消音機構等をワンタッチ
操作によって作動できるピアノの作動装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とするピアノの作動装置は、ピアノの
棚板上に組付けられている拍子木に摘み軸を回転可能に
縦架し、この摘み軸の下端側に固定されている作動体に
はアームが突設されていると共に、該作動体には偏心さ
せて牽引体の片側袖部が軸着され、アーム部の回動通路
上には該アーム部が係止するストッパーを設置する一
方、牽引体の他側袖部にワイヤーを連結して、そのワイ
ヤーは案内子に案内されて先端側が戻しバネの作用下に
置かれているピアノアクション部材側と連結され、上記
戻しバネによるワイヤーの牽引力で上記アーム部がスト
ッパーと係止するように構成されている。
【0006】また、摘み軸は、拍子木に縦架しないで、
棚板に下面側から回転可能に取付けてもよく、何れの場
合においても、消音機構等を手動によるワンタッチ操作
で作動できる。そして、摘みの回転による動作状態を保
持するために、牽引体はほぼコの字状に曲がっていて、
作動体に対する軸着部が死点を超えた位置では、牽引体
の内縁部が摘み軸に当接できるように構成されている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。1はピアノの棚板、2は棚
上に組付けられている拍子木であって、この拍子木
2に摘み軸4を回転可能に縦架し、拍子木2上より突出
した摘み軸4の上端部に摘み3が設けられている。
軸4は止め輪(Eリング)5,6で上下方向の移動が阻
止されており、下端側には作動体7がナット8止めによ
り固定されている。作動体7にはアーム7aが突設され
ていると共に、ほぼコの字状に曲がった牽引体9の片側
袖部9aが偏心して軸着されており、10はその枢軸で
ある。
【0008】上記作動体7のアーム7aの回動通路上に
は該アーム7aの先端部7bが係止するストッパー11
が設置されており、このストッパー11は一方の曲がり
部11aが他方の曲がり部11bより短い変形コの字状
に形成されていて、長い方の曲がり部11bの根元部分
と短い方の曲がり部11aとの2か所で棚板1上にねじ
12,13止めされている。そして、長い方の曲がり部
11bの先端部側に形成されている立ち上がり部11c
がアーム7aの係止部として機能付けられている。
【0009】また、短い方の曲がり部11a側のねじ1
2は該曲がり部11aに穿設されている長孔14を通し
て棚板1に止着され、アーム7aの先端部7bの係止位
置を調整できる仕組になっている。この調整操作によっ
て、作動体7の回動角度、換言すれば、後述するワイヤ
ーの牽引量を長孔14の範囲内で調整できることにな
る。
【0010】牽引体9の他側袖部9bにはワイヤー15
を連結し、このワイヤー15は、案内子16,17,1
8,19に案内されて、先端側が牽引杆21と連結さ
れ、戻しバネ22の作用下に置かれているピアノアクシ
ョン部材側と関係付けられており、常時は戻しバネ22
によるワイヤー15の牽引力でアーム7aの先端部7b
がストッパー11と係止するように構成されている。
【0011】図示するピアノアクション部材は消音機構
であって、上記牽引杆21の上端は支持体(図示せず)
に横架されている回動軸23に取付けたステー24に連
結されている。このステー24には前述した戻しバネ2
2が掛け止められており、また、回動軸23には消音用
のハンマー制止板25が取付けられている。26はハン
マーであって、図1で仮想線により示されているよう
に、ハンマー制止板25が前傾すると、ハンマー26の
シャンク26aがハンマー制止板25に当って、ハンマ
ー26による弦27打ちを阻止できる。
【0012】なお、前述の案内子16〜19は一つの形
態として滑車状に形成されている自由転輪が図示されて
いるが、これはコロ状に形成されているものでもよく、
図示の自由転輪においては作動体7側から見て手前側の
案内子16〜18は棚板1上に水平、また最先端側の案
内子19は垂直にそれぞれ支持されていて、掛け渡され
ているワイヤー15を水平から垂直方向へ案内してい
る。図中、28は戻しバネの支持部、29,31,32
は緩衝用のフェルト片、33は最端位置の鍵盤である。
【0013】以上の構成によれば、摘み3を回転すると
作動体7が回転し、牽引体9は図3上で右下方向へ移動
して、図4に示す動作位置で停止する。この移動により
ワイヤー15は戻しバネ22に抗して牽引され、その牽
引作用でハンマー制止板25は前傾するため、前述した
ようにハンマー26による弦27打ちが阻止され、消音
ピアノとして使用できるようになる。
【0014】このようにワイヤー15が牽引された動作
時では、牽引体9の枢軸10が作動体7上で偏心してい
るため、作動体7が回転して枢軸10が死点を超えると
牽引体9の内縁部9cが摘み軸に当り(図4を参
照)、牽引体9はそれ以上の回動ができなくなる。そし
て、戻しバネ22の復元張力は、逆に牽引体9に対し該
牽引体9が回動してきた方向へ作用することになるの
で、摘み3から指を離しても動作状態を保持できる。
【0015】また、戻しバネ22の復元張力でワイヤー
15を動作時と逆方向へ牽引し、牽引体9等を元の非動
作位置に復帰させるには、摘み3の操作により作動体
を前とは逆方向へ回転して、枢軸10を上記死点直前ま
で戻せばよく、その位置からは自動復帰できるようにな
る。
【0016】更にまた、図示説明は省略されているが、
摘み軸4を拍子木2に縦架しないで手先が容易に届くピ
アノの棚板1の部分に下面側から摘み軸4を回転可能に
縦架し、その他の仕組は図示されている先の形態のもの
と同様に構成して、本発明を実施することもできる。そ
して、摘み3が拍子木2上に露出している図示の形態の
ものは操作し易いが体裁上の問題もある。したがって、
棚板1に摘み軸4を縦架して実施すれば、かかる問題は
解消される。
【0017】
【発明の効果】本発明は上記の如くであって、ペダル操
作とは別個に摘み操作でピアノアクション部材側を作動
できるため、従来の3ペダル式と比較して更に演奏機能
を拡大できる。また、手動によるワンタッチ操作で確実
に作動できる操作上の利点があり、動作部材の保持機能
も簡単な仕組であって容易安価に実施できる等、その実
用的価値は極めて多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を一部省略して示す側面図
である。
【図2】図1のA−A線に沿って切断した水平断面図で
ある。
【図3】図1に示されているワイヤー牽引部材の非動作
状態の平面図である。
【図4】図3のワイヤー牽引部材を一部省略して示す動
作状態の平面図である。
【符号の説明】
1は棚板 2は拍子木 3は摘み 4は摘み軸 7は作動体 7aはアーム 8はナット 9は牽引体 9aは片側袖部 9bは他側袖部 9cは内縁部 10は枢軸 11はストッパー 15はワイヤー 16,17,18,19は案内子 21は牽引杆 22は戻しバネ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピアノの棚板に組付けられている拍子木
    に摘み軸を回転可能に縦架し、この摘み軸に固定されて
    いる作動体にはアームが突設されていると共に、該作動
    体には牽引体の片側袖部が偏心して軸着され、アームの
    回動通路上には該アームが係止されるストッパーを設置
    する一方、牽引体の他側袖部にワイヤーを連結して、そ
    のワイヤーは案内子に案内されて先端側が戻しバネの作
    用下に置かれているピアノアクション部材側と連結さ
    れ、常時は上記戻しバネによるワイヤーの牽引力で作動
    体のアームがストッパーと係止するように構成されてい
    ることを特徴とするピアノの作動装置。
  2. 【請求項2】 ピアノの棚板に下面側から摘み軸を回転
    可能に縦架し、この摘み軸に固定されている作動体には
    アームが突設されていると共に、該作動体には牽引体の
    片側袖部が偏心して軸着され、アームの回動通路上には
    該アームが係止されるストッパーを設置する一方、牽引
    体の他側袖部にワイヤーを連結して、そのワイヤーは案
    内子に案内されて先端側が戻しバネの作用下に置かれて
    いるピアノアクション部材側と連結され、常時は上記戻
    しバネによるワイヤーの牽引力で作動体のアームがスト
    ッパーと係止するように構成されていることを特徴とす
    るピアノの作動装置。
  3. 【請求項3】 牽引体はほぼコの字状に曲がっていて、
    その軸着部分が作動体の回転により死点を超えた位置で
    は、牽引体の内縁部が摘み軸に当接できるように構成さ
    れている請求項1又は2記載のピアノの作動装置。
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