JP3316559B2 - メタノール分解による合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造法 - Google Patents
メタノール分解による合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタノールを分解
することにより、一酸化炭素と水素の混合ガス(以後合
成ガスと記述)を製造する方法及びそれに用いる触媒に
関する。さらに詳しくは、ガス状のメタノールを加温さ
れた触媒上に流通させて合成ガスを製造する際に、ジメ
チルエーテルやぎ酸メチル等の生成を抑制して、極めて
高い選択率で合成ガスを製造できる触媒及びそれを用い
た合成ガスの製造方法に関するものである。
することにより、一酸化炭素と水素の混合ガス(以後合
成ガスと記述)を製造する方法及びそれに用いる触媒に
関する。さらに詳しくは、ガス状のメタノールを加温さ
れた触媒上に流通させて合成ガスを製造する際に、ジメ
チルエーテルやぎ酸メチル等の生成を抑制して、極めて
高い選択率で合成ガスを製造できる触媒及びそれを用い
た合成ガスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工場から大量に廃棄されている温排熱を
有効に利用する技術は、省資源・省エネルギーと地球温
暖化等の地球環境負荷の低減に貢献できる極めて重要な
技術である。特に200℃程度以下の低温排熱を効率的
に回収、貯蔵及び輸送して商業地区や住宅地区で利用す
る技術は、これまで熱効率の点から利用価値が低い低温
排熱の利用法として、特に重量な技術である。低温排熱
は、熱交換機による回収が非効率的であり、また輸送に
際しても熱損失があるので利用範囲が著しく限定され、
実際には殆どその利用が不可能とされている。そこで、
この温排熱を吸熱的な化学反応によって貯蔵し、さらに
反応生成物を輸送することにより熱輸送し、さらに発熱
反応で熱を再生することができれば、効率的な熱貯蔵と
熱輸送のシステムが可能となる。
有効に利用する技術は、省資源・省エネルギーと地球温
暖化等の地球環境負荷の低減に貢献できる極めて重要な
技術である。特に200℃程度以下の低温排熱を効率的
に回収、貯蔵及び輸送して商業地区や住宅地区で利用す
る技術は、これまで熱効率の点から利用価値が低い低温
排熱の利用法として、特に重量な技術である。低温排熱
は、熱交換機による回収が非効率的であり、また輸送に
際しても熱損失があるので利用範囲が著しく限定され、
実際には殆どその利用が不可能とされている。そこで、
この温排熱を吸熱的な化学反応によって貯蔵し、さらに
反応生成物を輸送することにより熱輸送し、さらに発熱
反応で熱を再生することができれば、効率的な熱貯蔵と
熱輸送のシステムが可能となる。
【0003】メタノールは次の分解反応を起して、合成
ガスとなる。
ガスとなる。
【化1】 CH3OH → CO + 2H2 + 21.7kcal/mol (1) この際、上記式中の21.7kcal/molの熱を吸
収する。生成した合成ガスを熱の消費地まで輸送し、再
度メタノールを合成すれば前記と等価の熱が発生する。
本発明は、このメタノールの分解と再合成のサイクルを
利用した熱の貯蔵と輸送のシステムにおいて、メタノー
ルを効率的に分解できる触媒を提供しようとするもので
ある。本システムにおけるメタノール分解触媒が具備す
べき最重要な性能は、合成ガスの生成反応を高選択率で
進行させることである。
収する。生成した合成ガスを熱の消費地まで輸送し、再
度メタノールを合成すれば前記と等価の熱が発生する。
本発明は、このメタノールの分解と再合成のサイクルを
利用した熱の貯蔵と輸送のシステムにおいて、メタノー
ルを効率的に分解できる触媒を提供しようとするもので
ある。本システムにおけるメタノール分解触媒が具備す
べき最重要な性能は、合成ガスの生成反応を高選択率で
進行させることである。
【0004】メタノールの分解は、合成ガスの製造方法
として工業的に用いられている反応であるが、従来の方
法は300℃程度の高温で行われており、本発明が目的
としている200℃程度の温排熱の温度では触媒は活性
を殆ど示さない。また200℃程度で反応を進行させた
場合、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、二酸化炭素、メ
タン及び水が副生して一酸化炭素の選択率が低下する問
題点がある(Wu-HsunCheng、Applied Catalysis A:Gene
ral 130(1995)13-30)。
として工業的に用いられている反応であるが、従来の方
法は300℃程度の高温で行われており、本発明が目的
としている200℃程度の温排熱の温度では触媒は活性
を殆ど示さない。また200℃程度で反応を進行させた
場合、ジメチルエーテル、ギ酸メチル、二酸化炭素、メ
タン及び水が副生して一酸化炭素の選択率が低下する問
題点がある(Wu-HsunCheng、Applied Catalysis A:Gene
ral 130(1995)13-30)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタノール
の分解反応用触媒において、極めて高い選択率で合成ガ
スを生成する触媒を提供するとともに、それを用いた合
成ガスの製造方法を提供することを課題とする。
の分解反応用触媒において、極めて高い選択率で合成ガ
スを生成する触媒を提供するとともに、それを用いた合
成ガスの製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、メタノールの分解反
応による合成ガスの製造法において、下記一般式 Mg 6-2x Pd 2x M 2 (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、xは3より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化パラジウムを金属パラ
ジウムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物か
らなる触媒を用いることを特徴とする合成ガスの製造方
法(第1の方法)が提供される。また、本発明によれ
ば、下記一般式 Mg 6-2x Pd 2x M 2 (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、xは3より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化パラジウムを金属パラ
ジウムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物か
らなることを特徴とするメタノール分解による合成ガス
の製造用触媒(第1の触媒)が提供される。さらに、本
発明によれば、メタノールの分解反応による合成ガスの
製造法において、下記一般式 Mg 3 Rh y M 1-y (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、yは1より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化ロジウムを金属ロジウ
ムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物からな
る触媒を用いることを特徴とする合成ガスの製造方法
(第2の方法)が提供される。さらにまた、本発明によ
れば、下記一般式 Mg 3 Rh y M 1-y (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、yは1より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化ロジウムを金属ロジウ
ムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物からな
ることを特徴とするメタノール分解による合成ガスの製
造用触媒(第2の触媒)が提供される。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、メタノールの分解反
応による合成ガスの製造法において、下記一般式 Mg 6-2x Pd 2x M 2 (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、xは3より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化パラジウムを金属パラ
ジウムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物か
らなる触媒を用いることを特徴とする合成ガスの製造方
法(第1の方法)が提供される。また、本発明によれ
ば、下記一般式 Mg 6-2x Pd 2x M 2 (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、xは3より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化パラジウムを金属パラ
ジウムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物か
らなることを特徴とするメタノール分解による合成ガス
の製造用触媒(第1の触媒)が提供される。さらに、本
発明によれば、メタノールの分解反応による合成ガスの
製造法において、下記一般式 Mg 3 Rh y M 1-y (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、yは1より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化ロジウムを金属ロジウ
ムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物からな
る触媒を用いることを特徴とする合成ガスの製造方法
(第2の方法)が提供される。さらにまた、本発明によ
れば、下記一般式 Mg 3 Rh y M 1-y (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、yは1より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化ロジウムを金属ロジウ
ムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物からな
ることを特徴とするメタノール分解による合成ガスの製
造用触媒(第2の触媒)が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第1の触媒において、第
1成分であるマグネシウムは酸化マグネシウムとして存
在し、第2成分であるパラジウムは酸化パラジウム又は
金属パラジウムとして存在するが、好ましくは金属パラ
ジウムとして存在する。一方、第3成分金属であるアル
ミニウム、スカンジウム、クロム、鉄、ガリウム又はイ
ットリウムは酸化物又は金属として存在する。これらの
第3成分金属は酸化マグネシウムの格子中に存在し、パ
ラジウムは酸化マグネシウムの表面部又は内部に存在す
る。本発明の第1の触媒において、パラジウムの割合
は、Mgの1原子当り、0.006〜0.33原子、好
ましくは0.05〜0.06原子の割合である。第3成
分金属の割合は、MgとPdの合計1原子当り、0.1
1〜0.52原子、好ましくは0.3〜0.35原子の
割合である。
1成分であるマグネシウムは酸化マグネシウムとして存
在し、第2成分であるパラジウムは酸化パラジウム又は
金属パラジウムとして存在するが、好ましくは金属パラ
ジウムとして存在する。一方、第3成分金属であるアル
ミニウム、スカンジウム、クロム、鉄、ガリウム又はイ
ットリウムは酸化物又は金属として存在する。これらの
第3成分金属は酸化マグネシウムの格子中に存在し、パ
ラジウムは酸化マグネシウムの表面部又は内部に存在す
る。本発明の第1の触媒において、パラジウムの割合
は、Mgの1原子当り、0.006〜0.33原子、好
ましくは0.05〜0.06原子の割合である。第3成
分金属の割合は、MgとPdの合計1原子当り、0.1
1〜0.52原子、好ましくは0.3〜0.35原子の
割合である。
【0008】本発明の第1の触媒を好ましく調製するた
めには、先ず、下記組成式(2)で表わされる粘土様化
合物を調製する。
めには、先ず、下記組成式(2)で表わされる粘土様化
合物を調製する。
【化2】 前記式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの
中から選ばれる少なくとも1種の金属を示す。xは3よ
り小さな数を示し、好ましくは0.01〜1.0、より
好ましくは0.06〜0.10の数を示す。mは結晶水
の割合を示し、0又はそれ以上の数を示し、その上限値
は、通常、4程度である。前記組成式(2)で表わされ
る粘土様化合物を調製するには、各触媒金属の硝酸塩の
水溶液を所定量混合する。この混合液に対して、別途調
製した炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液
を加える。この混合水溶液において、その炭酸ナトリウ
ムの割合は、第3成分金属1モル当り、0.5〜10モ
ル、好ましくは2〜4モルの割合である。両者の水溶液
の混合に際しては、混合液のpHを8〜11、好ましく
は9.9〜10.1の範囲に調節する。このようにして
得られる混合溶液は沈殿を含むものである。次に、この
混合溶液を撹拌下において85〜95℃に加温して8〜
12時間程度熟成する。得られた沈殿物を濾過し、純粋
でよく洗浄する。沈殿物を100〜200℃で乾燥す
る。このようにして、前記組成式(2)で表わされる粘
土様化合物を得る。次に、この粘土様化合物は、これを
空気中で400〜700℃、好ましくは425〜650
℃で焼成して、MgとPdと第3成分金属を含む複合金
属酸化物を得る。この複合金属酸化物は、それ自身大き
な表面積を有するが無機担体に担持して原料混合ガスと
の接触面積をさらに大きくすることもできる。この場合
の担体としては、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネ
シア、ジルコニア等の多孔生物質が挙げられる。担持方
法としては、通常行われている混練法や含浸法を採用す
ることができる。
中から選ばれる少なくとも1種の金属を示す。xは3よ
り小さな数を示し、好ましくは0.01〜1.0、より
好ましくは0.06〜0.10の数を示す。mは結晶水
の割合を示し、0又はそれ以上の数を示し、その上限値
は、通常、4程度である。前記組成式(2)で表わされ
る粘土様化合物を調製するには、各触媒金属の硝酸塩の
水溶液を所定量混合する。この混合液に対して、別途調
製した炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液
を加える。この混合水溶液において、その炭酸ナトリウ
ムの割合は、第3成分金属1モル当り、0.5〜10モ
ル、好ましくは2〜4モルの割合である。両者の水溶液
の混合に際しては、混合液のpHを8〜11、好ましく
は9.9〜10.1の範囲に調節する。このようにして
得られる混合溶液は沈殿を含むものである。次に、この
混合溶液を撹拌下において85〜95℃に加温して8〜
12時間程度熟成する。得られた沈殿物を濾過し、純粋
でよく洗浄する。沈殿物を100〜200℃で乾燥す
る。このようにして、前記組成式(2)で表わされる粘
土様化合物を得る。次に、この粘土様化合物は、これを
空気中で400〜700℃、好ましくは425〜650
℃で焼成して、MgとPdと第3成分金属を含む複合金
属酸化物を得る。この複合金属酸化物は、それ自身大き
な表面積を有するが無機担体に担持して原料混合ガスと
の接触面積をさらに大きくすることもできる。この場合
の担体としては、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネ
シア、ジルコニア等の多孔生物質が挙げられる。担持方
法としては、通常行われている混練法や含浸法を採用す
ることができる。
【0009】本発明の第2の触媒において、第1成分で
あるマグネシウムは酸化マグネシウムとして存在し、第
2成分であるロジウムは酸化ロジウム又は金属ロジウム
として存在するが、好ましくは金属ロジウムとして存在
する。一方、第3成分金属であるアルミニウム、スカン
ジウム、クロム、鉄、ガリウム又はイットリウムは酸化
物又は金属として存在する。これらの第3成分金属は酸
化マグネシウムの格子中に存在し、ロジウムは酸化マグ
ネシウムの表面部又は内部に存在する。本発明の第2の
触媒において、ロジウムの割合は、Mgの1原子当り、
0.003〜0.33原子、好ましくは0.06〜0.
12原子の割合である。第3成分金属の割合は、Mgの
1原子当り、0.11〜0.52原子、好ましくは0.
2〜0.4原子の割合である。ロジウムと第3成分金属
の合計原子の割合は、Mgの3原子当り、0.11〜
0.52原子、好ましくは約1原子である。
あるマグネシウムは酸化マグネシウムとして存在し、第
2成分であるロジウムは酸化ロジウム又は金属ロジウム
として存在するが、好ましくは金属ロジウムとして存在
する。一方、第3成分金属であるアルミニウム、スカン
ジウム、クロム、鉄、ガリウム又はイットリウムは酸化
物又は金属として存在する。これらの第3成分金属は酸
化マグネシウムの格子中に存在し、ロジウムは酸化マグ
ネシウムの表面部又は内部に存在する。本発明の第2の
触媒において、ロジウムの割合は、Mgの1原子当り、
0.003〜0.33原子、好ましくは0.06〜0.
12原子の割合である。第3成分金属の割合は、Mgの
1原子当り、0.11〜0.52原子、好ましくは0.
2〜0.4原子の割合である。ロジウムと第3成分金属
の合計原子の割合は、Mgの3原子当り、0.11〜
0.52原子、好ましくは約1原子である。
【0010】本発明の第2の触媒を好ましく調製するた
めには、先ず、下記組成式(3)で表わされる粘土様化
合物を調製する。
めには、先ず、下記組成式(3)で表わされる粘土様化
合物を調製する。
【化3】 前記式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの
中から選ばれる少なくとも1種の金属を示す。yは1よ
り小さな数を示し、好ましくは0.01〜0.99、よ
り好ましくは0.3〜0.4の数を示す。mは結晶水の
割合を示し、0又はそれ以上の数を示し、その上限値
は、通常、4程度である。前記組成式(3)で表わされ
る粘土様化合物を調製するには、各触媒金属の硝酸塩の
水溶液を所定量混合する。この混合液に対して、別途調
製した炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液
を加える。この混合水溶液において、その炭酸ナトリウ
ムの割合は、第3成分金属1モル当り、0.5〜10モ
ル、好ましくは2〜4モルの割合である。両者の水溶液
の混合に際しては、混合液のpHを8〜11、好ましく
は9.9〜10.1の範囲に調節する。このようにして
得られる混合溶液は沈殿を含むものである。次に、この
混合溶液を撹拌下において85〜95℃に加温して8〜
12時間程度熟成する。得られた沈殿物を濾過し、純粋
でよく洗浄する。沈殿物を100〜200℃で乾燥す
る。このようにして、前記組成式(3)で表わされる粘
土様化合物を得る。次に、この粘土様化合物は、これを
空気中で400〜700℃、好ましくは425〜650
℃で焼成して、MgとRhと第3成分金属を含む複合金
属酸化物を得る。この複合金属酸化物は、それ自身大き
な表面積を有するが無機担体に担持して原料混合ガスと
の接触面積をさらに大きくすることもできる。この場合
の担体としては、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネ
シア、ジルコニア等の多孔生物質が挙げられる。担持方
法としては、通常行われている混練法や含浸法を採用す
ることができる。
中から選ばれる少なくとも1種の金属を示す。yは1よ
り小さな数を示し、好ましくは0.01〜0.99、よ
り好ましくは0.3〜0.4の数を示す。mは結晶水の
割合を示し、0又はそれ以上の数を示し、その上限値
は、通常、4程度である。前記組成式(3)で表わされ
る粘土様化合物を調製するには、各触媒金属の硝酸塩の
水溶液を所定量混合する。この混合液に対して、別途調
製した炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液
を加える。この混合水溶液において、その炭酸ナトリウ
ムの割合は、第3成分金属1モル当り、0.5〜10モ
ル、好ましくは2〜4モルの割合である。両者の水溶液
の混合に際しては、混合液のpHを8〜11、好ましく
は9.9〜10.1の範囲に調節する。このようにして
得られる混合溶液は沈殿を含むものである。次に、この
混合溶液を撹拌下において85〜95℃に加温して8〜
12時間程度熟成する。得られた沈殿物を濾過し、純粋
でよく洗浄する。沈殿物を100〜200℃で乾燥す
る。このようにして、前記組成式(3)で表わされる粘
土様化合物を得る。次に、この粘土様化合物は、これを
空気中で400〜700℃、好ましくは425〜650
℃で焼成して、MgとRhと第3成分金属を含む複合金
属酸化物を得る。この複合金属酸化物は、それ自身大き
な表面積を有するが無機担体に担持して原料混合ガスと
の接触面積をさらに大きくすることもできる。この場合
の担体としては、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネ
シア、ジルコニア等の多孔生物質が挙げられる。担持方
法としては、通常行われている混練法や含浸法を採用す
ることができる。
【0011】本発明の触媒を用いてメタノールを分解す
るには、メタノールガスを触媒と接触させる。この場
合、メタノールガスを触媒に接触させる前に、水素で予
め触媒上のパラジウム(又はロジウム)成分を金属状態
のパラジウム(又はロジウム)に保持するのが好まし
い。反応に供給するメタノールガスは、100%濃度で
も良いが窒素等の不活性ガスで任意に希釈して用いるこ
ともできる。反応温度は150〜400℃、好ましくは
175〜300℃である。反応圧力は常温又は加圧であ
っても良い。反応方式は固定床及び流動床等のいずれの
方式も採用することができる。
るには、メタノールガスを触媒と接触させる。この場
合、メタノールガスを触媒に接触させる前に、水素で予
め触媒上のパラジウム(又はロジウム)成分を金属状態
のパラジウム(又はロジウム)に保持するのが好まし
い。反応に供給するメタノールガスは、100%濃度で
も良いが窒素等の不活性ガスで任意に希釈して用いるこ
ともできる。反応温度は150〜400℃、好ましくは
175〜300℃である。反応圧力は常温又は加圧であ
っても良い。反応方式は固定床及び流動床等のいずれの
方式も採用することができる。
【0012】
【実施例】次に本発明を、実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例により何等限定される
ものではない。
説明するが、本発明はこれらの例により何等限定される
ものではない。
【0013】実施例1 (第1の触媒の調製)硝酸マグネシウム0.0426モ
ル、硝酸パラジウム0.0024モル及び第3成分金属
の硝酸塩0.015モルを水0.6リットルに溶解させ
て、触媒金属を硝酸塩として含む水溶液Aを調製した。
次に、水酸化ナトリウム1.0モルを水1リットルに溶
解して水溶液Bを、また炭酸ナトリウム0.9モルを水
1リットルに溶解して水溶液Cを調製した。次に、水溶
液Aに対して、予め水溶液B90mlと水溶液C50m
lを混合したBC混合溶液を徐々に加えて混合溶液Dを
得た。この場合、混合溶液DのpHを10±0.1の範
囲に調節するためにpH調節剤として水溶液Bをさらに
適量滴下した。この混合水溶液Dを90℃に加温して、
40分間撹拌を続けた。次に、このようにして得た混合
水溶液Dは、沈殿を含むものであるが、この水溶液は9
0℃に加温下で、10時間保持して沈殿を熟成した。次
いで、沈殿物を濾過し、純水でよく洗浄した後、100
℃で乾燥した。得られた乾燥物(粘土様化合物)を平均
粒度70メッシュ程度に粉砕し、この粉砕物を空気中で
650℃で14時間焼成して複合金属酸化物を得た。こ
の複合金属酸化物の金属組成比(原子比)を示すとM
g:2.84、Pd:0.16、M(第3成分金属):
1.0であった。
ル、硝酸パラジウム0.0024モル及び第3成分金属
の硝酸塩0.015モルを水0.6リットルに溶解させ
て、触媒金属を硝酸塩として含む水溶液Aを調製した。
次に、水酸化ナトリウム1.0モルを水1リットルに溶
解して水溶液Bを、また炭酸ナトリウム0.9モルを水
1リットルに溶解して水溶液Cを調製した。次に、水溶
液Aに対して、予め水溶液B90mlと水溶液C50m
lを混合したBC混合溶液を徐々に加えて混合溶液Dを
得た。この場合、混合溶液DのpHを10±0.1の範
囲に調節するためにpH調節剤として水溶液Bをさらに
適量滴下した。この混合水溶液Dを90℃に加温して、
40分間撹拌を続けた。次に、このようにして得た混合
水溶液Dは、沈殿を含むものであるが、この水溶液は9
0℃に加温下で、10時間保持して沈殿を熟成した。次
いで、沈殿物を濾過し、純水でよく洗浄した後、100
℃で乾燥した。得られた乾燥物(粘土様化合物)を平均
粒度70メッシュ程度に粉砕し、この粉砕物を空気中で
650℃で14時間焼成して複合金属酸化物を得た。こ
の複合金属酸化物の金属組成比(原子比)を示すとM
g:2.84、Pd:0.16、M(第3成分金属):
1.0であった。
【0014】実施例2 (第2の触媒の調製)実施例1の触媒金属を含む水溶液
Aの代わりに、硝酸マグネシウム0.045モル、硝酸
ロジウム0.0044モル及び第3成分金属の硝酸塩
0.010モルを水0.6リットルに溶解させた水溶液
Eを用いた以外は、実施例1と同じ手順で第2の触媒を
調製した。ここで得られた複合金属酸化物の金属組成比
(原子比)は、Mg:3.00、Rh:0.33、M
(第3成分金属):0.66であった。
Aの代わりに、硝酸マグネシウム0.045モル、硝酸
ロジウム0.0044モル及び第3成分金属の硝酸塩
0.010モルを水0.6リットルに溶解させた水溶液
Eを用いた以外は、実施例1と同じ手順で第2の触媒を
調製した。ここで得られた複合金属酸化物の金属組成比
(原子比)は、Mg:3.00、Rh:0.33、M
(第3成分金属):0.66であった。
【0015】実施例3 (メタノールの分解)前記のようにして得た触媒0.3
gを、内径10mmのU字型石英反応管に充填して触媒
管を作り、これを電気炉内に保持した。先ず、この触媒
管を400℃に加熱した後、水素ガスを0.01リット
ル/分の流速で1時間流通させた。これによって、第1
の触媒中の酸化パラジウムを金属パラジウムに還元し、
また第2の触媒中の酸化ロジウムを金属ロジウムに還元
した。次に、触媒管を200〜300℃(反応温度)に
保持して、メタノール/窒素混合ガス(メタノール濃
度:40vol%)を3リットル/時間で流通させた。
得られた生成ガスを分析して反応結果を評価した。第1
の触媒での結果を表1に、第2の触媒での結果を表2に
それぞれ示す。
gを、内径10mmのU字型石英反応管に充填して触媒
管を作り、これを電気炉内に保持した。先ず、この触媒
管を400℃に加熱した後、水素ガスを0.01リット
ル/分の流速で1時間流通させた。これによって、第1
の触媒中の酸化パラジウムを金属パラジウムに還元し、
また第2の触媒中の酸化ロジウムを金属ロジウムに還元
した。次に、触媒管を200〜300℃(反応温度)に
保持して、メタノール/窒素混合ガス(メタノール濃
度:40vol%)を3リットル/時間で流通させた。
得られた生成ガスを分析して反応結果を評価した。第1
の触媒での結果を表1に、第2の触媒での結果を表2に
それぞれ示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1及び表2において示したDMEはジメ
チルエーテルを示し、MFはギ酸メチルを示す。
チルエーテルを示し、MFはギ酸メチルを示す。
【0019】
【発明の効果】本発明の触媒によれば、メタノールを低
い反応温度でかつ高選択率で合成ガス(CO+H2)に
分解させることができる。
い反応温度でかつ高選択率で合成ガス(CO+H2)に
分解させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 23/652 B01J 23/64 103M (72)発明者 浜川 聡 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 竹平 勝臣 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 塩崎 竜二 千葉県柏市高田1201番 財団法人産業創 造研究所内 (72)発明者 石井 智子 千葉県柏市高田1201番 財団法人産業創 造研究所内 (72)発明者 熊谷 幹郎 千葉県柏市高田1201番 財団法人産業創 造研究所内 審査官 安齋 美佐子 (56)参考文献 特開 昭60−202739(JP,A) 特開 昭60−202740(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 3/22 B01J 23/44 B01J 23/46 311 B01J 23/62 B01J 23/63 B01J 23/652
Claims (4)
- 【請求項1】 メタノールの分解反応による合成ガスの
製造方法において、下記一般式 Mg 6-2x Pd 2x M 2 (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、xは3より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化パラジウムを金属パラ
ジウムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物か
らなる触媒を用いることを特徴とする合成ガスの製造
法。 - 【請求項2】 下記一般式 Mg 6-2x Pd 2x M 2 (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、xは3より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化パラジウムを金属パラ
ジウムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物か
らなることを特徴とするメタノール分解による合成ガス
製造用触媒。 - 【請求項3】 メタノールの分解反応による合成ガスの
製造方法において、下記一般式 Mg 3 Rh y M 1-y (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、yは1より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化ロジウムを金属ロジウ
ムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物又はそ
れに含まれている酸化ロジウムを金属ロジウムに水素還
元した複合金属酸化物の水素化処理物からなる触媒を用
いることを特徴とする合成ガスの製造法。 - 【請求項4】 下記一般式 Mg 3 Rh y M 1-y (OH) 16 CO 3 ・mH 2 O (式中、MはAl、Sc、Cr、Fe、Ga及びYの中
から選ばれる少なくとも1種の金属を示し、yは1より
小さな数を示し、mは結晶水の割合を示し、0又はそれ
以上の数を示す) で表される 粘土様化合物を焼成して得られる複合金属酸
化物又はそれに含まれている酸化ロジウムを金属ロジウ
ムに水素還元した複合金属酸化物の水素化処理物からな
ることを特徴とするメタノール分解による合成ガス製造
用触媒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26926697A JP3316559B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | メタノール分解による合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26926697A JP3316559B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | メタノール分解による合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1192101A JPH1192101A (ja) | 1999-04-06 |
| JP3316559B2 true JP3316559B2 (ja) | 2002-08-19 |
Family
ID=17469968
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26926697A Expired - Lifetime JP3316559B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | メタノール分解による合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3316559B2 (ja) |
-
1997
- 1997-09-16 JP JP26926697A patent/JP3316559B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1192101A (ja) | 1999-04-06 |
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