JP3352802B2 - コンタクトレンズ用剤 - Google Patents

コンタクトレンズ用剤

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JP3352802B2
JP3352802B2 JP03718994A JP3718994A JP3352802B2 JP 3352802 B2 JP3352802 B2 JP 3352802B2 JP 03718994 A JP03718994 A JP 03718994A JP 3718994 A JP3718994 A JP 3718994A JP 3352802 B2 JP3352802 B2 JP 3352802B2
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surfactant
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薫 神谷
和代 佐野
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トーメー産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンタクトレンズ用剤
に関する。さらに詳しくは、たとえばコンタクトレンズ
用洗浄剤、コンタクトレンズ用保存液などとして好適に
使用しうるコンタクトレンズ用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンタクトレンズ用剤には、コン
タクトレンズの洗浄効率を向上させるためのビルダー効
果およびコンタクトレンズを傷つけないようにするため
のクッション効果を付与する成分として、ポリビニルア
ルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム塩などの粘稠剤やコンタクトレンズに付
着した脂質、蛋白質を除去するための成分として界面活
性剤が用いられている。
【0003】しかしながら、界面活性剤を添加したコン
タクトレンズ用洗浄保存液を用いてコンタクトレンズを
洗浄したり、保存したばあい、界面活性剤が完全に除去
されていないときには、コンタクトレンズの装用時に結
膜の充血、角膜の白濁、角膜表皮の剥離などの障害が生
じることがある。とくに吸水性を有するたとえばヒドロ
キシエチルメタクリレートを主成分としたコンタクトレ
ンズなどに前記コンタクトレンズ洗浄保存液を用いたば
あいには、コンタクトレンズ中に洗浄保存液が含浸する
ので種々の障害を惹起するおそれがある。
【0004】かかる危険性を解決する目的で、特開昭6
2−70812号公報には、イソブチレン−無水マレイ
ン酸共重合体を添加したコンタクトレンズ用剤が提案さ
れている。かかるコンタクトレンズ用剤を用いたばあい
には、コンタクトレンズを短時間でしかも完全に洗浄す
ることができ、さらには適度な粘性を有するため増粘剤
として有用なものである。
【0005】しかしながら、前記イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体は、通常は中性以下のpHが小さい水
には溶解しないため、溶解には水酸化ナトリウム水溶
液、アンモニア水などを用い、90℃程度に加熱しなけ
ればならなかった。またイソブチレン−無水マレイン酸
共重合体には、あらかじめアルカリ処理などを施すこと
によって水溶性が付与されたものもあるが、かかる化合
物を用いたばあいには、水に溶解した後のpHが徐々に
上昇することがあり、pHの安定性が充分ではなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、コンタクトレンズを短
時間で完全に洗浄するための適度な粘性を有し、しかも
pHの安定性にすぐれたコンタクトレンズ用剤を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエー
テル−無水マレイン酸共重合体の開環生成物およびメチ
ルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体の開環生成
物の塩の少なくとも1種のメチルビニルエーテル−無水
マレイン酸系共重合体及び界面活性剤を含有したことを
特徴とするコンタクトレンズ用剤に関する。
【0008】
【作用および実施例】本発明のコンタクトレンズ用剤
は、前記したように、メチルビニルエーテル−無水マレ
イン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体の開環生成物およびメチルビニルエーテル−
無水マレイン酸共重合体の開環生成物の塩の少なくとも
1種のメチルビニルエーテル−無水マレイン酸系共重合
体を含有したものであり、コンタクトレンズを洗浄する
のに適度な粘性、すなわち粘度1〜50000cP(2
5℃)を有し、しかも広範囲のpH領域の水にも容易に
溶解し、また長期間にわたるpHの安定性にすぐれたも
のである。なお、本発明において、かかるコンタクトレ
ンズ用剤の粘度は、1〜1000cP、なかんづく1〜
100cP(25℃)であることが好ましい。
【0009】前記メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体は、式:
【0010】
【化1】
【0011】で表わされる繰り返し単位と、式:
【0012】
【化2】
【0013】で表わされる繰り返し単位を有する共重合
体である。
【0014】前記メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体を構成するメチルビニルエーテルと無水マレ
イン酸との割合(メチルビニルエーテル/無水マレイン
酸:モル比)は、あまりにもメチルビニルエーテルの割
合が大きいばあいには、所望の洗浄性を有するコンタク
トレンズ用剤がえられにくくなる傾向があり、また無水
マレイン酸は単独では重合せず、メチルビニルエーテル
の割合は50モル%以上であるので、5/5〜9/1、
なかんづく5/5〜7/3であることが好ましい。
【0015】前記メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体の開環生成物は、前記メチルビニルエーテル
−無水マレイン酸共重合体の酸無水物基を開環せしめた
ものであり、式:
【0016】
【化3】
【0017】で表わされる繰り返し単位と、式:
【0018】
【化4】
【0019】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立し
てヒドロキシル基、アミノ基またはアルコキシル基を示
す)で表わされる繰り返し単位を有する共重合体であ
る。なお、前記R1 およびR2 を示すアルコキシル基と
しては、炭素数1〜4のものが好ましい。
【0020】前記メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体の開環生成物の塩は、前記メチルビニルエー
テル−無水マレイン酸共重合体の酸無水物基が開環して
塩となったものであり、式:
【0021】
【化5】
【0022】で表わされる繰り返し単位と、式:
【0023】
【化6】
【0024】(式中、X1 およびX2 はそれぞれ独立し
てアルカリ金属原子、アンモニウム基または第4級アン
モニウム基を示す)で表わされる繰り返し単位を有する
共重合体である。前記アルカリ金属原子としては、たと
えばナトリウム原子、カリウム原子などが代表例として
あげられる。また第4級アンモニウム基としては、たと
えばジメチルジフェニルアンモニウム基、テトラメチル
アンモニウム基、トリエチルフェニルアンモニウム基な
どが代表例としてあげられる。
【0025】なお、前記メチルビニルエーテル−無水マ
レイン酸共重合体の開環生成物は、通常メチルビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体をたとえば水、アルコ
ールなどに溶解することによってうることができ、また
該開環生成物の塩は、たとえば開環生成物をアルカリな
どで中和することによってうることができる。したがっ
て、用いる溶媒や液性により、メチルビニルエーテル−
無水マレイン酸系共重合体は、コンタクトレンズ用剤を
用いての処方中に種々の状態で存在しうるものである。
【0026】前記メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸系共重合体の重量平均分子量は、あまりにも低いばあ
いには、粘度が小さくなり、滑り性が充分に発現されな
くなる傾向があるので、5000以上、なかんづく10
000以上であることが好ましく、またあまりにも高い
ばあいには、水に対する溶解性が低下し、完全には溶解
せずに白濁する傾向があるので、50万以下、なかんづ
く10万以下であることが好ましい。
【0027】前記メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸系共重合体のコンタクトレンズ用剤中における含有量
は、用いられるメチルビニルエーテル−無水マレイン酸
系共重合体の種類や分子量にもよるが、あまりにも少な
いばあいには粘度が充分には付与されず、また滑り性や
洗浄性が充分に発現されなくなる傾向があるので、0.
005重量%以上、好ましくは0.01重量%以上であ
ることが望ましく、またあまりにも多いばあいには、え
られるコンタクトレンズ用剤がゲル化を起こし、流動性
が低下し、洗浄性が低下するとともに濾過性も低下する
傾向があるので、35重量%以下、好ましくは10重量
%以下、さらに好ましくは5重量%以下であることが望
ましい。
【0028】また、本発明のコンタクトレンズ用剤に
は、さらに界面活性剤が必須成分として添加される。
【0029】前記界面活性剤は、コンタクトレンズ用剤
の洗浄効果を高める性質を有するものである。
【0030】前記界面活性剤としては、たとえばアニオ
ン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界
面活性剤とノニオン系界面活性剤とからなるものがあ
り、本発明においてはいずれの界面活性剤を用いてもよ
い。
【0031】アニオン系界面活性剤の代表例としては、
たとえばアルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、アルキロイルメチルタウリンナト
リウム、アルキロイルザルコシンナトリウム、α−オレ
フィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジ(ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル)リン酸ナトリウムなどが
あげられるが、これらのなかでもアルキル硫酸ナトリウ
ム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレ
フィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル硫酸ナトリウムは、すぐれた洗浄
効果を呈し、ノニオン系界面活性剤を併用したばあいに
は、短時間の浸漬保存で有効な洗浄効果を示すようにな
る。
【0032】前記アニオン系界面活性剤のコンタクトレ
ンズ用剤中における含有量は、充分な洗浄効果を付与さ
せるためには、0.01重量%以上、なかんづく0.0
2重量%以上とすることが好ましい。なお、かかるアニ
オン系界面活性剤の含有量があまりにも多いばあいに
は、洗浄効果があまり高くならず、かえって手荒れの原
因となることがあるので、10重量%以下、なかんづく
5重量%以下とすることが好ましい。
【0033】前記ノニオン系界面活性剤の代表例として
は、たとえば高級アルキルアミンのポリエチレングリコ
ール付加物、高級脂肪酸アミドのポリエチレングリコー
ル付加物、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、高級
脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高級脂肪酸
のポリアルキレングリコール、ポリエチレングリコール
コポリマーエステル、高級脂肪酸のポリエチレングリコ
ールの付加した多価アルコールエステル、高級アルコー
ルのポリエチレングリコールエーテル、高級アルコール
のポリグリセリンエーテル、アルキルフェノールのポリ
エチレングリコールエーテル、アルキレンフェノールの
ポリエチレングリコールエーテルのホルムアルデヒド縮
合物、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコ
ール共重合体、リン酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ
油、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステ
ル、ステロールのポリエチレングリコール付加物などが
あげられる。これらのなかでは、高級アルコールのポリ
エチレングリコールエーテル、高級脂肪酸のポリエチレ
ングリコールエステル、高級脂肪酸のポリグリセリンエ
ステル、アルキルフェノールのポリエチレングリコール
エーテル、ポリエチレングリコールソルビタンアルキル
エステルは、すぐれた洗浄効果を呈するので好ましい。
【0034】前記ノニオン系界面活性剤のコンタクトレ
ンズ用剤中における含有量は、充分な洗浄効果を付与さ
せるためには、0.01重量%以上、なかんづく0.0
2重量%以上とすることが好ましい。なお、かかるノニ
オン系界面活性剤の含有量があまりにも多いばあいに
は、洗浄効果があまり高くならず、かえって手荒れの原
因となることがあるので、10重量%以下、なかんづく
5重量%以下とすることが好ましい。
【0035】また、アニオン系界面活性剤およびノニオ
ン系界面活性剤を併用するばあい、アニオン系界面活性
剤およびノニオン系界面活性剤の含有量は、それぞれ前
記した範囲内でかつ、合計量が0.02〜20重量%、
なかんづく0.05〜10重量%であることが好まし
い。
【0036】さらに、本発明のコンタクトレンズ用剤に
は、必要により、緩衝剤、等張化剤、増粘剤、キレート
化剤および防腐剤から選ばれた少なくとも1種を含有せ
しめても良い。前記緩衝剤は、えられるコンタクトレン
ズ用剤のpHを涙液に近い5.0から9.0の範囲で一
定にし、また外的要因によるpHの変化を抑え、洗浄あ
るいは保存する際のコンタクトレンズの形状、光学性を
保護するという性質を有するものである。
【0037】前記緩衝剤の代表例としては、たとえばホ
ウ酸とそのナトリウム塩、リン酸とそのナトリウム塩、
クエン酸とそのナトリウム塩、乳酸とそのナトリウム
塩、グリシン、グルタミン酸などのアミノ酸とそのナト
リウム塩、リンゴ酸とそのナトリウム塩などの眼科生理
学的に許容しうる緩衝剤があげられる。
【0038】前記緩衝剤のコンタクトレンズ用剤中にお
ける含有量は、充分な緩衝効果を付与せしめるために
は、0.01モル/l以上、なかんづく0.05モル/
l以上とすることが好ましい。なお、かかる緩衝剤の含
有量があまりにも多いばあいには、緩衝効果があまり高
くならず、かえって浸透圧を高めるなどコンタクトレン
ズの形状に影響を及ぼすようになるので、0.5モル/
l以下、なかんづく0.15モル/l以下とすることが
好ましい。
【0039】前記等張化剤は、えられるコンタクトレン
ズ用剤の浸透圧を涙液の浸透圧(280〜300mOs
/kg)に近づけ、洗浄、保存する際に、コンタクトレ
ンズの形状を維持させるという性質を有するものであ
る。
【0040】前記等張化剤の代表例としては、たとえば
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの
眼科生理学的に許容しうる無機塩および前記緩衝剤があ
げられる。
【0041】前記等張化剤のコンタクトレンズ用剤中に
おける含有量は、充分な浸透圧を付与せしめるために
は、0.01モル/l以上、なかんづく0.05モル/
l以上とすることが好ましい。なお、かかる等張化剤の
含有量があまりにも多いばあいには、浸透圧が高くな
り、コンタクトレンズの形状に影響を及ぼすようになる
ので、0.5モル/l以下、なかんづく0.15モル/
l以下とすることが好ましい。
【0042】前記増粘剤は、洗浄時の感触を良好なもの
とし、また洗浄時または保存時にコンタクトレンズを外
部からの物理的な力からまもるという性質を有するもの
である。
【0043】前記増粘剤の代表例としては、たとえばポ
リビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミドおよびその加水分解物、ポリアクリル
酸、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセ
ルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチ
ルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレング
リコール、ゼラチン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、
アラビアガム、ガールガムなどの眼科生理学的に許容し
うる粘性基剤があげられる。
【0044】前記増粘剤のコンタクトレンズ用剤中にお
ける含有量は、コンタクトレンズの洗浄時または保存時
にかかるコンタクトレンズを外的応力から充分に保護せ
しめるためには、0.01重量%以上、なかんづく0.
02重量%以上とすることが好ましい。なお、かかる増
粘剤の含有量があまりにも多いばあいには、えられるコ
ンタクトレンズ用剤がゲル化し、洗浄性や保存性が低下
する傾向があるので、10重量%以下、なかんづく5重
量%以下とすることが好ましい。
【0045】前記キレート化剤は、コンタクトレンズ用
剤や付着した涙液中に含まれるカルシウムなどがコンタ
クトレンズに沈着するのを防ぐという性質を有するもの
である。
【0046】前記キレート化剤の代表例としては、たと
えばエチレンジアミン四酢酸およびそのナトリウム塩、
フィチン酸、クエン酸などがあげられる。
【0047】前記キレート化剤のコンタクトレンズ用剤
中における含有量は、カルシウムなどがコンタクトレン
ズに沈着するのを充分に防ぐためには、0.001モル
/l以上、なかんづく0.0015モル/l以上である
ことが好ましい。なお、かかるキレート化剤の含有量が
あまりにも多いばあいには、それ以上含有させることに
よる効果の向上が小さく、かえって不経済となるので、
0.1モル/l以下、なかんづく0.05モル/l以下
とすることが好ましい。
【0048】前記防腐剤は、コンタクトレンズ用剤が細
菌に汚染されるのを防ぎ、かつ洗浄時または保存時にコ
ンタクトレンズが雑菌で汚染されるのを防止するという
性質を有するものである。
【0049】前記防腐剤の代表例としては、たとえば硝
酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀などのフェニル水銀
系防腐剤;塩化ベンザルコニウム、臭化ピリジニウム、
クロロヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアニドなど
の界面活性剤系防腐剤;クロロブタノールなどのアルコ
ール系防腐剤;チメロサール;メチルパラベン、プロピ
ルパラベン、ブロノポール、ジメチロールジメチルヒダ
ントイン、イミダゾリウムウレアなどがあげられる。
【0050】前記防腐剤のコンタクトレンズ用剤中にお
ける含有量は、コンタクトレンズが洗浄時または保存時
に雑菌によって汚染されるのを充分に防止するために
は、0.00001重量%以上、なかんづく0.000
03重量%以上とすることが好ましい。なお、かかる防
腐剤の含有量があまりにも多いばあいには、かかる防腐
剤が直接目に入ってしまったばあいに目に障害を与える
おそれが生じるようになったり、防腐剤の種類によって
はコンタクトレンズの規格や性質に悪影響を与えるおそ
れが生じるようになる傾向があるので、0.5重量%以
下、なかんづく0.3重量%以下とすることが好まし
い。
【0051】前記緩衝剤、等張化剤、増粘剤、キレート
化剤および防腐剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2
種以上を混合して用いてもよい。
【0052】本発明のコンタクトレンズ用剤は、たとえ
ば水溶液または顆粒状に調製することができる。
【0053】たとえば、水溶液のばあい、所定量の精製
水中にメチルビニルエーテル−無水マレイン酸系共重合
及び界面活性剤を入れ、さらに必要に応じて緩衝剤、
等張化剤、増粘剤、キレート化剤および防腐剤から選ば
れた少なくとも1種の配合剤を入れ、充分に混合攪拌し
て溶解させ、濾過することによりえられる。
【0054】また顆粒状とするばあい、前記各成分を微
粉末化し、精製水中で混合撹拌したのち、さらに必要に
応じて賦形剤を入れて練る。つぎにメッシュに通したの
ち、加熱して乾燥させることによりえられる。使用に際
しては、使用時に顆粒を所定量の精製水に溶解させ、水
溶液として用いる。
【0055】また本発明のコンタクトレンズ用剤には、
前記のほか、グアニジン、尿素などの水系結合破壊剤、
チオシアン酸ナトリウムなどの塩溶効果を発揮する塩類
を添加してもよい。
【0056】つぎに本発明のコンタクトレンズ用剤を実
施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
【0057】実施例1 メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(重量
平均分子量:約40000)0.5gを精製水約50m
lに分散させ、室温で約2時間放置して均質な溶液をえ
た。えられた溶液に0.1N水酸化ナトリウム水溶液を
加えてpHを約7に調整し、これにアニオン性界面活性
剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5
gを加えて全量を100mlとした。
【0058】調製した溶液の粘度(25℃)をB型粘度
計にて測定し、また該溶液を40℃で1カ月間放置し、
その前後のpHをガラス電極型pHメーター(HORI
BApH METER F−13、(株)堀場製作所
製)にて測定し、変化を調べた。その結果を表1に示
す。
【0059】また、前記溶液を用い、無作為に選んだ1
0名の男女にコンタクトレンズ((株)メニコン製、商
品名メニコンEX)の洗浄を30秒間かけて行なっても
らい、洗浄性の評価を行なった。その結果、10名すべ
てから洗浄性が良好であるという評価をえた。
【0060】さらに、前記溶液を用い、以下のようにし
て人工眼脂が付着したコンタクトレンズに対する洗浄力
を調べた。
【0061】ソルビタンモノオレエート6重量%、ヒマ
シ油16重量%、ラノリン35重量%、オレイン酸5重
量%、ソルビタントリオレエート4重量%、セチルアル
コール2重量%、コレステロール2重量%およびコレス
テロールアセテート30重量%からなる人工眼脂をエタ
ノールとヘキサンとの混合溶媒(重量比1:1)に溶解
し、2.5%人工眼脂溶液を調製した。この2.5%人
工眼脂溶液3μlをコンタクトレンズ((株)メニコン
製、商品名メニコンEX)の表面に付着させたのち乾燥
させ、汚れコンタクトレンズを作製した。
【0062】この汚れコンタクトレンズ10枚を前記溶
液を用いて30秒間かけて洗浄し、その洗浄力の評価を
行なった。その結果、汚れコンタクトレンズ10枚すべ
てにおいてその汚れが完全に除去されており、かかる溶
液の眼脂に対する洗浄力は大きいものであった。
【0063】このように、前記溶液は、コンタクトレン
ズを容易に短時間でしかも完全に洗浄することができる
ものであることがわかった。
【0064】実施例2 メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(重量
平均分子量:約20000)5.0gを0.5N水酸化
ナトリウム水溶液約60mlに分散させ、90℃の水浴
中で溶解するまで加熱したところ、約15分間で溶解
し、均質な溶液をうることができた。えられた溶液にア
ニオン性界面活性剤としてα−オレフィンスルホン酸ナ
トリウム0.5gを加え、精製水約30mlを加え、さ
らに0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを約
7に調整し、ついで精製水を加えて全量を100mlと
した。
【0065】つぎにえられた溶液の粘度(25℃)およ
び該溶液のpHの変化を実施例1と同様にして調べた。
その結果を表1に示す。
【0066】また前記溶液を用い、実施例1と同様にし
て10名の男女による洗浄性と眼脂に対する洗浄力とを
調べた。その結果、10名すべてから洗浄性が良好であ
るという評価をえ、また汚れコンタクトレンズ10枚す
べてにおいてその汚れが完全に除去されており、かかる
溶液の眼脂に対する洗浄力は大きいものであった。この
ように、前記溶液は、コンタクトレンズを容易に短時間
でしかも完全に洗浄することができるものであることが
わかった。
【0067】実施例3 メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(重量
平均分子量:約20000)0.5gを0.05N水酸
化ナトリウム水溶液約60mlに分散させ、90℃の水
浴中で溶解するまで加熱したところ、約10分間で溶解
した。えられた溶液にアニオン性界面活性剤としてポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩0.5
g、ノニオン性界面活性剤としてポリオキシエチレン
(20)ソルビタンモノオレエート0.5gおよび精製
水約30mlを加えて溶解させ、さらに0.05N水酸
化ナトリウム水溶液を用いてpHを約7に調整し、つい
で精製水を加えて全量を100mlとし、均質な洗浄液
をえた。
【0068】つぎにえられた溶液の粘度(25℃)およ
び該溶液のpHの変化を実施例1と同様にして調べた。
その結果を表1に示す。
【0069】また前記溶液を用い、実施例1と同様にし
て10名の男女による洗浄性と眼脂に対する洗浄力とを
調べた。その結果、10名すべてから洗浄性が良好であ
るという評価をえ、また汚れコンタクトレンズ10枚す
べてにおいてその汚れが完全に除去されており、かかる
溶液の眼脂に対する洗浄力は大きいものであった。この
ように、前記溶液は、コンタクトレンズを容易に短時間
でしかも完全に洗浄することができるものであることが
わかった。
【0070】実施例4 メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(重量
平均分子量:約20000)0.5gを精製水約50m
lに分散させ、室温で約3時間放置して均質な溶液をえ
た。えられた溶液に0.1N水酸化ナトリウム水溶液を
加えてpHを約7に調整し、これにアニオン性界面活性
剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5
g、キレート化剤としてエチレンジアミン四酢酸0.1
gおよび防腐剤としてメチルパラベン0.01gを加え
て溶解させ、全量を100mlとした。
【0071】つぎにえられた溶液の粘度(25℃)およ
び該溶液のpHの変化を実施例1と同様にして調べた。
その結果を表1に示す。
【0072】また前記溶液を用い、実施例1と同様にし
て10名の男女による洗浄性と眼脂に対する洗浄力とを
調べた。その結果、10名すべてから洗浄性が良好であ
るという評価をえ、また汚れコンタクトレンズ10枚す
べてにおいてその汚れが完全に除去されており、かかる
溶液の眼脂に対する洗浄力は大きいものであった。この
ように、前記溶液は、コンタクトレンズを容易に短時間
でしかも完全に洗浄することができるものであることが
わかった。
【0073】実施例5 メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(重量
平均分子量:約20000)5.0gおよび増粘剤とし
てポリビニルアルコール2.0gを0.5N水酸化ナト
リウム水溶液約60mlに分散させ、90℃の水浴中で
溶解するまで加熱したところ、約15分間で溶解し、均
質な溶液をうることができた。えられた溶液にアニオン
性界面活性剤としてα−オレフィンスルホン酸ナトリウ
ム0.5gおよび緩衝剤としてホウ酸0.5gを加え、
精製水約30mlを加え、さらに0.5N水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いてpHを約7に調整し、ついで精製水
を加えて全量を100mlとした。
【0074】つぎにえられた溶液の粘度(25℃)およ
び該溶液のpHの変化を実施例1と同様にして調べた。
その結果を表1に示す。
【0075】また前記溶液を用い、実施例1と同様にし
て10名の男女による洗浄性と眼脂に対する洗浄力とを
調べた。その結果、10名すべてから洗浄性が良好であ
るという評価をえ、また汚れコンタクトレンズ10枚す
べてにおいてその汚れが完全に除去されており、かかる
溶液の眼脂に対する洗浄力は大きいものであった。この
ように、前記溶液は、コンタクトレンズを容易に短時間
でしかも完全に洗浄することができるものであることが
わかった。
【0076】比較例1 イソブチレン−無水マレイン酸共重合体(重量平均分子
量:約180000)0.5gを、精製水100mlに
分散させ、90℃の水浴中で溶解するまで加熱したが、
溶解しなかった。
【0077】比較例2 イソブチレン−無水マレイン酸共重合体(重量平均分子
量:約180000)0.5gを0.05N水酸化ナト
リウム水溶液約60mlに分散させ、室温で約3時間放
置したが、溶解しなかった。
【0078】比較例3 イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の水易溶性タイ
プ(重量平均分子量:約200000)0.5gを精製
水約60mlに分散させ、90℃の水浴中で溶解するま
で加熱したところ、約20分間で均質に溶解した。溶解
後、アニオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル硫酸塩0.5g、ノニオン性界
面活性剤としてポリオキシエチレン(20)ソルビタン
モノオレエート0.5gおよび精製水約30mlを加え
て溶解させ、さらに0.05N水酸化ナトリウム水溶液
を用いてpHを約7に調整し、精製水を加えて全量を1
00mlとした。
【0079】つぎにえられた溶液の粘度(25℃)およ
び該溶液のpHの変化を実施例1と同様にして調べた。
その結果を表1に示す。
【0080】なお、表1中には、溶解性として溶解に要
した時間、および溶液の調製直後のpHと40℃で1カ
月間放置後のpHとの差もあわせて示す。
【0081】
【表1】
【0082】表1に示された結果から、実施例1〜5に
おいては、速やかにコンタクトレンズ用剤を調整するこ
とができ、しかもえられたコンタクトレンズ用剤は、そ
の粘度が4〜30cP程度のものであり、長期間(1カ
月間)保持したばあいであってもpHの変化がきわめて
小さいものであることがわかる。
【0083】
【発明の効果】本発明のコンタクトレンズ用剤は、コン
タクトレンズを短時間で完全に洗浄するための適度な粘
性を有し、しかもpHの安定性にすぐれたものである。
【0084】また、本発明のコンタクトレンズ用剤は、
適度な粘度と滑り性を有するので、コンタクトレンズを
容易に短時間で、しかも完全に洗浄することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02C 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルビニルエーテル−無水マレイン酸
    共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重
    合体の開環生成物およびメチルビニルエーテル−無水マ
    レイン酸共重合体の開環生成物の塩の少なくとも1種の
    メチルビニルエーテル−無水マレイン酸系共重合体及び
    界面活性剤を含有したことを特徴とするコンタクトレン
    ズ用剤。
  2. 【請求項2】 前記メチルビニルエーテル−無水マレイ
    ン酸系共重合体の含有量が0.005〜35重量%であ
    り、前記界面活性剤がアニオン系界面活性剤、ノニオン
    系界面活性剤の少なくとも1種以上である請求項1記載
    のコンタクトレンズ用剤。
  3. 【請求項3】 前記界面活性剤がアニオン系界面活性剤
    であって、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼン
    スルホン酸ナトリウム、アルキロイルメチルタウリンナ
    トリウム、アルキロイルサルコシンナトリウム、α−オ
    レフィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
    ルキルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
    アルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
    アルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジ(ポリオ
    キシエチレンアルキルエーテル)リン酸ナトリウムから
    選択される1種以上である請求項1または2記載のコン
    タクトレンズ用剤。
  4. 【請求項4】 前記メチルビニルエーテル−無水マレイ
    ン酸系共重合体の重量平均分子量が5000以上、50
    万以下である請求項1、2または3記載のコンタクトレ
    ンズ用剤。
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