JP3360735B2 - 電荷結合素子およびその駆動方法 - Google Patents

電荷結合素子およびその駆動方法

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JP3360735B2 JP05339292A JP5339292A JP3360735B2 JP 3360735 B2 JP3360735 B2 JP 3360735B2 JP 05339292 A JP05339292 A JP 05339292A JP 5339292 A JP5339292 A JP 5339292A JP 3360735 B2 JP3360735 B2 JP 3360735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電荷結合素子および
その駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電荷結合素子(Charge C
oupled Device:CCD)は、固体撮像素
子、アナログ信号処理素子(CCDフィルタ、ディレイ
ラインなど)およびディジタルメモリなどに使用されて
いる。図3および図4は従来の埋込みチャネル型の典型
的な電荷結合素子における、主として電荷転送部を示す
要部平面図および要部断面図である。
【0003】図3は2相駆動方式で、2層ゲート電極構
造の電荷転送素子の電荷転送部における断面図で、図4
のII−II切断線における断面を示す。これらの図に
おいて、10はP型半導体基板、12は埋込型チャネル
層のN- 型不純物層、14は2相駆動におけるポテンシ
ャルバリアを設けるためのN--型不純物層、16は第1
ゲート電極の絶縁膜であるシリコン酸化膜、18は第1
ゲート電極であるポリシリコン膜、20は第2ゲート電
極の絶縁膜であるシリコン酸化膜、22は第2ゲート電
極であるポリシリコン膜、そして30は電荷の転送を行
わせるための2相のパルス電圧入力端子、φ1 、φ2
それぞれ駆動パルスとしてのパルス電圧を示す。
【0004】なお、ゲート電極のことを転送電極とも称
する。また、P型半導体基板10は、Pウエルであって
もよい。そして、これら、P型基板またはP型ウエル1
0、N- 型不純物層12およびN--型不純物層はシリコ
ンを用いて形成されている。
【0005】電圧パルスφ1 、φ2 を印加すると、P型
基板あるいはPウエル上に設けたN- 型不純物層によっ
て形成されるシリコン基板中に、チャネルポテンシャル
が形成される。
【0006】次に、その動作について以下に述べる。電
荷結合素子の入力部に入力された信号電荷は、図3中の
φ1 、φ2 の2相のパルス電圧によりシリコン基板表面
に形成されるチャネルポテンシャルに従い順次一方向に
転送される。信号電荷の入力方法については、撮像素子
においては光電変換により発生した信号を入力する方法
が、また、信号処理においては電気的に注入する方法が
一般的に行われている。
【0007】ところで、CCD構造は、埋込チャネル型
にすることにより、シリコン(Si)と酸化シリコン
(SiO2 )の界面の電荷トラップの影響を受けにくく
なることから、素子の電荷転送効率が向上するので、こ
の構造が一般的に採用されている。
【0008】さらに、図3中のN- 型不純物層12中に
設けられたN--型不純物層14は、2相駆動での電荷転
送方向をきめるポテンシャルバリアを作るものである。
【0009】なお、通常N- 型不純物層12はシリコン
にリンまたはヒ素のイオン注入により、また、N--型不
純物層14は第1ゲート電極18の形成材料であるポリ
シリコンをマスクとしてボロンイオンの注入によりセル
フアラインで形成する。
【0010】従って、以上のように形成された図3のC
CD素子における電荷の転送方向は図の紙面中において
左から右側となる。
【0011】図4は、図3の電荷転送部の平面図であ
り、この図はアナログ信号処理用素子で一般に使用され
る折り返しチャネルを有する電荷転送部について図示し
てある。
【0012】図4において、電荷を転送する順方向(矢
印aで示す方向)電荷転送領域をA、aと正反対の方向
(矢印cで示す)に電荷を転送する逆方向電荷転送領域
をBで示す。また、両転送領域AおよびBは、図中bで
示すような回転方向で折り返すことを示している。な
お、折り返し部の詳細はこの図では省略してある。
【0013】既に説明したように、電荷の転送は、それ
ぞれポリシリコン膜で形成された第1ゲート電極18と
第2ゲート電極22にパルス電圧φ1 およびφ2 が順次
に印加されて行われる。そして、この構造の場合の転送
方向aおよび転送方向cは、電荷転送領域AおよびBを
互いに電気的に分離するフィールド領域D上で、第1お
よび第2ゲート電極、18および22を交差させて、チ
ャネルポテンシャルのできる方向を変えることで達成す
るのが一般的である。このように、両ゲート電極18お
よび22をフィールド領域D上で交差させる代表として
交差の一部分に斜線を施して示してある。理由は、順お
よび逆方向電荷転送領域間のゲートへの配線をゲート材
と同じポリシリコン膜で構成することでフィールド領域
Dの幅、すなわち両電荷転送領域18および22間の分
離幅を狭くできるためである。
【0014】ところで、近年、電子機器の高速化が進む
に従い、半導体素子の高速化が求められており、電荷結
合素子においても、より高速駆動が望まれている。
【0015】電荷結合素子においては、高速化の阻害要
因として電荷転送領域での寄生抵抗、および寄生容量が
挙げられる。これらは素子を駆動する駆動パルスのパル
ス波形をなまらせてしまうため、電荷の転送が駆動パル
スのタイミングよりも遅れてしまう。このため、これら
寄生抵抗、および寄生容量が大であると電荷転送効率を
高めることができない。
【0016】電荷転送領域での寄生抵抗は、転送電極
(ゲート電極)を構成するポリシリコン膜に起因する。
この寄生抵抗は、通常、シート抵抗で30〜50Ω/□
程度である。
【0017】一方、寄生容量は、主として第1ゲート電
極18と第2ゲート電極22の重なり部分に起因する
(図3、図4中に代表してXで示す部分およびフィール
ド領域でD上での交差部)。この寄生容量は、ゲート絶
縁膜16および20を薄膜化することで、また、素子の
転送段数が多い場合に大きくなる。
【0018】最近、ゲート電極の寄生抵抗値の低減化の
方策として、ゲート電極の形成材料にポリシリコンと高
融点金属(タングステン、チタン等)との積層膜である
ポリサイド膜を使用する手法が提案されている。この手
法は、電荷結合素子以外では実用化が進んで来ており、
このポリサイド化によりゲート電極の寄生抵抗はポリシ
リコンゲート電極の場合の約1/10に低減できる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電荷結
合素子におけるゲート電極のポリサイド化は、まだ実現
されていない。それは以下の理由による。
【0020】図3に示すような多層ゲート電極構造の場
合、第1ゲート電極18と第2ゲート電極22とをポリ
サイド化し、両者間にゲート絶縁膜20を介在させる必
要がある。しかし、ポリサイド膜上には信頼性の高いゲ
ート絶縁膜(熱酸化膜)20を形成することは困難であ
り、このため、形成されたゲート絶縁膜は、絶縁耐性や
リーク電流の面で著しく劣ることから、第1ゲート電極
と第2ゲート電極の重なり構造部分での絶縁特性は信頼
性に乏しいこととなる。特に、図3および図4に示すよ
うな多層のゲート電極が複雑な重なりを持つ電荷結合素
子においてはポリサイド膜をゲート電極に用いることは
できない状況であった。
【0021】また、別の方法として第1ゲート電極18
をポリシリコン膜で、第2ゲート電極22をポリサイド
膜で構成すれば、上述したような絶縁耐性およびリーク
電流の問題の解決を図れる。しかし、第1ゲート電極1
8および第2ゲート電極22の使用材料が異なるため、
これらゲート電極に高速パルス電圧φ1 またはφ2 が印
加された場合、各ゲート電極間でその抵抗差により応答
時間に差が生じ、電荷の転送がスムーズに行えないため
実用的でなかった。
【0022】この発明は、上述した従来の埋め込みチャ
ネル型電荷結合素子が有する問題点の解決を図るために
なされたものである。
【0023】従って、この発明の第1の目的は、少なく
とも寄生容量を従来よりも低減させて高速動作を可能と
した構造の電荷結合素子を提供することにある。
【0024】また、この発明の第2の目的は、この発明
の電荷結合素子の構造と相俟って従来よりも高速動作を
可能とした電荷結合素子の駆動方法を提供することにあ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明の電荷結合素子によれば、フィールド領域
と、このフィールド領域を挟んで設けられた順方向電荷
転送領域および逆方向電荷転送領域と、これら両電荷転
送領域上にゲート絶縁膜を介して複数対設けられた、第
1および第2ゲート電極とを含む電荷結合素子におい
て、(a)これら両転送領域中の表面側に、電荷転送方
向に沿って交互に離間してそれぞれ設けられた、これら
転送領域と同一導電型のポテンシャルバリア領域および
反対導電型の仮想ゲート電極領域と、(b)前述のポテ
ンシャルバリア領域は、前述の第2ゲート電極の下側で
あって前述の第1ゲート電極側の領域に位置しており、
(c)前述の仮想ゲート電極は、隣り合う一方の対の第
1ゲート電極と他方の対の第2ゲート電極との間にそれ
ぞれ位置しており、(d)前述の第1ゲート電極をポリ
シリコン膜で形成してあり、(e)前述の第2ゲート電
極をポリサイド膜で形成してあり、および(f)前述の
第1および第2ゲート電極は、前述の順方向電荷転送領
域および逆方向電荷転送領域に亙って、前述のフィール
ド領域上で互いに交差せずに、それぞれ設けてあること
を特徴とする。
【0026】また、電荷転送領域上にゲート酸化膜を介
して、一方向に複数対設けられた、第1および第2ゲー
ト電極とを含む電荷結合素子の構造としてもよい。
【0027】さらに、これらの発明の実施に当たり、好
ましくは第1ゲート電極は直線形状とし、第2ゲート電
極の形状は、フィールド領域上に屈曲部を有する屈曲形
状とするのがよい。
【0028】また、これらの発明の好適実施例によれ
ば、第2ゲート電極は、逆方向電荷転送領域上では、順
方向電荷転送領域上で対を形成している第1ゲート電極
と隣り合う別の第1ゲート電極と対を形成し、第1ゲー
ト電極には、直流電圧端子を結合してあり、第2ゲート
電極には、駆動パルス用端子を結合してある。
【0029】また、これらの発明の実施に当たり、第1
ゲート電極と第2ゲート電極は、順方向および逆方向電
荷転送領域上で、部分的に重なり合うように構成するの
が好適である。
【0030】また、これらの発明の駆動方法によれば、
上述した構造の電荷結合素子を駆動するにあたり、
(a)第1ゲート電極に、駆動パルスの振幅の上下レベ
ルのほぼ中間の直流電圧を印加し、および(b)第2ゲ
ート電極に駆動パルスを印加することを特徴とする。
【0031】
【作用】上述したこの発明の電荷結合素子によれば、第
1ゲート電極をポリシリコン膜で形成し、第2ゲート電
極をポリサイド膜で形成してあるので、その間に絶縁耐
性の優れ、かつ、実質的にリーク電流のない熱酸化膜を
形成できる。
【0032】また、第2ゲート電極をポリサイド膜で形
成しているので、第2ゲート電極の寄生抵抗も従来より
小さくできる。
【0033】また、電荷転送領域内に、これとは反対導
電型の仮想ゲート電極領域を設けてあるので、第1およ
び第2ゲート電極の重なり部分の面積を減少できる。こ
のため、両ゲート電極間での寄生容量を低減できる。
【0034】また、順、逆の往復の構造をとる場合は、
第1および第2ゲート電極は、フィールド領域上では互
いに交差していないため、両ゲート電極間の寄生容量を
低減できると共に、これら第1および第2ゲート電極を
単純な形状のパターンとなし得るので、製造歩留まりの
向上が図れる。
【0035】また、上述したこの発明の電荷結合素子の
駆動方法によれば、第1ゲート電極には常に一定の直流
電圧を印加するので、この第1ゲート電極の抵抗が大で
あっても、電荷結合素子の動作速度には何ら影響を与え
ない。
【0036】また、第2ゲート電極をポリシリコンより
も抵抗が1桁小さいポリサイドで形成してあるので、こ
の電極に駆動パルスを印加しても寄生抵抗による遅延が
著しく小さくなる。このため、電荷結合素子の高速動作
を達成できる。
【0037】また、駆動時に第1ゲート電極に印加する
直流電圧を第2ゲート電極に印加する駆動パルスの大き
さの、ほぼ中間のレベルに設定することができるので、
両電極間の電位差を従来よりも小さくでき、絶縁膜への
電界を弱めることができる。
【0038】従って、両電極間の絶縁膜を従来よりも薄
くできることとなり、その結果、電荷結合素子の単位面
積当たりのMOS容量の増大、従って、電荷結合素子の
単位面積当たりの取り扱い電荷量の増大を図ることがで
きる。
【0039】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
説明する。図1の(A)は、図3と同様、主として電荷
転送部を示す要部の断面図で、断面は、図2のIーI線
に沿って示してある。図2は、図4と同様、主として電
荷転送部の要部平面図である。また、図1の(B)は図
1の(A)の要部転送領域におけるチャネルポテンシャ
ル状態を説明するための図である。なお、これらの図は
この発明が理解できる程度に概略的に示してあるにすぎ
ない。
【0040】以下、説明する実施例においては、図3お
よび図4に示した構成成分と同様な構成成分については
同一符号を付し、特に言及する場合を除き、その詳細な
説明を省略するが、この発明の主要構成成分であって、
図3および図4に示した構成成分とは形状その他が異な
るものについては、別の符号を付して説明する。
【0041】この発明の電荷結合素子は、埋込みチャネ
ル型であって、その電荷転送部は少なくとも1対の往復
チャネルを備える構造の素子である。従って、従来構造
と同様に、一方の導電型半導体基板10上に反対導電型
のチャネルが形成される不純物層12を備えている。
【0042】この実施例では、基板10を、例えば、P
型のシリコン(Si)基板とし、不純物層12を、例え
ば、N- 型の不純物層(通常、リン、またはヒ素をイオ
ン注入して形成する。)とするが、これらに何ら限定さ
れるものではないことを当業者には明らかである。そし
て、この基板10と不純物層12とからなる基板本体5
0の設計に応じた任意適当な個所にフィールド領域Dを
設けてある。このフィールド領域Dは、少なくとも2つ
のチャネルを互いに電気的に分離するように設けてある
(図2)。
【0043】そのため、このフィールド領域Dの一方に
順方向電荷転送領域Aを設け、また、この領域Dの他方
には逆方向電荷転送領域Bを領域Aと平行に設けてある
(図2)。そして、これら領域AおよびB中に、駆動時
にチャネルが形成される。従来と同様、これら、領域A
およびB上には、第1および第2ゲート電極、18およ
び22が互いに対となって、複数対電荷転送方向(図中
矢印aおよびcで示す。)に沿って設けられている。そ
して、これらゲート電極18および22は、従来と同
様、ゲート絶縁膜例えば、熱酸化膜16および20を介
して、それぞれ設けられている(図1の(A))。
【0044】この発明の電荷結合素子においては、これ
ら両電荷転送領域AおよびB中の表面側に、電荷転送方
向aおよびcに沿って、交互に離間してポテンシャルバ
リア領域52および仮想ゲート電極領域54とを設けて
ある(図1の(A)および(図2))。
【0045】この実施例では、ポテンシャルバリア領域
52を電荷転送領域12と同一導電型のN型とし、かつ
--型不純物層として形成してある(図中、点線で示し
てある)。そして、このN--型不純物層52を第2ゲー
ト電極22の下側であって、第1ゲート電極18側に位
置させ、かつ、N- 型不純物層12の表面から、その接
合深さの一部分にわたる深さまで設けてある。また、こ
のN--型不純物層52の、電荷転送方向に沿う方向の幅
は、第2ゲート電極22のゲート長よりも短い設計に応
じた任意の幅とする。
【0046】また、このN--型不純物層52は電荷の転
送方向を決めるポテンシャルバリアを形成する作用を有
する。そして、このN--型不純物層は、例えば、N-
不純物層12にボロン(B)等の適当なイオンを注入し
て形成する。
【0047】さらに、この実施例では、仮想ゲート電極
領域54を、ポテンシャルバリア領域52とは反対導電
型のP+ 型不純物層として形成してある(図1の(A)
および(B))。図中、このP+ 型不純物層54を斜線
を施して示してある。このP+ 型不純物層54を、第1
および第2ゲート電極18および22をマスクとして用
い、N- 型不純物層12に、例えばボロン(B)をイオ
ン注入してセルフアラインで形成する。従って、このP
+ 型不純物層54は、隣り合う2つの対の一方の対の第
1ゲート電極18と他方の対の第2ゲート電極22との
間に、それぞれ位置する。このP+ 型不純物領域の深さ
は、N- 型不純物領域12の表面から、その接合深さの
一部分にわたる深さとする。また、P+ 型不純物層54
の電荷転送方向に沿った方向の幅は、隣接する第1およ
び第2ゲート電極18および22の間隔を設計に応じた
適切な間隔とすることにより、実質的に決まる。
【0048】この発明では、第1ゲート電極18をN-
型不純物層12上に、ゲート絶縁膜16を介して、ポリ
シリコン膜で形成するが、第2ゲート電極22は、ポリ
サイド膜をもって形成する。この実施例では、このポリ
サイド膜は、下層24をポリシリコン膜とし、上層26
を高融点金属膜のシリサイド膜として形成し、この上層
26を例えばタングステン(W)、チタン(Ti)、モ
リブデン(Mo)およびその他の高融点金属のシリサイ
ド膜から選ばれた1種以上をもって構成するのが好適で
ある。
【0049】この第2ゲート電極22は、N- 型不純物
層12およびポテンシャルバリア領域(N--不純物層)
52上にゲート絶縁膜20を介して、主として形成され
ていて、その一部分が第1ゲート電極18上にゲート絶
縁膜20を介して重なり合うようにして形成してある。
【0050】さらに、この実施例では、第1および第2
ゲート電極18および22を、順方向電荷転送領域Aお
よび逆方向電荷転送領域Bにわたって設けるが、その場
合、両領域AおよびBをフィールド領域D上では、互い
に交差させないで設ける(図2)。そして、この実施例
では、好ましくは、第1ゲート電極18を直線形状、例
えば長方形状とし、また、好ましくは第2ゲート電極2
2をフィールド領域D上で、クランク状に直角に屈曲し
た屈曲形状とする(図2)。そして、後者の第2ゲート
電極22は、逆方向電荷転送領域B上では、順方向電荷
転送領域A上で、対を形成している第1ゲート電極18
と隣り合う別の第1ゲート電極18と対を形成するよう
に設けてある。
【0051】次に、この第1ゲート電極18に直流電圧
DC用端子30を結合し、および第2ゲート電極22に
は駆動パルス用端子32を設けてある。
【0052】次に、この発明の電荷結合素子の動作につ
いて説明する。先ずチャネル内でのポテンシャルの変化
につき図1の(B)を参照して説明する。第1ゲート電
極18に直流電圧VDCを印加すると、電荷転送領域Aお
よびBの第1ゲート電極下にポテンシャルV1 が形成さ
れる。
【0053】仮想ゲート電極領域54の下のチャネルの
ポテンシャルは、ポテンシャルV1よりも0.5〜2V
程度低いポテンシャルV2 とする。このような直流電圧
DCの以下の状態で、第2ゲート電極22に、高(Hi
gh:以下“H”で示す)および低(Low:以下
“L”で示す)レベルの2値の電圧状態をもつ駆動パル
スφを印加する。
【0054】駆動パルスφの電圧が“L”の状態である
と、第2ゲート電極22の下側であるポテンシャルバリ
ア領域52の下側ではポテンシャルV4Lとなり、また、
ポテンシャルバリア領域52と仮想ゲート電極54との
中間のN- 型不純物層12の部分ではポテンシャルはV
3Lとなる。
【0055】駆動パルスφの電圧が“H”の状態である
と、第2ゲート電極22の下側であるポテンシャルバリ
ア領域52の下側ではポテンシャルV4Hとなり、また、
ポテンシャルバリア領域52と仮想ゲート電極54との
中間のN- 型不純物層12の部分では、ポテンシャルは
3Hとなる。
【0056】また、直流電圧VDCの値は、駆動パルスφ
の電圧レベル“H”、“L”のほぼ中間のレベルに設定
するのが望ましいが、場合によっては、それ以外でもよ
い。
【0057】駆動パルスφの電圧が“L”の状態のとき
に生ずるポテンシャルV4Lは、バリアポテンシャルと称
され、好ましくはポテンシャルV4LをN--型不純物層
(ポテンシャルバリア領域)52によりV3Lよりも0.
5〜2V程度低く設定するようにする。このように設定
するためには、あらかじめポテンシャルバリア領域52
の形成時にイオンの打ち込み濃度を調整すればよい。駆
動パルスφを継続して印加することにより、これらのポ
テンシャル状態をV4LおよびV3Lの状態からV4Hおよび
3Hの状態へとサイクリックに繰り返し変化させること
によって電荷e-矢印のように転送を行わせることがで
きる(図1の(B))。
【0058】このように、順次に転送される電子e
- は、図2の平面図に示すように、その実施例では順方
向電荷転送領域A側を矢印aで示す方向に転送され、図
4で既に説明したと同様に折り返しチャネル部bを経て
逆方向電荷転送領域Bに送られて矢印cで示す方向に順
次転送される。
【0059】この場合、チャネルのポテンシャル状態
は、図1の(B)に示した状態と同じにした場合、まず
領域Aのチャネルにおいては方向aに対して順次に並ん
でいる第1ゲート電極18、第2ゲート電極22下のバ
リアポテンシャル部(N--型不純物層)52、第2ゲー
ト電極22、仮想ゲート電極領域54等々の下側のN-
不純物層12中をaの方向に電荷を転送する。
【0060】一方、領域Bのチャネルにおいては、c方
向に向かって順次に並んでいる第1ゲート電極18、第
2ゲート電極22下のバリアポテンシャル部(N--型不
純物層)52、第2ゲート電極22、仮想ゲート電極領
域54等々の下側のN- 型不純物層12中をc方向に電
荷を転送する。
【0061】この発明は、上述した実施例にのみ限定さ
れるものはでなく、多くの変形または変更を行い得るこ
とは明らかである。例えば、基板本体の構成や、仮想ゲ
ート電極領域等の形状、大きさ、および配置関係を設計
に応じて変えてもよい。また、第1および第2ゲート電
極の形状や大きさを設計に応じて変えてもよい。この場
合、第1および第2ゲート電極はフィールド領域上で
は、非交差型の組み合わせとする必要がある。また、チ
ャネルに形成するV1 ,V2 ,V3L,V4L,V3H,V4H
間のレベルの大きさは、N- 型、N--型およびP+ 型の
各不純物層における不純物濃度分布によって、設計に応
じた関係に設定できる。また各領域の導電型を反対導電
型としてもよい。
【0062】また、上述した実施例では、順および逆方
向電荷転送領域を備えた電荷結合素子に関して説明した
が、一方向のみの電荷転送領域を備えた電荷結合素子に
も、この発明は適用できることは言うまでもない。
【0063】さらには、順および逆方向電荷転送領域は
一対に限らず、複数対でもこの発明は適用できる。
【0064】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の電荷転送素子によれば、次のような作用効果を達
成できる。
【0065】N- 型不純物層中にP+ 拡散層による仮
想ゲートを設けたことにより、従来構造と異なり、MO
Sゲート同志の重なり部の面積が減少することから、そ
こで発生する寄生容量が低減でき、高速駆動が可能とな
る。
【0066】第1層ゲート電極がポリシリコン膜で構
成されていることから、ポリシリコン上には絶縁耐性が
高く、かつリーク電流の少ない熱酸化膜が形成できるた
め、第1ゲート電極と第2ゲート電極の重なり部におい
て絶縁性の優れた素子ができる。
【0067】フィールド領域上でのゲート電極間同志
の交差部がなくなり、かつパターンも単純な並行パター
ンとなることから、フィールド部上での寄生容量が低下
し、素子の高速化、単純パターン化による歩留まりの向
上が期待できる。
【0068】第2ゲート電極がポリサイド膜により形
成されていることから、その抵抗はポリシリコン膜より
ほぼ1桁小さい3〜5Ω/□程度となるためパルス電圧
を印加しても寄生抵抗による遅延が生じにくく、高速動
作ができる。
【0069】また、第1ゲート電極には一定の直流電
圧が印加されることから、その抵抗が30〜50Ω/□
と高くても素子の動作速度には影響を与えず高速動作に
対応できる。
【0070】第1ゲート電極の直流電圧VDCを第2ゲ
ート電極に与えるパルス電圧φの“H”、“L”レベル
のほぼ中間点位に選ぶことにより、第1ゲート電極と第
2ゲート電極間に印加される最大電圧を緩和できること
から、ゲート絶縁膜の信頼性を向上できる。
【0071】ゲート絶縁膜が薄くできることは、素子
の単位面積当たりのMOS容量を増やせることになるた
め、素子の単位面積当たりの取り扱い電荷量が増加し、
S/N比を上げることができる。また素子の微細化が図
れるため、集積度の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)は、この発明の電荷結合素
子の電荷転送部の要部を示す図であって、図2のI−I
線上にとって示した断面図および電荷転送の説明図であ
る。
【図2】この発明の電荷結合素子の電荷転送部の要部の
平面図である。
【図3】従来の電荷結合素子の電荷転送部の要部を示す
図であって、図4のII−II線上にとって示した断面
図である。
【図4】従来の電荷結合素子の電荷転送部の要部の平面
図である。
【符号の説明】
10:P型半導体基板 12:N- 型不純物層 14:ポテンシャルバリア(N--型不純物層) 16:ゲート絶縁膜 18:第1ゲート電極(ポリシリコン膜) 20:ゲート絶縁膜 22:第2ゲート電極(ポリサイド膜) 24:ポリシリコン膜 26:高融点金属膜 30:直流電圧(VDC)入力端子 32:パルス電圧入力端子 52:ポテンシャルバリア(N--型不純物層) 54:仮想ゲート電極(P+ 型不純物層) A:順方向転送領域 B:逆方向転送領域 D:フィールド領域 a,b,c:信号電荷の移動方向 φ:パルス電圧 VDC:直流電圧 e- :電子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/339 H01L 27/148 H01L 29/762 H04N 5/335

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィールド領域と、このフィールド領域
    を挟んで設けられた順方向電荷転送領域および逆方向電
    荷転送領域と、これら両電荷転送領域上にゲート酸化膜
    を介して複数対設けられた、第1および第2ゲート電極
    とを含む電荷結合素子において、 (a)これら両電荷転送領域中の表面側に、電荷転送方
    向に沿って交互に離間してそれぞれ設けられた、これら
    電荷転送領域と同一導電型のポテンシャルバリア領域お
    よび反対導電型の仮想ゲート電極領域と、 (b)前記ポテンシャルバリア領域は、前記第2ゲート
    電極の下側であって前記第1ゲート電極側に位置してお
    り、 (c)前記仮想ゲート電極は、隣り合う一方の対の第1
    ゲート電極と他方の対の第2ゲート電極との間にそれぞ
    れ位置しており、 (d)前記第1ゲート電極をポリシリコン膜で形成して
    あり、 (e)前記第2ゲート電極をポリサイド膜で形成してあ
    り、および (f)前記第1および第2ゲート電極は、前記順方向電
    荷転送領域および逆方向電荷転送領域に亙って、前記フ
    ィールド領域上で互いに交差せずに、それぞれ設けてあ
    ることを特徴とする電荷結合素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電荷結合素子におい
    て、第1ゲート電極は、直線形状とすることを特徴とす
    る電荷結合素子。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電荷結合素子におい
    て、第2ゲート電極の形状は、前記フィールド領域上に
    屈曲部を有する屈曲形状とすることを特徴とする電荷結
    合素子。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電荷結合素子におい
    て、第2ゲート電極は、前記逆方向電荷転送領域上で
    は、前記順方向電荷転送領域上で対を形成している第1
    ゲート電極と隣り合う別の第1ゲート電極と対を形成し
    ていることを特徴とする電荷結合素子。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の電荷結合素子におい
    て、第1ゲート電荷には、直流電圧端子を結合してあ
    り、第2ゲート電極には、駆動パルス用端子を結合して
    あることを特徴とする電荷結合素子。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の電荷結合素子におい
    て、第1ゲート電極と第2ゲート電極は、前記順方向お
    よび逆方向電荷転送領域上で、部分的に重なり合ってい
    ることを特徴とする電荷結合素子。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の電荷結合素子を駆動す
    るにあたり、 (a)第1ゲート電極に、駆動パルスの振幅の上下レベ
    ルの中間の値の直流電圧を印加し、および (b)第2ゲート電極に駆動パルスを印加することを特
    徴とする電荷結合素子の駆動方法。
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