JP3360973B2 - 遠心送風機 - Google Patents

遠心送風機

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JP3360973B2 JP16904295A JP16904295A JP3360973B2 JP 3360973 B2 JP3360973 B2 JP 3360973B2 JP 16904295 A JP16904295 A JP 16904295A JP 16904295 A JP16904295 A JP 16904295A JP 3360973 B2 JP3360973 B2 JP 3360973B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和機用のファン等
に好適な遠心送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の遠心送風機の一例として
は、例えば図7に示す構成のものが知られている。この
遠心送風機1は例えば図示しない渦巻形ケーシング内に
回転自在に収容されるものであり、円板状の基板2の一
面の外周部上に、その軸心と平行な方向に長く、かつ基
板2の回転方向に対して前向きに傾斜する円弧状の多数
の翼3を、周方向に所定の間隔をおいて環状に配設した
ものである。なお、各翼3の基板2と反対側の先端には
リング4を基板2と同心状に固着している。
【0003】そして、基板2の軸心部にはボス部2aを
形成しており、このボス部2aには図示しないモータの
回転軸を連結して、所定方向へ回転することにより、図
中矢印に示すように各翼3の先端部内周側から空気等の
作動流体を吸い込み、各翼3同士間の間隙から遠心方向
外方へ吐出するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の遠心送風機1では、各翼3の空気吸込側先端
部、つまり各翼3の先端(図7では上端)から軸方向
(長手方向)下方へ例えば全長の約25〜40%程度ま
での先端部では、その吐出側の空気流が、他の部分の流
れに対して逆流しており、空気力学的効率を低減せしめ
て、遠心送風機1としての送風性能を低下させていると
いう課題がある。
【0005】そこで、近年では図8で示す遠心送風機1
Aが提案されている。この遠心送風機1Aは、翼先端部
を斜流ファン部に構成した点に特徴がある。つまり、こ
の遠心送風機1Aは吸込空気流を翼列内周部内へ案内す
るベルマウス5の外周側にて、各翼3の先端部に環状の
シュラウド6を同心状に設けている。さらに、このシュ
ラウド6上に複数の補助翼3aを周方向に所要のピッチ
で配設して、補助用の斜流ファン部に構成し、特に翼先
端部の送風性能の向上を図っている。
【0006】しかし、この遠心送風機1Aでは翼先端部
の送風性能は向上するが、翼3と補助翼3aとが各々独
立しているので、これらを各別に成形し、組み立てる必
要がある。そのために、製造工程数が多く、組立作業性
も低いうえに、組立精度の維持が必ずしも容易ではない
という課題がある。
【0007】そこで本発明の目的は、送風性能と製造作
業性とを共に向上することができるうえに、組立精度を
容易に維持することができる遠心送風機を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、軸心
回りに回転される基板と、この基板の一面上にて周方向
に所定の間隔をおいて環状に配設される同一断面形状の
複数の翼と、これら翼列先端部にて隣り合う各翼同士を
周方向で連結するように配設されて、各翼の内側端から
外側端へ向けて内方へ凸の凹弧面により湾曲すると共
に、各翼の先端へ向けて次第に縮径するシュラウドと、
このシュラウドと上記基板との間の上記翼列中間部にて
隣り合う各翼同士を周方向で連結するように配設され
て、各翼の内側端から外側端へ向けて内方へ凸の凹弧面
により湾曲すると共に、各翼の先端へ向けて次第に縮径
する導風板と、を具備し、上記導風板の小径端内径を上
記シュラウドの小径端内径よりも小径に形成し、かつ、
上記導風板の大径端外径を上記シュラウドの小径端内径
よりも小径に形成している。
【0009】請求項2の発明は、軸心回りに回転される
基板と、この基板の一面上にて周方向に所定の間隔をお
いて環状に配設される同一断面形状の複数の翼と、これ
ら翼列先端部にて隣り合う各翼同士を周方向で連結する
ように配設されて、各翼の内側端から外側端へ向けて内
方へ凸の凹弧面により湾曲すると共に、各翼の先端へ向
けて次第に縮径するシュラウドと、このシュラウドと上
記基板との間の上記翼列中間部にて隣り合う各翼同士を
周方向で連結するように配設されて、各翼の内側端から
外側端へ向けて内方へ凸の凹弧面により湾曲すると共
に、各翼の先端へ向けて次第に縮径する導風板と、を具
備し、上記導風板の小径端内径を上記シュラウドの小径
端内径よりも小径に形成し、上記各翼を上記導風板を中
心にして軸方向にそれぞれ2分割すると共に、その翼一
端部と翼他端部の取付位置を互いに周方向にずらして構
成している。
【0010】ここで、基板は例えば環状や円板状に形成
され、翼は例えば回転方向に対して円弧状に突出するよ
うに湾曲する縦長円弧状板等よりなり、翼先端部とは翼
先端から全長の約25〜40%程度までの部分をいう。
シュラウドと導風板は共に縦断面形状がほぼ台形をなす
両端開口の円筒体であり、その側周面が凹弧面に形成さ
れている。
【0011】
【作用】請求項1,2の各発明においては、翼列先端部
内方へ吸い込まれた空気等の作動流体を、導風板の凹弧
面に沿って各翼同士間の外周側へと導くことができるの
で、翼列先端部の流れに逆流が発生するのを有効に防止
して送風を安定させることができる。そのために、翼列
先端部でのファン効率と流量特性を向上させることがで
きるので、ひいては遠心送風機全体としての送風性能を
向上させることができる。
【0012】また、各翼の軸直角方向の断面形状が同一
であるので、翼と基板、または翼と導風板とを合成樹脂
等の射出成形により一体に成形することができる。
【0013】このために、製造工程数を減少させて製造
作業性を向上させることができるうえに、組立精度を容
易に維持することができる。
【0014】さらに、請求項1の発明は、導風板の大径
端外径をシュラウドの小径端内径よりも小径に形成して
いるので、これら導風板とシュラウドとが各翼の軸方向
で重なることがない。
【0015】したがって、各翼とシュラウドと導風板と
を合成樹脂の射出成形により容易に一体成形することが
できるので、この一体成形品を基板に組み立てる工程の
みで遠心送風機を組み立てることができる。このため
に、製造作業性を向上させることができるうえに、組立
精度を容易に維持することができる。
【0016】請求項2の発明は、導風板を中心にして各
翼を一端部(上部)と他端部(下部)とに分割し、これ
ら両翼を互いに周方向にずらして配設しているので、こ
れら両翼の回転時の位相が相違する。このために、翼後
流の速度欠損域により発生する狭帯域音を低減すること
ができる。つまり、静粛性を向上させることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図6に基づい
て説明する。なお、図1〜図6中、同一または相当部分
には同一符号を付している。
【0018】図1は本発明の参考例の縦断面図であり、
図において、遠心送風機11は円板状または環状の基板
12の軸心部に、図示しないファンモータの回転軸を結
合せしめるボス部12aを形成して、その軸心O周りに
回転させるように構成している。
【0019】基板12は、その一面(図1では上面)の
外周縁部上に、図中縦長円弧状板よりなる多数の翼13
を周方向に所定の間隔をおいて環状に配設している。各
翼13は基板12の軸心Oに対してそれぞれ平行に並設
されると共に、軸直角方向で同一断面形状を有する。し
かも、基板12の所定の回転方向に対して前向きに傾斜
している。
【0020】そして、各翼13の空気等作動流体の吸込
側先端部13aの外周に、末広円筒状のシュラウド14
を外嵌して固着している。つまり、各翼13の空気等吸
込側先端(図1では上端)から全長の例えば約25〜4
0%までの先端部13aの外角部を、垂直面から水平面
に連続的に湾曲する内方に凸の凹弧面13bで切除し、
これら各13の凹弧面13bの外周面に、この凹弧面1
3bに適合する凹弧面で図1中下方に向けてラッパ状に
拡開して、垂直面から水平面に連続的に湾曲する末広円
筒状のシュラウド14を同心状に外嵌して固着してい
る。
【0021】また、各翼13のシュラウド14と基板1
2との中間部にて釣鐘状の導風板15を翼列に同心状に
配設している。
【0022】導風板15は各翼13の軸方向中間部に
て、その内側端から外側端へ向けて内方に凸の凹弧面1
5aにより図1中下方へラッパ状に拡開する釣鐘状に形
成されており、軸方向両端(図1では上下端)が開口さ
れている。
【0023】そして、シュラウド14の図1中上方に
は、逆釣鐘状のベルマウス16を同心状に配設してい
る。ベルマウス16は空気等の作動流体を翼列の内方へ
吸い込む吸込口16aを形成するものであり、ベルマウ
ス16の縮径下端部はシュラウド14の内周側へ若干延
出して終端しており、この終端部の外周面とシュラウド
14の図中上端部内周面との間には径方向に若干の間隙
を設けている。
【0024】したがって、基板12が図示しないファン
モータにより軸心周りに回転すると、図1に示すように
空気が図中矢印に示すように内側ベルマウス16により
案内されて、その空気吸込口16aから翼13列内周部
へ吸い込まれる。さらに、吸い込まれた空気は各翼13
の先端部ではシュラウド14および導風板15と、隣り
合う各翼13同士間の各通風路に導入されて、導風板1
5の凹弧面15aにより案内されて遠心方向外方へ吐出
される。したがって、各翼13の先端部での逆流が有効
に防止されて送風が安定すると共に、送風流量が増大す
る。その結果、遠心送風機11全体の送風性能を向上さ
せることができる。
【0025】図2はこのように構成された参考例の遠心
送風機11と図7で示す従来の遠心送風機1の送風特性
を同一条件で対比して示しており、図2中、実線は本実
施例の送風特性を、破線は従来例の送風特性をそれぞれ
示している。
【0026】図2に示すように参考例の遠心送風機11
は従来の遠心送風機1よりもファン効率と流量特性が共
に高く、送風性能が向上していることが判明した。
【0027】また、各翼13の軸直角方向の断面形状が
同一であるので、翼13と基板12、または翼13と導
風板15ないしシュラウド14とを合成樹脂等の射出成
形により一体に成形することができる。
【0028】このために、製造工程数を減少させて製造
作業性を向上させることができるうえに、組立精度を容
易に維持することができる。
【0029】図3は、本発明の第1実施例に係る遠心送
風機11Aの要部縦断面図、図4はその要部平面であ
り、この遠心送風機11Aは上記導風板15の大径開口
端(図3では下端)の外径を、シュラウド14の小径開
口端の内径と同一以下に縮小し、各翼13の軸方向でシ
ュラウド14と重なり合う導風板15の図3中破線で示
す外側端部15bを削除した点に特徴がある。
【0030】したがって、導風板15とシュラウド14
とは各翼13の軸方向で相互に重なり合う部分がないの
で、各翼13とシュラウド14と導風板15とを合成樹
脂の射出成形により容易に一体成形することができる。
その結果、この一体成形品を基板13に組み立てる工程
のみで遠心送風機11Aを組立製造することができる。
このために、製造作業性を向上させることができるうえ
に、組立精度を容易に維持することができる。
【0031】図5は本発明の第2実施例に係る遠心送風
機11Bの要部平面図、図6はその縦断面図と斜視図と
を共に示す図であり、この遠心送風機11Bは導風板1
5を中心にして各翼13を上部13cと下部13dとに
分割し、これら上部翼13cと下部翼13dを相互に周
方向に所定量ずらして配設することにより、これら両翼
13c,13dの回転時の位相が異なるように構成した
点に特徴がある。
【0032】これにより、遠心送風機11Bの回転時に
おける各翼13の後流の速度欠損域により発生する狭帯
域音を低減することができる。つまり、静粛性を向上さ
せることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,2の各
発明においては、翼列先端部内方へ吸い込まれた空気等
の作動流体を、導風板の凹弧面に沿って各翼の外周側へ
と導くことができるので、翼列先端部の流れに逆流が発
生するのを有効に防止して送風を安定させることができ
る。そのために、翼列先端部でのファン効率と流量特性
を向上させることができるので、ひいては遠心送風機全
体としての送風性能を向上させることができる。
【0034】また、各翼の軸直角方向の断面形状が同一
であるので、翼と基板、または翼と導風板とを合成樹脂
等の射出成形により一体に成形することができる。
【0035】このために、製造工程数を減少させて製造
作業性を向上させることができるうえに、組立精度を容
易に維持することができる。
【0036】さらに、請求項1の発明は、導風板の大径
端外径をシュラウドの小径端内径よりも小径に形成して
いるので、これら導風板とシュラウドとが各翼の軸方向
で重なることがない。
【0037】したがって、各翼とシュラウドと導風板と
を合成樹脂の射出成形により容易に一体成形することが
できるので、この一体成形品を基板に組み立てる工程の
みで遠心送風機を製造することができる。このために、
製造作業性を向上させることができるうえに、組立精度
を容易に維持することができる。
【0038】請求項2の発明は、導風板を中心にして各
翼を一端部(上部)と他端部(下部)とに分割し、これ
ら両翼を互いに周方向にずらして配設しているので、こ
れら両翼の回転時の位相が相違する。このために、翼後
流の速度欠損域により発生する狭帯域音を低減すること
ができる。つまり、静粛性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例に係る遠心送風機の縦断面図。
【図2】図1で示す参考例のファン特性を従来例のもの
と比較して示すグラフ。
【図3】本発明の第1実施例の要部縦断面図。
【図4】図3の平面図。
【図5】本発明の第2実施例の要部平面図。
【図6】図5の縦断面図と斜視図とを共に示す図。
【図7】従来の遠心送風機の斜視図。
【図8】他の遠心送風機の部分断面図。
【符号の説明】
11,11A,11B 遠心送風機 12 基板 12a 基板のボス部 13 翼 13a 翼の先端部 13c 翼の上部 13d 翼の下部 14 シュラウド 15 導風板 16 ベルマウス 16a 吸込口 O 軸心

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心回りに回転される基板と、この基板
    の一面上にて周方向に所定の間隔をおいて環状に配設さ
    れる同一断面形状の複数の翼と、これら翼列先端部にて
    隣り合う各翼同士を周方向で連結するように配設され
    て、各翼の内側端から外側端へ向けて内方へ凸の凹弧面
    により湾曲すると共に、各翼の先端へ向けて次第に縮径
    するシュラウドと、このシュラウドと上記基板との間の
    上記翼列中間部にて隣り合う各翼同士を周方向で連結す
    るように配設されて、各翼の内側端から外側端へ向けて
    内方へ凸の凹弧面により湾曲すると共に、各翼の先端へ
    向けて次第に縮径する導風板と、を具備し、上記導風板
    の小径端内径を上記シュラウドの小径端内径よりも小径
    に形成し、かつ、上記導風板の大径端外径を上記シュラ
    ウドの小径端内径よりも小径に形成していることを特徴
    とする遠心送風機。
  2. 【請求項2】 軸心回りに回転される基板と、この基板
    の一面上にて周方向に所定の間隔をおいて環状に配設さ
    れる同一断面形状の複数の翼と、これら翼列先端部にて
    隣り合う各翼同士を周方向で連結するように配設され
    て、各翼の内側端から外側端へ向けて内方へ凸の凹弧面
    により湾曲すると共に、各翼の先端へ向けて次第に縮径
    するシュラウドと、このシュラウドと上記基板との間の
    上記翼列中間部にて隣り合う各翼同士を周方向で連結す
    るように配設されて、各翼の内側端から外側端へ向けて
    内方へ凸の凹弧面により湾曲すると共に、各翼の先端へ
    向けて次第に縮径する導風板と、を具備し、上記導風板
    の小径端内径を上記シュラウドの小径端内径よりも小径
    に形成し、上記各翼を上記導風板を中心にして軸方向に
    それぞれ2分割すると共に、その翼一端部と翼他端部の
    取付位置を互いに周方向にずらしていることを特徴とす
    る遠心送風機。
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