JP3385471B2 - 表面分析法 - Google Patents
表面分析法Info
- Publication number
- JP3385471B2 JP3385471B2 JP2000266516A JP2000266516A JP3385471B2 JP 3385471 B2 JP3385471 B2 JP 3385471B2 JP 2000266516 A JP2000266516 A JP 2000266516A JP 2000266516 A JP2000266516 A JP 2000266516A JP 3385471 B2 JP3385471 B2 JP 3385471B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wavelength
- sample
- image
- measurement
- pixel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/17—Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
- G01N21/55—Specular reflectivity
- G01N21/552—Attenuated total reflection
- G01N21/553—Attenuated total reflection and using surface plasmons
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次元表面プラズ
モン共鳴法を用いた表面分析法に関する。
モン共鳴法を用いた表面分析法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新しい機能を有する化合物を効率
よく開発するため、基板上に作製した多くの種類の化合
物を一度に評価する手法が求められている。例えば、体
内に進入してきた異物(抗原)に結合・分解する抗体を
人工的に作り出そうという人工抗体の開発では、以下の
ような方法により人工抗体の機能を評価する。先ず、基
板上に異なる種類の人工抗体を多数作製し、抗原を含む
溶液を基板にまんべんなく振りかけて人工抗体に抗原を
結合させる。このとき、基板表面の形状は、抗原の結合
によって垂直方向に通常数100pm(pmは10億分の1m)から
数10nm(nmは百万分の1m)変化するので、この垂直方向
の形状の変化を測定することにより、人工抗体の機能を
評価する。
よく開発するため、基板上に作製した多くの種類の化合
物を一度に評価する手法が求められている。例えば、体
内に進入してきた異物(抗原)に結合・分解する抗体を
人工的に作り出そうという人工抗体の開発では、以下の
ような方法により人工抗体の機能を評価する。先ず、基
板上に異なる種類の人工抗体を多数作製し、抗原を含む
溶液を基板にまんべんなく振りかけて人工抗体に抗原を
結合させる。このとき、基板表面の形状は、抗原の結合
によって垂直方向に通常数100pm(pmは10億分の1m)から
数10nm(nmは百万分の1m)変化するので、この垂直方向
の形状の変化を測定することにより、人工抗体の機能を
評価する。
【0003】したがって、基板に人工抗体を作製する範
囲(通常数cm角)において、基板表面の垂直方向の形状の
変化を短時間で高感度に検出することのできる手法が求
められている。中でも、基板に溶液を振りかけた状態、
すなわち、溶液中でこのような測定ができる手法の開発
が望まれている。
囲(通常数cm角)において、基板表面の垂直方向の形状の
変化を短時間で高感度に検出することのできる手法が求
められている。中でも、基板に溶液を振りかけた状態、
すなわち、溶液中でこのような測定ができる手法の開発
が望まれている。
【0004】表面の形状を分析する従来の方法として、
試料に触針を接触させて測定する触針式粗さ計、レーザ
ー光の干渉を用いる走査型レーザー顕微鏡、白色光の干
渉を用いる光干渉顕微鏡、電子線を用いる走査型電子顕
微鏡、試料と触針の間の原子間力を用いる原子間力顕微
鏡、試料と触針の間のトンネル電流の変化を用いるトン
ネル顕微鏡などが用いられている。
試料に触針を接触させて測定する触針式粗さ計、レーザ
ー光の干渉を用いる走査型レーザー顕微鏡、白色光の干
渉を用いる光干渉顕微鏡、電子線を用いる走査型電子顕
微鏡、試料と触針の間の原子間力を用いる原子間力顕微
鏡、試料と触針の間のトンネル電流の変化を用いるトン
ネル顕微鏡などが用いられている。
【0005】触針式粗さ計は、大気中で用いられ、測定
範囲は最大で数cm角であり、垂直方向の分解能は約1nm
である。走査型レーザー顕微鏡および光干渉顕微鏡は、
大気中で用いられ、測定範囲は最大で数mm角であり、垂
直方向の分解能は約0.1nmである。走査型電子顕微鏡
は、真空中で用いられ、測定範囲は最大で数mmであり、
垂直方向の分解能は約1nmである。原子間力顕微鏡およ
びトンネル顕微鏡は、空気中または溶液中で用いられ、
測定範囲は最大で数100μm角であり、垂直方向の分解能
は約0.1nmである。
範囲は最大で数cm角であり、垂直方向の分解能は約1nm
である。走査型レーザー顕微鏡および光干渉顕微鏡は、
大気中で用いられ、測定範囲は最大で数mm角であり、垂
直方向の分解能は約0.1nmである。走査型電子顕微鏡
は、真空中で用いられ、測定範囲は最大で数mmであり、
垂直方向の分解能は約1nmである。原子間力顕微鏡およ
びトンネル顕微鏡は、空気中または溶液中で用いられ、
測定範囲は最大で数100μm角であり、垂直方向の分解能
は約0.1nmである。
【0006】これらの方法による測定範囲は、触針式粗
さ計を除き数mm角以下であり、通常数cm角を必要とする
前述の用途には用いることができない。また、最大で数
cm角の測定範囲を有する触針式粗さ計は、機械的な走査
を繰り返す必要があるため、測定範囲全体を走査するに
は30分以上の時間がかかるという欠点がある。原子間力
顕微鏡およびトンネル顕微鏡もまた、測定に機械的な触
針の走査を要し、10分以上の測定時間がかかる。原子間
力顕微鏡およびトンネル顕微鏡を除く他の方法はすべ
て、空気中または真空中で用いられ、溶液中で用いるこ
とができない。
さ計を除き数mm角以下であり、通常数cm角を必要とする
前述の用途には用いることができない。また、最大で数
cm角の測定範囲を有する触針式粗さ計は、機械的な走査
を繰り返す必要があるため、測定範囲全体を走査するに
は30分以上の時間がかかるという欠点がある。原子間力
顕微鏡およびトンネル顕微鏡もまた、測定に機械的な触
針の走査を要し、10分以上の測定時間がかかる。原子間
力顕微鏡およびトンネル顕微鏡を除く他の方法はすべ
て、空気中または真空中で用いられ、溶液中で用いるこ
とができない。
【0007】このように、従来の方法はいずれも、上述
した化合物開発の手段として用いるには不向きである。
した化合物開発の手段として用いるには不向きである。
【0008】したがって、数cm角の範囲において約0.1n
mから数100nmの垂直方向の変化を短時間で検出すること
のできるとともに、空気中や真空中だけでなく溶液中に
おいても測定可能な手法を新たに開発する必要があり、
逆に、これらの要件を満たす手法が開発されれば、化合
物開発の手段として有用となるのみならず、表面分析の
新たな次元を開く手法としての意義が大きい。
mから数100nmの垂直方向の変化を短時間で検出すること
のできるとともに、空気中や真空中だけでなく溶液中に
おいても測定可能な手法を新たに開発する必要があり、
逆に、これらの要件を満たす手法が開発されれば、化合
物開発の手段として有用となるのみならず、表面分析の
新たな次元を開く手法としての意義が大きい。
【0009】一方、試料表面のある1点を分析する方法
として、表面プラズモン共鳴法(SPR法)が用いられてい
る。この方法は、金属薄膜上の試料にプリズムを介して
一定の入射角で光を照射すると、反射率のスペクトルに
単一の急峻な減衰が起こる現象(表面プラズモン共鳴:S
PR)に基づいている。SPRが起こる光の波長と入射角から
金属薄膜上の試料の厚さ、屈折率、誘電率などの性状の
微小な変化を検出することができる。現在、SPR測定を
2次元で行うことにより、一定範囲の表面分析に用いよ
うとする試みがなされている(2次元SPR法)。
として、表面プラズモン共鳴法(SPR法)が用いられてい
る。この方法は、金属薄膜上の試料にプリズムを介して
一定の入射角で光を照射すると、反射率のスペクトルに
単一の急峻な減衰が起こる現象(表面プラズモン共鳴:S
PR)に基づいている。SPRが起こる光の波長と入射角から
金属薄膜上の試料の厚さ、屈折率、誘電率などの性状の
微小な変化を検出することができる。現在、SPR測定を
2次元で行うことにより、一定範囲の表面分析に用いよ
うとする試みがなされている(2次元SPR法)。
【0010】例えば、岡本らは、プリズムごと試料を
X、Y方向に機械的に動かしてそれぞれの場所ごとにSP
Rを起こす入射角を求めた(Optics Commun. 1992, 93, 2
65)。しかしながら、この方法では、試料を機械的に動
かす必要があるので、範囲全体を走査するのに30分以上
の時間がかかり、現実的な手法としては問題が大きい。
X、Y方向に機械的に動かしてそれぞれの場所ごとにSP
Rを起こす入射角を求めた(Optics Commun. 1992, 93, 2
65)。しかしながら、この方法では、試料を機械的に動
かす必要があるので、範囲全体を走査するのに30分以上
の時間がかかり、現実的な手法としては問題が大きい。
【0011】一方、クノールらは、CCDカメラを用いて
反射光の強度の分布を測定する方法を開発した(Nature
1988, 332, 615)。試料の厚さまたは屈折率が、増加す
るにつれて、反射光強度が最小になる波長(即ち、表面
プラズモン共鳴波長)は、長波長側にシフトする。波長
を金属薄膜のみでSPRが起こる位置の直前または直後に
設定し、反射光強度の変化を測定する。試料が存在する
部分で反射率が急激に変化するため、試料表面の画像表
示が可能となる。この方法は、試料の表面形状を一度に
検出できるという点において、優れた方法である。
反射光の強度の分布を測定する方法を開発した(Nature
1988, 332, 615)。試料の厚さまたは屈折率が、増加す
るにつれて、反射光強度が最小になる波長(即ち、表面
プラズモン共鳴波長)は、長波長側にシフトする。波長
を金属薄膜のみでSPRが起こる位置の直前または直後に
設定し、反射光強度の変化を測定する。試料が存在する
部分で反射率が急激に変化するため、試料表面の画像表
示が可能となる。この方法は、試料の表面形状を一度に
検出できるという点において、優れた方法である。
【0012】しかしながら、この方法では、同じ試料を
測定した場合に、測定波長によって反射率が増加したり
減少したりするので、定量性に乏しい。しかも、検出で
きる垂直方向の範囲は、数nmが限界であり、それ以上の
変化が測定できないという欠点がある。
測定した場合に、測定波長によって反射率が増加したり
減少したりするので、定量性に乏しい。しかも、検出で
きる垂直方向の範囲は、数nmが限界であり、それ以上の
変化が測定できないという欠点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、数cm角の範
囲において約0.1nmから数100nmの垂直方向の変化を短時
間で定量できる2次元表面プラズモン共鳴法による表面
分析法を提供することを主な目的とする。
囲において約0.1nmから数100nmの垂直方向の変化を短時
間で定量できる2次元表面プラズモン共鳴法による表面
分析法を提供することを主な目的とする。
【0014】更に、本発明は、空気中や真空中だけでな
く溶液中においても測定可能な2次元表面プラズモン共
鳴法による表面分析法を提供することも目的とする。
く溶液中においても測定可能な2次元表面プラズモン共
鳴法による表面分析法を提供することも目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、2次元の光
検出器による画像において各画素の輝度が最も小さくな
る波長を決定することにより、従来の2次元SPR法が有
していた問題点を一気に解決できることに着目した。本
発明者は、鋭意研究の結果、SPRの起こる波長範囲にお
いていくつかの異なる波長で反射光の画像を記録収集
し、画像の各画素で表面プラズモン共鳴波長を計算し、
画像を再構成する2次元表面プラズモン共鳴法を用いた
表面分析法が、上記目的を達成できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
検出器による画像において各画素の輝度が最も小さくな
る波長を決定することにより、従来の2次元SPR法が有
していた問題点を一気に解決できることに着目した。本
発明者は、鋭意研究の結果、SPRの起こる波長範囲にお
いていくつかの異なる波長で反射光の画像を記録収集
し、画像の各画素で表面プラズモン共鳴波長を計算し、
画像を再構成する2次元表面プラズモン共鳴法を用いた
表面分析法が、上記目的を達成できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明は、下記の手法からなる
表面分析法を提供する; 1.透明な基板に設けた金属薄膜上に作製した試料を分
析対象とし、プリズムを通して基板側から試料に光を照
射して、その反射光の画像を測定し、試料の性状の微小
な変化を反射光強度の変化として検出する2次元表面プ
ラズモン共鳴法を用いた表面分析法において、 1)表面プラズモン共鳴(SPR)が起こらない入射角で3以
上の波長について試料からの反射光を2次元の光検出器
で撮像することにより反射光の画像を測定し、各波長に
ついて画像全体における輝度の平均値を算出し、算出し
た平均値の中で最も大きい輝度の平均値を基準として各
波長における平均値を規格化することにより、各波長に
対するバックグラウンドデータを得て、 2) SPRが起こる入射角で3以上の波長について、試料
からの反射光を2次元の光検出器で撮像することにより
反射光の画像を測定し、各波長毎に測定した画像の各画
素の輝度をバックグラウンドデータで補正し、必要な波
長での測定が終了する時点まで全ての波長における補正
後の各画素の輝度をコンピューターのメモリに保存し、 3) 異なる波長:xにおける各画素の補正後の輝度:yを
下記の2次多項式で近似することにより、各画素におい
て輝度が最も小さくなる波長(表面プラズモン共鳴波長)
を求めることを特徴とする表面分析法。
表面分析法を提供する; 1.透明な基板に設けた金属薄膜上に作製した試料を分
析対象とし、プリズムを通して基板側から試料に光を照
射して、その反射光の画像を測定し、試料の性状の微小
な変化を反射光強度の変化として検出する2次元表面プ
ラズモン共鳴法を用いた表面分析法において、 1)表面プラズモン共鳴(SPR)が起こらない入射角で3以
上の波長について試料からの反射光を2次元の光検出器
で撮像することにより反射光の画像を測定し、各波長に
ついて画像全体における輝度の平均値を算出し、算出し
た平均値の中で最も大きい輝度の平均値を基準として各
波長における平均値を規格化することにより、各波長に
対するバックグラウンドデータを得て、 2) SPRが起こる入射角で3以上の波長について、試料
からの反射光を2次元の光検出器で撮像することにより
反射光の画像を測定し、各波長毎に測定した画像の各画
素の輝度をバックグラウンドデータで補正し、必要な波
長での測定が終了する時点まで全ての波長における補正
後の各画素の輝度をコンピューターのメモリに保存し、 3) 異なる波長:xにおける各画素の補正後の輝度:yを
下記の2次多項式で近似することにより、各画素におい
て輝度が最も小さくなる波長(表面プラズモン共鳴波長)
を求めることを特徴とする表面分析法。
【0017】
【式3】
【0018】2.試料の膜厚を無限大と仮定し、透明な
基板の誘電率を波長が変化しても一定であると仮定し、
光の波長と金属薄膜の誘電率の関係を表す公知のデータ
と下記の関係式を用い、画像の各画素における表面プラ
ズモン共鳴波長を試料の誘電率または屈折率に変換する
ことを特徴とする上記1に記載の表面分析法。
基板の誘電率を波長が変化しても一定であると仮定し、
光の波長と金属薄膜の誘電率の関係を表す公知のデータ
と下記の関係式を用い、画像の各画素における表面プラ
ズモン共鳴波長を試料の誘電率または屈折率に変換する
ことを特徴とする上記1に記載の表面分析法。
【0019】
【式4】
【0020】3.測定波長範囲の下限値と表面プラズモ
ン共鳴波長の差から得られる共鳴波長のシフトの大きさ
または上記2に記載の試料の誘電率または屈折率を2次
元の視覚的な尺度または3次元のグラフに変換すること
により、試料表面の性状を表す画像を得ることを特徴と
する上記1または2に記載の表面分析法。4.上記1〜
3のいずれかに記載の表面分析法を用いて、抗体の機能
の評価、抗原の濃度測定、DNA間相互作用の評価、タン
パク質間相互作用の評価またはDNA−タンパク質相互作
用の評価を行う方法。
ン共鳴波長の差から得られる共鳴波長のシフトの大きさ
または上記2に記載の試料の誘電率または屈折率を2次
元の視覚的な尺度または3次元のグラフに変換すること
により、試料表面の性状を表す画像を得ることを特徴と
する上記1または2に記載の表面分析法。4.上記1〜
3のいずれかに記載の表面分析法を用いて、抗体の機能
の評価、抗原の濃度測定、DNA間相互作用の評価、タン
パク質間相互作用の評価またはDNA−タンパク質相互作
用の評価を行う方法。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、透明な基板に設けた金
属薄膜上に作製した試料を分析対象とし、プリズムを通
して基板側から試料に光を照射して、その反射光の画像
を測定し、試料の性状の微小な変化を反射光強度の変化
として検出する2次元表面プラズモン共鳴法を用いた表
面分析法において、 1)表面プラズモン共鳴(SPR)が起こらない入射角で3以
上の波長について試料からの反射光を2次元の光検出器
で撮像することにより反射光の画像を測定し、各波長に
ついて画像全体における輝度の平均値を算出し、算出し
た平均値の中で最も大きい輝度の平均値を基準として各
波長における平均値を規格化することにより、各波長に
対するバックグラウンドデータを得て、 2) SPRが起こる入射角で3以上の波長について、試料
からの反射光を2次元の光検出器で撮像することにより
反射光の画像を測定し、各波長毎に測定した画像の各画
素の輝度をバックグラウンドデータで補正し、必要な波
長での測定が終了する時点まで全ての波長における補正
後の各画素の輝度をコンピューターのメモリに保存し、 3) 異なる波長:xにおける各画素の補正後の輝度:yを
下記の2次多項式で近似することにより、各画素におい
て輝度が最も小さくなる波長、即ち表面プラズモン共鳴
波長(以下、単に「共鳴波長」ということがある)を求める
ことを特徴とする。
属薄膜上に作製した試料を分析対象とし、プリズムを通
して基板側から試料に光を照射して、その反射光の画像
を測定し、試料の性状の微小な変化を反射光強度の変化
として検出する2次元表面プラズモン共鳴法を用いた表
面分析法において、 1)表面プラズモン共鳴(SPR)が起こらない入射角で3以
上の波長について試料からの反射光を2次元の光検出器
で撮像することにより反射光の画像を測定し、各波長に
ついて画像全体における輝度の平均値を算出し、算出し
た平均値の中で最も大きい輝度の平均値を基準として各
波長における平均値を規格化することにより、各波長に
対するバックグラウンドデータを得て、 2) SPRが起こる入射角で3以上の波長について、試料
からの反射光を2次元の光検出器で撮像することにより
反射光の画像を測定し、各波長毎に測定した画像の各画
素の輝度をバックグラウンドデータで補正し、必要な波
長での測定が終了する時点まで全ての波長における補正
後の各画素の輝度をコンピューターのメモリに保存し、 3) 異なる波長:xにおける各画素の補正後の輝度:yを
下記の2次多項式で近似することにより、各画素におい
て輝度が最も小さくなる波長、即ち表面プラズモン共鳴
波長(以下、単に「共鳴波長」ということがある)を求める
ことを特徴とする。
【0022】
【式5】
【0023】本発明の対象となる試料は、ガラス板、石
英板などの透明な基板上に金属薄膜を設け、金属薄膜上
に分析対象となる試料を製作する。或いは、透明な基板
として、プリズムを使用することも可能である。即ち、
プリズム表面に金属薄膜を設け、この金属薄膜上に分析
対象となる試料を製作する。試料の製作方法は、試料が
金属薄膜上に固定されれば特に制限されない。透明な基
板の厚さは、特に制限されないが、通常0.2〜3mm程度、
好ましくは0.5〜2mm程度である。
英板などの透明な基板上に金属薄膜を設け、金属薄膜上
に分析対象となる試料を製作する。或いは、透明な基板
として、プリズムを使用することも可能である。即ち、
プリズム表面に金属薄膜を設け、この金属薄膜上に分析
対象となる試料を製作する。試料の製作方法は、試料が
金属薄膜上に固定されれば特に制限されない。透明な基
板の厚さは、特に制限されないが、通常0.2〜3mm程度、
好ましくは0.5〜2mm程度である。
【0024】金属薄膜の金属の種類は、特に制限されな
いが、例えば、金、銀などを例示することができる。金
属薄膜として、例えば、透明な基板(プリズムを含む)上
に蒸着したもの、金属を延ばして製造されたものなどを
例示できる。
いが、例えば、金、銀などを例示することができる。金
属薄膜として、例えば、透明な基板(プリズムを含む)上
に蒸着したもの、金属を延ばして製造されたものなどを
例示できる。
【0025】金属薄膜の膜厚は、特に制限されないが、
通常30〜80nm程度、好ましくは40〜60nm程度である。
通常30〜80nm程度、好ましくは40〜60nm程度である。
【0026】2次元の光検出器としては、例えば、CCD
カメラ、撮像管などを例示することができる。用いる光
検出器によって画像の解像度がある程度決まるので、必
要に応じて、適宜選択すればよい。例えば、CCDカメラ
では、縦200〜1500画素程度、横250〜2000画素程度であ
る。
カメラ、撮像管などを例示することができる。用いる光
検出器によって画像の解像度がある程度決まるので、必
要に応じて、適宜選択すればよい。例えば、CCDカメラ
では、縦200〜1500画素程度、横250〜2000画素程度であ
る。
【0027】用いる光源は、特に制限されず、ハロゲン
ランプ、キセノンランプなどを例示することができる。
ランプ、キセノンランプなどを例示することができる。
【0028】真空中の試料を測定する場合には、例え
ば、真空容器内に試料およびプリズムを設置し、真空容
器にガラス板、石英板などからなる1対の透明な窓を設
け、窓を通して真空容器内のプリズムおよび試料に光を
照射し、プリズムを介して試料から反射した光をもう一
方の窓を通して検出する方法を例示できる。または、真
空容器に透明な窓を一つ設け、これを基板として用いる
方法を例示できる。この方法では、窓の外気側にプリズ
ムを接するように設け、窓の真空側に試料を製作する。
プリズムを介して窓の真空側に作製した試料に光を照射
し、反射光を検出することができる。
ば、真空容器内に試料およびプリズムを設置し、真空容
器にガラス板、石英板などからなる1対の透明な窓を設
け、窓を通して真空容器内のプリズムおよび試料に光を
照射し、プリズムを介して試料から反射した光をもう一
方の窓を通して検出する方法を例示できる。または、真
空容器に透明な窓を一つ設け、これを基板として用いる
方法を例示できる。この方法では、窓の外気側にプリズ
ムを接するように設け、窓の真空側に試料を製作する。
プリズムを介して窓の真空側に作製した試料に光を照射
し、反射光を検出することができる。
【0029】溶液中の試料を測定する場合には、基板の
試料側にスペーサやOリングを介して樹脂などからなる
板を装着し、基板と板の間に生じた空隙に任意の溶液を
満たす。板に2個の貫通孔を作製し、これにチューブな
どをつなげることにより外部から溶液を循環しながら測
定を行うこともできる。
試料側にスペーサやOリングを介して樹脂などからなる
板を装着し、基板と板の間に生じた空隙に任意の溶液を
満たす。板に2個の貫通孔を作製し、これにチューブな
どをつなげることにより外部から溶液を循環しながら測
定を行うこともできる。
【0030】本発明においては、まず、少なくとも3以
上の異なる波長における光源の明るさ、モノクロメータ
ーの回折効率などの波長特性に起因する画像の明るさの
違いを補正するためのバックグラウンドデータを決定す
る。
上の異なる波長における光源の明るさ、モノクロメータ
ーの回折効率などの波長特性に起因する画像の明るさの
違いを補正するためのバックグラウンドデータを決定す
る。
【0031】バックグラウンドデータは、表面プラズモ
ン共鳴(SPR)が起こらない入射角で少なくとも3以上の
波長における試料からの反射光を2次元の光検出器で撮
像することにより反射光の画像を測定し、各波長につい
て画像全体における輝度の平均値を算出し、算出した平
均値の中で最も大きい輝度の平均値を基準(例えば、1.
0)として各波長における平均値を規格化することによ
り、各波長に対して決定する。ここで、画像全体におけ
る輝度の平均値は、各画素における輝度を総計し、画素
数で割ることによって算出する。画素数は、特に制限さ
れず、試料の大きさ、求める精度などに応じて、適宜設
定することができる。
ン共鳴(SPR)が起こらない入射角で少なくとも3以上の
波長における試料からの反射光を2次元の光検出器で撮
像することにより反射光の画像を測定し、各波長につい
て画像全体における輝度の平均値を算出し、算出した平
均値の中で最も大きい輝度の平均値を基準(例えば、1.
0)として各波長における平均値を規格化することによ
り、各波長に対して決定する。ここで、画像全体におけ
る輝度の平均値は、各画素における輝度を総計し、画素
数で割ることによって算出する。画素数は、特に制限さ
れず、試料の大きさ、求める精度などに応じて、適宜設
定することができる。
【0032】SPRが起こらない入射角とは、バックグラ
ウンドデータを測定する全ての波長においてSPRが起こ
らない入射角を意味する。SPRが起こらない入射角の範
囲は、測定を行う媒体の種類(例えば、空気中で行う
か、溶液中で行うかなど) 、基板の種類および金属薄膜
の種類によって決まるので、これらに応じて適宜設定す
ることができる。SPRが起こらない入射角は、例えば、
測定に先立ちコンピューターシミュレーションを用いて
推定し、実際に測定を行ってSPRが起こらないことを確
認して、決定することができる。バックグラウンド測定
に用いる入射角は、例えば、空気中で基板に石英を用い
金属薄膜に銀を用いた場合、通常約44°以下程度、好ま
しくは40〜44°程度、同じく空気中で基板にBK7ガラ
スを用い金属薄膜に金を用いた場合、通常約42°以下程
度、好ましくは39〜42°程度である。
ウンドデータを測定する全ての波長においてSPRが起こ
らない入射角を意味する。SPRが起こらない入射角の範
囲は、測定を行う媒体の種類(例えば、空気中で行う
か、溶液中で行うかなど) 、基板の種類および金属薄膜
の種類によって決まるので、これらに応じて適宜設定す
ることができる。SPRが起こらない入射角は、例えば、
測定に先立ちコンピューターシミュレーションを用いて
推定し、実際に測定を行ってSPRが起こらないことを確
認して、決定することができる。バックグラウンド測定
に用いる入射角は、例えば、空気中で基板に石英を用い
金属薄膜に銀を用いた場合、通常約44°以下程度、好ま
しくは40〜44°程度、同じく空気中で基板にBK7ガラ
スを用い金属薄膜に金を用いた場合、通常約42°以下程
度、好ましくは39〜42°程度である。
【0033】SPRが起こらない角度は、測定を行う媒体
の種類(例えば、空気中で行うか、溶液中で行うかな
ど)、基板の種類および金属薄膜の種類によって決まる
ので、試料が変わっても、測定媒体の種類、基板の種類
および金属薄膜の種類が同じであるならば、測定のたび
に、バックグラウンド測定においてSPRが起こらない入
射角を設定し直さなくてもよい。
の種類(例えば、空気中で行うか、溶液中で行うかな
ど)、基板の種類および金属薄膜の種類によって決まる
ので、試料が変わっても、測定媒体の種類、基板の種類
および金属薄膜の種類が同じであるならば、測定のたび
に、バックグラウンド測定においてSPRが起こらない入
射角を設定し直さなくてもよい。
【0034】また、測定システムの波長特性は、主に光
源とモノクロメーター、次いで基板の種類と金属薄膜の
種類と膜厚などによって決まり、測定媒体にはほとんど
依存しない。したがって、光源、モノクロメーター、基
板の種類、金属薄膜の種類とその膜厚などが変わった場
合には、改めてバックグラウンドデータを測定する必要
があるが、同じ組み合わせの測定システムを用いる場合
には、改めてバックグラウンドデータを測定しなくと
も、過去に測定記録したバックグラウンドデータを用い
て繰り返し測定を行うことが可能である。
源とモノクロメーター、次いで基板の種類と金属薄膜の
種類と膜厚などによって決まり、測定媒体にはほとんど
依存しない。したがって、光源、モノクロメーター、基
板の種類、金属薄膜の種類とその膜厚などが変わった場
合には、改めてバックグラウンドデータを測定する必要
があるが、同じ組み合わせの測定システムを用いる場合
には、改めてバックグラウンドデータを測定しなくと
も、過去に測定記録したバックグラウンドデータを用い
て繰り返し測定を行うことが可能である。
【0035】同じバックグラウンドデータを用いて複数
の試料に対して繰り返し測定を行うことを考慮して、バ
ックグラウンドデータの測定は、できるだけ広範囲の数
多い波長において行うことが望ましい。しかしながら、
測定できる波長範囲は、使用する光源、モノクロメータ
ーの回折格子などによって限定される。測定できる波長
範囲は、通常400〜1100nm程度である。バックグラウン
ド測定は、通常5〜10nm毎、好ましくは1〜5nm毎の波長
において行う。測定したバックグラウンドデータは、フ
ァイルとしてコンピューターのハードディスク等に保存
し、必要に応じてコンピューターのメモリに読み込み、
測定データの補正に使用することができる。
の試料に対して繰り返し測定を行うことを考慮して、バ
ックグラウンドデータの測定は、できるだけ広範囲の数
多い波長において行うことが望ましい。しかしながら、
測定できる波長範囲は、使用する光源、モノクロメータ
ーの回折格子などによって限定される。測定できる波長
範囲は、通常400〜1100nm程度である。バックグラウン
ド測定は、通常5〜10nm毎、好ましくは1〜5nm毎の波長
において行う。測定したバックグラウンドデータは、フ
ァイルとしてコンピューターのハードディスク等に保存
し、必要に応じてコンピューターのメモリに読み込み、
測定データの補正に使用することができる。
【0036】次に、SPRが起こる入射角で3以上の波長
において、試料からの反射光を2次元の光検出器で撮像
することにより反射光の画像を測定し、各波長毎に測定
した画像の各画素の輝度をバックグラウンドデータで補
正し、必要な波長での測定が終了する時点まで全ての波
長における補正後の各画素の輝度をコンピューターのメ
モリに保存する。
において、試料からの反射光を2次元の光検出器で撮像
することにより反射光の画像を測定し、各波長毎に測定
した画像の各画素の輝度をバックグラウンドデータで補
正し、必要な波長での測定が終了する時点まで全ての波
長における補正後の各画素の輝度をコンピューターのメ
モリに保存する。
【0037】前述のように、SPRがどのような入射角で
起こるのかは、測定媒体の種類、基板の種類および金属
薄膜の種類によって決まる。例えば、測定に先立ちコン
ピューターシミュレーションで推定し、実際に測定を行
って確かめる。この時、金属薄膜上に試料がない部分の
表面プラズモン共鳴波長が、波長範囲の下限値近くに位
置するように入射角を設定するのが好ましい。通常、入
射角を大きくするほど表面プラズモン共鳴波長は、短波
長側に移動する。SPRが起こる入射角は、測定媒体の種
類、基板の種類および金属薄膜の種類によって決まるの
で、測定媒体の種類、基板の種類および金属薄膜の種類
が同じであれば、試料を変えるたびに改めて入射角を設
定し直す必要はなく、同じ入射角を用いて続けて測定を
行うことができる。さらに言えば、同じ測定媒体の種
類、基板の種類および金属薄膜の種類を用いる場合、過
去に用いた入射角で測定を行うことができる。測定に用
いる入射角は、例えば、空気中で基板に石英を用い金属
薄膜に銀を用いる場合、通常46〜52°程度、好ましくは
47〜51°程度、同じく空気中で基板にBK7ガラスを用
い金属薄膜に金を用いる場合、通常44〜50°程度、好ま
しくは45〜49°程度である。
起こるのかは、測定媒体の種類、基板の種類および金属
薄膜の種類によって決まる。例えば、測定に先立ちコン
ピューターシミュレーションで推定し、実際に測定を行
って確かめる。この時、金属薄膜上に試料がない部分の
表面プラズモン共鳴波長が、波長範囲の下限値近くに位
置するように入射角を設定するのが好ましい。通常、入
射角を大きくするほど表面プラズモン共鳴波長は、短波
長側に移動する。SPRが起こる入射角は、測定媒体の種
類、基板の種類および金属薄膜の種類によって決まるの
で、測定媒体の種類、基板の種類および金属薄膜の種類
が同じであれば、試料を変えるたびに改めて入射角を設
定し直す必要はなく、同じ入射角を用いて続けて測定を
行うことができる。さらに言えば、同じ測定媒体の種
類、基板の種類および金属薄膜の種類を用いる場合、過
去に用いた入射角で測定を行うことができる。測定に用
いる入射角は、例えば、空気中で基板に石英を用い金属
薄膜に銀を用いる場合、通常46〜52°程度、好ましくは
47〜51°程度、同じく空気中で基板にBK7ガラスを用
い金属薄膜に金を用いる場合、通常44〜50°程度、好ま
しくは45〜49°程度である。
【0038】測定することのできる波長範囲は、主に金
属薄膜の種類によって決まり、例えば金を用いた場合に
は、通常約500nm以上、銀を用いた場合通常約450nm
以上である。実際に測定を行う場合、波長範囲を広く設
定すれば、測定できる試料の性状の程度範囲も大きくな
るが、それだけ測定に時間がかかる。測定波長の数は、
測定可能な波長範囲、求める精度などに応じて適宜選択
することができる。測定は、通常5〜50nm毎、好ましく
は5〜20nm毎に行う。
属薄膜の種類によって決まり、例えば金を用いた場合に
は、通常約500nm以上、銀を用いた場合通常約450nm
以上である。実際に測定を行う場合、波長範囲を広く設
定すれば、測定できる試料の性状の程度範囲も大きくな
るが、それだけ測定に時間がかかる。測定波長の数は、
測定可能な波長範囲、求める精度などに応じて適宜選択
することができる。測定は、通常5〜50nm毎、好ましく
は5〜20nm毎に行う。
【0039】次に、必要な波長におけるバックグラウン
ドデータをメモリから読み出し、読み出したバックグラ
ウンドデータを用いて測定した画像の各画素の輝度を補
正する。補正は、各波長において、画像の各画素の輝度
にバックグラウンド値をかけることにより行う。補正後
のデータは、少なくとも所定の波長での測定が終了する
時点までコンピューターのメモリに保存する。
ドデータをメモリから読み出し、読み出したバックグラ
ウンドデータを用いて測定した画像の各画素の輝度を補
正する。補正は、各波長において、画像の各画素の輝度
にバックグラウンド値をかけることにより行う。補正後
のデータは、少なくとも所定の波長での測定が終了する
時点までコンピューターのメモリに保存する。
【0040】その後、異なる3以上の波長:xでの画像
の各画素における補正後の輝度:yを以下の2次多項式
で近似することにより、画像の各画素において輝度が最
も小さくなる波長、即ち表面プラズモン共鳴波長を求め
る。
の各画素における補正後の輝度:yを以下の2次多項式
で近似することにより、画像の各画素において輝度が最
も小さくなる波長、即ち表面プラズモン共鳴波長を求め
る。
【0041】
【式6】
【0042】このようにして得た画像の各画素における
表面プラズモン共鳴波長は、試料表面の状態を2次元的
に表すための基礎情報となっている。表面プラズモン共
鳴波長は、試料の厚さまたは誘電率または屈折率の増加
とともに、常に長波長側にシフトする。
表面プラズモン共鳴波長は、試料表面の状態を2次元的
に表すための基礎情報となっている。表面プラズモン共
鳴波長は、試料の厚さまたは誘電率または屈折率の増加
とともに、常に長波長側にシフトする。
【0043】上記のようにして得られた表面プラズモン
共鳴波長は、試料の厚さ、屈折率、誘電率などの性状と
良い相関関係にある。従って、必要に応じて、得られた
共鳴波長を試料の性状に関するパラメータに変換するこ
とができる。例えば、試料の膜厚を無限大と仮定し、透
明な基板の誘電率を波長が変化しても一定であると仮定
し、光の波長と金属薄膜の誘電率の関係を表す公知のデ
ータと下記の関係式を用い、画像の各画素における共鳴
プラズモン共鳴波長を試料の誘電率または屈折率などの
物性値に変換することができる。透明な基板の誘電率と
しては、例えば、ある波長における公知の値などを用い
ることができる。
共鳴波長は、試料の厚さ、屈折率、誘電率などの性状と
良い相関関係にある。従って、必要に応じて、得られた
共鳴波長を試料の性状に関するパラメータに変換するこ
とができる。例えば、試料の膜厚を無限大と仮定し、透
明な基板の誘電率を波長が変化しても一定であると仮定
し、光の波長と金属薄膜の誘電率の関係を表す公知のデ
ータと下記の関係式を用い、画像の各画素における共鳴
プラズモン共鳴波長を試料の誘電率または屈折率などの
物性値に変換することができる。透明な基板の誘電率と
しては、例えば、ある波長における公知の値などを用い
ることができる。
【0044】
【式7】
【0045】表面プラズモン共鳴波長と試料の膜厚を直
接結びつける関係式は、現時点では存在しないが、予め
膜厚が既知である複数の試料の測定を行い検量線を作成
することによって、未知試料の膜厚を定量することがで
きる。
接結びつける関係式は、現時点では存在しないが、予め
膜厚が既知である複数の試料の測定を行い検量線を作成
することによって、未知試料の膜厚を定量することがで
きる。
【0046】更に、上述の関係式を用いて算出できる試
料の誘電率または屈折率などの試料の性状に関するパラ
メータまたは共鳴波長のシフトの大きさを輝度、色、等
高線などの2次元の視覚的な尺度または3次元のグラフ
に変換することによって、試料表面の性状を視覚的に表
示することができる。ここで、共鳴波長のシフトの大き
さとは、測定した波長範囲における波長の下限値と共鳴
波長の差である。
料の誘電率または屈折率などの試料の性状に関するパラ
メータまたは共鳴波長のシフトの大きさを輝度、色、等
高線などの2次元の視覚的な尺度または3次元のグラフ
に変換することによって、試料表面の性状を視覚的に表
示することができる。ここで、共鳴波長のシフトの大き
さとは、測定した波長範囲における波長の下限値と共鳴
波長の差である。
【0047】本発明は、0.05〜0.2nm程度の垂直方向へ
の変化を十分に感知できるので、例えば抗原の結合に起
因する垂直方向へのわずかな高さの変化を伴う抗体の機
能評価;抗原、薬物、生理物質などの濃度測定;DNA間
相互作用の評価;タンパク質間相互作用の評価;DNA−
タンパク質相互作用の評価などに好適に用いることがで
きる。
の変化を十分に感知できるので、例えば抗原の結合に起
因する垂直方向へのわずかな高さの変化を伴う抗体の機
能評価;抗原、薬物、生理物質などの濃度測定;DNA間
相互作用の評価;タンパク質間相互作用の評価;DNA−
タンパク質相互作用の評価などに好適に用いることがで
きる。
【0048】本発明によると、分析試料の膜厚、屈折
率、誘電率などの性状を定量することができる。例え
ば、屈折率または誘電率は本発明によって測定される共
鳴波長と数学的な関係式を用いて定量できる。また、予
め膜厚が既知である複数の試料の測定を行い検量線を作
成することにより、未知試料の膜厚が定量できる。
率、誘電率などの性状を定量することができる。例え
ば、屈折率または誘電率は本発明によって測定される共
鳴波長と数学的な関係式を用いて定量できる。また、予
め膜厚が既知である複数の試料の測定を行い検量線を作
成することにより、未知試料の膜厚が定量できる。
【0049】
【発明の効果】本発明の方法は、屈折率及び誘電率とい
った物性値が直接求められるのみならず、膜厚について
も間接的な測定が可能である。
った物性値が直接求められるのみならず、膜厚について
も間接的な測定が可能である。
【0050】本発明の方法によると、単に反射光強度を
測定表示する従来の方法に比べ、測定できる性状の測定
範囲も広く、定量性が著しく改善された。
測定表示する従来の方法に比べ、測定できる性状の測定
範囲も広く、定量性が著しく改善された。
【0051】本発明の方法によると、測定システムの波
長特性に起因する画像の明るさの違いを補正することが
でき、且つ共鳴波長の決定を通して、異なる波長で測定
した複数の反射光画像から多くの情報を集約することが
できるので、得られる画像の精度が格段に向上し、特に
垂直方向の測定については、0.05〜0.2nm程度の微小な
変化を定量的に測定することができる精度を有する。
長特性に起因する画像の明るさの違いを補正することが
でき、且つ共鳴波長の決定を通して、異なる波長で測定
した複数の反射光画像から多くの情報を集約することが
できるので、得られる画像の精度が格段に向上し、特に
垂直方向の測定については、0.05〜0.2nm程度の微小な
変化を定量的に測定することができる精度を有する。
【0052】本発明によると、照射光強度分布の不均
一、プリズムの汚れなどによる画像の乱れについても大
幅に低減できる。本発明によると、試料の厚さ、屈折
率、誘電率などの性状の2次元的な測定ができるので、
金属薄膜上の薄膜試料の精密かつ迅速な評価が可能にな
る。また、これら性状の分布状態を画像として表示する
ことができるので、視覚的な評価も可能になる。
一、プリズムの汚れなどによる画像の乱れについても大
幅に低減できる。本発明によると、試料の厚さ、屈折
率、誘電率などの性状の2次元的な測定ができるので、
金属薄膜上の薄膜試料の精密かつ迅速な評価が可能にな
る。また、これら性状の分布状態を画像として表示する
ことができるので、視覚的な評価も可能になる。
【0053】本発明の方法によると、一回の測定にかか
る時間が短時間であるので、試料の性状の経時変化を分
析することが可能である。
る時間が短時間であるので、試料の性状の経時変化を分
析することが可能である。
【0054】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に
制限されるものではない。 [実施例1および比較例1]図1に、実施例1および比
較例1における2次元SPRの測定に用いた装置の概略
を示す。図2に、サンプル近傍の概略図を示す。
をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に
制限されるものではない。 [実施例1および比較例1]図1に、実施例1および比
較例1における2次元SPRの測定に用いた装置の概略
を示す。図2に、サンプル近傍の概略図を示す。
【0055】光源としてハロゲンランプを使用し、光源
からの光をモノクロメーターで分光した。モノクロメー
ターから得られた単色光をレンズとピンホールを用いて
並行光とし、一定の入射角で60°プリズムを介して分析
対象となる試料に照射した。試料には、プリズムを通し
て反対面(金属薄膜側)から光を当てた。試料からの反射
光が、偏光子(検光子)を通過した後、レンズとピンホー
ルを用いてCCDカメラのセンサ面に結像するように測定
装置を設定した。
からの光をモノクロメーターで分光した。モノクロメー
ターから得られた単色光をレンズとピンホールを用いて
並行光とし、一定の入射角で60°プリズムを介して分析
対象となる試料に照射した。試料には、プリズムを通し
て反対面(金属薄膜側)から光を当てた。試料からの反射
光が、偏光子(検光子)を通過した後、レンズとピンホー
ルを用いてCCDカメラのセンサ面に結像するように測定
装置を設定した。
【0056】図3に示すように、照射系とサンプル系の
なす角度が、40°となるように2軸回転ステージを用い
て調節すると、プリズムによる屈折のため、入射角は4
6.5°となった。プリズムと基板は、ともに石英製のも
のを用いた。石英基板には、銀薄膜(膜厚:50nm)を蒸着
した。
なす角度が、40°となるように2軸回転ステージを用い
て調節すると、プリズムによる屈折のため、入射角は4
6.5°となった。プリズムと基板は、ともに石英製のも
のを用いた。石英基板には、銀薄膜(膜厚:50nm)を蒸着
した。
【0057】測定試料として、タンパク質の一種である
ラクトグロブリン(LG)を使用し、4種類の濃度(0.002
%、0.01%、0.05%および0.1%)の水溶液を調製した。基板
の銀薄膜上に、各濃度の水溶液の液滴(約0.26μl)をの
せ、約1mm径のスポットとし、乾燥させて測定試料を基
板上に固定した。濃度0.002%、0.01%、0.05%および0.1%
のLG水溶液を乾燥して作製した膜は、それぞれ0.5nm、
2.6nm、13nmおよび26nmの厚さを有していると考えられ
る。このようにして作成した試料をプリズムの底面に水
を用いて密着させた。
ラクトグロブリン(LG)を使用し、4種類の濃度(0.002
%、0.01%、0.05%および0.1%)の水溶液を調製した。基板
の銀薄膜上に、各濃度の水溶液の液滴(約0.26μl)をの
せ、約1mm径のスポットとし、乾燥させて測定試料を基
板上に固定した。濃度0.002%、0.01%、0.05%および0.1%
のLG水溶液を乾燥して作製した膜は、それぞれ0.5nm、
2.6nm、13nmおよび26nmの厚さを有していると考えられ
る。このようにして作成した試料をプリズムの底面に水
を用いて密着させた。
【0058】まず、比較例1として、従来法による上記
試料の評価を試みた。図4に入射角:46.5°、p偏光(4
80nmおよび520nm)で測定した反射光のCCDカメラ像を示
す。二つの像を比較すると、測定波長のわずかな違いに
より、像の明暗が反転している。480nmでは、銀薄膜の
みでSPRが起こっており、タンパク質膜が存在する部分
の反射率が大きくなっている。また、異なる濃度の溶液
を用いて作製した膜厚の異なる試料間の輝度の差異は、
ほとんどない。
試料の評価を試みた。図4に入射角:46.5°、p偏光(4
80nmおよび520nm)で測定した反射光のCCDカメラ像を示
す。二つの像を比較すると、測定波長のわずかな違いに
より、像の明暗が反転している。480nmでは、銀薄膜の
みでSPRが起こっており、タンパク質膜が存在する部分
の反射率が大きくなっている。また、異なる濃度の溶液
を用いて作製した膜厚の異なる試料間の輝度の差異は、
ほとんどない。
【0059】一方、520nmでは、タンパク質膜が存在す
る部分でSPRが起こっており、反射率が小さくなってい
る。異なる濃度の水溶液から作製した膜間に、輝度の差
異がみられる。
る部分でSPRが起こっており、反射率が小さくなってい
る。異なる濃度の水溶液から作製した膜間に、輝度の差
異がみられる。
【0060】このように、従来法では、測定波長によっ
て反射率が増加したり減少したりするので、明るさまた
は暗さと膜厚の間の相関を見いだすのが困難である。従
来法では、ナノメーターレベルの薄膜の画像表示が可能
であり、膜が存在するかどうかの判定を行うことはでき
るが、膜厚の差違を識別をするまでには至っていない。
て反射率が増加したり減少したりするので、明るさまた
は暗さと膜厚の間の相関を見いだすのが困難である。従
来法では、ナノメーターレベルの薄膜の画像表示が可能
であり、膜が存在するかどうかの判定を行うことはでき
るが、膜厚の差違を識別をするまでには至っていない。
【0061】次に、実施例1として、本発明の表面分析
法(試料の誘電率を輝度に変換して表示する態様)を用い
て、比較例1と同じ試料の評価を行った。
法(試料の誘電率を輝度に変換して表示する態様)を用い
て、比較例1と同じ試料の評価を行った。
【0062】先ず、バックグラウンド測定を行った。バ
ックグラウンド測定は、SPRが起こらない入射角として4
4°を採用し、波長範囲:400〜700nmにおいて5nm間隔で
行った。SPRが起こらない入射角は、測定に先立ちコン
ピュータシミュレーションを用いて推定し、実際に測定
を行って測定波長全てにおいて、SPRが起こらないこと
を確認した。
ックグラウンド測定は、SPRが起こらない入射角として4
4°を採用し、波長範囲:400〜700nmにおいて5nm間隔で
行った。SPRが起こらない入射角は、測定に先立ちコン
ピュータシミュレーションを用いて推定し、実際に測定
を行って測定波長全てにおいて、SPRが起こらないこと
を確認した。
【0063】各波長における縦486×横640個の各画素に
おける輝度を総計して、全画素数311040で割ることによ
って各波長の画像全体における輝度の平均値を算出し
た。算出した平均値のなかで最も大きな値を1.0とし、
各波長における輝度の平均値を規格化した。
おける輝度を総計して、全画素数311040で割ることによ
って各波長の画像全体における輝度の平均値を算出し
た。算出した平均値のなかで最も大きな値を1.0とし、
各波長における輝度の平均値を規格化した。
【0064】次に、SPRが起こる入射角として46.5°を
採用し、波長範囲:450〜670nmにおいて10nm間隔で、試
料からの反射光をCCDカメラで撮像することにより反射
光の画像を測定した。
採用し、波長範囲:450〜670nmにおいて10nm間隔で、試
料からの反射光をCCDカメラで撮像することにより反射
光の画像を測定した。
【0065】各画素の輝度に、対応する波長のバックグ
ラウンド値を乗じることにより補正を行った。この操作
を各波長毎に行った。全ての波長における補正後の各画
素の輝度をコンピュータのメモリに保存した。
ラウンド値を乗じることにより補正を行った。この操作
を各波長毎に行った。全ての波長における補正後の各画
素の輝度をコンピュータのメモリに保存した。
【0066】上記のようにして得られた補正後の輝度:
yと測定波長:xとの相関を下記の2次多項式で近似する
ことにより、画像の各画素について輝度が最も小さくな
る波長(-b/2a)を求めた。
yと測定波長:xとの相関を下記の2次多項式で近似する
ことにより、画像の各画素について輝度が最も小さくな
る波長(-b/2a)を求めた。
【0067】
【式8】
【0068】試料の膜厚を無限大と仮定し、透明な基板
の誘電率:εgを一定値として、光の波長と金属薄膜の
誘電率の関係を表す公知のデータ(E. D. Palik編、 Han
dbook of optical constants of solidsより取得)と下
記の関係式を用い、各画素における表面プラズモン共鳴
波長を試料の誘電率に変換した。
の誘電率:εgを一定値として、光の波長と金属薄膜の
誘電率の関係を表す公知のデータ(E. D. Palik編、 Han
dbook of optical constants of solidsより取得)と下
記の関係式を用い、各画素における表面プラズモン共鳴
波長を試料の誘電率に変換した。
【0069】
【式9】
【0070】次に、得られた各画素における誘電率を25
6階調(0〜255)の輝度に変換した。変換は、得られた誘
電率から空気の誘電率(1.0)に近い値0.96を差し引き、
その差を各画素に対応する誘電率の最大値に近い値1.07
と0.96の差0.11で割ることにより規格化し、その商に25
5を掛けることにより行った。このようにして、試料の
膜厚を無限大として仮定した場合の誘電率の分布を画像
として再構築した(図5)。
6階調(0〜255)の輝度に変換した。変換は、得られた誘
電率から空気の誘電率(1.0)に近い値0.96を差し引き、
その差を各画素に対応する誘電率の最大値に近い値1.07
と0.96の差0.11で割ることにより規格化し、その商に25
5を掛けることにより行った。このようにして、試料の
膜厚を無限大として仮定した場合の誘電率の分布を画像
として再構築した(図5)。
【0071】図5に示すように、試料製作に用いた溶液
の濃度による膜厚の違いがよく表示されている。複数の
波長で測定を行い画像の各画素における共鳴波長を求め
ることにより、膜厚の違いに依って共鳴波長が異なるSP
Rを利用して得られた情報をうまく集約できた結果と考
えられる。単一波長において単に反射光強度を表示する
従来の方法(比較例1)に比べ、情報量が格段に増加し、
定量性が著しく改善された。 [実施例2および比較例2]装置は、実施例1と同じも
のを使用した。
の濃度による膜厚の違いがよく表示されている。複数の
波長で測定を行い画像の各画素における共鳴波長を求め
ることにより、膜厚の違いに依って共鳴波長が異なるSP
Rを利用して得られた情報をうまく集約できた結果と考
えられる。単一波長において単に反射光強度を表示する
従来の方法(比較例1)に比べ、情報量が格段に増加し、
定量性が著しく改善された。 [実施例2および比較例2]装置は、実施例1と同じも
のを使用した。
【0072】透明な基板に設けた銀薄膜(膜厚:71nm)上
に4種類のタンパク質(ヘモグロビン(HG)、パパイン(P
A)、オブアルブミン(OA)またはアルブミン(A))の0.01%
水溶液の液滴をのせ、タンパク質を吸着させ、乾燥後水
洗することにより測定試料を作製した。このようにして
作製した場合、タンパク質は、単分子膜となると考えら
れる。分子の形状を球とすると、HG、PA、OAおよびAの
膜厚は、それぞれ6.0nm、4.2nm、5.1nmおよび5.9nmであ
ると予想される。作成した試料をプリズムの底面に石英
用イマージョンオイルを用いて密着させた。
に4種類のタンパク質(ヘモグロビン(HG)、パパイン(P
A)、オブアルブミン(OA)またはアルブミン(A))の0.01%
水溶液の液滴をのせ、タンパク質を吸着させ、乾燥後水
洗することにより測定試料を作製した。このようにして
作製した場合、タンパク質は、単分子膜となると考えら
れる。分子の形状を球とすると、HG、PA、OAおよびAの
膜厚は、それぞれ6.0nm、4.2nm、5.1nmおよび5.9nmであ
ると予想される。作成した試料をプリズムの底面に石英
用イマージョンオイルを用いて密着させた。
【0073】まず、比較例2として、従来法を用いて上
記試料の評価を試みた。図6に入射角:46.5°、p偏光
(480nmおよび510nm)で測定した反射光のCCDカメラ像を
示す。比較例1(図4)と同様の結果となっており、従来
法では、ナノメーターレベルの薄膜の画像表示は可能で
あるが、測定波長によって反射率が増加したり減少した
りするので定量性に難点があり、薄膜が存在するかどう
かの判定が限界である。
記試料の評価を試みた。図6に入射角:46.5°、p偏光
(480nmおよび510nm)で測定した反射光のCCDカメラ像を
示す。比較例1(図4)と同様の結果となっており、従来
法では、ナノメーターレベルの薄膜の画像表示は可能で
あるが、測定波長によって反射率が増加したり減少した
りするので定量性に難点があり、薄膜が存在するかどう
かの判定が限界である。
【0074】次に、実施例2として、本発明の表面分析
法(試料の誘電率を輝度に変換して表示する態様)を用い
て、比較例1と同じ試料の評価を行った。分析は、実施
例1と同様に行った。εgおよびε'(λ)は、実施例1と
同じ値を用いた。但し、測定は、450〜580nmにおいて10
nm間隔で行った。結果を図7に示す。
法(試料の誘電率を輝度に変換して表示する態様)を用い
て、比較例1と同じ試料の評価を行った。分析は、実施
例1と同様に行った。εgおよびε'(λ)は、実施例1と
同じ値を用いた。但し、測定は、450〜580nmにおいて10
nm間隔で行った。結果を図7に示す。
【0075】図7に示すように、タンパク質の種類によ
る単分子膜の厚さの違いがよく表示されている。ただ
し、HGについては、分子径に比べずっと膜厚が大きいと
みられる。これは、上述の処理にも関わらず、多分子吸
着をしているためと考えられる。単一の波長で単に反射
光強度を表示する従来の方法に比べ、情報量が格段に増
加し、定量性が著しく改善された。 [実施例3]実施例3では、サンプルを水中で測定する
ことを試みた。サンプル近傍を除き、測定装置は実施例
1と同じものを使用した。ただし、測定時の入射角は7
3.6°とし、バックグラウンド測定時の入射角は、42°
とした。
る単分子膜の厚さの違いがよく表示されている。ただ
し、HGについては、分子径に比べずっと膜厚が大きいと
みられる。これは、上述の処理にも関わらず、多分子吸
着をしているためと考えられる。単一の波長で単に反射
光強度を表示する従来の方法に比べ、情報量が格段に増
加し、定量性が著しく改善された。 [実施例3]実施例3では、サンプルを水中で測定する
ことを試みた。サンプル近傍を除き、測定装置は実施例
1と同じものを使用した。ただし、測定時の入射角は7
3.6°とし、バックグラウンド測定時の入射角は、42°
とした。
【0076】図8に実施例3で用いたサンプル近傍の概
略図を示す。基板の試料側に1mm厚シリコン樹脂製ス
ペーサーを介し6mm厚アクリル製樹脂板を固定した。
樹脂板には2つの貫通孔を設け、外部から水を流通させ
た。プリズムと基板は、どちらもBK7ガラス製のもの
を用い、基板にはさらに金薄膜(膜厚:50nm)を蒸着し
た。
略図を示す。基板の試料側に1mm厚シリコン樹脂製ス
ペーサーを介し6mm厚アクリル製樹脂板を固定した。
樹脂板には2つの貫通孔を設け、外部から水を流通させ
た。プリズムと基板は、どちらもBK7ガラス製のもの
を用い、基板にはさらに金薄膜(膜厚:50nm)を蒸着し
た。
【0077】測定試料は、以下のようにして作製した。
まず、基板上の金薄膜をメルカプトウンデセン酸で処理
したのち、高分子の一種であるポリアリルアミン(PAA)
の0.1%水溶液の液滴を処理後の金薄膜上にのせ、乾燥後
水洗した。作製した試料をプリズムの底面にBK7ガラ
ス用イマージョンオイルを用いて密着させた。
まず、基板上の金薄膜をメルカプトウンデセン酸で処理
したのち、高分子の一種であるポリアリルアミン(PAA)
の0.1%水溶液の液滴を処理後の金薄膜上にのせ、乾燥後
水洗した。作製した試料をプリズムの底面にBK7ガラ
ス用イマージョンオイルを用いて密着させた。
【0078】測定は、実施例1と同様の方法によって行
った。測定は、600〜670nmにおいて10nm間隔で行った。
共鳴波長のシフトの大きさの分布を示す画像を図9に示
す。
った。測定は、600〜670nmにおいて10nm間隔で行った。
共鳴波長のシフトの大きさの分布を示す画像を図9に示
す。
【0079】PAAは、水溶液中でマイナス荷電を有する
固体上に約0.5nmの膜厚で自然吸着することが知られて
いる。本発明の分析法によると、特に膜の外周部でかな
り膜厚が大きくなっていると見受けられる。このよう
に、水中においても測定が可能で、試料の膜厚に応じた
画像が得られることが実証された。
固体上に約0.5nmの膜厚で自然吸着することが知られて
いる。本発明の分析法によると、特に膜の外周部でかな
り膜厚が大きくなっていると見受けられる。このよう
に、水中においても測定が可能で、試料の膜厚に応じた
画像が得られることが実証された。
【図1】実施例1などにおいて2次元SPRの測定に使用
した装置概要を示す図である。
した装置概要を示す図である。
【図2】図1に示した測定装置におけるサンプル近傍の
概略図である。
概略図である。
【図3】実施例1における測定装置のサンプル近傍の概
略図である。
略図である。
【図4】比較例1において、タンパク質膜を従来法を用
いて測定した画像である。
いて測定した画像である。
【図5】実施例1において、タンパク質膜を本発明の測
定方法を用いて測定した結果である。
定方法を用いて測定した結果である。
【図6】比較例2において、タンパク質単分子膜を従来
法を用いて測定した画像である。
法を用いて測定した画像である。
【図7】実施例2において、タンパク質単分子膜を本発
明による方法で測定した画像である。
明による方法で測定した画像である。
【図8】実施例3における測定装置のサンプル近傍の概
略図である。
略図である。
【図9】実施例3において、高分子膜を本発明の測定方
法を用いて測定した結果である。
法を用いて測定した結果である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01N 21/00 - 21/01
G01N 21/17 - 21/61
G01N 21/62 - 21/74
JICSTファイル(JOIS)
実用ファイル(PATOLIS)
特許ファイル(PATOLIS)
Claims (4)
- 【請求項1】透明な基板に設けた金属薄膜上に作製した
試料を分析対象とし、プリズムを通して基板側から試料
に光を照射して、その反射光の画像を測定し、試料の性
状の微小な変化を反射光強度の変化として検出する2次
元表面プラズモン共鳴法を用いた表面分析法において、 1)表面プラズモン共鳴(SPR)が起こらない入射角で3以
上の波長について試料からの反射光を2次元の光検出器
で撮像することにより反射光の画像を測定し、各波長に
ついて画像全体における輝度の平均値を算出し、算出し
た平均値の中で最も大きい輝度の平均値を基準として各
波長における平均値を規格化することにより、各波長に
対するバックグラウンドデータを得て、 2) SPRが起こる入射角で3以上の波長について、試料
からの反射光を2次元の光検出器で撮像することにより
反射光の画像を測定し、各波長毎に測定した画像の各画
素の輝度をバックグラウンドデータで補正し、必要な波
長での測定が終了する時点まで全ての波長における補正
後の各画素の輝度をコンピューターのメモリに保存し、 3) 異なる波長:xにおける各画素の補正後の輝度:yを
下記の2次多項式で近似することにより、各画素におい
て輝度が最も小さくなる波長(表面プラズモン共鳴波長)
を求めることを特徴とする表面分析法。 【式1】 - 【請求項2】試料の膜厚を無限大と仮定し、透明な基板
の誘電率を波長が変化しても一定であると仮定し、光の
波長と金属薄膜の誘電率の関係を表す公知のデータと下
記の関係式を用い、画像の各画素における表面プラズモ
ン共鳴波長を試料の誘電率または屈折率に変換すること
を特徴とする請求項1に記載の表面分析法。 【式2】 - 【請求項3】測定波長範囲の下限値と表面プラズモン共
鳴波長の差から得られる共鳴波長のシフトの大きさまた
は請求項2に記載の試料の誘電率または屈折率を2次元
の視覚的な尺度または3次元のグラフに変換することに
より、試料表面の性状を表す画像を得ることを特徴とす
る請求項1または2に記載の表面分析法。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の表面分析
法を用いて、抗体の機能の評価、抗原の濃度測定、DNA
間相互作用の評価、タンパク質間相互作用の評価または
DNA−タンパク質相互作用の評価を行う方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000266516A JP3385471B2 (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 表面分析法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000266516A JP3385471B2 (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 表面分析法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002071556A JP2002071556A (ja) | 2002-03-08 |
| JP3385471B2 true JP3385471B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=18753587
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000266516A Expired - Lifetime JP3385471B2 (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 表面分析法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3385471B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109300108A (zh) * | 2018-07-27 | 2019-02-01 | 昆明理工大学 | 一种基于统计和多高斯的日面亮度分析方法 |
| CN109891264A (zh) * | 2016-09-29 | 2019-06-14 | 法雷奥开关和传感器有限责任公司 | 用于机动车辆的检测装置,驾驶员辅助系统,机动车辆和方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009082353A1 (en) * | 2007-12-20 | 2009-07-02 | Knut Johansen | Spr apparatus and method |
-
2000
- 2000-09-04 JP JP2000266516A patent/JP3385471B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| Chem.Lett.,2001年,No.12(2001),p1312−1313 |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109891264A (zh) * | 2016-09-29 | 2019-06-14 | 法雷奥开关和传感器有限责任公司 | 用于机动车辆的检测装置,驾驶员辅助系统,机动车辆和方法 |
| US11536838B2 (en) * | 2016-09-29 | 2022-12-27 | Valeo Schalter Und Sensoren Gmbh | Detection device for a motor vehicle, driver assistance system, motor vehicle, and method |
| CN109891264B (zh) * | 2016-09-29 | 2023-10-24 | 法雷奥开关和传感器有限责任公司 | 用于机动车辆的检测装置,驾驶员辅助系统,机动车辆和方法 |
| CN109300108A (zh) * | 2018-07-27 | 2019-02-01 | 昆明理工大学 | 一种基于统计和多高斯的日面亮度分析方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2002071556A (ja) | 2002-03-08 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN103842799B (zh) | 用于样本阵列的自参考检测与成像的系统和方法 | |
| EP2633288B1 (en) | Systems for detection and imaging of two-dimensional sample arrays | |
| JP4554205B2 (ja) | 光の回折に基づく検定のための方法および装置 | |
| US20100227769A1 (en) | Grating-based sensor combining label-free binding detection and fluorescence amplification and readout system for sensor | |
| US20040051871A1 (en) | Imaging apparatus and method | |
| JP5487380B2 (ja) | 位相シフト干渉法に基づく光ファイバー検定装置 | |
| Raphael et al. | A new methodology for quantitative LSPR biosensing and imaging | |
| US6879401B2 (en) | Device and method for the examination of thin layers | |
| Sevenler et al. | Nanoparticle biosensing with interferometric reflectance imaging | |
| US20100238443A1 (en) | Multi-channel surface plasmon resonance instrument | |
| CN109115728B (zh) | 表面电磁模式共振高光谱成像装置、成像方法及应用 | |
| US11093583B2 (en) | Method and system for improving the evaluation of an interaction between an analyte and a ligand using a biosensor | |
| WO2011050968A1 (en) | Method for the direct measure of molecular interactions by detection of light reflected from multilayered functionalized dielectrics | |
| US12209956B2 (en) | Method and device for analysing a sample using a resonant support, illuminated by infrared radiation | |
| US12553822B2 (en) | System and method for analyte detection | |
| JP2002071556A (ja) | 表面分析法 | |
| WO2013089624A1 (en) | Systems and methods for high throughput detection and imaging of sample arrays using surface plasmon resonance | |
| JP2004531719A (ja) | イメージングの装置及び方法 | |
| JP6294880B2 (ja) | 試料を観察し、化学種または生物学的種を検出または計量するための光学的方法 | |
| JP3902167B2 (ja) | 表面プラズモン共鳴装置 | |
| CN120490087A (zh) | 基于高光谱成像技术的高通量等离激元超表面生物传感系统 | |
| Jin et al. | Visualization of molecule interaction between antigen and antibody: one of the ellipsometric imaging applications | |
| Steiner et al. | TÜBINGEN 2001 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3385471 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |