JP3388604B2 - 乗算回路 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正弦波、否定正弦波、
余弦波、否定余弦波から夫々の2倍波を得ることのでき
る乗算回路に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の乗算回路はアナログ・デジタル
変換器等に用いられるが、図2は従来の乗算回路の回路
図を示してある。正弦波と否定正弦波の2倍波を得る第
1の回路と、余弦波と否定余弦波を得る第2の回路に分
かれているが、いずれも二重平衡型差動増幅回路から構
成されている。第1の回路は、6個のトランジスタQ5
0、Q51、Q52、Q53、Q54、Q55、定電流
源S50、負荷抵抗R50、R51からなり、トランジ
スタQ50、Q51、Q52、Q53が上側差動対、ト
ランジスタQ54、Q55が下側差動対を形成してい
る。 【0003】50と51が上側差動対の入力端子、52
と53が下側差動対の入力端子、54と55が出力端子
であり、出力端子54は抵抗R50、出力端子55は抵
抗R51を介して直流電圧VCCの加えられる電源端子6
2に夫々接続される。第2の回路は、6個のトランジス
タQ56、Q57、Q58、Q59、Q60、Q61、
定電流源S51、負荷抵抗R52、R53からなり、ト
ランジスタQ56、57、Q58、Q59が上側差動
対、トランジスタQ60、Q61が下側差動対を形成し
ている。 【0004】56と57が上側差動対の入力端子、58
と59が下側差動対の入力端子、60と61が出力端子
であり、出力端子60は抵抗R52、出力端子R61は
抵抗R53を介して電源端子62に夫々接続される。ト
ランジスタQ54とトランジスタQ55のエミッタは定
電流源S50、トランジスタQ60とトランジスタQ6
1のエミッタは定電流源S51を介して夫々アースされ
る。 【0005】このように構成された第1の回路の上側差
動対の入力端子50に入力Aとして正弦波sin θ、入力
端子51に入力NOT Aとして否定正弦波−sin θ、下側
差動対の入力端子52に入力Bとして余弦波cos θ、入
力端子53に入力NOT Bとして否定余弦波−cos θが加
えられる。二重平衡型差動増幅回路の出力端子55と出
力端子54間には、(1)式に示す出力(X−NOT X)
が得られる。 G(A−NOT A)(B−NOT B) (1) ただし、Gは第1の回路を構成する二重平衡型差動増幅
回路の利得である。 【0006】出力(X−NOT X)は2Gsin (2θ) とな
るから、出力端子54には出力Xとして入力の2倍波で
ある正弦波sin (2θ) 、出力端子55には出力NOT Xと
して入力の2倍波である否定正弦波−sin (2θ) が得ら
れる。第2の回路の上側差動対の入力端子56に入力B
として余弦波cos θ、入力端子57に入力NOT Aとして
否定正弦波−sin θ、下側差動対の入力端子58に入力
Bとして余弦波cos θ、入力端子59に入力Aとして正
弦波sin θが加えられる。出力端子60と出力端子61
間には、(2)式に示す出力(Y−NOT Y)が得られ
る。 【0007】 G(B−NOT A)(B−A) (2) 出力(Y−NOT Y)はGcos (2θ) となるから、出力端
子60には出力Yとして入力の2倍波である余弦波cos
(2θ) 、出力端子61には出力NOT Yとして入力の2倍
波である否定余弦波−cos (2θ) が得られる。第2の回
路の利得Gを第1の回路の2倍にすることにより、出力
X、出力NOT X、出力Y、出力NOT Yの振幅は同じにな
る。なお、NOT A、NOT B、NOT X、NOT Yは図2では
夫々Aバー、Bバー、Xバー、Yバーとして表してあ
る。 【0008】アナログ・デジタル変換器では、この乗算
回路を例えば2段、3段と直列接続することにより4倍
波、8倍波といった信号を得るようにしてある。ところ
がこのような従来の乗算回路は、前記したように第2の
回路の利得Gを第1の回路の利得Gに比較して2倍にす
る必要がある。無論、乗算回路の出力として得られる正
弦波と余弦波の2倍波の振幅は、同じであることが望ま
しい。従って、第1の回路の負荷抵抗R50、R51お
よび第2の回路の負荷抵抗R52、R53の値を主に調
整することによりその振幅を合わせるようにしてある。
例えば、R50=R51=2 ・R52=2 ・R53のよ
うに第1の回路の抵抗R50、R51の値を第2の回路
の抵抗R52、R53の2倍にすることにより、その振
幅を合わせることができる。しかし、このように負荷抵
抗を異ならせると直流電圧降下が異なるから、第1の回
路と第2の回路の出力端子ではバイアス電圧も異なる。
また、直列接続した場合、次段の入力電流(ベース電
流)により異なった直流オフセット電圧を生ずる。そし
て、このオフセット電圧が次段の第1の回路と第2の回
路の直流動作点を狂わせて利得誤差を生じさせるので、
最終段の乗算回路の出力として得られる正弦波と余弦波
の振幅に大きな差を生じ易い。また、入力NOT Bは下側
差動対の入力だけに用いられるので、回路的に接続が難
しい。これは、4つの入力は同じ直流レベルで乗算回路
に加えられるので、入力NOT Bの直流レベルだけを変更
する必要があり、回路の整合をとり難いことによる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の乗算回路の正弦波と否定正弦波の2倍波を得る第1の
回路と、余弦波と否定余弦波の2倍波を得る第2の回路
の利得の差をなくし、夫々の回路の負荷抵抗の調整を必
要とせず、良好な直列接続が可能な乗算回路を提供する
ことにある。また、乗算回路内部の整合性を良くするこ
とにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、正弦波、否定
正弦波、余弦波、否定余弦波を入力して、夫々の2倍波
を得る乗算回路において、正弦波及び否定正弦波の2倍
波を得る第1の回路は対数変換回路と、第1と第2の二
重平衡型差動増幅回路からなり、2つの該差動増幅回路
の上側差動対の入力側、下側差動対の入力側、出力側は
互いに並列接続されており、上側差動対の入力を該対数
変換回路によって対数変換された正弦波と否定正弦波、
下側差動対の入力を余弦波と否定余弦波とすることによ
り出力側から正弦波及び否定正弦波の2倍波が得られ、
余弦波及び否定余弦波の2倍波を得る第2の回路は第3
と第4の二重平衡型差動増幅回路からなり、2つの該差
動増幅回路の出力側は並列接続されており、第3の差動
増幅回路の上側差動対の入力を余弦波と否定正弦波、下
側差動対の入力を余弦波と正弦波、第4の差動増幅回路
の上側差動対の入力を正弦波と否定余弦波、下側差動対
の入力を否定正弦波と否定余弦波とすることにより並列
接続された第3と第4の差動増幅回路の出力側から余弦
波及び否定余弦波の2倍波が得られることを特徴とす
る。 【0011】 【実施例】以下、本発明の乗算回路の実施例を示す図1
の回路図を参照しながら説明する。本発明の乗算回路は
正弦波及び否定正弦波の2倍波を得る第1の回路10
と、余弦波及び否定余弦波の2倍波を得る第2の回路1
1から構成される。 【0012】第1の回路10は、対数変換回路と第1と
第2の二重平衡型差動増幅回路からなり、対数変換回路
は差動対を形成するトランジスタQ25、Q26、ダイ
オードD1、D2から主に形成される。トランジスタQ
25、Q26のエミッタは、定電流源S2、定電流源S
3を介して夫々アースされると共に、抵抗R10を介し
て互いに接続されている。トランジスタQ25、Q26
のコレクタは、ダイオードD1、D2のカソードに夫々
接続され、ダイオードD1、D2のアノードは抵抗R1
を介して直流電圧VCCの加えられる電源端子4に接続さ
れる。 【0013】トランジスタQ25のベースは定電流源S
1を介してアースされるが、ダイオード接続されたトラ
ンジスタQ21、抵抗R7を介してトランジスタQ1の
エミッタに接続される。トランジスタQ1のベースは、
第1の回路10の入力端子1に接続されると共に、コレ
クタは電源端子4に接続される。また、トランジスタQ
26のベースは定電流源S6を介してアースされるが、
ダイオード接続されたトランジスタQ22、抵抗R8を
介してトランジスタQ2のエミッタに接続される。トラ
ンジスタQ2のベースは、第1の回路10の他方の入力
端子2に接続されると共に、コレクタは電源端子4に接
続される。 【0014】第1の二重平衡型差動増幅回路は、上側差
動対を形成する4つのトランジスタQ5、Q6、Q7、
Q8、下側差動対を形成する2つのトランジスタQ2
7、Q28からなり、下側差動対の共通接続されたエミ
ッタ部分は定電流源S4を介してアースされる。上側差
動対は、トランジスタQ5とトランジスタQ6、トラン
ジスタQ7とトランジスタQ8が夫々1組であり、トラ
ンジスタQ5とトランジスタQ6の共通接続されたエミ
ッタにトランジスタQ27のコレクタが接続される。 【0015】第2の二重平衡型差動増幅回路は、上側差
動対を形成する4つのトランジスタQ9、Q10、Q1
1、Q12と下側差動対を形成する2つのトランジスタ
Q29、Q30からなり、下側差動対の共通接続された
エミッタ部分は定電流源S5を介してアースされる。上
側差動対は、トランジスタQ9とトランジスタQ10、
トランジスタQ11、Q12が夫々1組であり、トラン
ジスタQ9とトランジスタQ10の共通接続されたエミ
ッタにトランジスタQ29のコレクタが接続される。 【0016】そして、第1の二重平衡型差動増幅回路の
上側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ5、Q
7のベースと、第2の二重平衡型差動増幅回路の上側差
動対の入力端子に相当するトランジスタQ9、Q11の
ベースが互いに接続されて、対数変換回路のダイオード
D2のカソードに接続される。また、第1の二重平衡型
差動増幅回路の上側差動対の他方の入力端子に相当する
トランジスタQ6、Q8のベースと、第2の二重平衡型
差動増幅回路の上側差動対の他方の入力端子に相当する
トランジスタQ10、Q12が互いに接続されて、対数
変換回路のダイオードD1のカソードに接続される。 【0017】さらに、第1の二重平衡型差動増幅回路の
下側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ27の
ベースと、第2の二重平衡型差動増幅回路の下側差動対
の入力端子に相当するトランジスタQ29のベースが接
続され、第2の回路11のトランジスタQ23のエミッ
タに接続される。トランジスタQ23はダイオード接続
され、エミッタは定電流源S7を介してアースされ、コ
レクタは抵抗R9を介してトランジスタQ3のエミッタ
に接続される。 【0018】また、第1の二重平衡型差動増幅回路の下
側差動対の他方の入力端子に相当するトランジスタQ2
8のベースと、第2の二重平衡型差動増幅回路の下側差
動対の他方の入力端子に相当するトランジスタQ30の
ベースが接続され、第2の回路11のトランジスタQ2
4のエミッタに接続される。トランジスタQ24はダイ
オード接続されており、エミッタは定電流源S10を介
してアースされ、コレクタは抵抗R6を介してトランジ
スタQ4のエミッタに接続される。 【0019】第1の二重平衡型差動増幅回路の出力端子
に相当するトランジスタQ5、Q8のコレクタと、第2
の二重平衡型差動増幅回路の出力端子に相当するトラン
ジスタQ9、Q12のコレクタが互いに接続され、第1
の回路10の出力端子7に接続される。出力端子7は負
荷抵抗R2を介して電源端子4に接続される。また、第
1の二重平衡型差動増幅回路の他方の出力端子に相当す
るトランジスタQ6、Q7のコレクタと、第2の二重平
衡型差動増幅回路の他方の出力端子に相当するトランジ
スタQ10、Q11のコレクタも互いに接続され、第1
の回路10の出力端子6に接続される。出力端子6は、
負荷抵抗R3を介して電源端子4に接続される。 【0020】第1の回路10の下側差動対を形成するト
ランジスタのエミッタには、局部負帰還をかけるための
抵抗R11〜R14が接続されている。結局、第1の回
路10では、2つの二重平衡型差動増幅回路の上側差動
対の入力側、下側差動対の入力側、出力側が互いに並列
接続されていることになる。そして、第1と第2の二重
平衡型差動増幅回路の上側差動対の入力が対数変換され
て加えられるように構成されている。 【0021】第2の回路11は、第3と第4の二重平衡
型差動増幅回路からなる。第3の二重平衡型差動増幅回
路は上側差動対を形成する4つのトランジスタQ13、
Q14、Q15、Q16、下側差動対を形成する2つの
トランジスタQ31、Q32からなり、下側差動対の共
通接続されたエミッタ部分は定電流源S8を介してアー
スされる。上側差動対は、トランジスタQ13とトラン
ジスタQ14、トランジスタQ15とトランジスタQ1
6が夫々1組であり、トランジスタQ13とトランジス
タQ14の共通接続されたエミッタにトランジスタQ3
1のコレクタが接続されている。 【0022】第4の二重平衡型差動増幅回路は、上側差
動対を形成する4つのトランジスタQ17、Q18、Q
19、Q20と下側差動対を形成する2つのトランジス
タQ33、Q34からなり、下側差動対の共通接続され
たエミッタ部分は定電流源S9を介してアースされる。
上側差動対は、トランジスタQ17とトランジスタQ1
8、トランジスタQ19とトランジスタQ20が夫々1
組であり、トランジスタQ17とトランジスタQ18の
共通接続されたエミッタにトランジスタQ33のコレク
タが接続される。そして、第3の二重平衡型差動増幅回
路の上側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ1
3、Q15のベースが抵抗R9を介してトランジスタQ
3のエミッタに接続される。トランジスタQ3のベース
は、第2の回路11の入力端子3に接続され、コレクタ
は電源端子4に接続される。 【0023】第3の二重平衡型差動増幅回路の上側差動
対の他方の入力端子に相当するトランジスタQ14、Q
16のベースは、抵抗R8を介して第1の回路のトラン
ジスタQ2のエミッタに接続される。さらに、下側差動
対の入力端子に相当するトランジスタQ31のベースは
トランジスタQ23のエミッタに接続され、他方の入力
端子に相当するトランジスタQ32のベースは第1の回
路10のトランジスタQ21のエミッタに接続されてい
る。 【0024】第4の二重平衡型差動増幅回路の上側差動
対の入力端子に相当するトランジスタQ17、Q19の
ベースが抵抗R7を介して第1の回路10のトランジス
タQ1のエミッタに接続される。第4の二重平衡型差動
増幅回路の上側差動対の他方の入力端子に相当するトラ
ンジスタQ18、Q20のベースは、抵抗R6を介して
トランジスタQ4のエミッタに接続される。トランジス
タQ4のベースは、第2の回路11の他方の入力端子5
に接続され、コレクタは電源端子4に接続される。さら
に、下側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ3
3のベースは第1の回路10のトランジスタQ22のエ
ミッタに接続され、他方の入力端子に相当するトランジ
スタQ34のベースはトランジスタQ24のエミッタに
接続されている。 【0025】第3の二重平衡型差動増幅回路の出力端子
に相当するトランジスタQ13、Q16のコレクタと、
第4の二重平衡型差動増幅回路の出力端子に相当するト
ランジスタQ17、Q20のコレクタが互いに接続さ
れ、第2の回路11の出力端子9に接続される。出力端
子9は負荷抵抗R4を介して電源端子4に接続される。
また、第3の二重平衡型差動増幅回路の他方の出力端子
に相当するトランジスタQ14、Q15のコレクタと、
第4の二重平衡型差動増幅回路の他方の出力端子に相当
するトランジスタQ18、Q19のコレクタも互いに接
続され、第2の回路11の他方の出力端子8に接続され
る。出力端子8は、負荷抵抗R5を介して電源端子4に
接続される。結局、第2の回路11は第3と第4の二重
平衡型差動増幅回路の出力側だけが並列接続されてい
る。 【0026】このように構成された乗算回路の動作を次
に説明する。第1の回路10には、入力端子1から入力
Aとして正弦波sin θ、他方の入力端子2から入力NOT
Aとして否定正弦波−sin θが加えられる。また、第2
の回路11の入力端子3から入力Bとして余弦波cos
θ、入力端子4から入力NOT Bとして否定余弦波−cos
θが加えられる。そして、ダイオードD1、D2のカソ
ード側には対数変換された入力Aと入力NOT Aが得ら
れ、第1と第2の二重平衡型差動増幅回路の上側差動対
には対数変換された入力(A−NOT A)が加えられる。
下側差動対の入力は、(B−NOT B)である。なお、抵
抗R10は、入力A、入力NOT AをトランジスタQ2
5、Q26の差動電流に線形変換する役割をする。 【0027】対数変換回路の非線形性と、第1と第2の
二重平衡型差動増幅回路の差動対を形成するトランジス
タのベース・エミッタ接合による非線形性は互いに逆に
なっているので、上側差動対の入力(A−NOT A)と、
下側差動対の入力(B−NOTB)の積が夫々の二重平衡
型差動増幅回路の出力として得られ、しかも対数変換を
解除される。両方の二重平衡型差動増幅回路の出力側は
並列接続されているから、その出力は加算され、第1の
回路10の出力(X−NOT X)は4Gsin (2θ) とな
る。そして、出力端子7には出力Xとして入力された正
弦波の2倍波である正弦波2G sin(2θ) 、出力端子6
には出力NOT Xとして入力された否定正弦波の2倍波で
ある否定正弦波−2G sin(2θ) が得られる。 【0028】第2の回路11には、入力端子3から入力
Bとして余弦波cos θ、入力端子4から入力NOT Bとし
て否定余弦波−cos θが加えられる。従って、第3の二
重平衡型差動増幅回路の上側差動対の入力として(B−
NOTA)、下側差動対の入力として(B−A)が加えら
れ、出力はG cos(2θ) となる。第4の二重平衡型差動
増幅回路の上側差動対の入力として(A−NOT B)、下
側差動対の入力として(NOT A−NOT B)が加えられる
から、G cos(2θ) の出力を得る。 【0029】よって、出力端子9と出力端子8間には、
第3と第4の二重平衡型差動増幅回路の加算された出力
が得られるから、第2の回路11の出力(Y−NOT Y)
は2G cos(2θ) となる。そして、出力端子9には出力
Yとして入力された余弦波の2倍波である余弦波Gcos
(2θ) 、出力端子6には出力NOT Yとして入力された否
定余弦波の2倍波である否定余弦波−G cos(2θ) の出
力が得られる。 【0030】第1の回路10の利得Gは、抵抗R10、
抵抗R11〜R14の値により調節される。従って、負
荷抵抗R2、R3、R4、R5を全て等しくしても、第
1の回路10と第2の回路11の利得Gを同じにでき
る。このことにより、乗算回路を複数段直列接続した場
合でも正弦波と余弦波の振幅の差が積み重なることはな
くなり、最終段の乗算回路の出力として振幅の差のない
正弦波と余弦波を得ることができる。また、第1の回路
と第2の回路は、夫々2つの二重平衡型差動増幅回路を
組み合わせてあり、4つの全ての入力が上側差動対の入
力として加えられる。そして、ダイオード接続されたト
ランジスタにより上側差動対の入力の直流レベルが下げ
られて、下側差動対の入力として加えられる。これは、
4つの入力で同じように行われるので、回路の整合性が
良くなる。 【0031】 【発明の効果】以上述べたように本発明の乗算回路は、
正弦波と否定正弦波の2倍波を得る第1の回路が対数変
換回路と2つの二重平衡型差動増幅回路、余弦波と否定
余弦波の2倍波を得る第2の回路が2つの二重平衡型差
増幅回路で構成されており、第1の回路から得られる正
弦波と否定正弦波の2倍波、第2の回路から得られる余
弦波と否定余弦波の振幅を負荷抵抗を調整することなく
同じにできる。このことにより、乗算回路を複数段直列
接続した場合でも次段の回路が入力電流の影響をうける
ことなく、正弦波と余弦波の振幅の差が積み重なること
はなくなり、最終段の乗算回路の出力として振幅の差の
ない正弦波と余弦波を得ることができる大きな利点があ
る。 【0032】また、第1の回路と第2の回路は、夫々2
つの二重平衡型差動増幅回路を組み合わせてあるので1
つの二重平衡型差動増幅回路から構成される従来の場合
に比較して乗算回路内部の整合性を改善できる利点があ
る。さらに正弦波と否定正弦波を得る第1の回路は、対
数変換回路を含むので2つの二重平衡型増幅回路の上側
入力の振幅範囲の制限が不必要であり、入力のダイナミ
ックレンジを広くできる利点がある。無論、第1の回路
の二重平衡型増幅回路の上側差動対のトランジスタのエ
ミッタには抵抗が接続されないから、乗算回路の効率は
向上する。
余弦波、否定余弦波から夫々の2倍波を得ることのでき
る乗算回路に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の乗算回路はアナログ・デジタル
変換器等に用いられるが、図2は従来の乗算回路の回路
図を示してある。正弦波と否定正弦波の2倍波を得る第
1の回路と、余弦波と否定余弦波を得る第2の回路に分
かれているが、いずれも二重平衡型差動増幅回路から構
成されている。第1の回路は、6個のトランジスタQ5
0、Q51、Q52、Q53、Q54、Q55、定電流
源S50、負荷抵抗R50、R51からなり、トランジ
スタQ50、Q51、Q52、Q53が上側差動対、ト
ランジスタQ54、Q55が下側差動対を形成してい
る。 【0003】50と51が上側差動対の入力端子、52
と53が下側差動対の入力端子、54と55が出力端子
であり、出力端子54は抵抗R50、出力端子55は抵
抗R51を介して直流電圧VCCの加えられる電源端子6
2に夫々接続される。第2の回路は、6個のトランジス
タQ56、Q57、Q58、Q59、Q60、Q61、
定電流源S51、負荷抵抗R52、R53からなり、ト
ランジスタQ56、57、Q58、Q59が上側差動
対、トランジスタQ60、Q61が下側差動対を形成し
ている。 【0004】56と57が上側差動対の入力端子、58
と59が下側差動対の入力端子、60と61が出力端子
であり、出力端子60は抵抗R52、出力端子R61は
抵抗R53を介して電源端子62に夫々接続される。ト
ランジスタQ54とトランジスタQ55のエミッタは定
電流源S50、トランジスタQ60とトランジスタQ6
1のエミッタは定電流源S51を介して夫々アースされ
る。 【0005】このように構成された第1の回路の上側差
動対の入力端子50に入力Aとして正弦波sin θ、入力
端子51に入力NOT Aとして否定正弦波−sin θ、下側
差動対の入力端子52に入力Bとして余弦波cos θ、入
力端子53に入力NOT Bとして否定余弦波−cos θが加
えられる。二重平衡型差動増幅回路の出力端子55と出
力端子54間には、(1)式に示す出力(X−NOT X)
が得られる。 G(A−NOT A)(B−NOT B) (1) ただし、Gは第1の回路を構成する二重平衡型差動増幅
回路の利得である。 【0006】出力(X−NOT X)は2Gsin (2θ) とな
るから、出力端子54には出力Xとして入力の2倍波で
ある正弦波sin (2θ) 、出力端子55には出力NOT Xと
して入力の2倍波である否定正弦波−sin (2θ) が得ら
れる。第2の回路の上側差動対の入力端子56に入力B
として余弦波cos θ、入力端子57に入力NOT Aとして
否定正弦波−sin θ、下側差動対の入力端子58に入力
Bとして余弦波cos θ、入力端子59に入力Aとして正
弦波sin θが加えられる。出力端子60と出力端子61
間には、(2)式に示す出力(Y−NOT Y)が得られ
る。 【0007】 G(B−NOT A)(B−A) (2) 出力(Y−NOT Y)はGcos (2θ) となるから、出力端
子60には出力Yとして入力の2倍波である余弦波cos
(2θ) 、出力端子61には出力NOT Yとして入力の2倍
波である否定余弦波−cos (2θ) が得られる。第2の回
路の利得Gを第1の回路の2倍にすることにより、出力
X、出力NOT X、出力Y、出力NOT Yの振幅は同じにな
る。なお、NOT A、NOT B、NOT X、NOT Yは図2では
夫々Aバー、Bバー、Xバー、Yバーとして表してあ
る。 【0008】アナログ・デジタル変換器では、この乗算
回路を例えば2段、3段と直列接続することにより4倍
波、8倍波といった信号を得るようにしてある。ところ
がこのような従来の乗算回路は、前記したように第2の
回路の利得Gを第1の回路の利得Gに比較して2倍にす
る必要がある。無論、乗算回路の出力として得られる正
弦波と余弦波の2倍波の振幅は、同じであることが望ま
しい。従って、第1の回路の負荷抵抗R50、R51お
よび第2の回路の負荷抵抗R52、R53の値を主に調
整することによりその振幅を合わせるようにしてある。
例えば、R50=R51=2 ・R52=2 ・R53のよ
うに第1の回路の抵抗R50、R51の値を第2の回路
の抵抗R52、R53の2倍にすることにより、その振
幅を合わせることができる。しかし、このように負荷抵
抗を異ならせると直流電圧降下が異なるから、第1の回
路と第2の回路の出力端子ではバイアス電圧も異なる。
また、直列接続した場合、次段の入力電流(ベース電
流)により異なった直流オフセット電圧を生ずる。そし
て、このオフセット電圧が次段の第1の回路と第2の回
路の直流動作点を狂わせて利得誤差を生じさせるので、
最終段の乗算回路の出力として得られる正弦波と余弦波
の振幅に大きな差を生じ易い。また、入力NOT Bは下側
差動対の入力だけに用いられるので、回路的に接続が難
しい。これは、4つの入力は同じ直流レベルで乗算回路
に加えられるので、入力NOT Bの直流レベルだけを変更
する必要があり、回路の整合をとり難いことによる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の乗算回路の正弦波と否定正弦波の2倍波を得る第1の
回路と、余弦波と否定余弦波の2倍波を得る第2の回路
の利得の差をなくし、夫々の回路の負荷抵抗の調整を必
要とせず、良好な直列接続が可能な乗算回路を提供する
ことにある。また、乗算回路内部の整合性を良くするこ
とにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、正弦波、否定
正弦波、余弦波、否定余弦波を入力して、夫々の2倍波
を得る乗算回路において、正弦波及び否定正弦波の2倍
波を得る第1の回路は対数変換回路と、第1と第2の二
重平衡型差動増幅回路からなり、2つの該差動増幅回路
の上側差動対の入力側、下側差動対の入力側、出力側は
互いに並列接続されており、上側差動対の入力を該対数
変換回路によって対数変換された正弦波と否定正弦波、
下側差動対の入力を余弦波と否定余弦波とすることによ
り出力側から正弦波及び否定正弦波の2倍波が得られ、
余弦波及び否定余弦波の2倍波を得る第2の回路は第3
と第4の二重平衡型差動増幅回路からなり、2つの該差
動増幅回路の出力側は並列接続されており、第3の差動
増幅回路の上側差動対の入力を余弦波と否定正弦波、下
側差動対の入力を余弦波と正弦波、第4の差動増幅回路
の上側差動対の入力を正弦波と否定余弦波、下側差動対
の入力を否定正弦波と否定余弦波とすることにより並列
接続された第3と第4の差動増幅回路の出力側から余弦
波及び否定余弦波の2倍波が得られることを特徴とす
る。 【0011】 【実施例】以下、本発明の乗算回路の実施例を示す図1
の回路図を参照しながら説明する。本発明の乗算回路は
正弦波及び否定正弦波の2倍波を得る第1の回路10
と、余弦波及び否定余弦波の2倍波を得る第2の回路1
1から構成される。 【0012】第1の回路10は、対数変換回路と第1と
第2の二重平衡型差動増幅回路からなり、対数変換回路
は差動対を形成するトランジスタQ25、Q26、ダイ
オードD1、D2から主に形成される。トランジスタQ
25、Q26のエミッタは、定電流源S2、定電流源S
3を介して夫々アースされると共に、抵抗R10を介し
て互いに接続されている。トランジスタQ25、Q26
のコレクタは、ダイオードD1、D2のカソードに夫々
接続され、ダイオードD1、D2のアノードは抵抗R1
を介して直流電圧VCCの加えられる電源端子4に接続さ
れる。 【0013】トランジスタQ25のベースは定電流源S
1を介してアースされるが、ダイオード接続されたトラ
ンジスタQ21、抵抗R7を介してトランジスタQ1の
エミッタに接続される。トランジスタQ1のベースは、
第1の回路10の入力端子1に接続されると共に、コレ
クタは電源端子4に接続される。また、トランジスタQ
26のベースは定電流源S6を介してアースされるが、
ダイオード接続されたトランジスタQ22、抵抗R8を
介してトランジスタQ2のエミッタに接続される。トラ
ンジスタQ2のベースは、第1の回路10の他方の入力
端子2に接続されると共に、コレクタは電源端子4に接
続される。 【0014】第1の二重平衡型差動増幅回路は、上側差
動対を形成する4つのトランジスタQ5、Q6、Q7、
Q8、下側差動対を形成する2つのトランジスタQ2
7、Q28からなり、下側差動対の共通接続されたエミ
ッタ部分は定電流源S4を介してアースされる。上側差
動対は、トランジスタQ5とトランジスタQ6、トラン
ジスタQ7とトランジスタQ8が夫々1組であり、トラ
ンジスタQ5とトランジスタQ6の共通接続されたエミ
ッタにトランジスタQ27のコレクタが接続される。 【0015】第2の二重平衡型差動増幅回路は、上側差
動対を形成する4つのトランジスタQ9、Q10、Q1
1、Q12と下側差動対を形成する2つのトランジスタ
Q29、Q30からなり、下側差動対の共通接続された
エミッタ部分は定電流源S5を介してアースされる。上
側差動対は、トランジスタQ9とトランジスタQ10、
トランジスタQ11、Q12が夫々1組であり、トラン
ジスタQ9とトランジスタQ10の共通接続されたエミ
ッタにトランジスタQ29のコレクタが接続される。 【0016】そして、第1の二重平衡型差動増幅回路の
上側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ5、Q
7のベースと、第2の二重平衡型差動増幅回路の上側差
動対の入力端子に相当するトランジスタQ9、Q11の
ベースが互いに接続されて、対数変換回路のダイオード
D2のカソードに接続される。また、第1の二重平衡型
差動増幅回路の上側差動対の他方の入力端子に相当する
トランジスタQ6、Q8のベースと、第2の二重平衡型
差動増幅回路の上側差動対の他方の入力端子に相当する
トランジスタQ10、Q12が互いに接続されて、対数
変換回路のダイオードD1のカソードに接続される。 【0017】さらに、第1の二重平衡型差動増幅回路の
下側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ27の
ベースと、第2の二重平衡型差動増幅回路の下側差動対
の入力端子に相当するトランジスタQ29のベースが接
続され、第2の回路11のトランジスタQ23のエミッ
タに接続される。トランジスタQ23はダイオード接続
され、エミッタは定電流源S7を介してアースされ、コ
レクタは抵抗R9を介してトランジスタQ3のエミッタ
に接続される。 【0018】また、第1の二重平衡型差動増幅回路の下
側差動対の他方の入力端子に相当するトランジスタQ2
8のベースと、第2の二重平衡型差動増幅回路の下側差
動対の他方の入力端子に相当するトランジスタQ30の
ベースが接続され、第2の回路11のトランジスタQ2
4のエミッタに接続される。トランジスタQ24はダイ
オード接続されており、エミッタは定電流源S10を介
してアースされ、コレクタは抵抗R6を介してトランジ
スタQ4のエミッタに接続される。 【0019】第1の二重平衡型差動増幅回路の出力端子
に相当するトランジスタQ5、Q8のコレクタと、第2
の二重平衡型差動増幅回路の出力端子に相当するトラン
ジスタQ9、Q12のコレクタが互いに接続され、第1
の回路10の出力端子7に接続される。出力端子7は負
荷抵抗R2を介して電源端子4に接続される。また、第
1の二重平衡型差動増幅回路の他方の出力端子に相当す
るトランジスタQ6、Q7のコレクタと、第2の二重平
衡型差動増幅回路の他方の出力端子に相当するトランジ
スタQ10、Q11のコレクタも互いに接続され、第1
の回路10の出力端子6に接続される。出力端子6は、
負荷抵抗R3を介して電源端子4に接続される。 【0020】第1の回路10の下側差動対を形成するト
ランジスタのエミッタには、局部負帰還をかけるための
抵抗R11〜R14が接続されている。結局、第1の回
路10では、2つの二重平衡型差動増幅回路の上側差動
対の入力側、下側差動対の入力側、出力側が互いに並列
接続されていることになる。そして、第1と第2の二重
平衡型差動増幅回路の上側差動対の入力が対数変換され
て加えられるように構成されている。 【0021】第2の回路11は、第3と第4の二重平衡
型差動増幅回路からなる。第3の二重平衡型差動増幅回
路は上側差動対を形成する4つのトランジスタQ13、
Q14、Q15、Q16、下側差動対を形成する2つの
トランジスタQ31、Q32からなり、下側差動対の共
通接続されたエミッタ部分は定電流源S8を介してアー
スされる。上側差動対は、トランジスタQ13とトラン
ジスタQ14、トランジスタQ15とトランジスタQ1
6が夫々1組であり、トランジスタQ13とトランジス
タQ14の共通接続されたエミッタにトランジスタQ3
1のコレクタが接続されている。 【0022】第4の二重平衡型差動増幅回路は、上側差
動対を形成する4つのトランジスタQ17、Q18、Q
19、Q20と下側差動対を形成する2つのトランジス
タQ33、Q34からなり、下側差動対の共通接続され
たエミッタ部分は定電流源S9を介してアースされる。
上側差動対は、トランジスタQ17とトランジスタQ1
8、トランジスタQ19とトランジスタQ20が夫々1
組であり、トランジスタQ17とトランジスタQ18の
共通接続されたエミッタにトランジスタQ33のコレク
タが接続される。そして、第3の二重平衡型差動増幅回
路の上側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ1
3、Q15のベースが抵抗R9を介してトランジスタQ
3のエミッタに接続される。トランジスタQ3のベース
は、第2の回路11の入力端子3に接続され、コレクタ
は電源端子4に接続される。 【0023】第3の二重平衡型差動増幅回路の上側差動
対の他方の入力端子に相当するトランジスタQ14、Q
16のベースは、抵抗R8を介して第1の回路のトラン
ジスタQ2のエミッタに接続される。さらに、下側差動
対の入力端子に相当するトランジスタQ31のベースは
トランジスタQ23のエミッタに接続され、他方の入力
端子に相当するトランジスタQ32のベースは第1の回
路10のトランジスタQ21のエミッタに接続されてい
る。 【0024】第4の二重平衡型差動増幅回路の上側差動
対の入力端子に相当するトランジスタQ17、Q19の
ベースが抵抗R7を介して第1の回路10のトランジス
タQ1のエミッタに接続される。第4の二重平衡型差動
増幅回路の上側差動対の他方の入力端子に相当するトラ
ンジスタQ18、Q20のベースは、抵抗R6を介して
トランジスタQ4のエミッタに接続される。トランジス
タQ4のベースは、第2の回路11の他方の入力端子5
に接続され、コレクタは電源端子4に接続される。さら
に、下側差動対の入力端子に相当するトランジスタQ3
3のベースは第1の回路10のトランジスタQ22のエ
ミッタに接続され、他方の入力端子に相当するトランジ
スタQ34のベースはトランジスタQ24のエミッタに
接続されている。 【0025】第3の二重平衡型差動増幅回路の出力端子
に相当するトランジスタQ13、Q16のコレクタと、
第4の二重平衡型差動増幅回路の出力端子に相当するト
ランジスタQ17、Q20のコレクタが互いに接続さ
れ、第2の回路11の出力端子9に接続される。出力端
子9は負荷抵抗R4を介して電源端子4に接続される。
また、第3の二重平衡型差動増幅回路の他方の出力端子
に相当するトランジスタQ14、Q15のコレクタと、
第4の二重平衡型差動増幅回路の他方の出力端子に相当
するトランジスタQ18、Q19のコレクタも互いに接
続され、第2の回路11の他方の出力端子8に接続され
る。出力端子8は、負荷抵抗R5を介して電源端子4に
接続される。結局、第2の回路11は第3と第4の二重
平衡型差動増幅回路の出力側だけが並列接続されてい
る。 【0026】このように構成された乗算回路の動作を次
に説明する。第1の回路10には、入力端子1から入力
Aとして正弦波sin θ、他方の入力端子2から入力NOT
Aとして否定正弦波−sin θが加えられる。また、第2
の回路11の入力端子3から入力Bとして余弦波cos
θ、入力端子4から入力NOT Bとして否定余弦波−cos
θが加えられる。そして、ダイオードD1、D2のカソ
ード側には対数変換された入力Aと入力NOT Aが得ら
れ、第1と第2の二重平衡型差動増幅回路の上側差動対
には対数変換された入力(A−NOT A)が加えられる。
下側差動対の入力は、(B−NOT B)である。なお、抵
抗R10は、入力A、入力NOT AをトランジスタQ2
5、Q26の差動電流に線形変換する役割をする。 【0027】対数変換回路の非線形性と、第1と第2の
二重平衡型差動増幅回路の差動対を形成するトランジス
タのベース・エミッタ接合による非線形性は互いに逆に
なっているので、上側差動対の入力(A−NOT A)と、
下側差動対の入力(B−NOTB)の積が夫々の二重平衡
型差動増幅回路の出力として得られ、しかも対数変換を
解除される。両方の二重平衡型差動増幅回路の出力側は
並列接続されているから、その出力は加算され、第1の
回路10の出力(X−NOT X)は4Gsin (2θ) とな
る。そして、出力端子7には出力Xとして入力された正
弦波の2倍波である正弦波2G sin(2θ) 、出力端子6
には出力NOT Xとして入力された否定正弦波の2倍波で
ある否定正弦波−2G sin(2θ) が得られる。 【0028】第2の回路11には、入力端子3から入力
Bとして余弦波cos θ、入力端子4から入力NOT Bとし
て否定余弦波−cos θが加えられる。従って、第3の二
重平衡型差動増幅回路の上側差動対の入力として(B−
NOTA)、下側差動対の入力として(B−A)が加えら
れ、出力はG cos(2θ) となる。第4の二重平衡型差動
増幅回路の上側差動対の入力として(A−NOT B)、下
側差動対の入力として(NOT A−NOT B)が加えられる
から、G cos(2θ) の出力を得る。 【0029】よって、出力端子9と出力端子8間には、
第3と第4の二重平衡型差動増幅回路の加算された出力
が得られるから、第2の回路11の出力(Y−NOT Y)
は2G cos(2θ) となる。そして、出力端子9には出力
Yとして入力された余弦波の2倍波である余弦波Gcos
(2θ) 、出力端子6には出力NOT Yとして入力された否
定余弦波の2倍波である否定余弦波−G cos(2θ) の出
力が得られる。 【0030】第1の回路10の利得Gは、抵抗R10、
抵抗R11〜R14の値により調節される。従って、負
荷抵抗R2、R3、R4、R5を全て等しくしても、第
1の回路10と第2の回路11の利得Gを同じにでき
る。このことにより、乗算回路を複数段直列接続した場
合でも正弦波と余弦波の振幅の差が積み重なることはな
くなり、最終段の乗算回路の出力として振幅の差のない
正弦波と余弦波を得ることができる。また、第1の回路
と第2の回路は、夫々2つの二重平衡型差動増幅回路を
組み合わせてあり、4つの全ての入力が上側差動対の入
力として加えられる。そして、ダイオード接続されたト
ランジスタにより上側差動対の入力の直流レベルが下げ
られて、下側差動対の入力として加えられる。これは、
4つの入力で同じように行われるので、回路の整合性が
良くなる。 【0031】 【発明の効果】以上述べたように本発明の乗算回路は、
正弦波と否定正弦波の2倍波を得る第1の回路が対数変
換回路と2つの二重平衡型差動増幅回路、余弦波と否定
余弦波の2倍波を得る第2の回路が2つの二重平衡型差
増幅回路で構成されており、第1の回路から得られる正
弦波と否定正弦波の2倍波、第2の回路から得られる余
弦波と否定余弦波の振幅を負荷抵抗を調整することなく
同じにできる。このことにより、乗算回路を複数段直列
接続した場合でも次段の回路が入力電流の影響をうける
ことなく、正弦波と余弦波の振幅の差が積み重なること
はなくなり、最終段の乗算回路の出力として振幅の差の
ない正弦波と余弦波を得ることができる大きな利点があ
る。 【0032】また、第1の回路と第2の回路は、夫々2
つの二重平衡型差動増幅回路を組み合わせてあるので1
つの二重平衡型差動増幅回路から構成される従来の場合
に比較して乗算回路内部の整合性を改善できる利点があ
る。さらに正弦波と否定正弦波を得る第1の回路は、対
数変換回路を含むので2つの二重平衡型増幅回路の上側
入力の振幅範囲の制限が不必要であり、入力のダイナミ
ックレンジを広くできる利点がある。無論、第1の回路
の二重平衡型増幅回路の上側差動対のトランジスタのエ
ミッタには抵抗が接続されないから、乗算回路の効率は
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗算回路の実施例を示す回路図であ
る。 【図2】従来の乗算回路の回路図である。 【符号の説明】 10 第1の回路 11 第2の回路 6 出力端子 7 出力端子
る。 【図2】従来の乗算回路の回路図である。 【符号の説明】 10 第1の回路 11 第2の回路 6 出力端子 7 出力端子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G06G 7/163,7/16
G06G 7/22
H03F 3/45
H03G 3/10 - 3/18
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 正弦波、否定正弦波、余弦波、否定余弦
波を入力して、夫々の2倍波を得る乗算回路において、
正弦波及び否定正弦波の2倍波を得る第1の回路は対数
変換回路と、第1と第2の二重平衡型差動増幅回路から
なり、2つの該差動増幅回路の上側差動対の入力側、下
側差動対の入力側、出力側は互いに並列接続されてお
り、上側差動対の入力を該対数変換回路によって対数変
換された正弦波と否定正弦波、下側差動対の入力を余弦
波と否定余弦波とすることにより出力側から正弦波及び
否定正弦波の2倍波が得られ、余弦波及び否定余弦波の
2倍波を得る第2の回路は第3と第4の二重平衡型差動
増幅回路からなり、2つの該差動増幅回路の出力側は並
列接続されており、第3の差動増幅回路の上側差動対の
入力を余弦波と否定正弦波、下側差動対の入力を余弦波
と正弦波、第4の差動増幅回路の上側差動対の入力を正
弦波と否定余弦波、下側差動対の入力を否定正弦波と否
定余弦波とすることにより並列接続された第3と第4の
差動増幅回路の出力側から余弦波及び否定余弦波の2倍
波が得られることを特徴とする乗算回路。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5516393A JP3388604B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 乗算回路 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5516393A JP3388604B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 乗算回路 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JPH06243272A JPH06243272A (ja) | 1994-09-02 |
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ID=12991079
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-02-19 JP JP5516393A patent/JP3388604B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH06243272A (ja) | 1994-09-02 |
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