JP3428146B2 - マイクロプレート用アダプタ及びロータ - Google Patents

マイクロプレート用アダプタ及びロータ

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JP3428146B2
JP3428146B2 JP13587294A JP13587294A JP3428146B2 JP 3428146 B2 JP3428146 B2 JP 3428146B2 JP 13587294 A JP13587294 A JP 13587294A JP 13587294 A JP13587294 A JP 13587294A JP 3428146 B2 JP3428146 B2 JP 3428146B2
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正春 相沢
広 小野
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロプレートを用い
て遠心分離するバケット用アダプタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロプレートは箱形の容器であり、
その上面部には試料を注入するための多数の小さな凹状
穴が縦横整然と設けられている。その凹状穴に血液等の
体液を注入し反応試薬を滴下した後、遠心分離される。
このようなマイクロプレート遠心分離用ロータは、例え
ば実公昭57−934号公報に示されている。ここで、
従来における技術を図6〜図8を用いて説明する。図6
はロータの外観斜視図、図7は金属製アダプタの外観斜
視図、図8はアダプタに保持されたマイクロプレートを
示す縦断側面図である。図6〜図8において、ロータは
ロータボディ1、バケット2から構成されており、遠心
分離機の回転軸によって回転されるとバケット2がスイ
ングして、バケット2に保持されたマイクロプレート4
に遠心加速度を付加している。金属製アダプタ3はステ
ンレス鋼やアルミ板で加工されている。金属製アダプタ
3はバケット2にガタが無いように保持されていると共
にマイクロプレート4の外形部と底面部を取り囲むよう
に構成されている。なお、マイクロプレート4を2段に
重ねて使用することもある。このような状態で通常、回
転数は約2,000rpm,最大遠心加速度は700x
g程度で使用されているのが普通である。また、マイク
ロプレート4は、一般にポリスチレンを材料としてモー
ルド成形されており、使い捨てである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、マイクロプレー
トを利用して、人体の健康に関する諸症状の検査や組織
培養分野における様々な実験が盛んに行われるようにな
り、検査や実験の中間工程で必要となる遠心分離工程の
効率向上が求められている。遠心分離工程の効率向上
は、回転数の上昇による遠心加速度アップや一度に処理
できるマイクロプレート数の増加によって達成できる。
然るに、上記のように構成されたロータを遠心分離効果
を向上するために回転数を上昇させると、マイクロプレ
ート4の試料注入穴部5と箱形外形壁7との境界部6か
ら試料注入穴部分が陥没する形で破損し、遠心分離目的
を達成できない。この原因は、マイクロプレートに遠心
荷重が加わった際、試料注入穴部の裏底面とアダプタの
間に隙間があるため、試料注入穴部が撓み、結果的に試
料注入穴部5と箱形外形壁7の境界部6に大きな曲げモ
ーメントが加わり、境界部6が破損するものである。当
社の試験によれば、市販品のマイクロプレートを試験し
たところ、約1,000×g で、前記のような破損が発
生した。マイクロプレート4の材質は、一般にポリスチ
レンが多く用いられており、ポリスチレンの特性である
強度的に脆いということも前記破損の一因ある。遠心分
離機用ロータは、高い遠心加速度を発生させるので、バ
ケットに保持されるアダプタを含む被分離物は軽量であ
るほど、遠心荷重を小さくでき、ロータボデイ、バケッ
トの負担が軽くなり設計上有利になる。また、バケット
は回転軸に対して対称に設置されており、対向するバケ
ットの質量バランス及びその重心位置バランスに配慮す
る必要がある。もし、マイクロプレートの位置がずれて
保持されて回転された場合は、ロータが大きく振動して
回転し、遠心機を破損させることが有り遠心分離目的を
達成できなくなる。更にマイクロプレートを多段重ねて
使用できれば、遠心分離処理の向上が図れる。
【0004】本発明の目的は、上記した欠点を改良し、
現状のマイクロプレートを高遠心加速度下で使用できる
ようにして、遠心分離効率を向上することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、マイクロプ
レートの試料注入穴部の裏底面に接してマイクロプレー
トの遠心荷重を負担する座面を有し、マイクロプレート
の箱形外形壁の底面部を浮かせるように座面部の周囲を
薄くするようにアダプタを構成することにより達成され
る。また、請求項2のようにアダプタの軽量化を図るた
めアダプタのマイクロプレートを支持する座面部の減肉
を減らす。更に、請求項3のようにマイクロプレートの
位置決めとし、マイクロプレートの外形または底部内面
の形状に対してアダプタに設けた溝や突起で位置決めす
る。更に、請求項4〜請求項7は前記手段を含みマイク
ロプレートを多段重ねて使用できるようにしたものであ
り、請求項4及び請求項5はマイクロプレートの上部外
形に嵌合する形状をアダプタの底面に設けており、請求
項6及び請求項7はアダプタ自体に位置決め構造を設け
ることによって達成される。
【作用】上記のように構成されたアダプタは、マイクロ
プレートの試料注入穴部の裏底面とアダプタの間の隙間
を無くすように座面を設けたため、試料注入穴部が撓む
ことがなく、試料注入穴部と箱形外形壁の境界部6に大
きな曲げモーメントが加わらないため、境界部6が破損
することを防止できる。なお、マイクロプレートの箱形
外形壁の底面部をアダプタから浮かせる様にしたことに
よって、前記の境界部6に曲げモーメントが加わるが、
箱形外形壁の質量は試料注入穴部に比して小さく、境界
部6からの距離も非常に小さいので、曲げモーメントが
小さく問題にならない。また、アダプタのマイクロプレ
ートの遠心荷重を負担する座面部に質量軽減のための穴
または座繰り部を設けたことは、アダプタに加わる遠心
荷重を小さくするように作用する。また、マイクロプレ
ートの外形または底部内面の形状に対応してアダプタに
突起、溝を設けてマイクロプレートの位置決めをするこ
とは、前記ロータのアンバランス運転を防止するように
動作する。更にアダプタの底面部にマイクロプレートの
上部形状に嵌合する凹部を設けたことは、マイクロプレ
ートを位置決めするように動作し、多段に重ねて遠心分
離する際に有効である。同様に、アダプタにマイクロプ
レートの上端面位置より僅かに高い高さの垂直壁を設
け、底面部をマイクロプレートの上面部に接するように
して、2段重ねできるようにし、前記側壁と底面との間
に位置決め手段を設けたことによっても同様に作用す
る。
【0006】
【実施例】図1は本発明になるアダプタを示す外観斜視
図、図2はアダプタとマイクロプレートを組み合わせた
縦断側面図ある。図において、アダプタ8は座面9、段
差部10、減肉部11、端面部12、底面部13から構
成されており、座面9はマイクロプレート4の試料注入
穴の裏底面4aに接触しマイクロプレートに加わる遠心
荷重を支持しており、段差部10はマイクロプレートの
箱形外形部の底面4bと僅かに隙間があくように構成さ
れており、前記の試料注入穴の裏底面4aと座面9の接
触を可能にしている。減肉部11は、アダプタの質量を
軽減するためのもので、減肉方法は、マイクロプレート
の曲げモーメントによる破損を起こさないように配慮し
ながら、有る程度自由である。端面部12は、当然のこ
とながらロータ用バケットにガタなく嵌合できるように
構成される。上記のように構成されたアダプタを使用し
て、市販のマイクロプレートを回転試験したところ、
2,000×gまで問題無く回転することができ、従来
のアダプタに比較して2倍の遠心加速度に耐えられるこ
とを確認できた。
【0007】図3は本発明になるアダプタ8とマイクロ
プレート4を組み合わせた他の実施例を示す縦断側面図
ある。図において、アダプタ8は、マイクロプレート4
の外形部を取り囲むように外壁14を有しており、アダ
プタ8に対するマイクロプレート4の位置を決めるよう
になっている。この外壁14は、図示されていない直角
方向も同様な構造であることが望ましい。
【0008】図4は本発明になるアダプタとマイクロプ
レートを2段重ねした状態を示す縦断側面図ある。図に
おいて、アダプタ8の底部13に、マイクロプレートの
上部外形部を取り囲むような形状の凹部15を有してお
り、2段重ねした時のアダプタ8とマイクロプレート4
の位置を決めるようになっている。この凹部15は図示
されていない直角方向も同様な構造であることが望まし
い。
【0009】図5は本発明になるアダプタとマイクロプ
レートを2段重ねした他の実施例を示す縦断側面図あ
る。図において、アダプタ8の外形部に側壁16を設
け、側壁16は、マイクロプレート4の上端部より僅か
に高く構成し、底面部13をマイクロプレートの上面部
に接するようにして2段重ねできるようにし、前記側壁
16と底面部13との間に位置決め段差部17を設けた
ことによって、前記と同様に、2段重ねしたときのアダ
プタ8とマイクロプレート4の位置を決めるように成っ
ている。この側壁16と位置決め段差部17は、図示さ
れていない直角方向も同様な構造であることが望まし
い。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、アダプタにマイクロプ
レートの試料注入穴部の裏底面とアダプタの間の隙間を
なくすように座面を設けたので、マイクロプレートの試
料注入穴部と箱形外形壁の境界部6が破損することを防
止できる。
【0011】また、アダプタのマイクロプレートの遠心
荷重を負担する座面部に、質量軽減のための穴または座
繰り部を設けたので、アダプタに加わる遠心荷重を小さ
くすることができる。更に、マイクロプレートの外形ま
たは底部内面の形状に対応してアダプタに突起、溝を設
けてマイクロプレートの位置決めできるようにしたの
で、ロータのアンバランス運転を防止できる。更にアダ
プタの底面部にマイクロプレートの上部形状に嵌合する
凹部を設けたので、多段に重ねて遠心分離する際に、マ
イクロプレートを位置決めできる。同様に、アダプタに
マイクロプレートの上端面位置より僅かに高い高さの垂
直壁を設け、底面部をマイクロプレートの上面部に接す
るようにして2段重ねできるようにし、前記側壁と底面
との間に位置決め手段を設けたので同様の効果を得るこ
とができる。なお、前記のアダプタの製作方法として
は、材料の軽量性、製作コストの点からプラスチックの
モールド成形が最適と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になるアダプタを示す外観斜視図であ
る。
【図2】 アダプタとマイクロプレートを組み合わせた
状態を示す縦断側面図ある。
【図3】 図3は本発明になるアダプタ8とマイクロプ
レート4を組み合わせた他の実施例を示す縦断側面図あ
る。
【図4】 本発明になるアダプタとマイクロプレートを
2段重ねした状態を示す縦断側面図ある。
【図5】 本発明になるアダプタとマイクロプレートを
2段重ねした他の実施例を示す縦断側面図ある。
【図6】 従来のロータを示す外観斜視図である。
【図7】 金属製アダプタを示す外観斜視図である。
【図8】 アダプタに保持されたマイクロプレートを示
す縦断側面図である。
【符号の説明】
1はロータボディ、2はバケット、3は金属製アダプ
タ、4マイクロプレート5は試料注入穴、4aは裏底
面、4bは底面、6は境界部、7は箱形外形壁、8はア
ダプタ、9は座面、10は段差部、11は減肉部、12
は端面部、13は底面部、14は外壁、15は凹部、1
6は側壁、17は位置決め段差部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭56−10946(JP,U) 実開 昭56−10947(JP,U) 実開 昭61−11964(JP,U) 実開 平3−128438(JP,U) 実開 昭55−84157(JP,U) 実公 昭57−934(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B04B 5/02 G01N 35/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱形で且つその上面に試料を注入するた
    めの試料注入穴が多数設けられており、更に前記上面か
    ら下方に延在し前記箱形の外周を形成する箱形外形壁の
    底面から前記上面までの距離と、前記試料注入穴の裏底
    面から前記上面までの距離とが異なるマイクロプレート
    を支持するマイクロプレート用アダプタにおいて、前記
    マイクロプレートの前記裏底面に接する座面と前記底
    との間に隙間を有するように構成された段差部と
    有することを特徴とするマイクロプレート用アダプタ。
  2. 【請求項2】 記裏底面に接してマイクロプレートの
    遠心荷重を負担する前記座面に、穴または座繰り部を設
    けたことを特徴とする請求項1記載のマイクロプレート
    用アダプタ。
  3. 【請求項3】 前記マイクロプレートの外形または底部
    内面の形状を利用して前記マイクロプレートの位置決め
    を行う突起、溝を設けたことを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載のマイクロプレート用アダプタ。
  4. 【請求項4】 前記マイクロプレートアダプタの底面部
    に前記マイクロプレートの上部形状に嵌合する凹部を設
    けたことを特徴とする請求項1記載のマイクロプレート
    用アダプタ。
  5. 【請求項5】 前記座面に、穴または座繰り部を設けた
    ことを特徴とする請求項4記載のマイクロプレート用ア
    ダプタ。
  6. 【請求項6】 前記座面の周囲を薄くし、その外側に前
    記マイクロプレートの上面位置より僅かに高い壁を設
    け、前記マイクロプレートアダプタの底面部には前記マ
    イクロプレートの上面部に接するようにして、多段重ね
    できるようにし、前記側壁と前記マイクロプレートアダ
    プタの底面との間に位置決め手段を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のマイクロプレート用アダプタ。
  7. 【請求項7】 前記座面に、穴または座繰り部を設けた
    ことを特徴とする請求項6記載のマイクロプレート用ア
    ダプタ。
  8. 【請求項8】 箱形で且つその上面に試料を注入するた
    めの試料注入穴が多数設けられており、更に前記上面か
    ら下方に延在し前記箱形の外周を形成する箱形外形壁の
    底面部から前記上面までの距離と、前記試料注入穴の裏
    底面から前記上面までの距離とが異なるマイクロプレー
    トと、該マイクロプレートを支持するアダプタとを備え
    たロータにおいて、前記マイクロプレートの前記裏底面
    に接する座面を前記アダプタに設け、且つ前記底面との
    間に隙間を有するように構成された段差部を前記アダプ
    タに設けることを特徴とするロータ。
  9. 【請求項9】 記裏底面に接してマイクロプレートの
    遠心荷重を負担する前記座面部に、穴または座繰り部を
    設けたことを特徴とする請求項8記載のロータ。
  10. 【請求項10】 前記マイクロプレートの外形または底
    部内面の形状を利用して前記マイクロプレートの位置決
    めを行う突起、溝を設けたことを特徴とする請求項8又
    は請求項9記載のロータ。
  11. 【請求項11】 前記マイクロプレートアダプタの底面
    部に前記マイクロプレートの上部形状に嵌合する凹部を
    設けたことを特徴とする請求項8記載のロータ。
  12. 【請求項12】 前記座面に、穴または座繰り部を設け
    たことを特徴とする請求項11記載のロータ。
  13. 【請求項13】 前記座面の周囲を薄くし、その外側に
    前記マイクロプレートの上面位置より僅かに高い壁を
    設け、前記マイクロプレートアダプタの底面部には前記
    マイクロプレートの上面部に接するようにして、多段重
    ねできるようにし、前記側壁と前記マイクロプレートア
    ダプタの底面との間に位置決め手段を設けたことを特
    徴とする請求項8記載のロータ。
  14. 【請求項14】 前記座面に、穴または座繰り部を設け
    たことを特徴とする請求項13記載のロータ。
  15. 【請求項15】 前記ロータは、前記マイクロプレート
    及び前記アダプタを収容するバケットを有する構成であ
    ることを特徴とする請求項8記載のロータ。
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