JP3428247B2 - フィルタ−付き熱交換器 - Google Patents

フィルタ−付き熱交換器

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JP3428247B2
JP3428247B2 JP24557795A JP24557795A JP3428247B2 JP 3428247 B2 JP3428247 B2 JP 3428247B2 JP 24557795 A JP24557795 A JP 24557795A JP 24557795 A JP24557795 A JP 24557795A JP 3428247 B2 JP3428247 B2 JP 3428247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は体外血液循環回路に設置
され、血液或いは心筋保護液等の熱交換用流体を加温或
いは冷却する熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】心臓手術を行う場合には、その間、心臓
や肺の機能の代替手段として、血液回路を使用した体外
循環を行う必要がある。この血液回路には、血液に酸素
を富化するための人工肺、血液を送血するための血液ポ
ンプ、回路内の血液量を調整(一定の血液量の確保)す
るための貯血槽、異物や血液凝集塊を除去するためのフ
ィルタ−、熱交換用流体を冷却或いは加温するための熱
交換器等が組み込まれる。冠動脈(冠血管)へ心筋保護
液等を注入するための回路において、熱交換器は血液や
晶質液等の熱交換用流体を冷却し、冷却された熱交換用
流体が冠動脈に注入される。それにより患者の心臓組織
が冷却され、患者の心臓の代謝機能が抑制される。ま
た、手術が終了したら、生体温度に復温した熱交換用流
体を注入することにより、心臓の代謝機能を元の状態に
戻すことができる。従来、熱交換器の形状として様々な
ものが考案されており、熱交換器と気泡除去のためのフ
ィルタ−が分離したものや、熱交換部とフィルタ−を備
えた気泡除去部(バブルトラップ)とを併設したものが
ある。熱交換器で熱交換を行い、発生した(或いは混入
した)気泡をフィルタ−で除去するためである。例とし
て、円筒状のハウジングの中に両端がシ−ル材によって
固定された金属製の蛇腹管を使用した熱交換器がある。
上記の熱交換器は、ハウジング内の蛇腹管の外部に熱交
換用流体を流通させ、蛇腹管内に熱交換用媒体を流通さ
せることによって、該管を介して熱交換用媒体と熱交換
用流体との熱交換を行う。気泡除去のためには、通常オ
−プニングサイズ110〜180μmのフィルタ−が設
けられ、熱交換部で発生した気泡、或いは回路内に混入
した気泡を除去する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、心臓手
術等の際における熱交換用流体(心筋保護液や血液等)
の冷却目的のため、血液回路に熱交換器を設けることは
公知である。しかし、従来の熱交換器、或いは熱交換器
を組み込んだ血液回路(または熱交換用流体回路)には
以下に述べるような種々の欠点があった。
【0004】まず第1に熱交換器自体、或いは熱交換器
を含む回路の寸法・形状がコンパクトでなく、特に熱交
換器と気泡除去用フィルタ−(或いは気泡除去部)とを
併せた熱交換用流体のプライミングボリュ−ムが大きい
という問題があった。このプライミングボリュ−ムは注
液終了時や注液休止時のデッドボリュ−ム(使用されな
い液量)ともなり、その場合にこの量の熱交換用流体が
無駄になる。また流体の種類を変更する際に、前流体の
残量が多いと、新たな流体の置換により多くの時間がか
かる。これらの理由で、前記プライミングボリュ−ムは
熱交換器の熱交換効果を満足させる範囲で少ない方が望
ましい。
【0005】第2に、従来の熱交換器の気泡除去用に設
けられているフィルタ−は既述したように孔径が大きい
ため、微小気泡や微粒子等の異物は除去できなかった。
心臓組織への影響を考慮すると、冠動脈へ送液(送血)
される流体の瀘過は非常に重要であるため、現行のもの
は臨床で必ずしも満足されるものではなかった。かとい
って、熱交換器に血液を流すことも少なくないので、血
液によって目づまりするような小さい孔径のフィルタ−
を装着することもできなかった。
【0006】第3に血液凝集塊の問題があった。熱交換
器によって熱交換用流体が加温される際には気泡が発生
し易くなるが、特に熱交換用流体が血液の場合には問題
であった。というのは、血液中に気泡や微粒子・微小な
異物が存在すると血液凝集塊が形成され易くなるからで
ある。特に熱交換器とフィルタ−が分離して組み込まれ
ていると、熱交換器で発生した気泡(或いは混入した微
小な異物)がフィルタ−の装着部位まで取り除かれない
で血中に存在するため、血液凝集塊が形成され易くなる
という問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは筒状の第1
ハウジングと、下端部に設けた熱交換媒体流出口と上端
部に設けた熱交換媒体流入口と、該媒体流出口と該媒体
流入口との間の位置に設けられた下部の熱交換用流体流
入口と上部の熱交換用流体の連通口とを有する熱交換部
と、該熱交換部の連通口において、前記熱交換部に結合
した瀘過部とから構成されており、該熱交換部内は両端
を第1ハウジングの両端部に固定された多数の熱交換用
細管が配設され、また前記細管両端を被覆したシ−ル材
によって熱交換用流体室と媒体室とに液密に隔絶されて
おり、流れの順に該流体室は熱交換用流体流入口、第1
ハウジングの内腔の前記熱交換用細管外の領域、連通口
に連通しており、該媒体室は前記媒体流入口、前記熱交
換用細管内、前記媒体流出口に連通しており、前記瀘過
部は筒状の第2ハウジングと、下端部に設けられた熱交
換用流体流出口と、前記連通口と前記熱交換用流体流出
口の間に装着されたオ−プニングサイズ20〜60μm
のフィルタ−とを有しており、第2ハウジングの内腔と
熱交換用流体流出口は前記熱交換用流体室に連通してい
ることを特徴とする熱交換器によって、上記課題を解決
した。
【0008】
【作用】熱交換器とフィルタ−を一体化することによっ
て、寸法・形状がコンパクトになり、熱交換用流体のプ
ライミングボリュ−ムが減少する。また、フィルタ−に
適当なオ−プニングサイズを有するものを採用すること
によって、小さな気泡や微小な異物が除去され、血液を
流しても目づまりすることなく瀘過される。また、熱交
換器で発生し易い気泡も熱交換器に隣接したフィルタ−
によって直ぐに除去されるため、血液凝集塊が生じにく
い。
【0009】
【実施例】本発明の一つの実施例を図面によって更に詳
細に説明する。図1に示す本発明のフィルタ−付き熱交
換器1は、流体の温度を上昇させたり下降させたりする
ための熱交換部Bと、気泡や微小な異物等を除去するた
めの瀘過部Cとを有する。熱交換部Bと瀘過部Cとは連
通口4を介して連通している。熱交換部Bは筒状の第1
ハウジング2と、その上端部に設けられた熱交換用媒体
流入口5と、その下端部に設けられた熱交換用媒体流出
口6と、また熱交換用媒体流出口6のやや上方に設けら
れた熱交換用流体流入口7と、熱交換用媒体流入口5の
やや下方に設けられた連通口4とから構成されている。
図2に示されるように、熱交換のため、熱交換部Bには
第1ハウジング2の軸方向に多数の熱交換用細管8が配
設され、その細管8はその両端を開口したままの状態で
第1ハウジング2の両端部に固定されている。細管8の
形状は特に限定されないが、簡便なため直管等が選択さ
れる。熱交換用細管の材料としては熱伝導率熱の高いも
の、例えばステンレス鋼、アルミニウム、銅、チタン等
が好ましく、熱交換効率の点から細管8の寸法は外形が
0.8〜1.8mm、有効長(流体が細管8に直接接触
可能な長さ)は50〜200mmの範囲にあるのが好ま
しい。熱交換用細管8の両端はシ−ル材9で被覆され、
このシ−ル材9によって、熱交換部Bは熱交換用流体室
と媒体室とに液密に隔絶されている。流れの順に該流体
室は熱交換用流体流入口7、第1ハウジング2の内腔の
前記熱交換用細管外の領域、連通口4に連通しており、
該媒体室は前記媒体流入口5、前記熱交換用細管8、前
記媒体流出口6に連通している。瀘過部Cは筒状の第2
ハウジング3と、その下端部に設けられた熱交換用流体
流出口10と、気泡や微小な異物を除去できるように連
通口4と熱交換用流体流出口10との間に装着されたフ
ィルタ−11とから構成されている。フィルタ−11の
オ−プニングサイズは20〜60μmが好ましく、これ
より大きいとコアリング等の流体の貯留容器の微小異物
や小さな気泡が除去できず、小さいと流体に血液等を用
いた際に直ぐに閉塞してしまう。連通口4と熱交換用流
体流出口10とは前記の熱交換用流体室と連通してお
り、熱交換された流体が瀘過部Cを通過できるようにな
っている。フィルタ−11は有効透過膜面積を向上させ
るようにプリ−ツ折りの状態で装着されている。瀘過部
Cの上端部(少なくとも連通口4より上部の)に気泡除
去のための脱気口12が設けられている。脱気口12は
疎水性材料からなる膜が通気孔に装着されたもので、流
体を通過させずに気体のみ通過させることができる。脱
気口12は必要に応じて連通口4とフィルタ−11の
間、フィルタ−11と熱交換用流体流出口10の間のい
ずれか、或いは両方に設けられてもよい。また、瀘過部
Cには、その上端部に流体注入圧測定用の圧モニタ−ラ
イン接続口13や、その下端部に温度センサ−挿入口1
4を設けて、血圧やその他の流体の圧力を測定したり、
流体の温度を経時的に測定することもできる。以上、記
載した本発明の熱交換器1により、熱交換部Bと瀘過部
Cとを併せたプライミングボリュ−ム、即ち熱交換用流
体流入口7から熱交換用流体流出口10まで流体を注入
したときの容量は30〜50mlとなり、熱交換部Bと
瀘過部Cを別々に設けた場合に比べて大幅に削減され
た。(同等の熱交換効率を有するものであれば、プライ
ミングボリュ−ムは70〜100mlになる)次にフィ
ルタ−付き熱交換器1の中を熱交換用流体や熱交換媒体
がどのように流通して熱交換され、気泡や異物が除去さ
れるかを流通する順に説明する。まず、水等の熱交換用
媒体が熱交換用媒体流入口5から入り、熱交換用細管8
の中を通って熱交換用媒体流出口6から出ていく。熱交
換用流体流入口7から入った流体は第1ハウジング2の
内壁とその両端部のシ−ル材9で囲まれた熱交換用流体
室を通過し、細管8を介して熱交換用媒体と熱交換を行
う。その際、特に復温する(手術後、下降せしめた体温
を上昇させる)ときに、流体中に気泡が発生することが
少なくない。大きな気泡はフィルタ−を通さなくとも、
脱気弁から自然に排出されるが、小さな気泡は細管8や
ハウジングの隅に保持されたり、生体中に送入される可
能性がある。この小さな気泡や微小な異物は瀘過部Cに
設けられたフィルタ−11によって瀘過され、瀘過され
た流体は第2ハウジング3の下端部に設けられた熱交換
用流体流出口10から流出する。フィルタ−11にトラ
ップされた小さな気泡は集合して大きな気泡になって脱
気口から排出される。
【0010】
【発明の効果】第1に、フィルタ−と熱交換器を一体化
したことによって、上記の体外循環回路全体の寸法・形
状をコンパクトなものにすることが可能となり、簡略化
することができる。また、前記回路が簡略化されたた
め、熱交換用流体のプライミングボリュ−ムを減少する
ことでき、熱交換効率の良好で且つデッドボリュ−ムの
少ない熱交換器が実現できる。
【0011】第2に適当なオ−プニングサイズを有する
フィルタ−を使用しているため、微小な気泡や異物の除
去が可能となり、また熱交換用流体として晶質液或いは
血液のいずれをも循環することが可能である。また、処
置の途中から晶質液から血液へ、或いはその逆に血液か
ら晶質液へという具合に熱交換用流体を変えて注入する
ことも可能で、臨床での必要性に応じて対応することが
できる。
【0012】第3に熱交換器の直後にフィルタ−が組み
込まれているため、熱交換器で発生した気泡もこのフィ
ルタ−によって直ぐに除去され、血液凝集塊が生じにく
くなる。またフィルタ−部以前の部位で、何らかの理由
で生じた血液凝集塊や混入した微粒子等の異物もフィル
タ−によって目づまりすることなく瀘過することができ
る。
【0013】更に必要に応じて、以下のような構成とす
ることによってそれぞれ記載するような効果を得ること
が可能となる。フィルタ−部上部に疎水性膜を有する脱
気口を装着することによって、万が一気泡が混入した場
合でも簡単に気泡を除去することができる。また、圧モ
ニタ−ライン接続口や温度センサ−挿入口を瀘過部に設
けることによってより一層体外循環回路を簡略化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構造を示す正面斜視図である。
【図2】図1において、A−A線を含み且つ熱交換用細
管の方向に垂直な面で切断した断面図である。
【符号の説明】
1.フィルタ−付き熱交換器 2.第1ハウジング 3.第2ハウジング 4.連通口 5.熱交換媒体流入口 6.熱交換媒体流出口 7.熱交換用流体流入口 8.熱交換用細管 9.シ−ル材 10.熱交換用流体流出口 11.フィルタ− 12.脱気口 13.圧モニタ−ライン接続口 14.温度センサ−挿入口 B.熱交換部 C.瀘過部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−95056(JP,A) 特開 昭54−164399(JP,A) 特開 昭57−134165(JP,A) 特開 平6−327765(JP,A) 特開 平2−102661(JP,A) 特開 平2−128769(JP,A) 実開 平3−16944(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/36 515

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の第1ハウジングと、下端部に設け
    た熱交換媒体流出口と上端部に設けた熱交換媒体流入口
    と、該媒体流出口と該媒体流入口との間の位置に設けら
    れた下部の熱交換用流体流入口と上部の熱交換用流体の
    連通口とを有する熱交換部と、該熱交換部の連通口にお
    いて、前記熱交換部に結合した瀘過部とから構成されて
    おり、該熱交換部内は両端を第1ハウジングの両端部に
    固定された多数の熱交換用細管が配設され、また前記細
    管両端を被覆したシ−ル材によって熱交換用流体室と媒
    体室とに液密に隔絶されており、流れの順に該流体室は
    熱交換用流体流入口、第1ハウジングの内腔の前記熱交
    換用細管外の領域、連通口に連通しており、該媒体室は
    前記媒体流入口、前記熱交換用細管内、前記媒体流出口
    に連通しており、前記瀘過部は筒状の第2ハウジング
    と、下端部に設けられた熱交換用流体流出口と、前記連
    通口と前記熱交換用流体流出口の間で、前記連通口に隣
    接するように装着されたオ−プニングサイズ20〜60
    μmのフィルタ−とを有しており、第2ハウジングの内
    腔と熱交換用流体流出口は前記熱交換用流体室に連通し
    ていることを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記連通口より上の瀘過部上部に、疎水
    性膜を有する脱気口を装着した請求項1に記載の熱交換
    器。
  3. 【請求項3】 前記瀘過部上部に流体注入圧測定用の圧
    モニタ−ライン接続口と、前記瀘過部下方に温度測定用
    のセンサ挿入口とを設けた請求項1または2のいずれか
    の項に記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記熱交換用流体流入口から前記熱交換
    用流体流出口まで流体を注入したときのプライミングボ
    リュ−ムが30〜50mlである請求項1〜3のいずれ
    かの項に記載の熱交換器。
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