JP3434023B2 - 道床タンピング装置 - Google Patents

道床タンピング装置

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JP3434023B2
JP3434023B2 JP13545294A JP13545294A JP3434023B2 JP 3434023 B2 JP3434023 B2 JP 3434023B2 JP 13545294 A JP13545294 A JP 13545294A JP 13545294 A JP13545294 A JP 13545294A JP 3434023 B2 JP3434023 B2 JP 3434023B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軌道に敷設されたバラ
ストをつき固めるための道床タンピング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、軌道の枕木を支持するために
道床にはバラストが敷設されているが、このバラストを
枕木の下に押し込んでつき固めるための装置として、道
床タンピング装置が使用されている。このタンピング装
置の基本的な構造は、振動モータによって振動する前後
一対のビータと、前後のビータを開閉させ、昇降させる
ためのシリンダなどの開閉及び昇降手段を備えたもので
ある。このタンピング装置によってバラストをつき固め
るには、まず、装置の下部に設けられた一対のビータを
枕木の前後から挟むようにしてバラスト内に挿入し、振
動モータを利用してこのビータを振動させる。次に、開
閉手段により前後のビータを枕木を挟んで開閉させ、ビ
ータ先端を枕木の下方に押し込むようにして、バラスト
を枕木の下側に押し込んでつき固める。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような道床タン
ピング装置としては各種のものが提案されているが、従
来の装置は、装置の架台に設けた油圧シリンダの駆動力
によりビータをバラスト内に挿入するものであるため、
ビータ挿入時のバラストからの反力が油圧シリンダ、タ
ンピングツール部の支持部、装置の架台などに伝わり、
これら各部に高い強度が要求され、装置の大型化の原因
になっていた。
【0004】また、従来の装置は、バラスト内に挿入し
たビータを開閉させてバラストを枕木の下方に押し込む
に当たっても専用の油圧シリンダを使用していたが、こ
の場合のバラストの反力もタンピングツール部の支持部
や装置の架台で受けていたため、この理由からも装置の
小型軽量化が困難であった。さらに、従来のようにビー
タのバラスト内への挿入と枕木下方への押し込みとを油
圧シリンダで行うためには、挿入用と開閉用の2つの油
圧シリンダが必要であって、装置の構成を複雑化してい
た。
【0005】また、従来の装置では、タンピングツール
部と装置の架台との間に設ける防振手段の機能が低く、
振動モータによるタンピングツール部の振動が装置の架
台に伝達され、装置の耐久性を損なったり、作業環境を
悪化させる原因になっていた。特に、ビータをバラスト
内に挿入した場合に、バラストからの反力を受けてタン
ピングツール部は前後左右何れの方向にも振動するた
め、このような複雑な方向に発生する振動を効果的に緩
和する手段の開発が望まれていた。
【0006】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その第1の目的
は、ビータのバラスト内への挿入動作と枕木側への開閉
動作とを1つの昇降用シリンダによって行うことによっ
て、タンピングツール部の支持部や装置の架台に加わる
バラストからの反力を軽減するとともに、装置の小型軽
量化、装置の構成の単純化を可能とした道床タンピング
装置を提供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、スライダとリン
ク、このリンクとタンピングツール部の支持部材との連
結部分の振動を効果的に緩和できる道床タンピング装置
を提供することにある。
【0008】本発明の第3の目的は、バラストに対する
ビータの角度を適切に保つことができる道床タンピング
装置を提供することにある。
【0009】本発明の第4の目的は、ビータの支持部材
に伝わる直行する二方向からの振動を緩和することがで
きる道床タンピング装置を提供することにある。
【0010】本発明の第5の目的は、ある一方向の大き
な振動を緩和でき、さらにそれ以外の方向の通常の振動
を緩和することができる道床タンピング装置を提供する
ことにある。
【0011】本発明の第6の目的は、あらゆる方向の振
動を効果的に緩和できる道床タンピング装置を提供する
ことにある。
【0012】本発明の第7の目的は、平地における軌道
であっても、さらに傾斜地における軌道であってもバラ
ストに対するビータの角度を適切に保つことができる道
床タンピング装置を提供することにある。
【0013】本発明の第8の目的は、タンピング位置を
合わせるために、軌道上の装置を移動させ停止させた時
に、移動時の振動によりタンピングツール部が揺れるこ
とを防止できる道床タンピング装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、振動モータおよびこの振動モ
ータによって振動するビータを有するタンピングツール
部と、このタンピングツール部を設けた架台と、前記架
台に上下方向に設けられたガイド部材と、このガイド部
材に昇降可能に支持されたスライダと、装置の架台と前
記スライダの間に設けられ、このスライダを前記ガイド
部材に沿って昇降させる昇降用シリンダとを備えた道床
タンピング装置において、前記スライダに対して設けら
れた支軸を中心として、先端が上下方向に回動するリン
クと、このリンクの先端に支軸を介して回動自在に支持
されたタンピングツール部の支持部材と、この支持部材
と前記タンピングツール部とを防振部材を介して連結す
る連結手段とを備え、前記スライダおよびこれに連結さ
れたタンピングツール部は、前記昇降用シリンダは開放
状態となることで、自重によって下降することを特徴と
する。
【0015】請求項2の発明は、スライダとリンク、こ
のリンクとタンピングツール部の支持部材とを連結する
支軸部に、防振部材を配設したことを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、スライダと支持部材に
対する前記リンクの回動角度を規制するストッパを設け
たことを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、タンピングツール部と
その支持部材との間に設ける連結手段を、直交方向に配
置された第一と第二の連結軸と、各連結軸とタンピング
ツール部またはその支持部材の間にそれぞれ設けられた
防振部材から構成したことを特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、第一と第二の連結軸に
設ける防振部材のいずれか一方を連結軸の軸方向に沿っ
た振動を緩和するブロック状防振部材とし、他方の連結
軸に設ける防振部材を連結軸を周囲から包む筒形防振部
材としたことを特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、第一と第二の連結軸に
設ける両方の防振部材を、それぞれの連結軸を周囲から
包む筒形防振部材としたことを特徴とする。
【0020】請求項7の発明は、前記スライダと前記タ
ンピングツール部または前記支持部材との間に、前記タ
ンピングツール部を架台側に付勢する付勢手段を設けた
ことを特徴とする。
【0021】請求項8の発明は、前記スライダと前記タ
ンピングツール部との間の互いに対向する位置に、弾性
のある緩衝部材および表面が滑らかに加工された平滑部
材を設けたことを特徴とする。
【0022】
【作用】上記のような構成を有する請求項1の発明にお
いては、スライダによって支持されたタンピングツール
部全体をガイドの上方に引き上げた状態で昇降用シリン
ダをフリー状態とする。すると、タンピングツール部全
体がスライダと共にその自重でガイドに沿って落下し、
その勢いとビータの振動でビータがバラスト内に挿入さ
れる。このようにタンピング装置を構成するビータ、振
動モータ、リンクなどの自重によりビータをバラスト内
に挿入するようにしたので、ビータをバラスト内に挿入
するための昇降用シリンダなどの駆動手段が小型化され
る。また、ビータの挿入時にバラストから加わる反力を
受けるための機構が不要となり、タンピングツール部の
支持部が小型軽量化できる。
【0023】また、前記のようにしてバラスト内にビー
タを挿入した後、ビータによってバラストを枕木下方に
押し込むには、ビータの根元部分とバラストの接触箇所
を支点とし、昇降用シリンダを駆動してリンクを回動さ
せタンピングツール部を梃子のようにこじりながら動か
すことにより、ビータ先端を枕木の下方に移動させる。
この時、バラストを押し込む反力は、支点となるバラス
ト自体で受けるので、タンピングツール部の支持部に反
力が伝わることがなくなり、支持部の小型軽量化ができ
る。
【0024】さらに、タンピングツール部とその支持部
とを、防振部材を有する連結手段によって連結している
ので、この防振部材によりタンピングツール部側から支
持部材や装置の架台に伝達する振動が緩和される。
【0025】請求項2の発明では、ビータをバラスト内
に挿入したときにビータの先端がバラストに当たって
も、リンクや支持部材の支軸部が防振構造になっている
ため、ビータ先端がバラストから容易に外れてバラスト
間に挿入される。その結果、大きな反力を受けることな
くバラスト内にビータを容易に挿入できる。
【0026】請求項3の発明では、リンクの回動範囲が
ストッパによって制限されるので、ビータをバラスト内
に挿入する際に、バラストに対するビータの角度を適切
に保つことが可能となり、ビータの挿入作業が円滑かつ
有効に行われる。
【0027】請求項4の発明では、タンピングツール部
とその支持部材との間に設ける防振手段として、直交方
向に配置された第一と第二の連結軸のそれぞれに防振部
材を設けたので、ビータの支持部材に伝わるいずれの方
向からの振動も緩和することが可能となる。特に、ゴム
などの防振部材は、その形状によりバネ定数に方向性が
あることから、直交するねじれの方向に2つの防振部材
を配置することにより、合成ばね定数が小さくなり、防
振効果が向上する。
【0028】請求項5の発明では、ブロック状防振部材
はその軸方向に沿った大きな振動を吸収することがで
き、筒形防振部材はその支軸を中心として放射状に広が
る全方向の振動を吸収することができる。従って、一方
の連結軸に設けたブロック状防振部材によってその軸方
向に沿った大きな振動を緩和し、他方の連結軸に設けた
筒形防振部材によってブロック状防振部材が緩和する以
外の方向の振動を緩和することができる。
【0029】請求項6の発明では、直交する方向に配置
された2つの筒形防振部材により、すべての方向の振動
を効果的に吸収できる。
【0030】請求項7記載の発明では、スライダとタン
ピングツール部との間に設けられた付勢手段によりタン
ピングツール部が架台側に付勢されているので、傾斜面
のバラストをタンピングする際には、タンピングツール
部が架台とともに傾斜面に対してほぼ直行する方向に向
く。したがって、ビータによる枕木の下へのバラストの
押し込み作業が平地と同様に確実に行える。
【0031】請求項8記載の発明では、スライダとタン
ピングツール部との間の対向する位置に、弾性のある緩
衝部材および表面が滑らかに加工された平滑部材が設け
られているので、装置を移動させる際の振動によるタン
ピングツール部の揺れを防止することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って具体的
に説明する。
【0033】(1)第一実施例の構成 全体の構成・・・図1〜図4 図1ないし図4は第一実施例の基本的な構成を示す側面
図で、図1はタンピングツール部の上昇時、図2はビー
タのバラストへの挿入時、図3はビータによるバラスト
の押し込み時の状態、図4は枕木間隔の異なる場合の作
業例を示す。
【0034】図1に示すように、第一実施例の道床タン
ピング装置は、枕木Tを挟んで前後一対設けられてい
て、前後のタンピング装置のビータ先端を枕木Tの両側
からその下方に押し込むことにより、枕木Tの下方にバ
ラストをつき固めるものである。枕木Tの前後に配置さ
れる各タンピング装置は、振動モータ2とビータ3とを
備えたタンピングツール部1、装置の架台4に上下方向
に設けられたガイド部材5、およびこのガイド部材5に
対して昇降可能に支持されたスライダ6とを有する。
【0035】スライダ6には、リンク7を介してタンピ
ングツールの支持部材8が取り付けられ、この支持部材
8に連結手段9を介してタンピングツール部1が支持さ
れている。すなわち、スライダ6に設けられた支軸6a
にリンク7の基部が回動自在に取り付けられ、このリン
ク7の先端とタンピングツール部1の支持部材8は支軸
8aによって回動自在に連結されている。
【0036】スライダ6には、スライダ6に対するリン
ク7の回動範囲を規制する一対のストッパ10,11が
設けられている。タンピングツール部1の支持部材8に
は、タンピングツール部1とリンク7との回動範囲を規
制するストッパ12,12aが設けられている。架台4
には、昇降用シリンダ13の基部が取り付けられてい
る。この昇降用シリンダ13のピストンロッドの先端
は、前記スライダ6に連結されている。
【0037】連結手段と防振部材の構成・・・図5〜
図9 図5および図6の拡大図、図9の分解斜視図により、前
記タンピングツール部1とその支持部材8、およびこれ
らの連結手段9の詳細を説明する。
【0038】タンピングツール部1は、平行に配置され
た一対の支持枠21,22を備え、この支持枠21,2
2の間に振動モータ2が固定され、一方の支持枠21の
下部にビータ3の上部が固定されている。支持枠21,
22の上部は取付板23によって連結され、支持枠2
1,22、振動モータ2及び取付板23によって枠状を
したタンピングツール部1が形成されている。
【0039】一方、タンピングツール部1の支持部材8
は全体として角筒状の部材で、その上部にはリンク7と
の連結用の支軸8aが挿入されている。この支持部材8
の相対する端面板30,30の中段、すなわちビータ3
の開閉方向と直交する面の中段には、第一の取付孔3
1,31が設けられている。一方、支持部材8の相対す
る側面板32,32の下部、すなわちビータの開閉方向
と平行な面の下部には、第二の取付孔33,33が設け
られている。なお、本実施例では、端面板30,30の
うち、第一の取付孔31,31を設けた部分は、他の部
分より一段内側に凹んだ位置になっている。
【0040】前記のようなタンピングツール部1と支持
部材8とを連結する連結手段9は、直交する第一および
第二の連結軸41,42とこれらの連結軸41,42を
挿入するための第一と第二のブロック43,44とを備
えている。第一と第二のブロック43,44は、図9の
斜視図に示すように、それぞれ直方体形であって、その
中央部には第一と第二の連結軸41,42を挿入するた
めの軸孔43a,44aが開口している。この第一と第
二のブロック43,44は、それぞれに設けた軸孔43
a,44aが直交する方向に上下に重ね合わされた状態
で一体化されている。このうち、上方に位置する第一の
ブロック43の天井面に、タンピングツール部1の上部
に設けられた取付板23が固定されている。
【0041】上方に位置する第一のブロック43の軸孔
43aには、第一の連結軸41がねじ込まれている。第
一の連結軸41はその径が比較的細い軸であって、この
連結軸41には第一のブロック43を挟むように、例え
ばゴムのような弾性部材によって構成された一対のブロ
ック状防振部材45,45が挿入されている。このブロ
ック状防振部材45,45をはめ込んだ第一の連結軸4
1の両端は、それぞれ前記支持部材8の端面板30に形
成された第一の取付孔31に挿入され、端面板30の外
側からはめ込んだ板材46およびナット47によって両
側の端面板30に固定されている。その結果、図7の断
面図に示すように、第一のブロック43は支持部材8に
対して第一の連結軸41を介して連結され、しかも第一
のブロック43と支持部材8の端面板30,30との間
にブロック状防振部材45,45が挟みこまれている。
【0042】下方に位置する第二のブロック44の軸孔
44aには、第二の連結軸42が挿入されている。第二
の連結軸42はその径が比較的太い軸であって、第二の
連結軸42の中央部には筒形防振部材48がはめ込ま
れ、この筒形防振部材48の部分で第二のブロック44
と第二の連結軸42とが一体化されている。この場合、
筒形防振部材48と第二のブロック44とは、第二のブ
ロック44の両面に設けたリング49およびボルト50
によって固定されている。第二の連結軸42には第二の
ブロック44を挟むように、一対のカラー51,51が
挿入されている。
【0043】第二の連結軸42の両端のカラー51,5
1は、前記支持部材8の側面板32,32に形成された
第二の取付孔33に挿入されていて、筒形防振部材48
が連結軸42の軸方向へのずれを防止し、側面板32,
32の外側からはめ込んだリング52およびナット53
によって固定されている。その結果、図8の断面図に示
すように、第二のブロック44は支持部材8に対して第
二の連結軸42を介して連結され、しかも第二のブロッ
ク44と第二の連結軸42の間には筒形防振部材48
が、第二のブロック44と支持部材8の端面板30との
間にはカラー51が挟みこまれている。
【0044】(2)第一実施例の作用 上記のような構成を有する第一実施例の装置において、
道床のタンピング作業は次のようにして行われる。
【0045】バラストの押し込み作業 タンピング装置の回送時などにおいては、図1に示すよ
うに、前後のタンピング装置のそれぞれについて、昇降
用シリンダ13のピストンロッドを引き込んでスライダ
6をガイド部材5に沿って上昇させておく。すると、こ
のスライダ6にリンク7を介して連結されているタンピ
ングツール部1も軌条の上方に引き上げられ、収納状態
となる。この時、タンピングツール部1はその自重によ
り下降しようとするが、スライダ6に設けられたストッ
パ10によってリンク7の回動範囲が規制されているの
で、リンク7は斜め下方に回動した位置に保持され、ス
ライダ6とリンク7とが一定の角度で屈曲した状態にな
っている。また、支持部材8に設けられたストッパ12
がリンク7の上面と接して、タンピングツール部1はそ
の動きが規制されている。
【0046】道床のタンピング作業を行うには、まず振
動モータ2を駆動してビータ3を振動させてから、タン
ピングツール部1を支持している昇降用シリンダ13を
フリー状態にする。すると、上昇位置にあるスライダ6
およびこれに連結されたタンピングツール部1がその自
重によりガイド部材5に沿って下降し、図2に示すよう
に、ビータ3はタンピングツール部1などの自重および
落下の加速度によってバラスト内に勢い良く挿入され
る。また、ビータ先端の振動により、より深くバラスト
中に沈降する。さらに、バラストの粒上にビータ3の先
端が乗り、ビータ3が沈降不可能になる場合、リンク7
はスライダ6に設けられた支軸6aとタンピングツール
部1の支持部材8の支軸8aとの連結部に防振部材6
b,8bが配設されているので、これらの防振部材6
b,8bの変形により適度にビータ3の先端がずれ、前
記のバラスト粒を回避してバラスト内に挿入することが
できる。
【0047】このようにしてビータ3がバラスト内に挿
入された状態で、昇降用シリンダ13を駆動しそのピス
トンロッドを伸ばすと、この昇降用シリンダの力によっ
てスライダ6が更に下降する。この時、タンピングツー
ル部1はビータ3がバラスト内に挿入されてバラストの
抵抗により下降速度が低下する。これにより、スライダ
6を介して昇降用シリンダ13の押圧力はリンク7をタ
ンピングツール部1側の支軸8aを中心として回動させ
る方向に働く。その結果、図3に示すように、リンク7
がストッパ11により規制され、スライダ6とリンク7
との角度が180度に近くなって、タンピングツール部
1の上部がスライダ6から離れる方向に押圧される。こ
れに伴って、ビータ3はその根元部分に接しているバラ
ストを支点として梃子のように動き、ビータ3の先端は
枕木Tの下方にバラストを押し込む方向に移動する。こ
の時、ビータ3は支持部材8に設けられたストッパ12
aがリンク7に接して規制されるまで回動する。
【0048】以下、昇降用シリンダ13によるスライダ
6の昇降動作を繰り返すことにより、スライダ6、リン
ク7およびタンピングツール部1の角度を変化させ、ビ
ータ3をその根元部分のバラストを支点として枕木Tに
対して開閉させる。
【0049】前記の説明は、枕木Tを挟んで前後(レー
ルの長手方向)に配置した各タンピング装置を同時に駆
動し、枕木Tを前後から挟みこむようにしてバラストの
つき固めを行った場合であるが、例えばポイントや踏切
部分のように枕木Tの間隔が異なったり、障害物がある
場合には、図4に示すように、一方のタンピング装置の
みを使用してバラストのつき固めを行うことも可能であ
る。また、図示しないが、タンピング装置全体をガイド
に沿って移動可能としておき、カードレールがある場合
には、シリンダによって枕木Tの長手方向に移動させて
もよい。
【0050】防振機能 前記のようにして、バラストのつき固めを行う場合、振
動モータ2によってビータ3が振動するのと同時に、タ
ンピングツール部1全体も振動する。本実施例では、連
結手段9部分に設けたブロック状防振部材45および筒
形防振部材48によってタンピングツール部1側の振動
が支持部材8やリンク7側に伝わることが緩和される。
すなわち、タンピングツール部1の振動は、その上部の
取付板23に固定された第一のブロック43およびこれ
に一体化された第二のブロック44に伝達される。
【0051】ところが、第一のブロック43と支持部材
8の端面板30との間には、第一の連結軸41にはめ込
まれたブロック状防振部材45が配置されているので、
第一の連結軸41の軸方向に沿った振動はこのブロック
状防振部材45が変形することによって吸収緩和され
る。また、このブロック状防振部材45によっては吸収
できない他の方向の振動(第一の連結軸41の軸方向と
直交する方向の振動)は、第二の連結軸42の周囲には
め込んだ筒形防振部材48が変形することにより吸収さ
れる。すなわち、筒形防振部材48は半径方向の肉厚が
変化することにより振動を吸収するものであるから、第
二の連結軸42を中心とした放射状の全方向に対する振
動を吸収することができる。さらに、本実施例では、第
二の連結軸42の軸方向に沿った振動は、筒形防振部材
48の軸方向のせん断変形によって吸収することができ
る。
【0052】このように第一実施例によれば、第一の連
結軸41に設けたブロック状防振部材45と、これと直
交する第二の連結軸42に設けた筒形防振部材48との
組み合わせによって、いずれの方向の振動も効果的に緩
和することができる。特に、タンピング装置では、ビー
タのバラスト挿入時や開閉時において、ビータの横方向
のずれを規制しバラストのつき固め力に耐えるために、
タンピングツール部1とその支持部材8との間の防振部
材には高剛性が要求される。しかし、本実施例によれ
ば、前記のような直交する第一と第二の連結軸に設ける
2種類の防振部材により、高剛性の防振部材を使用しな
がら連結手段9全体の合成ばね定数を小さくすることが
でき、防振効果を向上させることができる。
【0053】さらに、スライダ6とリンク7とを連結す
る支軸6a部分、およびリンク7と支持部材8を連結す
る支軸8a部分に防振部材を設け、タンピングツール部
1全体をリンク7によって吊り下げることによって、タ
ンピングツール部1側の振動が装置の架台側に伝達する
ことをより効果的に防止できるとともに、ビータ3の挿
入時にビータ3の先端がバラスト粒に当たっても、支軸
6aと支軸8aの防振部材によって、ビータ3の先端が
バラスト粒から外れ、容易にバラスト間にビータ3の先
端が入る効果がある。
【0054】(3)第二実施例の構成 以上のような第一実施例の構成においては、支軸8aを
中心とするタンピングツール部1の回動の自由度が高
い。したがって、傾斜面におけるタンピング作業を行う
場合には、図10に示すように、タンピングツール部1
は支軸8aを中心として回動し、鉛直方向に向く。する
と、枕木Tに対する位置合わせがしにくく、また、枕木
T直下のバラストのタンピング作業を行うことが困難と
なる。これに対処するため提案されたものが、第二実施
例である。以下、この第二実施例を図面に従って説明す
る。図11ないし図12は、第二実施例の基本的な構成
を示す側面図で、図11は車両に装備された本実施例の
側面図、図12は本実施例におけるスライダおよびタン
ピングツール部の側面拡大図を示す。また、第一実施例
と同一の部材は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0055】図11に示すように、軌道U上を走行可能
な車両60の前方に、取付用フレーム61が設けられて
いる。車両60の後方には、操作ボックス62および操
作用シート63が、支柱パイプによって固定されてい
る。このような車両60の左右(軌道Uの幅方向)に、
架台4が取付用フレーム61によって垂直に支持されて
いる。左右の架台4の前後には、第一実施例と同様に、
スライダ6、リンク7、支持部材8を介してタンピング
ツール部1が設けられている。そして、前後のタンピン
グツール部1の支持部材8には、図12に示すように、
コイルバネ64の一端が接続されている。このコイルバ
ネ64の他端はスライダ6の下端に接続され、タンピン
グツール部1はコイルバネ64によって架台4側に付勢
されている。
【0056】架台4側の支持枠66には、スライダ6に
対向する箇所にウレタンゴム製あるいは耐摩耗性を有す
る弾性体の緩衝部材67が設けられている。一方、スラ
イダ6におけるタンピングツール部1側の側面は、板6
8によって形成されている。この板68の下部には、タ
ンピングツール部1側の緩衝部材67に接する位置に、
自己潤滑性樹脂製の平滑部材69が設けられている。自
己潤滑性樹脂は一般のナイロンよりも耐摩耗性に優れた
素材であり、これを素材とする平滑部材69は、緩衝部
材67と接する面が滑らかに加工されている。
【0057】(4)第二実施例の作用 以上のような構成を有する第二実施例においては、道床
のタンピング作業は次のようにして行う。なお、本実施
例は、平地における作業は第一実施例と同様に行うこと
ができるので、説明は省略する。すなわち、図13に示
すように、まず、操作員が操作シート63に乗り操作ボ
ックス62を操作して、斜面の軌道U上にある車両を走
行させ、架台4が目的の枕木Tの上方に来るように位置
合わせをする。このとき、架台4は軌道Uおよび斜面に
対して直交する方向に向いている。谷側のタンピングツ
ール部1はコイルバネ64によって架台4側に付勢され
ているので、架台4が斜面に対して直交する方向に向く
と、タンピングツール部1も斜面に対してほぼ直交する
方向に向く。また、山側のタンピングツール部1は、緩
衝部材67および平滑部材69によって下方への回動を
規制されるので、架台4が斜面に対して直交する方向に
向くと、タンピングツール部1も斜面に対してほぼ直交
する方向に向く。すると、ビータ3は架台4の直下にあ
る目的の枕木Tを挟んで前後に位置する。この状態で、
第一実施例と同様に、スライダ6を下降させてタンピン
グ作業を行う。ビータ3は平地と同様に枕木Tを挟んで
前後に位置しているので、平地と同様のタンピング作業
を行うことができる。
【0058】さらに、他の枕木Tの下のタンピング作業
を行う場合には、スライダ6を上昇させてタンピングツ
ール部1のビータ3を地面から抜く。そして、車両を走
行させて、所望の枕木Tの上方に移動させる。このと
き、支持枠66に設けられた緩衝部材67とスライダ6
に設けられた平滑部材69とが接しているので、移動中
の振動は緩衝部材67によって吸収され、タンピングツ
ール部1の揺れが防止される。したがって、枕木Tに対
するビータ3の位置合わせを、正確に行うことができ
る。また、平滑部材65の表面は滑らかに加工されてい
るので、タンピング作業時のタンピングツール部1の回
動は滑らかにおこなわれる。
【0059】(5)他の実施例 本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例え
ば、図14〜図18に示すような他の実施例も包含す
る。すなわち、この第三実施例は、直交する第一と第二
の連結軸42a,42にそれぞれ筒形防振部材48を設
けたものである。この場合、前記第一実施例の第二の連
結軸42のように、連結軸42a,42の中央部分にそ
れぞれ筒形防振部材48を設け、この筒形防振部材48
を介して第一、第二のブロック43a,44と各連結軸
42a,42をはめ合わせる。また、各連結軸42a,
42の両端部には、各ブロック43a,44を挟むよう
にカラー51a,51をはめ込み、支持部材8と各ブロ
ック43a,44との間にカラー51a,51を配置す
る。このような第三実施例においても、直交方向に配置
され2つの筒形防振部材48によって振動モータによっ
て生じる全方向の振動を効果的に吸収、緩和することが
できる。
【0060】また、第二実施例において、タンピングツ
ール部1を架台4側に付勢する付勢手段は、コイルバネ
64には限定されず、板バネ等をタンピングツール部1
とスライダ6との間に設ける構成にしてもよい。そし
て、緩衝部材67をスライダ6側面の板68側に設け、
平滑部材69をタンピングツール部1の支持枠66側に
設ける構成としてもよい。さらに、緩衝部材67の材料
は、ウレタンゴムに限定されず、弾性を有する材料であ
ればよい。また、平滑部材69の材料は、自己潤滑性樹
脂には限定されず、摩擦熱に強く表面を滑らかに加工で
きる素材であればよい。
【0061】
【発明の効果】以上の通り、本発明は、タンピングツー
ル部などの自重を利用してビータをバラスト内に挿入す
ると共に、ビータの根元部分のバラストを支点としてタ
ンピングツール部を梃子のようにこじりながらビータ先
端を枕木の下方に押し込むようにしたので、バラストか
らの反力が少なく、簡単な構成で小型軽量化された道床
タンピング装置を提供することができる。
【0062】より具体的に述べると、請求項1の発明に
おいては、タンピング装置の自重によりビータをバラス
ト内に挿入できるため、駆動手段を小型化できるという
効果が得られる。また、ビータの挿入時にバラストから
加わる反力を受けるための機構が不要となり、しかも、
ビータの挿入後、バラストを枕木下方に押し込む際の反
力がタンピングツール部の支持部に伝わることがなくな
るため、タンピングツール部の支持部を小型軽量化でき
るという効果も得られる。さらに、タンピングツール部
とその支持部とを、防振部材を有する連結手段によって
連結しているため、タンピングツール部側から支持部材
や装置の架台に伝達する振動を緩和できるという効果も
得られる。
【0063】請求項2の発明では、リンクや支持部材の
支軸部が防振構造になっているため、ビータ先端を容易
にバラストから外すことができ、その結果、大きな反力
を受けることなくバラスト内にビータを容易に挿入でき
るという効果が得られる。
【0064】請求項3の発明では、リンクの回動範囲を
ストッパによって制限できるため、バラストに対するビ
ータの角度を適切に保つことが可能となり、ビータの挿
入作業を円滑かつ有効に行うことができるという効果が
得られる。
【0065】請求項4の発明では、直交方向に配置され
た第一と第二の連結軸のそれぞれに防振部材を設けてい
るため、ビータの支持部材に伝わるいずれの方向からの
振動も緩和できるという効果が得られる。
【0066】請求項5の発明では、一方の連結軸に設け
たブロック状防振部材によってその軸方向に沿った大き
な振動を緩和し、他方の連結軸に設けた筒形防振部材に
よってブロック状防振部材が緩和する以外の方向の振動
を緩和することができ、その結果、これらの防振部材に
よって全方向の振動を緩和することができるという効果
が得られる。
【0067】請求項6の発明では、直交配置された2つ
の筒形防振部材により、全方向の振動を吸収できるとい
う効果が得られる。
【0068】請求項7の発明では、傾斜面のバラストを
タンピングする際に、架台が傾斜面に直行する方向に向
いても、付勢手段があるために、タンピングツール部に
設けられたビータも傾斜面に対してほぼ直交する方向に
向く。したがって、斜面であっても枕木の下へのバラス
トの押し込み作業が確実に行えるので、装置の適用範囲
が広い。
【0069】請求項8の発明では、装置を移動させる際
のビータの振動によるタンピングツール部の揺れを、緩
衝部材および平滑部材によって防止することができるの
で、枕木に対するビータの位置合わせを確実におこなう
ことができ、作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道床タンピング装置の第一実施例を示
す側面図で、タンピングツールの収納状態を示す。
【図2】第一実施例において、バラストにビータを挿入
した状態を示す側面図。
【図3】第一実施例において、ビータ先端を枕木下方に
押し込んだ状態を示す側面図。
【図4】第一実施例において、枕木間隔が異なる場所で
の作業状態を示す側面図。
【図5】第一実施例におけるタンピングツール部の拡大
側面図。
【図6】第一実施例におけるタンピングツール部の拡大
正面図。
【図7】図6のY−Y線断面図。
【図8】図5のX−X線断面図。
【図9】第一実施例における連結手段部分の分解斜視
図。
【図10】斜面のバラストをタンピングする際の第一実
施例を示す側面図。
【図11】本発明の道床タンピング装置の第二実施例を
示す側面図で、軌道を走行する車両に設けられたものを
示す。
【図12】第二実施例におけるタンピングツール部およ
びスライダの拡大側面図。
【図13】斜面のバラストをタンピングする際の第二実
施例を示す側面図。
【図14】本発明の第三実施例におけるタンピングツー
ル部の拡大側面図。
【図15】第三実施例におけるタンピングツール部の拡
大正面図。
【図16】図11のY−Y線断面図。
【図17】図10のX−X線断面図。
【図18】第三実施例における連結手段部分の分解斜視
図。
【符号の説明】
1…タンピングツール部 2…振動モータ 3…ビータ 4…架台 5…ガイド部材 6…スライダ 6a,8a…支軸 6b,8b…防振部材 7…リンク 8…支持部材 9…連結手段 10…ストッパ 13…昇降用シリンダ 21,22,65,66…支持枠 23…取付板 30…端面板 31…取付孔 32…側面板 41…第一の連結軸 42…第二の連結軸 43,44…ブロック 43a,44a…軸孔 45…ブロック状防振部材 48…筒形防振部材 51…カラー 60…車両 61…取付用フレーム 62…操作用ボックス 63…操作用シート 64…コイルスプリング 67…緩衝部材 68…板 69…平滑部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−76202(JP,A) 特開 平6−185003(JP,A) 実開 平2−78608(JP,U) 実開 昭49−89807(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01B 27/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動モータおよびこの振動モータによっ
    て振動するビータを有するタンピングツール部と、この
    タンピングツール部を設けた架台と、前記架台に上下方
    向に設けられたガイド部材と、このガイド部材に昇降可
    能に支持されたスライダと、装置の架台と前記スライダ
    の間に設けられ、このスライダを前記ガイド部材に沿っ
    て昇降させる昇降用シリンダとを備えた道床タンピング
    装置において、 前記スライダに対して設けられた支軸を中心として、先
    端が上下方向に回動するリンクと、 このリンクの先端に支軸を介して回動自在に支持された
    タンピングツール部の支持部材と、 この支持部材と前記タンピングツール部とを防振部材を
    介して連結する連結手段とを備え、 前記スライダおよびこれに連結されたタンピングツール
    部は、前記昇降用シリンダは開放状態となることで、自
    重によって下降することを特徴とする道床タンピング装
    置。
  2. 【請求項2】 スライダとリンク、このリンクとタンピ
    ングツール部の支持部材とを連結する支軸部に、防振部
    材を配設したことを特徴とする請求項1の道床タンピン
    グ装置。
  3. 【請求項3】 スライダとタンピングツール部の支持部
    材に対する前記リンクの回動角度を規制するストッパを
    設けたことを特徴とする請求項1または請求項2の道床
    タンピング装置。
  4. 【請求項4】 タンピングツール部とその支持部材との
    間に設ける連結手段を、直交方向に配置された第一と第
    二の連結軸と、各連結軸とタンピングツール部またはそ
    の支持部材の間にそれぞれ設けられた防振部材とから構
    成したことを特徴とする請求項1、請求項2または請求
    項3の道床タンピング装置。
  5. 【請求項5】 第一と第二の連結軸に設ける防振部材の
    いずれか一方を連結軸の軸方向に沿った振動を緩和する
    ブロック状防振部材とし、他方の連結軸に設ける防振部
    材を連結軸を周囲から包む筒形防振部材としたことを特
    徴とする請求項4の道床タンピング装置。
  6. 【請求項6】 第一と第二の連結軸に設ける両方の防振
    部材を、それぞれの連結軸を周囲から包む筒形防振部材
    としたことを特徴とする請求項4または請求項5の道床
    タンピング装置。
  7. 【請求項7】 前記スライダと前記タンピングツール部
    または前記支持部材との間に、前記タンピングツール部
    を架台側に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5ま
    たは請求項6の道床タンピング装置。
  8. 【請求項8】 前記スライダと前記タンピングツール部
    との間の互いに対向する位置に、弾性のある緩衝部材お
    よび表面が滑らかに加工された平滑部材を設けたことを
    特徴とする請求項7の道床タンピング装置。
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