JP3472632B2 - 湿式ガスメーター用ドラム - Google Patents
湿式ガスメーター用ドラムInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガス流量の計測用と
して使用される湿式ガスメーター用ドラムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来の湿式ガスメーター用ドラムは、図
6および図7に示すように、円筒形のドラム胴(10
0)と、ドラム胴内部に配置される4枚の羽根板(10
1)とを有している。 【0003】各羽根板(101)は、仕切板部(101
a)と、仕切板部(101a)の両側に連設されて相互
逆方向に折曲された入口羽根部(101b)および出口
羽根部(101c)とをそれぞれ有しており、各羽根板
(101)が、ドラム胴(100)の内部に、それぞれ
の入口羽根部(101b)および出口羽根部(101
c)をドラム胴(100)の両端開放部にそれぞれ臨ま
せるとともに、隣り合う入口羽根部(101b)同士お
よび出口羽根部(101c)同士を外周部において重ね
合わせた状態で、周方向に位置をずらして配置されるこ
とにより、ドラム胴内部に羽根板(101)によって仕
切られた4個の計量室(105)が形成されている。 【0004】また、ドラム胴(100)の一端側(入口
部側)には、ドラムカバー(102)が取り付けられる
とともに、ドラム胴(100)の軸線上に沿ってドラム
軸(104)が取着されている。 【0005】このドラムが、ドラム軸(104)を水平
姿勢に保持した状態で、図示しないケーシング内に回転
自在に収容されるとともに、ドラムカバー(102)の
中央孔(102a)が液面下に浸漬するまでケーシング
内に封液(L)が注入される。 【0006】そして、ドラムカバー(100)の中央孔
(102a)に図示しないガス導通管を挿入した状態
で、そのガス導通管を介してドラムカバー(100)内
にガスを導入する。導入したガスは、液面上に位置する
1つのガス計量室(105)内にドラム一端側の羽根板
間によって形成される入口部(105b)を通って侵入
し、ガス圧によってドラムを回転させる。このドラムの
回転によって、ガスが室内に充填されていき、そのガス
と置換されるようにして、封液(L)が、ドラム他端側
の羽根板間によって形成される出口部(105c)を通
って計量室外に流出されていく。さらにドラムが回転し
て出口部(105c)が液面上に現れると、出口部(1
05c)から計量室内のガスが放出されていき、そのガ
スと置換するようにして入口部(105b)から室内に
封液(L)が流入していく。そして、出口部(105
c)から放出されたガスはケーシング内に放出されてか
ら外部に排出されることとなる。 【0007】一方、ドラムカバー(100)内に導入さ
れるガスは、液面上に現れる計量室(105)に順次侵
入していき、上記と同様の動作が繰り返される。 【0008】こうしてガスは、各計量室(105)に順
次区切られながら排出され、ドラムの1回転により計量
室4個分のガスが排出されることとなる。したがって、
ドラムの回転数を積算することによって、ガス流量を計
測することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】ところで図8のドラム
胴(100)の展開図に示すように、従来の湿式ガスメ
ーター用ドラムは、入口羽根部(101b)のドラム軸
線方向に対する折曲角度(α1)よりも、出口羽根部
(101c)のドラム軸線方向に対する折曲角度(α
2)の方が大きく形成されているため、入口羽根部(1
01b)および出口羽根部(101c)間におけるドラ
ム軸線方向の距離が、ドラム周囲方向に沿って変化し、
例えば周方向に位置をずらした任意の3つの位置(L
1)〜(L3)での入口羽根部(101b)および出口
羽根部(101c)間におけるドラム軸線方向の距離
(d1)〜(d3)はそれぞれ異なって、両羽根部(1
01b)(101c)間のガス通路断面積(計量断面
積)が、それぞれの位置(L1)〜(L3)において異
なってしまう。このため、ガス計測時のドラム回転速度
が不安定となり、封液(L)の出入りがスムーズに行わ
れなくなって、回転むらや、液位変動が発生する。特
に、入口羽根部(101b)同士が重なり合う位置(L
2)と、羽根部(101b)または(101c)同士が
重なり合わない位置(L3)とでは、計量断面積にかな
り大きな差があるので、位置(L2)から位置(L3)
に移行する際に検体ガスの吸排量が極端に変化して、著
しい回転むらや液位変動が発生して、測定精度が低下す
るという問題があった。 【0010】さらに、計量断面積がドラム周囲方向に沿
って変化すると、ドラムの回転位置によって検体ガスの
吸排量が異なってしまい、1回転以内においてはドラム
回転量と検体ガスの吸排量との間で正確な比例関係が成
立せず、1回転以内ではガス流量を正確に計測できなか
った。このため、従来ドラムが適用されたガスメーター
では、ドラム1個分のガス計量体積を基準にして、ガス
流量を計測する必要があり、1回転以内では微量ガスを
正確に計測できず、しかもリアルタイムでは計測できな
いので、瞬間流量計としては不適であり、もっぱら積算
流量計として使用されているのが現状である。 【0011】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、測定精度を高度に維持できるとともに、積算流量計
はもとより、瞬間流量計としても好適に使用することが
できる湿式ガスメーター用ドラムを提供することを目的
とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の湿式ガスメーター用ドラムは、円筒形の
ドラム胴と、仕切板部の両側に入口羽根部および出口羽
根部が相互逆方向に折曲されるように設けられた複数の
羽根板とを備え、前記ドラム胴の内部に、各羽根板がそ
れぞれの入口羽根部および出口羽根部をドラム胴の両端
開放部に臨ませた状態で、周方向に位置をずらして配置
されるものとなされて、検体ガスが、ドラム回転を伴っ
て、隣り合う入口羽根部間を通って入口羽根部および出
口羽根部間に流入し、隣り合う出口羽根部間から排出さ
れるようにした湿式ガスメーター用ドラムにおいて、前
記入口羽根部および出口羽根部が互いに平行に配置され
ることにより、前記入口羽根部および出口羽根部間のガ
ス通路断面積がドラム全周に亘って一定に設定されてな
ることを要旨とするものである。 【0013】 【作用】この発明の湿式ガスメーター用ドラムは、入口
羽根部および出口羽根部間のガス通路断面積が、ドラム
全周に亘って一定に設定されてなるため、ガス計測時の
ドラム回転速度が安定し、封液および検体ガスのドラム
に対する出入りがスムーズに行われて、回転むらや、液
位変動を有効に防止することができる。 【0014】また、ドラム全周に亘って計量断面積が一
定であるため、ドラムがいずれの回転位置にあっても検
体ガスの吸排量が等しくなるので、1回転以内において
もドラムの回転量と検体ガスの吸排量との間で正確な比
例関係が成立して、ドラムの1回転以内の回転量に基づ
いて、微量ガスもリアルタイムで正確に計測できること
となる。 【0015】 【実施例】図1はこの発明の一実施例である湿式ガスメ
ーター用ドラムをその一部を切り欠いた状態で示す斜視
図、図2はそのドラムの側断面図、図3(a)は同ドラ
ムをそのドラムカバーを取り外した状態で示す正面図、
図3(b)は背面図である。これらの図に示すように、
この湿式ガスメーター用ドラムは、塩化ビニル等の透明
性硬質合成樹脂からなる円筒形ドラム胴(1)と、その
内部に配置され、同じく塩化ビニル等の透明性硬質合成
樹脂からなる4枚の羽根板(2)とを有している。 【0016】図4(a)に示すように、各羽根板(2)
は、略扇形に形成されており、同図の二点鎖線におい
て、相互逆方向に折り曲げられることにより、図4
(b)に示すように、中央の仕切板部(21)の両端に
入口羽根部(22)および出口羽根部(23)が連続し
てそれぞれ形成される。この場合、入口羽根部(22)
の仕切板部(21)に対する折曲角度(α3)および出
口羽根部(23)の仕切板部(21)に対する折曲角度
(α4)が等しくなるように、両羽根部(22)(2
3)が折曲されている。なお、折曲角度(α3)(α
4)は、従来のものよりも大きく、すなわち150度〜
160度程度に設定するのが好ましい。 【0017】そして、この形状の4枚の羽根板(2)
が、それぞれの入口羽根部(22)および出口羽根部
(23)をドラム胴(1)の両端開放部側に臨ませ、さ
らに出口羽根部(22)および出口羽根部(23)をド
ラムの軸線に対し直交させるとともに、隣り合う入口羽
根部(22)同士および出口羽根部(23)同士を重ね
合わさない状態で、周方向に90度ずつ位置をずらして
配置されることにより、ドラム胴(1)の内部が羽根板
(2)によって分割されて、周方向に沿って4個の計量
室(3)が形成される。このとき、図5のドラム胴
(1)の展開図に示すように、入口羽根部(22)およ
び出口羽根部(23)はドラム全周に亘って互いに平行
に配置されて、両羽根部(22)(23)間のドラム軸
線方向の距離(d)がドラム全周に亘って一定に保たれ
ている。このため、両羽根部(22)(23)間のガス
通路断面積(計量断面積)がドラム全周に亘って一定に
保たれることとなり、これにより後述するようにドラム
胴(1)を所定位置まで封液(L)に浸漬した状態で
は、ドラム胴(1)内における両羽根部(22)(2
3)間の封液上の体積(ガス計量体積)が、ドラム回転
位置にかかわらず終始一定に保たれることとなる。 【0018】また図3に示すように、隣り合う入口羽根
部(22)同士および出口羽根部(23)同士は、ドラ
ム軸線方向に重なり合うことはなく周方向に離隔され
て、この隙間により、計量室(3)に導通する入口部
(32)および出口部(33)が形成されている。な
お、隣り合う出口羽根部(23)同士の外周端部側の離
隔寸法は、入口羽根部(22)同士の外周側端部の離隔
寸法よりも大きく設定されて、出口部(33)の開口面
積が入口部(32)のそれより大きく形成されている。 【0019】一方、ドラム胴(1)の一端側開放部(入
口側開放部)には、塩化ビニル等の透明性硬質合成樹脂
からなり、中央にガス導通管挿通孔(41)が穿設され
たドラムカバー(4)が取り付けられる。 【0020】以上のように構成されるドラムは、ドラム
軸(5)がドラム胴(1)の軸線に沿って配置された状
態で、羽根板(2)に取り付けられた硬質合成樹脂製の
ドラム座金(6)によって固定される。 【0021】そして、ドラム軸(5)を水平姿勢に保持
した状態で、ケーシング内に回転自在に収容されるとと
もに、ドラムカバー(4)のガス導通管挿通孔(41)
に、図示しないガス導通管が挿入配置される。さらに、
ガス計測時にはケーシング内に水や水蒸気圧の低いオイ
ル等の封液(L)が所定の液位、すなわちガス導通管挿
通孔(41)よりも高位で検体ガスがドラム内を貫通し
ない液位まで注入されて、各計量室(3)が、液面上で
は他の計量室(3)に対して封液(L)により計量され
るガスがシールされるようなされている。 【0022】この状態で前記ガス導通管を介してドラム
カバー(4)内に検体ガスを導入すると、そのガスは、
液面上に位置するひとつの計量室(3)内に、入口部
(32)から浸入し、ガス圧によってドラムを回転させ
る。 【0023】ドラムの回転により、ガスが室内に充填さ
れていき、そのガスと置換するようにして封液(L)が
出口部(33)から流出されていく。さらに、ドラムの
回転が進むと、計量室(3)は入口部(32)側から水
没していき、内部が一旦密閉された後、出口部(33)
が液面上に現れる。さらに、計量室(3)が水没してい
くにしたがって、室内のガスが封液(L)と置換される
ようにして出口部(33)を通ってケーシング内に放出
され、その後ケーシング外部に排出される。 【0024】一方、ドラムの回転に伴って、次の計量室
(3)が液面上に現れ、この計量室(3)に対しても上
記と同様な動作が行われるとともに、順次液面上に現れ
る計量室(3)に対しても上記と同様な動作が繰り返し
行われる。 【0025】このようにガスは、各計量室(3)に順次
区切られながら排出され、ドラムが1回転することによ
り計量室4個分のガスが排出されることとなる。したが
って、ドラムの回転数を積算することによって、ガス流
量を計測することができる。 【0026】このガスメーターによれば、ドラム全周に
亘って計量断面積が一定に保たれているため、ガス計測
時にドラムの回転速度が安定し、封液(L)および検体
ガスのドラムに対する出入りがスムーズに行われて、回
転むらや、液位変動が発生せず、測定精度を高度に維持
することができる。 【0027】また、ドラム全周に亘って計量断面積が一
定であるため、ドラムがいずれの回転位置にあっても検
体ガスの吸排量が等しくなるので、1回転以内において
もドラムの回転量と検体ガスの吸排量との間で正確な比
例関係が成立する。したがって、ドラムの1回転以内の
回転量に基づいて、微量ガスもリアルタイムで正確に計
測することができ、瞬間流量計としても好適に使用する
ことができる。 【0028】また、この実施例のドラムにおいては、計
量室(3)の入口部(32)および出口部(33)にお
いて、入口羽根部(22)同士および出口羽根部(2
3)同士を重ね合わせていないので、計量室(3)に対
し出入りする封液(L)の流体抵抗を低減でき、この点
からも、ドラムの回転むらや、液位変動を防止できて、
測定精度を向上させることができる。 【0029】しかも、出口羽根部(23)同士の外周側
端部の離隔寸法を、入口羽根部(22)のそれよりも大
きく設定しているので、以下に説明するように、一層、
測定精度を向上させることができる。すなわち、一般の
湿式ガスメーター用ドラムは、入口部内周側から封液が
流入して、出口部外周側から流出されるものである。こ
のとき、出口羽根部同士の外周端部側の離隔寸法を小さ
くしていると、その狭い隙間を封液が通過することとな
り、流体抵抗が大きくなって封液がスムーズに流出せ
ず、回転むらや液位変動を誘発させる場合がある。そこ
で、前記したように、出口羽根部(23)同士の外周端
部側の離間寸法を大きく形成することにより、その広い
間を封液(L)が通過することとなり、流体抵抗が小さ
くなって封液(L)がスムーズに流出するようになり、
回転むらや液位変動を防止できて、一層測定精度を向上
させることができる。 【0030】なお、本発明においては、図5に示すよう
に入口羽根部(22)および出口羽根部(23)のドラ
ム軸線方向に対する角度(α1)(α2)を、共に等し
く設定することによって、計量断面積をドラム全周に亘
って一定に設定することができるが、上記実施例のよう
に、入口羽根部(22)および出口羽根部(23)のド
ラム軸線方向に対する角度(α1)(α2)を直角に設
定して、計量断面積をドラム全周に亘って一定に設定す
るのが最も好ましい。 【0031】 【発明の効果】以上のように、この発明の湿式ガスメー
ター用ドラムによれば、入口羽根部および出口羽根部間
のガス通路断面積が、ドラム全周に亘って一定に設定さ
れてなるため、ガス計測時のドラム回転速度が安定し、
封液および検体ガスのドラムに対する出入りがスムーズ
に行われて、回転むらや、液位変動を有効に防止でき、
測定精度を高度に維持することができる。また、ドラム
全周に亘って計量断面積が一定であるため、ドラムがい
ずれの回転位置にあっても検体ガスの吸排量が等しくな
るので、1回転以内においてもドラムの回転量と検体ガ
スの吸排量との間で正確な比例関係が成立する。したが
って、ドラムの1回転以内の回転量に基づいて微量ガス
もリアルタイムで正確に計測でき、積算流量計はもとよ
り、瞬間流量計としても好適に使用することができると
いう効果が得られる。
して使用される湿式ガスメーター用ドラムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来の湿式ガスメーター用ドラムは、図
6および図7に示すように、円筒形のドラム胴(10
0)と、ドラム胴内部に配置される4枚の羽根板(10
1)とを有している。 【0003】各羽根板(101)は、仕切板部(101
a)と、仕切板部(101a)の両側に連設されて相互
逆方向に折曲された入口羽根部(101b)および出口
羽根部(101c)とをそれぞれ有しており、各羽根板
(101)が、ドラム胴(100)の内部に、それぞれ
の入口羽根部(101b)および出口羽根部(101
c)をドラム胴(100)の両端開放部にそれぞれ臨ま
せるとともに、隣り合う入口羽根部(101b)同士お
よび出口羽根部(101c)同士を外周部において重ね
合わせた状態で、周方向に位置をずらして配置されるこ
とにより、ドラム胴内部に羽根板(101)によって仕
切られた4個の計量室(105)が形成されている。 【0004】また、ドラム胴(100)の一端側(入口
部側)には、ドラムカバー(102)が取り付けられる
とともに、ドラム胴(100)の軸線上に沿ってドラム
軸(104)が取着されている。 【0005】このドラムが、ドラム軸(104)を水平
姿勢に保持した状態で、図示しないケーシング内に回転
自在に収容されるとともに、ドラムカバー(102)の
中央孔(102a)が液面下に浸漬するまでケーシング
内に封液(L)が注入される。 【0006】そして、ドラムカバー(100)の中央孔
(102a)に図示しないガス導通管を挿入した状態
で、そのガス導通管を介してドラムカバー(100)内
にガスを導入する。導入したガスは、液面上に位置する
1つのガス計量室(105)内にドラム一端側の羽根板
間によって形成される入口部(105b)を通って侵入
し、ガス圧によってドラムを回転させる。このドラムの
回転によって、ガスが室内に充填されていき、そのガス
と置換されるようにして、封液(L)が、ドラム他端側
の羽根板間によって形成される出口部(105c)を通
って計量室外に流出されていく。さらにドラムが回転し
て出口部(105c)が液面上に現れると、出口部(1
05c)から計量室内のガスが放出されていき、そのガ
スと置換するようにして入口部(105b)から室内に
封液(L)が流入していく。そして、出口部(105
c)から放出されたガスはケーシング内に放出されてか
ら外部に排出されることとなる。 【0007】一方、ドラムカバー(100)内に導入さ
れるガスは、液面上に現れる計量室(105)に順次侵
入していき、上記と同様の動作が繰り返される。 【0008】こうしてガスは、各計量室(105)に順
次区切られながら排出され、ドラムの1回転により計量
室4個分のガスが排出されることとなる。したがって、
ドラムの回転数を積算することによって、ガス流量を計
測することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】ところで図8のドラム
胴(100)の展開図に示すように、従来の湿式ガスメ
ーター用ドラムは、入口羽根部(101b)のドラム軸
線方向に対する折曲角度(α1)よりも、出口羽根部
(101c)のドラム軸線方向に対する折曲角度(α
2)の方が大きく形成されているため、入口羽根部(1
01b)および出口羽根部(101c)間におけるドラ
ム軸線方向の距離が、ドラム周囲方向に沿って変化し、
例えば周方向に位置をずらした任意の3つの位置(L
1)〜(L3)での入口羽根部(101b)および出口
羽根部(101c)間におけるドラム軸線方向の距離
(d1)〜(d3)はそれぞれ異なって、両羽根部(1
01b)(101c)間のガス通路断面積(計量断面
積)が、それぞれの位置(L1)〜(L3)において異
なってしまう。このため、ガス計測時のドラム回転速度
が不安定となり、封液(L)の出入りがスムーズに行わ
れなくなって、回転むらや、液位変動が発生する。特
に、入口羽根部(101b)同士が重なり合う位置(L
2)と、羽根部(101b)または(101c)同士が
重なり合わない位置(L3)とでは、計量断面積にかな
り大きな差があるので、位置(L2)から位置(L3)
に移行する際に検体ガスの吸排量が極端に変化して、著
しい回転むらや液位変動が発生して、測定精度が低下す
るという問題があった。 【0010】さらに、計量断面積がドラム周囲方向に沿
って変化すると、ドラムの回転位置によって検体ガスの
吸排量が異なってしまい、1回転以内においてはドラム
回転量と検体ガスの吸排量との間で正確な比例関係が成
立せず、1回転以内ではガス流量を正確に計測できなか
った。このため、従来ドラムが適用されたガスメーター
では、ドラム1個分のガス計量体積を基準にして、ガス
流量を計測する必要があり、1回転以内では微量ガスを
正確に計測できず、しかもリアルタイムでは計測できな
いので、瞬間流量計としては不適であり、もっぱら積算
流量計として使用されているのが現状である。 【0011】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、測定精度を高度に維持できるとともに、積算流量計
はもとより、瞬間流量計としても好適に使用することが
できる湿式ガスメーター用ドラムを提供することを目的
とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の湿式ガスメーター用ドラムは、円筒形の
ドラム胴と、仕切板部の両側に入口羽根部および出口羽
根部が相互逆方向に折曲されるように設けられた複数の
羽根板とを備え、前記ドラム胴の内部に、各羽根板がそ
れぞれの入口羽根部および出口羽根部をドラム胴の両端
開放部に臨ませた状態で、周方向に位置をずらして配置
されるものとなされて、検体ガスが、ドラム回転を伴っ
て、隣り合う入口羽根部間を通って入口羽根部および出
口羽根部間に流入し、隣り合う出口羽根部間から排出さ
れるようにした湿式ガスメーター用ドラムにおいて、前
記入口羽根部および出口羽根部が互いに平行に配置され
ることにより、前記入口羽根部および出口羽根部間のガ
ス通路断面積がドラム全周に亘って一定に設定されてな
ることを要旨とするものである。 【0013】 【作用】この発明の湿式ガスメーター用ドラムは、入口
羽根部および出口羽根部間のガス通路断面積が、ドラム
全周に亘って一定に設定されてなるため、ガス計測時の
ドラム回転速度が安定し、封液および検体ガスのドラム
に対する出入りがスムーズに行われて、回転むらや、液
位変動を有効に防止することができる。 【0014】また、ドラム全周に亘って計量断面積が一
定であるため、ドラムがいずれの回転位置にあっても検
体ガスの吸排量が等しくなるので、1回転以内において
もドラムの回転量と検体ガスの吸排量との間で正確な比
例関係が成立して、ドラムの1回転以内の回転量に基づ
いて、微量ガスもリアルタイムで正確に計測できること
となる。 【0015】 【実施例】図1はこの発明の一実施例である湿式ガスメ
ーター用ドラムをその一部を切り欠いた状態で示す斜視
図、図2はそのドラムの側断面図、図3(a)は同ドラ
ムをそのドラムカバーを取り外した状態で示す正面図、
図3(b)は背面図である。これらの図に示すように、
この湿式ガスメーター用ドラムは、塩化ビニル等の透明
性硬質合成樹脂からなる円筒形ドラム胴(1)と、その
内部に配置され、同じく塩化ビニル等の透明性硬質合成
樹脂からなる4枚の羽根板(2)とを有している。 【0016】図4(a)に示すように、各羽根板(2)
は、略扇形に形成されており、同図の二点鎖線におい
て、相互逆方向に折り曲げられることにより、図4
(b)に示すように、中央の仕切板部(21)の両端に
入口羽根部(22)および出口羽根部(23)が連続し
てそれぞれ形成される。この場合、入口羽根部(22)
の仕切板部(21)に対する折曲角度(α3)および出
口羽根部(23)の仕切板部(21)に対する折曲角度
(α4)が等しくなるように、両羽根部(22)(2
3)が折曲されている。なお、折曲角度(α3)(α
4)は、従来のものよりも大きく、すなわち150度〜
160度程度に設定するのが好ましい。 【0017】そして、この形状の4枚の羽根板(2)
が、それぞれの入口羽根部(22)および出口羽根部
(23)をドラム胴(1)の両端開放部側に臨ませ、さ
らに出口羽根部(22)および出口羽根部(23)をド
ラムの軸線に対し直交させるとともに、隣り合う入口羽
根部(22)同士および出口羽根部(23)同士を重ね
合わさない状態で、周方向に90度ずつ位置をずらして
配置されることにより、ドラム胴(1)の内部が羽根板
(2)によって分割されて、周方向に沿って4個の計量
室(3)が形成される。このとき、図5のドラム胴
(1)の展開図に示すように、入口羽根部(22)およ
び出口羽根部(23)はドラム全周に亘って互いに平行
に配置されて、両羽根部(22)(23)間のドラム軸
線方向の距離(d)がドラム全周に亘って一定に保たれ
ている。このため、両羽根部(22)(23)間のガス
通路断面積(計量断面積)がドラム全周に亘って一定に
保たれることとなり、これにより後述するようにドラム
胴(1)を所定位置まで封液(L)に浸漬した状態で
は、ドラム胴(1)内における両羽根部(22)(2
3)間の封液上の体積(ガス計量体積)が、ドラム回転
位置にかかわらず終始一定に保たれることとなる。 【0018】また図3に示すように、隣り合う入口羽根
部(22)同士および出口羽根部(23)同士は、ドラ
ム軸線方向に重なり合うことはなく周方向に離隔され
て、この隙間により、計量室(3)に導通する入口部
(32)および出口部(33)が形成されている。な
お、隣り合う出口羽根部(23)同士の外周端部側の離
隔寸法は、入口羽根部(22)同士の外周側端部の離隔
寸法よりも大きく設定されて、出口部(33)の開口面
積が入口部(32)のそれより大きく形成されている。 【0019】一方、ドラム胴(1)の一端側開放部(入
口側開放部)には、塩化ビニル等の透明性硬質合成樹脂
からなり、中央にガス導通管挿通孔(41)が穿設され
たドラムカバー(4)が取り付けられる。 【0020】以上のように構成されるドラムは、ドラム
軸(5)がドラム胴(1)の軸線に沿って配置された状
態で、羽根板(2)に取り付けられた硬質合成樹脂製の
ドラム座金(6)によって固定される。 【0021】そして、ドラム軸(5)を水平姿勢に保持
した状態で、ケーシング内に回転自在に収容されるとと
もに、ドラムカバー(4)のガス導通管挿通孔(41)
に、図示しないガス導通管が挿入配置される。さらに、
ガス計測時にはケーシング内に水や水蒸気圧の低いオイ
ル等の封液(L)が所定の液位、すなわちガス導通管挿
通孔(41)よりも高位で検体ガスがドラム内を貫通し
ない液位まで注入されて、各計量室(3)が、液面上で
は他の計量室(3)に対して封液(L)により計量され
るガスがシールされるようなされている。 【0022】この状態で前記ガス導通管を介してドラム
カバー(4)内に検体ガスを導入すると、そのガスは、
液面上に位置するひとつの計量室(3)内に、入口部
(32)から浸入し、ガス圧によってドラムを回転させ
る。 【0023】ドラムの回転により、ガスが室内に充填さ
れていき、そのガスと置換するようにして封液(L)が
出口部(33)から流出されていく。さらに、ドラムの
回転が進むと、計量室(3)は入口部(32)側から水
没していき、内部が一旦密閉された後、出口部(33)
が液面上に現れる。さらに、計量室(3)が水没してい
くにしたがって、室内のガスが封液(L)と置換される
ようにして出口部(33)を通ってケーシング内に放出
され、その後ケーシング外部に排出される。 【0024】一方、ドラムの回転に伴って、次の計量室
(3)が液面上に現れ、この計量室(3)に対しても上
記と同様な動作が行われるとともに、順次液面上に現れ
る計量室(3)に対しても上記と同様な動作が繰り返し
行われる。 【0025】このようにガスは、各計量室(3)に順次
区切られながら排出され、ドラムが1回転することによ
り計量室4個分のガスが排出されることとなる。したが
って、ドラムの回転数を積算することによって、ガス流
量を計測することができる。 【0026】このガスメーターによれば、ドラム全周に
亘って計量断面積が一定に保たれているため、ガス計測
時にドラムの回転速度が安定し、封液(L)および検体
ガスのドラムに対する出入りがスムーズに行われて、回
転むらや、液位変動が発生せず、測定精度を高度に維持
することができる。 【0027】また、ドラム全周に亘って計量断面積が一
定であるため、ドラムがいずれの回転位置にあっても検
体ガスの吸排量が等しくなるので、1回転以内において
もドラムの回転量と検体ガスの吸排量との間で正確な比
例関係が成立する。したがって、ドラムの1回転以内の
回転量に基づいて、微量ガスもリアルタイムで正確に計
測することができ、瞬間流量計としても好適に使用する
ことができる。 【0028】また、この実施例のドラムにおいては、計
量室(3)の入口部(32)および出口部(33)にお
いて、入口羽根部(22)同士および出口羽根部(2
3)同士を重ね合わせていないので、計量室(3)に対
し出入りする封液(L)の流体抵抗を低減でき、この点
からも、ドラムの回転むらや、液位変動を防止できて、
測定精度を向上させることができる。 【0029】しかも、出口羽根部(23)同士の外周側
端部の離隔寸法を、入口羽根部(22)のそれよりも大
きく設定しているので、以下に説明するように、一層、
測定精度を向上させることができる。すなわち、一般の
湿式ガスメーター用ドラムは、入口部内周側から封液が
流入して、出口部外周側から流出されるものである。こ
のとき、出口羽根部同士の外周端部側の離隔寸法を小さ
くしていると、その狭い隙間を封液が通過することとな
り、流体抵抗が大きくなって封液がスムーズに流出せ
ず、回転むらや液位変動を誘発させる場合がある。そこ
で、前記したように、出口羽根部(23)同士の外周端
部側の離間寸法を大きく形成することにより、その広い
間を封液(L)が通過することとなり、流体抵抗が小さ
くなって封液(L)がスムーズに流出するようになり、
回転むらや液位変動を防止できて、一層測定精度を向上
させることができる。 【0030】なお、本発明においては、図5に示すよう
に入口羽根部(22)および出口羽根部(23)のドラ
ム軸線方向に対する角度(α1)(α2)を、共に等し
く設定することによって、計量断面積をドラム全周に亘
って一定に設定することができるが、上記実施例のよう
に、入口羽根部(22)および出口羽根部(23)のド
ラム軸線方向に対する角度(α1)(α2)を直角に設
定して、計量断面積をドラム全周に亘って一定に設定す
るのが最も好ましい。 【0031】 【発明の効果】以上のように、この発明の湿式ガスメー
ター用ドラムによれば、入口羽根部および出口羽根部間
のガス通路断面積が、ドラム全周に亘って一定に設定さ
れてなるため、ガス計測時のドラム回転速度が安定し、
封液および検体ガスのドラムに対する出入りがスムーズ
に行われて、回転むらや、液位変動を有効に防止でき、
測定精度を高度に維持することができる。また、ドラム
全周に亘って計量断面積が一定であるため、ドラムがい
ずれの回転位置にあっても検体ガスの吸排量が等しくな
るので、1回転以内においてもドラムの回転量と検体ガ
スの吸排量との間で正確な比例関係が成立する。したが
って、ドラムの1回転以内の回転量に基づいて微量ガス
もリアルタイムで正確に計測でき、積算流量計はもとよ
り、瞬間流量計としても好適に使用することができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である湿式ガスメーター用
ドラムをその一部を切り欠いた状態で示す斜視図であ
る。 【図2】実施例のドラムを示す側断面図である。 【図3】実施例のドラムを示す図であって、同図(a)
は正面図、同図(b)は背面図である。 【図4】実施例のドラムにおける羽根板を示す図であっ
て、同図(a)は平面図、同図(b)は側面図である。 【図5】実施例のドラムにおけるドラム胴の展開図であ
る。 【図6】従来の湿式ガスメーター用ドラムをその一部を
切り欠いた状態で示す斜視図である。 【図7】従来のドラムを示す図であって、同図(a)は
側断面図、同図(b)はドラムカバーを取り外した状態
で示す正面図である。 【図8】従来のドラムにおけるドラム胴の展開図であ
る。 【符号の説明】 1…ドラム胴 2…羽根板 21…仕切板部 22…入口羽根部 23…出口羽根部
ドラムをその一部を切り欠いた状態で示す斜視図であ
る。 【図2】実施例のドラムを示す側断面図である。 【図3】実施例のドラムを示す図であって、同図(a)
は正面図、同図(b)は背面図である。 【図4】実施例のドラムにおける羽根板を示す図であっ
て、同図(a)は平面図、同図(b)は側面図である。 【図5】実施例のドラムにおけるドラム胴の展開図であ
る。 【図6】従来の湿式ガスメーター用ドラムをその一部を
切り欠いた状態で示す斜視図である。 【図7】従来のドラムを示す図であって、同図(a)は
側断面図、同図(b)はドラムカバーを取り外した状態
で示す正面図である。 【図8】従来のドラムにおけるドラム胴の展開図であ
る。 【符号の説明】 1…ドラム胴 2…羽根板 21…仕切板部 22…入口羽根部 23…出口羽根部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 円筒形のドラム胴と、仕切板部の両側に
入口羽根部および出口羽根部が相互逆方向に折曲される
ように設けられた複数の羽根板とを備え、前記ドラム胴
の内部に、各羽根板がそれぞれの入口羽根部および出口
羽根部をドラム胴の両端開放部に臨ませた状態で、周方
向に位置をずらして配置されるものとなされて、検体ガ
スが、ドラム回転を伴って、隣り合う入口羽根部間を通
って入口羽根部および出口羽根部間に流入し、隣り合う
出口羽根部間から排出されるようにした湿式ガスメータ
ー用ドラムにおいて、 前記入口羽根部および出口羽根部が互いに平行に配置さ
れることにより、前記入口羽根部および出口羽根部間の
ガス通路断面積がドラム全周に亘って一定に設定されて
なることを特徴とする湿式ガスメーター用ドラム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23528694A JP3472632B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 湿式ガスメーター用ドラム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23528694A JP3472632B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 湿式ガスメーター用ドラム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08101056A JPH08101056A (ja) | 1996-04-16 |
| JP3472632B2 true JP3472632B2 (ja) | 2003-12-02 |
Family
ID=16983864
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23528694A Expired - Fee Related JP3472632B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 湿式ガスメーター用ドラム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3472632B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104652098B (zh) * | 2013-11-25 | 2018-10-12 | 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 | 一种自动投放添加剂的洗衣机及方法 |
| CN113252125B (zh) * | 2021-05-25 | 2023-08-25 | 宜宾机电一体化研究所 | 一种高测量准确度湿式气体流量计及计量鼓回转机构 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP23528694A patent/JP3472632B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08101056A (ja) | 1996-04-16 |
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