JP3500923B2 - ローディングカム装置の保持器及びその製造方法 - Google Patents

ローディングカム装置の保持器及びその製造方法

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JP3500923B2
JP3500923B2 JP22455197A JP22455197A JP3500923B2 JP 3500923 B2 JP3500923 B2 JP 3500923B2 JP 22455197 A JP22455197 A JP 22455197A JP 22455197 A JP22455197 A JP 22455197A JP 3500923 B2 JP3500923 B2 JP 3500923B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明に係るローディングカ
ム装置は、例えば自動車用変速機として利用されるトロ
イダル型無段変速機に組み込まれて使用される。本発明
はこのようなローディングカム装置の構成部材である保
持器及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、図10に略示するようなトロ
イダル型無段変速機を例えば自動車用変速機として使用
することが研究されている。このトロイダル型無段変速
機の基本的構造については実開昭62−71465号公
報等において開示されており、トルク入力軸1の端部に
支持された入力ディスク2と、出力軸3の端部に装着さ
れた出力ディスク4との間に、傾斜角度調節自在な変位
軸5、5によって回転自在に支持されたパワーローラ
6、6を挟持することで構成される。
【0003】入力ディスク2及び出力ディスク4の互い
に対向する内側の面2a及び4aは、それぞれ円弧形状
をトルク入力軸の周りで回転させた凹曲面となってお
り、これら内側面2a、4aには各パワーローラ6、6
の周面6a、6aが当接している。また、トルク入力軸
1と入力ディスク2の間には、入力ディスク2を出力デ
ィスク4に向かって軸方向に押圧しながら回転させる押
圧装置であるローディングカム装置7が装着されてい
る。このローディングカム装置7は、トルク入力軸1に
係合しトルク入力軸1と共に回転するカムディスク8の
片面(図10の右方向の面)上に円周方向に亘る凹凸と
して形成された第一のカム面9と、入力ディスク2の外
側面(図10の左方向の面)上に円周方向に亘る凹凸と
して形成された第二のカム面10と、円輪形状の保持器
11に転動自在に保持された状態で第一のカム面9と第
二のカム面10の間に挟持される複数のころ12、12
とを備えている。
【0004】ころ12は、例えば特開平1−29935
8号公報において開示されたものを使用する。この公報
に記載されているころ12は、図11に示すように一端
面の中央部に小径の突部13を形成した狭い幅を持つ素
子14を、図12に示すように直列的に組み合わせるこ
と(本例では3連)で構成される。このような複数の素
子14を組み合わせて成るころ12は、保持器11の円
周方向の複数箇所に形成された矩形の各ポケット15の
内側に転動自在に保持された状態で使用され、その際に
各素子14は互いに独立して転動できるため、内周側と
外周側との速度差が吸収される。
【0005】このように構成されたローディングカム装
置7を組み込んだトロイダル型無段変速機の場合、トル
ク入力軸1によりカムディスク8が回転されると、第一
のカム面9が複数のころ12を第二のカム面10に向か
って押し付ける。この結果、入力ディスク2が出力ディ
スク4方向へと押圧され、両ディスク2、4の各内側面
2a、4aと各パワーローラ6、6の周面6a、6aと
が強く当接する。したがって、各ころ12と第二のカム
面10の凸部との押圧に基づいて入力ディスク2が回転
すると、この回転力は各パワーローラ6、6を介して出
力ディスク4へと伝達され、出力ディスク4が固定され
た出力軸3はトルク入力軸1と逆方向に回転する。な
お、第一のカム面9及び第二のカム面10ところ12と
の各接触点には、押付け時の焼き付きを防止するために
それぞれ潤滑油が供給されるようになっている。
【0006】このようにしてトルク入力軸1から出力軸
3へと回転力を伝達する場合、図10に示すように各パ
ワーローラ6、6の周面6a、6aが入力ディスク2の
内側面2aの外周より部分と、出力ディスク4の内側面
4aの中心より部分とにそれぞれ当接する様に各変位軸
5、5を傾斜させると、トルク入力軸1と出力軸3との
間で増速が行なわれる。反対に、各パワーローラ6、6
の周面6a、6aが入力ディスク2の内側面2aの中心
寄り部分と、出力ディスク4の内側面4aの外周寄り部
分とにそれぞれ当接する様に各変位軸5、5を傾斜させ
ると、トルク入力軸1と出力軸3との間で減速が行なわ
れる。以上の原理にしたがい、各変位軸5、5の傾斜角
度を適当な値に調節すれば、トルク入力軸1と出力軸3
との間で任意の変速比を得ることができる。
【0007】ところで、上述の様に構成され作用するロ
ーディングカム装置7をトロイダル型無段変速機に組み
込んで使用する際には、次に述べるような点を改良する
必要がある。ローディングカム装置7の非作動時、すな
わちカムディスク8から入力ディスク2へ回転運動が伝
達されていない場合には、図13に示すように第一のカ
ム面9と第二のカム面10とが互いに近接した状態とな
るため、保持器11がその厚さ方向(図13の上下方
向)に亘って大きく変位することはない。したがって、
この場合保持器11の各ポケット15、15内に保持さ
れているころ12、12の上下方向への移動も起こらな
い。一方、ローディングカム装置7の作動時、すなわち
カムディスク8から入力ディスク2へ回転運動が伝達さ
れている場合には、図14に示すように第一のカム面9
と第二のカム面10とが互いに離れる傾向になる。この
結果、保持器11がその厚さ方向に大きく変位すること
があるため、各ポケット15、15内に保持されている
ころ12、12が各ポケット15、15から抜け出し易
くなる。このような傾向は、ローディングカム装置7を
介して伝達されるトルクの変動が小さい状態では特に問
題を生じさせないが、カムディスク8に急激に大きなト
ルクが加わるような場合には、第一のカム面9と第二の
カム面10との距離の一時的な増大として顕著に表れ、
ころ12、12をポケット15、15内から大きくはみ
出させることがある。
【0008】ころ12、12がポケット15、15から
大きくはみ出すと、ころ12、12の転がり面12a、
12aにそれぞれポケット15、15の縁部15a、1
5aが当たるため、繰り返されることによって転がり面
12a、12aの耐久性が著しく損なわれる可能性があ
る。また、ころ12、12がポケット15、15から大
きくはみ出すと、第一のカム面9及び第二のカム面10
ところ12、12の転がり面12a、12aとの間の潤
滑に偏りが生じるため、ローディングカム装置の焼き付
きが生じる危険性も高まる。さらに、ころ12、12を
構成する素子14、14の端面に突起13、13が形成
されている場合には、これら突部13、13とポケット
15、15の端縁とが噛み合い等によって固着すること
があり、この場合、第一のカム面9と第二のカム面10
とが平常時の距離に戻ろうとしても、ころ12、12が
ポケット15、15内に収まらなくなる。
【0009】以上のような不都合を解消するものとし
て、例えば実開平5−75551号公報には、図15に
示すような構造を有するローディングカム装置7´が記
載されている。この装置では、第一のカム面9と第二の
カム面10とにより挟持される略円輪形状の保持器11
に形成したポケット15、15の開口部両端を各ポケッ
ト15、15の内側に向けてかしめることで、庇状のガ
イド16、16が形成されている。その際に、互いに対
向して形成されたガイド16、16の端縁同士の距離で
ある各ポケット15、15の開口部の幅寸法wが、各ポ
ケット15、15内に保持したころ12、12の外径寸
法Dよりも小さくなるようにしている。また、表裏のガ
イド16、16に挟まれた各ポケット15の厚さ方向中
間部の幅寸法Wが、ころ12、12の外径寸法Dよりも
大きくなるようにしている。すなわち、w、D、及びW
が次の数1に示す条件を満たすようにガイド16、16
を形成している。
【0010】
【数1】w<D<W このように構成されたローディングカム装置7´では、
各ポケット15の開口部の幅寸法wがころ12の外径寸
法Dよりも小さいため、各ころ12は各ポケット15の
内側から抜け出すことができない。したがって、このロ
ーディングカム装置7´を組み込んだトロイダル型無段
変速機において、第一のカム面9を形成したカムディス
ク8と第二のカム面10を形成した入力ディスク2との
間で回転力の伝達を行なう際には、カムディスク8に急
激に大きなトルクが加わったことにより、図14に示す
ように第一のカム面9と第二のカム面10とが大きく離
れる場合にも、保持器11はこれら両カム面9及び10
のほぼ中間の位置に保持され、各ころ12が保持器11
の各ポケット15から大きくはみ出すことはない。
【0011】この結果、ころ12の転がり面12aにポ
ケット15の縁部が当たることがなくなる。また、第一
のカム面9及び第二のカム面10ところ12、12の転
がり面12a、12aとの間の潤滑の偏りも生じなくな
る。さらに、各ころ12、12を構成する素子14、1
4の端面に形成した突部13、13とポケット15の端
縁との噛み合いも起こらなくなるため、各ころ12、1
2がポケット15、15の内側に収まらなくなるような
こともない。
【0012】なお、ここでは図示を省略するが、前述の
実開平5−75551号公報には図15に示す構造のほ
かにも、次の〜のような構造について記載されてい
る。
【0013】各ポケットの表裏開口部両端に押さえバ
ネを装着して、各ポケットからのころの脱落防止を図っ
た構造。
【0014】保持器の表裏を、第一のカム面と第二の
カム面の形状にほぼ合致する凹凸形状とし、この保持器
の厚さ寸法を各ポケットの近傍位置で大きくした構造。
【0015】保持器の表裏両面について、ポケットを
円周方向に亘って両側から挟む位置、またはポケットを
直径方向に亘って両側から挟む位置に、カム面に干渉し
ないような突片を形成することで、ポケットの近傍位置
における保持器の厚さ寸法をころの外径よりも少しだけ
小さい程度とし、各ポケットから離れた部分の厚さ寸法
を上記近傍位置の厚さ寸法よりも十分に小さくした構
造。
【0016】保持器の表裏両面について、隣り合うポ
ケットの中間部分と第一のカム面及び第二のカム面との
間に板バネを設け、この板バネによって保持器を第一の
カム面または第二のカム面から離隔させる方向に押圧す
る構造。
【0017】上記〜の構造は、何れも図15に示す
構造と同様に、第一のカム面9と第二のカム面10とが
大きく離れる場合でも、保持器11がこれら両カム面9
及び10のほぼ中間の位置に保持される。このため、こ
ろ12が保持器7のポケット15から大きくはみ出すこ
とがなく、ころ12の転がり面にポケット15の縁部が
当たることがなくなる。また、ころ12とカム面9、1
0との間の潤滑の偏りも生じなくなる。さらに、ころ1
2に突部を設けても、ころ12がポケット15の内側に
収まらなくなることがなくなる。
【0018】また、保持器11を金属板から造る場合に
は、特願平7−7377号公報の図1〜図7に記載され
ているように、円周方向に隣り合うポケット15同士の
間に存在する複数の板部のうちの一部の板部には少なく
とも金属板の片面側に突出する第一の突出部が、残りの
板部には少なくとも金属板の他面側に突出する第二の突
出部が、それぞれ金属板にプレス加工を施すことで形成
されており、第一の突出部と第二の突出部とが、それぞ
れ円周方向に亘ってほぼ均等に配置されている構造とす
ることで、保持器11の加工が簡素化され、ローディン
グカム装置の製作コストを安価に抑えることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実開平5−
75551号公報に記載されている装置は、ころのポケ
ットからの抜け出しを有効に防止できる反面、保持器の
加工に手間がかかったり(図15、、の構造の場
合)、あるいは保持器にバネを装着する作業のために組
立作業が複雑化したり(、の構造の場合)するた
め、ローディングカム装置の製作コストを上昇させる原
因となっていた。
【0020】また、特願平7−7377号公報に記載さ
れている装置は、保持器の加工及び組立作業が簡単で安
価に製作できる反面、対向するカム面の距離が作動中に
広がったときに、保持器がカム面に対してがたつく余地
があるため、保持器がその板厚方向に亘って移動するこ
とができる。これに伴って、ころ12がポケット15か
ら抜け出すと、ころ12の転がり面12aにポケット1
5の縁部15aが当たり、転がり面12aの耐久性が著
しく損なわれる可能性がある。また、第一のカム面9及
び第二のカム面10ところ12、12との間の潤滑に隔
たりが生じてしまう(図16)。なお、図16におい
て、18aは第一の突出部、18bは第二の突出部をそ
れぞれ表す。
【0021】本発明は上述のような事情によりなされた
ものであり、本発明の目的は、製作コストの低減及び動
作の安定化が実現されるようにしたローディングカム装
置の保持器及びその製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、円周方向に亘
る凹凸として形成された第一のカム面と、円周方向に亘
る凹凸として形成され、前記第一のカム面に軸方向に亘
って対向する第二のカム面と、前記第一のカム面及び第
二のカム面の間に装着された円輪状の保持器と、前記保
持器の円周方向複数箇所に形成されたポケットと、前記
各ポケットの内側に転動自在に保持された状態で前記第
一のカム面及び第二のカム面に当接する複数の転動体と
から成るローディングカム装置の保持器に関するもので
あり、本発明の上記目的は、前記保持器を金属板で造
り、前記各ポケットの内縁側に前記金属板の両側に突出
する突出部を、前記金属板に塑性加工を施すことで形成
し、前記突出部を円周方向に亘って前記第一のカム面及
び第二のカム面の空隙に沿って配置することにより達成
される。また、前記金属板を、塑性加工により局部的に
形成させて突出部を作り出すようにすることによって、
保持器を製造することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】上述の様に構成される本発明のロ
ーディングカム装置をトロイダル型無段変速機に組み込
むことにより、入力ディスクを軸方向に押圧しながら、
トルク入力軸から入力ディスクに回転運動を伝達する際
の作用自体は、前述した従来のトロイダル型無段変速機
に組み込まれたローディングカム装置の場合と同様に可
能である。しかも、本発明のローディングカム装置の場
合、第一のカム面と第二のカム面とが大きく離れた場合
でも、これら両カム面に対する保持器両側の突出部の存
在に基づき、保持器の位置がこれら両カム面の中央部か
らずれることなく保持される。このため、転動体が保持
器のポケットから完全に抜け出すことはなく、転動体の
転がり面にポケットの縁部が当たらなくなる。また、転
動体と各カム面との間の潤滑の偏りも生じなくなる。さ
らに、転動体に突部を設けても、この転動体がポケット
の内側に収まらなくなることがなくなる。
【0024】
【実施例】図1〜図5は本発明のローディングカム装置
の実施例を示している。なお、本発明は、第一のカム面
9と第二のカム面10とが大きく離れた場合にも、転動
体であるころ12が保持器のポケット15から完全に抜
け出さないようにするための保持器の形状に特徴を有す
るものであり、その他の部分の構成及び作用について
は、前述した従来のローディングカム装置と同様である
ため、図示及び説明を省略する。
【0025】本発明のローディングカム装置を構成する
保持器11aは、軟鋼板、アルミニウム合金などの金属
板から造られている。素材となるこの金属板は、保持す
べき転動体であるころ12の直径Dの1/4〜1/3の
厚さ寸法t(t=D/4〜D/3)を有している。保持
器11aはこのような金属板に塑性加工を施すことによ
り全体を略円輪形状に造られており、円周方向の複数箇
所(図示した実施例では4箇所)に矩形のポケット15
を形成している。そして、これら各ポケット15の内側
に、それぞれが転動体であるころ12を転動自在に保持
している。
【0026】各ポケット15の内径側に存在しそれぞれ
が円弧形状を持つ複数(図示した実施例では4箇所)の
板部17には、ほぼその全長に亘って上記金属板の両側
(図1の表面側及び裏面側、図2の上側及び下側)に突
出する突出部18が、金属板に塑性加工を施すことで形
成されている。これら突出部18の突出量t′は、それ
ぞれ上記金属板の厚さ寸法tと同程度(t=t′)とし
ている。したがって、突出部18の先端縁から他端縁ま
での距離である保持器11aの全厚さ寸法Tは、数2で
表されるように上記突出量t′を2倍したものと金属板
の厚さ寸法tとの和となる。
【0027】
【数2】T=t+2t′
【0028】この様な保持器11aは、次のような第一
工程〜第四工程により形成するが、これら各工程は全て
塑性加工により行なう。 (1)第一工程(粗抜き工程) 図6及び図7に第一工程のワーク形状を示す。この第一
工程では、雄型と雌型との間で、素材である金属板にプ
レス加工を施し、円輪形の保持器11bを打ち抜き形成
する。打ち抜き形成された保持器11bの内径寸法及び
外径寸法は完成後の保持器11aの各寸法に合わせる
が、ポケット部15の4箇所については、突出部18に
相当する容積分だけ内周側に張り出した形状にする。す
なわち、内周側に張り出し部21を設ける。なお、図6
及び図7中の二点鎖線で示した形状は完成後の保持器1
1aの輪郭を示している。 (2)第二工程(スリット転造工程) 図8はスリット転造の加工原理を示す図であり、図中の
左半分は成形前の状態、右半分は成形後の状態を示す。
この第二工程では、成形部に円周に沿った鋭角突起部を
持つスリット用の転造ロール24を用い、上記第一工程
で打ち抜かれた保持器11bの内周縁4箇所にスリット
転造により突出部18に相当する部分を形成する。すな
わち、上記第一工程で打ち抜かれた保持器11bをワー
ク支持板23及び23′により挟持した状態で回転させ
ながら、保持器11bの内円に配置した回転するスリッ
ト用転造ロール24を保持器11bの外側(図のZ方
向)へと押し込んでゆくことにより、張り出し部21の
先端が保持器11bの両面側に向かって切り開かれて張
り出し片19を形成する。 (3)第三工程(平転造工程) 図9は、平転造の加工原理を示す図であり、図中の左半
分は成形前の状態、右半分は成形後の状態を示す。この
第三工程では、成形部に円周に沿った円筒形状の加工面
を持つ平転造ロール25を用い、上記第二工程でスリッ
ト転造された保持器11bの内周縁4箇所に平転造によ
り突出部18を形成する。すなわち、上記第二工程でス
リット転造された保持器11bを上記第二工程と同様に
ワーク支持板23及び23′により挟持した状態で回転
させながら、保持器11bの内円に配置した回転する平
転造ロール25を保持器11bの外側(図のZ方向)へ
と押し当ててゆくことにより、張り出し片19が保持器
11bの両側に向かって立ち上げられて突出部18を形
成する。なお、図9中の右半分において二点鎖線で示し
た形状はポケット15を示している。 (4)第四工程(ポケット抜き工程) この第四工程では、別の雄型と雌型との間で、上記第三
工程で平転造成形された保持器11bにプレスによる打
ち抜き加工及びシェービング加工等を施して、ポケット
15部を形成する。これにより、各ポケット15の内寸
を所定値に仕上げる。
【0029】上述のような第一工程〜第四工程を経て製
造される保持器11aを具備した本発明のローディング
カム装置の場合、第一のカム面9と第二のカム面10と
が大きく離れた場合でも、これら両カム面9及び10に
対向する両側の突出部18の存在に基づき、保持器11
aの位置がこれら両カム面9及び10の中間部からずれ
ることが全くない。すなわち、保持器11aをローディ
ングカム装置に組み込み、この保持器11aのポケット
15に保持されたころ12を各カム面9及び10の凹部
に整合させた状態では、突出部18の先端縁は保持器1
1aの各面において第一のカム面9の凹部及び第二のカ
ム面10の凹部にそれぞれ対向する。したがって、保持
器11aは厚さ寸法tの金属板により形成されているに
もかかわらず、あたかも厚さ寸法がT(=t+2t′)
の金属板により形成されているかのように、軸方向(図
1の表裏方向、図2、図4、図5の上下方向)に亘る変
位を制限される。
【0030】このため、ころ12が保持器11aのポケ
ット15から抜け出すことはなく、ころ12の転がり面
12aにポケット15の縁部15aが当たらなくなる。
また、ころ12と第一のカム面9及び第二のカム面10
との間の潤滑の偏りも著しく減少する。さらに、ころ1
2、12に図11に示す様な突部13を設けても、この
突部13がポケット15の縁部15a、15aに噛み合
わなくなるため、上記ころ12がポケット15の内側に
収まらなくなることもなくなる。特に、本発明のローデ
ィングカム装置の場合には、ポケット15及び突出部1
8を有する保持器11aを、前述の第一工程〜第四工程
からなる簡単なプレス加工及び転造加工のみによって形
成できる。したがって、この保持器11a単体、並びに
保持器11aを組み込んだローディングカム装置全体の
製作コストの低減を図ることが可能である。
【0031】なお、上述の説明から明らかな通り、本発
明のような突出部18を形成する代わりに、保持器11
aを構成する金属板の厚さ寸法tを大きくすることによ
っても、保持器11aの軸方向に亘る変位を制限し、こ
の保持器11aのポケット15からころ12が抜け出る
ことを防止できる。しかしながら、上記金属板の厚さ寸
法tを大きくした場合には、ポケット15を打ち抜き加
工するためにより大きな力が必要となり、大型のプレス
加工機を使用しなければならない。このため、設備費が
嵩むことに加え、金属板自体の材料費も増加することか
ら、製作コストの上昇が避けられない。さらに、保持器
11aの重量が増大することによって、単にトロイダル
型無段変速機の重量増大が引き起こされるばかりでな
く、慣性モーメントが増大して回転性能を低下させる原
因となるため、トロイダル型無段変速機全体の変速効率
が悪化する。本発明では、比較的薄肉の金属板の両面に
突出部18を形成する構造を採用しているため、以上の
ようなコスト及び重量についての問題を生じさせない。
【0032】また、本発明の趣旨は上述した特定の実施
例の内容に限定されるものではない。例えば、転動体と
してのころ12は突部13が形成されていないものであ
っても良い。また、転動体がころ12の変わり玉であ
り、第一のカム面9上及び第二のカム面10上に玉が転
動するための溝が形成されているような場合にも、全く
同様に作用する。
【0033】
【発明の効果】本発明のローディングカム装置は、以上
のように構成され作用するため、転動体が保持器のポケ
ットから抜け出すことにより発生する作動不良を確実に
防止して、トロイダル型無段変速機の動作を安定させる
ことができる。また、軽量な保持器が容易な加工によっ
て得られるため、高い性能を備えたトロイダル型無段変
速機を安価に製作できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す保持器の平面図であ
る。
【図2】図1に示す保持器のA−A断面図である。
【図3】図1に示す保持器の斜視図である。
【図4】本発明の実施例の使用状態を示すローディング
カム装置の一部の円周方向に亘る断面図である。
【図5】本発明の実施例の作動時の状態を示す図4と同
様の断面図である。
【図6】本発明の実施例に用いられる保持器のブランク
の平面図である。
【図7】図6に示す保持器のブランクのB−B断面図で
ある。
【図8】ブランクから本発明の保持器を作り出すための
スリット転造の加工原理を説明する図である。
【図9】スリット転造されたブランクから本発明の保持
器を作り出すための平転造の加工原理を説明する図であ
る。
【図10】トロイダル型無段変速機の基本的構成を最大
増速時の状態で示す側面図である。
【図11】ころを構成する素子を示す正面図である。
【図12】ころが保持器に保持された状態を示す正面図
である。
【図13】偏り防止を考慮していない保持器が組み込ま
れたローディングカム装置の非作動時の状態を示す図4
と同様の断面図である。
【図14】図13のローディングカム装置の作動時の状
態を示す図4と同様の断面図である。
【図15】偏り防止を考慮した保持器が組み込まれた従
来のローディングカム装置の非作動時の状態を示す図4
と同様の断面図である。
【図16】特願平7−7377号に記載された装置にお
いて発生する不具合の状態を説明する図である。
【符号の説明】 1 トルク入力軸 2 入力ディスク 2a、4a 内側面 3 出力軸 4 出力ディスク 5 変位軸 6 パワーローラ 6a 周面 7、7´ ローディングカム装置 8 カムディスク 9 第一のカム面 10 第二のカム面 11、11a、11b 保持器 12 ころ 12a 転がり面 13 突部 14 素子 15 ポケット 15a 縁部 16 ガイド 17 板部 18 突出部 18a 第一の突出部 18b 第二の突出部 19 張り出し片 20 加工基準穴 21 張り出し部 23、23′ ワーク支持板 24 スリット転造ロール 25 平転造ロール

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に亘る凹凸として形成された第
    一のカム面と、円周方向に亘る凹凸として形成され、前
    記第一のカム面に軸方向に亘って対向する第二のカム面
    と、前記第一のカム面及び第二のカム面の間に装着され
    た円輪状の保持器と、前記保持器の円周方向複数箇所に
    形成されたポケットと、前記各ポケットの内側に転動自
    在に保持された状態で前記第一のカム面及び第二のカム
    面に当接する複数の転動体とから成るローディングカム
    装置において、前記保持器は金属板で造られており、前
    記各ポケットの内縁側には前記金属板の両側に突出する
    突出部が、前記金属板に塑性加工を施すことで形成され
    ており、前記突出部は円周方向に亘って前記第一のカム
    面及び第二のカム面の空隙に沿って配置されていること
    を特徴とするローディングカム装置の保持器。
  2. 【請求項2】 請求項1の金属板を、塑性加工により局
    部的に形成させて前記突出部を作り出すようにしたロー
    ディングカム装置の保持器の製造方法。
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