JP3532061B2 - ドア内電装部品制御装置 - Google Patents

ドア内電装部品制御装置

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JP3532061B2
JP3532061B2 JP06754597A JP6754597A JP3532061B2 JP 3532061 B2 JP3532061 B2 JP 3532061B2 JP 06754597 A JP06754597 A JP 06754597A JP 6754597 A JP6754597 A JP 6754597A JP 3532061 B2 JP3532061 B2 JP 3532061B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライドドア内に
設けられた電装部品の動作を制御するとともに、前記電
装部品の操作スイッチを車体本体部側に有するドア内電
装部品制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から使用されているスライドドアを
備えた自動車等の車両では、車体本体部からスライドド
アへの給電やスライドドア内の電装部品に対する車体本
体部側からの操作を、図13に示すような接点同士が直
接接触するタイプの接続コネクタ501を介して行って
いる。スライドドア内には、オートドアクロージャ50
2、パワーウィンドウ503、電磁ドアロック504な
どの電装部品が装備されており、これらの電装部品を運
転席など車体本体部側に設けられた操作スイッチによっ
て遠隔操作することができるようになっている。
【0003】車体本体側の接続コネクタ501aとスラ
イドドア側の接続コネクタ501bは、スライドドアが
完全に閉じきっていない半ドア状態、あるいはそれに近
い状態で互いの接点同士が接触を始めるよう配置されて
いる。そして、これら接続コネクタの接点同士が接触を
開始した時点から、ドア内の電装部品を車体本体部側か
ら遠隔操作し得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来から使用されてい
るドア内電装部品制御装置では、接続コネクタの接点同
士が接触を開始した時点から、ドア内の電装部品を車体
本体部側から遠隔操作し得るようになっているので、半
ドア状態など接続コネクタの接点同士の接触が不安定な
状態のときスライドドア内の電装部品が誤動作してしま
う場合があるという問題があった。
【0005】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、車体本体部側からの
操作に従ってスライドドア内の電装部品を誤動作なく制
御することのできるドア内電装部品制御装置を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]スライドドア内に設けられた電装部品の動作を制
御するものであり、前記電装部品は、完全に閉まりきっ
ていない半ドア状態のスライドドアを完全に閉まりきっ
た状態にまで閉め込むドアクロージャー手段(55)を
備えているドア内電装部品制御装置(10)において、
前記ドアクロージャー手段(55)によるドア閉め込み
動作が完了したとき、前記スライドドアが完全に閉まり
きったと認識するドア完閉検出手段(55、40)と、
前記スライドドアが完全に閉まりきったことを前記ドア
完閉検出手段(55、40)が認識するまでの間、前記
スライドドア内の前記ドアクロージャー手段(55)以
外の電装部品の動作を禁止する動作禁止制御手段(4
0)とを備えたことを特徴とするドア内電装部品制御装
置(10)。
【0007】
【0008】[2]前記スライドドア内の電装部品を操
作するための操作スイッチを車体本体部側に設け、前記
ドア完閉検出手段(55、40)および前記動作禁止制
御手段(40)を前記スライドドア側に配置し、前記ス
ライドドアを閉じたとき前記車体本体部とスライドドア
との間を電気的に接続しかつスライドドアを開いたとき
前記電気的接続が断となる接続コネクタ(20)を設
け、前記動作禁止制御手段(40)は、前記スライドド
アが完全に閉まりきったことを前記ドア完閉検出手段
(55、40)が検出するまでの間、少なくとも前記接
続コネクタ(20)を通じて送られてくる前記車体本体
部側からの指示に基づく前記スライドドア内の電装部品
の動作を禁止することを特徴とする[1]記載のドア内
電装部品制御装置(10)。
【0009】[3]前記ドア完閉検出手段(55、4
0)によって前記スライドドアの閉じたことが検出され
た際に所定のドア閉鎖信号をスライドドア側から車体本
体部側へ送信し、前記ドア閉鎖信号を正常に受信した旨
を示す前記車体本体部側からの応答信号を前記スライド
ドア側で受信したとき、スライドドア内の電装部品の動
作の禁止を解除することを特徴とする[1]または
[2]記載のドア内電装部品制御装置(10)。
【0010】[4]前記車体本体部側に、前記スライド
ドア側から送られてくる前記ドア閉鎖信号を受信するま
での間、車体本体部側の操作スイッチの受け付けを禁止
するスイッチ操作禁止手段(30)を設けることを特徴
とする[3]記載のドア内電装部品制御装置(10)。
【0011】前記本発明は次のように作用する。ドア完
閉検出手段(55、40)は、スライドドアが完全に閉
まりきったことを検出し、動作禁止制御手段(40)
は、ドア完閉検出手段(55、40)によってスライド
ドアが完全に閉まりきったことが検出されるまでの間、
スライドドア内の電装部品の動作を禁止する。これによ
り、半ドア状態など接続コネクタの接点同士の接触が不
安定な状態のときスライドドア内の電装部品が誤動作し
てしまうことを防止することができる。
【0012】また、完全に閉まりきっていない半ドア状
態のスライドドアを完全に閉まった状態にまで閉め込む
ドアクロージャー手段(55)をスライドドア側に設
け、ドアクロージャー手段(55)の動作が完了したこ
とをもって、スライドドアが完全に閉まりきったと認識
する。
【0013】これにより、スライドドアが完全に閉まっ
ているか否かを的確に検知することができる。またドア
が閉まったことを検知するスイッチ等を別途設ける必要
がなく装置構成の簡略化を図ることができる。
【0014】また車体本体部側にスライドドア内の電装
部品を操作するための操作スイッチを設け、ドア完閉検
知手段(55、40)および動作禁止制御手段(40)
をスライドドア側に配置し、さらにスライドドアを閉じ
たとき車体本体部とスライドドアとの間を電気的に接続
しかつスライドドアを開いたとき電気的接続が断となる
接続コネクタ(20)を設ける。そして、スライドドア
が完全に閉まりきったことをドア完閉検出手段(55、
40)が検出するまでの間、少なくとも接続コネクタ
(20)を通じて送られてくる車体本体部側からの指示
に基づくスライドドア内の電装部品の動作を禁止する。
【0015】これにより、半ドア状態など接続コネクタ
の接点同士の接触が不安定な状態のときに車体本体部側
からの操作を誤認識して、スライドドア内の電装部品が
誤動作してしまうことを防止することができる。
【0016】さらに、ドア完閉検出手段(55、40)
がスライドドアの閉じたことを検出した際に所定のドア
閉鎖信号をスライドドア側から車体本体部側へ送信し、
当該ドア閉鎖信号を正常に受信した旨を示す応答信号を
車体本体部側からスライドドア側へ返送するようにし、
スライドドア側でこの応答信号を受信したとき、スライ
ドドア内の電装部品の動作の禁止を解除するようにす
る。
【0017】たとえば、車体本体部での操作を複数ビッ
トの符号で表し、これをスライドドア側へシリアル伝送
するような場合であっても、応答信号を車体本体部側か
ら受け取るまでの間スライドドア内の電装部品の動作を
禁止するので、複数ビットの符号の伝送途中に動作の禁
止が解除されて符号を誤認識するようなことが無くな
り、誤動作をより確実に防止することができる。
【0018】また車体本体部側にスイッチ操作禁止手段
(30)を設け、スライドドア側から送られてくるドア
閉鎖信号を受信するまでの間、車体本体部側の操作用ス
イッチの受け付けを禁止する。これにより、スライドド
アが閉まりきる以前に車体本体部側からスライドドア側
へ操作の指令を発するようなことがなくなり、誤動作の
発生をより確実に防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一の
実施の形態を説明する。図1から図12は本発明の実施
の形態を示している。図1に示すように、ドア内電装部
品制御装置10は、スライドドア内に設けられ当該ドア
内の各種電装部品の接続されたドア側コントローラ40
と、車体本体部側に配置され、運転席などに設けた操作
スイッチ等の接続されたボディ側コントローラ30とを
備えている。
【0020】車体本体部とスライドドア部の間における
給電および制御信号の授受は、接続コネクタ部20を介
して行われるようになっている。車体本体部には、車体
側接続コネクタ20aが、スライドドア部にはドア側接
続コネクタ20bがそれぞれ設けられている。
【0021】車体側接続コネクタ20aとドア側接続コ
ネクタ20bとは、スライドドア部を閉じたとき互いに
向き合うよう配置されている。接続コネクタ部20は、
直接接触することにより給電を行う給電用接点部と、非
接触の近接した状態で電磁誘導現象を利用して制御信号
の授受を行うコイル素子部とを備えている。
【0022】車体側接続コネクタ20aの給電用接点2
2aは、スライドドア部へ給電するための電源が接続さ
れ、給電用接点22bは接地されている。また車体側接
続コネクタ20aの送信用コイル素子24a、受信用コ
イル素子24bは、それぞれボディ側コントローラ30
と接続されている。送信用コイル素子24aは、車体本
体部からスライドドア部に向けて制御信号を送信するた
めに用いられ、受信用コイル素子24bはスライドドア
部から送られてくる制御信号を受信するために用いられ
る。
【0023】ドア側接続コネクタ20bの給電用接点2
6a、26b、および受信用コイル素子28b、送信用
コイル素子28aは共にドア側コントローラ40と接続
されている。
【0024】ドア側コントローラ40には、ドア内の電
装部品としてのパワーウィンドウ51と、電磁ドアロッ
ク用のアクチュエータ53と、クロージャー55とが接
続されている。クロージャー55は、完全に閉まりきっ
ていない半ドア状態のスライドドア部を完全に閉まりき
った状態にまで閉め込む装置である。ハーフスイッチ5
7は、スライドドア部が半ドア状態まで閉まったことを
検知するスイッチであり、ハンドルスイッチ59は、ド
ア開閉ハンドルの操作を検知するスイッチである。
【0025】図2は、ボディ側コントローラ30の回路
構成を示したものである。ボディ側コントローラ30
は、ワンチップ型マイクロプロセッサ31とその周辺回
路とから構成されている。ワンチップ型マイクロプロセ
ッサ31は、CPU(中央処理装置)31a、ROM
(リード・オンリ・メモリ)31b、RAM(ランダム
・アクセス・メモリ)31cのほか、周辺回路とのイン
ターフェースを司る入力ポート31d、出力ポート31
eおよびA/D(アナログ・ディジタル)コンバータ3
1gを備えている。また、外部からイベントの発生を取
り込むための割込端子31fを有している。
【0026】ワンチップ型マイクロプロセッサ31に接
続される周辺回路には、送信用コイル素子24aを駆動
するための送信回路32、受信用コイル素子24bに生
じる起電力を基に相手側から送られてきた制御信号を再
生する受信回路33が接続されている。また、ドアのア
ンロックスイッチ、ロックスイッチ、パワーウィンドウ
のアップスイッチ、ダウンスイッチ等各種の操作スイッ
チがプルアップ回路34を介して接続されている。
【0027】このほかワンチップ型マイクロプロセッサ
31には、その動作クロックを与えるシステムクロック
発振回路35、5ボルトの電源電圧を供給する5V電源
回路36、リセット回路37が接続されている。
【0028】図3は、ドア側コントローラ40の回路構
成を示したものである。ドア側コントローラ40は、ボ
ディ側コントローラ30と同様のワンチップ型マイクロ
プロセッサ41とその周辺回路とから構成されている。
ワンチップ型マイクロプロセッサ41は、CPU41
a、ROM41b、RAM41c、入力ポート41d、
出力ポート41e、A/Dコンバータ41gおよび割込
端子41fとを有している。
【0029】ワンチップ型マイクロプロセッサ41に
は、送信用コイル素子28aを駆動するための送信回路
42、受信用コイル素子28bの接続された受信回路4
3が接続されている。また、パワーウィンドウのアップ
スイッチ、ダウンスイッチ、ハーフラッチスイッチ、ハ
ンドルスイッチ等各種のスイッチがプルアップ回路44
を介して接続されている。
【0030】リレー駆動回路50は、ドアのアンロック
およびロック用のアクチュエータ53を制御するための
リレー回路、パワーウィンドウ51の正転・逆転制御用
リレー回路、およびクロージャー55の正転・逆転制御
用リレー回路をそれぞれ駆動するための回路部分であ
る。電流増幅回路45は、パワーウィンドウ51やクロ
ージャー55の動作状態を監視するため、これらの駆動
状態に応じて変化する電流信号を増幅するための回路部
分である。
【0031】このほかワンチップ型マイクロプロセッサ
41には、動作クロックを与えるシステムクロック発振
回路47、5ボルトの電源電圧を供給する5V電源回路
48、リセット回路46、および車体本体部から供給さ
れる電源の電圧を監視するための電源分圧回路49が接
続されている。
【0032】図4は、送信回路32、42の回路構成を
示したものである。電源と接地電位との間にコイル素子
61とスイッチング用のトランジスタ62が直列に接続
されている。また、コイル素子61と並列に、ダイオー
ド63とコンデンサ64が接続されている。
【0033】送信回路の入力端65に加える電圧をハイ
レベルとするかローレベルとするかにより、トランジス
タ62のコレクタ−エミッタ間の導通、非導通を切り替
えてコイル素子61へ電流を流すか否かを制御し、コイ
ル素子61の発生する磁束を変化させるようになってい
る。
【0034】図5は、受信回路33、43の回路構成を
示したものである。相手方のコイル素子からの磁束が変
化することにより受信回路のコイル素子71に起電力が
生じ、その電圧がコンパレータ72の非反転入力に加え
られている。コンパレータ72の反転入力には、電源電
圧を抵抗器73a、73bで分圧した電圧が印加されて
いる。
【0035】コンパレータ72の出力信号は、非反転増
幅器として作用するオペアンプ74に入力され、オペア
ンプ74の出力はエミッタ接地されたトランジスタ75
のベースに加えられている。トランジスタ75のコレク
タは抵抗器を介して電源と接続されるとともに、トラン
ジスタ75のコレクタは受信回路の出力端76と接続さ
れている。したがって、トランジスタ75は反転回路と
して作用し、受信回路の出力端76には、オペアンプ7
4の出力を反転させた電圧波形(方形波)が現れるよう
になっている。
【0036】図6は、車体本体部とスライドドア部の間
においてコイル素子を通じて伝送される制御信号のデー
タ構成を示したものである。車体本体部からスライドド
ア部あるいはスライドドア部から車体本体部へ伝送する
1つの制御信号は、スタートオブメッセージ(81)、
8ビットのデータ(82)、パリティビット(83)お
よびエンドオブメッセージ(84)とから構成されてい
る。ドア内電装部品制御装置10では、このようなデー
タ構成の制御信号を車体本体部とスライドドア部の間で
シリアル伝送するようになっている。
【0037】図7は、制御信号の各データに対応する波
形を示したものである。ここでは、PWM(パルス・ワ
イズ・モジュレーション)方式の変調方式によりデータ
の伝送を行っており、ハイレベルの保持される時間の相
違によりデータの値を区別するようになっている。
「0」を示す波形91のパルス幅が最も短く、「1」を
示す波形92のパルス幅は、「0」の約2倍になってい
る。スタートオブメッセージ(SOM)を示す波形93
は「0」の約3倍のパルス幅に、エンドオブメッセージ
(EOM)を示す波形94は「0」の約4倍のパルス幅
にそれぞれ設定されている。
【0038】図8は、車体本体部側からスライドドア部
側へ伝送される各種制御信号のビット構成等を示してい
る。図中、左側の欄101は、運転席に設けられた各種
操作スイッチの状態を、中央の欄102は、スイッチの
状態に対応した制御信号の通信内容を、右側の欄103
は、各制御信号のビット構成を示している。
【0039】パワーウィンドウのアップスイッチがオン
のとき(104)、02H(16進)のデータが送信さ
れる。パワーウィンドウのダウンスイッチがオンのとき
(105)は、03Hのデータが、ドアロックスイッチ
がオンのとき(106)は、04Hのデータが、アンロ
ックスイッチがオンのとき(107)は、05Hのデー
タがそれぞれ送信される。スイッチオフ(108)は、
いずれかのスイッチがオンの状態からすべてのスイッチ
がオフの状態へ移行したことを示し、01Hのデータが
送られる。たとえば、パワーウィンドウのアップスイッ
チを押したとき、02Hのデータが伝送され、当該スイ
ッチを離したとき01Hのデータが伝送される。
【0040】通信認識モード終了フラグ(109)を示
す制御信号を伝送する際には、06Hが、ドア側の各ス
イッチの操作受け付けを禁止する指示(110)を送る
ときは07Hが、また当該禁止を解除する指示(11
1)を送るときは08Hのデータがそれぞれ伝送され
る。クロージャーロック(112)は、クロージャー5
5によってスライドドアが開かないよう施錠する指令
で、クロージャーロック解除(113)はクロージャー
55による施錠を解除し、ドアハンドルの操作によりス
ライドドアを開き得る状態にする指令であり、それぞれ
09H、0AHのデータが伝送される。
【0041】図9は、スライドドア部側から車体本体部
側へ伝送される各種制御信号のビット構成等を示してい
る。図中、左側の欄121は、ドア内の各種スイッチの
状態を、中央の欄122は、スイッチの状態に対応した
制御信号の通信内容を、右側の欄123は、各制御信号
のビット構成を示している。
【0042】ハーフラッチ(124)は、スライドドア
が半ドア状態になったことを示す情報で、01Hのデー
タを割り当ててある。クロージャー作動完了フラグ(1
25)は、クロージャー55の作動が完了しスライドド
ア部が完全に閉まりきったことを示す情報で、02Hの
制御信号を割り当ててある。
【0043】次に、電磁誘導現象を利用して制御信号を
伝送する際の動作について説明する。図2に示すよう
に、パワーウィンドウのアップスイッチなど、いずれか
のスイッチが押下されるとプルアップ回路34を通じて
ワンチップ型マイクロプロセッサ31の対応する入力ポ
ート31dがローレベルになる。ワンチップ型マイクロ
プロセッサ31のCPU31aは、入力ポート31dを
常時監視しており、スイッチの状態変化に応じた制御信
号を出力ポート31eを通じて送信回路32へ出力す
る。たとえば、パワーウィンドウのアップスイッチがオ
ンになった場合には、SOM+02H+パリティ「0」
+EOMからなる制御信号がシリアルに送出される。
【0044】図10は、アップスイッチがオンになった
とき送られる制御信号の波形を示している。図10
(a)は、図4に示す送信回路の入力端65に加えられ
る制御信号の波形を示している。当該信号がトランジス
タ62(図4)のベースに加えられると、制御信号の電
圧がハイレベルの間トランジスタ62がオン状態にな
り、制御信号がローレベルの間トランジスタ62がオフ
状態になる。その結果トランジスタ62のコレクタ電
圧、すなわちコイル素子61とコレクタとの接続点にお
ける電圧は図10bに示すように変化する。したがっ
て、制御信号に応じてコイル素子(図1の車体側接続コ
ネクタ20aの送信用コイル素子24a)に流れる電流
が変化し、対応する磁束が発生する。
【0045】かかる磁束の変化を受けてドア側接続コネ
クタ20bの受信用コイル素子28bに起電力が生じ
る。ドア側コントローラ40の受信回路43の動作を図
5を基に説明する。コイル素子71(受信用コイル素子
28b)の両端には、相手側のコイル素子からの磁束を
受けて図10(c)に示すような波形が発生する。コン
パレータ72は、電源電圧を抵抗器73a、73bで分
圧して得たしきい値電圧とコイル素子71に生じた電圧
とを比較して2値化を行い方形波に直す。その後オペア
ンプ74によって非反転増幅され、トランジスタ75で
振幅が電源電圧(5ボルト)であり、かつ位相反転した
波形(図10d)に変換され、受信回路の出力端76か
ら当該電圧波形が出力される。
【0046】受信回路の出力波形はドア側コントローラ
40の有するワンチップ型マイクロプロセッサ41の割
込端子41fに入力される。ワンチップ型マイクロプロ
セッサ41は、割込端子41fに加わる信号がローレベ
ルになっている期間の長さを送信側で送った制御信号が
ハイレベルになっていた期間であると判定し、制御信号
の内容を判別する。
【0047】図10に示す例では、ワンチップ型マイク
ロプロセッサ41は、車体本体部側から02Hの制御信
号が送られてきたことを認識し、ドア内のパワーウィン
ドウをアップさせるようリレー回路をオン状態にする。
【0048】このように電磁誘導現象を利用して車体本
体部とスライドドア部との間での制御信号の伝送を行う
ので、酸化皮膜や位置ずれ、さらにはコイル素子の表面
に付着する泥などの汚れによる影響を受け難いので、安
定した伝送状態を確保することができる。また各種の通
信内容を複数ビットから成るディジタル信号の制御信号
に符号化し、当該信号を車体本体部とスライドドア部と
の間でシリアル伝送するようにしたので、1組のコイル
素子を用いて各種の制御内容を伝送することができる。
【0049】さらに、スライドドア部内の伝送部品をド
ア側コントローラ40が一括して制御するので、ドア側
の電装部品が増えた場合にも、ドア側コントローラ40
あるいはその制御ソフトを交換するだけで対応すること
ができ、装備の拡張等に迅速かつ容易に対処することが
できる。
【0050】次に、スライドドアが閉じられた際に、車
体本体部からの制御信号を受け付け得る状態になるまで
の動作について説明する。図11は、ドア側コントロー
ラ40の動作の流れを示したものである。スライドドア
は、開いている状態では、車体本体部からの給電がない
ので、ドア側コントローラ40はその動作を停止した状
態にある。スライドドアが略半ドア状態になり給電用接
点22a等が接触する状態になると、ドア側コントロー
ラ40はその動作を開始し、電源分圧回路49からの電
位を基にして車体本体部から電源が正常に供給されてい
ることを確認したのち図11に示す処理へ移行する。
【0051】ドア側コントローラ40は、まず、クロー
ジャー55の作動が既に終了しているか否かを調べる
(ステップS301)。通常は、スライドドアが半ドア
状態となり車体本体部側から電源の供給が開始された直
後は、クロージャー55が未動作の状態になっている。
このようにクロージャー55の動作が完了していないと
きは(ステップS301;N)、車体本体部との間の情
報系通信の受け付けを禁止し(ステップS302)、続
けてスイッチ系の通信の受け付けを禁止する。
【0052】ここで情報系通信とは、スイッチ操作とか
かわりのない制御信号を指し、図8、図9に示した通信
認識モード終了フラグ109、ハーフラッチ124、ク
ロージャー作動完了フラグ125等が該当する。スイッ
チ系通信とは、パワーウィンドウのアップスイッチなど
各種のスイッチの操作に基づく制御信号をいい、図8、
図9のP/W−UP104、P/W−DOWN105等
が該当する。
【0053】次に、ドア側コントローラ40は車体本体
部との間の各種通信の受け付けを禁止にした状態で、ク
ロージャー55を動作させ、スライドドアを半ドア状態
から完全に閉まりきった状態にまで閉め込むよう制御す
る(ステップS304)。
【0054】クロージャー55の動作が完了すると、ド
ア側コントローラ40のCPU41aは、その旨を示す
フラグ情報をRAM41cの所定領域にセットする。そ
の後、情報系通信の受け付けを許可し(ステップS30
5)、クロージャー作動終了の制御信号を車体本体部側
へ未だ送信していないときは(ステップS306;
N)、当該情報系の制御信号125を車体本体部側へ向
けて送信する(ステップS307)。また送信終了と同
時にドア側コントローラ40のCPU41aは、クロー
ジャー作動完了の送信終了を示すフラグをRAM41c
の所定領域にセットする。
【0055】ボディ側コントローラ30は、当初、スラ
イドドア部側からクロージャー作動完了を示す制御信号
が送られてくるのを待機する(図12、ステップS40
1;N)。クロージャー作動完了の制御信号を受信する
と(ステップS401;Y)、ボディ側コントローラ3
0は、応答信号、すなわち、通信認識モード終了を示す
制御信号109を未だスライドドア部へ送信していない
ときは(ステップS402;N)、当該制御信号109
をスライドドア部側へ送信する(ステップS403)。
【0056】ドア側コントローラ40は、ボディ側コン
トローラ30側から応答信号が送られてきたことを確認
すると(図11、ステップS308;Y)、車体本体部
側からのスイッチ系の通信についての受け付けを許可す
る(ステップS309)。
【0057】このような状態になった後、車体本体部側
からスイッチ系の制御信号を受信すると(ステップS3
10;Y)、ドア側コントローラ40は受信した制御信
号に応じてドア内の電動部品の動作を制御する(ステッ
プS311)。たとえば、ドアロックを指示する制御信
号を受けた場合には、電磁ドアロックを動作させ施錠を
行う。スイッチ系の受け付けを許可した状態下におい
て、スライドドア側の操作スイッチが押下等されたとき
は(ステップS312;Y)、その操作に対応してドア
内の電装部品の動作を制御する(ステップS311)。
【0058】一方、ボディ側コントローラ30は、応答
信号を送出し終えた後は、運転席等に操作スイッチが押
下されるか否か等を監視し(ステップS404)、いず
れかのスイッチ操作が行われたとき(ステップS40
4;Y)、当該スイッチの操作内容に対応する制御信号
をスライドドア側へ送信する(ステップS405)。
【0059】このように、ドア側コントローラ40は、
スライドドアが完全に閉まったときその旨を示す制御信
号を車体本体部側へ送り、これに対する応答信号を車体
本体部側から受けた以後、車体本体部から送られてくる
スイッチ系の制御信号の受け付けを許可するので、半ド
ア状態など不安定な状態で通信を行うことによる誤動作
が防止され、車体本体部からスライドドア部の電装部品
を確実に遠隔操作することができる。
【0060】以上説明した実施の形態では、接続コネク
タを介して車体本体部側から送られてくる指示に基づく
動作を禁止するようにしたが、スライドドア側に設けた
操作スイッチ等に基づく電装部品の動作のみを禁止する
ものであってもよい。すなわち、スライドドアが完全に
閉まりきるまでは、給電等も不安定な状態にあるので、
その間、スライドドア内の電装部品の動作を一切禁止す
ることにより、誤動作を防止して安定した動作を確保す
ることが可能になる。
【0061】また実施の形態では、電磁誘導現象を利用
して制御信号の伝送を車体本体部とスライドドア部の間
で行うようにしたが、接点を直接接触させて電気信号の
伝達を行う形式の接続コネクタを用いてもよい。
【0062】さらに、実施の形態では、ドアが閉まった
ことを示す制御信号をスライドドア部から受け取るまで
の間、車体本体部側でのスイッチ操作の受け付けを禁止
するとともに車体本体部側からスライドドア部側へ制御
信号を送信しないよう制御したが、スライドドアの閉ま
ったことが検知されるまでの間、スライドドア部側が単
独で車体本体部から制御信号の受信を禁止するようにし
てもよい。すなわち、車体本体部側はドアが閉まってい
るか否かにかかわらず制御信号をスライドドア部側へ送
信するが、ドアが閉まりきるまでの間、それらの制御信
号をスライドドア側で受け付けないようにすることもで
きる。
【0063】また、実施の形態では、応答信号を送信し
終えるまでの間、スイッチ系の制御信号の送信を車体本
体部側で禁止するようにしたが、応答信号を送信する以
前にスイッチ系の制御信号を車体本体部からスライドド
ア部へ送信するようにしてもよい。すなわち、応答信号
を受信する以前に車体本体部から送られてきた制御信号
をスライドドア部側で無視するようにすればよい。
【0064】
【0065】
【発明の効果】本発明にかかるドア内電装部品制御装置
によれば、スライドドアが完全に閉まりきったことを検
出してから、車体本体部からの各種操作を受け付けるよ
うにしたので、半ドア状態など接続コネクタの接点同士
の接触が不安定な状態下における電装部品の動作が禁止
され、伝送エラー等による誤動作を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るドア内電装部
品制御装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るドア内電装部
品制御装置におけるボディ側の回路構成を示すブロック
図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るドア内電装部
品制御装置におけるドア側の回路構成を示すブロック図
である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るドア内電装部
品制御装置の送信回路を示す回路図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るドア内電装部
品制御装置の受信回路を示す回路図である。
【図6】車体本体部、スライドドア部間でコイル素子を
通じて伝送される制御信号のデータ構成を示した説明図
である。
【図7】制御信号の各データに対応する波形を示した説
明図である。
【図8】車体本体部側からスライドドア部側へ伝送され
る各種制御信号のビット構成等を示した説明図である。
【図9】スライドドア部側から車体本体部側へ伝送され
る各種制御信号のビット構成等を示した説明図である。
【図10】パワーウィンドウのアップスイッチがオンに
なったとき伝送される制御信号の波形を示した説明図で
ある。
【図11】ドア側コントローラがコイル素子を送信用と
受信用に切り替える際における動作の流れの一例を示す
流れ図である。
【図12】ボディ側コントローラがコイル素子を送信用
と受信用に切り替える際における動作の流れの一例を示
す流れ図である。
【図13】従来から使用されている信号伝送システムを
示す説明図である。
【符号の説明】
10…ドア内電装部品制御装置 20…接続コネクタ部 20a…車体側接続コネクタ 20b…ドア側接続コネクタ 22、26…給電用接点 24a、28a、61…送信用コイル素子 24b、28b、71…受信用コイル素子 30…ボディ側コントローラ 31、41…ワンチップ型マイクロプロセッサ 32、42…送信回路 33、43…受信回路 40…ドア側コントローラ 51…パワーウィンドウ 53…アクチュエータ 55…クロージャー 57…ハーフスイッチ 59…ハンドルスイッチ 62、75…トランジスタ 72…コンパレータ 74…オペアンプ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 65/12 - 65/42 B60J 5/00 B60J 5/06 E05F 15/00 - 15/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スライドドア内に設けられた電装部品の動
    作を制御するものであり、前記電装部品は、完全に閉ま
    りきっていない半ドア状態のスライドドアを完全に閉ま
    りきった状態にまで閉め込むドアクロージャー手段を備
    えているドア内電装部品制御装置において、 前記ドアクロージャー手段によるドア閉め込み動作が完
    了したとき、前記スライドドアが完全に閉まりきったと
    認識するドア完閉検出手段と、 前記スライドドアが完全に閉まりきったことを前記ドア
    完閉検出手段が認識するまでの間、前記スライドドア内
    の前記ドアクロージャー手段以外の電装部品の動作を禁
    止する動作禁止制御手段とを備えたことを特徴とするド
    ア内電装部品制御装置。
  2. 【請求項2】前記スライドドア内の電装部品を操作する
    ための操作スイッチを車体本体部側に設け、 前記ドア完閉検出手段および前記動作禁止制御手段を前
    記スライドドア側に配置し、 前記スライドドアを閉じたとき前記車体本体部とスライ
    ドドアとの間を電気的に接続しかつスライドドアを開い
    たとき前記電気的接続が断となる接続コネクタを設け、 前記動作禁止制御手段は、前記スライドドアが完全に閉
    まりきったことを前記ドア完閉検出手段が検出するまで
    の間、少なくとも前記接続コネクタを通じて送られてく
    る前記車体本体部側からの指示に基づく前記スライドド
    ア内の電装部品の動作を禁止することを特徴とする請求
    項1記載のドア内電装部品制御装置。
  3. 【請求項3】前記ドア完閉検出手段によって前記スライ
    ドドアの閉じたことが検出された際に所定のドア閉鎖信
    号をスライドドア側から車体本体部側へ送信し、前記ド
    ア閉鎖信号を正常に受信した旨を示す前記車体本体部側
    からの応答信号を前記スライドドア側で受信したとき、
    スライドドア内の電装部品の動作の禁止を解除すること
    を特徴とする請求項1または2記載のドア内電装部品制
    御装置。
  4. 【請求項4】前記車体本体部側に、前記スライドドア側
    から送られてくる前記ドア閉鎖信号を受信するまでの
    間、車体本体部側の操作スイッチの受け付けを禁止する
    スイッチ操作禁止手段を設けることを特徴とする請求項
    3記載のドア内電装部品制御装置。
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