JP3536734B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
内燃機関の制御装置Info
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Description
に関し、詳細には機関始動時に機関回転数を目標回転数
に制御する内燃機関の制御装置に関する。
燃焼の悪化が生じやすく機関回転数が不安定になる場合
がある。燃焼の悪化が生じると機関始動性の悪化や機関
排気性状の悪化、始動後の回転数不安定による振動、騒
音の増大等の問題が生じる。このため、機関始動時に燃
焼の悪化を防止して機関回転数を安定させるための制御
装置が種々提案されている。
開昭62−3139号公報に記載されたものがある。同
公報の装置は、機関始動時(本明細書では、機関始動操
作開始(クランキング開始)から機関完爆後の定常アイ
ドル運転開始までの期間を「機関始動時」と呼ぶ)に機
関冷却水温度に応じた目標開度にスロットル弁開度を設
定するとともに、機関完爆後は機関回転数が目標値に一
致するようにスロットル弁開度を設定している。
装置のように機関始動時にスロットル弁開度のみにより
機関回転数を制御していると、機関燃焼悪化を抑制でき
ず逆に燃焼の悪化が増大する場合が生じる。例えば、機
関吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた機関
では、機関冷間始動時には噴射された燃料が気化せずに
液体のまま吸気ポート壁面に付着して気化燃料の濃度が
不十分になるため、混合気の空燃比がリーン化して燃焼
が悪化するような場合がある。このような場合には、ス
ロットル弁開度を増大するとスロットル弁下流側の吸気
管負圧が低下(絶対圧力が上昇)してしまうため、壁面
に付着した燃料が更に気化しにくくなり燃焼の悪化が増
大する。このため、スロットル弁開度の調節のみでは機
関始動時の回転数を正確に目標回転数に制御できない場
合が生じるのである。
既に特願平11−98897号で、機関始動時の回転数
をスロットル弁開度を調整することにより制御するとと
もに、機関燃焼悪化時にはスロットル弁開度調整による
回転数制御から機関点火時期調整による回転数制御に切
り換える制御装置を提案している。同公報の装置では機
関始動時のピーク回転数や回転変動等に基づいて機関燃
焼状態の悪化を判断し、悪化が生じている場合にはスロ
ットル弁開度調整による回転数制御から、機関点火時期
調整による回転数制御、またはスロットル弁開度調整に
よる回転数制御から、燃料噴射量増量による回転数制御
への切り換えを行うことにより燃焼悪化を防止するよう
にしている。
果、上記の出願の装置では燃焼状態の悪化が判定される
と直ちに機関点火時期の調整または燃料噴射量増量によ
る回転数制御への切り換えが行われてしまい、必ずしも
機関排気性状を良好に保つ上では好ましい結果が得られ
ない場合があることが判明している。例えば、一般に機
関始動時には排気温度を上昇させて排気通路に配置され
た排気浄化触媒を早期に触媒活性化温度に到達させるた
めに機関点火時期は通常運転時より遅角側に設定され
る。ところが、スロットル弁開度(吸入空気量)調整に
よる機関回転数制御から点火時期調整による機関回転数
制御への切り換えを行った場合には、機関点火時期は上
記通常の始動時の点火時期より進角されることになるた
め、排気温度が低下し触媒の温度上昇が遅延する。この
ため、始動時に機関点火時期調整による機関回転数制御
が行われると触媒暖機の遅れにより排気浄化が不十分な
まま機関が運転される時間が長くなる。また、スロット
ル弁開度調整による機関回転数制御から燃料噴射増量に
よる機関回転数制御への切り換えが行われると排気中の
未燃HC、CO成分の増大が生じ、同様に排気性状が悪
化する問題がある。このため、機関始動時には点火時期
調整や燃料噴射増量による回転数制御は使用せずに可能
な限りスロットル弁開度調整による回転数制御を維持す
ることが好ましい。ところが、本願出願人の上記出願出
願にかかる装置では、燃焼悪化が生じると直ちに点火時
期調整や燃料噴射量増量による回転数制御への切り換え
が行われてしまうため、本来スロットル弁開度調整のみ
でも燃焼悪化の抑制が可能な場合でも回転数制御の切り
換えによる排気性状の悪化が生じてしまう可能性があ
る。
焼悪化を効果的に抑制しながら機関回転数を目標回転数
に正確に維持することが可能であり、しかも機関始動時
の排気性状の悪化を抑制可能な内燃機関の制御装置を提
供することを目的としている。
よれば、機関始動時に、機関回転数に応じて機関吸入空
気量を調節する吸気量回転数制御により機関回転数を目
標回転数に制御するとともに、機関始動直後のピーク回
転数に基づいて機関燃焼悪化の有無を判断し、燃焼悪化
時には前記吸気量回転数制御から、機関回転数に応じて
機関点火時期を調節することにより機関回転数を目標回
転数に制御する点火時期回転数制御に切り換えて機関始
動時の回転数を目標回転数に制御する内燃機関の制御装
置において、予め定めた基準ピーク回転数と機関始動時
の実際のピーク回転数との差であるピーク回転数差を算
出し、該ピーク回転数差に基づいて前記吸気量回転数制
御から前記点火時期回転数制御への切り換えを制御する
切り換え手段を備えた内燃機関の制御装置が提供され
る。
のピーク回転数と予め定めた基準ピーク回転数とを比較
し、基準ピーク回転数とピーク回転数との差(基準ピー
ク回転数−ピーク回転数)に基づいて吸気量回転数制御
から点火時期回転数制御への切り換えを制御するように
している。機関燃焼状態が悪化している場合には、それ
に応じて機関始動時のピーク回転数が低下するため、基
準ピーク回転数とピーク回転数との差であるピーク回転
数差は燃焼の悪化に応じて大きくなる。このため、例え
ば基準ピーク回転数を燃焼の悪化がない場合の標準的な
始動後ピーク回転数に設定し、吸気量回転数制御で回転
数制御が可能な範囲で最も燃焼状態が悪化した場合のピ
ーク回転数差を予め設定しておき、この実際のピーク回
転数差が上記設定ピーク回転数差より大きくなったとき
に吸気量回転数制御から点火時期回転数制御への切り換
えを行うようにすれば、吸気量回転数制御が可能である
にもかかわらず点火時期制御への切り換えが行われるこ
とが防止される。これにより、燃焼悪化時にも可能な限
り吸気量回転数制御が行われるようになり、排気性状の
悪化が防止される。
換え手段は、前記ピーク回転数差が負の値の場合には前
記吸気量回転数制御を継続し、前記ピーク回転数差が正
の値であり、かつ予め定めた正の値である上限値より小
さい場合には、前記ピーク回転数差に応じて基準空気量
を設定するとともに、機関の実際の吸入空気量が前記基
準空気量より大きくなった時に前記吸気量回転数制御か
ら前記点火時期回転数制御への切り換えを実施し、前記
ピーク回転数差が前記上限値より大きい場合には直ちに
前記吸気量回転数制御から前記点火時期回転数制御への
切り換えを実施する請求項1に記載の内燃機関の制御装
置が提供される。
転数差が負の値のとき、すなわち基準ピーク回転数より
実際の機関始動時のピーク回転数が大きいときには燃焼
の悪化は生じていないため吸気量回転数制御が継続さ
れ、点火時期回転数制御への切り換えは行われない。ま
た、ピーク回転数差が正の上限値を越えたとき、すなわ
ち実際のピーク回転数が基準ピーク回転数に較べて所定
の偏差以上に低下した場合には、機関燃焼の悪化の程度
が大きいため吸気量回転数制御から点火時期回転数制御
への切り換えが直ちに行われる。
なわちピーク回転数差が正の値であるが、上限値より小
さい場合(実際のピーク回転数が基準ピーク回転数と基
準ピーク回転数より低い所定の回転数との間の領域ある
場合)には、燃焼が悪化しているが直ちに点火時期回転
数制御に切り換えなくても吸気量回転数制御で回転数を
制御することができる可能性がある、そこでピーク回転
数差がこの領域にある場合には直ちには点火時期回転数
制御には切り換えずに吸気量回転数制御を継続しなが
ら、機関吸入空気量で回転数制御が可能か否かを判断す
る。吸気量回転数制御では、機関回転数が低下すると機
関吸入空気量を増大させて機関回転数を目標回転数に維
持する制御を行う。このため、燃焼の悪化の程度が大き
く吸気量回転数制御で回転数を目標回転数に制御不能で
ある場合には機関吸入空気量は増大を続けることにな
る。本発明では、吸気量回転数制御実施時には機関吸入
空気量の上限値(基準空気量)を設定し、実際の機関吸
入空気量が基準空気量まで増大した場合には吸気量回転
数制御によっては回転数制御ができないと判断し、点火
時期回転数制御への切り換えを行う。また、ピーク回転
数差が上記の領域にある場合には基準ピーク回転数と始
動時ピーク回転数との差により基準空気量を設定する。
例えば、基準値とピーク回転数との偏差が大きいほど、
すなわちピーク回転数が低く燃焼の悪化が大きいほど上
記基準空気量は小さく設定される。これにより、燃焼の
悪化が大きいほど早期に点火時期回転数制御への切り換
えが行われるようになり、燃焼の悪化が大きい場合にも
機関回転数を短時間で目標回転数に収束させることが可
能となる。
時に機関回転数に応じて機関吸入空気量を調節する吸気
量回転数制御により機関回転数を目標回転数に制御する
とともに、機関始動直後のピーク回転数に基づいて機関
燃焼悪化の有無を判断し、燃焼悪化時には前記吸気量回
転数制御から、機関回転数に応じて機関点火時期を調節
することにより機関回転数を目標回転数に制御する点火
時期回転数制御に切り換えて機関始動時の回転数を目標
回転数に制御する内燃機関の制御装置において、機関始
動時の回転数が前記ピーク回転数到達後に予め定めた第
1の所定回転数以下に低下した場合には、前記ピーク回
転数の値にかかわらず前記吸気量回転数制御から前記点
火時期回転数制御への切り換えを実施する切り換え手段
を備えた内燃機関の制御装置が提供される。
時ピーク回転数到達後機関回転数が第1の所定の回転数
以下に低下した場合には、たとえ始動時ピーク回転数が
基準ピーク回転数以上であった場合でも直ちに点火時期
回転数制御への切り換えが行われる。例えば、揮発性の
悪い重質燃料を使用したような場合には通常であれば機
関始動時の燃焼の悪化により始動時ピーク回転数は低く
なる。しかし、機関停止中に燃料噴射弁からの燃料洩れ
や気筒内に残留燃料があった様な場合には重質燃料を使
用していていも始動時ピーク回転数が高くなる場合があ
る。しかしこの場合もピーク回転数到達後は機関燃焼は
悪化し機関回転数は低下する。このため、始動時ピーク
回転数のみで燃焼の悪化を判断していると、真の燃焼状
態を正確に判断できない場合が生じる。請求項3の発明
では、始動時ピーク回転数到達後の機関回転数が所定の
値よりも低下した場合には、始動時ピーク回転数にかか
わらず点火時期回転数制御への切り換えが行われるた
め、始動時ピーク回転数によっては正確に燃焼状態を判
定できないような場合でも機関回転数を目標値に収束さ
せることが可能となる。
換え手段は更に、機関始動時の回転数が前記ピーク回転
数到達後に更に前記第1の所定回転数より小さい第2の
所定回転数以下に低下した場合には機関に供給する燃料
を増量する請求項3に記載の内燃機関の制御装置が提供
される。すなわち、請求項4の発明では請求項3の場合
において、ピーク回転数到達後のに回転数が低下し続け
て第1の所定回転数より小さい第2の所定回転数に到達
した場合には、燃焼の悪化の程度が大きく点火時期回転
数制御にのみによっては目標回転数を維持することがで
きないと判断する。そして、この場合には点火時期回転
数制御に加えて燃料量増量による回転数制御への切り換
えが行われる。これにより、燃焼の悪化が大きい場合で
も機関回転数が上昇し目標回転数を維持することが可能
となる。
の実施形態について説明する。図1は本発明を自動車用
内燃機関に適用した場合の全体構成を示す概略図であ
る。図1において、1は内燃機関本体、2は機関1の吸
気通路に設けられたサージタンク、2aはサージタンク
2と各気筒の吸気ポートを接続する吸気マニホルド、1
6はサージタンク2の上流側の吸気通路に配置されたス
ロットル弁、7は機関1の各気筒の吸気ポートに加圧燃
料を噴射する燃料噴射弁である。
ッパモータ等のアクチュエータ16aを備えており、後
述するECU10から入力する制御信号に応じた開度を
とる、いわゆる電子制御スロットル弁が用いられてい
る。また、スロットル弁16にはスロットル弁の動作量
(開度)に応じた電圧信号を発生するスロットル開度セ
ンサ17が設けられている。
共通の集合排気管14に接続する排気マニホルド、20
は排気管14に配置された三元触媒、13は排気マニホ
ルド11の排気合流部(三元触媒20上流側)に配置さ
れた上流側空燃比センサ、15は三元触媒20下流側の
排気管14に配置された下流側空燃比センサである。三
元触媒20は、流入する排気空燃比が理論空燃比近傍に
あるときに排気中のHC、CO、NOX の3成分を同時
に浄化することができる。空燃比センサ13、15は機
関通常運転時に機関空燃比が所定の目標空燃比になるよ
うに機関への燃料噴射量をフィードバック制御する際の
排気空燃比検出に用いられる。
2にはサージタンク内の吸気圧力(絶対圧)に応じた電
圧信号を発生する吸気圧センサ3が、また、機関本体1
のシリンダブロックのウォータジャケット8には、冷却
水の温度に応じたアナログ電圧の電気信号を発生する水
温センサ9が設けられている。なお、上述のスロットル
弁開度センサ17、吸気圧センサ3、水温センサ9及び
空燃比センサ13、15の出力信号は、後述するECU
10のマルチプレクサ内蔵A/D変換器101に入力さ
れる。
とクランク軸(図示せず)とのそれぞれ近傍に配置され
たクランク角センサである。クランク角センサ5は例え
ばクランク角に換算して720°毎に基準位置検出用パ
ルス信号を発生し、クランク角センサ6は、クランク角
30°毎にクランク角検出用パルス信号を発生する。こ
れらクランク角センサ5、6のパルス信号はECU10
の入出力インターフェイス102に供給され、このうち
クランク角センサ6の出力はECU10のCPU103
の割込み端子に供給される。ECU10は、クランク角
センサ6からのクランク角パルス信号間隔に基づいて機
関1の回転数(回転速度)を算出し、種々の制御に使用
している。
は、たとえばマイクロコンピュータとして構成され、マ
ルチプレクサ内蔵A/D変換器101、入出力インター
フェイス102、CPU103の他に、ROM104、
RAM105、メインスイッチがオフにされた場合でも
記憶保持可能なバックアップRAM106、クロック発
生回路107等が設けられている。
及び機関回転数に基づいて機関1の燃料噴射量制御、点
火時期制御等の機関1の基本制御を行う他、本実施形態
では、後述するように機関始動時(クランキング開始か
ら完爆後の定常アイドル運転まで)に機関回転数を目標
回転数に維持する始動時回転数制御を行う。上記制御を
行うため、ECU10は一定時間毎に実行するA/D変
換ルーチンにより、吸気圧センサ3からの吸気圧(P
M)信号、スロットル開度センサ17からのスロットル
開度(TA)信号、水温センサ9からの冷却水温度(T
HW)信号をA/D変換して入力する。
ス102は駆動回路108を介して燃料噴射弁7に接続
され、燃料噴射弁7からの燃料噴射量、噴射時期を制御
している。更に、ECU10の入出力インターフェイス
102は、点火回路110を介して機関1の各点火プラ
グ111に接続され、機関の点火時期を制御するととも
に、駆動回路113を介してスロットル弁16のアクチ
ュエータ16aに接続され、アクチュエータ16aを駆
動してスロットル弁16開度を制御している。
いて説明する。本実施形態では、ECU10は機関始動
時、すなわち機関始動操作開始(クランキング開始)か
ら機関完爆後の安定したアイドル運転が行われるように
なるまでの間、機関回転数を予め定めた目標回転数に維
持する始動時回転数制御を行う。通常、機関クランキン
グ開始時には機関の燃料噴射量は冷却水温度と機関回転
数とから定まる基本始動時噴射量に吸気温度(大気温
度)と大気圧とに応じた補正を加えた量に設定される。
そして、クランキング開始後、機関回転数がクランキン
グ回転数より高い所定の回転数(例えば400rpm程
度)を越えたあと、(すなわち、各気筒で燃焼が開始さ
れ機関が完爆状態になったと判断された後)は燃料噴射
量は機関吸入空気量と機関回転数とに応じた基本燃料噴
射量に所定の係数を乗じた量に設定される。基本燃料噴
射量は、機関燃焼空燃比を理論空燃比に維持するために
必要とされる燃料噴射量である。また、上記所定の係数
は機関始動時の吸気ポート壁面への噴射燃料の付着や低
温による燃料の気化状態の悪化を補償するためのもので
あり、機関始動時には上記所定の係数は1より大きな値
に設定され機関燃焼空燃比は理論空燃比よりリッチ側に
設定される。
た排気浄化触媒(図1に20で示す)の温度は低くなっ
ており、触媒は排気浄化機能を発揮できない。従って、
機関始動後は、できるだけ早く触媒温度を活性化温度ま
で上昇させて触媒による排気浄化を開始する必要があ
る。このため、通常機関始動時には排気温度を上昇させ
て短時間で触媒を昇温するために機関点火時期は通常運
転時に較べて遅角される。
種々の要因に応じて適切に設定されるため、本来機関が
正常な状態にあれば機関始動時に燃焼悪化による回転数
変動は生じにくくなっている。しかし、機関が正常であ
っても始動時の燃焼悪化による回転数変動が生じる場合
がある。例えば、機関に使用する燃料(ガソリン)の性
状が異なると始動時の燃焼悪化が生じやすい。機関始動
時の燃料噴射量は標準の性状を有する燃料を使用した場
合に基づいて設定されている。このため、例えば標準の
燃料に較べて揮発性の低い燃料(以下、「重質燃料」と
呼ぶ)が機関に使用されると、特に機関冷間始動時には
燃焼の悪化が生じる場合がある。すなわち、重質燃料は
揮発性が低いため、標準燃料と同量の燃料を噴射した場
合でも気化せずに液体のまま吸気ポート壁面に付着する
燃料の割合が増加し実際に気筒内に供給される燃料の量
は少なくなる。このため、機関の燃焼空燃比が通常より
リーン側にシフトしてしまい、燃焼の悪化による機関回
転数の不安定化が生じるのである。
防止して機関回転数を所定の目標回転数に維持する方法
としては、機関回転数に基づく機関吸入空気量のフィー
ドバック制御(吸気量回転数制御)が行われる。吸気量
回転数制御では、機関回転数が目標回転数より低い場合
にはスロットル弁16開度を増大(機関吸入空気量を増
大)して回転数を上昇させ、回転数が目標回転数より高
い場合にはスロットル弁開度を低減(吸入空気量を低
減)して回転数を低下させる回転数に基づくフィードバ
ック制御を行うことにより回転数が目標回転数に維持さ
れる。しかし、重質燃料を使用した場合には、吸気量回
転数制御では機関の燃焼悪化を抑制できず、始動時回転
数を目標回転数に維持できない場合が生じる。
動時に機関の燃焼空燃比がリーン空燃比になり燃焼が悪
化したような場合、吸気量回転数制御では燃焼悪化によ
り機関回転数が低下すると回転数を上昇させるためにス
ロットル弁開度は増大される。ところが、スロットル弁
開度を増大するとスロットル弁下流側の吸気通路内負圧
が低下(絶対圧が増大)するため、噴射された燃料がま
すます気化しにくくなる。このため、機関燃焼空燃比は
更にリーン方向に移行して燃焼悪化が増大するような場
合が生じるのである。
による回転数低下が生じた場合には、燃焼悪化の程度に
応じて(燃料の重質度合いに応じて)以下の方法により
機関回転数を目標回転数に維持している。 点火時期回転数制御 本実施形態では、吸気量回転数制御では燃焼の悪化によ
る始動時回転数低下を補償できないと判断されたときに
は、吸気量回転数制御に代えて点火時期回転数制御を実
施する。点火時期回転数制御では機関回転数に基づいて
点火時期をフィードバック制御することにより機関回転
数を目標回転数に維持する操作が行われる。機関始動時
には、前述したように触媒暖機のため機関点火時期は遅
角されている。一方、重質燃料を使用したような場合に
は、空燃比のリーン化等のため気筒内混合気の燃焼速度
は低下している。このため、機関点火時期を進角させて
燃焼速度の低下を補うことにより気筒での出力トルクが
増大し、機関回転数は上昇する。しかし、点火時期回転
数制御を行うと、機関点火時期は通常の始動時より進角
側になるため排気温度が低下して触媒の暖機に要する時
間が長くなる。このため、点火時期回転数制御を行う
と、触媒の活性化の遅れのために排気性状は悪化する。
燃焼悪化による回転数低下が補償できない場合には、点
火時期回転数制御に加えて燃料噴射量の増量が行われ
る。燃料噴射量を増量することにより、重質燃料による
気化の悪化を補って充分な気化燃料を気筒に供給するこ
とができるため、機関回転数は上昇する。
C、CO成分等の増大を生じるため、点火時期回転数制
御の場合より更に排気性状の悪化が大きくなる。上述の
ように、機関始動時の燃焼悪化の際にに点火時期回転数
制御や燃料噴射量増量を行うと排気性状の悪化が生じる
おそれがある。このため、以下に説明する実施形態で
は、燃焼悪化時もできる限り吸気量回転数制御を用いて
機関の回転数を制御し、吸気量回転数制御では燃焼の悪
化を制御できない場合にのみ点火時期回転数制御に切り
換えを行うようにして排気性状の悪化を抑制している。
な実施形態について説明する。 (1)第1の実施形態 本実施形態では、機関始動時の機関回転数のピーク値
(ピーク回転数)を予め設定した基準ピーク回転数と比
較することにより、機関燃焼状態を判定し吸気量回転数
制御と点火時期回転数制御との切り換えを制御する。
である。図2において、横軸はクランキング開始からの
時間を、縦軸は機関回転数を示している。また、図2実
線は燃焼悪化がないときの回転数変化を、点線は燃焼悪
化時(重質燃料使用時)の回転数変化を、それぞれ示し
ている。図2、実線は例えば揮発性の良好な標準燃料を
使用して機関を始動した場合の回転数変化である。機関
回転数はクランキング開始後上昇し、全気筒内で爆発が
生じると(完爆)、急激に上昇しピーク回転数(図2、
b点)に到達後、再度低下してアイドル回転になる(c
点)。一方、図2の点線は揮発性の低い重質燃料を使用
した場合の回転数変化に相当する。この場合も、機関完
爆時に回転数が急上昇するが、燃焼状態が悪化しており
気筒の発生トルクも小さくなるためピーク回転数(図
2、a点)は実線に較べて小さくなっている。それぞれ
の場合のピーク回転数は、燃焼による気筒発生トルクに
対応しておりそれぞれの場合の燃焼状態の指標として用
いることができる。すなわち、標準燃料を使用して燃焼
状態の良好な場合(図2、実線)におけるピーク回転数
NEP0 と重質燃料を使用して燃焼状態が悪化している
場合(図2、点線)におけるピーク回転数NEPとの差
はそれぞれの場合における燃焼状態の差を表していると
考えられる。
良好な標準燃料を使用した場合)の始動時ピーク回転数
NEP0 を基準ピーク回転数としてECU10のROM
に記憶しておき、実際の機関始動時にピーク回転数NE
Pを計測し、基準ピーク回転数NEP0 と実際のピーク
回転数NEPとの差、DNP(=NEP0 −NEP)に
基づいて燃焼状態を判定し、この判定結果に基づいて吸
気量回転数制御と点火時期回転数制御との切り換えを制
御している。
作を説明するフローチャートである。本操作は、ECU
10により一定時間毎に実行されるルーチンとして行わ
れる。図3において操作がスタートすると、ステップ3
01では現在機関が始動時であるか否か、すなわち始動
時回転数制御を実施すべき期間であるか否かが判定され
る。ステップ301では、例えば機関始動操作(クラン
キング)開始から所定時間が経過していない場合には現
在機関が始動時であると判定する。なお、現在機関が始
動時にあるか否かは、機関始動操作開始からの時間で判
定する代りに、例えば機関冷却水温度が所定値に到達し
たか否かを判定し、所定値に到達していない場合(機関
暖機が完了していない場合)に現在機関が始動時にある
と判定するようにしても良い。
には機関の暖機が完了しており燃焼は安定しているため
始動時回転数制御の必要はないためステップ315に進
み、吸気量回転数制御実行フラグCNと点火時期回転数
制御実行フラグINとの値をともに0にセットして操作
を終了する。後述するように、フラグCNの値が0にセ
ットされると吸気量回転数制御(図6)の実行が停止さ
れ、また、フラグINの値が0にセットされると点火時
期回転数制御(図7)の実行が停止される。なお、本実
施形態では吸気量回転数制御フラグCNの値の初期値は
1(実行)に、点火時期回転数制御フラグINの値の初
期値は0(禁止)に、それぞれセットされている。
判定された場合には、次にステップ303で予め記憶し
た基準ピーク回転数NEP0 と今回の始動時ピーク回転
数NEPとの差DNPが算出される。図4は、図3ステ
ップ303で使用される始動時ピーク回転数NEP算出
操作を説明するフローチャートである。本操作は、EC
U10により一定時間毎に実行されるルーチンにより行
われる。
所定時間(燃焼悪化時においても機関が完爆状態になる
のに充分な時間)が経過するまでの間(ステップ40
1)、操作実行毎に機関回転数NEを読み込み(ステッ
プ403)、前回操作実行時の機関回転数NEi-1 とN
Eと比較する(ステップ405)。そして、NE≧NE
i-1 である場合、すなわち現在機関回転数が上昇中であ
る場合には、始動時ピーク回転数NEPの値を今回測定
した機関回転数NEで置き換える操作(ステップ40
7)を行う。これにより、機関回転数が上昇を続けてい
る間はピーク回転数NEPは現在の機関回転数を用いて
更新されるが、機関回転数が減少を開始するとNEPの
値は更新されなくなるため、機関の完爆時にはNEPと
して始動時のピーク回転数がセットされるようになる。
この操作は、ステップ401で機関の完爆まで行われ
る。図4、ステップ409は次回の操作実行に備えたN
Ei-1 の値の更新操作である。
ットした始動時ピーク回転数NEPの値を用いてピーク
回転数差DNPが算出される。ステップ303でピーク
回転数差DNP算出後、次にステップ305から313
では、後述する吸気量回転数制御における吸気フィード
バック補正量の上限値EQMAX の値が算出したピーク回
転数DNPの値に応じて設定される。本実施形態では、
上記吸気フィードバック補正量上限値EQMAX の値を変
えることにより、吸気量回転数制御から点火時期回転数
制御への切り換えタイミングを制御するようにしてい
る。
る前に、まず図6、図7を用いて本実施形態における吸
気量回転数制御と点火時期回転数制御とについて説明す
る。図6は吸気量回転数制御操作を説明するフローチャ
ートである。本操作はECU10により一定時間毎に実
行されるルーチンとして行われる。図6の操作では、ま
ずステップ601で吸気量回転数制御フラグCNの値が
1にセットされているか否かが判定され、CN≠1の場
合には、現在吸気量回転す制御は許可されていないため
ステップ603以下は実行せずに直ちに操作を終了す
る。
った場合、にはステップ603に進み、現在の機関回転
数NEを読み込み、ステップ605で予め定められたア
イドル目標回転数NE0 と現在の回転数NEとの差DN
Eを、DNE=NE0 −NEとして算出する。そして、
ステップ607と609とでは、算出した偏差DNEの
値に基づいて機関吸入空気量のPI制御(比例積分制
御)が行われる。すなわち、ステップ607では偏差D
NEの積分項IDNEが算出され、ステップ609では
機関吸入空気量のフィードバック補正量EQが、積分項
IDNEと比例項DNEとを用いて、EQ=α×DNE
+β×IDNEとして算出される。そして、ステップ6
11では、算出したフィードバック補正量EQが前述し
た上限値EQMAX に到達したか否かを判定し、EQMAX
に到達していない場合には、ステップ613で現在の機
関吸入空気量目標値QTにフィードバック補正量EQを
加えた値を新たな吸入空気量目標値として設定するとと
もに、ステップ615では、目標値QTの吸入空気量を
得るようにアクチュエータ16aを駆動してスロットル
弁16の開度を調整する。これにより、機関回転数NE
がアイドル目標回転数NE0 より低い場合には機関吸入
空気量QTは操作実行毎に増大され、NEが目標回転数
NE0より高い場合には吸入空気量QTは操作実行毎に
低減されるため、機関回転数は目標値NE0 に一致する
ようになる。
料を使用したような場合には機関回転数は燃焼の悪化の
ために目標回転数より低くなるため、フィードバック補
正量EQの値は増大する。このため、吸気量回転数制御
によっては機関回転数を目標回転数まで上昇させること
ができない場合にはフィードバック補正量EQの値は増
大を続けることになる。ステップ611では、EQの値
が増大して上限値EQMAX に到達した場合に吸気量回転
数制御では、機関回転数を制御できないと判定して吸気
量回転数制御を中止して点火時期回転数制御を開始する
ようにしている。すなわち、ステップ611でフィード
バック補正量EQの値が上限値EQMAX に到達した場合
には、ステップ617で吸気量回転数制御実行フラグC
Nの値が0(実行停止)に、また点火時期回転数制御実
行フラグINの値が1(実行)にセットされる。これに
より、図6の操作は次回からステップ601実行後直ち
に終了するようになり、吸気量回転数制御は実行されな
くなる。また、点火時期回転数制御実行フラグINの値
が1にセットされたことにより、図6の吸気量回転数制
御操作に代わり点火時期回転数制御操作(図7)が実行
される。
操作を説明するフローチャートである。本操作はECU
10により機関クランク軸一定回転角毎に実行されるル
ーチンにより行われる。図7の操作では、ステップ70
1でまず点火時期回転数制御実行フラグINの値が1に
セットされているか否かを判定し、IN=1の場合のみ
ステップ703以下の点火時期回転数制御を実行する。
本実施形態の点火時期回転数制御では、アイドル目標回
転数NE0 と現在の機関回転数NEとの差DNE(=N
E0 −NE)を算出し(ステップ703、704)、D
NE>0の場合(機関回転数NEが目標回転数NE0 よ
り低い場合)には現在の点火時期AOP(上死点前クラ
ンク角で表す)を一定量ΔAだけ進角させたものを機関
点火時期AOPとして設定する(ステップ707、70
9)。これにより、機関回転数が上昇し目標回転数に近
づくようになる。また、DNE<0の場合、すなわち目
標回転数NE0 より実際の回転数NEが高い場合には逆
に、一定量ΔAだけ現在の点火時期AOPを遅角させる
(ステップ711、713)。これにより、機関回転数
が低下して目標回転数NE0 に近づくようになる。そし
て、上記により設定した点火時期AOPを点火回路にセ
ット(ステップ715)して操作を終了する。図7の操
作により、機関回転数は目標回転数NE0 に維持される
ようになる。
数制御を実施中に吸入空気量フィードバック補正量EQ
の値が上限値EQMAX に到達すると、吸気量回転数制御
から点火時期回転数制御への切り換えが行われる。この
ため、フィードバック補正量EQの上限値EQMAX が小
さな値に設定されるほど吸気量回転数制御から点火時期
回転数制御への切り換えが早期に行われるようになる。
制御(図3)では、吸入空気量のフィードバック補正量
上限値EQMAX の値をピーク回転数差DNPの値に応じ
て変更することにより、燃焼状態の悪化(重質燃料の揮
発性)の程度に応じて吸気量回転数制御から点火時期回
転数制御への切り換えを制御している。以下、再度図3
を参照して吸入空気量のフィードバック補正量EQMAX
の設定について説明する。
回転数差DNPを算出すると、次にステップ305では
まずDNPが負の値か否かを判定する。DNPが負であ
る場合には、始動時ピーク回転数NEPが基準ピーク回
転数NE0 より大きいため機関の燃焼状態は悪化してい
ないと考えられる。このため、DNPの値が負であった
場合には、ステップ307でフィードバック補正量上限
値EQMAX は比較的大きな値(正の一定値)EQMAX0に
設定される。また、ステップ303でDNP<0であっ
た場合には、始動時ピーク回転数NEPが基準ピーク回
転数NEP0 より小さくなっており、燃焼が悪化してい
るためステップ309に進み燃焼悪化の程度を判定す
る。
は始動時の燃焼悪化の程度に応じて低下すると考えられ
る。そこで、ステップ309では実際の始動時ピーク回
転数NEPが基準ピーク回転数NEP0 に較べてどの程
度低くなっているか、すなわちピーク回転数差DNPが
どの程度大きくなっているかに基づいてEQMAX の値を
設定する。
数差DNPの値が予め定めた正の値DNP1 以下である
か否かを判断し、DNPがDNP1 より大きい場合、す
なわちピーク回転数NEPの低下が大きく燃焼の悪化の
程度がかなり大きい場合には吸気量回転数制御を継続し
ても燃焼悪化からの回復は困難であるため、ステップ3
13に進みフィードバック補正量EQMAX の値を0に設
定する。
作では、ステップ611で直ちにEQ>EQMAX が成立
するためステップ617で吸気量回転数制御が中止され
るとともに、図7の点火時期回転数制御操作が開始され
るようになる。一方ステップ309でDNP≦DNP1
であった場合には、燃焼は悪化しているものの現状では
直ちに吸気量回転数制御から点火時期回転数制御に切り
換えなくても、このまま更に燃焼が悪化することがなけ
れば吸気量回転数制御のままで回転数を制御することが
できる可能性がある。そこで、この場合にはステップ3
11に進み、DNPの値に応じてEQMAX の値を設定
し、可能な限り吸気量回転数制御を継続するようにす
る。この場合、現状の燃焼の悪化の程度が大きい場合
(ピーク回転数差DNPの値が大きい場合)には現状よ
りも少しでも燃焼が悪化した場合には吸気量回転数制御
では回転数を制御できなくなる可能性がある。一方、燃
焼の悪化の程度が比較的小さい場合(ピーク回転数差D
NPの値が小さい場合)には、現状より多少燃焼が悪化
しても、まだ吸気量回転数制御で回転数を制御すること
ができる可能性がある。そこで、本実施形態ではピーク
回転数差DNPの値が0≦DNP≦DNP1 の領域で
は、DNPの値が大きいほどEQMAXの値を小さく設定
するようにしている。すなわち、現状より燃焼が悪化す
るとフィードバック補正量の値は、図6ステップ609
で増大される。このため、EQ MAX の値を小さく設定す
ることにより、僅かに燃焼が悪化した場合でも直ちに点
火時期回転数制御への切り換えが実行されるようにな
る。
により設定されるフィードバック補正量上限値EQMAX
の値とピーク回転数差DNPの値との関係を示す図であ
る。図5に示すように、EQMAX の値は、DNP<0の
領域(図5、領域I)では比較的大きな一定値EQMAX0
に設定される(図3ステップ305、307)。また、
本実施形態では、0≦DNP≦DNP1 の領域(図5、
領域II)では、EQMA X の値はEQMAX0から0に直線的
に減少するように設定され、DNP>DNP1の領域
(図5、領域III )では0に固定される。DNP1 の値
は機関型式毎に異るため、実際には実験等により決定す
ることが好ましい。
転数差DNPの値に応じてフィードバック補正量EQ
MAX の値を設定することにより、可能な限り吸気量回転
数制御を継続して始動時の機関排気性状の悪化を防止す
ることを可能としている。また、上記のようにEQMAX
の値は燃焼の悪化が大きいほど(DNPの値が大きい
程)小さな値に設定されるため、燃焼悪化の程度が大き
いほど吸気量回転数制御から点火時期回転数制御への切
り換えが早期に行われるようになる。このため、本実施
形態では燃焼の悪化が生じた場合でも始動時回転数を短
時間で目標回転数に収束させることが可能となる。 (2)第2の実施形態 次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
ピーク回転数を燃焼悪化の程度を表すパラメータとして
使用し、燃焼の悪化の程度に応じて吸気量回転数制御か
ら点火時期回転数制御への切り換えを制御していた。し
かし、始動時ピーク回転数はほぼ正確に燃焼の悪化の程
度を表すものの、燃焼の悪化が生じる場合であっても始
動時ピーク回転数が高くなる場合もある。
が少量リークしていたような場合には、機関始動時には
気筒に通常より多量の燃料が供給されることになる。こ
のような場合には、重質燃料を使用しており燃焼状態が
悪化しているような場合でも気筒での発生トルクは大き
くなるため始動時のピーク回転数は基準ピーク回転数よ
り高くなる場合がある。このような場合には、始動時ピ
ーク回転数が高くなっていても、停止中にリークしてい
た燃料が燃え尽きればリークが無かった場合と同様に機
関回転数が低下することになる。しかも、この場合には
始動時ピーク回転数が高く燃焼の悪化が生じていないと
判断されるため、例えば第1の実施形態ではフィードバ
ック補正量EQMAX は大きな値EQMAX0に設定されてし
まう。このため、吸気量回転数制御から点火時期回転数
制御への切り換えタイミングが遅れるようになり、燃焼
が更に悪化してしまう場合が生じる。
説明した、始動時ピーク回転数に基づく回転数制御切り
換えと並行して別の方法で燃焼悪化の判定と回転数制御
の切り換えとを行っている。図8は、本実施形態の回転
数制御切り換え操作を説明するフローチャートである。
本操作はECU10により一定時間毎に実行されるルー
チンにより行われる。
に始動時ピーク回転数に基づいて燃焼の悪化を判定し、
吸気量回転数制御と点火時期回転数制御への切り換えを
行う操作(例えば第1の実施形態で説明した切り換え制
御または他の同様な制御)が行われている。前述のよう
に、重質燃料を使用しており停止中に燃料噴射弁から燃
料のリークがあったような場合には、始動時ピーク回転
数は高くなるため始動時ピーク回転数に基づいて燃焼の
悪化を判定している場合には、燃焼の悪化が生じていな
いと判定される。しかし、燃焼の悪化が生じている場合
には機関回転数はピーク回転数到達後に、燃焼の悪化が
生じていない場合に較べて大きく低下するようになる。
図8の操作では、始動時ピーク回転数到達後に機関回転
数が低下して、第1の所定値より低くなった場合には始
動時ピーク回転数に基づく燃焼悪化の判定にかかわら
ず、点火時期回転数制御を開始するようにしている。ま
た、始動時ピーク回転数では燃焼の悪化を判定できなか
った場合には、点火時期回転数制御への切り換えが遅
れ、燃焼状態の悪化が大きくなっている場合がある。こ
のような場合には、点火時期回転数制御を行っただけで
は機関回転数の目標回転数への収束が遅れ、機関排気性
状の悪化が長く続く可能性がある。そこで、図8の操作
では、燃焼の悪化が大きいとき、すなわち、機関回転数
が大きく低下して第1の所定値より小さい第2の所定値
より低くなった場合には、点火時期回転数制御を行うと
ともに、更に機関への燃料噴射量を増量して回転数を上
昇させるようにしている。
ステップ801では、現在機関が完爆後の状態にあるか
否かが判定される。この判定は、例えば、図4のステッ
プ401と同様に、機関クランキング開始後所定の時間
が経過したときに機関が完爆したと判定することにより
行うことができる。ステップ801で機関が完爆に至っ
ていない場合には、本操作はステップ803以下を実行
することなく直ちに終了し、機関完爆時のみステップ8
03以下の操作が行われる。
数NEが読み込まれ、ステップ805では読み込んだ機
関回転数NEが第1の所定回転数NE1 より低くなって
いるか否かが判定される。NEがNE1 より高い場合に
は、機関は始動ピーク回転数到達後も回転が大きく低下
せずに運転されているため、点火時期回転数制御へ切り
換えを行う必要はない。そこで、この場合も本操作は直
ちに終了する。これにより、吸気量回転数制御が行われ
ている場合には吸気量回転数制御がそのまま継続され
る。
所定回転数NE1 よりも低下していた場合には、機関の
燃焼が悪化しているため直ちに点火時期回転数制御を行
う必要がある。そこで、この場合にはステップ807に
進み、前述した吸気量回転数制御実行フラグCNの値を
0(実行停止)に、点火時期回転数制御実行フラグIN
の値を1(実行)にそれぞれセットして操作を終了す
る。これにより、図6、図7で説明したように吸気量回
転数制御は停止され、代わりに点火時期回転数制御が実
行されるようになる。
9では機関回転数NEが上述の第1の所定値NE1 より
更に低い第2の所定値NE2 を下回るまで低下している
か否かが判断される。NEが第2の所定値NE2 まで低
下していない場合には、燃焼の悪化による回転数低下は
点火時期回転数制御により充分に回復可能であると判断
されるため、本操作は直ちに終了する。一方、NEが第
2の所定値NE2 よりも低くなっている場合には、燃焼
悪化による回転数低下が大きく、点火時期回転数制御の
みでは、機関回転数を目標回転数に制御することは困難
であるため、ステップ811に進み燃料増量フラグFI
の値を1にセットして操作を終了する。
ると、ECU10は燃料噴射量を予め定めた量だけ増量
補正し、各気筒における発生トルクを増大させる。これ
により、燃焼の悪化が大きい場合にも回転数は速やかに
上昇し、機関回転数が目標回転数に一致するようにな
る。なお、燃料増量フラグFIの初期値は0にセットさ
れている。
動時ピーク回転数からは燃焼の悪化を判定することがで
きない場合にも確実に燃焼悪化を判断し、短時間で機関
回転数を目標回転数に一致させることが可能となる。な
お、本実施形態では別途行われる始動時ピーク回転数に
基づく回転数制御切り換え操作として、第1の実施形態
の方法を用いた場合について説明しているが、本実施形
態の回転数制御切り換え操作は、他の始動時ピーク回転
数に基づく回転数制御にも適用できることは言うまでも
ない。
制御の際に、運転者のアクセルペダル操作とは独立して
作動可能な電子スロットル弁を用いた場合を例にとって
説明しているが、本発明は他の手段をもちいて吸気量回
転数制御を行うものにも適用可能である。例えば、機関
スロットル弁をバイパスするバイパス吸気通路を設け、
このバイパス吸気通路上に設けた制御弁(ISC弁)を
スロットル弁とは独立して制御することにより吸気量回
転数制御を行う、いわゆるアイドルスピードコントロー
ル装置(ISC装置)を有する機関にも本発明を適用す
ることができるのは言うまでもない。
動時の燃焼悪化による回転数の低下をを効果的に抑制し
機関回転数も目標回転数に正確に維持することが可能で
あり、しかも燃焼悪化時にも機関始動時の排気性状の悪
化を最小限に抑えることが可能となる共通の効果を奏す
る。
た場合の実施形態の概略構成を示す図である。
である。
作を説明するフローチャートである。
出操作を説明するフローチャートである。
示すグラフである。
トである。
である。
り換え操作を説明するフローチャートである。
Claims (4)
- 【請求項1】 機関始動時に、機関回転数に応じて機関
吸入空気量を調節する吸気量回転数制御により機関回転
数を目標回転数に制御するとともに、機関始動直後のピ
ーク回転数に基づいて機関燃焼悪化の有無を判断し、燃
焼悪化時には前記吸気量回転数制御から、機関回転数に
応じて機関点火時期を調節することにより機関回転数を
目標回転数に制御する点火時期回転数制御に切り換えて
機関始動時の回転数を目標回転数に制御する内燃機関の
制御装置において、 予め定めた基準ピーク回転数と機関始動時の実際のピー
ク回転数との差であるピーク回転数差を算出し、該ピー
ク回転数差に基づいて前記吸気量回転数制御から前記点
火時期回転数制御への切り換えを制御する切り換え手段
を備えた内燃機関の制御装置。 - 【請求項2】 前記切り換え手段は、 前記ピーク回転数差が負の値の場合には前記吸気量回転
数制御を継続し、 前記ピーク回転数差が正の値であり、かつ予め定めた正
の値である上限値より小さい場合には、前記ピーク回転
数差に応じて基準空気量を設定するとともに、機関の実
際の吸入空気量が前記基準空気量より大きくなった時に
前記吸気量回転数制御から前記点火時期回転数制御への
切り換えを実施し、 前記ピーク回転数差が前記上限値より大きい場合には直
ちに前記吸気量回転数制御から前記点火時期回転数制御
への切り換えを実施する請求項1に記載の内燃機関の制
御装置。 - 【請求項3】 機関始動時に、機関回転数に応じて機関
吸入空気量を調節する吸気量回転数制御により機関回転
数を目標回転数に制御するとともに、機関始動直後のピ
ーク回転数に基づいて機関燃焼悪化の有無を判断し、燃
焼悪化時には前記吸気量回転数制御から、機関回転数に
応じて機関点火時期を調節することにより機関回転数を
目標回転数に制御する点火時期回転数制御に切り換えて
機関始動時の回転数を目標回転数に制御する内燃機関の
制御装置において、機関始動時の回転数が前記ピーク回
転数到達後に予め定めた第1の所定回転数以下に低下し
た場合には、前記ピーク回転数の値にかかわらず前記吸
気量回転数制御から前記点火時期回転数制御への切り換
えを実施する切り換え手段を備えた内燃機関の制御装
置。 - 【請求項4】 前記切り換え手段は更に、機関始動時の
回転数が前記ピーク回転数到達後に更に前記第1の所定
回転数より小さい第2の所定回転数以下に低下した場合
には機関に供給する燃料を増量する請求項3に記載の内
燃機関の制御装置。
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