JP3540645B2 - スクリュー式移送・処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥のごとき被処理物の脱水、水切り、圧搾、供給などに使用されるスクリュー式移送・処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクリュー式移送装置を利用して被処理物の破砕や圧搾などの処理を行なう技術として、例えば、特開平10ー139126号公報に記載されるように、一端部に被処理物の供給口を、また他端部に排出口を備えるケーシングに、スクリューシャフトにスクリュー羽根が螺旋状に形成された内スクリューが回転自在に収装されるとともに、螺旋状に形成された中空状スクリュー羽根のみからなる外スクリューが、前記内スクリューと同じ軸心となるように回転自在に収装されるよう構成したものがある。
また、実開昭57−49815号公報に記載されるように、本体部と調整部とからなり、本体部は本体ケース内に本体スクリュー及びスクリュー軸を内蔵し、調整部は上部ケース、内筒、調整スパイラル、案内板で構成され、該上部ケースは前記本体ケースの外側に摺動自在に挿着され、該上部ケース内に回転自在に内筒を設け、該内筒内に前記本体スクリューと同一ピッチを有する調整スパイラルを固定し、更に、内筒下端内側に該調整スパイラルと平行に案内板を設け、且つ内筒側壁上端周側に排出通孔を設けた可変長スクリューコンベヤー技術が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の技術構成は、スクリューシャフトに内外のスクリュー羽根を固定した構造であるため、出口の抵抗を大きくしたり、あるいは紐状の処理物が供給されると、前記スクリューの螺旋状の羽根と羽根との間に被処理物が詰まって、棒状化したり使用不可能になったりする欠点があった上に、固形処理物を圧搾するために、スクリューのピッチを変え、テーパー状とするといった複雑でコスト高となる構造を備えていた。
また、後者の技術は、単に本体ケースより上部ケースを引き出し、スクリューコンベヤーを延長するに過ぎない内容であり、被処理物が詰まることなく処理を可能にし、移送および処理の効率を高めるなどの作用効果はまったく期待できないものであった。
【0004】上記のような実状に鑑み、この発明は、メーンスクリューの螺旋状の羽根と羽根との間に被処理物が詰まることなく処理が可能な構造とすることにより、移送および処理の効率を高め、また出口部分の処理物の滞留を防ぐとともに、脱水効率を良くし、被処理物の脱水、水切り、圧搾、供給、その他様々な用途に適用可能であるスクリュー式移送・処理装置を提供することをその目的とするものである。
【0005】またこの発明は、メーンスクリュー羽根を所定の速度で回転させる回転運動だけでプッシャースクリューをメーンスクリューに螺入自在とする強力な往復運動が得られるスクリュー式移送・処理装置を提供することをその目的とするものである。
【0006】さらにまたこの発明は、押し込んだ被処理物が引き戻されることなくプッシャースクリュー羽根を後退させることができるスクリュー式移送・処理装置を提供することをその目的とするものである。
【0007】この発明は、機械的なクラッチやブレーキを使用することなく、メーンスクリュー羽根に対するプッシャースクリュー羽根の相対的な回転方向を変えることができるスクリュー式移送・処理装置を提供することをその目的とする。
【0008】またこの発明は、単純な構成で安価に提供でき、耐用性に優れたスクリュー式移送・処理装置を提供することをその目的とするものである。
【0009】そしてまたこの発明は、プッシャースクリュー羽根後退時にフィルターの内側に付着した被処理物をより確実に掻き落とすことができるスクリュー式移送・処理装置を提供することをその目的とするものである。
【0010】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明に係るスクリュー式移送・処理装置は、被処理物が通過するケーシングに、回転駆動するメーンスクリュー軸とこのメーンスクリュー軸に固定された螺旋状のメーンスクリュー羽根とよりなるメーンスクリューと、前記メーンスクリュー軸に外嵌する回転・移動自在なプッシャースクリュー軸とこのプッシャースクリュー軸に固定された螺旋状のプッシャースクリュー羽根とよりなるプッシャースクリューと、プッシャースクリュー羽根をメーンスクリュー羽根より高速/低速に回転させるモーターとを備え、よって、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より低速回転すると、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根に螺入し、また、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より高速回転すると、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根を押して後退するようにしたものである。
【0011】
さらにまた、本発明に係るスクリュー式移送・処理装置は、プッシャースクリュー羽根を回転させるモーターにインバーターを備え、よって、メーンスクリュー羽根と同じ方向に回転しているプッシャースクリュー羽根の回転を、インバーターによってメーンスクリュー羽根より遅くすると、プッシャースクリュー羽根はメーンスクリュー羽根の回転方向と相対的に反対方向に回転し、また、メーンスクリュー羽根と同じ方向に回転しているプッシャースクリュー羽根の回転を、インバーターによってメーンスクリュー羽根より速くすると、プッシャープスクリュー羽根はメーンスクリュー羽根の回転方向と相対的に正転方向に回転するようにしたものである。
【0012】そしてまた、本発明に係るスクリュー式移送・処理装置は、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリューを押して後退する際に、プッシャースクリュー羽根の長さが微量縮み、外径が微量大きく変形する力を調節する調節装置を備えるものである。
【0013】上記のように構成された本発明に係るスクリュー式移送・処理装置によれば、ケーシングに供給された被処理物は、メーンスクリューが回転すると、螺旋状のメーンスクリューの螺旋状の羽根と羽根の間に移送される。この時、プッシャースクリューが回転し、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より低速回転で同じ方向に回転を始めると、メーンスクリュー羽根がプッシャースクリュー羽根にネジ込んでこれを引き寄せ、メーンスクリュー羽根の間に進入(螺入)させるから、これによりメーンスクリュー羽根の間の被処理物は強力に押されて順次に排出されることとなる。また、メーンスクリュー羽根の間に進入(螺入)したプッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より高速回転で同じ方向に回転を始めると、ネジを戻すような状態となり、押し込んだ被処理物をその位置に置いて、プッシャースクリュー羽根はメーンスクリュー羽根に沿って回転しながらメーンスクリュー羽根を押して後退する。以下、これを繰り返すことにより、被処理物は強力に押圧を受けて処理されるから、メーンスクリューの羽根と羽根との間に被処理物が詰まらない。
【0014】また、プッシャースクリュー羽根をメーンスクリュー羽根より高速回転および低速回転にするモーターを備えることにより、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より低速回転すると、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根に螺入して被処理物を押し出し、また、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より高速回転すると、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根を押して後退する。
【0015】さらにまた、プッシャースクリュー羽根を回転させるモーターにインバーターを備えると、メーンスクリュー羽根と同じ方向に回転しているプッシャープスクリュー羽根の回転を、インバーターによってメーンスクリュー羽根より遅くすると、プッシャースクリュー羽根はメーンスクリュー羽根の回転方向と相対的に反対方向に回転して被処理物を押し出し、また、メーンスクリュー羽根と同じ方向に回転しているプッシャースクリュー羽根の回転を、インバーターによってメーンスクリュー羽根より速くすると、プッシャースクリュー羽根はメーンスクリュー羽根の回転方向と相対的に正転方向に回転して後退することとなる。
【0016】そしてまた、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根を押して後退する際に、メーンスクリューを押す力の作用により、プッシャースクリュー羽根の長さが微量縮み、外径が微量大きく変形する力が生じ、これによりフィルターの内側に付着した被処理物を掻き落とすことができるが、この変形する力を調節可能な調節装置を備えることにより、より効果的に被処理物を掻き落とすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るスクリュー式移送・処理装置を脱水機に適用した実施例に基づいて説明する。図1は脱水機の一部切欠き概略正面図、図2はプッシャースクリューを示す正面図、図3はメーンスクリューを示す正面図である。図において、1は脱水機、2はケーシングで、汚泥3の供給口4および排出口5、そして濾過フィルター6を備えている。7はメーンスクリューで、モーター8により回転駆動するメーンスクリュー軸9と、このメーンスクリュー軸9に固定された螺旋状のメーンスクリュー羽根10とよりなる。また11はプッシャースクリューで、メーンスクリュー軸9に外嵌するプッシャースクリュー軸12と、このプッシャースクリュー軸12に一端が取り付けられ、他端の一部はメーンスクリュー羽根10に噛み合うように設置されている螺旋状のプッシャースクリュー羽根13とよりなる。このプッシャースクリュー羽根13は、強靭な材料より、メーンスクリュー羽根10と同一または近似するピッチ、同じ巻き方向で、軸心を同じくして形成されている。またこの実施例では、プッシャースクリュー羽根13を回転・移動自在とする機構として、プッシャースクリュー軸12には、回転体14を固定し、軸受15を装着し、他方、プッシャースクリュー軸12の上方に平行に設置したスプライン軸16には、ボス17をはめ、回転体18をボス17に固定し、軸受19を装着し、さらに、軸受15と軸受19を連結し、また回転体14と回転体18とを噛合させている。これにより、インバーター20、モーター21によりプッシャースクリュー軸12が所定の回転を始めると、回転体18が回転し、回転体18と噛合する回転体14が回転し、プッシャースクリュー軸12が回転するようにしている。そして、回転体14、軸受15はプッシャースクリュー軸12と一体となって、また、ボス17、回転体18、軸受19は一体となってスプライン軸16により回転しながら、それぞれ軸方向に移動可能となっている。
【0018】上記の脱水機による汚泥処理プロセスを図に従って説明する。
(1)プッシャースクリュー羽根13が最も後退した状態を示し、プッシャープスクリュー羽根13の先端部分はメーンスクリュー羽根10に噛合する位置にある(図4)。
(2)プッシャースクリュー羽根13が最も進入(螺入)した状態を示し、プッシャースクリュー羽根13はメーンスクリュー羽根10に強力にネジ込まれている(図5)。
(3)図5の状態でプッシャースクリュー羽根13をインバーター20、モーター21によりメーンスクリュー羽根10より低速で同じ方向に回転させれば、メーンスクリュー羽根10がプッシャースクリュー羽根13を引き寄せ、プッシャースクリュー羽根13はメーンスクリュー羽根10に進入(螺入)し、メーンスクリュー7の羽根と羽根との間の処理中の汚泥3を強力に押し、これにより濾過フィルター6を通して濾過液が排出され、また、濾過された処理後の汚泥23は固形物となって排出口5の外に押し出され、抵抗板22に当たって落下する(図6)。
(4)プッシャースクリュー羽根13がメーンスクリュー羽根10に最も進入(螺入)し、進入は終了する(図7)。
(5)図7の状態でプッシャースクリュー羽根13をメーンスクリュー羽根10よりインバーター20、モーター21により高速で同じ方向に回転させれば、ネジを戻すような状態となり、押し込んだ処理中の汚泥3をその位置に置いて、プッシャースクリュー羽根13はメーンスクリュー羽根10に沿って回転しながらメーンスクリュー羽根10を押して後退する(図8)。そしてこの場合、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根を押して後退する際に、メーンスクリューを押す力の作用により、プッシャースクリュー羽根の長さが微量縮み、外径が微量大きく変形する力が生じ、これによりフィルターの内側に付着した被処理物を掻き落とすことができるが、この力を調節装置24で調節することにより効果的に被処理物を掻き落とすことができる。
(6)プッシャースクリュー羽根13がメーンスクリュー羽根10から後退を続ける(図9)。
(7)プッシャースクリュー羽根13は図6の位置に戻り、後退は終了する(図10)。
以下はこの繰り返しである。
【0019】尚、上記実施例では、本発明を汚泥脱水機に適用したが、被処理物は汚泥に限らないことは勿論である。また、本発明は脱水、水切り、圧搾、供給、その他様々な用途に使用可能であるから、適用対象に応じて、ケーシング、供給口、排出口などの配置位置、形状なども変更すればよい。さらに、プッシャースクリュー軸、プッシャースクリュー羽根、メーンスクリュー軸、メーンスクリュー羽根などについても、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根に螺入自在であれば、あるいは、プッシャースクリュー羽根を高速/低速回転させるだけでプッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根に螺入、後退するといった往復運動が可能であれば、どのような構造、形状、配置構成を採用してもよい。そしてまた、調節装置24はプッシャースクリュー羽根の後退力に対して抵抗作用が働く手段であればどのようなものでもよく、例えば、所定の油圧シリンダーのロッド25をプッシャースクリュー取付板26と連結し、シリンダーのスピードコントローラー27でフィルターに付着する被処理物の掻き落としにもっとも適した大きさのプッシャースクリュー羽根の外径に調節できればよい。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るスクリュー式移送・処理装置によれば、メーンスクリューの羽根と羽根との間に被処理物が詰まることなく処理が可能であるから、移送および処理の効率を高め、また出口部分の処理物の滞留を防ぐとともに、脱水効率を良くし、被処理物の脱水、水切り、圧搾、供給、その他様々な用途に適用可能である。
【0021】また、紐状の巻き付きやすい被処理物も詰まらないから、ゴミや廃棄物のバイオ菌による滅容処理や焼却処理等の前処理工程の脱水に使用できる。
【0022】さらにまた、スクリューフィーダーの出口に抵抗をつけて、固形物を充満させて内圧が逆流しないように遮閉しながらプラス圧力の雰囲気に処理物を供給できる。
【0023】また、固形物を加圧するためにスクリューピッチに広狭をつけたり、テーパー状にする必要がないから、製造コストが少なくて済む利点を有する。
【0024】そしてまた、メーンスクリュー羽根とプッシャースクリュー羽根を利用して回転運動を往復運動に変えているので、他に駆動装置が不要な分費用が少なくて済む。
【0025】また、押し込んだ被処理物が引き戻されることなくプッシャースクリュー羽根を後退させることができる。
【0026】さらに、プッシャースクリューの駆動装置にインバーターを使用すればブレーキとして機能するので、機械的な摩擦部分が無い分騒音が少なくて済み、また故障が少なく寿命も長いなど耐用性に優れる。
【0027】そしてまた、プッシャースクリュー羽根後退抵抗調節装置を備えることにより、フィルターの内側に付着した被処理物をより確実に掻き落とすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による脱水機の一部切欠き概略正面図である。
【図2】プッシャースクリューを示す正面図である。
【図3】メーンスクリューを示す正面図である。
【図4】プッシャースクリューとメーンスクリューとが組み合い、プッシャースクリューが最も後退した状態を示す正面図である。
【図5】プッシャースクリューとメーンスクリューとが組み合い、プッシャースクリューが最も進入した状態を示す正面図である。
【図6】プッシャースクリューが進入する状態を示す正面図である。
【図7】プッシャースクリューが進入終了した状態を示す正面図である。
【図8】プッシャースクリューが後退を始めた状態を示す正面図である。
【図9】プッシャースクリューが後退中の状態を示す正面図である。
【図10】プッシャースクリューが後退終了した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 脱水機
2 ケーシング
3 処理中の汚泥
4 供給口
5 排出口
6 濾過フィルター
7 メーンスクリュー
8 モーター
9 メーンスクリュー軸
10 メーンスクリュー羽根
11 プッシャースクリュー
12 プッシャースクリュー軸
13 プッシャースクリュー羽根
14 回転体
15 軸受
16 スプライン軸
17 ボス
18 回転体
19 軸受
20 インバーター
21 モーター
22 抵抗板
23 処理後の汚泥
24 プッシャースクリュー羽根後退抵抗調節装置
25 ロッド
26 プッシャースクリュー軸受け取付板
27 スピードコントローラー

Claims (3)

  1. 被処理物が通過するケーシングに、回転駆動するメーンスクリュー軸とこのメーンスクリュー軸に固定された螺旋状のメーンスクリュー羽根とよりなるメーンスクリューと、前記メーンスクリュー軸に外嵌する回転・移動自在なプッシャースクリュー軸とこのプッシャースクリュー軸に固定された螺旋状のプッシャースクリュー羽根とよりなるプッシャースクリューと、プッシャースクリュー羽根をメーンスクリュー羽根より高速/低速に回転させるモーターとを備え、よって、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より低速回転すると、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根に螺入し、また、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根より高速回転すると、プッシャースクリュー羽根がメーンスクリュー羽根を押して後退することを特徴とするスクリュー式移送・処理装置。
  2. プッシャースクリュー羽根を回転させるモーターにインバーターを備え、よって、メーンスクリュー羽根と同じ方向に回転しているプッシャースクリュー羽根の回転を、インバーターによってメーンスクリュー羽根より遅くすると、プッシャースクリュー羽根はメーンスクリュー羽根の回転方向と相対的に反対方向に回転し、また、メーンスクリュー羽根と同じ方向に回転しているプッシャースクリュー羽根の回転を、インバーターによってメーンスクリュー羽根より速くすると、プッシャースクリュー羽根はメーンスクリュー羽根の回転方向と相対的に正転方向に回転する請求項1記載のスクリュー式移送・処理装置。
  3. プッシャースクリュー羽根がメーンスクリューを押して後退する際に、プッシャースクリュー羽根の長さが微量縮み、外径が微量大きく変形する力を調節する調節装置を備える請求項1および2記載のスクリュー式移送・処理装置。
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