JP3540672B2 - ガスエンジンの副室ガス弁駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は副室にガス燃料を供給するために開閉する副室ガス弁を吸気弁ロッカーアームの作動により駆動する構成のガスエンジンの副室ガス弁駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種ガスエンジンの要部の概要について、図3乃至図5に基づいて説明する。図3は従来のガスエンジンにおける副室及び副室ガス弁等の部位を示す断面、図4は図3の副室ガス弁に並んで配置される吸気弁等の部位を示す断面、図5は図3、図4を上から見た平面を示している。
【0003】
図において1はプッシュロッドで、吸気弁ロッカーアーム2の一端と係合連絡し、吸気弁ロッカーアーム2の他端側を付勢する戻しばね15と共働してロッカーシャフト3を支点として前記吸気弁ロッカーアーム2を左右に揺動する。
【0004】
同吸気弁ロッカーアーム2の他端は吸気弁11と係合連絡すると共に、同他端部には、吸気弁ロッカーアーム2の長手方向と直角方向に延びる副室ガス弁駆動用アーム14を固着連結しており、この副室ガス弁駆動用アーム14の先端側は副室ガス弁6と係合連絡している。
【0005】
副室ガス弁6の移動方向下方には、点火栓8を併設した副室7が、更にその下方にはピストン9とシリンダー10で区画される主燃焼室が、それぞれ中心位置を上下方向でほぼ合わせて配置されており、前記副室ガス弁6は上下に移動して副室7と副室7へのガス燃料供給通路との連通及び閉塞を行う。
【0006】
この様な構成の下において、いま、カム12等によりプッシュロッド1が上昇され、その先端で係合連絡した吸気弁ロッカーアーム2を突き上げることにより、吸気弁ロッカーアーム2はロッカーシャフト3を支点中心として図で左回りに回動し、吸気弁11を下方に押し下げて吸気弁11を開く。
【0007】
この吸気弁11の開放を行う吸気弁ロッカーアーム2の動きは、同吸気弁ロッカーアーム2に固着連結した副室ガス弁駆動用アーム14を一体として回動し、同副室ガス弁駆動用アーム14により副室ガス弁6を押し下げ、副室ガス弁6を開くことになる。
【0008】
すなわち、ここに示した従来の装置にあっては、プッシュロッド1の上方への動きを起点とし、吸気弁ロッカーアーム2の揺動により、吸気弁ロッカーアーム2の先端部及び吸気弁ロッカーアーム2の先端部に固着した副室ガス弁駆動用アーム14により、吸気弁11と副室ガス弁6は実質的に同期して押し下げられ、かつ、それぞれのリフト量も同程度となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この種副室燃焼式ガスエンジンでは、副室7に燃料ガスを供給し、圧縮工程時に主燃焼室側から流入する希薄混合気と最適混合状態を形成した後に点火栓8で着火させており、この副室7の容積はエンジンの軸端効率やNOxに影響を及ぼすため、最適なものとする必要がある。
【0010】
即ち、環境に大きな害をもたらすNOxは、副燃焼室を持つ希薄燃焼方式(リーンバーン)ガスエンジンの場合、ほとんど副室7で発生することが知られており、この副室7の容積を小さくすれば、NOxの低減に非常に効果がある。
【0011】
しかしながら前記したように従来のこの種副室燃焼式ガスエンジンにおいては、副室ガス弁6は吸気弁11と実質的に同期して作動し、かつ、リフト量も吸気弁11と同程度とならざるを得ないものであった。
【0012】
これはすなわち、副室ガス弁6のリフト量は吸気弁11が必要とするリフト量によって決められることとなり、この副室ガス弁6のリフト量が制限となって副室7の容積が規制され、同副室7の容積を小さくするのが困難になるという不具合を伴うものであった。
【0013】
本発明は、このような従来の副室燃焼式ガスエンジンにおける不具合点を解消し、吸気弁のリフト量より副室ガス弁のリフト量を小さくすることにより、副室の容積を小さくすることに帰結させるようにしたガスエンジンの副室ガス弁駆動装置を提供することを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を解決すべくなされたもので、吸気弁ロッカーアームに並置して副室ガス弁ロッカーアームを設け、該副室ガス弁ロッカーアームは同吸気弁ロッカーアームのプッシュロッド側で同副室ガス弁ロッカーアームに突出部で遊嵌した前記吸気弁ロッカーアームを介して揺動可能に連結されると共に、その支持部を大きく膨らませて形成することにより同副室ガス弁ロッカーアームを支持する支点中心前記吸気弁ロッカーアームを支持するロッカーシャフト支点中心より副室ガス弁側にオフセットし、かつその先端にアジャストスクリューを介装して構成したガスエンジンの副室ガス弁駆動装置を提供するものである。
【0015】
すなわち本発明によれば、副室ガス弁ロッカーアームを吸気弁ロッカーアームと並置し、かつ同吸気弁ロッカーアームのプッシュロッド側で同副室ガス弁ロッカーアームに突出部で遊嵌した吸気弁ロッカーアームを介して副室ガス弁ロッカーアームを揺動可能に連結すると共に、この副室ガス弁ロッカーアームの支持部を大きく膨らませて形成することにより、同副室ガス弁ロッカーアームの支点中心を吸気弁ロッカーアームを支持するロッカーシャフト支点中心より副室ガス弁側にオフセットし、かつ同副室ガス弁ロッカーアームの先端にアジャストスクリューを介装して構成されているために、副室ガス弁ロッカーアームは吸気弁ロッカーアームにより揺動されるが、前記吸気弁ロッカーアームのロッカー比より前記副室ガス弁ロッカーアームのロッカー比は小さくなり、しかも微調整し得るので、副室ガス弁のリフト量を小さくして副室の容積を小さくすることを可能にするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1及び図2に基づいて説明する。
なお、本実施の形態は、装置の基本的な構成としては前記した従来装置に示すものを大幅に採用し、その要部を部分的に改良したものであるので、説明が冗長にならないように、必要に応じて図3ないし図5の記載を援用し、また、前記した従来の装置と同一部位には図中に同一の符号を付して示し、重複する説明は省略して本発明に固有の点を重点的に説明する。
【0017】
図において、2は吸気弁ロッカーアーム、4は吸気弁ロッカーアーム2に並置された副室ガス弁ロッカーアーム、そして13は副室ガス弁ロッカーアーム4に並置された排気弁ロッカーアームである。
【0018】
吸気弁ロッカーアーム2は、プッシュロッド1と係合連絡する側の端部に、同吸気弁ロッカーアーム2の長手方向に直行して延びる突出腕2aを固定し、同突出腕2aの先端に副室ガス弁ロッカーアーム4の一端を遊嵌している。
【0019】
また、吸気弁ロッカーアーム2は、その支点中心をAとしてロッカーシャフト3に支持されているが、副室ガス弁ロッカーアーム4はその支持部を大きく膨らませて形成することにより、その支点中心Bを前記吸気弁ロッカーアーム2の支点中心Aから副室ガス弁6側に距離Cだけ近づけ(オフセット)、同副室ガス弁ロッカーアーム4はその先端でアジャストスクリュー5を介して副室ガス弁6に係合連絡している。
【0020】
従って副室ガス弁ロッカーアーム4において、吸気弁ロッカーアーム2から延びた突出腕2aで遊嵌支持される位置から支点中心Bまでの距離に対する同支点中心Bから副室ガス弁6と係合連絡するアジャストスクリュー5の位置までの距離で決まる同副室ガス弁ロッカーアーム4のロッカー比は、吸気弁ロッカーアーム2において、プッシュロッド1と係合連絡する位置から支点中心Aまでの距離に対する同支点中心Aから図示省略の吸気弁11と係合連絡する位置までの距離で決まる同吸気弁ロッカーアーム2のロッカー比より小さいものとなる。
【0021】
このように構成された本実施の形態において、前記従来装置同様にプッシュロッド1の押上で吸気弁ロッカーアーム2は支点中心A周りに回動して吸気弁11を押し下げ、これと実質的に同期して吸気弁ロッカーアーム2の突出腕2aで作動されて副室ガス弁ロッカーアーム4は支点中心B周りに回動してアジャストスクリュー5を介して副室ガス弁6を押し下げることになる。
【0022】
すなわち、副室ガス弁6は吸気弁11と実質的に同期して押し下げられることになるが、前述したように、副室ガス弁ロッカーアーム4のロッカー比は、吸気弁ロッカーアーム2のロッカー比より小さいので副室ガス弁6のリフト量は吸気弁11のリフト量より小さくなる。
【0023】
従って本実施の形態によれば、副室ガス弁ロッカーアーム4のロッカー比を適宜選定することにより、副室ガス弁6のリフト量を吸気弁11のリフト量の制約下から脱却して、独自に設定し、副室ガス弁6のリフト量で規制される副室7の容積を小さくすることを可能としたものである。
【0024】
この種ガスエンジンにおいては、燃料として通称『13A』と呼ばれる都市ガスが採用され得るが、たとえばこの場合には理論空燃比が11:1であり、空気過剰率(λ)が約2.0とすると、空燃比は22:1程度のリーンバーンとなる。
【0025】
リーンバーン方式のガスエンジンにおいては、環境に好ましくないいわゆるNOxの発生はその殆どが副室7で発生することから、この副室7の小室化はNOx低減に効果的であり、本実施の形態によれば、前記したように副室7の容積を小さくすることにより、環境にやさしい好適なガスエンジンを得ることが出来たものである。
【0026】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、吸気弁ロッカーアームに並置して副室ガス弁ロッカーアームを設け、該副室ガス弁ロッカーアームは同吸気弁ロッカーアームのプッシュロッド側で同副室ガス弁ロッカーアームに突出部で遊嵌した前記吸気弁ロッカーアームを介して揺動可能に連結されると共に、その支持部を大きく膨らませて形成することにより同副室ガス弁ロッカーアームを支持する支点中心前記吸気弁ロッカーアームを支持するロッカーシャフト支点中心より副室ガス弁側にオフセットし、かつその先端にアジャストスクリューを介装してガスエンジンの副室ガス弁駆動装置を構成したので、前記のように副室ガス弁ロッカーアームをその支持部で大きく膨らませたことにより、副室ガス弁ロッカーアームを支持する支点中心は前記吸気弁ロッカーアームを支持するロッカーシャフト支点中心より副室ガス弁側にオフセットする構造が容易に得られ、副室ガス弁ロッカーアームのロッカー比は吸気弁ロッカーアームのロッカー比より容易、確実に小さくなり、しかも要すればアジャストスクリューで微調整を容易に行い得ることとなり、これにより副室ガス弁のリフト量を小さくして副室の容積を小さくすることを可能とし、以てNOxの発生を抑えた環境にやさしい好適なガスエンジンを得ることが出来たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスエンジンの副室ガス弁駆動装置の要部を構成する吸気弁ロッカーアームと副室ガス弁ロッカーアームの配列関連を示す正面図である。
【図2】図1を上から見た平面図である。
【図3】従来のガスエンジンにおける副室及び副室ガス弁等の部位を示す断面図である。
【図4】図3に対応して従来のガスエンジンにおける吸気弁等の部位を示す断面図である。
【図5】図3及び図4を上から見た平面図である。
【符号の説明】
1 プッシュロッド
2 吸気弁ロッカーアーム
3 ロッカーシャフト
4 副室ガス弁ロッカーアーム
5 アジャストスクリュー
6 副室ガス弁
7 副室
8 点火栓
9 ピストン
10 シリンダー
11 吸気弁
12 カム
13 排気弁ロッカーアーム
14 副室ガス弁駆動用アーム
15 戻しばね

Claims (1)

  1. 吸気弁ロッカーアームに並置して副室ガス弁ロッカーアームを設け、該副室ガス弁ロッカーアームは同吸気弁ロッカーアームのプッシュロッド側で同副室ガス弁ロッカーアームに突出部で遊嵌した前記吸気弁ロッカーアームを介して揺動可能に連結されると共に、その支持部を大きく膨らませて形成することにより同副室ガス弁ロッカーアームを支持する支点中心前記吸気弁ロッカーアームを支持するロッカーシャフト支点中心より副室ガス弁側にオフセットし、かつその先端にアジャストスクリューを介装して構成したことを特徴とするガスエンジンの副室ガス弁駆動装置。
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