JP3551247B2 - 荷崩れ防止用ベルト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷物の搬送や保管の際に用いて、搬送中や保管中の荷物の落下等を防止するための荷崩れ防止用ベルトに関し、詳しくは全体に伸縮性を有して長さ自在に活用できるとともに、面ファスナーの係着操作部分の伸縮性が制約されて係着及びその解除作業が良好に行え、また当該部分の係着が極めて安定強固な荷崩れ防止用ベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パレット等に積載された荷物の荷崩れ防止には、一般的にストレッチフィルムやベルトを商品に巻き付け固定して行われている。
【0003】
この場合ストレッチフィルムは、多少の伸縮性を有しており、これを引っ張って巻き付ければ荷物を強固に包装固定することができるため、荷崩れ防止用製品としては都合がよいものである。
【0004】
しかし荷物を搬送した後は、ストレッチフィルムを剥がして荷物を解く、つまり一度荷崩れ防止用に使用されたストレッチフィルムは乱雑にクシャクシャと剥がされてもとのフィルム状に戻らないため、この方法では、剥がしたストレッチフィルムを再利用できず、経費と資源の無駄を生じていた。さらに廃棄処理されたストレッチフィルムは、分解することなく蓄積するので、産業廃棄物として問題となる。一方、焼却処分では焼却時のガス等によって人体に悪影響を及ぼすことがあり、保健衛生上でも問題となる。
【0005】
そこで近頃は、上記欠点が無く何度も繰り返して使用することができる荷崩れ防止用ベルト(シート)で固定する方法、しかも端部の連結が容易且つ迅速に行えるように面ファスナーを設けた荷崩れ防止用ベルトが多く採用されている。ただし、このベルトは一般に強度確保のため帯状の布や合成樹脂製のシートとして用いられており伸縮しないのが普通である。従って、荷物量の多少に応じて適切な長さ及び締め付け強度を確保するためには、長さの異なる複数本のベルトを用意する必要があり、不便であるとともにコストが高くつくこととなる。
【0006】
この点に関しては、実開昭60−102458号公報や意匠登録第875374号公報において、帯状の布や合成樹脂製のシートの中間部分等を切分けて、当該切分けられたそれぞれの端部を短いゴムで連結した荷崩れ防止用ベルトが提案されており、そのゴムの伸縮によって適切な長さや締め付け強度が確保されて、広範に活用されている。
【0007】
しかしながら、上記短いゴムのみで長さや締め付け強度を調整するために、伸縮幅が少なく活用範囲が制限され、その1本をもって極めて多量の荷物や極めて少量の荷物などの多種多様な状況について適用できるものではない。一方、類似部材として、帯状ベルトの全体を伸縮部材で形成した、例えばスキー等のスポーツ用具を1つに束ねるという「結束具」が見受けられることから、上記部分的な短ゴムの構造に替えて、かかる素材を適用して荷崩れ防止用ベルト全体に伸縮性をもたせることも考えられる。しかしその際にベルト連結具としての面ファスナーもまた伸縮性を有するならば、次のような不具合が発生する。すなわち、荷物に張設していた荷崩れ防止用ベルトの全体がその巻き付けた状態のままゴム素材の引っ張り力によって縮退した状況においては、面ファスナー相互の係着部分は、伸張して係着されていた2枚の雌雄面ファスナーが互いに同時に縮み、且つ咬合状態の雌雄の鈎やループが存在して伸縮部材本来の素材長さまでに戻ることができない。そのため単独の伸縮部材の伸縮時においては発生し得ない「多数の収縮シワ」が当該面ファスナー相互の係着部分に発生し、係着状態が悪くなるのである(図5参照)。また、このようにして発生した多数の収縮シワによって、伸張状態における2枚の面ファスナー相互の係着を引き離す際には何ら問題になることのない、面ファスナー相互の引き剥がし作業がスムーズに行えず、極めて困難となるのである。
【0008】
この点、上記スポーツ用具等を束ねる結束具の場合には、巻き付け径も比較的小さいため結束具をそれほど伸縮させる必要が無く、或いはスキー等を使用する場合は片側だけで使用することはない、つまり結束具を巻き付けたままスキー板1本だけを抜き出すといったこともなく、従ってたとえ結束具を面ファスナーで係着連結してあったとしても、巻き付け径が小さくなって収縮シワが発生するようなケースも少ない。
【0009】
しかしながら、荷物の運搬時や配送時に使用される荷崩れ防止用ベルトは、その途中で荷物を1個、2個というように、荷崩れ防止用ベルトの係止を解かずにそれを巻き付けた状態のまま抜き出す場合も多い。また荷崩れ防止用ベルトの取り外しや再度の巻き付けが困難な、例えば倉庫内の壁に沿った隅部に保管された荷物についても、やはり荷崩れ防止用ベルトの係止を解かずにそれを巻き付けた状態のまま荷物を抜き出す場合も多い。そしてこれらの場合は、荷崩れ防止用ベルトの全体が伸縮性素材で形成されている限り、荷物を抜き取って当該ベルトの張設状態がだんだん緩むにつれて、雌雄面ファスナー相互の係着部分にシワが多数発生して係着が緩み、或いは当該シワによって係着解除の作業がやりにくくなるといった不都合が発生するのである。そしてこれらの場合、逐一係着解除と再度の係止作業を繰り返すことは煩雑に耐えない。
【0010】
なお、端部の連結を「面ファスナー相互の係着」によらずに、例えば「フック部材」や「ボタン留め」とすれば良いのであるが、これらの方法によるとその部材が一般に金属や硬質プラスチック等により形成されるため、これらの装着または解除時の係止ミスから伸縮付勢によって作業者の顔面等を直撃するという危険性を有している。さらには、荷崩れ防止用ベルトの巻き付け径の如何によって、例えばベルトの中間位置や三分の一の位置等に、適宜「フック部材」に対応する「フック係止部材」や、「ボタン」に対応する「ボタン留め用の穴」等を設ける必要が生じ、面ファスナーの場合と異なって、連結位置の微調整が困難であり使用上不便であるとともに、そもそも制作コストが高くつく。
【0011】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明者は上記従来技術の欠点を鑑みてなされたものであり、ベルト(シート)の略全体が雌雄いずれかの面ファスナーを有して長さ自在に、また安全且つ確実に商品の荷崩れを防止することができるとともに、その係着操作部分つまり雌雄面ファスナー相互の係着部においては伸縮性が制約されて係着操作及びその解除操作を良好に且つ容易に行うことができ、しかも当該係着操作部の雌雄面ファスナー相互の係着が極めて安定的であって簡単に剥がれることのない荷崩れ防止用ベルトを、安価に提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、荷崩れ防止用ベルトにおいて、雌雄いずれかの面ファスナーを有する帯状の伸縮性部材に、その長さ方向の一方の端辺部に前記面ファスナーに対向する雌雄いずれかの面ファスナーを設けて係着操作部とし、係着操作部の面ファスナーの裏面に非伸縮性部材を取着することにより、課題を解決することができたのである。
【0013】
すなわち、本発明の荷崩れ防止用ベルトは、雌雄いずれかの面ファスナーを有する帯状伸縮性部材を用いて、その一方の端辺には上記面ファスナーに対向する雌雄いずれかの面ファスナーを備えさせ、しかも該部に非伸縮性部材を取着することにより、あるいは、該部に非伸縮性の面ファスナーを用いることにより、荷物の大小及びその減少変化を問わず、面ファスナー相互の係着部分にシワが発生することを極力防止し、係着固定が堅固な且つ係着解除が容易に行える荷崩れ防止用ベルトが得られたのである。
【0014】
【作用】
全体において伸縮性部材からなる面ファスナーを設けたベルトとすることにより、嵩高い広幅な商品と嵩の低い薄幅な商品を問わず、大型製品から小型製品まで、また荷物の個数の多少を問わず、積み荷を傷めずに的確に強固に荷物を係止することができる。
【0015】
またその全面或いは適宜周囲を面ファスナー部とすることにより、係着連結の位置を任意自在に決定選択することができ、係着位置および締め付け強度の微調整が可能となる。
【0016】
そして、係着操作部の裏面に非伸縮性部材を取着することにより、係着面が縮れた状態となったり、捩れたりすることを軽減し、安定した状態で係着固定することができ、またその解除作業を容易ならしめる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明について、実施例に示す図、及び符号を用いて説明する。図1は、本発明の荷崩れ防止用ベルト100を複数個の荷物に巻き付けて、束ね固定を行った例である。
【0018】
本発明の荷崩れ防止用ベルト100は、伸縮性部材1をベースとして形成される。この伸縮性部材1は、一般に製造・使用の便宜及び耐久性などを勘案して、化学繊維からなる帯状の伸縮性織布が用いられる。但し、伸縮性を有するものであればゴム材その他材質は問わない。伸縮性部材1の幅、長さは使用目的に応じて調製され、特定されるものではないが、この実施例においては幅が5 cm、長さが200 cmに形成され、巻き付ける荷物の外周150 cmよりも長く形成してある。この場合一方端の通しリング5を通して折り返し係着させるため、伸縮性部材1の締め付けが適宜の強さで作用し、有効に荷物を束ねることができる。
【0019】
また、伸縮性部材1の伸縮度或いは弾力性は何ら限定されるものではなく、使用する状況、例えば荷崩れを防止しようとする荷物の硬さや対締め付け強度に応じて適宜決定される。この実施例の場合、伸縮性部材1の伸縮度を大きく設定してあるため、荷物の個数が増加してその外周長さの合計が増大した場合であっても伸縮性部材1は適度に伸張し、当該同一の荷崩れ防止ベルト100を利用してやはり有効に荷物を束ねることができる。
【0020】
当該荷崩れ防止用ベルト100の表または裏の少なくとも一面には、雌雄いずれかの面ファスナーFが設けられる(図3)。本実施例の場合は、伸縮性部材1自体を雄面ファスナーFそのものに形成、つまり伸縮性素材を用いて雄面ファスナーFが形成されており、面ファスナーFを有する帯状の伸縮性部材1の製造作業の効率化が図られている。なお伸縮性部材1の表面に伸縮性の面ファスナーFを伸縮性の糸で縫合して形成するものであってもよい。また上記雄面ファスナーFを雌面ファスナーFとして形成してもよいことはいうまでもない。 さらに、面ファスナーFを伸縮性部材1の略全長ではなく、面ファスナーFの一部を非伸縮性部材6に置き換えてもよい(図4)。この他、例えば一端部近辺付近等、或いはさらに加えて中央部分等の如く、一部分のみ或いは適宜間隔で複数箇所に形成してもよい。
【0021】
係着操作部2には前記面ファスナーFに対向する雌雄いずれかの面ファスナーGが設けられる(図3)。
【0022】
係着操作部2の位置つまり雌面ファスナーGの位置は、荷崩れ防止用ベルト100を効率的に巻き付け固定するために、また面ファスナーF、G相互の係着およびその解除作業を容易にするため、伸縮性部材1の端辺部に設けられるが、上記雄面ファスナーFに対向し且つ相互に係着可能である限り、伸縮性部材1の端部から離隔して内側に設けても支障はない。
【0023】
この面ファスナーGの長さは、本実施例の場合は15 cmに形成されているが、係着して荷物を押圧固定した際その係着が不用意に解除することのないように適宜決定され、長ければ長いほど強固な係着が可能となる。またその幅についても同様であり、伸縮性部材1の幅寸法を超えてはみ出すものであっても当該はみ出し部分は係着不能となるだけであって別段構わない一方、係着操作部2を手に取りやすく操作性が向上する点で利点がある。
【0024】
さらに、係着操作部2の面ファスナーGの裏面には、本発明の特徴である非伸縮性の部材3が取着してある(図5)。この非伸縮性部材3は係着操作部2の伸縮性を抑制するものであり、材質は何でもよいが、使用の際の安全性や、取着の際の便宜性を勘案すると多少の縮みは発生するとしても、合成繊維からなる織布が望ましい。その他ボール紙や段ボール等の厚紙を用いても良いし、硬質プラスチックを用いても良い。また非伸縮性の部材3は、係着操作部2の面ファスナーGの裏面において係着を阻害しない状態にさえあればどのような状態で設けても良い。伸縮性部材1の表面に面ファスナーGを縫製等により設け、さらに当該伸縮性部材1の裏面の上記面ファスナーGの反対側にやはり縫製等によりこれを固着したものなど、取り付け態様は自由である。またこれら双方が並行的に重畳する部分がある限り、非伸縮性部材3と面ファスナーGとの大きさが相違してもよく、互いの一部がずれて取着されていても良い。
【0025】
さらには、係着操作部2に直接、非伸縮性の面ファスナーを使用することにより、面ファスナーGの裏面に硬質部材を取着する必要がなく、同様の効果を得ることができる。
【0026】
本実施例の場合は、伸縮性素材を用いて雄面ファスナーFが形成され伸縮性部材1の表面自体が面ファスナーFとされているから、伸縮性部材1の裏面端部に比較的硬質の合成繊維織布を当てがって縫製するだけで取り付けることができるため、この非伸縮性部材3の取着作業もいたって簡単である。また、非伸縮性の面ファスナーを用いれば、より簡単な取着作業である。
【0027】
次に図1を参考として、荷崩れ防止用ベルト100を荷物に巻き付け固定する手順を説明する。複数個の荷物を束ねて固定する際には、先ず荷物の適切な位置に荷崩れ防止用ベルト100を巻き付け、把手部4及び係着操作部2を、通しリング5を通して折り返す。次に把手部4又は係着操作部2を引っ張りながら荷崩れ防止用ベルト100を締め付ける。そしてこの伸縮性部材1から成る荷崩れ防止用ベルト100が適度に伸張し効果的な締め付け度を得た時点で、伸縮性部材1に設けられている雄面ファスナーFに係着操作部2の面ファスナーGを重ね合わせて係着する。これにより、荷崩れ防止用ベルト100は適度な締め付け状態を保ちつつ有効に荷物を束ねその荷崩れが防止される。
【0028】
一方、荷物の運搬時や配送時において、或いは荷崩れ防止用ベルト100の取り外しや再度の巻き付けが困難な倉庫内の隅部に保管した荷物について、荷崩れ防止用ベルト100が締め付けられた状態のまま荷物を1個、2個というように抜き出した場合であっても(図2)、その伸縮性部材1の引っ張り力により、なお締め付け状態を維持し得て、残りの荷物を束ねることができ、荷崩れは防止される。この際、荷崩れ防止用ベルト100の締め付け強さ、張設強さは、荷物の抜き出し個数に応じてだんだん減少し、それにつれて係着操作部2の張設状態が緩むものの、この係着操作部2の面ファスナーGの裏面には非伸縮性部材3が取着してあるため、係着操作部2については縮が制限され、雌雄面ファスナーF、G相互の係着部分におけるシワの発生は軽減される。それ故に係着状態が緩みにくく、一方、多くのシワによって係着解除の作業がやりにくくなるといった従来の不具合も減少する。
【0029】
なお、実施例の荷崩れ防止用ベルト100には、一端部に雄面ファスナーを、他端部に雌面ファスナーを設け、これら雌雄面ファスナーの何れかのまたは両方の裏側に非伸縮性部材3を取着して、当該部分を係着操作部2とするものであってもよく、その他要旨を逸脱しない限りにおいて変更可能である。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、荷崩れ防止用ベルトとして、面ファスナーを備えた伸縮性部材を用い、又は面ファスナーを備えた非伸縮性部材と組み合わせたベルトに、係着操作部を設け、該係着操作部の裏面に非伸縮性の部材を取着することにより、ベルト(シート)が伸縮性を有して長さ自在に、安全且つ確実に商品の荷崩れを防止することができる。
【0031】
そしてその雌雄面ファスナー相互の係着部においては伸縮性が制約されて縮みが防止され、係着操作およびその解除操作を良好に且つ容易に行うことができるのみならず、縮みやシワまた捻れの発生が減少することから、逐一係着解除と再度の係止作業を繰り返すという煩雑な作業が不要となる。
【0032】
しかも当該係着操作部における雌雄面ファスナー相互の係着が極めて安定的であって簡単に剥がれることがないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる荷崩れ防止用ベルト100の実施例の使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係わる荷崩れ防止用ベルト100の実施例の他の使用状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示す荷崩れ防止用ベルト100の側面図である。
【図4】図1に示す荷崩れ防止用ベルト100の実施例の平面図である。
【図5】従来の荷崩れ防止用ベルトの係着操作部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 伸縮性部材
2 係着操作部
3 非伸縮性部材
4 把手部
5 通しリング
F 面ファスナー
G 対向する面ファスナー
100 荷崩れ防止用ベルト

Claims (2)

  1. 雌雄いずれかの面ファスナーを有する帯状の伸縮性部材に、その長さ方向の一方の端辺部に前記面ファスナーに対向する雌雄いずれかの面ファスナーを設けて係着操作部とし、該係着操作部の面ファスナーの裏面、又は伸縮性部材の裏面の上記面ファスナーの反対側に非伸縮性部材を取着したことを特徴とする荷崩れ防止用ベルト。
  2. 雌雄いずれかの面ファスナーを有する帯状の伸縮性部材に、その長さ方向の一方の端辺部に前記面ファスナーに対向する雌雄いずれかの面ファスナーを設けて係着操作部とし、該係着操作部の表面に面ファスナーを設け、伸縮性部材の裏面端部に硬質の合成繊維布を縫製したことを特徴とする荷崩れ防止用ベルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009220865A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Kazunori Yamagata 荷崩れ防止用バンド

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