JP3551765B2 - 汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置 - Google Patents

汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥の嫌気性消化タンクの攪拌機がドラフトチューブ内に汚泥を引き込ませる際に渦が発生するのを抑制する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の汚泥消化タンク攪拌機の全体構成を示す縦断面図である。
【0003】
図7において、1はドラフトチューブ、2は汚泥、2aは通常運転時の汚泥最高水面、2bは水封時の汚泥の水面、3はドラフトチューブ1を消化タンク内の底部に固定するための脚、4はコンクリートスラブ、5は上部空隙、6は点検□、7は点検□6に上端が接続された水封用パイプ、8は盲フランジ、9は水中攪拌機、11は水中攪拌機9のモータ、12は水中攪拌機9のスクリュー、13はドラフトチューブ1の上部に連結されたリングプレート、14は一端がリングプレート13側に固定され、他端が鉛直上方に延びるガイド棒で、ドラフトチューブ周方向の複数個所に配置されている。各ガイド棒14は、自由端部(上部)が連結リング15a及び15bで互いに連結されている。16は水平に配置されてガイド棒14に摺動して昇降するスライダ、17はスライダ16と水中攪拌機9とを連結するアームであって、スライダ16の中央から下方に延びている。18は水中攪拌機9をドラフトチューブ1の直上部に設置するための保持具、19は保持具18に連結されたラッパ部で、このラッパ部19がドラフトチューブ1の頂上部に設置されることで、水中攪拌機9が固定されるようになっている。21はスライダ16に設けられたワイヤ(あるいはチェーン)の取付用穴、22は水封用パイプ7内面の上部に設けられたフック、23は取付用穴21とフック22との間を繋ぐ吊上用ワイヤ(あるいはチェーン)、24は水封用パイプ7の補強リブである。なお、図中の矢印は汚泥の流れる方向を示す。
【0004】
このようなものにものにおいて、消化タンクは、上下端が開放しているドラフトチューブ1を汚泥中に没することができるようにその内部に立設状態で据え付けている。ドラフトチューブ1にはその直上部に、点検口6より挿入された水中攪拌機9が設置され、水中攪拌機9のスクリュー12の回転によって、ドラフトチューブ1内に下向きあるいは上向きの流れ(ここでは下向き)を発生させ、これにより消化タンク内に強制対流による循環流を発生させて汚泥2を全体的に攪拌することができるようになっている。そして、発生するガスは消化タンクの外壁に貫通して設けたガス抜き配管よりガスホルダー(図示せず)へ集めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、水中攪拌機9のスクリュー12の回転によって、ドラフトチューブ1内に流れを発生させる際、ドラフトチューブ1内に引き込まれる汚泥中に渦が発生する。下向きの流れの場合、この渦の円周方向の流速成分により、汚泥液位によっては激しい吸い込み渦が形成され、上部空隙内の空気(消化ガス)を吸引し、これが騒音・振動の原因となり、エロージョンを招いてしまう。
【0006】
単純に渦の円周方向の流速成分を消去することだけを考えた場合、渦の流れを遮るようにプレートを配置すればよいが、不用意な突起物の設置はし渣の絡み付きの原因となってしまう。
【0007】
本発明の技術的課題は、前述のような問題に着目し、水中攪拌機がドラフトチューブ内に汚泥を引き込ませる際に、し渣のからみつきを起こすことなく、渦の発生を抑制できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置は、下記の構成からなるものである。すなわち、水中攪拌機のスクリューの回転によって消化タンク内のドラフトチューブ内に汚泥を引き込ませ、消化タンク内に強制対流による循環流を発生させる汚泥消化タンク攪拌機において、水中攪拌機のモータのケーシングの周りに、スクリューによりドラフトチューブ内に引き込まれる汚泥を鉛直方向に案内する複数のガイド板を放射状に取り付けるとともに、各ガイド板に、水中攪拌機のスクリューの周りを囲繞する据え付け用のリング部材を保持させ、水中攪拌機を、リング部材を介して各ガイド板によりドラフトチューブの頂上部に支持させたものである。
本発明においては、水中攪拌機の周りに配置した各ガイド板が、ドラフトチューブ内に汚泥を引き込ませる際に発生する渦の円周方向の流速成分を消去して、ドラフトチューブ内に引き込まれる汚泥を鉛直方向に案内する。このため、下向きの流れの場合に、上部空隙内の空気(消化ガス)を吸引することがなくなり、渦発生が防止され、騒音・振動が抑制されて、エロージョンを招くことがなくなるとともに、各ガイド板部を通過する汚泥の流速が速くなって、各ガイド板にし渣がからみつくことがなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図示実施形態により本発明を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置の一部透過表示を含む全体構成図、図2はそのアームとのジョイント用リングを外した状態の正面図、図3はその概略下面図、図4はその水中攪拌機のモータケーシングと各ガイド板との関係を概略的に示す平面図、図5はガイド板の変形例を示す図4相当の平面図、図6はガイド板の他の変形例を示す正面図であり、各図中、前述の従来例のものと同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。なお、説明に当たっては、前述の従来図(図7)を参照するものとする。
【0011】
本実施形態の汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置は、水中攪拌機9のモータ11のケーシング11aの周りに、水中攪拌機9のスクリュー12によりドラフトチューブ1内に引き込まれる汚泥を鉛直方向に案内する複数(ここでは4つ)のガイド板31を放射状に取り付けるとともに、各ガイド板31に、水中攪拌機9のスクリュー12の周りを囲繞する据え付け用のリング部材32を保持させ、水中攪拌機9を、リング部材32を介して各ガイド板31によりドラフトチューブ1の頂上部に支持させたものである。
【0012】
これを更に詳述すると、各ガイド板31は、いずれも基本形状が直角三角形の平板からなり(図6の(a))、水中攪拌機9のモータ11のケーシング11aに被着した半割り円筒状のカバー11b,11cに、その直角部を下方にして、かつ直角部を挟む1辺がモータ11の中心軸線に沿うように溶接により固定されている。すなわち、各ガイド板31は、溶接される側の1辺がモータ11のケーシング11aの軸線方向長さと同程度の長さとなるように設定され、下方が末広がりとなるように配置されて、モータ11のケーシング11aに対して放射状となるようにカバー11b,11cに取り付けられている。これにより、ドラフトチューブ1内に汚泥を引き込ませる際に発生する渦の円周方向の流速成分を消去するに充分な面積を確保している。なお、半割り円筒状のカバー11b,11cは、それぞれの両側縁に締結用のフランジ(図示せず)が形成され、フランジ相互がボルトにより固定されるようになっていて、締結時にモータ11のケーシング11aを締め付けるようになっている。
【0013】
また、各ガイド板31には、それぞれの下辺の外端側にフック部31aが形成され、フック部31aにより、水中攪拌機9のスクリュー12の周りを囲繞する据え付け用のリング部材32が保持されている。
【0014】
リング部材32は、その上端側が末広がりとなるラッパ管32aに形成され、ドラフトチューブ1の頂上部の開口に差し込まれた際に、リング部材外周に取り付けてある取合い板32bによって潜り込むのが防止されるようになっている。つまり、リング部材32は、水中攪拌機9をドラフトチューブ1の直上部に設置する際のジョイントとして機能する。それ以外の周辺の構成は前述の従来例のものと同一である。
【0015】
このように、本実施形態の汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置においては、水中攪拌機9のケーシング11aに対して、ドラフトチューブ1内に汚泥を引き込ませる際に発生する渦の円周方向の流速成分を消去するに充分な面積を有する複数のガイド板31を放射状に取り付けているので、ドラフトチューブ1内に引き込まれる汚泥は、その円周方向の流れが各ガイド板31により妨げられ、その進行方向を鉛直方向に偏向されてドラフトチューブ1内に引き込まれる。このため、下向きの流れの場合に、消化タンク内の上部空隙内の空気(消化ガス)を吸引することがなくなり、渦発生が防止され、騒音・振動が抑制されて、エロージョンを招くことがなくなる。
【0016】
また、各ガイド板31を、水中攪拌機9のスクリュー12近傍のモータケーシング11aに取り付けているため、各ガイド板31部を通過する汚泥の流速が速く、各ガイド板31にし渣がからみつくことがない。
【0017】
なお、ここではガイド板31をいずれも基本形状が直角三角形の平板(図6の(a))から構成したものを例に挙げて説明したが、ガイド板31について重要なことは渦の円周方向の流速成分を消去するに充分な面積を確保することにあり、形状等はさほど重要ではなく、例えば図6の(b)に示すような直角三角形の斜辺部が弧状に形成された平板プレートや、図6の(c)に示すような台形プレートの採用も可能であり、更にこれらの形状のプレートを、図5に示す如く渦の円周方向の流速成分を取り込めるように湾曲させたガイド板41としてもよく、いずれの場合でも前述の実施形態と同等の作用・効果を奏する。
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、水中攪拌機のモータのケーシングの周りに、スクリューによりドラフトチューブ内に引き込まれる汚泥を鉛直方向に案内する複数のガイド板を放射状に取り付けるとともに、各ガイド板に、水中攪拌機のスクリューの周りを囲繞する据え付け用のリング部材を保持させ、水中攪拌機を、リング部材を介して各ガイド板によりドラフトチューブの頂上部に支持させたので、ドラフトチューブ内に汚泥を引き込ませる際に発生する渦の円周方向の流速成分を各ガイド板により消去して、ドラフトチューブ内に引き込まれる汚泥を鉛直方向に案内することができる。このため、下向きの流れの場合に、上部空隙内の空気(消化ガス)を吸引することがなくなり、渦発生が防止され、騒音・振動が抑制されて、エロージョンを招くことがなくなるとともに、各ガイド板部を通過する汚泥の流速が速くなって、各ガイド板にし渣がからみつくことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置の一部透過表示を含む全体構成図である。
【図2】本実施形態に係る汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置のアームとのジョイント用リングを外した状態の正面図である。
【図3】本実施形態に係る汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置の概略下面図である。
【図4】本実施形態に係る汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置の水中攪拌機のモータケーシングと各ガイド板との関係を概略的に示す平面図である。
【図5】ガイド板の一変形例を示す図4相当の平面図である。
【図6】ガイド板の他の変形例を示す正面図である。
【図7】従来の汚泥消化タンク攪拌機の全体構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ドラフトチューブ
2 汚泥
9 水中攪拌機
11 モータ
11a モータのケーシング
12 スクリュー
31,41 ガイド板
32 リング部材

Claims (1)

  1. 水中攪拌機のスクリューの回転によって消化タンク内のドラフトチューブ内に汚泥を引き込ませ、該消化タンク内に強制対流による循環流を発生させる汚泥消化タンク攪拌機において、
    前記水中攪拌機のモータのケーシングの周りに、前記スクリューにより前記ドラフトチューブ内に引き込まれる汚泥を鉛直方向に案内する複数のガイド板を放射状に取り付けるとともに、各ガイド板に、水中攪拌機のスクリューの周りを囲繞する据え付け用のリング部材を保持させ、該水中攪拌機を、該リング部材を介して各ガイド板によりドラフトチューブの頂上部に支持させたことを特徴とする汚泥消化タンク攪拌機の渦防止装置。
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