JP3552052B2 - 腹式呼吸の誘導装置 - Google Patents

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本発明は、腹式呼吸の誘導装置に関し、腹式呼吸を容易に行うことができるようにした装置に適用することができる。本発明は、腹部に対して所定周波数の電流を所定時間供給する電流供給モードと所定時間電流を供給しない供給停止モードとを繰り返し、電流供給モードによる腹部の筋肉の連続した収縮により吐気を補助するようにしたことにより、一段と容易に腹式呼吸を行うことができるようにするものである。
従来、腹式呼吸を行うことにより身体により多くの酸素を取り込んで健康の増進を図ることができると考えられている。ここで腹式呼吸とは、吸入時に腹部を膨らませ、吐気時に腹部を凹ませる呼吸方法であり、これにより呼吸のリズムを整えて、深呼吸により新鮮な酸素をより多く取り込むことができると考えられている。
この腹式呼吸を補助する補助具として、種々のものが提案されるようになされており、例えば特開2001−238983号公報には、腹帯に電子発信音等で報知する報知手段を設け、腹部が膨らんだことを検知して報知するようになされたものが提案されている。この方法によると、使用者は腹部が膨らんだことを報知手段により確認することができ、この報知により使用者が意識的に腹部を膨らませることにより、腹式呼吸を行い易くなると考えられる。
しかしながらこの方法によると、使用者は呼吸に合わせて自ら意識的に腹部を膨らませる必要があり、また自ら呼吸のリズムを意識して整える必要があり、腹式呼吸の補助具としては未だ不十分であった。
特開2001−238983号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、腹式呼吸を一段と容易に行うことができる腹式呼吸の誘導装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、腹式呼吸を補助することにより腹式呼吸を誘導する腹式呼吸の誘導装置であって、使用者の腹部に接触させる一対の電極と、腹部の筋肉を連続して収縮させる所定周波数の電流を電極を介して所定時間供給する電流供給モードと所定時間電流を供給しない供給停止モードとを繰り返す電流供給手段とを備え、電流供給モードにより使用者の吐気を補助するようにする。
また請求項2の発明においては、請求項1の構成において、電流を供給する時間と電流の供給を停止する時間とをそれぞれ設定する設定手段を備えるようにする。
また請求項3の発明においては、請求項1又は請求項2の構成において、電流供給モードと供給停止モードとをそれぞれ表示する表示手段を備えるようにする。
請求項1の構成によれば、使用者の腹部に対して腹部の筋肉を連続的に収縮させる所定周波数の電流を所定時間供給する電流供給モードと所定時間電流を供給しない供給停止モードとを繰り返すことにより、電流供給モードにおいては腹部の筋肉の連続した収縮により使用者の吐気動作を補助することができ、これにより使用者は、腹部を凹ませながら十分に息を吐ききることができる。また電流供給モードに続く供給停止モードにおいては、腹部への電流の供給が停止されることにより腹部の筋肉の収縮が解放され、これにより使用者は、電流供給モードにおいて十分に息を吐ききった反動により、腹部を膨らませながら息を大きく吸い込むことができる。かくして使用者は、一段と容易に腹式呼吸を行うことができる。
また請求項2の構成によれば、請求項1の構成において、電流を供給する時間と供給を停止する時間とを設定できるようにしたことにより、使用者の慣れに応じて吸気及び吐気のリズムを任意に設定することができる。
また請求項3の構成によれば、請求項1又は請求項2の構成において、電流供給モードと供給停止モードとをそれぞれ表示することにより、使用者はこの表示により現在のモードを確認することができ、腹式呼吸のリズムを一段と容易につかむことができるようになる。
本発明によれば、一段と容易に腹式呼吸を行うようにすることができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
図2は、本発明の実施例に係る腹式呼吸の誘導装置を示す斜視図である。この腹式呼吸の誘導装置1は、本体部2及びこの本体部2に通電用コード3A、3Bを介して接続された導子板4A、4Bにより構成されている。
導子板4A、4Bは、耐腐食性のある例えばステンレス等の金属板により形成された電極であり、それぞれフランネル(紡毛糸で粗く織った柔らかい起毛織物)の袋に入れられる。腹式呼吸の誘導装置1は、この状態においてフランネルの袋に水分をしみ込ませると共にこれらを使用者の腹部の左右両側に当て、本体部2から通電用コード3A、3B及び導子板4A、4Bを介して所定の周波数でなる電流を腹部に供給するようになされている。
図3は、本体部2の操作パネル2Aを示す平面図である。図3に示すように、操作パネル2Aには、電源をオンオフ制御するためのメイン電源スイッチ11、電源の投入状態を発光により表示する電源LED11A、出力電流を制御するための出力調整用ボリューム12、使用者の吸気を促すための電流停止時間(供給停止モード)を調整するための吸気時間調整用ボリューム13及びその吸気時間を発光により表示する吸気時間表示LED13A、使用者の吐気を促すための電流出力時間(電流供給モード)を調整するための吐気時間調整用ボリューム14及びその吐気時間を発光により表示する吐気時間表示LED14Aが設けられている。使用者はこれらの各ボリュームを調整することにより、出力電流、吸気時間及び吐気時間をそれぞれ調整し得るようになされている。
因みに吸気時間とは、使用者が息を胸いっぱいに肺底まで吸い込む時間であり、吐気時間とは、使用者が徐々に息を吐き出して吐ききるまでの時間を意味する。
図1は、腹式呼吸の誘導装置1の構成を示すブロック図である。腹式呼吸の誘導装置1において、電源回路16は、電源スイッチ11のオンオフ操作に応じて各回路部への電源の立ち上げ又は立ち下げを行うようになされており、電源投入時には電源LED11Aを点灯させるようになされている。
タイマ17は、吸気時間調整用ボリューム13による時定数の可変により立ち下がり期間が可変となると共に、吐気時間調整用ボリューム14による時定数の可変により立ち上がり期間が可変となる矩形波S1を出力するようになされている。
発振回路18は、基準のクロック周波数を分周してなる発振出力をタイマ17から出力される矩形波S1によりゲートして出力することにより、矩形波S1が立ち上がっている吐気時間の間においてのみ所定の周波数(例えば75[Hz])でなる発振信号S2を出力するようになされている。なおこの実施例の場合、75[Hz]の周波数でなる発振信号S2を出力する場合について述べるが、本発明はこれに限らず、使用者の吐気を誘導するために腹部の筋肉を連続的に収縮させるには約60〜200[Hz]程度が実用範囲であると考えられる。
これにより図4に示すように、タイマ17から出力される矩形波S1(図4(A))は、吸気時間調整用ボリューム13により設定された吸気時間TOFFの間において論理「L」レベルに立ち下がり、吐気時間調整用ボリューム14により設定された吐気時間TONの間において論理「H」レベルに立ち上がるようになされ、この矩形波S1が論理「H」レベルに立ち上がる吐気時間TONの間において発振回路18による発振信号S2(図4(B))が出力される。因みに発振回路18においては、矩形波S1によって発振出力をゲートすることにより吐気時間TONにおいて発振信号S2が急峻に立ち上がるようになされており、これにより電流による腹部への刺激を和らげることができるようになされている。
また発振回路18は、電源投入時であって発振信号S2の出力を停止している間(吸気時間)においては青色LEDでなる吸気時間表示LED13Aを点灯させ、電源投入時であって発振信号S2を出力している間(吐気時間)においては赤色LEDでなる吐気時間表示LED14Aを点灯させるようになされている。これにより使用者は、吸気時間及び吐気時間を目視確認することができ、呼吸のタイミングを容易につかむことができるようになされている。
ドライブ回路19は、発振回路18から出力される発振信号S2を、レベル調整回路20によって設定されたレベルに増幅して導子板4A、4Bに出力するようになされている。レベル調整回路20は、出力調整用ボリューム12によりこの導子板4A、4Bへの出力レベルを可変できるようになされている。
これらにより吐気時間調整用ボリューム14の調整によって設定された吐気時間の間においては、導子板4A、4Bが当てられた腹部に対してドライブ回路19から出力される約75[Hz]の周波数でなる所定レベルの電流が供給されると共に、吸気時間調整用ボリューム13の調整によって設定された吸気時間の間においては供給が停止され、これら吐気時間及び吸気時間によるサイクルが繰り返されるようになされている。
以上の構成において、使用者は導子板4A、4Bを腹部の左右両側に当てると共に、出力調整用ボリューム12により電流の出力レベルを調整し、吸気時間調整用ボリューム13及び吐気時間調整用ボリューム14により吸気時間及び吐気時間を調整する。これにより所定周波数の電流が導子板4A、4Bを介して腹部に供給される吐気時間及び供給されない吸気時間がそれぞれの設定によるリズムで繰り返される。
吐気時間においては、導子板4A、4Bを介して腹部へ電流の供給が開始されることにより、腹部の筋肉が連続して収縮し、使用者はこれにより強制的に息を吐き出すことになる。これにより腹部の筋肉の収縮に補助されて腹部を凹ませながら十分に息を吐ききることができる。
このようにして息を吐ききった後の吸気時間においては、腹部への電流の供給が行われないことにより腹部の筋肉は電流による収縮から解放され、使用者は、息を吐ききった反動により十分に腹部を膨らませながら息を胸いっぱいに吸い込むことができる。そしてこの吸気時間において使用者は、吸い込んだ息を腹部を膨らませながら下腹部に止めるようにして充気を行う。吸気時間が終了して吐気時間に移ると、再び腹部に電流が供給されることにより使用者の腹部の筋肉が収縮する。これにより使用者は充気した息を腹部を十分に凹ませながら吐ききることができ、これらにより腹式呼吸を一段と容易に行うことできる。
このとき吐気時間及び吸気時間が吐気時間調整用ボリューム14及び吸気時間調整用ボリューム13により予め設定されたリズムで繰り返されることにより、使用者は、このリズムに従って腹式呼吸による吸気、充気、吐気を繰り返すことができる。
これにより使用者は、吸気時間調整用ボリューム13及び吐気時間調整用ボリューム14により吸気時間及び吐気時間を調整することにより、腹式呼吸の訓練初期段階においては、吸気時間を約5秒、吐気時間を約10秒程度に設定して比較的短時間で繰り返される吸気及び吐気のリズムにより容易に腹式呼吸を訓練することができ、その後慣れるに従って吸気時間及び吐気時間を長くして行くことにより、より一層深く大きな腹式呼吸を行うことができるようになる。
このようにして腹式呼吸の誘導装置1により一段と深く大きな腹式呼吸ができるようになると、使用者においては、新鮮な空気を多く肺底まで送り込むことができ、肺胞内に送られてきた酸素と血液中に集められ肺胞に戻ってきた二酸化炭素が肺胞内で瞬時に交換され、新しい酸素を血液中に取り込み、消費した酸素の量以上に体内に酸素を充分に満たすことができ、身体の健康の維持及び増進を図ることができる。
因みに腹式呼吸の訓練は、吸気時間及び吐気時間を1サイクルとして、一度に20サイクル程度行えばよく、例えば就寝前等、1日に1〜2回行うことにより充分な効果が得られると考えられる。
以上の構成によれば、所定周波数の電流を所定時間供給する電流供給モードと所定時間電流を供給しない供給停止モードとを繰り返し、電流供給モードによる腹部の筋肉の連続した収縮により使用者の吐気を補助するようにしたことにより、一段と容易に腹式呼吸を行うようにすることができる。
またこのとき電流を供給する時間と供給を停止する時間とを設定できるようにしたことにより、使用者の慣れに応じて吸気及び吐気のリズムを任意に設定することができる。
またこのとき電流供給モードと供給停止モードとをそれぞれ表示することにより、使用者はこの表示により現在のモードを確認することができ、腹式呼吸のリズムを一段と容易につかむことができるようになる。
なお上述の実施例においては、吸気時間及び吐気時間をそれぞれ吸気時間表示LED13A及び吐気時間表示LED14Aを点灯させることにより表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、吸気時間及び吐気時間において、それぞれ設定された時間に対する残り時間をデジタル又はアナログによりカウントダウン表示したり、又は設定された時間の経過をカウントアップ表示するようにしてもよい。このようにすれば、使用者は当該表示により吸気時間及び吐気時間における残り時間を把握することができ、これに応じて吸気及び吐気のタイミングを合わせ易くすることができる。
また上述の実施例においては、吸気時間及び吐気時間をLEDにより可視表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、吸気時間及び吐気時間にそれぞれ対応した電子音等で知らせるようにしてもよい。この場合においても、残り時間を例えば断続音のリズム変化等により知らせるようにすることができる。
また上述の実施例においては、吸気時間(充気時間)及び吐気時間を表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、表示を行わないようにしてもよい。この場合、使用者は腹部の筋肉の収縮により電流が供給されたこと、すなわち吐気時間であることを認識することができ、この腹部の筋肉の収縮に合わせて腹式呼吸を行うことができる。
また上述の実施例においては、電源投入後、吸気時間及び吐気時間を単に繰り返し続ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定のタイマを設け、電源投入後所定時間(例えば20分)経過した時点で動作を停止させるようにしてもよい。このようにすれば、就寝時の使用においても使用者は動作を停止させることを気にする必要がなくなり、一段と使い勝手を向上させることができる。
本発明は、腹式呼吸の誘導装置に関し、例えば腹式呼吸により健康を増進させるようになされた装置に適用することができる。
本発明の実施例に係る腹式呼吸の誘導装置を示すブロック図である。 図1の腹式呼吸の誘導装置の外観を示す斜視図である。 図1の腹式呼吸の誘導装置の操作パネルを示す平面図である。 図1の腹式呼吸の誘導装置において生成される発振信号を示す信号波形図である。
符号の説明
1……腹式呼吸の誘導装置、2……本体部、4A、4B……導子板、11……メイン電源スイッチ、11A……電源LED、12……出力調整用ボリューム、13……吸気時間調整用ボリューム、13A……吸気時間表示LED、14……吐気時間調整用ボリューム、14A……吐気時間表示LED、17……タイマ、18……発振回路、19……ドライブ回路、20……レベル調整回路

Claims (3)

  1. 腹式呼吸を補助することにより腹式呼吸を誘導する腹式呼吸の誘導装置であって、
    使用者の腹部に接触させる一対の電極と、
    前記腹部の筋肉を連続して収縮させる所定周波数の電流を前記電極を介して所定時間供給する電流供給モードと所定時間前記電流を供給しない供給停止モードとを繰り返す電流供給手段とを備え、
    前記電流供給モードにより前記使用者の吐気を補助するようにした
    ことを特徴とする腹式呼吸の誘導装置。
  2. 前記電流を供給する時間と前記電流の供給を停止する時間とをそれぞれ設定する設定手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の腹式呼吸の誘導装置。
  3. 前記電流供給モードと前記供給停止モードとをそれぞれ表示する表示手段を備える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の腹式呼吸の誘導装置。

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