JP3554465B2 - 直交周波数分割多重方式の復調器 - Google Patents

直交周波数分割多重方式の復調器 Download PDF

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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重方式を使用した通信システムに関するもので、より詳細には、複雑な受信環境においても良好な再生信号を得ることができる復調器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、米国を初め、日本、欧州でデジタル放送の研究開発が活発に行われているが、MPEG2による画像圧縮技術の進歩によりデジタル化された画像の情報量が大幅に削減され、無線通信で伝送が可能なレベルにまで進歩した。
【0003】
一般に、この圧縮された画像データを伝送する場合、通常の5〜20Mbps程度の情報伝送レートが必要となる。これらのデータに、さらにデータの誤りを訂正する誤り訂正方式やエラーに対する耐久性を向上させることができる符号化変調方式を用いるとさらに冗長度を増し、より高い伝送レートが要求されることになる。
【0004】
これらの情報を制限された帯域内で伝送するためにはより効率の高い伝送方式の開発が必要となる。現在、この解決方法として伝送する情報を多値化してデジタル量として伝送することが提案されている。
【0005】
特に、将来のデジタル地上放送実現に向け、米国で6MHzの帯域を用いて8レベルを伝送する8VSB(vestigial Side−Band)方式が検討されている。この8VSB方式は1シンボルで3ビット情報が送れ、6MHzの帯域で10.76Mボーのシンボルレートを有している。この方式は帯域利用効率は高いが、SFN(Signal Freqency Network)や移動体受信には適応が難しいという側面を持っている。
【0006】
一方、日本、欧州では直交周波数分割多重方式が検討されている。この方式は複数のキャリアを同時に用いて情報を伝送する方式であり、マルチパスに強くSFNや移動体受信に適応可能であるという特徴を有している。
【0007】
また、地上放送のような限られた電波環境下では、有効資源の一つである電波を効率的に使用することが重要になりつつあるが、直交周波数分割多重方式はこの観点からデジタル放送時代のデジタル伝送方式として開発されつつある。
【0008】
直交周波数分割多重方式は、直交する複数の搬送波を同時に用い情報を伝送する方式であり、この時用いる搬送波数は約1000本から8000本程度である。又、各々の搬送波は多値QAM(Quadrature AmplitudeModulation)等で変調されており、帯域の利用効率が高い方式でもある。
【0009】
従来、この技術は欧州におけるデジタル音声ステレオ放送に用いる技術として開発され、特に多数の搬送波を同時に変調する手段として高速フーリエ変換(FFT)を用いて実現が可能であることが分かっており、すでに実用化されつつある。
【0010】
この技術に関しては、例えば、Michel Alard,RpselyneLassalle 「Principle of modulation and channel coding for digital broadcasting for mobile receivers」 EBU REVIEW−TECHNICAL 1987,pp168−190に詳細に記載されている。
【0011】
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)の基本的な原理は以下のとおりである。
【0012】
搬送波周波数を{f}とすると、
=f+k/Ts,k=0〜N−1
基本信号をΨj,k(t)とすると、
Figure 0003554465
信号g(t)の周波数スペクトルは互いにオーバラップしている。Ψj,k(t)は互いに直交条件を満足している。
【0013】
送信したいデータの複素数列{Cj,k}とすると、OFDMの伝送信号X(t)次の様に記述できる。
【0014】
【数1】
Figure 0003554465
【0015】
上記信号を伝送路で伝送した場合、伝送路に起因する歪やマルチパスにより、直交性は損傷を受け乱される、このため受信された信号の復調信号に符号間干渉を生じることとなり、誤りを増加する結果となる。
【0016】
この問題の一つの解決策として送信エネルギーの一部を犠牲にして、各信号Ψj,k(t)の前に符号間干渉を吸収するためのガードインターバルを設ける方法が提案されている。
【0017】
この時、送信信号のシンボル期間T’は次式で記述される。
【0018】
T’=T+Δ
ここでは、Tは有効シンボル期間、Δはガードインターバル期間、有効信号をΨj,k(t)とすると、
Ψj,k(t)=g(t−jT’
この時送信信号は、
Figure 0003554465
この時、OFDMの伝送信号X(t)は次の様に記述できる。
【0019】
【数2】
Figure 0003554465
【0020】
このような、直交周波数分割多重方式を用いたデジタル伝送では、伝送路に歪やマルチパスが存在すると、受信信号の直交性は損傷を受けて乱され、復調信号に符号間干渉を生じることとなり、誤り率を悪化させる結果となる。
【0021】
この問題の一つの解決策として送信エネルギーの一部を犠牲にして、各信号の前に符号間千渉を吸収するためのガードインターバルを設ける方法が提案されている。ガードインターバルを用いると障害物により反射された遅延波が直接波のほかに存在しても遅延量がガードインターバルより短ければ符号間干渉を生じることなく受信可能であり、良好にBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)が達成される。
【0022】
たとえば、永塚守、都竹愛一郎、福地一「OFDMによる地上デジタル放送−変復調装置の特性−」(1995年テレビジョン学会年次大会19−7、pp283−284、1995)で報告されているように、直接波に対して遅延波が9μ秒遅れて受信機に到達したとすると、ガードインターバルがない状態では符号間千渉が生じてしまうが、ガードインターバルを付加すると、そのガードインターバル長が上記の遅延波の遅延量より大きく設定した場合、BERはほとんど劣化しない。
【0023】
このようにガードインターバルの付加により単一エコーが存在しても、その遅延量がガードインターバル以下であれば符号間干渉を引き起こさない。
【0024】
このようにして、ガードインターバルは、本来伝送したい有効なシンボルの前に緩衝データ部分として無効なシンボルを付加することで、チャンネル間千渉やシンボル間干渉を生じることを防ぐことができ、デジタル伝送において品質の高い情報を送ることができる。この時、付加する無効なシンボルは、有効シンボルの一部を用い、全体の数十分のlから数分の1の期間にあたる。
【0025】
直交周波数分割多重方式において、ガードインターバルを用いることによりエコーやマルチパスに強い伝送が可能となり、SFNや移動体受信に適用が可能である。
【0026】
図11は、OFDM方式を用いたデジタル伝送における従来の受信器の1例の構成を示すブロック図である。
【0027】
従来の受信器では、入力信号端子3に入力される受信信号は、バンドパスフィルタ20、周波数変換器21及びローパスフィルタ22を通りベースバンドに変換された後に、AD変換器23によりAD変換されてデジタル信号に変換される。
【0028】
得られた信号は同期処理回路24によりシンボルの同期信号を検出し、有効シンボル位置の算出をおこないガードインターバル信号を除去する。
【0029】
このようにして得られた有効シンボル信号をFFT処理回路25で高速フーリエ変換し等化回路26、QAMデマッピング回路27、トレリス復号回路28、誤り訂正回路29等により所定の処理を行い、復調データを得ることができる。
【0030】
ここで、図12を用いて通常の同期処理について簡単に以下に説明する。図12は、OFDM方式における従来の伝送信号のフレーム構成を示す図である。一般的に送信信号は複数のシンボルをひとまとめにし、フレーム構成(M個のシンボル)とする。受信側で同期処理が行いやすいように、また復調処理が容易にできるようにフレーム構成の中には基準信号として種々の信号を挿入する。フレームの同期検出を行うために挿入されたヌルシンボルもその一つである。ヌルシンボルは無信号期間であり、この信号を用いて、シンボル基準信号を生成することができる。
【0031】
またほかの方式としてヌルシンボルを用いなくてデータの相関を用いることでも可能である。
【0032】
例えば、再生されたシンボルデータを遅延回路に通し、得られた信号ともとの信号との相関を計算し、相関ピークが最大となる点を検出する。この点をシンボル同期位置とすることで有効シンボル期間を検出することができる。このような手段を用いて得られた有効シンボルのみを高速フーリエ変換処理することで、シンボル間干渉、チャンネル間干渉のない復調が可能となる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、ガードインターバルは有効シンボルの前方に付加し、遅れて到達する遅延波を吸収する役割を持つ。通常の受信環境は複数の電波が種々の方向から特有の遅延量、レベルを持ち伝搬し、アンテナに到達する。受信器ではこれらの受信信号を復調し良好な再生信号を得る必要がある。
【0034】
しかし、従来の方法であると、単一の遅延波に対しては有効に働くが複雑な受信環境に受信器が置かれると良好な再生信号はえられないことになる。
【0035】
そして、ガードインターバルを挿入すると本来送信したいデータに無効なデータを付加することになり、この結果、電力損失が生じることになる。つまり、電力の使用効率は悪くなり、ガードインターバルのないOFDMシステムと比較して10×logT’/Tの損失になる。
【0036】
本発明は、上記した従来技術における問題点に鑑みてなされたもので、ガードインターバルを用いる方式、或いは、再生データの相関をとる方式に適用し得るシンボルの同期検出手段を講じて複雑な受信環境に置かれても良好な再生信号を得ることを可能とするOFDMシステムにおけるデータ復調回路を提供することをその解決課題とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】
本発明は、互いに直交する複数の搬送波を同時に用いてデータを伝送するデジタル通信方式による該搬送波を受信する受信手段と、該受信手段の受信信号より所定の周波数を選局する選局手段と、該選局手段よりの信号を周波数変換する搬送波再生手段と、該搬送波再生手段により得られた信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器と、前記搬送波に付加されている基準信号にもとづくタイミング再生回路と、前記アナログ−デジタル変換器により得られたデジタル信号を直列から並列に変換する直並列変換器と、該直並列変換器の前段に設けられたメモリー部と、該直並列変換器の出力を離散フーリエ変換するFFT処理手段を備え、該FFT処理手段による離散フーリエ変換後の再生データを用いた判定を行い、その判定結果により決まるとるべき基準データと該再生データとから得られる誤差が最小となるように前記メモリー部を制御することによりデジタル信号列への前記離散フーリエ変換処理のタイミングを変化させるようにし、エコーやマルチパスが存在する伝送路の中を送られて来た信号でも良好なデータが復調できるようにしたものである。
【0040】
本発明は、互いに直交する複数の搬送波を同時に用いてデータを伝送するデジタル通信方式において、受信信号より希望の周波数を選局する選局手段と周波数を変換する搬送波再生手段を備え、得られた信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器とタイミング再生回路を備え、得られたデジタル信号を並列に変換する直並列変換器を備え、直並列変換器の出力を離散フーリエ変換によリデータを変換する変換部を備え、離散フーリエ変換後の信号を用いて判定し、その判定した結果において誤差が最小となるように離散フーリエ変換を行うタイミング位置を制御できるタイミング制御部を備え、このタイミング制御部にあらかじめ所定の変換位置のオフセットを与えるためのオフセット制御部を備えたものである。
【0041】
本発明は、上記の直交周波数分割多重方式の復調器において、タイミング制御部よりあらかじめ所定のオフセット信号が与えられ、そのオフセット量に応じて離散フーリエ変換後の信号に所定の計算を行い、補正ができるようにしたものである。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関する一実施形態を図面を用いて説明する。図2は、OFDM方式を用いたデジタル伝送における本発明の受信機の1実施形態のブロック図である。
【0043】
図2において、受信され選択された受信信号は、入力信号端子3により入力され、バンドパスフィルタ20により希望する信号以外の雑音を除去する。
【0044】
除去された信号は、周波数変換器21により低い周波数に変換され、変換された信号はローパスフィルタ22によりベースバンド信号を取り出す。得られたベースバンド信号はAD変換器23によりデジタル信号に変換され、FFT処理回路25に渡される。この時、同時に送信側で付加された基準信号によりキャリアの再生、およびクロックの再生を行う。
【0045】
ここで、送信側の処理について図1を用いて簡単にその信号の流れを説明する。図1は、OFDM方式を用いたデジタル伝送における送信側の処理装置を示すブロック図である。
【0046】
送信したい情報、たとえば圧縮された映像情報や音声情報、データ情報は一つのビットストリーム情報に多重され、データ入力端子1より入力される。入力された信号は誤り訂正回路10において、伝送路で発生するノイズのためにデータに誤りが発生した場合、その誤りを訂正するための付加情報が付加され情報を分散させるインターリーブを施し、トレリス符号化回路11に渡される。
【0047】
トレリス符号化回路11はCNR(Carrier−to−Noise Ratio)が低くても、より誤りの少ないデータの再生を可能とするように符号化を行い、さらに情報の分散を行うためにインターリーブをかける。この信号はQAMマッピング回路12において情報の多値数に応じてコンスタレーション上の割り当てを行い、実数に当たる信号Srと虚数に当たる信号Siの2系統の信号を得る。
【0048】
この信号は、IFFT処理回路13において周波数軸情報から時間軸情報への変換を行う。IFFT処理回路13では、入力された信号は直列並列変換器により並列信号に変換され、基準信号等が付加され、Nの逆フーリエ変換が行われる。この時NはN=2のP乗になるように選ばれる。Nの代表的な値として512,1024,2048,4096,8192,16384,32768等があげられる。
【0049】
フーリエ変換された信号は、並列直列変換器によリシリアル信号に変換され、後段のガードインターバル付加回路14によりガードインターバル信号が付加される。そして得られた信号は、D/A変換器15によりアナログ信号に変換し、ローパスフィルタ16により送信データとする。
【0050】
この信号は、さらに周波数変換器17により送信周波数に変換し、バンドパスフィルタ18を通して送信信号として送信信号出カ端子2より出力される。
【0051】
図3は、本変調方式で生成されるシンボルおよびガードインターバルの関係を示す図である。逆フーリエ変換により生成された信号は並列直列変換されて送信用の有効シンボル33、34が形成される。
【0052】
この有効シンボル34に有効シンボルの一部のデータをガードインターバル信号35として有効シンボル34に付加する。つまり、送信シンボル長37は有効シンボル長32にガードインターバル長31を加算したものとなる。
【0053】
この時、加算されるガードインターバル長31は有効シンボル長32の数十分の1から数分の1程度が用いられ、ガードインターバルを長くするとマルチパス等により生じる遅延拡散の遅延量に対し、耐性が向上する。しかしあまり長くすると全送信データ量に対する有効データ量が小さくなってしまい、効率が悪くなることになる。
【0054】
本発明の受信部に戻って、続きの説明を行う。図4は、図2における本発明の受信部のFFT処理回路25周辺の詳細な構成を示すブロック図である。
【0055】
受信された信号は、A/D変換器23(図2参照)によリデジタル信号に変換された後、図4に示す入力端子5に供給される。入力された信号は、ガードインターバルを除去するために設けられたメモリ部40により有効シンボルのみ取り出す。
【0056】
得られた信号は、直列並列変換回路41により並列の信号に変換され、高速フーリエ変換器42によリフーリエ変換される。
【0057】
フーリエ変換された信号は、並列直列変換器43により直列信号に変換され、波形等化回路26等を経てQAMデマッピング回路27にわたされる。
【0058】
QAMデマッピング回路27では、振幅と位相情報を検出して出力端子6より出力する。
【0059】
また、QAMデマッピング回路27からのデータの一部は判定・誤差計算回路30にわたされ、受信信号と判定した信号の誤差を計算する。
【0060】
この誤差信号は同期処理回路24に入力され、ガードインターバル除去用のメモリ部40のメモリ制御部44にわたされる。
【0061】
メモリ制御部44では、判定・誤差計算回路30で得られた誤差信号が最小になるように読み出しメモリアドレス位置を制御し、所定の有効シンボルに当たる情報を適応的に取り出し後段の直列並列変換回路41にわたす。
【0062】
図5は、図2及び図4における本発明の受信部の判定・誤差計算回路の一実施形態を示すブロック図である。
【0063】
QAMデマッピング回路27(図2、4参照)がら図5における入力端子50に入力された入力信号Xiは、判定回路53により判定され、判定結果に応じてとるべき基準データを表わす判定信号Yiを得る。得られた信号は減算器54によりその差分を次式により針算する。
【0064】
Ei=Yi−Xi
得られた差分信号は出力端子52より出力される。
【0065】
図6は、図4に示す本発明の受信部の同期処理回路24におけるメモリ制御部44の構成を示すブロック図である。
【0066】
上記判定・誤差計算回路30(図4、参照)により計算された誤差信号Eiが入力端子60より入力され、その信号は2乗回路61により2乗され、誤差判定回路62により誤差量が増大しているか、減少しているかを判定する。判定した信号をもとにアドレス発生回路63によりアドレス位置を可変し、誤差量が最小になるように制御する。ここで用いられた2乗回路61は絶対値回路でも同様の結果は得られる。
【0067】
また、本発明におけるシンボル同期検出は上記、従来例に見られるようなヌルシンボルを用いる方式や再生データの相関をとる方式を用いればよく、また他の方式と組み合わせても同様の結果は得られる。
【0068】
そして、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、変形して実施することが可能である。
【0069】
以下この発明に関する他の実施の形態を図7を用いて説明する。受信され選択された信号は入力信号端子3より入力され、バンドパスフィルター20により希望する信号以外の雑音を除去する。除去された信号は周波数変換器21により低い周波数に変換され、変換された信号はローパスフィルター22によリベースバンド信号を取り出す。
【0070】
得られたベースバンド信号はAD変換器23によりディジタル信号に変換され、FFT処理部25に渡される。
【0071】
FFT処理部25では高速フーリエ変換によリデータ変換が行われる。このとき受信した信号は有効シンボル期間とガード期間を含んでおり、FFT処理はこのうち有効シンボル期間に対してのみ実施する。
【0072】
FFT処理を行うシンボル位置は判定回路、誤差計算回路30により計算し、データの誤差が最小となるように最適シンボル位置を計算する。最適シンボル位置によりFFT処理が実施された信号はデータ補正部100に渡され、等化回路26により伝送路の補償が行われる。補償された信号はQAMデマッピング27、トレリス復号回路28、誤り訂正29、デ・インターリーブ等により処理が施され、データが復調される。
【0073】
通常は遅れて到達する信号が受信電力が小さく、妨害波と見なされる。しかし受信電力が逆転して、遅延した信号が本来の信号より大きい場合、すなわち前ゴーストが存在する様な場合、本来の最適シンボル位置32でFFT処理を実行するとこのゴーストにより符号間干渉が大きくなってしまう。
【0074】
この為、FFT処理を本来の最適シンボル位置より前方にずらして処理することで符号間干渉を小さくできる。このとき前ゴーストの遅延量より大きく、シンボル位置を前方にずらす。最適シンボル位置より前方にFFT処理をずらすために、一定のオフセットをオフセット制御部101により与え、前ゴーストが存在する時においても良好に受信できるようにする。
【0075】
このとき与えられたオフセットによりFFT処理された複素データに干渉が生じるため、与えられたオフセット量に応じてこの干渉を除去する為にデータを補償する。つまり、FFT処理部25より得られたデータはデータ補正部31により補償信号と複素乗算を行い実部と虚部の干渉を除去する。
【0076】
図8は本発明の詳細な受信部のブロック図を示す。入力のべースバンド信号は入力端子5よりFFT処理部25ヘ入力される。FFT処理部ではメモリ部40によリガードインターバルを除去し、有効シンボル期間のデータのみを直列並列変換器41へ渡す。
【0077】
有効シンボル期間のデータはメモリ制御部44から制御信号によりFFT処理の取り込みタイミングを調整する事により生成される。直列並列変換された信号はフーリエ変換部42によリフーリエ変換される。フーリエ変換された信号は並列直列変換器43により直列データに変換される。直列データに変換されたデータはデータ補正部31によリデータの修正が加えられる。
【0078】
修正されたデータは波形等化回路部26に渡され、伝送路特性が補正される。その後、デ・マッピング回路27にQAM及びQPSK等の復調が行われる。復調されたデータは出力端子6よりビットストリーム信号として出力される。
【0079】
データ補正部31ではオフセット制御部32からの信号によりオフセットによるデータの変化分を補償する。復調器で行うFFT処理のFFT位置にオフセットをあらかじめ与え、前ゴーストに対応するとき、オフセットによる信号の変化が生じる。この信号の変化はオフセット量によりあらかじめ求めることができるため、FFT処理後のデータに対してあらかじめ計算した信号の変化分に相当する値をデータ補正部31により補正する。
【0080】
ここで有効シンボル期間をTとし、オフセット量をΔとすると、有効シンボル期間に対するオフセット量はΔ/Tとなる。オフセット量がガード期間以内であれば、FFT出力のデータは実部と虚部の符号間干渉は生じない。このオフセットによりデータのコンスタレーション上の回転が生じる事になる。すなわちΔ/Tにより回転量を計算し、その逆回転の演算を行えばよい。
【0081】
【数3】
Figure 0003554465
【0082】
とすると、逆回転の計算は以下のように求めることができる。
【0083】
Y=R×X
図9は本変調方式で生成されるシンボルおよびガードインターバルの関係を示す図である。逆フーリエ変換により生成された信号は並列直列変換されて送信用の有効シンボル34が形成される。この有効シンボル34に有効シンボルの一部のデータをガードインターバル信号35として有効シンボル34に付加する。つまり送信シンボル長33は有効シンボル長32にガードインターバル長31を加算したものとなる。
【0084】
通常は有効シンボル32の位置によりFFT処理を行うとゴーストによる干渉が最小に押さえられるが、前ゴーストが存在する伝送路ではオフセット37を与え、36に示されているFFT処理位置によりFFTを実行する。
【0085】
図10は本発明の他の実施の形態におけるデータ補正部の構成を示すブロック図である。FFT処理出力は複素入力データ112として入力される。オフセット制御部より発生したオフセット信号115に基づいてデータ補正量を計算し、複素補正データ114として複素乗算器110へ入力され複素入力データ112と複素乗算が行われる。得られた結果は複素出力データ113として出力される。複素データ出力は等化回路26へ渡され後段の処理が行われる。
【0086】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、複雑なマルチパス環境であっても、チャンネル問干渉、シンボル間干渉を生じることなく、良好なデータの受信が可能である。移動受信時においても良好なデータの再生が可能となり、高品質の映像,音声,データの再生が可能である。
【0087】
また本発明によれば、前ゴーストがあるような複雑なマルチパス環境であっても、チャンネル間干渉、シンボル間干渉を生じることなく、良好なデータの受信が可能である。
【0088】
移動受信時においても良好なデータの再生が可能となり、高品質の映像、音声、データの再生が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】OFDM方式を用いたデジタル伝送における送信側の処理装置を示すブロック図である。
【図2】OFDM方式を用いたデジタル伝送における本発明の受信機の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る変調方式において生成されるシンボルおよびガードインターバルの関係を示す図である。
【図4】図2における本発明の受信部のFFT処理回路周辺の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】図2及び図4における本発明の受信部の判定・誤差計算回路の−実施形態を示すブロック図である。
【図6】図4に示す本発明の受信部の同期処理回路24におけるメモリ制御部44の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を含む受信側の信号処理系統を示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を含む受信側の信号処理系統を示す詳細なブロック図である。
【図9】他の実施の形態で具体的な信号の状態を示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態のデータ補正部のブロック図である。
【図11】OFDM方式を用いたデジタル伝送における従来の受信器の一例の構成を示すブロック図である。
【図12】OFDM方式における従来の伝送信号のフレーム構成を示す図である。
【符号の説明】
1 データ入力端子
2 送信信号出力端子
3 受信信号入力端子
4 復調データ出力端子
5 FFT処理回路入力端子
6 QAMデマッピングデータ出力端子
10 誤り訂正付加回路
11 トレリス符号化回路
12 QAMマッピング回路
13 IFFT処理回路
14 ガードインターバル付加回路
15 D/A変換器
16 ローパスフィルタ
17 周波数変換器
18 バンドパスフィルタ
20 バンドパスフィルタ
21 周波数変換器
22 ローパスフィルタ
23 AD変換器
24 同期処理回路
25 FFT処理回路
26 波形等化回路
27 QAMデマッピング回路
28 トレリス復号回路
29 誤り訂正回路
30 判定・誤差計算回路
31 ガードインターバル期間
32 有効シンボル期間
33 1シンボル
34 有効シンボル
35 ガードデータ
36 FFT処理期間
37 送信シンボル期間
40 メモリ部
41 直列並列変換器
42 高速フーリエ変換部
43 並列直列変器
44 メモリ制御部
50 QAMデマッピング回路
51 判定出力信号
52 誤差信号
53 判定回路
54 減算回路
60 誤差入力信号
61 2乗回路
62 誤差判定回路
63 アドレス発生回路
64 アドレス信号
100 データ補正部
101 オフセット制御部
110 複素乗算器
111 複素補正値計算部
112 複素入力データ
113 複素出力データ
114 複素補正データ

Claims (3)

  1. 互いに直交する複数の搬送波を同時に用いてデータを伝送するデジタル通信方式による該搬送波を受信する受信手段と、該受信手段の受信信号より所定の周波数を選局する選局手段と、該選局手段よりの信号を周波数変換する搬送波再生手段と、該搬送波再生手段により得られた信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器と、前記搬送波に付加されている基準信号にもとづくタイミング再生回路と、前記アナログ−デジタル変換器により得られたデジタル信号を直列から並列に変換する直並列変換器と、該直並列変換器の前段に設けられたメモリー部と、該直並列変換器の出力を離散フーリエ変換するFFT処理手段を備え、該FFT処理手段による離散フーリエ変換後の再生データを用いた判定を行い、その判定結果により決まるとるべき基準データと該再生データとから得られる誤差が最小となるように前記メモリー部を制御することによりデジタル信号列への前記離散フーリエ変換処理のタイミングを変化させるようにしたことを特徴とする直交周波数分割多重方式の復調器。
  2. 互いに直交する複数の搬送波を同時に用いてデータを伝送するデジタル通信方式において、受信信号より希望の周波数を選局する選局手段と周波数を変換する搬送波再生手段を備え、得られた信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器とタイミング再生回路を備え、得られたデジタル信号を並列に変換する直並列変換器を備え、直並列変換器の出力を離散フーリエ変換によリデータを変換する変換部を備え、離散フーリエ変換後の信号を用いて判定し、その判定した結果において誤差が最小となるように離散フーリエ変換を行うタイミング位置を制御できるタイミング制御部を備え、このタイミング制御部にあらかじめ所定の変換位置のオフセットを与えるためのオフセット制御部を備えたことを特徴とする直交周波数分割多重方式の復調器。
  3. 前記請求項4記載の直交周波数分割多重方式の復調器において、タイミング制御部よりあらかじめ所定のオフセット信号が与えられ、そのオフセット量に応じて離散フーリエ変換後の信号に所定の計算を行い、補正ができることを特徴とする直交周波数分割多重方式の復調器。
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