JP3554746B2 - データ記録方法、データ記録装置及びデータの記録媒体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、データ記録方法、データ記録装置及びデータの記録媒体に関し、オーディオ再生装置にて誤って再生される恐れのあるCD−ROM(Compact DiskRead Only Memory )等の記録媒体、さらにはこれら記録媒体の作成工程に適用して、誤って記録媒体を再生した際の事故を有効に回避する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CD−ROM及びコンパクトディスクにおいては、サブコードに割り当てられたコントロールコードによって識別できるように形成され、これにより誤ってコンパクトディスクプレイヤにCD−ROMが装填された場合でも、雑音の発生を有効に回避することができるようになされている。
【0003】
すなわちコンパクトディスク及びCD−ROMにおいては、最内周側から順にリードインエリア、プログラムエリア及びリードアウトエリアが形成され、このプログラムエリアにオーディオデータ又はユーザーデータが記録される。
【0004】
このうちコンパクトディスクに記録されるオーディオデータは、所定ブロック単位で誤り訂正符号、サブコード等が付加された後、規定のデータ処理により記録データ列に変換されて記録される。これに対してCD−ROMに記録されるコンピュータプログラム等のユーザーデータは、ブロック単位で誤り訂正符号等が付加されて規定のデータ構造に変換され、このデータがコンパクトディスクのオーディオデータと同一の処理を受けて記録される。
【0005】
このときこれらオーディオデータ及びユーザーデータは、サブコードのデータが付加されて記録され、このサブコードのQチャンネルにコントロールコードが割り当てられる。コンパクトディスクのとき、このコントロールコードは、値「0000」、「1000」、「0001」又は「1001」に何れかに設定されるのに対し、CD−ROMのとき、値「01X0」(Xは0でも1でもよい)に設定される。
【0006】
このフォーマットを前提にして、図3に示すように、コンパクトディスクプレイヤ1は、コンパクトディスク2をスピンドルモータ3で回転駆動し、この状態で光ピックアップ4のレーザービームをコンパクトディスク2の情報記録面に集光する。ここでこの光ピックアップ4は、コンパクトディスク2の半径方向に可動できるように保持され、これによりコンパクトディスクプレイヤ1では、必要に応じて光ピックアップ4を可動して所望の演奏を選択できるように形成され、またリードインエリアからTOC(Table Of Contents )データ等を再生できるように形成されている。
【0007】
さらに光ピックアップ4は、コンパクトディスク2からの戻り光を複数のフォトディテクタで受光し、コンパクトディスクプレイヤ1では、この受光結果に基づいてサーボ回路5により光ピックアップ4を駆動してトラッキング制御及びフォーカス制御する。さらに光ピックアップ4は、これらフォトディテクタの出力信号から、戻り光の光量に応じて信号レベルが変化する再生信号RFを生成し、増幅回路6は、この再生信号RFを規定の利得で増幅してディジタル信号処理回路7に出力する。
【0008】
このディジタル信号処理回路7は、集積回路で形成され、システム制御回路8によって設定された動作モードに従って動作する。すなわちディジタル信号処理回路7は、EFM(Eight to Fourteen Modulation)復調回路9において、再生信号RFから再生クロックを検出し、この再生クロックを速度制御回路10に出力する。速度制御回路10は、この再生クロックが規定の周波数になるようにスピンドルモータ3を駆動し、これによりコンパクトディスクプレイヤ1では、コンパクトディスク2を線速度一定の条件で回転駆動する。
【0009】
さらにEFM復調回路9は、この再生信号RFを2値化してシルアルデータに変換した後、EFM復調して出力する。デインターリーブ回路11は、このEFM復調回路9の出力データをランダムアクセスメモリ(RAM:Random AccessMemory)12に格納してデインターリーブ処理する。さらにデインターリーブ回路11は、このランダムアクセスメモリ12に格納したデータをCIRCエラー訂正回路13に出力し、ここでコンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号(すなわちC2符号でなる)によって誤り訂正処理する。
【0010】
これによりディジタル信号処理回路7は、オーディオデータを正しく復号し、コンパクトディスクプレイヤ1では、このオーディオデータを続くディジタルフィルタ14で帯域制限した後、アナログディジタル変換回路15でディジタルアナログ変換処理してオーディオ信号SAを出力するようになされている。
【0011】
このようにしてオーディオ信号SAを出力する際に、ディジタル信号処理回路7は、システム制御回路8により設定された動作モードに従って、誤り訂正困難なオーディオデータを補間処理して出力する。さらにディジタル信号処理回路7は、例えばトラッキングエラー等により誤りの発生頻度が大きくなると、再生したオーディオデータの出力を停止し、いわゆるミューティングの状態を形成する。これらの処理によりコンパクトディスクプレイヤ1では、異音の発生を有効に回避できるようになされている。
【0012】
さらにディジタル信号処理回路7は、オーディオデータに付加されたサブコードのデータSUBをシステム制御回路8に出力する。これによりシステム制御回路8は、リードインエリア、リードアウトエリア、さらにはプログラムエリアに形成された曲間のポーズを検出し、これらのタイミングでディジタル信号処理回路7から出力されるオーディオデータをミュートする。さらにシステム制御回路8は、上述したQチャンネルのコントロールコードを検出し、コンパクトディスク2に代えて誤ってCD−ROMが装填された場合、例えば装填された光ディスクを排出し、全体の動作を停止制御するようになされていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところでCD−ROMは、コンパクトディスクのフォーマットを利用して、コンピュータ等のデータを記録できるように提案されたものである。従って、当初市場には、コンパクトディスクだけしか流通していない時期があった。
【0014】
このため従来のコンパクトディスクプレイヤの中には、コンパクトディスクとCD−ROMとの判別機能を備えていない機種(以下旧機種のコンパクトディスクプレイヤと呼ぶ)もあり、このようなコンパクトディスクプレイヤで誤ってCD−ROMが再生される場合があった。この場合コンパクトディスクプレイヤは、再生されたデータについては正しく誤り訂正できることにより、ほぼ最大音量で再生結果を出力することになり、スピーカーから大音量の雑音が発生する問題がある。
【0015】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、オーディオデータを記録した記録媒体とそれ以外の記録媒体との識別機能を有していない再生装置においても、誤って記録媒体を再生した際のこの種の事故を有効に回避することができるデータ記録方法、データ記録装置及びデータの記録媒体を提案しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題を解決するため、本発明は、ユーザーデータと、このユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号とで第1のデータ列を形成し、第1のデータ列と、第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号とを規定の記録媒体に記録するデータ記録方法において、記録媒体が、第1のデータ列に代えてオーディオデータ列を記録したとき、オーディオ再生装置により前記オーディオデータ列を再生できるように形成され、このデータ記録方法は、オーディオ再生装置で再生したとき、第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生した状態で第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いてユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、第1のデータ列間に音声データ列を介挿して、第1のデータ列、音声データ列及び第2の誤り訂正符号を記録媒体に記録するに当たり、第1のデータ列と第2の誤り訂正符号を含むデータ列に第2の訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りを付加して記録し、第1のデータ列の先頭部分で発生するビット誤りが、ユーザーデータを再生する再生装置において、第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度に設定する。
【0018】
本発明において、ユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列には、記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージが用いられる。
【0019】
また、本発明は、順次入力されるユーザーデータに、このユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号を付加して第1のデータ列を生成するデータ列生成手段と、第1のデータ列に、この第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号を付加して記録データ列を生成する記録データ列生成手段と、記録データ列を規定の記録媒体に記録する記録手段とを備え、この記録媒体は、第1のデータ列に代えてオーディオデータ列を記録したとき、オーディオ再生装置によりオーディオデータ列を再生できるように形成され、記録データ列生成手段は、オーディオ再生装置で再生したとき、第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いてユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、第1のデータ列間に音声データ列を介挿して記録データ列を生成し、第1のデータ列の先頭部分において、オーディオ再生装置で再生したとき、第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生し、かつユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度のビット誤りが発生するように、第1のデータ列の先頭部分に故意にビット誤りを形成して記録データ列を生成する。
【0021】
ここで、ユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列には、記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージが用いられる。
【0022】
さらに、本発明は、ユーザーデータとこのユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号とで形成された第1のデータ列に対して、第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号が付加されて、第1のデータ列が記録されたデータの記録媒体において、第1のデータ列に代えてオーディオデータ列が記録されたときに、オーディオ再生装置によりオーディオデータ列を再生できるように形成され、オーディオ再生装置で再生したとき、第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いてユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、第1のデータ列間に音声データ列が介挿され、第1のデータ列の先頭部分において、オーディオ再生装置で再生したとき、第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生し、かつユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度のビット誤りが発生するように、第1のデータ列の先頭部分に故意にビット誤りが形成されている。
【0023】
ここで、ユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列には、記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージが用いられる。
【0027】
【作用】
ユーザーデータと、このユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号とで第1のデータ列を形成し、この第1のデータ列と、この第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号とを規定の記録媒体に記録するデータ記録方法において、記録媒体が、第1のデータ列に代えてオーディオデータ列を記録したとき、オーディオ再生装置によりオーディオデータ列を再生できるように形成されている場合、このデータ記録方法により記録された記録媒体がオーディオ再生装置によって再生される場合がある。ここで、オーディオ再生装置で再生したとき、第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生した状態で第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いてユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、第1のデータ列間に音声データ列を介挿すると共に、故意にビット誤りを形成して、第1のデータ列、音声データ列及び第2の誤り訂正符号を記録媒体に記録すれば、オーディオ再生装置のミューティング処理により、第1のデータ列の先頭部分については音声出力を回避して、続くユーザーデータが記録されていることを示す音声データが出力するようになる。このとき、第1のデータ列の先頭部分で発生するビット誤りが、ユーザーデータを再生する再生装置において、第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度であることにより、このユーザーデータを再生する再生装置において、正しくユーザーデータが再生される。
【0029】
さらにこれらの場合において、規定の音声データ列が、記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージでなるようにすれば、誤ってオーディオ再生装置で再生した場合に警告を発生して注意を喚起することができる。
【0030】
また、順次入力されるユーザーデータに、このユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号を付加して第1のデータ列を生成するデータ列生成手段と、この第1のデータ列に、この第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号を付加して記録データ列を生成する記録データ列生成手段と、この記録データ列を規定の記録媒体に記録する記録手段とを備えたデータ記録装置において、この記録媒体は、第1のデータ列に代えてオーディオデータ列を記録したとき、オーディオ再生装置によりオーディオデータ列を再生できるように形成されている場合、このデータ記録装置により記録された記録媒体がオーディオ再生装置によって誤って再生される場合がある。これにより記録データ列生成手段によって、オーディオ再生装置で再生したとき、第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いてユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、第1のデータ列間に音声データ列を介挿して記録データ列を生成すれば、この音声データ列により注意を喚起することができる。さらに、オーディオ再生装置で再生したとき、第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生し、かつユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度のビット誤りが発生するように、第1のデータ列の先頭部分に故意にビット誤りを形成して記録データ列を生成すれば、オーディオ再生装置で再生したとき、第1のデータ列の先頭部分について大音量による雑音の発生を有効に回避でき、また、ユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、第1のデータ列の先頭部分について正しくユーザーデータを再生することができる。
【0032】
さらにこれらの場合において、規定の音声データ列が、記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージでなるようにすれば、誤ってオーディオ再生装置で再生した場合に警告を発して注意を喚起することができる。
【0033】
さらに、ユーザーデータと、このユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号とで形成された第1のデータ列に対して、この第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号が付加されて、第1のデータ列が記録されたデータの記録媒体において、第1のデータ列に代えてオーディオデータ列が記録された、オーディオ再生装置によりオーディオデータ列を再生できるように形成されている場合、このデータの記録媒体がオーディオ再生装置によって誤って装填される場合が考えられる。これにより、オーディオ再生装置で再生したとき、第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いてユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、第1のデータ列間に音声データ列が介挿されれば、この音声データにより注意を喚起することができる。これに加えて、オーディオ再生装置で再生したとき、第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生し、かつユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度のビット誤りが発生するように、第1のデータ列の先頭部分に故意にビット誤りが形成されれば、第1のデータ列の先頭部分について大音量による雑音の発生を有効に回避でき、また、ユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、第1のデータ列の先頭部分について正しくユーザーデータを再生することができる。
【0034】
また、この規定の音声データ列が、記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージでなるようにすれば、確実に注意を喚起することができる。
【0035】
【実施例】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【0036】
図1は、この実施例に係るCD−ROMのマスタリング装置を示すブロック図である。CD−ROMは、製造工程において、始めにこのマスタリング装置20によりガラス原盤21を露光して製造が開始される。ここでこのガラス原盤21は、平面度、平滑度が管理されたガラス基板上にスピンコートによってフォトレジストが塗布されて形成される。
【0037】
マスタリング装置20は、図示しないスピンドルモータによってこのガラス原盤21を回転駆動し、所定の送り機構によってレーザービームL1の照射位置をガラス原盤21の内周側から外周側に所定速度で移動させる。このようにして規定の条件でガラス原盤21を駆動した状態で、マスタリング装置20は、予め編集装置等により作成された記録に供するユーザーデータDUを、データストレージ等から誤り検出符号回路(EDC:Error Detecting Code)22に与える。
【0038】
ここでこの実施例において、このユーザーデータDUは、コンピュータのプログラムを形成するデータであり、例えばコンピュータに内蔵のハードディスク装置にCD−ROMからダウンロードされて使用される。
【0039】
誤り検出符号回路22は、所定のブロック単位(すなわち2048〔バイト〕単位でなる)でユーザーデータDUにシンク及びヘッダを付加し、さらに誤り検出に使用する誤り検出符号を各ブロック単位で生成してユーザーデータDUに付加する。続く誤り訂正符号回路(ECC:Error Correcting Code )23は、誤り訂正に使用する誤り訂正符号を誤り検出符号回路22の出力データに付加して出力する。
【0040】
スクランブル回路24は、この誤り訂正符号回路23の出力データについて、シンク以外のデータをブロック単位でスクランブル処理して出力する。これによりマスタリング装置20では、ユーザーデータDUをCD−ROMについて規定されたデータ構造に変換する。
【0041】
さらにスクランブル回路24は、システム制御回路25により動作を切り換え、誤り訂正符号回路23の出力データに代えて音声データDAを規定のタイミングでスクランブル処理して出力する。ここでこの音声データDAは、「このディスクはCD−ROMです。再生を中止して下さい。」との警告のメッセージが、規定の時間、繰り返されて形成されるようになされている。
【0042】
これに対してシステム制御回路25は、全体の動作を制御し、ガラス原盤21にリードインエリアのデータを記録した後、続いてユーザーデータDUの先頭部分のデータを記録すると、この音声データDAを記録するようにスクランブル回路24の動作を切り換える。さらにシステム制御回路25は、この音声データDAを記録すると、続くユーザーデータDUを記録するように、再びスクランブル回路24の動作を切り換える。
【0043】
これにより図2に示すように、この実施例においては、CD−ROMのプログラムエリアにおいて、ユーザーデータDU1及びDU2間に、音声データDAを介挿して記録するようになされている(図2(A))。
【0044】
ここでこの音声データDAの内周側に記録するユーザーデータDU1は、ユーザーデータDUのフォーマットに対応して、パテーションインフォメーション、ヴォリュームインフォメーション等の、続くユーザーデータDU2のアクセスを指定するデータが割り当てられ、この実施例においては、この音声データDAを介挿しても、続くユーザーデータDU2を正しくアクセスできるように、予め編集の際に、パテーションインフォメーション、ヴォリュームインフォメーション等のデータが設定されるようになされている。
【0045】
サーク回路26は、スクランブル回路24の出力データに、コンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号(CIRC:Cross Interleave Reed-Solomon Code)を付加すると共に、この出力データをインターリーブして出力する。さらにサーク回路26は、システム制御回路25で制御されて、音声データDAの内周側に記録するユーザーデータDU1について、誤り訂正符号を生成する際、規定のビット誤り率でC2エラーが発生するように誤り訂正符号を生成する。
【0046】
すなわちこのように故意にビット誤りを形成したCD−ROMを旧機種のコンパクトディスクプレイヤで再生する場合、このビット誤りの頻度が低いと、旧機種のコンパクトディスクプレイヤにおいても、誤り訂正できないデータを補間処理して出力することになる。これに対してこのビット誤りの頻度が高くなると、コンパクトディスクプレイヤにおいては、オーディオデータの出力自体をミューティングするようになる。
【0047】
従ってこのビット誤り率を規定値以上に設定すると、旧機種のコンパクトディスクプレイヤは、リードインエリアをミューティングの状態で再生した後、続くユーザーデータDU1を同様にミューティングの状態で再生することになる。さらに旧機種のコンパクトディスクプレイヤは、続いて音声データDAを正常に再生した後、続くユーザーデータDU2については、ほぼ最大音量に近い状態で再生することになる(図2(D))。
【0048】
これによりコンパクトディスクとCD−ROMとの判別機能を備えていないコンパクトディスクプレイヤにより再生する場合において、このマスタリング装置20により作成されたCD−ROMは、始めに警告のメッセージを発してユーザに注意を促すことができ(図2(C))、このメッセージによって再生を中止して大音量の雑音の発生を有効に回避することができる。
【0049】
これに対してCD−ROMドライブで再生する場合、CD−ROMについて強化された誤り訂正符号により、誤り訂正することができ、その結果得られるパテーションインフォメーション、ヴォリュームインフォメーション等のデータに従って、警告のメッセージが記録された領域をジャンプして、続くユーザーデータDU2を再生することができる(図2(B))。
【0050】
すなわちCD−ROMは、ユーザーデータDUに誤り訂正符号等を付加することにより、このユーザーデータDUをCD−ROMについて規定されたデータ構造に変換した後、このデータ構造のデータ列をコンパクトディスクについて規定されたデータ構造に変換して記録される。
【0051】
従ってこのビット誤りが軽度の場合、再生されたユーザーデータDUは、コンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号(CIRC)で誤り訂正処理されることになる。これに対してこのビット誤りが激しい場合、再生されたユーザーデータは、コンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号では完全に誤り訂正できなくなり、CD−ROMについて強化された誤り訂正符号により誤り訂正されることになる。また、さらにこのビット誤りが激しくなると、再生されたユーザーデータは、結局CD−ROMについて強化された誤り訂正符号によっても誤り訂正できなくなる。
【0052】
このためこの実施例において、このビット誤りの頻度は、コンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号で誤り訂正することが困難で(すなわちC2エラーでなる)、かつCD−ROMについて強化された誤り訂正符号によって誤り訂正できる頻度に設定される。これによりマスタリング装置20では、二重に強化された誤り訂正符号を有効に利用して、ユーザーデータDUの処理に必要な有意のデータを確実に記録再生できるように、ユーザーデータDUを記録する。
【0053】
これによりマスタリング装置20は、変調回路27において、このサーク回路26の出力データにサブコードSUBを付加した後、EFM変調してレーザービーム変調用の駆動信号S1を生成し、駆動回路28によって駆動されるガスレーザー29のレーザービームL1をこの駆動信号S1によってオンオフ制御する。さらにマスタリング装置20は、光学系を介してこのレーザービームL1をガラス原盤21の情報記録面に集光し、CD−ROMに規定されたフォーマットに従って、ユーザーデータDUに応じてガラス原盤21の情報記録面を露光する。
【0054】
かくしてこのようにしてガラス原盤21を露光すると、CD−ROMの製造工程は、続く現像処理、電鋳処理を経てガラス基板上に順次ピットが形成されてなるメタルディスクを作成し、このメタルディスクを原盤にしてマザーディスク、さらにはマザーディスクからCD−ROMを作成する。従ってCD−ROMにおいては、この駆動信号S1に対応するように順次ピットが形成され、必要な情報が記録されることになる。
【0055】
以上の構成において、記録に供されるユーザーデータDUは、誤り検出符号回路22において、所定のブロック単位でシンク及びヘッダが付加され、さらに誤り検出に使用する誤り検出符号が付加され、続く誤り訂正符号回路23で、誤り訂正に使用する誤り訂正符号が付加された後、スクランブル回路24でスクランブル処理される。
【0056】
このときユーザーデータDUは、フォーマットに対応して、パテーションインフォメーション、ヴォリュームインフォメーション等の、続くユーザーデータDU2のアクセスを指定するデータDU1に続いて、警告のメッセージで形成された音声データDAが介挿され、続くサーク回路26において、コンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号(CIRC)が付加されると共に、インターリーブ処理される。
【0057】
このサーク回路26において誤り訂正符号が付加される際、ユーザーデータDUは、先頭のユーザーデータDU1について、CD−ROMについて強化された誤り訂正符号で誤り訂正でき、かつコンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号では訂正困難な程度に、ビット誤りが故意に形成され、続いて記録データ列でなる駆動信号S1に変換され、この駆動信号S1によりレーザービームL1がオンオフ制御されてガラス原盤21に記録される。
【0058】
これによりCD−ROMの作成工程は、続く現像処理、電鋳処理を経てガラス基板上に順次ピットが形成されてなるメタルディスクが作成され、このメタルディスクを原盤にしてマザーディスク、さらにはマザーディスクからCD−ROMが作成される。
【0059】
このようにして形成されたCD−ROMは、コンパクトディスクとCD−ROMとの判別機能を有しているコンパクトディスクプレイヤに誤って装填されて再生される場合、サブコードに規定されたコントロールコードによりCD−ROMである旨判別され、これにより大音量の発生を有効に回避することができる。
【0060】
また、コンパクトディスクとCD−ROMとの判別機能を有していない旧機種のコンパクトディスクプレイヤに誤って装填されて再生される場合、リードインエリアがミューティングの状態で再生された後、ユーザーデータDUの先頭部分DU1については、誤り訂正困難なビット誤りが高い頻度で発生することにより、同様にミューティングの状態で再生され、続いて警告のメッセージが再生される。これにより旧機種のコンパクトディスクプレイヤに誤って装填されて再生された場合は、大音量が発生される前に、この警告のメッセージによりユーザーの注意を喚起し、これにより大音量の発生を有効に回避することができる。
【0061】
これに対してCD−ROMドライブで再生する場合は、リードインエリアが再生された後、ユーザーデータDUの先頭部分DU1に割り当てられたパテーションインフォメーション、ヴォリュームインフォメーション等に従って、音声データDAの記録領域がトラックジャンプされて、必要に応じて続くユーザーデータDU2が再生され、これにより従来のCD−ROMと同様に再生して、例えばコンピュータプログラム等をダウンロードすることができる。
【0062】
以上の構成によれば、ユーザーデータDU2のアクセスを指定するデータDU1に続いて、警告のメッセージで形成された音声データDAを記録し、この先頭のユーザーデータDU1について、CD−ROMについて強化された誤り訂正符号で誤り訂正でき、かつコンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号では訂正困難な程度に、ビット誤りを故意に形成したことにより、旧機種のコンパクトディスクプレイヤで誤って再生した際に、大音量を発生する前に音声による警告を発生して注意を喚起することができ、これにより大音量の発生を有効に回避することができる。
【0063】
なお上述の実施例においては、パテーションインフォメーション、ヴォリュームインフォメーション等のデータに続いて単に音声データを記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パテーションインフォメーション、ヴォリュームインフォメーション等のデータを繰り返し記録してもよい。すなわちこのように故意にビット誤りを形成すると、その分本来のビット誤りに対して裕度が小さくなる。これによりこの種のデータを繰り返し記録して、失われた裕度を確保することができる。
【0064】
さらに上述の実施例においては、CD−ROMの先頭部分に1箇所音声データを介挿する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、複数箇所介挿するようにしてもよい。すなわちコンパクトディスクプレイヤにおいては、いわゆるプログラム再生の機能を有している機器があり、このプログラム再生では、TOCに従ってユーザの選択した演奏を選択した順番で再生する。従ってCD−ROMの先頭部分に1箇所音声データを介挿しただけでは、このようなプログラム再生においては、音声による警告を発しないで、いきなり大音量の雑音を発生する恐れがある。これによりTOCのポインタで指定されるファイルに対応して複数箇所に警告のメッセージを介挿して、この種の事故を低減することができる。
【0065】
また上述の実施例においては、ユーザーデータとしてコンピュータプログラムを割り当てる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、テキストデータ、画像データ等を記録する場合に広く適用することができる。
【0066】
さらに上述の実施例においては、マスタリング装置において、ユーザーデータをCD−ROMについて規定されたデータ構造に変換した後、コンパクトディスクについて規定されたデータ処理を実行する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらの処理又はこれらの処理の一部を編集装置側で実行する場合にも広く適用することができる。
【0067】
さらに上述の実施例においては、本発明を適用して、旧機種のコンパクトディスクプレイヤに装填された場合の大音量の発生を有効に回避する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、いわゆる海賊版の検出に利用することもできる。すなわちこのようにCD−ROMについて強化された誤り訂正符号で誤り訂正でき、かつコンパクトディスクについて規定された誤り訂正符号では訂正困難な程度に、ビット誤りを故意に形成したCD−ROMについて、例えばSCSI(Small Computer System Interface )を介してコピーする場合、この故意に形成したビット誤りについてまでは、そっくりコピーすることが困難になる。
【0068】
従ってこのようにしてコピーした海賊版については、コンパクトディスクプレイヤで再生して、いきなり大音量が発生し、続いて音声による警告が発せられることになり、これにより海賊版か否か簡易に識別することができる。
【0069】
さらに上述の実施例においては、本発明をCD−ROMに適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々のデータ記録装置等に広く適用することができる。すなわちディジタルオーディオテープレコーダ、ミニディスク(ソニー株式会社の登録商標でなる)等の記録媒体においては、これらのオーディオ機器用の記録媒体と外観形状がほぼ同一形状で、データストレージに使用される記録媒体が存在する。従ってこれらデータストレージ用の記録媒体等においても、誤ってオーディオ再生装置に装填されて再生される場合が考えられ、本発明を適用して大音量の発生を有効に回避することができる。
【0070】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、オーディオ再生装置で再生したときに誤り訂正困難な程度で、ユーザーデータを再生する再生装置で再生したときに誤り訂正可能な程度に、故意にビット誤りを形成した後、続いて音声データ、ユーザーデータを順次記録することにより、記録媒体の識別機能を有していないオーディオ機器で誤って再生する際に、大音量を発生する前に音声による警告を発生して注意を喚起することができ、これにより大音量の発生を有効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるマスタリング装置を示すブロック図である。
【図2】図1のマスタリング装置により作成したCD−ROMの再生処理の説明に供する略線図である。
【図3】コンパクトディスクプレイヤを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 コンパクトディスクプレイヤ、 2 コンパクトディスク、 3 スピンドルモータ、 8、25 システム制御回路、 22 誤り検出符号回路、 23 誤り訂正符号回路、 24 スクランブル回路、 26 サーク回路、 27 変調回路
Claims (6)
- ユーザーデータと、前記ユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号とで第1のデータ列を形成し、前記第1のデータ列と、前記第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号とを規定の記録媒体に記録するデータ記録方法において、
前記記録媒体は、
前記第1のデータ列に代えてオーディオデータ列を記録したとき、オーディオ再生装置により前記オーディオデータ列を再生できるように形成され、
前記データ記録方法は、
前記オーディオ再生装置で再生したとき、前記第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生した状態で前記第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いて前記ユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、
前記第1のデータ列間に前記音声データ列を介挿して、前記第1のデータ列、前記音声データ列及び前記第2の誤り訂正符号を前記記録媒体に記録するに当たり、
前記第1のデータ列と前記第2の誤り訂正符号を含むデータ列に前記第2の訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りを付加して記録し、
前記第1のデータ列の先頭部分で発生するビット誤りは、
前記ユーザーデータを再生する再生装置において、前記第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度に設定されることを特徴とするデータ記録方法。 - 前記音声データ列は、前記記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージでなることを特徴とする請求項1記載のデータ記録方法。
- 順次入力されるユーザーデータに、前記ユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号を付加して第1のデータ列を生成するデータ列生成手段と、
前記第1のデータ列に、前記第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号を付加して記録データ列を生成する記録データ列生成手段と、
前記記録データ列を規定の記録媒体に記録する記録手段とを備え、
前記記録媒体は、
前記第1のデータ列に代えてオーディオデータ列を記録したとき、オーディオ再生装置により前記オーディオデータ列を再生できるように形成され、
前記記録データ列生成手段は、
前記オーディオ再生装置で再生したとき、前記第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いて前記ユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、前記第1のデータ列間に前記音声データ列を介挿して前記記録データ列を生成し、
前記第1のデータ列の先頭部分において、前記オーディオ再生装置で再生したとき、前記第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生し、かつ前記ユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、前記第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度のビット誤りが発生するように、前記第1のデータ列の先頭部分に故意にビット誤りを形成して前記記録データ列を生成することを特徴とするデータ記録装置。 - 前記音声データ列は、前記記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージでなることを特徴とする請求項3記載のデータ記録装置。
- ユーザーデータと前記ユーザーデータを誤り訂正する第1の誤り訂正符号とで形成された第1のデータ列に対して、前記第1のデータ列を誤り訂正する第2の誤り訂正符号が付加されて、前記第1のデータ列が記録されたデータの記録媒体において、
前記第1のデータ列に代えてオーディオデータ列が記録されたときに、オーディオ再生装置により前記オーディオデータ列を再生できるように形成され、
前記オーディオ再生装置で再生したとき、前記第1のデータ列の先頭部分が再生され、続いて前記ユーザーデータが記録されていることを示す音声データ列が再生されるように、前記第1のデータ列間に前記音声データ列が介挿され、
前記第1のデータ列の先頭部分において、前記オーディオ再生装置で再生したとき、前記第2の誤り訂正符号では誤り訂正困難な程度のビット誤りが発生し、かつ前記ユーザーデータを再生する再生装置で再生したとき、前記第1の誤り訂正符号で誤り訂正可能な程度のビット誤りが発生するように、前記第1のデータ列の先頭部分に故意にビット誤りが形成されたことを特徴とするデータの記録媒体。 - 前記音声データ列は、前記記録媒体にユーザーデータが記録されていることを告知する警告のメッセージでなることを特徴とする請求項5記載のデータの記録媒体。
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Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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| JP07841295A Expired - Fee Related JP3554746B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | データ記録方法、データ記録装置及びデータの記録媒体 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3554746B2 (ja) |
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1995
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| JPH08249816A (ja) | 1996-09-27 |
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