JP3556879B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧着端子金具と圧接端子金具とのいずれをも収容可能なコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電線の一端部に取り付けられる端子金具には、電線の一端部に露出された芯線部分をかしめ付ける圧着タイプのものと、電線の外皮に切り込みを入れる圧接部を備えた圧接タイプのものとがある。一方、端子金具を装着可能なコネクタについては、上記の圧着タイプの端子金具のみを収容可能なコネクタと、圧接タイプの端子金具のみを収容可能なコネクタとのそれぞれが形成されている。しかしながら、複数のコネクタがあると互いのコネクタ同士を嵌合させるのに、作業の手間がかかるため、コネクタの種類を減少させるのが便宜である。
【0003】
そこで、図11に示したコネクタ(特開平11−31547号)のように、圧着および圧接のいずれのタイプの端子金具も装着可能なキャビティ101を備えたものが開発されている。このコネクタのハウジング100には、上下一対にリテーナ104が設けられており、各リテーナ104は、左右それぞれに前後一対のヒンジ部102,103を介してハウジング100に連結されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のコネクタでは、圧着端子金具をキャビティ101に装着したときには、図12に示すように、前側の第1ヒンジ部102を切断した後に、リテーナ104を下方に押し込んでコネクタを形成する。一方、圧接端子金具をキャビティ101に装着したときには、図13に示すように、後側の第2ヒンジ部103を切断して、リテーナ104を第1ヒンジ部102の回りに回転させて、ハウジング100の前方に組み付けておく。
【0005】
このように、キャビティ101に装着される端子金具の種類によって、リテーナ104の組付け様式を変更しなければならない理由は、圧接端子金具の圧接部の高さが、圧着端子金具のバレル部の高さよりも高いために、同じ形状のリテーナ104によって抜け止めを図ることができないことによる。上記のコネクタでは、キャビティ101内に装着される端子金具の種類に合わせて、組付け態様を変更することにより、圧着または圧接端子金具に対応させようとするものであったため、組付け行程が複雑となり自動化が困難であった。
【0006】
また、リテーナ104の組付け位置が、キャビティ101に装着される端子金具の種類によって異なるため、上段または下段のキャビティ101については、統一した種類の端子金具を装着する必要があった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧着および圧接いずれの端子金具をも装着可能なコネクタであって、自動機による組み付けが可能なものを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために請求項1の発明に係るコネクタは、相手側の端子金具に連結可能な連結部とこの連結部の後方に設けられて内部の芯線部が露出された電線を圧着するバレル部とを設けた圧着端子金具と、前記連結部とこの連結部の後方に設けられて電線の外皮に切り込みを入れて内部の芯線部と接続可能な圧接部とを設けた圧接端子金具と、前記両端子をいずれも装着可能なキャビティとこのキャビティの側方から外部に連通するリテーナ装着口とを設けたハウジングと、前記リテーナ装着口に組み付けられて前記端子を前記キャビティ内に抜け止めするリテーナとが備えられ、前記圧接部の上下高さを前記連結部の上下高さよりも低くするとともに、前記リテーナからは前記圧着および圧接端子金具のいずれに対しても係合可能な端子係合部を突設させ、前記キャビティは前記ハウジング内に前後方向に一体に形成されるとともに、前記圧接端子金具における前記圧接部の後部に、前記キャビティへ後方部から挿入した時に、その上端部が前記キャビティの天井面に当接する突片が設けられたことを特徴とする。
【0008】
【発明の作用、および発明の効果】
請求項1の発明によれば、圧接端子金具においては、圧接部の上下高さは連結部の上下高さよりも低く形成されているので、リテーナからは圧着端子金具および圧接端子金具のいずれに対しても係合可能な端子係合部を突設させることができる。このため、圧着端子金具および圧接端子金具をハウジングのキャビティに装着した後に、ハウジングのリテーナ装着口にリテーナを組み付けることにより、両端子がいずれもリテーナによって抜止め可能な構成とすることができる。
また、リテーナは、端子金具の種類によらずに、同じ位置まで組み付けるサイドタイプのものなので、自動化を行うことが容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態について、図1〜図10を参照しつつ、詳細に説明する。
図1には、本実施形態におけるコネクタ1の分解斜視図を示した。このコネクタ1には、ハウジング2と、そのハウジング2に対して下面側から組み付けられるリテーナ3と、ハウジング2内部に設けられたキャビティ4に収容される端子金具5,6とが備えられている。端子金具5,6には、電線Wの一端部の外皮が皮剥きされて内部の芯線部WAが露出された部分に連結する圧着端子金具6と、電線Wの外皮に切り込みを入れることで内部の芯線部に接続する圧接部7を備えた圧接端子金具5との二種類が備えられている。ハウジング2のキャビティ4には、上記二種類の端子金具5,6のいずれもが装着可能とされている。
【0010】
圧着端子金具6は、導電性金属板材を所定の形に打ち抜いた後に折り曲げて形成されており、その前部には、相手側の雄側端子金具(図示せず)のタブ部を受入可能な角筒状の連結部8が設けられている。連結部8の側面には、ハウジング2に設けられるランス15に係合可能なランス係合孔16が開口されている。また、連結部8の後方には、段差8Aを備えて、連結部8よりも低い高さに設定されたバレル9,10が前後一対に設けられている。両バレル9,10のうち、前方のワイヤバレル9は左右一対に突設されており、芯線部WAをかしめ付けることで、端子金具6と電線Wとを電気的に接続する(図7を合わせて参照)。また、ワイヤバレル9の後方には、インシュレーションバレル10が左右一対に突設されている。このインシュレーションバレル10は、ワイヤバレル9よりも長く突設されており、電線Wの外皮WBをかしめ付ける。
【0011】
一方、圧接端子金具5は、所定の形に打ち抜かれた導電性金属板材を折り曲げることで形成されており、その前部には、雄側端子金具のタブ部を受入可能な角筒状の連結部8が設けられている。この連結部8は、圧着および圧接端子金具5,6において、互いに同形状に構成されている。
また連結部8の後方には、段差8Aを備えて、連結部8よりも低い高さに形成された圧接部7が設けられている。圧接部7は、圧接端子金具5の左右両側壁11が波形状に折り曲げられることにより形成されており、その上端面には、鋭利な圧接刃7Aが形成されている。
【0012】
電線Wが両側壁11の内側に、外皮WBを剥かれることなく押し込まれることにより、圧接刃7Aが外皮WBに切り込みを入れる。電線Wの押し込み操作が完了すると、圧接部7が芯線WAを挟み付けるようにして電気的に接触する。また、圧接部7の後部には、左右両側壁11から、一対の突片12が突設されている。両突片12の突設高さは、連結部8の上下高さと一致するようになっており、圧接端子金具5がキャビティ4内に装着されたときに、突片12の上端部がキャビティ4の天井面14に当接するようになっている。また、突片12の後方には、左右一対のかしめ部13が突設されており、このかしめ部13が電線Wの外皮WBをかしめ付けることで、電線Wが固定される。
【0013】
ハウジング2は、合成樹脂により略直方体状に一体に形成されており、その内部には前後方向に開口するキャビティ4が上下二段に設けられている。キャビティ4の前面側は、相手側の雄タブが挿入されるタブ挿入孔4Aとして小さく開口されており、後面側は、両端子金具5,6を挿入可能な端子装着口4Bとして大きく開口されている。キャビティ4の内部において、前方側の上壁面からは上下方向に撓み変形可能なランス15が突設されている。このランス15は、端子金具5,6の連結部8に開口されたランス係合孔16に係合することで、端子金具5,6をキャビティ4内に一次係止する。また、ハウジング2の一側壁(図2においては下側の壁)からは、キャビティ4に連通するリテーナ装着口17が開口されている。このリテーナ装着口17には、後述するリテーナ3が組み付けられる。
【0014】
リテーナ3は樹脂により一体に成形されており、ハウジング2のリテーナ装着口17に組み付けられることで、端子金具5,6をキャビティ4内に二次係止する。リテーナ3には、端子金具5,6を抜け止めする端子係合部18が、ハウジング2のキャビティ4に合わせて上下二段に設けられている。すなわち、リテーナ3には、左右一対の側板部19と、両側板部19間を架橋する上下一対の架橋部20とが設けられており、両架橋部20のそれぞれから、端子係合部18が突設されている。また、上下の架橋部20間には、ハウジング2のキャビティ4の左右幅に合わせた区画板片21が設けられており、リテーナ3の強度向上とともに、リテーナ3がハウジング2に組み付けられたときに各キャビティ4間を区画するようになっている。
【0015】
また、両側板部19には、前後に一対の弾性係合脚22が弾性変形可能に突設されており、ここがハウジング2側に設けられた係合受部(図示せず)に係合することで、リテーナ3とハウジング2とが係合するようになっている。なお、前後の弾性係合脚22は、ハウジング2に対して深さの異なる二つの位置で係合するようになっている。このうち、リテーナ3が、より差し込み深さの浅いところで係合する仮係止位置(図2および図7に示す係止位置)においては、リテーナ3の端子係合部18がキャビティ4の天井面14から突設しないようになっている(端子係合部18の先端が、天井面14と面一、ないしは天井面14よりもリテーナ装着口17側に退避した位置にある)。このため、端子金具5,6をキャビティ4に対して、抜き差し可能となっている。また、このときには、ハウジング2の下面においては、リテーナ3の押し込み面3Aはハウジング2から突出した位置にある。
【0016】
一方、リテーナ3が、より差し込み深さの深い本係止位置(図10に示す係止位置)に至ると、リテーナ3の押し込み面3Aがハウジング2の側面と面一状態まで押し込まれているとともに、端子係合部18がキャビティ4の内部に進入して、連結部8後端の段差8Aに係合することで端子金具5,6がキャビティ4内に二重に係止される。
【0017】
次に上記のように構成された本実施形態の組付操作について、図7〜図10を参照しつつ説明する。
まず、圧着および圧接端子金具5,6のそれぞれに電線Wの一端部を接続しておく。このとき、圧接端子金具5については、電線Wが圧接部7に押し込まれることにより、電線Wと端子金具5との接続が図られている。また、圧着端子金具6については、電線Wが両バレル9,10によってかしめ付けられることにより、電線Wと端子金具6との接続が図られている。また、リテーナ3とハウジング2とは、図7に示すように、より浅い係合位置である仮係止位置に係止されている。この仮係止位置では、端子係合部18がキャビティ4内に突出されていないため、端子金具5,6の抜き差しが許容されている。なお、図7においては、便宜上、圧接端子金具5を上段側に、圧着端子金具6を下段側に示しているが、本実施形態においては、いずれのキャビティ4に対しても両端子金具5,6のいずれをも装着可能となっている。
【0018】
次に、両端子金具5,6をキャビティ4内に押し込める。このとき、端子金具5,6の挿入操作に伴って、連結部8がランス15を上方に撓ませるが、端子金具5,6が所定の正規位置まで押し込められると、ランス15がランス係合孔16に至って復帰変形して、端子金具5,6が一次係止される(図8を参照)。
【0019】
最後に、リテーナ3の押し込み面3Aを押し込むことで、リテーナ3を本係止位置まで押し込み、コネクタ1の組付けを完了する。このときには、端子係合部18がキャビティ4の内部まで押し込まれており、連結部8後端の段差8A部分に係合することで、端子金具5,6がキャビティ4内に二重に係止される。
【0020】
このように本実施形態によれば、圧接端子金具5においては、圧接部7の上下高さは連結部8の上下高さよりも低く形成されているので、リテーナ3からは圧着端子金具6および圧接端子金具5のいずれに対しても係合可能な端子係合部18を突設させることができる。このため、圧着および圧接端子金具5,6をハウジング2のキャビティ4に装着した後に、ハウジング2のリテーナ装着口17にリテーナ3を組み付けることにより、両端子金具5,6がいずれもリテーナ3によって抜止め可能な構成とすることができる。
【0021】
また、リテーナ3は、端子金具5,6の種類がいずれのタイプであっても、ハウジング2に対して同じ係止位置まで押し込めるサイドタイプのものなので、自動化を行うことが容易となる。
【0022】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。その他、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
本実施形態によれば、圧着および圧接端子金具5,6はいずれも雌側のものであるが、本発明によれば、端子金具の雌雄には依らず、雄側の端子金具であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるコネクタの分解斜視図
【図2】ハウジングの側断面図
【図3】リテーナの平面図
【図4】リテーナの正面図
【図5】図4におけるA−A線断面図
【図6】図5における楕円Rの部分拡大図
【図7】リテーナをハウジングに対して仮係止位置に組み付けた状態で、端子金具をキャビティに装着する前の側断面図
【図8】ハウジングとリテーナとが仮係止位置に組み付いた状態で、端子金具がキャビティに装着されたときの側断面図
【図9】リテーナが仮係止位置にあるときのコネクタの斜視図
【図10】リテーナを本係止位置に押し込んだときのコネクタの側断面図
【図11】従来におけるコネクタのハウジングを示す斜視図
【図12】従来のコネクタにおいて、ハウジングに圧着端子金具を装着したときの斜視図
【図13】従来のコネクタにおいて、ハウジングに圧接端子金具を装着したときの斜視図
【符号の説明】
1…コネクタ
2…ハウジング
3…リテーナ
4…キャビティ
5…圧接端子金具
6…圧着端子金具
7…圧接部
8…連結部
9…ワイヤバレル(バレル部)
10…インシュレーションバレル(バレル部)
17…リテーナ装着口
18…端子係合部
W…電線
WB…外皮
WA…芯線部
Claims (1)
- 相手側の端子金具に連結可能な連結部とこの連結部の後方に設けられて内部の芯線部が露出された電線を圧着するバレル部とを設けた圧着端子金具と、前記連結部とこの連結部の後方に設けられて電線の外皮に切り込みを入れて内部の芯線部と接続可能な圧接部とを設けた圧接端子金具と、前記両端子をいずれも装着可能なキャビティとこのキャビティの側方から外部に連通するリテーナ装着口とを設けたハウジングと、前記リテーナ装着口に組み付けられて前記端子を前記キャビティ内に抜け止めするリテーナとが備えられ、
前記圧接端子金具において、前記圧接部の上下高さを前記連結部の上下高さよりも低く形成するとともに、前記リテーナには、前記圧着端子金具および前記圧接端子金具のいずれに対しても係合可能な端子係合部を突設させたコネクタであって、
前記キャビティは前記ハウジング内に前後方向に一体に形成されるとともに、前記圧接端子金具における前記圧接部の後部に、前記キャビティへ後方部から挿入した時に、その上端部が前記キャビティの天井面に当接する突片が設けられたことを特徴とするコネクタ。
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