JP3571982B2 - 固体撮像装置及びそれを備えた固体撮像システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集光された光を電気信号に変換する画素を複数備えた固体撮像装置及び固体撮像システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体撮像装置は、たとえば特開平05−040201号公報に記載されているように、受光光を電気信号に変換するフォトダイオードなどの光電変換素子と、光電変換素子に光を入射させるために集光するマイクロレンズとを備えている。
【0003】
ここで、マイクロレンズは、近年の画素の小型化に伴って、フォトダイオードにおける受光光が減少することによって、フォトダイオードの受光感度が低下するのを防止するために備えられているものである。
【0004】
図7(a)は、従来の固体撮像装置の平面図である。図7(b)は、図7(a)に示した固体撮像装置の各画素の断面図である。図7(a)、図7(b)おいて、1はシリコン基板(Si基板)7上にフォトダイオード5を有する画素、2は画素1のうちフォトダイオード5以外の領域を遮光する遮光層、3は画素1のフォトダイオード5に光を入射させるための開口領域、4はフォトダイオード5に光を集光するマイクロレンズ、6はたとえば青・赤・緑などのカラーフィルタ層である。
【0005】
図7(a)に示したように、従来の固体撮像装置には、複数の画素1が配列されている。また、図7(b)に示したように、各画素1のフォトダイオード5の受光部の位置に合わせて開口領域3及びマイクロレンズ4が同一ピッチで形成されており、マイクロレンズ4によって集光された光の光軸と開口領域3の重心とが一致する。これにより、マイクロレンズ4を介した光は、フォトダイオード5の受光部のほぼ中心に集光される。
【0006】
このように、従来、各画素1のフォトダイオード5の位置に対応させてマイクロレンズ4の位置を定めているため、画素1の小型化によって開口領域3の開口面積が少なくなっても、マイクロレンズ4により光を集光することによって受光感度の低下を防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術は、固体撮像装置の画素の配置位置によって、マイクロレンズによって集光された光の一部が、フォトダイオードに到達しないものがあり、このため、固体撮像装置の受光感度にばらつきが生じる場合があった。
【0008】
図8(a)、図8(b)は、上記問題が生じる原理の説明図である。図8(a)、図8(b)において、10は固体撮像装置によって撮像される被写体、11は被写体10からの光を固体撮像装置上へ結像させる撮像レンズである。なお、図8(a)、図8(b)において、図7(a)、図7(b)に示した部分と同様の部分には、同一の符号を付している。
【0009】
また、図8(a)、図8(b)において、(ii)は、固体撮像装置の中心付近に配置されている画素である。(i)及び(iii) は固体撮像装置の周辺に配置されている画素である。
【0010】
図8(a)に示すように、被写体10からの光は、撮像レンズ11を介して固体撮像装置上へ結像される。ここで、たとえば図8(b)(ii)に示す画素へ送られた被写体10からの光は、マイクロレンズ4を介してフォトダイオード5に入射される。
【0011】
一方、図8(b)(i),図8(b)(ii)に示す画素へ送られた被写体10からの光は、マイクロレンズ4を介した後に、一部が遮光層2の遮光領域により遮られ、フォトダイオード5に入射されない。このため、画素が撮影レンズから近いものと遠いものとで受光感度のばらつきをなくすことができなかった。
【0012】
図9は、図8に示した固体撮像装置の出力信号を示す図である。図9に示すように、従来の固体撮像装置の出力信号の平均値に対して、出力信号の最大値と最小値との開きは、10%以上である。
【0013】
すなわち、従来の固体撮像装置の出力信号の平均値を100mVとしたときに、出力信号の最大値が105mV以上、最小値が95mV以下である。なお、一般に、固体撮像装置の出力信号は、平均値に対して最大値と最小値との開きが10%より小さければ、再生画像に影響がないレベルと考えられている。
【0014】
そこで、本発明は、再生画像に影響がないようにするため、受光感度のばらつきが少ない固体撮像装置を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、入射光を集光する集光レンズと、前記集光レンズにより集光された光を電気信号に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子に前記集光された光を入射させる開口領域及び前記光電変換素子以外の領域を遮光する遮光領域からなる遮光層とを有する画素を複数備えた固体撮像装置において、前記複数の画素からなる画素群の中心よりも周辺部に配置されている画素は、前記開口領域の重心が前記集光レンズの重心に対して周辺側に位置しており、前記複数の画素の各々は、前記集光された光の光軸が前記光電変換素子の受光部表面の重心を通るように構成され、かつ、前記集光された光の光軸が前記遮光層の開口領域の重心を通るように構成されている。
【0016】
また、本発明の固体撮像装置においては、入射光を集光する複数の集光レンズと、前記集光レンズから入射した光を電気信号に変換する光電変換素子を複数含む画素群と、前記集光レンズからの光を前記光電変換素子へ導く複数の開口領域とを有し、少なくとも前記画素群の周辺部に位置する画素では、前記集光レンズ及び前記開口領域が、対応する前記光電変換素子に対して前記画素群の中心方向にずれており、かつ、前記開口領域の重心が前記集光レンズの重心に対して周辺方向にずれており、前記集光レンズから入射した光の光軸が前記光電変換素子の受光部表面の重心を通り、かつ、前記集光レンズから入射した光の光軸が前記開口領域の重心を通るように画素が構成されている。
さらに、本発明のカメラは、上記何れかの固体撮像装置と、前記固体撮像装置側に被写体からの光を送る撮像レンズと、前記固体撮像装置の出力信号を記憶する記憶手段とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1(a)は、本発明の実施形態1の固体撮像装置の画素群の平面図である。図1(b)は、図1(a)に示した画素群のうち1列目、3列目及び5列目の画素の断面図である。図1(a)、図1(b)において、1はシリコン基板(Si基板)7上に光電変換素子であるフォトダイオード5を有する画素、2は画素1のうちフォトダイオード5以外の領域を遮光する遮光領域を有する遮光層、3は遮光層2に備えられ画素1のフォトダイオード5に光を入射させるための開口領域、4はフォトダイオード5に光を集光するマイクロレンズ、6はたとえば青・赤・緑などのカラーフィルタ層である。
【0018】
なお、図1(a)には、説明の都合上、5×5画素にした例を示しているが、通常はたとえば数10万〜数100万画素を2次元状に配列させている。
【0019】
図1(a),図1(b)に示すように、本実施形態では、画素群の中心よりも周辺に配置されている画素1ほど、フォトダイオード5の受光部の重心が、マイクロレンズ4及び開口領域3の重心よりも周辺側に位置するように構成して、マイクロレンズ4により集光された光の光軸と、フォトダイオード5の受光部の重心とが一致するようにしている。
【0020】
すなわち、図1(b)に示すように、1列目の画素1はフォトダイオード5の受光部の重心に対して図面の右方向にマイクロレンズ4及び開口領域3の重心が位置するように構成し、3列目の画素1はフォトダイオード5の受光部の重心とマイクロレンズ4及び開口領域3の重心とが一致するように構成し、5列目の画素1はフォトダイオード5の受光部の重心に対して図面の左方向にマイクロレンズ4及び開口領域3の重心が位置するように構成している。なお、ここで、開口領域3の重心とは、開口領域3に任意の物質を配したときにその物質の重心となる位置をいう。
【0021】
このように、本実施形態では、画素群の中心よりも周辺に配置されている画素1ほど、フォトダイオード5の受光部の重心を、マイクロレンズ4及び開口領域3の重心よりも周辺側に位置するように構成することにより、図1(b)に示したように、マイクロレンズ4を介してフォトダイオード5へ入射する光が、遮光層2の遮光領域に遮られないようになる。
【0022】
図2は、図1に示した固体撮像装置の出力信号を示す図である。図2に示すように、本実施形態の固体撮像装置は、出力信号の平均値に対して、出力信号の最大値と最小値との開きが、10%より小さい。これは、フォトダイオード5への集光光が遮光層2に遮られないようになることにより受光感度のばらつきを少なくすることができるからである。
【0023】
(実施形態2)
図3(a)は、本発明の実施形態2の固体撮像装置の画素群の平面図である。図3(b)は、図3(a)に示した画素群のうち1列目、3列目及び5列目の画素の断面図である。なお、図3(a)、図3(b)において、図1(a)、図1(b)に示したものと同様の部分には、同一の符号を付している。
【0024】
図3(a),図3(b)に示すように、本実施形態では、画素群の中心よりも周辺に配置されている画素1ほど、フォトダイオード5の受光部の重心が、マイクロレンズ4の重心に対して周辺側に位置するように構成し、且つ開口領域3の重心も、マイクロレンズ4の重心に対して周辺側に位置するように構成して、マイクロレンズ4により集光された光の光軸と、フォトダイオード5の受光部の重心と、開口領域3の重心とがそれぞれ一致するようにしている。
【0025】
図3(a)、図3(b)に示したような画素1の構成は、たとえばカラーフィルタ層6の厚さがあるとき、すなわち遮光層2とマイクロレンズ4との間隔が大きい場合に有効である。
【0026】
このように、画素群の中心よりも周辺に配置されている画素1ほど、マイクロレンズ4の重心に対して開口領域3の重心と、フォトダイオード5の受光部の重心とを各々ずらすことにより、図1(a)、図1(b)に示した固体撮像装置よりも、さらに受光感度のばらつきを少なくすることができる。
【0027】
(実施形態3)
図4は、本発明の実施形態3の固体撮像装置の画素の断面図であって、図1(b)の1列目の画素及び3列目の画素に相当する図である。図4において、8は有機材料などからなる遮光用の黒フィルタ層、9はカラーフィルタ層6を平坦に形成するための平坦化層である。
【0028】
なお、黒フィルタ層8は、マイクロレンズ4のない部分に入射した光が、たとえば迷光、光によるクロストークなどの悪影響を生じさせないようにカラーフィルタ層6の製造プロセスなどにおいて作成される。また、図4において、図1(a)、図1(b)に示したものと同様の部分には、同一の符号を付している。
【0029】
本実施形態では、図4に示すように、画素群の中心よりも周辺に配置されている画素1ほど、フォトダイオード5の受光部の重心及び黒フィルタ層8の開口領域の重心が、マイクロレンズ4及び開口領域3の開口領域の重心よりも周辺側に位置するように構成して、マイクロレンズ4により集光された光の光軸と、フォトダイオード5の受光部の重心と、黒フィルタ層8の開口領域の重心とが一致するようにしている。
【0030】
なお、遮光層2は、図3(b)に示すようにずらして配置すると、さらに受光感度のばらつきを少なくすることができる。
【0031】
(実施形態4)
図5は、本発明の実施形態4の固体撮像装置の画素群の平面図である。図5に示すように、本実施形態の固体撮像装置は、長方形状の画素1を湾曲形状に配列している。こうして、光電変換を行う開口領域の開口率を配置位置毎に変化させることにより、オートフォーカスセンサなどとしてオートフォーカスカメラなどの固体撮像システムに適用することができる。なお、図1(a)に示した固体撮像装置と同様の部分には、同一の符号を付している。
【0032】
また、本実施形態では、図5に示すように、画素群の中心よりも周辺に配置されている画素1ほど、フォトダイオード5の受光部の重心が、マイクロレンズ4及び開口領域3の開口領域の重心よりも周辺側に位置するように構成して、マイクロレンズ4により集光された光の光軸と、フォトダイオード5の受光部の重心とが一致するようにしている。
【0033】
そのため、図5に示す固体撮像装置は、図1に示した固体撮像装置と同様に、受光感度のばらつきを少なくすることができる。なお、遮光層2は、図3(b)に示すようにずらして配置すると、さらに受光感度のばらつきを少なくすることができる。また、図4に示すように、黒フィルタ層を設けてもよい。
【0034】
(実施形態5)
図6は、本発明の実施形態5の固体撮像装置の画素群の平面図である。図6に示す画素群は、図示しない撮像レンズにいわゆる樽型収差がある場合の配置例を示している。すなわち、樽型収差のある撮像レンズに光が入射すると、マイクロレンズ4には光がゆがんで集光される。そこで、本実施形態の固体撮像装置は、このように光学系で発生する収差を、固体撮像装置側で補正する。
【0035】
なお、図6において、図1(a)に示した固体撮像装置と同様の部分には、同一の符号を付している。また、本実施形態においても、図1と同様に、マイクロレンズ4により集光された光の光軸と、フォトダイオード5の受光部の重心とが一致するようにしている。
【0036】
ちなみに、遮光層2は、図3(b)に示すようにずらして配置すると、さらに受光感度のばらつきを少なくすることができる。また、図4に示すように、黒フィルタ層を設けてもよい。
【0037】
以上、実施形態1〜5では、マイクロレンズを有する固体撮像装置を例に説明したが、光電変換装置はフォトダイオード以外にも、たとえばCCD、BASIS、CMOSセンサ、SITセンサ、CMD、AMIなど、どのタイプのセンサでも適用することができる。また、センサは複数行×複数列に配列した場合を例に説明したが、たとえば1行×複数列に配列してもよい。
【0038】
また、実施形態1〜5のいずれかに記載した固体撮像装置は、固体撮像装置に被写体からの光を入射させる撮像レンズと、固体撮像装置からの出力信号を記憶するメモリなどの記憶手段とを備えたビデオカメラやスチルビデオカメラなどの固体撮像システムにも適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の固体撮像装置は、集光レンズにより集光された光の光軸と、集光された光を電気信号に変換する光電変換素子の受光部の重心とが一致するように構成されているため、受光感度のばらつきをなくすことができる。
【0040】
また、上記固体撮像装置を備えたビデオカメラ、スチルビデオカメラ等の固体撮像システムは、画質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の固体撮像装置の画素群の平面図及び断面図である。
【図2】図1の固体撮像装置の出力信号を示す図である。
【図3】本発明の実施形態2の固体撮像装置の画素群の平面図及び断面図である。
【図4】本発明の実施形態3の固体撮像装置の画素群の断面図である。
【図5】本発明の実施形態4の固体撮像装置の画素群の平面図である。
【図6】本発明の実施形態5の固体撮像装置の画素群の平面図である。
【図7】従来の固体撮像装置の画素群の平面図と断面図である。
【図8】従来の固体撮像装置の課題の説明図である。
【図9】図8に示した固体撮像装置の出力信号を示す図である。
【符号の説明】
1 画素
2 遮光層
3 開口領域
4 マイクロレンズ
5 フォトダイオード
6 カラーフィルタ層
7 Si基板
8 黒フィルタ層
9 平坦化層
10 被写体
11 撮像レンズ
Claims (8)
- 入射光を集光する集光レンズと、前記集光レンズにより集光された光を電気信号に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子に前記集光された光を入射させる開口領域及び前記光電変換素子以外の領域を遮光する遮光領域からなる遮光層とを有する画素を複数備えた固体撮像装置において、
前記複数の画素からなる画素群の中心よりも周辺部に配置されている画素は、前記開口領域の重心が前記集光レンズの重心に対して周辺側に位置しており、
前記複数の画素の各々は、前記集光された光の光軸が前記光電変換素子の受光部表面の重心を通るように構成され、かつ、前記集光された光の光軸が前記遮光層の開口領域の重心を通るように構成されていることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記固体撮像装置の画素群の中心よりも周辺に設けられている画素ほど、前記光電変換素子の受光部表面の重心が前記集光レンズに対して前記画素群の中心から遠ざかる方向により進んで位置するように構成することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記集光された光の光路にカラーフィルタ層を設けることを特徴とする請求項1から2のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
- 前記光電変換素子に前記集光された光を入射させるための開口領域と、前記画素の前記集光レンズが設けられていない領域を遮光する遮光領域とからなるフィルタ層を有し、
前記複数の画素の各々は、前記集光された光の光軸が前記フィルタ層の開口領域の重心を通るように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。 - 前記画素群は、前記複数の画素を1次元又は2次元に配列してなることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
- 前記画素群は、前記複数の画素を湾曲状に配列してなることを特徴とする請求項5に記載の固体撮像装置。
- 入射光を集光する複数の集光レンズと、前記集光レンズから入射した光を電気信号に変換する光電変換素子を複数含む画素群と、前記集光レンズからの光を前記光電変換素子へ導く複数の開口領域とを有し、
少なくとも前記画素群の周辺部に位置する画素では、前記集光レンズ及び前記開口領域が、対応する前記光電変換素子に対して前記画素群の中心方向にずれており、かつ、前記開口領域の重心が前記集光レンズの重心に対して周辺方向にずれており、前記集光レンズから入射した光の光軸が前記光電変換素子の受光部表面の重心を通り、かつ、前記集光レンズから入射した光の光軸が前記開口領域の重心を通るように画素が構成されていることを特徴とする固体撮像装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の固体撮像装置と、
前記固体撮像装置側に被写体からの光を送る撮像レンズと、
前記固体撮像装置の出力信号を記憶する記憶手段とを備えることを特徴とするカメラ。
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