JP3573664B2 - 脱穀機の選別装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、扱室前端部の下方に位置するグレンパン、このグレンパンの後方に位置するチャフシーブ、このチャフシーブの下方に位置するグレンシーブを有する揺動選別装置と、前記チャフシーブ及びグレンシーブに選別風を供給する唐箕とを備える脱穀機の選別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記選別装置において、従来、たとえば特許公報第2740646号に示されるものがあった。すなわち、グレンパンとしてのフィードパンの終端からチャフシーブの前端側の上方に延出する篩線を備えるとともに、この篩線の下方に選別風を供給する第2唐箕を、チャフシーブやグレンシーブに選別風を供給する唐箕とは別に備え、フィードパンからの処理物がチャフシーブ上に落下する前に篩線と選別風とによって選別処理されて、処理物が多くても効果的に選別処理できるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の上記した選別技術にあっては、穀粒が第2唐箕からの選別風によってワラ屑や塵埃と共に後方に飛ばされやすくなっていた。処理物が少ない場合には、殊に飛ばされやすくなっていた。この結果、塵埃や選別風と共に機外に排出される穀粒の量が多くなりがちであった。
本発明の目的は、処理物が多くても比較的効果的に選別処理でき、しかも、上記した穀粒損失を抑制しやすい脱穀機の選別装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】
〔構成〕
扱室前端部の下方に位置するグレンパン、このグレンパンの後方に位置するチャフシーブ、このチャフシーブの下方に位置するグレンシーブを有する揺動選別装置と、前記チャフシーブ及びグレンシーブに選別風を供給する唐箕とを備える脱穀機の選別装置において、
前記揺動選別装置の横方向に並ぶ複数本の処理物支持杆と、この処理物支持杆どうしの間に位置する処理物落下通路とによって、グレンパンから落下する処理対象物を選別処理する選別杆装置を、この選別杆装置の前端側がグレンパンの後端の下方に位置し、かつ、選別杆装置の後端側がチャフシーブの前端側の上方に位置する状態で前記揺動選別装置に備えてあるとともに、前記唐箕とは別の第2唐箕によって前記選別杆装置の前方からこの選別杆装置の上方を通る選別風を供給するように構成してある。
【0006】
〔作用〕
前端側がグレンパンの後端の下方に位置する選別杆装置を備えるとともに、チャフシーブ及びグレンシーブに選別風を供給する唐箕とは別の第2唐箕によって選別杆装置の上方に選別風を供給するものだから、グレンパンからの処理物がチャフシーブ上に落下する前に選別杆装置と選別風とによって選別処理され、チャフシーブやグレンシーブでは、供給される処理物の量が多くても処理物量の割りには効果的に選別処理されるのであり、そして、グレンパンからの処理物が第2唐箕からの選別風によって選別処理される際、選別杆装置の処理物支持杆によって支持されて穀粒が飛散しにくい状態で選別処理される。
【0007】
〔効果〕
選別装置に供給される処理物が多くても、チャフシーブやグレンシーブによる選別処理が効果的に行われて精度よくかつ迅速に選別処理できる。その割りには、第2唐箕からの選別風に起因する穀粒の飛散を抑制して穀粒損失を少なくできる。
【0008】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0009】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記第2唐箕からの選別風の一部を前記チャフシーブに供給する送風路を備えてある。
【0010】
〔作用〕
チャフシーブに唐箕と第2唐箕の両方から選別風を供給してチャフシーブでの選別処理をより効果的に行わせられるものである。
【0011】
〔効果〕
チャフシーブでの選別処理がより効果的に行われ、より精度よく迅速に選別できる。しかも、選別杆装置の上方とチャフシーブとの両方に選別風を同一の第2唐箕によって供給して構造面や経済面で有利にできる。
【0012】
請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0013】
〔構成〕
請求項1又は2による発明の構成において、前記選別杆装置の前記処理物支持杆が篩線である。
【0014】
〔作用〕
選別杆装置の処理物支持杆が篩線で成り、グレンパンからの処理物に振動を与えてより効果的に選別処理させられる。
【0015】
〔効果〕
選別杆装置と選別風とによる選別処理が振動によってより効果的に行われてチャフシーブやグレンシーブにおいての選別処理が一層効果的に行われ、より精度よくかつ迅速に選別できる。
【0016】
請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0017】
〔構成〕
請求項1又は2による発明の構成において、前記選別杆装置の前記処理物支持杆が板体である。
【0018】
〔作用〕
選別杆装置の処理物支持杆が板体で成って処理物に支持作用しやすく、穀粒がより飛散しにくい状態にしながら、第2唐箕からの選別風による選別処理を行わせられる。
【0019】
〔効果〕
第2唐箕からの選別風による穀粒の飛散を効果的に抑制して穀粒損失をより少なくできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、脱穀フィードチェーン1によって刈取り穀稈の穂先側を扱室2に供給して機体前後向きの軸芯3aまわりで回動する扱胴3によって脱穀処理し、脱穀排ワラを前記脱穀フィードチェーン1によって扱室2の排出口2aから搬出するように脱穀部Aを構成してある。扱室2の前記排出口2aから排出される脱穀処理物を支持体4によって受け止め支持させながら、機体横向きの軸芯まわりで回動する処理回転体5によってほぐし処理して、脱穀処理物から穀粒を取り出すように再処理部Bを構成してある。扱室2の下方から処理回転体5の下方にわたって位置している揺動選別装置10を備える選別装置Cによって脱穀部A及び再処理部Bからの処理物を穀粒と塵埃とに選別処理するように構成し、この選別装置Cからの1番処理物を機体の横外側に取り出すスクリューコンベアで成る1番コンベア6、及び、選別装置Cからの2番処理物を機体の横外側に搬送するスクリューコンベアで成る2番コンベア7を選別装置Cの底部に設けるとともに、2番コンベア7からの処理物を還元搬送装置8により、機体横外側の上部に揚送して揚送終端部で機体の内部に送り込み、扱室2と機体横側壁との間を通して前記揺動選別装置10の始端部に供給するように構成し、もって、コンバイン用の脱穀機を構成してある。尚、扱室2の後方に位置する排ワラ搬送チェーン9は、脱穀フィードチェン1によって扱室2から搬出される脱穀排ワラを脱穀フィードチェーン1から受け継いで機体後方に搬出するものである。
【0021】
前記選別装置Cには、前記揺動選別装置10の他に、この揺動選別装置10の前端側の下方に位置する第1唐箕21と第2唐箕22、揺動選別装置10の後端側の下方の前記1番コンベア6より機体後方側で前記2番コンベア7より機体前方側に位置する2番唐箕23、前記処理回転体5の後側の上方に位置する排塵ファン24を備えてある。
【0022】
揺動選別装置10は、扱室2の前端部の下方に位置するグレンパン11、このグレンパン11の後方に位置するチャフシーブ12、このチャフシーブ12の後方に位置するストローラック13、前記グレンパン11と前記チャフシーブ12との間に位置する選別杆装置14、前記チャフシーブ12の下方に位置するグレンシーブ15、チャフシーブ12の前端側の下方に位置する流下ガイド16、グレンシーブ15の後部の下方に位置する流下ガイド17、ストローラック13の下方に位置する流下ガイド18のそれぞれや、これらを支持するとともに前記再処理部Bの前記支持体4を上端部で支持している選別枠体19によって構成してある。この選別枠体19の前端側が脱穀機体に固定のガイドレール20aに摺動及び回動自在に支持され、後端側がエキセン装置20bを介して脱穀機体に駆動回動自在に支持されている。これにより、選別枠体19は、前端側を支点にして後端側が脱穀機体の上下及び前後方向に移動するように揺動操作され、グレンパン11、選別杆装置14、チャフシーブ12、ストローラック13、グレンシーブ15などを揺動操作する。
【0023】
図2、図3などに示すように、前記選別杆装置14は、グレンパン11の後端部の下方に前記選別枠体19に支持されて位置する断面コ字状の屈曲板で成る分岐板25の上面側に前端側が連結して支持され、後端側がチャフシーブ12の上方に位置する状態で揺動選別装置10の横方向に並んでいる複数本の篩線14aと、この篩線14aどうしの間に穀粒などの処理物がチャフシーブ12の前端側に落下するように隙間を設けて形成した処理物落下通路14bとによって構成してある。これにより、選別杆装置14は、前端側がグレンパン11の後端の下方に位置し、後端側がチャフシーブ12の前端側の上方に位置する状態でグレンパン11とチャフシーブ12の間に位置していて、グレンパン11の終端と選別杆装置14との間に落差を伴う選別風路F1を形成するとともに、グレンパン11からの処理物をチャフシーブ12の上に落下する前に篩線14aと処理物落下通路14bとによって選別処理する。
【0024】
揺動選別装置10の前端側の下方に位置する第1唐箕21と第2唐箕22のうちのチャフシーブ12及びグレンシーブ15の前端近くに位置する第1唐箕21は、機体横向きの軸芯まわりで回動するように駆動され、唐箕ケース21aの脱穀機体の両横側に位置する部分に設けてある吸気口から選別風を吸引し、この選別風を唐箕ケース21aから機体後方向きに延出する風道部21bからチャフシーブ11、グレンシーブ15及びストローラック13にこれらを下方から上方に通り抜けるように供給する。
【0025】
図2に明示するように、前記第1唐箕21の前端側の上方に位置する第2唐箕22は、機体横向きの軸芯まわりで回動するように駆動され、唐箕ケース22aの周部に位置する機体前方向きの吸気口22bから選別風を吸引し、この選別風を唐箕ケース22aから機体後方向きに延出する風道部22cからグレンパン11の後端側に向けて送り出す。この第2唐箕22からの選別風は、前記分岐板25により、この分岐板25とグレンパン11の終端との間を通って前記選別杆装置14の前方からこれの上方の前記選別風路F1に流入する第1の流れと、分岐板25の下側風向板部25aに沿って、この下側風向板部25aと前記流下ガイド16とによって形成される送風路F2に流入する第2の流れとに分流される。前記送風路F2は、これに供給される第2唐箕22からの選別風をチャフシーブ12の前端側にこれを下方から上方に通り抜けるように供給する。
【0026】
前記1番コンベア6と2番コンベア7との間に位置する前記2番唐箕23は、機体横向きの軸芯まわりで回動するように駆動され、唐箕ケース23aの周部に位置する機体下向きの吸気口23bから選別風を吸引し、この選別風を唐箕ケース23aから機体後方向きでかつ上方向きに延出する風道部23cから2番コンベア7の上方に供給する。
【0027】
排塵ファン24は、機体横向きの軸芯まわりで回動するように駆動され、揺動選別装置10からの塵埃を第1唐箕21、第2唐箕22、2番唐箕23それぞれからの選別風と共にファンケース24aの周部に位置する吸気口24bから吸引し、ファンケース24aから機体後方向きに延出する筒部24cから脱穀機外に排出する。
【0028】
これにより、選別装置Cは、脱穀部Aの受網2bから落下供給される脱穀処理物と、再処理部Bから落下供給される処理物とを、揺動選別装置10と、第1唐箕21、第2唐箕22、2番唐箕23それぞれからの選別風と、排塵ファン24とによって次の如く選別処理するとともに排出処理する。
【0029】
すなわち、脱穀部Aの受網2bの始端部から落下供給される脱穀処理物を揺動するグレンパン11によって機体後方向きに搬送しながら粗選別処理する。このグレンパン11の終端から落下する処理物を、チャフシーブ12の上に落下する前に、選別杆装置14と、この選別杆装置14の上方に第2唐箕22から供給される選別風とによってさらに粗選別処理する。このとき、処理物は選別杆装置14の篩線14aによって支持されながら第2唐箕22からの選別風によって選別処理される。また、篩線14aによって処理物に振動を与えながら選別処理される。
【0030】
選別杆装置14から落下する処理物を、脱穀部Aの受網2bの終端側から落下供給される処理物、及び、再処理部Bから落下する処理物と共に、揺動するチャフシーブ12、ストローラック13、グレンシーブ15によって機体後方向きに搬送しながら、チャフシーブ12、ストローラック13、グレンシーブ15による揺すりと、各唐箕21,22,23からの選別風とによって1番処理物と2番処理物と塵埃とに精選別処理し、1番処理物をグレンシーブ15や流下ガイド17から1番コンベア6に落下させて供給し、2番処理物をグレンシーブ15、ストローラック13や流下ガイド18から2番コンベア7に落下させて供給する。そして、塵埃を各唐箕21,22,23からの選別風と共に排塵ファン24に吸引させて機体外に排出したり、ストローラック13の終端から機体外に排出する。
【0031】
〔別実施形態〕
図4(a),(b)は、別の実施形態を備える選別杆装置14を示し、この選別杆装置14は、分岐板25の上面側に前端側が連結して支持され、後端側がチャフシーブ12の上方に位置する状態で揺動選別装置10の横方向に並んでいる複数本の板体14cと、この板体14cどうしの間に穀粒などの処理物がチャフシーブ12の前端側に落下するように隙間を設けて形成した処理物落下通路14bとで成り、グレンパン11の終端と選別杆装置14との間に落差を伴う選別風路F1を形成して、第2唐箕22からの選別風が選別杆装置14の上に供給されるようにしている。板体14cは、揺動選別装置横向きの板部分と揺動選別装置上下向きの板部分とができるように折り曲げ成形した板金によって作成してある。
これにより、この選別杆装置14は、グレンパン11からの処理物を板体14cと処理物落下通路14bとによって選別処理するとともに板体14cによって支持させながら、第2唐箕22から選別風を作用させて選別処理する。
【0032】
前記篩線14aと板体14cのいずれもは、処理物に支持作用するものだから、これら篩線14aと板体14cを総称して処理物支持杆14a,14cと呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱穀機全体の断面図
【図2】選別装置前端部の断面図
【図3】選別杆装置の一部の平面図
【図4】図4(a)は、別の実施形態を備える選別杆装置の断面図、図4(b)は、別の実施形態を備える選別杆装置の一部の平面図
【符号の説明】
10 揺動選別装置
11 グレンパン
12 チャフシーブ
14 選別杆装置
14a,14c 処理物支持杆
14b 処理物落下通路
15 グレンシーブ
21 唐箕
22 第2唐箕
F2 送風路
Claims (5)
- 扱室前端部の下方に位置するグレンパン、このグレンパンの後方に位置するチャフシーブ、このチャフシーブの下方に位置するグレンシーブを有する揺動選別装置と、前記チャフシーブ及びグレンシーブに選別風を供給する唐箕とを備える脱穀機の選別装置であって、
前記揺動選別装置の横方向に並ぶ複数本の処理物支持杆と、この処理物支持杆どうしの間に位置する処理物落下通路とによって、グレンパンから落下する処理対象物を選別処理する選別杆装置を、この選別杆装置の前端側がグレンパンの後端の下方に位置し、かつ、選別杆装置の後端側がチャフシーブの前端側の上方に位置する状態で前記揺動選別装置に備えてあるとともに、選別杆装置の前端側とグレンパンの後端との間に上下方向での間隔を設けることで風路を形成し、前記唐箕とは別の第2唐箕によって前記風路を通って前記選別杆装置の前方からこの選別杆装置の上方を通る選別風を供給するように構成してある脱穀機の選別装置。 - 前記第2唐箕からの選別風の一部を前記チャフシーブに供給する送風路を備えてある請求項1記載の脱穀機の選別装置。
- グレンパンの後端の下方かつチャフシーブの前端の前方に位置する箇所で、揺動選別装置の左右に亘って備えられた、送風路の一部を形成する分岐板に、選別杆装置を支持させてある請求項2記載の脱穀機の選別装置。
- 前記選別杆装置の前記処理物支持杆が篩線である請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の脱穀機の選別装置。
- 前記選別杆装置の前記処理物支持杆が板体である請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の脱穀機の選別装置。
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